JPH1068063A - 黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及び黒色Zn−Mg系めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及び黒色Zn−Mg系めっき鋼板の製造方法

Info

Publication number
JPH1068063A
JPH1068063A JP24259996A JP24259996A JPH1068063A JP H1068063 A JPH1068063 A JP H1068063A JP 24259996 A JP24259996 A JP 24259996A JP 24259996 A JP24259996 A JP 24259996A JP H1068063 A JPH1068063 A JP H1068063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
steel sheet
plated steel
black
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24259996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Fukui
康 福居
Hiroshi Tanaka
宏 田中
Minoru Saito
実 斎藤
Koichi Watanabe
幸一 渡辺
Eizo Wada
栄造 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Steel Co Ltd filed Critical Nisshin Steel Co Ltd
Priority to JP24259996A priority Critical patent/JPH1068063A/ja
Publication of JPH1068063A publication Critical patent/JPH1068063A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 黒色度が高く、外観劣化のない黒色表面を呈
するZn−Mg系めっき鋼板を提供する。 【解決手段】 このZn−Mg系めっき鋼板は、Mg:
0.5%以下のZn−Mg層及びMg:2〜18%のZ
n−Mg層がそれぞれ第1層及び第2層として下地鋼の
上に順次形成された2層構造,第1層としてMg:0.
5%以下,第2層としてMg:2〜6%,第3層として
Mg:9〜18%のZn−Mg層が下地鋼の上に順次形
成された3層構造のZn−Mg系めっき層をもってい
る。下地鋼と第1層との界面に厚み0.5μm以下のZ
n−Fe合金層又はZn−Fe−Mg合金層が形成され
ていると、密着性に優れためっき層が得られる。蒸着め
っき後、Niイオン含有リン酸亜鉛処理液で接触処理す
ることにより、めっき層表面に黒色処理皮膜が形成され
る。 【効果】 自己修復作用があるため、疵付きがあっても
意匠性に優れた黒色表面が長期間にわたり維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、意匠性に優れた黒色表
面を付与するのに適したZn−Mg系めっき鋼板及び黒
色処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家電製品,OA機器,建築等の分野で意
匠性に優れた黒色表面に仕上げるためには、鋼板を製品
形状に加工した後で塗装を施すことにより、黒色の色調
を付与することが多い。また、塗装工程の省略によりコ
ストダウンを図るため、黒色塗装や黒色処理した鋼板を
加工することもある。黒色処理した鋼板としては、Zn
−Niめっき鋼板,Zn−Coめっき鋼板等を硝酸イオ
ン,硫酸イオン,リン酸イオン等を含む水溶液に浸漬処
理した鋼板や電解処理した鋼板が知られている(特開昭
61−143594号公報,特開昭62−290880
号公報等参照)。
【0003】他方、優れた防食作用を呈するめっき鋼板
として、蒸着法で製造したZn−Mg系めっき鋼板が開
発されている。たとえば、特開昭64−17853号公
報では、0.5〜40重量%のMgを含有するZn−M
g合金めっき層を形成することが紹介されている。ま
た、Zn−Mg合金めっき層と下地鋼との間にZn,N
i,Cu,Mg,Al,Fe,Co,Ti等の中間層を
介在させると、めっき層の密着性及び加工性が向上する
ことが特開平2−141588号公報で紹介されてい
る。本発明者等は、このZn−Mg系めっき鋼板につい
て種々調査・研究した。その過程で、めっき層の中央部
に高Mg濃度層を形成し、高Mg濃度層の上下に低Mg
濃度層を形成するとき、耐パウダリング性,耐食性,ス
ポット溶接性,密着性,耐変色性等が改善されることを
見い出し、特開平8−81761号公報で紹介した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】黒色処理されたZn−
Niめっき鋼板は、黒さという面では十分なものである
が、めっき層が硬質で脆い。そのため、プレス成形,曲
げ加工等の際に、めっき層が割れ、或いはパウダリング
のように粉砕し、黒色処理皮膜と共に剥離することもあ
る。パウダリングが発生した部分は、黒色処理皮膜のな
い金属色の表面を呈し、黒色処理面としての外観を劣化
させる。また、めっき層の割れ,パウダリング等に起因
する下地鋼板の露出部は、Zn−Niめっき鋼板の場
合、腐食し始めると電位が鋼板より貴に移行し、犠牲防
食作用が無くなる。その結果、弱い腐食環境でも赤錆が
発生し、最も重要視される外観が極端に悪化する。切断
端面でも、同様に犠牲防食作用がほとんどないことから
赤錆が発生し易く、外観を劣化させる。
【0005】他方、黒色処理されたZn−Coめっき鋼
板では、黒さが不足している。耐食性も劣っているた
め、腐食環境で黒色処理皮膜中にあるピンホールや疵部
を起点として白錆が発生し易い。白錆の発生は、外観を
劣化させる原因となる。腐食環境が厳しくなると、比較
的短時間で赤錆が発生する。切断端面でも、耐食性が劣
っていることから腐食反応が促進される。黒色処理され
たZn−Coめっき鋼板は、このような白錆や赤錆の発
生により外観が劣化し易いことが欠点である。しかも、
従来のめっき鋼板では、黒色処理皮膜に疵が入ると、黒
色表面部とのコントラストで金属光沢のある疵部が目立
ち、外観を著しく劣化させる。
【0006】また、めっき鋼板にリン酸亜鉛処理を施す
従来の黒色処理法では、表面調整剤を使用した数秒間〜
数十秒間の処理が必要とされる。そのため、処理槽が余
分に必要となり、しかも処理に時間がかかるため、連続
して高速度で走行するめっき鋼板を処理する上では不都
合であった。本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、Zn−Mg系めっき層がもつ特性
を黒色処理に活用することにより、短時間の黒色処理が
可能で、パウダリング等を発生することがなく、耐食性
に優れ、めっき層に疵が発生しても自己修復作用により
黒色性を回復する黒色処理Zn−Mg系めっき鋼板を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のZn−Mg系め
っき鋼板は、その目的を達成するため、Mg含有量が
0.5重量%以下のZn−Mg層及びMg含有量が2〜
18重量%のZn−Mg層がそれぞれ第1層及び第2層
として下地鋼の上に順次形成された2層構造,第1層と
してMg含有量が0.5重量%以下のZn−Mg層,第
2層としてMg含有量が2〜6重量%のZn−Mg層,
第3層としてMg含有量が9〜18重量%のZn−Mg
層が下地鋼の上に順次形成された3層構造のZn−Mg
系めっき層をもっている。下地鋼と第1層との界面に厚
み0.5μm以下のZn−Fe合金層又はZn−Fe−
Mg合金層が形成されていると、密着性に優れためっき
層が得られる。
【0008】このような多層構造をもつZn−Mg系め
っき層は、蒸着終了後の鋼板温度が240〜370℃に
なる条件下でZn及びMgを順次蒸着することにより形
成される。蒸着めっき後、Niイオン含有リン酸亜鉛処
理液で接触処理することにより、めっき層表面に黒色処
理皮膜が形成される。Niイオン含有リン酸亜鉛処理液
としては、Niイオン濃度を3〜12g/lに、フェノ
ールフタレインを指示薬として100mlを中和するの
に要する1NのNaOH水溶液による滴定量で表される
全酸素度を2〜30mlに調整したものが好ましい。リ
ン酸亜鉛処理されためっき鋼板は、めっき層の表層にN
i含有量が3重量%以上の黒色処理皮膜が形成されてい
る。黒色処理皮膜を形成した後、更にクロメート処理又
はクリア塗装を施すこともできる。クリア塗膜は、透明
又は黒色の有機塗膜又は無機塗膜の何れでもよい。
【0009】
【作用】本発明では、良好な黒色処理性を付与し、処理
後のめっき層の脆さ及び下地鋼露出部における赤錆及び
白錆の発生を防止するため、図1の2層構造又は図3の
3層構造をもつZn−Mgめっき層を鋼板表面に形成し
ている。何れのめっき層にあっても、表層に反応性の高
いMgが多量に含まれているので、黒化処理時間が短縮
される。また、多量のMgを含む表層の下に、軟質で延
性に富む低Mg濃度のZn−Mg層が形成されているた
め、プレス成形,曲げ加工等の際にパウダリングの発生
が抑制される。Zn−Mg層は、鋼板に比較して卑な電
位を示し、腐食が発生してもその電位が維持される。そ
のため、疵付き部,切断端面等のように下地鋼が露出し
た部分でも赤錆の発生が抑制され、赤錆に起因した外観
の劣化が防止される。また、Zn−Mg層は耐食性に優
れ、白錆がほとんど発生しないので、白錆に起因した外
観の劣化も防止される。
【0010】このZn−Mg系めっき鋼板の黒色処理に
Niイオンを含むリン酸亜鉛処理液を使用すると、処理
皮膜中にNiが酸化物として侵入し、形成された皮膜の
黒色度が高くなる。黒色処理皮膜は、自己修復作用を呈
する点でも従来の黒色処理鋼板と異なる。すなわち、擦
り疵等によって黒色処理皮膜に疵が入り、下のめっき層
が露出した場合でも、時間経過にしたがって表層のZn
−Mg層が空気中の湿気により酸化され、疵部が次第に
黒色化する。その結果、黒色の外観が回復する。これに
対し、従来の黒色処理鋼板では、疵部が金属光沢を呈し
たままの劣化した外観が持続し、場合によっては腐食に
より外観が著しく損なわれる。
【0011】
【実施の形態】2層構造のめっき層における第1層(図
1)は、パウダリングを防止する作用を呈し、Mg濃度
を0.5重量%以下に規制したZn−Mg層である。表
層となる第2層は、リン酸塩系の処理液を使用した処理
での黒色性を高め且つ処理時間を短くするため、Mg濃
度を2〜18重量%の範囲に規制したZn−Mg層とし
ている。Mg濃度が2重量%に満たないと、反応性が低
く、処理時間が長くなる。逆に18重量%を超えるMg
濃度では反応が激しくなり、生成したリン酸亜鉛処理皮
膜がポーラスで密着性に劣るものとなる。Mg濃度2〜
18重量%のZn−Mg層は比較的硬質であり、この下
にMg濃度0.5重量%以下のZn−Mg層が第1層と
して形成されている。第1層は、軟らかく延性に富み、
成形時に変形する鋼板とほとんど変形しない第2層の変
形量の違いを吸収する中間層として作用する。その結
果、プレス成形,曲げ成形等の際にパウダリングの発生
が抑制される。
【0012】この2層構造をもつZn−Mg系めっき鋼
板をNiイオン含有リン酸亜鉛処理液で処理すると、図
2に示すように3重量%以上のNiを含むリン酸亜鉛処
理皮膜が形成された黒色のZn−Mgめっき鋼板が得ら
れる。Niは、酸化物の形態でリン酸亜鉛処理皮膜に含
まれるが、その量が3重量%以上になると高い黒色度が
得られる。パウダリング,フレーキング等を防止するた
め、図3に示す3層構成のZn−Mg系めっき鋼板にす
ることもできる。この場合、Mg濃度2〜6重量%のZ
n−Mg層を第2層、Mg濃度9〜18重量%のZn−
Mg層を第3層とする。第2層は、成形時に下地鋼〜第
3層間で変わる変形量の変化率を更に緩慢にし、耐パウ
ダリング性を向上させる。3層構造をもつZn−Mg系
めっき鋼板をNiイオン含有リン酸亜鉛処理液で処理す
ると、図4に示すように3重量%以上のNiを含むリン
酸亜鉛処理皮膜が形成された黒色のZn−Mgめっき鋼
板が得られる。
【0013】また、下地鋼とZn−Mgめっき層との界
面に0.5μm以下の厚みでZn−Fe合金層又はZn
−Fe−Mg合金層を形成するとき、めっき層の密着性
が高まり、パウダリング発生に対する抑制作用が一層大
きくなる。しかし、Zn−Fe合金層又はZn−Fe−
Mg合金層の厚みが0.5μmを超えると、却ってパウ
ダリングが発生し易くなる。図1の2層構造又は図3の
3層構造をもつめっき層を得るためには、蒸着終了後の
鋼板温度が240〜370℃となるようにZn及びMg
を順次蒸着する。蒸着終了後の鋼板温度が240℃に達
しないと拡散が不足し、370℃を超えると過度に拡散
する。蒸着終了後は、過度の拡散を防止するため1℃/
秒以上の冷却速度で急冷する。このようにして、Mg濃
度2〜18重量%の表層をもつ図1又は図3のZn−M
g系めっき鋼板が製造される。なお、図1の2層構造又
は図3の3層構造は、蒸着終了直後の温度によって作り
分けることができる。
【0014】このZn−Mg系めっき鋼板をNiイオン
含有リン酸亜鉛処理液に浸漬し、或いはNiイオン含有
リン酸亜鉛処理液をスプレーすると、黒色のリン酸亜鉛
処理皮膜がめっき層の表面に形成される。リン酸亜鉛処
理液に先立って、処理皮膜の結晶を小さくするため、必
要に応じてチタン水酸化物を含む弱アルカリ性系等の表
面調整剤で処理することもできる。リン酸亜鉛処理液
は、Niイオン濃度を3〜12g/lに調整する。ま
た、フェノールフタレインを指示薬として処理液100
mlの中和に要する1NのNaOH水溶液の滴定量で表
した全酸度を2〜30mlに調整する。Niイオン濃度
が3g/l未満では黒色度が十分でなく、12g/lを
超えると過剰量のニッケル酸化物が処理皮膜中に沈積
し、得られる処理皮膜が脆くなる。全酸度が2ml未満
では、反応が遅く、また処理を多数回繰返した場合に黒
色度がばらつき、得られた色調が不安定になる。逆に、
30mlを超える全酸度では、反応速度が大きくなりす
ぎ、水素気泡に起因する斑らな黒色皮膜が生成する。
【0015】リン酸亜鉛処理液には、他のイオンとして
0.6〜2g/lのZnイオン及び5〜30g/lのリ
ン酸イオンを含むことが好ましい。Znイオンの濃度が
0.6g/lに満たないと均一な処理皮膜が形成され
ず、黒色の色調が得られない。しかし、2g/lを超え
る多量のZnイオンを添加しても、処理皮膜に変化がな
く、経済的でない。リン酸イオンの濃度が5g/l未満
では、処理皮膜の結晶状態が安定せず、均質な黒色の色
調が得られない。また、30g/lを超える濃度でリン
酸イオンを添加しても、黒色性が変化せず、経済的でな
い。
【0016】黒色処理皮膜の形成速度を大きくするた
め、促進剤として亜硝酸イオン,フッ素イオン,硝酸イ
オン,塩素酸イオン,過酸化水素を添加することができ
る。促進剤は、たとえば亜硝酸イオンでは0.005〜
0.1g/l,フッ素イオンでは0.005〜0.5g
/l,硝酸イオンでは0.2〜13g/l,過酸化水素
では1〜10g/lの範囲で添加される。各促進剤とも
規定量未満では効果がなく、規定量を超えると反応が激
しすぎて処理皮膜を不均一化させる原因となる。何れの
場合でも促進剤の添加量は、本発明に従って形成された
表層のZn−Mg層の反応性が高いことから、通常のリ
ン酸亜鉛処理液と比較すると少量で済む。リン酸亜鉛処
理液は、クリア塗膜の密着性向上に有効なFeイオン,
Mnイオン等を更に含むことができる。
【0017】黒色処理は処理温度40〜80℃で施さ
れ、黒色度が安定した緻密な皮膜が形成される。処理温
度が40℃に達しないと反応速度が遅く、80℃を超え
ると水分の蒸発により処理液の組成が変動し易く、また
エネルギー面及び安全面でも不利となる。黒色処理液に
Zn−Mg系めっき鋼板を浸漬又はスプレーで3秒以上
接触させることにより、黒色の色調が表面に付与され
る。或いは、同じ処理液を使用した陽極電解でも、黒色
の表面が得られる。
【0018】
【実施例】
実施例1:めっき原板として、C:0.008重量%,
Si:0.05重量%,Mn:0.32重量%,P:
0.009重量%,S:0.002重量%,Ti:0.
03重量%,Al:0.043重量%,残部Fe及び不
純物の組成をもつ板厚0.8mmの鋼板を使用した。H
2 −50体積%N2 ガス雰囲気に維持したガス還元室で
めっき原板を加熱することにより、酸化膜を除去し表面
を活性化した後、N2置換室を経て真空室にめっき原板
を導入した。真空室は、隣のN2 置換室からN2 ガスが
漏れ入るため、真空度が5×10-2トールとなるように
真空ポンプで排気した。この真空室内で、層状蒸着法及
び同時蒸着法によりZn−Mg系めっきを施した。
【0019】層状蒸着法 片面当りのトータル付着量を30g/m2 に設定し、Z
n蒸着→Mg蒸着の順でめっき原板に施した。蒸着終了
直後の鋼板温度が240〜370℃となるように蒸着前
の鋼板温度を調節し、鋼板自体の保有熱でZn蒸着層及
びMg蒸着層を相互拡散させた。蒸着終了後の鋼板は、
2 雰囲気中でガス冷却した。2層構造のZn−Mg系
めっき鋼板では、第1層の付着量が20g/m2 ,第2
層の付着量が10g/m2 となるようにZn蒸着量,M
g蒸着量,鋼板温度を調節した。また、3層構造のZn
−Mg系めっき鋼板では、第1層の付着量が15g/m
2 ,第2層の付着量が5g/m2 ,第3層の付着量が1
0g/m2 となるようにZn蒸着量,Mg蒸着量,鋼板
温度を調節した。その結果、表層にMg濃度2〜15%
のZn−Mg層が形成された2層構造(図1)及びMg
濃度が第2層で2〜5重量%,第3層で11〜15重量
%の3層構造(図3)をもつZn−Mg系めっき鋼板が
得られた。何れの多層構造でも、第1層のMg濃度は約
0.1重量%であった。更に、下地鋼とZn−Mg系め
っき層との界面にZn−Fe合金層又はZn−Fe−M
g合金層を形成しためっき鋼板も作製した。
【0020】同時蒸着法 先ずZnを蒸着し、次いでZn及びMgを同時蒸着する
ことにより、図1の2層構造と同様に付着量30g/m
2 のめっき鋼板を作製した。このときの鋼板温度は、第
2層の同時蒸着層のZn及びMgが拡散することを抑制
するため、蒸着終了後で200℃となるように設定し
た。トータル付着量,第1層付着量及び第2層付着量
は、何れも層状蒸着法の場合と同様にそれぞれ30g/
2 ,20g/m2 及び10g/m2 に設定した。得ら
れたZn−Mg系めっき鋼板の層構成を調査した結果、
第1層のMg濃度が約0.1重量%,第2層のMg濃度
が1〜25重量%であった。しかし、2層構造のめっき
層を形成することが難しく、また第2層のMg濃度も不
安定であった。得られたZn−Mg系めっき鋼板のう
ち、2層構造のめっき層が形成されたサンプルを評価試
験に供した。
【0021】リン酸亜鉛処理 各めっき鋼板を温度60℃に保持されたNiイオン含有
リン酸亜鉛処理液に5秒間浸漬し、黒色処理を施した
後、水洗し、温風乾燥した。リン酸亜鉛処理液として
は、全酸度が15mlでNiイオン濃度8g/l,Zn
イオン濃度1.2g/l,リン酸イオン濃度15g/
l,亜硝酸イオン濃度0.05g/l,硝酸イオン濃度
3.5g/lの水溶液を使用した。
【0022】特性調査 (耐パウダリング性)黒色処理鋼板を6t曲戻しテープ
剥離試験(6枚のダミー鋼板を挟んで180度に折り曲
げた後、元の0度の状態に戻し、テープを張り付け、引
き剥す試験)でパウダリング発生状態を調査した。パウ
ダリング発生の有無は、引き剥したテープにめっき層又
は黒色処理皮膜が付着したか否かにより判定した。 (耐赤錆性)リン酸亜鉛処理した各試験片を温度50
℃,相対湿度98%の湿潤環境に10日間放置し、切断
した端面における赤錆の発生状況を調査した。 (黒色度及び黒色度回復能)リン酸亜鉛処理した各試験
片の表面を色差計で測定し、明度L* を黒色度として評
価した。また、黒色処理皮膜に疵が入った場合の黒色性
の回復傾向を調査するため、ケガキ針で黒色処理皮膜に
疵を付けた後、温度50℃,相対湿度60%の雰囲気に
15日間放置し、疵付き部の色調変化を測定した。各調
査結果を、製造条件と共に表1〜4に示す。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】表1〜5から明らかなように、本発明に従
ったZn−Mg系めっき鋼板は、Niイオン含有リン酸
亜鉛処理液で処理することによって皮膜中に多量のNi
が入り、明度L* が20以下の十分な黒色度を呈する黒
色処理鋼板となっている。パウダリングの発生も観察さ
れず、加工によっても黒色性が損なわれていない。ま
た、端面での耐赤錆性にも優れ、端面部分で黒色の外観
が損なわれないことも判る。更に処理皮膜に疵が付いて
も、疵付き部が再び黒色化し、外観が回復した。
【0028】他方、Zn−Mg系めっき鋼板であって
も、表4に比較例として示すようにMg濃度が2重量%
未満であると、Niイオン含有リン酸亜鉛処理液による
処理後で十分な黒色度が得られていない。逆に18重量
%を超えるMg濃度では、処理皮膜自体にパウダリング
が発生した。更に、Znめっきしたものについて、同様
に特性調査した。この場合、表5の調査結果にみられる
ように、Niイオン含有リン酸亜鉛処理液で処理しても
黒色でなく灰色の色調を呈する表面が形成された。端面
部分でも赤錆が発生し、外観が損なわれていた。同様に
Zn−Niめっきが施された試験片でも、パウダリング
が発生し、黒色性が損なわれた。また、端面部分で赤錆
が多発し、外観が著しく劣化した。
【0029】
【0030】表1〜3と表4,5との対比から明らかな
ように、本発明で規定する条件を満足するZn−Mg系
めっき鋼板は、黒色性,耐パウダリング性,切断端面等
の下地鋼露出部における耐赤錆性,処理皮膜の疵付き部
における黒色回復性等の全ての面で優れていることが確
認された。
【0031】実施例2:Mg濃度0.1重量%で付着量
15g/m2 の第1層及びMg濃度13.0重量%で付
着量5g/m2 の第2層からなる2層構造(図1)のZ
n−Mg系めっき層が下地鋼の上に順次形成されためっ
き鋼板に、Niイオン濃度を種々変更したNiイオン含
有リン酸亜鉛処理液に浸漬する黒色処理を施した。リン
酸亜鉛処理液には、Niイオン以外のイオンとして、Z
nイオン1.0g/l,リン酸イオン12g/l,亜硝
酸イオン0.05g/l,硝酸イオン3.5g/lが含
まれていた。黒色処理された試験片表面を色差計で測定
した結果を、リン酸亜鉛処理液のNiイオン濃度及び全
酸度と併せて表6に示す。
【0032】表6から明らかなように、Niイオン濃度
及び全酸度が本発明で規定した条件を満足するもので
は、何れも明度L* が20未満であり、黒色性に優れた
色調をもつものであった。これに対しNiイオン濃度が
不足する試験番号16,17では明度L* が20を超え
る値を示し、くすんだ色調の表面であった。全酸度が低
い試験番号18では黒色性に劣り、高過ぎる試験番号1
9では処理皮膜に剥離が発生した。
【0033】
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のZn−
Mg系めっき鋼板は、Mg濃度2〜18重量%を第2層
とする2層構造又はMg濃度9〜18重量%を第3層と
する3層構造のZn−Mg系めっき層が形成されている
ため、Niイオン含有リン酸亜鉛処理液を使用した黒色
処理で、明度L* が20未満の黒色度に優れた表面を呈
する。形成された黒色処理皮膜は、疵付き等によって処
理皮膜の一部が剥離しても自己修復作用を呈するため、
長期間にわたって高い意匠性を持続する。しかも、Mg
濃度0.5重量%以下の第1層があることから、めっき
層自体の密着性も優れ、プレス成形や曲げ加工等に際し
てもめっき層に剥離や亀裂が発生することが抑制され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2層構造のZn−Mg系めっき層
【図2】 黒色処理した2層構造のZn−Mg系めっき
【図3】 3層構造のZn−Mg系めっき層
【図4】 黒色処理した3層構造のZn−Mg系めっき
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 幸一 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所内 (72)発明者 和田 栄造 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地鋼の上にMg含有量が0.5重量%
    以下のZn−Mg層及びMg含有量が2〜18重量%の
    Zn−Mg層がそれぞれ第1層及び第2層として順次形
    成されている黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼
    板。
  2. 【請求項2】 第1層としてMg含有量が0.5重量%
    以下のZn−Mg層,第2層としてMg含有量が2〜6
    重量%のZn−Mg層,第3層としてMg含有量が9〜
    18重量%のZn−Mg層が下地鋼の上に順次形成され
    ている黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板。
  3. 【請求項3】 下地鋼と第1層との界面に厚み0.5μ
    m以下のZn−Fe合金層又はZn−Fe−Mg合金層
    が形成されている請求項1又は2記載の黒色処理性に優
    れたZn−Mg系めっき鋼板。
  4. 【請求項4】 表層にNi含有量が3重量%以上のリン
    酸亜鉛処理皮膜が形成されている請求項1〜3の何れか
    に記載のZn−Mg系めっき鋼板。
  5. 【請求項5】 蒸着終了後の鋼板温度が240〜370
    ℃になる条件下でZn及びMgを順次蒸着して表層にM
    g含有量が2〜18重量%のZn−Mg層を形成した
    後、Niイオン含有リン酸亜鉛処理液で接触処理し、め
    っき層表面に黒色処理皮膜を生成させる黒色Zn−Mg
    系めっき鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 Niイオン濃度3〜12g/l,フェノ
    ールフタレインを指示薬として100mlを中和するの
    に要する1NのNaOH水溶液による滴定量で表される
    全酸度が2〜30mlのNiイオン含有リン酸亜鉛処理
    液を使用する請求項5記載の黒色Zn−Mg系めっき鋼
    板の製造方法。
JP24259996A 1996-08-26 1996-08-26 黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及び黒色Zn−Mg系めっき鋼板の製造方法 Withdrawn JPH1068063A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24259996A JPH1068063A (ja) 1996-08-26 1996-08-26 黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及び黒色Zn−Mg系めっき鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24259996A JPH1068063A (ja) 1996-08-26 1996-08-26 黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及び黒色Zn−Mg系めっき鋼板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1068063A true JPH1068063A (ja) 1998-03-10

Family

ID=17091448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24259996A Withdrawn JPH1068063A (ja) 1996-08-26 1996-08-26 黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及び黒色Zn−Mg系めっき鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1068063A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007138267A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Om Kogyo Kk 溶融亜鉛めっき鋼材の黒色化処理方法及びそれによって得られる黒色化した溶融亜鉛めっき鋼材
KR100775241B1 (ko) 2006-07-14 2007-11-12 주식회사 포스코 Zn-Mg 합금도금강판 및 그 제조방법
WO2013100616A1 (ko) * 2011-12-27 2013-07-04 주식회사 포스코 내흑변성 및 밀착력이 우수한 Zn-Mg 합금 코팅강판 및 그 제조방법
JP2017190489A (ja) * 2016-04-13 2017-10-19 新日鐵住金株式会社 めっき鋼材
US11192336B2 (en) 2016-12-26 2021-12-07 Posco Zinc alloy plated steel having excellent weldability and corrosion resistance
US11208716B2 (en) 2016-12-26 2021-12-28 Posco Multi-layered zinc alloy plated steel having excellent spot weldability and corrosion resistance
US11414743B2 (en) 2017-12-26 2022-08-16 Posco Multilayered zinc alloy plated steel material having excellent spot weldability and corrosion resistance

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007138267A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Om Kogyo Kk 溶融亜鉛めっき鋼材の黒色化処理方法及びそれによって得られる黒色化した溶融亜鉛めっき鋼材
KR100775241B1 (ko) 2006-07-14 2007-11-12 주식회사 포스코 Zn-Mg 합금도금강판 및 그 제조방법
JP2016040413A (ja) * 2011-12-27 2016-03-24 ポスコ 耐黒変性及び密着力に優れたZn‐Mg合金コーティング鋼板及びその製造方法
KR101359259B1 (ko) * 2011-12-27 2014-02-06 주식회사 포스코 내흑변성 및 밀착력이 우수한 Zn-Mg 합금 코팅강판 및 그 제조방법
CN104024468A (zh) * 2011-12-27 2014-09-03 Posco公司 具有优异抗变黑性和优异粘附性的Zn-Mg合金涂覆钢板及其制造方法
JP2015510033A (ja) * 2011-12-27 2015-04-02 ポスコ 耐黒変性及び密着力に優れたZn‐Mg合金コーティング鋼板及びその製造方法
WO2013100616A1 (ko) * 2011-12-27 2013-07-04 주식회사 포스코 내흑변성 및 밀착력이 우수한 Zn-Mg 합금 코팅강판 및 그 제조방법
US9441302B2 (en) 2011-12-27 2016-09-13 Posco Method for manufacturing Zn—Mg alloy-coated steel sheet having high blackening resistance and coating adhesion
US9982342B2 (en) 2011-12-27 2018-05-29 Posco Zn—Mg alloy-coated steel sheet with excellent blackening resistance and excellent adhesion
JP2017190489A (ja) * 2016-04-13 2017-10-19 新日鐵住金株式会社 めっき鋼材
US11192336B2 (en) 2016-12-26 2021-12-07 Posco Zinc alloy plated steel having excellent weldability and corrosion resistance
US11208716B2 (en) 2016-12-26 2021-12-28 Posco Multi-layered zinc alloy plated steel having excellent spot weldability and corrosion resistance
US11649542B2 (en) 2016-12-26 2023-05-16 Posco Co., Ltd Multi-layered zinc alloy plated steel having excellent spot weldability and corrosion resistance
US11414743B2 (en) 2017-12-26 2022-08-16 Posco Multilayered zinc alloy plated steel material having excellent spot weldability and corrosion resistance

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4270768B2 (ja) 錫めっき鋼板及び化成処理液
JP4849186B2 (ja) 熱間プレス部材およびその製造方法
US20110165426A1 (en) Aqueous solution for blackening chemical conversion coating of zinc or zinc alloy surface and method of forming blackened anti-corrosion coating film using the aqueous solution for the chemical conversion coating
WO2009139480A1 (ja) 錫めっき鋼板の製造方法および錫めっき鋼板ならびに化成処理液
JPH1068063A (ja) 黒色処理性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及び黒色Zn−Mg系めっき鋼板の製造方法
JP2782451B2 (ja) 高耐食性重畳めっき鋼板
JPH03138389A (ja) めっき密着性および耐食性に優れたZn―Mg合金めっき鋼板およびその製造方法
EP0211510B1 (en) An sn-based multilayer coated steel strip having improved corrosion resistance, weldability and lacquerability and method for producing same
JPH10183372A (ja) 溶接性に優れた黒色Zn−Mg系めっき鋼板及び黒色処理方法
JP4393349B2 (ja) リン酸塩処理性および塗装後の耐塩温水性に優れた冷延鋼板
US3677797A (en) Method of forming corrosion resistant films on steel plates
JPH09241828A (ja) 塗膜耐水密着性に優れたZn−Mg系めっき鋼板及びその製造方法
KR950000909B1 (ko) 복수의 도금층을 가진 가공성, 내식성 및 내수도료 밀착성이 우수한 전기 도금 강판
JP2003183800A (ja) 耐黒変性および耐食性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
JP2940288B2 (ja) 耐黒変性に優れた亜鉛電気めっき鋼板およびその製造方法
JPH03249180A (ja) プレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板
JPH0125393B2 (ja)
JPH11117077A (ja) 耐糸錆性に優れたMg含有アルミニウム合金処理板
JP2785672B2 (ja) 耐孔あき性とめっき密着性に優れたZn系合金めっき鋼板
JPH04365883A (ja) 加工性及び塗装後耐食性に優れた表面処理AlまたはAl合金材
JPH01165791A (ja) 耐錆性,耐食性に優れた表面処理鋼板とその製造方法
JPS59211592A (ja) リン酸塩化成処理性にすぐれたFe−Pめつき鋼板
JPH03277766A (ja) 黒色表面処理鋼板およびその製造方法
JPH05156498A (ja) 耐食性、密着性、溶接性に優れた金属表面処理鋼板の黒色クロメート皮膜形成方法
JPS63130795A (ja) 複合化成処理Zn系めつき鋼板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031104