JPH107011A - 操舵装置 - Google Patents

操舵装置

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JPH107011A
JPH107011A JP8160252A JP16025296A JPH107011A JP H107011 A JPH107011 A JP H107011A JP 8160252 A JP8160252 A JP 8160252A JP 16025296 A JP16025296 A JP 16025296A JP H107011 A JPH107011 A JP H107011A
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JP
Japan
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current
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steering angle
current value
electric motor
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Application number
JP8160252A
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English (en)
Inventor
Masahiko Tanabe
昌彦 田部
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】四つのFETでH型ブリッジからなるスイッチ
回路を構成し、そのうち電動モータを挟んだ何れか一方
の対のFETで電流方向を調整すると共に他方の対のF
ETで電流値を調整することとし、このうち電流値調整
用FETはデューティ比に応じたPWM制御で電流値を
制御する場合に、そのPWM駆動回路に、三角波ドリフ
ト等の異常が発生して、目標値に対して細かいオーバシ
ュートが繰返されるのを検出して電動モータの負荷が大
きくなるのを抑制防止する。 【解決手段】電流方向調整用FETURL ,FETURR
の制御信号SRL,SRRが前記オーバシュートの繰返し時
間程度の所定時間n0 内に切換えられ、そのときの所定
周波数以上の高周波数帯域モータ電流IM が、通常表れ
得る最大電流値相当の所定値I0 以上である状態が、所
定時間m0 以上継続したときに、フェイルセーフ制御信
号F/Sを“1”に設定してリレー51をOFF状態と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば前輪等の主
操舵輪の操舵を電動モータで助勢する電動パワーステア
リング装置や、運転者の操舵入力によって操舵される例
えば前輪等の主操舵輪に対して、車両運動や車体挙動を
向上させるために、例えば後輪等の補助操舵輪を電動モ
ータで操舵する四輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような操舵装置のうちの四輪操舵装
置としては、例えば特開平6−219300号公報に記
載されるものがある。この四輪操舵装置によれば、主操
舵輪である前輪の操舵状態としてステアリングホイール
の操舵角を検出し、この操舵角や車速,或いはそれらと
共に操舵の速度である操舵角速度等に応じて、補助操舵
輪である後輪の目標舵角を設定し、合わせて実際の後輪
の舵角を検出し、その実舵角と前記目標舵角との偏差が
“0”又はその近傍になるように、補助操舵輪を操舵す
るための電動モータに向けてコントロールユニットから
制御信号が出力される。つまり、この電動モータで構成
されるアクチュエータは、コントロールユニットで設定
された目標舵角値に常に追従するように作動する。
【0003】ちなみに、このようなフィードバック制御
系において電動モータを正逆といった両方向に所定量だ
け回転させるためには、一般にFET等のパワー素子を
用いて所謂H型ブリッジ等を構成し、当該電動モータを
含んで構成される閉回路のうちの何れか一方のパワー素
子を電流方向を調整するためのものと見なし、他方のパ
ワー素子を電流値を調整するためのものと見なして、夫
々に対応する駆動回路を配設し、このうち電流方向を調
整するパワー素子にはコントロールユニットから電流方
向制御信号を出力し、この電流方向制御信号に応じて駆
動回路から当該電流方向調整用パワー素子に向けて駆動
信号が出力されるように構成し、他方、電流値を調整す
るパワー素子にはコントロールユニットから電流値制御
信号を出力し、この電流値制御信号に応じて駆動回路か
ら当該電流値調整用パワー素子に向けて駆動信号が出力
されるように構成している。そして、前記電流方向制御
信号は、所謂ON/OFF制御信号で構成されるように
し、このON/OFF制御信号からなる電流方向制御信
号を入力した駆動回路では、これを必要に応じて増幅す
るなどして出力するようにしている。また、前記電流値
制御信号は所謂デューティ比等によって構成されるよう
にし、このデューティ比等からなる電流値制御信号を入
力した駆動回路では、これをパルス幅変調(Pulse Widt
h Modulation=PWM)して出力するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
なPWM波形は、周知のように、前記デューティ比等か
らなる電流値制御信号に応じたアナログ値と基準波(三
角波)とを比較して創成される。ところが、このうち三
角波にドリフト成分(直流成分)が重畳するような異常
が発生すると、例えば前記電流値制御信号に応じたアナ
ログ値よりも三角波が常に大きくなってしまい、これに
よりPWM波形は、デューティ比が100%に近い,所
謂フルデューティの状態が継続してしまう。従って、補
助操舵輪は前記目標舵角を越えてオーバシュートしよう
とする。勿論、実際には短いサンプリング時間の前記実
舵角のフィードバック入力による所謂サーボ機能によっ
て、補助操舵輪の実舵角は目標舵角にほぼ一致するので
あるが、実際には短い周期で小さなオーバシュートが繰
返されていて、この間、電動モータには前記フルデュー
ティに相当する最大電流値近傍の電流信号が供給され続
けるため、当該電動モータの負荷が増大すると共に多大
なエネルギ損が発生する。特に問題となるのは、装置と
して、見かけ上、正常に作動しているように見えること
である。
【0005】このような諸問題を解決するためには、前
記PWM波形が前記デューティ比に相当したものである
か否かを随時監視していればよいが、一般にPWM波形
は20kHz程度の非常に短いパルスであるから、これを
例えばマイクロコンピュータ等で構成されるコントロー
ルユニットで常時監視することになると、当該マイクロ
コンピュータの読込み処理頻度が増大し、肝心の演算処
理に支障が生じる恐れがある。
【0006】また、これと同様の問題は、前輪等の主操
舵輪の実舵角を目標舵角に一致させるように、前述のよ
うなアナログスイッチ回路を用いて電動モータの回転方
向と回転角とを制御することにより、当該電動モータで
主操舵輪を操舵する電動パワーステアリング装置にも発
生する可能性がある。
【0007】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、PWMを行う前記電流値調整用パワー素
子駆動回路の異常を確実に検出して、電動モータへの負
荷の増大及びエネルギ損を抑制防止可能な操舵装置を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的のために、本
発明の操舵装置は、電流方向及び電流値が調整された電
流信号を入力して操舵輪の舵角を制御する電動モータ
と、この電動モータへの電流信号のうち前記電流方向を
調整する電流方向調整用パワー素子及びその電流値を調
整する電流値調整用パワー素子を備えて構成されるスイ
ッチ回路と、少なくとも操舵状態に応じて前記操舵輪の
目標舵角を算出し、この目標舵角と実舵角との偏差に応
じて前記電動モータへの電流方向及び電流値を制御する
ための電流方向制御信号及び電流値制御信号を出力する
制御手段と、この制御手段からの電流方向制御信号に応
じて前記スイッチ回路の電流方向調整用パワー素子への
駆動信号を出力する電流方向調整用パワー素子駆動回路
と、前記制御手段からの電流値制御信号をパルス幅変調
して前記スイッチ回路の電流値調整用パワー素子への駆
動信号を出力する電流値調整用パワー素子駆動回路と、
前記電流方向制御信号が所定時間より短い周期で電流方
向の切換えを行うものであり且つそれが所定時間継続し
たときに少なくとも前記電流値調整用パワー素子駆動回
路に異常があることを検出する異常検出手段とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0009】本発明では、操舵の対象が前輪等の主操舵
輪であっても後輪等の補助操舵輪であってもよいが、操
舵輪の目標舵角と実舵角との偏差に応じて当該目標舵角
を追従する操舵装置を前提としている。従って、前記電
流値制御信号をパルス幅変調する電流値調整用パワー素
子駆動回路に、例えば三角波がドリフトするような異常
が発生すると、前述のように操舵輪の実舵角は目標舵角
に対して、短い周期でオーバシュートが繰返される。こ
れは操舵輪の実舵角が目標舵角に完全に一致しないため
であり、前記電流値制御信号も電動モータへの電流値を
短い周期で切換えているが、これと同時に電流方向制御
信号も電動モータへの電流方向を短い周期で切換えてい
る。従って、前記異常検出手段は、この短い周期で電流
方向を切換えている電流方向制御信号を監視し、この電
流方向制御信号が所定時間より短い周期で電流方向の切
換えを行っていることから前記電動モータによる操舵輪
舵角の短い周期のオーバシュートの繰返しを検出し、こ
れが前記所定時間継続したときには、少なくとも電流値
調整用パワー素子駆動回路に異常があることを検出する
ことができる。なお、例えば前記制御手段が、コントロ
ールユニットに備えられたマイクロコンピュータで実行
される演算処理などで構築される場合、前記電流方向制
御信号は、速くても当該演算処理のサンプリング時間、
遅い場合にはこのサンプリング周期毎に出力される制御
信号に対して電動モータが作動して操舵輪の舵角が変化
するまでの遅れ時間を含む時間でしか切換わらないか
ら、少なくとも前記PWM波形を随時監視するよりもそ
の読込み頻度は少なく、従って当該コントロールユニッ
ト内のマイクロンピュータ等で実行されるその他の演算
処理に支障を来すことはない。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の操舵装置
によれば、電流値制御信号をパルス幅変調する電流値調
整用パワー素子駆動回路に異常が発生すると、操舵輪の
目標舵角に対して短い周期で実舵角のオーバシュートが
繰返されるが、これと同時に電動モータへの電流方向を
短い周期で切換えている電流方向制御信号を監視し、こ
の電流方向制御信号が所定時間より短い周期で電流方向
の切換えを行っている状態が前記所定時間継続したとき
には、少なくとも電流値調整用パワー素子駆動回路に異
常があることを検出することができる。また、これによ
れば電流方向制御信号の読込み頻度は少なく、例えばコ
ントロールユニット内のマイクロンピュータ等で実行さ
れるその他の演算処理に支障を来すことはない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の操舵装置を、補助
操舵輪として後輪を操舵する四輪操舵装置に展開した一
実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】まず、図1に四輪操舵装置の全体的な構成
を簡潔に示す。同図において、10FL,10FRは主
操舵輪となる左右の前輪であり、10RL,10RRは
補助操舵輪となる左右の後輪である。このうち、前輪1
0FL,10FR間を,夫々タイロッド13を介して既
知のラックアンドピニオン式ステアリングギヤ装置14
のラック軸に連結している。このラック軸にはステアリ
ングシャフト16に連結された図示されないピニオンが
噛合しており、ステアリングホイール15を回転させる
ことにより前輪10FL,10FRを機械式に主操舵で
きるように構成されている。
【0013】また、同図の2は車両に搭載された後輪操
舵装置を示す。この後輪操舵装置2では、後輪10R
L,10RR間を,夫々タイロッド18を介して後輪操
舵用の操舵軸20で連結しており、この操舵軸20を車
両の左右方向に移動させて後輪を補助操舵するのがアク
チュエータユニット1である。このアクチュエータユニ
ット1は、電動モータ22を動力源として後述のように
高効率で非可逆特性の後輪操舵装置2を構成する。
【0014】このアクチュエータユニット1について図
2を用いながら、簡潔に説明すると、前記操舵軸20の
中央部は、チューブ状のハウジング24内に、車両の左
右方向に移動可能に収納され、その収納された操舵軸2
0の一部にラック26が形成されている。そして、この
ラック26と噛合するピニオン28のシャフト29は、
前記操舵軸20の移動方向,即ち車両の左右方向と直行
する方向,即ち車両の前後方向に向けて突設されてい
る。更に、このピニオンシャフト29に、ハイポイドリ
ングギヤ30が同軸に取付けられ、このリングギヤ30
に噛合するピニオン31が前記電動モータ22の回転軸
32に取付けられている。従って、電動モータ22を回
転させるとピニオン31からリングギヤ30,ピニオン
28,ラック26と動力が伝達されるから、当該電動モ
ータ22を両方向に回転させるとラック26,即ち操舵
軸20を車両の左右方向に往復移動させ、従って補助操
舵輪である後輪10RL,10RRを左右方向に同期し
て操舵することができる。
【0015】ここに用いられているピニオン31及びリ
ングギヤ30で構成されるハイポイドギヤが、前述の高
効率及び非可逆特性を発現する。即ち、図3に示すよう
に、ピニオン31側からの回転駆動力は、リングギヤ3
0とのギヤ効率が正値となる(約40%)ために当該リ
ングギヤ30を所望の方向に回転させることができる
が、逆にリングギヤ30を回転させようとしても、歯の
角度によってピニオン31の軸方向に力が発生するだけ
で、事実上、ギヤ効率は“0”以下となり、リングギヤ
30もピニオン31も回転されない。従って、後輪10
RL,10RRに作用するコーナリングフォースや路面
凹凸等の入力では、前記ピニオン31からラック26ま
でが全てロック状態となり、従って後輪10RL,10
RRの向き,即ち舵角を変更することはできない。
【0016】ちなみに、同図2の符号9はリングギヤ3
0及びピニオン28の回転角から、電動モータ22の回
転角,即ち後輪10RL,10RRの実後輪舵角δR
検出するためのロータリポテンショメータ等からなる後
輪舵角センサ、同じく符号9’は操舵軸20の変位量か
ら、実後輪舵角を検出するためのリニアポテンショメー
タ等からなる後輪舵角センサである。このうち、本実施
形態では前者の後輪舵角センサ9をメインとして使用
し、その実後輪舵角δR を後述する後輪舵角制御に用い
る。なお、サブとなる後輪舵角センサ9’は、何れか一
方の後輪舵角センサの異常を検出するための比較対象と
して、操舵軸20や後輪10RL,10RRを初期化
(イニシャライズ)するために用いられる。
【0017】また、車両には、車両の前後方向速度(車
速)VC を検出する車速センサ6が設けられ、また必要
に応じて図示されない車両の横方向加速度(横加速度)
を検出する横加速度センサも設けられ、前記ステアリン
グシャフト16には,ステアリングホイール15の操舵
角θを検出する操舵角センサ8が設けられている。な
お、前記操舵角センサ8の操舵角θの検出信号は、操舵
角の大きさに応じ且つステアリングホイール15を右切
りしたときに正,左切りしたときに負となる電圧信号か
らなり、また前記車速センサ6の車速Vの検出信号は、
車速の大きさに応じ且つ例えば車両の前進時に正,後退
時に負となる電圧信号からなり、前記後輪転舵角センサ
9の実後輪舵角δR の検出信号は、後左右輪10RL,
10RRの中庸位置からの実後輪舵角の大きさに応じ且
つ両後輪10RL,10RRが右切りされているときに
正,左切りされているときに負となる電圧信号からな
る。
【0018】また、車両には、前記後輪10RL,10
RRの舵角を制御するコントロールユニット3が設けら
れている。このコントロールユニット3は、図4に示す
ように少なくともA/D変換機能を有する入力インタフ
ェース回路40a,中央演算装置(CPU)40b,記
憶装置(ROM,RAM)40c,D/A変換機能を有
する出力インタフェース回路40d等を有するマイクロ
コンピュータ40と、後述するリレー51への駆動電流
信号DF/S を出力するリレー駆動回路41と、同じく後
述するスイッチ回路4のうち、前記電動モータ22への
電流信号IRL,IRRの電流方向を調整するために設けら
れたFET(電界効果トランジスタ)UR L ,FETURL
への駆動信号DRL,DRRを出力するFET駆動回路42
と、同じくスイッチ回路4のうち、電動モータ22への
電流信号IRL,IRRの電流値を調整するために設けられ
たFETLRL ,FETLRR への駆動信号PWMRL,PW
RRを出力するPWM駆動回路43と、前記四つのFE
URL ,FETURR ,FETLRL ,FETLRR をH型ブ
リッジに形成したスイッチ回路4とを備えてなる。この
コントロールユニット3では、前記各センサからの検出
信号を入力し、ステアリングホイール15による前輪の
操舵と同位相の後輪操舵を行うことにより、車速中速域
ではステアリング特性を弱アンダステア方向に変更制御
して旋回性能を向上し、高速域ではステアリング特性を
アンダステア方向に強めるように変更制御して旋回時,
レーンチェンジ時等の車両の安定性を向上させると共に
コーナリングの収束性を向上する。更に、主に中速域で
速い操舵入力が与えられた場合には操舵開始直後に瞬間
的に後輪を逆位相操舵することにより,旋回に必要なヨ
ーレートの立ち上がりを向上して操舵に対する応答性,
即ち回頭性を向上し、然る後,前記後輪の同位相操舵を
行うことによって,コーナリング中の走行安定性を向上
することをも可能としている。
【0019】前記スイッチ回路4は、前述のように前記
四つのFETURL ,FETURR ,FETLRL ,FET
LRR でH型ブリッジを構成し、その一端がリレー51を
介してバッテリBに接続され、その他端が接地されてい
る。そして、前記FETURL はH型ブリッジのバッテリ
B側上流の左方に配設され、FETURR は同じくバッテ
リB側上流の右方に配設され、FETLRL は接地側下流
の右方に配設され、FETLRR は接地側下流の左方に配
設され、このうちFETURL 及びFETLRR 間が電動モ
ータ22の一方の端子に接続され、FETURR 及びFE
LRL 間が電動モータ22の他方の端子に接続されてい
る。従って、このスイッチ回路4では、FETURL 及び
FETLRL がON状態となると電動モータ22に左回
り,即ち後輪を左転舵する方向への電流信号IRLが流
れ、FETURR 及びFETLRR がON状態となると電動
モータ22に右回り,即ち後輪を右転舵する方向への電
流信号I RRが流れる(実際にはFETLRL ,FETLRR
はPWM駆動信号により短い周期でON/OFF制御さ
れる)。なお、前記電流信号IRL,IRRはマイクロコン
ピュータ40にも取込まれる。
【0020】前記リレー駆動回路41は、マイクロコン
ピュータ40からのフェイルセーフ制御信号F/Sが論
理値“0”のときにリレー51を閉じる駆動信号DF/S
を当該リレー51のソレノイドに供給し、当該フェイル
セーフ制御信号F/Sが論理値“1”のときにリレー5
1を開く。
【0021】前記FET駆動回路42は、マイクロコン
ピュータ40からのFET制御信号SRL,SRRの何れか
が論理値“1”のときに該当するFETURL 又はFET
URRの何れかをON状態とするFET駆動信号DRL,D
RRを供給し、当該FET制御信号SRL,SRRが論理値
“0”のときに該当するFETURL ,FETURR をOF
F状態とする。
【0022】前記PWM駆動回路43は、マイクロコン
ピュータ40からのデューティ比制御信号D/TRL,D
/TRRを相当するアナログ値に変換し、前述のようにこ
のアナログ値と基準波(三角波)との比較値からPWM
波形の電圧信号を形成し、これをPWM駆動信号PWM
RL,PWMRRとして該当するFETLRL ,FETLRR
供給する。
【0023】次に、前記コントロールユニット3のマイ
クロコンピュータ40で実行される演算処理を、図5の
フローチャートに基づいて説明する。この演算処理は、
所定サンプリング時間ΔT(例えば5msec.)毎のタイ
マ割込処理として実行される。また、この演算処理では
特に通信のためのステップを設けていないが、前記記憶
装置40cのROMに記憶されているプログラムやマッ
プ或いはRAMに記憶されている各種のデータ等は常時
演算処理装置40bのバッファ等に伝送され、また演算
処理装置40bで算出された各算出結果も随時記憶装置
40cに記憶される。
【0024】この演算処理では、まず、ステップS1
で、フェイルセーフフラグF/Sが“0”のリセット状
態であるか否かを判定し、当該フェイルセーフフラグF
/Sが“0”のリセット状態である場合にはステップS
2に移行し、そうでない場合にはステップS3に移行す
る。
【0025】前記ステップS2では、前記車速センサ6
からの車速VC 及び前記操舵角センサ8からの操舵角の
今回値θ(n) を読込んでからステップS4に移行する。
前記ステップS4では、前記ステップS2で読込まれた
操舵角の今回値θ(n)及び前記記憶装置40cに記憶さ
れている操舵角の前回値θ(n-1) を用いて,下記1式に
従って操舵角速度θ' を算出設定してからステップS5
に移行する。
【0026】 θ' =|θ(n) −θ(n-1) |/ΔT ……… (1) 前記ステップS5では、前記ステップS1で読込まれた
操舵角θ,車速VC 及びステップS4で算出された操舵
角速度θ' 等を用いて、後段に詳述する図6の制御マッ
プに基づいて目標後輪舵角δ* R を算出設定してからス
テップS6に移行する。
【0027】前記ステップS6では、前記後輪操舵角セ
ンサ9の検出信号である実後輪転舵角δR を読込んでか
らステップS7に移行する。前記ステップS7では、下
記2式に従って目標後輪舵角δ* R と実後輪舵角δ R
の後輪舵角偏差ΔδR を算出してからステップS8に移
行する。なお、この後輪舵角偏差ΔδR は、前述の実後
輪転舵角δR の定義から、正値であるときに右切りする
必要があることを意味する。
【0028】 ΔδR =δ* R −δR ……… (2) 前記ステップS8では、前記ステップS7で算出された
後輪舵角偏差ΔδR が“0”に対してどのような値であ
るかを判定し、当該後輪舵角偏差ΔδR が“0”である
場合にはステップS9に移行し、当該後輪舵角偏差Δδ
R が正値である場合にはステップS10に移行し、当該
後輪舵角偏差ΔδR が負値である場合にはステップS1
1に移行する。
【0029】一方、前記ステップS3では、後輪舵角偏
差ΔδR を“0”にしてから前記ステップS9に移行す
る。前記ステップS9では、前記FET制御信号SRL
RRを共に論理値“0”に設定し、それらを出力してか
らステップS12に移行する。
【0030】前記ステップS12では、前記デューティ
比制御信号D/TRL,D/TRRを共に“0”%に設定
し、それらを出力してからステップS13に移行する。
また、前記ステップS10では、後輪を右切りする必要
のあることから、前記FET制御信号SRLを論理値
“0”に設定すると共に、FET制御信号SRRを共に論
理値“1”に設定し、それらを出力してからステップS
14に移行する。
【0031】前記ステップS14では、前記デューティ
比制御信号D/TRLを“0”%に設定すると共に、前記
後輪舵角偏差ΔδR を用いて、システムの応答性を考慮
した前記電動モータ22の動特性で決まる関係式から、
デューティ比制御信号D/T RRを算出設定し、それらを
出力してから前記ステップS13に移行する。
【0032】また、前記ステップS11では、後輪を左
切りする必要のあることから、前記FET制御信号SRR
を論理値“0”に設定すると共に、FET制御信号SRL
を共に論理値“1”に設定し、それらを出力してからス
テップS15に移行する。
【0033】前記ステップS15では、前記デューティ
比制御信号D/TRRを“0”%に設定すると共に、前記
後輪舵角偏差ΔδR を用いて、システムの応答性を考慮
した前記電動モータ22の動特性で決まる関係式から、
デューティ比制御信号D/T RLを算出設定し、それらを
出力してから前記ステップS13に移行する。
【0034】そして、前記ステップS13では、記憶装
置40cに記憶されているFET制御信号の今回値S
RL(n) ,SRR(n) を夫々前回値SRL(n-1) ,SRR(n-1)
として更新記憶する。
【0035】次にステップS16に移行して、前記ステ
ップS9乃至ステップS11で設定されたFET制御信
号SRL,SRRを夫々FET制御信号の今回値SRL(n)
RR (n) として更新記憶してからメインプログラムに復
帰する。
【0036】次に、この図5の演算処理の作用を、車両
の挙動を伴って簡潔に説明する。まず、図5の演算処理
のステップS2,ステップS4,ステップS5で算出設
定される目標後輪舵角δ* R は前述の通りであるが、そ
の設定される目的について簡潔に説明する。この目標後
輪舵角δ* R は、基本的には、例えば操舵角θと車速V
C とによって決定される目標ヨーレートψ' が達成され
るように設定される。但し、図7に示すように、定常状
態における車両特性を、低速域ではニュートラルステア
から弱いアンダーステア特性に、中・高速域ではアンダ
ーステアを強めることにより、各車速での安定性と操縦
性とを両立させようとする。また、旋回初期,旋回終了
期或いはレーンチェンジ等といった過渡期には、運転者
の操舵に対する車両の応答性,追従性を高めると共に、
ふらつきの少ない特性を得ようとする。
【0037】そのため、図8に示す後輪舵角発生モード
のように、ゆっくりした操舵時や一定操舵状態では、極
低速時を除いて、車速に係わらず後輪はステアリング操
舵角θに応じた同位相(前輪と同方向に操舵される状
態)にのみ操舵される(アンダーステア特性によって走
行安定性を高める制御)。これに対して速い操舵時に
は、ステアリングの操舵角速度θ’等に応じて操舵開始
直後は逆位相側に操舵し、これによりヨーレートを高め
て応答性,追従性といった操縦性を与え、その後、速や
かに同位相側に反転させて定常舵角にすることにより、
ふらつきを抑えて安定性を高める。合わせて、このよう
な速い操舵時には、車速VC に応じて前記操舵開始直後
の逆位相成分(A)と定常的な同位相成分(B)との重
み付けを変化させる。より具体的には、高速になるほど
逆位相成分(A)の重み係数を小さくし且つ同位相成分
(B)の重み係数を大きくすることで、中速域での操縦
性と高速域での安定性とを両立させる。これを纏めて、
時間軸上に目標後輪舵角δ* Rを表したのが前記図6の
制御マップである。但し、演算処理上で実際に用いられ
るマップ或いはテーブルには、操舵角θが主たる変数と
なり、車速VC や操舵角速度θ’はパラメータとして用
いられる。また、本実施形態では詳細に採用していない
が、前述のように横加速度を検出し或いは推定し、この
横加速度の大きさに応じて後輪の操舵角の増加割合を変
化させることもできる。これにより、高速旋回時の進入
から脱出までの間、運転者の意図する通りに車両の旋回
性能を得ることができる。
【0038】そして、図5の演算処理のステップS7
で、目標後輪舵角δ* R と実後輪舵角δR との差分値か
ら後輪舵角偏差ΔδR が算出され、次のステップS8乃
至ステップS15において、前記各FETへの制御信号
が形成、出力される。このうち、後輪舵角偏差ΔδR
“0”のときにはステップS9でFET制御信号SRL
RRが共に論理値“0”に設定出力されるから、前記ス
イッチ回路4のFETUR L ,FETURR は共にOFF状
態となり、次のステップS12ではデューティ比制御信
号D/TRL,D/TRRが共に“0”%に設定されるか
ら、前記スイッチ回路4のFETLRL ,FETLRR は共
にOFF状態となり、従って電動モータ22には何れの
電流信号IRL,IRRも供給されず、前記ギヤ効率の関係
から、後輪の舵角はそのときの実後輪舵角δR に維持さ
れる。
【0039】また、後輪舵角偏差ΔδR が右切りする必
要のある正値である場合には、ステップS10でFET
制御信号SRRのみが論理値“1”に設定出力されるか
ら、前記スイッチ回路4のFETURR のみがON状態と
なり、次のステップS14ではデューティ比制御信号D
/TRRのみが、前記電動モータの動特性を考慮した関係
式から当該後輪舵角偏差ΔδR の大きさに応じた値に設
定出力されるから、前記スイッチ回路4のFETRRがP
WM駆動回路43からのPWM駆動信号PWMRRによっ
てON/OFF制御され、その結果、電動モータ22に
は、前記デューティ比制御信号D/TRRの大きさに応じ
た右切り電流信号IRRが供給されて後輪は右切りされ
る。
【0040】一方、後輪舵角偏差ΔδR が左切りする必
要のある負値である場合には、ステップS11でFET
制御信号SRLのみが論理値“1”に設定出力されるか
ら、前記スイッチ回路4のFETURL のみがON状態と
なり、次のステップS15ではデューティ比制御信号D
/TRLのみが、前記電動モータの動特性を考慮した関係
式から当該後輪舵角偏差ΔδR の大きさに応じた値に設
定出力されるから、前記スイッチ回路4のFETRLがP
WM駆動回路43からのPWM駆動信号PWMRLによっ
てON/OFF制御され、その結果、電動モータ22に
は、前記デューティ比制御信号D/TRRの大きさに応じ
た左切り電流信号IRRが供給されて後輪は右切りされ
る。
【0041】そして、何れの場合も、前記デューティ比
制御信号D/TRL,D/TRRは、前記システム応答性を
考慮した電動モータの動特性に応じた関係式から設定さ
れるために、必要な目標後輪舵角δR * が速やかに達成
される。また、万が一、実後輪舵角δR が目標後輪舵角
δR * に対してオーバシュートしてしまったような場合
には、前記後輪舵角偏差ΔδR の符号が逆転するため
に、それまでと逆のフローによって目標後輪舵角δR *
が実後輪舵角δR として達成される。なお、このような
オーバシュート時の後輪の舵角方向の切換えは、前記シ
ステム応答性から15msec.程度毎に行われる。
【0042】次に、前記コントロールユニット3のマイ
クロコンピュータ40で実行される後輪操舵装置異常検
出のための演算処理を、図9のフローチャートに基づい
て説明する。この演算処理は、前記図5の演算処理と同
等の所定サンプリング時間ΔT(例えば5msec.)毎の
タイマ割込処理として実行される。また、この演算処理
でも、前記記憶装置40cのROMに記憶されているプ
ログラムやマップ或いはRAMに記憶されている各種の
データ等は常時演算処理装置40bのバッファ等に伝送
され、また演算処理装置40bで算出された各算出結果
も随時記憶装置40cに記憶される。
【0043】この演算処理では、まずステップS21で
切換え時間カウンタnをインクリメントする。次にステ
ップS22に移行して、前記左切り用FET制御信号の
今回値SRL(n ) と前回値SRL(n-1) との論理和が“1”
であるか否かを判定し、両者の論理和が“1”であるば
あいにはステップS23に移行し、そうでない場合には
ステップS24に移行する。
【0044】前記ステップS23では、前記右切り用F
ET制御信号の今回値SRR(n) と前回値SRR(n-1) との
論理和が“1”であるか否かを判定し、両者の論理和が
“1”であるばあいにはステップS25に移行し、そう
でない場合には前記ステップS24に移行する。
【0045】前記ステップS25では、前記切換え時間
カウンタnが前記オーバシュート時の切換え時間相当の
予め設定された所定カウント値n0 以下であるか否かを
判定し、当該切換え時間カウンタnが所定カウント値n
0 以下である場合にはステップS26に移行し、そうで
ない場合にはステップS27に移行する。
【0046】前記ステップS26では、前記切換え時間
カウンタnを“0”にクリアしてからステップS28に
移行する。前記ステップS28では、前記モータ電流I
RL,IRRを読込んでからステップS29に移行する。こ
のとき、前記電動モータ22を右切りするためのモータ
電流IRRは正値,左切りするためのモータ電流IRLを負
値とする。
【0047】前記ステップS29では、下記3式に従っ
て電動モータ22の実行電流値としての実モータ電流I
M を算出してからステップS30に移行する。前記ステ
ップS30では、前記実モータ電流IM に対して、例え
ば前記電動モータ22への電流が実際に切換わる周期よ
り長い周期に相当する所定のカットオフ周波数ω0 (例
えば25Hz程度)でハイパスフィルタ(H,P,F)処
理を施して高周波数帯域(図では高域)モータ電流I
MHB を算出してからステップS31に移行する。
【0048】前記ステップS31では、前記高周波数帯
域モータ電流の絶対値|IMHB |が、前記電動モータ2
2に流れる通常の電流値の最大値程度に予め設定された
所定値I0 以上であるか否かを判定し、当該高周波数帯
域モータ電流の絶対値|IMH B |が所定値I0 以上であ
る場合にはステップS32に移行し、そうでない場合に
はステップS33に移行する。
【0049】前記ステップS32では、切換え回数カウ
ンタmをインクリメントしてからステップS34に移行
する。一方、前記ステップS27では、前記切換え時間
カウンタnを“0”にクリアしてから前記ステップS3
3に移行する。
【0050】前記ステップS33では、切換え回数カウ
ンタmを“0”にクリアしてから前記ステップS24に
移行する。前記ステップS34では、前記切換え回数カ
ウンタmが予め設定されたオーバシュート継続時間相当
の所定カウント値m0 以上であるか否かを判定し、当該
切換え回数カウンタmが所定カウント値m0 以上である
場合にはステップS35に移行し、そうでない場合には
前記ステップS24に移行する。
【0051】前記ステップS35では、フェイルセーフ
制御信号F/Sを論理値“1”に設定出力してからメイ
ンプログラムに復帰する。また、前記ステップS24で
は、フェイルセーフ制御信号F/Sを論理値“0”に設
定出力してからメインプログラムに復帰する。
【0052】次に、前記図9の演算処理の作用について
説明する。まず、前記PWM駆動回路43では、例えば
前記図5の演算処理によって出力されるデューティ比制
御信号D/Tを、当該デューティ比相当のアナログ電圧
値に変換する。このデューティ比制御信号D/Tに相当
するアナログ電圧値が図10aのようなものであった場
合に、このアナログ電圧値と前記三角波電圧信号とを図
示されない比較器(コンパレータ)に取込む。そして、
この場合は三角波電圧信号の方が前記デューティ比制御
信号D/Tに相当するアナログ電圧値以上であるときに
論理値Hi,そうでないときに論理値LoとなるPWM
駆動信号PWMを出力する。
【0053】しかしながら、同等のデューティ比制御信
号D/Tに相当するアナログ電圧値であっても、図10
bのように三角波電圧信号にドリフト成分が重畳するよ
うな異常がPWM駆動回路43に発生した場合、三角波
電圧信号が常時アナログ電圧値より大きな状況が継続
し、その結果PWM駆動信号PWMは、所謂フルデュー
ティのように大きな電流値の電流信号Iを電動モータ2
2に供給してしまう。これにより、前述のように本来な
ら僅かでよい電流値に対して過大な電流値の電流信号I
が電動モータ22に供給され、電動モータ22の回転
角,即ち実後輪舵角δR はオーバシュートしてしまう。
これに対して、前記図5の演算処理では、実測値である
実後輪舵角δR が目標後輪舵角δR * を越えてしまうか
ら、その後の処理で所謂舵角サーボが機能して実後輪舵
角δR を目標後輪舵角δR * に収束させる。しかし、こ
のときも、実際には電動モータ22に過大な電流値であ
る電流信号Iが繰返し供給され続けることになり、前述
のように、実後輪舵角δR は、一見、正常に作動してい
るように見えて、その実、小さく短いオーバシュートを
繰返して目標後輪舵角δR * に収束しているだけであ
り、従って電動モータ22には余分な電流が過剰供給さ
れ続けることになる。
【0054】そこで、前記図9の演算処理では、そのス
テップS21で切換え時間カウンタnをインクリメント
した後、同ステップS22及びステップS23で電動モ
ータ22への電流方向が切換わったか否かを判定する。
即ち、前記図5の演算処理では、電動モータ22への電
流方向を切換えるときに、FET制御信号SRL,SRR
論理値を“0”から“1”へ、若しくは“1”から
“0”に切換えるから、そうした電流方向切換え時に
は、FET制御信号の今回値SRL(n) ,SRR(n) とその
前回値SRL(n-1) ,SRR(n-1) との論理和は必ず“1”
になる。ここで、左切り用FETURL 又は右切り用FE
URR の何れか単独で考えた場合には、FET制御信号
の今回値SRL(n) ,SRR(n) とその前回値SRL(n-1)
RR(n-1) との論理和は“1”になる場合というのは、
例えば左切りが継続しているときとか、右切りが継続し
ているときといったように、必ずしも電動モータ22へ
の電流方向切換え時でない可能性もあるが、両方のFE
T制御信号の今回値SRL(n) ,S RR(n) とその前回値S
RL(n-1) ,SRR(n-1) との論理和が同時に“1”になる
のは、前述のように電動モータ22への電流方向が切換
わるとき以外にない。
【0055】そして、このように電動モータ22への電
流方向が切換わったときにステップS25に移行し、そ
れまでインクリメントされていた前記切換え時間カウン
タnが、前記オーバシュートに対応するために短い周期
で切換わる電動モータへの電流信号Iの切換え時間に相
当する所定カウント値n0 以下である場合に、前記三角
波信号ドリフトのような異常が前記PWM駆動回路43
に発生している可能性があるとしてステップS26に移
行する。このステップS26では、前記切換え時間カウ
ンタnをクリアしてから、次のステップS28,ステッ
プS29で、回生電流等の影響を排除した実モータ電流
M を算出する。そして、更に次のステップS30で
は、この実モータ電流IM に前記所定カットオフ周波数
ω0 のハイパスフィルタ処理を施して高周波数帯域モー
タ電流IMHB を算出する。ここで、実モータ電流IM
ハイパスフィルタ処理を施すのは、後述するように当該
実モータ電流の絶対値|IM |が、通常表れ得る電動モ
ータ22への最大電流値相当の所定値I0 以上であっ
て、前記短く小さいオーバシュートの繰返し,即ち短い
周期で電動モータ22への電流方向の切換えが繰返され
ているのを異常と見なすために、例えばレーンチェンジ
等で発生する大きな実モータ電流IM を排除して、当該
短い周期で電動モータ22への電流方向が実際に繰返さ
れている状況だけを抽出するためである。
【0056】次に、前述のように前記高周波数帯域モー
タ電流の絶対値|IMHB |が前記所定値I0 以上であれ
ば、前記電動モータ22への電流信号Iが前記短い周期
で切換えられ、しかもその実際に電流値が通常表れ得る
電動モータ22への最大電流値相当であるから、その場
合には次のステップS32で切換え回数カウンタmをイ
ンクリメントする。そして、この切換え回数カウンタm
が所定カウント値m0以上になったら、前記フェイルセ
ーフ制御信号F/Sを論理値“1”にセットし、これを
前記リレー駆動回路41に向けて出力する。すると、こ
の論理値“1”のフェイルセーフ制御信号F/Sを入力
したリレー駆動回路41では、OFF信号となる駆動信
号DF/S をリレー51のソレノイドに向けて出力するか
ら、当該リレー51はOFF状態となり、前記電動モー
タ22を含むスイッチ回路4自体に電力が供給されず、
後輪操舵装置2はフェイルセーフ状態になる。
【0057】ここで、本実施形態では、前記切換え回数
カウンタmのカウントアップ用所定カウント値m0 を、
例えば実走行時間で10分程度の間に繰返される前記電
動モータ22への電流信号Iのオーバシュートによる切
換え回数程度に設定してある。これは以下のような場合
を想定してのことである。即ち、例えばコーナが連続す
る所謂ワインディングを高速走行したときなどに小さな
修正操舵が連続すると、やはり電動モータ22への電流
信号Iの切換えが頻発するが、このような修正操舵は、
一般に一つのコーナを旋回走行しているときに発生する
ものであって、隣合うコーナ間の直線部分では発生しな
い。従って、前記切換え回数カウンタmのカウントアッ
プ用所定カウント値m0 を大きな値に設定しておけば、
前記PWM駆動回路43に異常がなくても発生する、こ
うした電動モータ22への電流信号Iの切換えを、誤っ
て当該PWM駆動回路43の異常と判断することはな
い。なお、前記ステップS31において高周波数帯域モ
ータ電流|IMHB |が前記最大電流値相当の所定値I0
以上であるか否かの判定は、こうしたワインディングで
の修正操舵によって正常に発生する実モータ電流IM
当該最大電流値相当まで大きくないことも検出でき、例
えこのような状況下で前記切換え回数カウンタmが前記
所定カウント値m0 でカウントアップするようなことが
発生しても、実際の高周波数帯域モータ電流|IMHB
が前記最大電流値相当の所定値I0 以上でなければ前記
PWM駆動回路43が異常であるとは判断されない。従
って、本実施形態では、走行状態によらず、前記PWM
駆動回路43の異常を、前記電動モータ22への電流信
号Iの切換えタイミング,そのときのモータ電流IM
及びそれが所定時間継続しているか否かによって的確に
検出することができ、それにより電動モータ22の負荷
が大きくなり過ぎるのを回避することができると共に、
エネルギ損を抑制防止することができる。
【0058】以上より、前記図4に示すFETURL ,F
ETURR が本発明の電流方向調整世パワー素子に相当
し、以下同様に、図4に示すFETLRL ,FETLRR
が電流値調整用パワー素子に相当し、前記図5の演算処
理及びマイクロコンピュータ40が制御手段に相当し、
図4に示すFET駆動回路42が電流方向調整用パワー
素子駆動回路に相当し、図4に示すPWM駆動回路43
が電流値調整用パワー素子駆動回路に相当し、図9の演
算処理全体が異常検出手段に相当する。
【0059】なお、前記実施形態では、後輪を電動モー
タで操舵する所謂四輪操舵装置或いは後輪操舵装置につ
いてのみ詳述したが、本発明は前輪を主操舵輪とする場
合にその主操舵輪の操舵を電動モータで助勢する電動モ
ータパワーステアリング装置にも同様に展開することが
できる。但し、その電動モータの回転方向と回転角とを
調整するためのスイッチ回路には、前述のように回転方
向駆動信号によって開閉されるFET等のパワー素子と
PWM駆動信号によって電流値の大きさが調整されるF
ET等のパワー素子とを備えていなければならないこと
は言うまでもない。
【0060】また、前記実施形態はコントロールユニッ
ト3としてマイクロコンピュータを適用した場合につい
て説明したが、これに代えてカウンタ,比較器等の電子
回路を組み合わせて構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操舵装置を適用した四輪操舵可能な車
両の一例を示すものであり、(a)は車両全体構成概略
図、(b)はアクチュエータの概略構成図である。
【図2】図1のアクチュエータの詳細説明図である。
【図3】図2のアクチュエータの非可逆特性の説明図で
ある。
【図4】図1のコントロールユニットの構成説明図であ
る。
【図5】図4のコントロールユニットで実行される後輪
操舵のための演算処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図6】図5の演算処理で目標後輪舵角を算出設定する
ための制御マップである。
【図7】図6の制御マップにより設定される目標後輪舵
角による車両のステア特性の説明図である。
【図8】図6の制御マップにより設定される目標後輪舵
角の説明図である。
【図9】図4のコントロールユニットで実行される駆動
回路異常検出のための演算処理の一実施形態を示すフロ
ーチャートである。
【図10】図9の演算処理の作用の説明図である。
【符号の説明】
1はアクチュエータユニット 2は後輪操舵装置 3はコントロールユニット 4はスイッチ回路 6は車速センサ 8は操舵角センサ 9は後輪操舵角センサ 10FL〜10RRは前左輪〜後右輪 15はステアリングホイール 20は操舵軸 22は電動モータ 40はマイクロコンピュータ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 113:00 137:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流方向及び電流値が調整された電流信
    号を入力して操舵輪の舵角を制御する電動モータと、こ
    の電動モータへの電流信号のうち前記電流方向を調整す
    る電流方向調整用パワー素子及びその電流値を調整する
    電流値調整用パワー素子を備えて構成されるスイッチ回
    路と、少なくとも操舵状態に応じて前記操舵輪の目標舵
    角を算出し、この目標舵角と実舵角との偏差に応じて前
    記電動モータへの電流方向及び電流値を制御するための
    電流方向制御信号及び電流値制御信号を出力する制御手
    段と、この制御手段からの電流方向制御信号に応じて前
    記スイッチ回路の電流方向調整用パワー素子への駆動信
    号を出力する電流方向調整用パワー素子駆動回路と、前
    記制御手段からの電流値制御信号をパルス幅変調して前
    記スイッチ回路の電流値調整用パワー素子への駆動信号
    を出力する電流値調整用パワー素子駆動回路と、前記電
    流方向制御信号が所定時間より短い周期で電流方向の切
    換えを行うものであり且つそれが所定時間継続したとき
    に少なくとも前記電流値調整用パワー素子駆動回路に異
    常があることを検出する異常検出手段とを備えたことを
    特徴とする操舵装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10745044B2 (en) 2017-11-29 2020-08-18 Hyundai Motor Company Rear wheel steering control system and control method of using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10745044B2 (en) 2017-11-29 2020-08-18 Hyundai Motor Company Rear wheel steering control system and control method of using the same

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