JPH1072255A - 低膨脹性セラミックス質非鉄溶融金属用ラドル - Google Patents

低膨脹性セラミックス質非鉄溶融金属用ラドル

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JPH1072255A
JPH1072255A JP8248621A JP24862196A JPH1072255A JP H1072255 A JPH1072255 A JP H1072255A JP 8248621 A JP8248621 A JP 8248621A JP 24862196 A JP24862196 A JP 24862196A JP H1072255 A JPH1072255 A JP H1072255A
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JP
Japan
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sintered body
ladle
mol
aluminum
hysteresis
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JP8248621A
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Inventor
Kiyohisa Hayama
清寿 羽山
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TYK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミ合金等非鉄溶融金属の分取、供給に用
いるラドルにおいて、鋳造機等の生産性の向上と鋳造物
の品質向上を可能とする、低膨脹性セラミックスより成
るラドルを提供することにある。 【解決手段】 焼結体の結晶粒界相組成において、チタ
ン:9.4〜12.2mol%,アルミニウム:18.
8〜24.2mol%,シリコン:0.8〜8.3mo
l%,残部が酸素より成るTi−Al−Si−O系混晶
体より構成されるチタン酸アルミニウム焼結体からなる
ことを特徴とする、また1000℃加熱時における線膨
脹率が0〜0.2%であり、かつ冷却時のヒステリシス
による線膨脹率の差が0.1%以下である上記チタン酸
アルミニウム焼結体からなることを特徴とする低膨脹性
セラミックス質非鉄溶融金属用ラドルを提供する。 【効果】 本発明によれば実施例においても明らかなよ
うに焼結体の低熱膨脹性と非ヒステリシス性の共存によ
り、高い強度と優れた耐熱衝撃性を有するチタン酸アル
ミニウム焼結体より成るラドルを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミ合金等非鉄溶
融金属の分取、供給に用いるラドルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アルミ合金等非鉄溶融金属の分取、供給
に用いられる容器としてラドルが一般に用いられてい
る。特にダイカストマシンには溶湯を汲み出してプラン
ジャースリーブ内に供給する機械作動式ラドルが使用さ
れ、それらは一般に鋳鉄製ラドルであり、アルミ溶湯に
よる浸蝕を防止するため金属酸化物粉末等を塗布する場
合が多い。しかしながらこの様な塗布剤は付着力が不十
分であり、表面に付着するアルミ酸化物等を除去する際
に剥がれやすく、剥がれた箇所はアルミ溶湯により浸蝕
されて鉄等が溶出し、鋳造製品の品質に悪影響を及ぼ
す。したがって頻繁な塗布作業が必要であるが、生産性
に少なからず支障を生ずることとなる。さらに鋳鉄の高
熱伝導率により溶湯温度の低下を招きやすく、このこと
も品質低下の要因となる。
【0003】これに対し、ラドル材質をセラミックス化
する試みがなされている。高い耐熱衝撃性と耐蝕性が必
要であり、窒化ケイ素またはサイアロンなどではすでに
実用化例がある。しかしこれらは製造コストが高く、高
価格になり易いため高耐用のメリットを現し難く、また
比較的熱伝導率が大きいため保温性に不足する場合があ
る。
【0004】一方、チタン酸アルミニウムセラミックス
もこれまで実用化が試みられてきた。元来チタン酸アル
ミニウムは熱膨脹率が低く、熱衝撃に非常に強いセラミ
ックスであると共に、融点が1850℃と高く高温に耐
える化合物である。また熱伝導率が窒化ケイ素やサイア
ロン等の1/5〜1/10であり、ラドルとしての保熱
効果が大きい。しかし、従来のチタン酸アルミニウム焼
結体は加熱・冷却時の熱膨脹・収縮履歴に生ずるヒステ
リシスが大きいため、高い耐熱衝撃性と充分な強度を有
する、実用に耐え得るチタン酸アルミニウム焼結体を得
ることは非常に困難であった。例えば、添加物により強
度を高め、ヒステリシスを抑制することは可能であるが
同時に熱膨脹率も高くなり耐熱衝撃性が低下するのであ
り、一方耐熱衝撃性維持のためには強度を大幅に犠牲に
せざるを得ず、ヒステリシスも大きく現れる。低強度の
ラドルでは機械作動の速い動き、及び荷重による応力で
破損等の問題を発生することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
ミ合金等非鉄溶融金属の分取、供給に用いるラドルにお
いて、鋳造機等の生産性向上と鋳造物の品質向上を可能
とする、低膨脹性セラミックスより成るラドルを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の低膨脹性セラミ
ックス質非鉄溶融金属用ラドルはその構成材料であるチ
タン酸アルミニウム焼結体において、焼結体の結晶粒界
がチタン:9.4〜12.2mol%,アルミニウム:
18.8〜24.2mol%,シリコン:0.8〜8.
3mol%,残部が酸素より成るTi−Al−Si−O
系混晶体より成り、1000℃加熱時に於ける線膨脹率
が0〜0.2%であり、且つ冷却時のヒステリシスによ
る膨脹率の差が0.1%以下であることによりその目的
を達成した。
【0007】(作用)元来、チタン酸アルミニウムの低
熱膨脹性およびそれに伴う高耐熱衝撃性は各結晶軸方向
の膨脹率が極端に異なることから生ずる、いわゆるマイ
クロクラックの内在によりもたらされるものである。チ
タン酸アルミニウムは結晶の軸方向によって熱膨脹率が
非常に異なり、a軸、b軸方向にはそれぞれ11.8×
10−6,19.4×10−6の大きな正の値を持って
いるのに対し、c軸方向のみは−2.6×10−6と逆
に負の値を持っている。そのためにこのセラミックスを
高温度で焼結させた後冷却すると、互に結合している面
の結晶方位が一致していない限りそれらの界面で大きな
応力を生じ、それが余り大きくなりすぎると粒界にクラ
ックを生ずる。こうして生ずるマイクロクラックの存在
形態が焼結体の物理的・機械的特性を大きく支配するこ
とになり、マイクロクラックが大きくなるほど、機械的
強度は大きく低下する。またこの時、マイクロクラック
の開口・閉塞挙動により熱膨脹ヒステリシスの現象が大
きく現れる。すなわち加熱膨脹時にはマイクロクラック
の閉塞により見掛け上非常に小さい膨脹率を示すが、閉
塞時に焼き付いたクラックはその後の冷却行程で暫くは
開口せず、チタン酸アルミニウム本来の高膨脹率に従っ
た大きな収縮を生じ、その後600〜400℃において
応力に抗しきれず再びマイクロクラックを生じて膨脹を
示し初期状態に戻るものである。つまりヒステリシスの
大きなものは冷却時のクラック閉塞が著しく、中間温度
域で熱衝撃による破損を生じやすいのである。この様に
従来、チタン酸アルミニウム焼結体においては低熱膨脹
性とヒステリシスは共存し、高強度とは二律背反的特性
であることがこの材料の用途を狭めていた。
【0008】これまで種々の改良が試みられているがい
ずれも十分とは言い難い。例えば添加物としてFe
23,MgO等により強度を高めることは可能であるが
同時に熱膨脹率も高くなり耐熱衝撃性は低下する。一方
耐熱衝撃性維持のための低熱膨脹率化には、焼結体内部
へ多くのマイクロクラックの導入が必要であり、強度を
大幅に犠牲にせざるを得ない。また低膨脹性であっても
上述の要因によるヒステリシスがあり、熱サイクルの繰
り返しにより破損が生じ易かった。例えば1200℃か
ら500℃に冷却し、再び急加熱した場合には必ず破損
するのである。
【0009】本発明は、このようなチタン酸アルミニウ
ム焼結体の本質的な特性に鑑み、亀裂の形態制御と焼付
き抑止の検討により焼結体の低熱膨脹性と非ヒステリシ
ス性を共存させ、ラドル材料として応用したものであ
る。すなわちチタン酸アルミニウム焼結体の粒界相組成
をチタン:9.4〜12.2mol%,アルミニウム:
18.8〜24.2mol%,シリコン:0.8〜8.
3mol%,残部が酸素より成るTi−Al−Si−O
系混晶体で構成することにより、膨脹異方性の緩和と同
時に結晶成長が抑制され、マイクロクラックの生成が最
小限に抑えられると共に、それらマイクロクラックは焼
付きが生じ難い性質を有することで1000℃加熱時に
於ける線膨脹率が0〜0.2%であり、且つ冷却時のヒ
ステリシスによる膨脹率の差が0.1%以下である、高
い強度と低熱膨脹性で優れた耐熱衝撃性を有するチタン
酸アルミニウム焼結体より成るラドルを得たのである。
【0010】請求項1において粒界相Ti−Al−Si
−O系混晶体としたのは、他の成分系、例えばTi−A
l−Zr−O、Ti−Al−Mg−O、Ti−Al−F
e−O系などでは結晶成長抑制効果が乏しいか或いは促
進作用を示し、結果としてヒステリシスを生じるからで
ある。これは結晶が大きく成長すると共に粒界に焼結促
進成分が濃縮され、閉塞時に焼付きを生じ易いマイクロ
クラックを多数発生するためと考えられる。またTi−
Al−Si−O系混晶体の組成をチタン:9.4〜1
2.2mol%,アルミニウム:18.8〜24.2m
ol%,シリコン:0.8〜8.3mol%,残部が酸
素より成るとしているが、シリコンは0.8mol%に
満たないと母相の膨脹異方性の緩和と結晶成長抑制が十
分でなく、また8.3mol%を超えるとムライト相が
過剰となり低熱膨脹性が損なわれるからである。チタン
とアルムニウムの比率は1:2であるが若干のチタン過
剰組成の方が良い。過剰なAl3+は高温にて拡散し結晶
成長を促進する可能性があるからである。結晶体の母相
はAl2TiO5であり、同様に若干のTiO2過剰組成
の方が良くAl23過剰は好ましくない。
【0011】母相としてのチタン酸アルミニウムはルチ
ル、アナターゼ、或いはブルッカイト等酸化チタンとコ
ランダム等酸化アルミニウムにより合成するが粒子が微
細なほど好ましく、1μm以下が望ましい。粒界相のT
i−Al−Si−O系混晶体は母相と同様のチタン酸ア
ルミニウム組成とSi化合物より合成するが平均粒子径
はさらに微細なものとする必要があり、望ましくは、
0.1μm以下である。Si化合物としては、例えばコ
ロイダルシリカ、エチルシリケート、ムライト、無定形
シリカ、および粘土類等があるがいずれを用いてもSi
が高度に分散されればTi−Al−Si−O系混晶体の
構成は可能である。
【0012】請求項2において1000℃加熱時に於け
る線膨脹率が0〜0.2%としたのは、0%未満すなわ
ち収縮性があるとラドルへの引っ張り応力による破損が
懸念され、0.2%を超えると耐熱衝撃性に劣るからで
ある。さらに冷却時のヒステリシスによる膨脹率の差が
0.1%以下としたのは0.1%を超えると中間温度域
において熱衝撃による破損を生じやすくなるからであ
る。以下実施例により本発明を具体的に説明する。
【0013】
【実施例1】モル比1:1のAl23・TiO2混合物
より合成した母相となるチタン酸アルミニウム粉末に、
モル比1:1のAl23・TiO2混合物と添加成分
(本発明材にはカオリナイト、比較例にはZrO2,M
gO,Fe23)より合成した粒界相となる粉末を加
え、有機バインダー及び解膠剤を添加してボールミルに
より混合して得たスラリーを、石膏型に流し込んで成形
した。得られた成形体は乾燥後、電気炉にて1550℃
で焼成した。
【0014】
【表1】
【0015】表1に本発明材と比較材の粒界相組成と曲
げ強度、熱膨脹率及びヒステリシスを示す。図1に代表
的本発明材と比較材の熱膨脹収縮曲線を示す。本発明材
は、比較材に対して高強度且つ低膨脹性を維持しながら
ヒステリシスの発生が極めて小さい。(表1、図1参
照)このように強度が高く膨脹特性に優れるため、機械
動作の速い動きや溶湯の重量によりラドルにかかる応力
に十分耐えることができる。
【0016】
【実施例2】図2に本発明焼結体によるラドル製品例を
示す。セラミックスラドルは一般に金属性の機械取り付
け部を伴い、ボルト等で固定して用いるが、特に従来の
低強度チタン酸アルミニウム材では慎重な固定方法が必
要となる。それに対し本発明焼結体は容量2kg程度の
ラドルならば図2に製品例のようなセラミックス一体品
として使用可能である。また金属製の機械取り付け部を
伴う場合でも固定構造が簡易となる。
【0017】
【実施例3】A社ダイカストマシン付属の1.0kgロ
ボットラドルにおいて、本発明ラドルは9カ月以上の高
耐用を示し、ラドル保護材塗布作業等のメンテナンスが
ほとんど不要となった。またアルミ合金保持20秒後の
温度は従来鋳鉄ラドルに対して+5℃の保熱効果を示
し、鋳造品の品質向上をもたらした。
【0018】
【発明の効果】係る発明によれば、実施例においても明
らかなように焼結体の低熱膨脹性と非ヒステリシス性の
共存により、高い強度と優れた耐熱衝撃性を有するチタ
ン酸アルミニウム焼結体より成るラドルを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】代表的本発明材と比較材の熱膨脹収縮曲線を示
す図表である。
【図2】本発明焼結体によるラドル製品例を示すもので
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結体の結晶粒界相組成においてチタ
    ン:9.4〜12.2mol%,アルミニウム:18.
    8〜24.2mol%,シリコン:0.8〜8.3mo
    l%,残部が酸素より成るTi−Al−Si−O系混晶
    体より構成されるチタン酸アルミニウム焼結体からなる
    ことを特徴とする低膨脹性セラミックス質非鉄溶融金属
    用ラドル。
  2. 【請求項2】 1000℃加熱時に於ける線膨脹率が0
    〜0.2%であり、且つ冷却時のヒステリシスによる線
    膨脹率の差が0.1%以下である請求項1に記載のチタ
    ン酸アルミニウム焼結体からなることを特徴とする低膨
    脹性セラミックス質非鉄溶融金属用ラドル。
JP8248621A 1996-08-29 1996-08-29 低膨脹性セラミックス質非鉄溶融金属用ラドル Pending JPH1072255A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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