JPH107866A - フッ化ビニリデン系共重合体組成物 - Google Patents

フッ化ビニリデン系共重合体組成物

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JPH107866A
JPH107866A JP16469496A JP16469496A JPH107866A JP H107866 A JPH107866 A JP H107866A JP 16469496 A JP16469496 A JP 16469496A JP 16469496 A JP16469496 A JP 16469496A JP H107866 A JPH107866 A JP H107866A
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vinylidene fluoride
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fluoride copolymer
copolymer
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JP16469496A
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English (en)
Inventor
Akira Senda
彰 千田
Yoshiki Shimizu
義喜 清水
Ryuji Iwakiri
龍治 岩切
Susumu Wada
進 和田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンチブロッキング性、耐温水性、高温防汚
性、指触乾燥性および耐摩耗性に優れた塗膜を与えうる
フッ化ビニリデン系共重合体組成物を提供することにあ
る。 【解決手段】 フッ化ビニリデン系共重合体およびメチ
ルメタクリレートを90重量%以上含む単量体を重合し
てえられかつ重量平均分子量が15×104〜50×1
4の熱可塑性アクリル系重合体(TAP)を含むVd
F系共重合体組成物であって、TAPの量に対するVd
F系共重合体の量を重量比で3/97〜28/72とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ化ビニリデン
系共重合体組成物に関する。さらに詳しくは、本発明の
フッ化ビニリデン系共重合体組成物は、屋外および屋内
におけるたとえば金属、樹脂、無機基材などからなる建
材、内装材用などのコーティング材として好適に用いら
れうる。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば建材、内装材などに一液
型のフッ素樹脂組成物をコーティングして、耐候性、防
汚性のアップをはかるという多数の提案がある。しか
し、前記一液型のフッ素樹脂組成物にバインダーとして
配合されている熱可塑性アクリル樹脂は、概して低分子
量であり、また、その配合量が少量のために樹脂トータ
ルでの熱可塑性が強く、高温下での塗膜の物性が変動し
やすい。
【0003】そのため、たとえば被塗物を夏季の高温雰
囲気下で輸送(たとえば自動車、列車、船舶などによ
り)したり、倉庫、コンテナなどに保管するばあい、塗
膜の軟化にともなう被塗物同士の固着(いわゆるブロッ
キング)が発生することがある。
【0004】また、建材などの用途では、長期耐久性の
ひとつとして、耐水性が要求されることが多く、塗膜中
の樹脂が高温で軟化すると、塗膜の吸水白化およびつや
びけが生じ、商品価値が著しく低下する問題がある。
【0005】また、塗膜表面の軟化によって、外部から
の汚れ付着が起こりやすくなり、洗浄処理をしても除去
が困難となる。
【0006】一方、特開平4−218539号公報に
は、高耐久性の二液架橋型フッ素樹脂による塗装が記載
されているが、該樹脂が基本的に軟質であり、高温下で
の充分な防汚性をうることができない。
【0007】さらに、従来のフッ素樹脂組成物では、低
分子量の熱可塑性アクリル樹脂を用いているために耐摩
耗性がえられず、また該組成物は速乾性が不充分である
ために塗装後の指触乾燥性がえられていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アン
チブロッキング性、耐温水性、高温防汚性、指触乾燥性
および耐摩耗性に優れた塗膜を与えうるフッ化ビニリデ
ン系共重合体組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッ化ビニリ
デン系共重合体およびメチルメタクリレートを単量体の
重量基準で90重量%以上含む単量体を重合してえられ
かつ重量平均分子量が15×104〜50×104の熱可
塑性アクリル系重合体を含むフッ化ビニリデン系共重合
体組成物であって、該熱可塑性アクリル系重合体の量に
対する該フッ化ビニリデン系共重合体の量が重量比で3
/97〜28/72であることを特徴とするフッ化ビニ
リデン系共重合体組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のフッ化ビニリデン系共重
合体組成物は、高分子量の熱可塑性アクリル系重合体を
多量用いたことに最大の特徴があり、これにより該組成
物中の樹脂成分(すなわち、フッ化ビニリデン系共重合
体および熱可塑性アクリル系重合体)の熱可塑性の度合
を抑え、塗膜の軟化を防ぎ、耐ブロッキング性、とくに
高温での耐ブロッキング性に優れた塗膜を与えうる。
【0011】本発明において用いることができる熱可塑
性アクリル系重合体に用いられる単量体としては、たと
えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)ア
クリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル、(メタ)アクリル酸ラウリルまたは(メタ)アク
リル酸ステアリルなどのエステルがあげられる。これら
のうち、メタクリル酸メチル(メチルメタクリレート)
は必須の成分であり、アクリル系重合体の単量体成分と
して90重量%以上の割合で使用されることが必要であ
る。メチルメタクリレートの割合が90重量%より少な
いばあいには塗膜の耐候性、耐薬品性、前記樹脂成分相
互の相溶性、硬度および耐薬品性が不充分となる。好ま
しくはメチルメタクリレートのホモポリマーである。熱
可塑性アクリル系重合体の分子量は、好ましくはポリス
チレン換算重量平均分子量Mn(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィによるポリスチレン換算)で15×1
4〜50×104であり、好ましくは20×104〜2
8×104である。ポリスチレン換算重量平均分子量が
15×104より小さいと柔軟性に劣り、耐屈曲性、繰
り返し疲労性がわるく、また充分なアンチブロッキング
性がえられず、50×104を超えると粘度が高すぎ、
塗装作業性において好ましくない。
【0012】本発明においてフッ化ビニリデン系共重合
体は、フッ素樹脂が本来有している耐候性、耐薬品性、
撥水性、耐摩耗性を本発明の組成物に付与するためのも
のであり、フッ化ビニリデン系共重合体としては、たと
えばフッ化ビニリデン(VdF)とテトラフルオロエチ
レン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTF
E)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフル
オロプロピレンなどのうちの2種以上の単量体を共重合
してえられる共重合体のうちの1種または2種以上があ
げられる。とくに、これらのうちでもVdF/TFE共
重合体、VdF/TFE/HFP共重合体、VdF/T
FE/CTFE共重合体などが好ましく、有機溶剤への
溶解性の点から、VdF単位を60〜85モル%、とく
に70〜80モル%含有している共重合体が好ましい。
これらの共重合体の重量平均分子量は、通常3×104
〜2×105程度である。
【0013】前記熱可塑性アクリル系重合体とフッ化ビ
ニリデン系共重合体の混合割合は、該熱可塑性アクリル
系重合体の量に対する該フッ化ビニリデン系共重合体の
量が重量比で3/97〜28/72であり、15/85
〜27/73であることが好ましい。前記熱可塑性アク
リル系重合体の混合割合が72未満では、軟化しやすく
アンチブロッキング性、耐温水性、高温防汚性がえられ
にくく、97を超えると硬度があがりすぎて、後加工性
や曲げ特性を損ない、耐候性もえられにくい。
【0014】本発明のフッ化ビニリデン系共重合体組成
物には有機溶剤を混合することができ、有機溶剤として
は、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類が好まし
く、これらに加えてセロソルブ類、カルビトール類、脂
肪族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素類、アルコール類、塩素系溶剤などが好ましくあげ
られる。
【0015】なお、本発明のフッ化ビニリデン系共重合
体組成物をたとえばポリカーボネートなどのプラスチッ
クの素材に塗装するばあいに用いられる有機溶剤として
は、たとえば炭素数3〜6のケトン系溶剤、たとえばア
セトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチル
n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、シク
ロブタノン、シクロペンタノン、メチルイソブチルケト
ンなどをあげることができ、とくにメチルイソブチルケ
トン、メチルエチルケトンが好ましい。炭素数3〜6の
ケトン系溶剤を全溶剤量の10重量%以上の割合で用い
ると、素材の表面をわずかに溶解することにより密着性
を付与することができる。有機溶剤としては、さらに他
の有機溶剤、たとえばメチルn−ブチルケトン、エチル
n−ブチルケトン、メチルn−アミルケトン、ジイソブ
チルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、メシチルオキ
シド、シクロヘキサン、ジアセトンアルコール、メチル
フェノールケトン、イソホロンなどのケトン系溶剤、酢
酸エチル、n−プロピルアセテート、酢酸n−ブチル、
酢酸イソブチル、2−メトキシエチルアセテート、アミ
ルアセテート、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチ
ル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルなどのエス
テル系溶剤、メチルセロソルブ、2−メトキシ−2−プ
ロパノールセロソルブ、1−エトキシ−2−プロパノー
ルブチルセロソルブ、1,4−ジオキサン、プロピレン
グリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチ
ルエーテルアセテートなどのエーテル系溶剤などを併用
することができる。本発明のフッ化ビニリデン系共重合
体組成物中の溶剤の割合は、通常、95〜60重量%、
好ましくは85〜75重量%である。
【0016】本発明のフッ化ビニリデン系共重合体組成
物中の前記樹脂成分の固形分濃度としては、5〜40重
量%であり、好ましくは15〜25重量%である。40
重量%を超えると、フッ化ビニリデン系共重合体組成物
の粘度が高くなりすぎて、作業性を損なうことになる。
【0017】本発明のフッ化ビニリデン系共重合体組成
物には必要に応じて、熱安定化剤、酸化防止剤、滑剤、
耐汚染防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、つや消し剤、
染料、消泡剤、分散剤、着色顔料などの塗料添加剤を配
合することができ、これらのうちでもとくに紫外線吸収
剤および光安定剤などを配合することが望ましい。
【0018】前記紫外線吸収剤としては、たとえば、ベ
ンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジフェニルアクリ
ロニトリル誘導体(2,2−ジヒドロキシ4−メトキシ
ベンゾフェノン、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェ
ニルアクリレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキ
シベンゾフェノンなど)、高分子型紫外線吸収剤([2
−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)
ベンゾフェノン]/メチルメタクリレート共重合体な
ど)があげられ、メチルメタクリレートを50重量%以
上含むものが好ましい。これらの紫外線吸収剤は、本発
明のフッ化ビニリデン系共重合体組成物中の樹脂成分1
00重量部に対して約1〜12重量部の割合で含まれる
ことが好ましい。
【0019】前記光安定剤としては、たとえばニッケル
ジブチルジチオカーバーメート、ニッケルビス(オクチ
ルフェニル)サルファイド、[2,2′−チオビス(4
−tert−オクチルフェノラート)]−n−ブチルア
ミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル、リン酸モ
ノエチレート、ヒンダ−ドアミン系(ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)などがあげられ、これらの光安定剤は、本発明のフ
ッ化ビニリデン系共重合体組成物中の樹脂成分100重
量部に対して約0.1〜10重量部の割合で含まれるこ
とが好ましい。
【0020】前記着色顔料は、本発明のフッ化ビニリデ
ン系共重合体組成物中の樹脂成分100重量部に対し
て、2〜100重量部の割合で含まれることが好まし
い。
【0021】また、その他の塗料添加剤として、たとえ
ばシリコーンオイル、シリコーンオリゴマー、フッ素系
オイル、増粘剤、防菌剤、防カビ剤、撥水撥油剤、充填
剤などがあげられる。
【0022】なお、前記にあげた塗料添加剤のうち、使
用割合をあげていないものについての使用割合は、本発
明のフッ化ビニリデン系共重合体組成物中の樹脂成分1
00重量部に対して、0.05〜5重量部であることが
好ましい。
【0023】本発明のフッ化ビニリデン系共重合体組成
物の製法としては、通常の方法があげられるが、たとえ
ば前記フッ化ビニリデン系共重合体、熱可塑性アクリル
系重合体、有機溶剤および必要に応じて塗料添加剤を前
記混合割合で混合する方法などがあげられる。
【0024】本発明のフッ化ビニリデン系共重合体組成
物の塗装方法は、従来と同様のハケやローラーで塗布す
る方法、エアスプレー、エアレススプレー、エアゾール
などのスプレー法、ディッピング法、ロールコート法、
インクコート法などが採用でき、たとえばタイル、セメ
ント、コンクリートなどのセラミックス、木材、金属、
ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹
脂、FRPなどのプラスチック、ゴムなどに塗装でき
る。
【0025】えられる塗膜はアンチブロッキング性、高
温防汚性、耐温水性、耐摩耗性に共に優れており、さら
に塗装作業性(指触乾燥性)、リコート性、耐薬品性、
耐候性などにも優れており、たとえばテント布やマーキ
ングフィルム、壁紙、住設機器などのほか、コンクリー
トパネル、アルミパネルなどの建材、インストルメント
パネル、ワイパー、バンパーなどの自動車部品、テーブ
ルクロス、壁用シート、ブラインドなどのインテリア材
に好適である。
【0026】なお、塗装膜厚は、用途に応じて設定する
ことができるが、おおよそ1〜100μmであり、好ま
しくは3〜30μmである。
【0027】
【実施例】つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるも
のではない。
【0028】実施例1〜13および比較例1〜12 (1)フッ化ビニリデン系共重合体組成物の製造 表1および表2に示す混合比率になるように、フッ化ビ
ニリデン系共重合体および熱可塑性アクリル系重合体を
計量したのち、これらを酢酸エチル/トルエン=6/4
(重量比)の混合溶剤に溶解し、固形分濃度26重量%
のフッ化ビニリデン系共重合体組成物をえた。
【0029】これを、メチルエチルケトン/酢酸ブチル
/トルエンの4/3/3(重量比)のシンナーで固形分
濃度10〜15%に希釈し、さらに紫外線吸収剤(住友
化学工業(株)製、スミソーブ130)を樹脂総量に対
して10%添加して塗材とした。
【0030】これらのフッ化ビニリデン系共重合体組成
物を化成アルミ板およびABSシートに塗布して試験片
とし、後記する諸物性(2)〜(5)を測定した。
【0031】なお、化成アルミ板に塗布するにあたって
は、予め白色塗料を塗布し、その上に前記フッ化ビニリ
デン系共重合体組成物をクリアコートした(化成アルミ
板のばあいはスプレー塗装、ABSシートのばあいは含
浸塗装し、膜厚はスプレーでは約20μm、含浸塗装で
は約10μmであった)。また、化成アルミ板、ABS
シートともに、塗装後の乾燥は、風乾したのち150℃
で5分間かけて行なった。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】なお、表1および表2において、VdFは
フッ化ビニリデンを、TFEは四フッ化エチレンを、C
TFEは三フッ化塩化エチレンを、HFPは六フッ化プ
ロピレンをいずれも示す。
【0035】また、熱可塑性アクルル系重合体の重量平
均分子量は、すべてポリスチレン換算(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフでの測定値)を示す。また、フッ
化ビニリデン系共重合体は、重量平均分子量が、約8万
(前記と同様、ポリスチレン換算値)のものを使用し
た。
【0036】また、フッ化ビニリデン系共重合体は、つ
ぎのものを用いた。
【0037】実施例1〜10:ゼッフルLC−700(ダ
イキン工業(株)製) 実施例11〜13:カイナーADS(エルフアトケム社製) また、熱可塑性アクリル系重合体は、つぎのものを用い
た。
【0038】実施例1:ダイヤナールBR−82(三菱
レイヨン(株)製、重量平均分子量約15×104) 実施例3、6、9および12:ダイヤナールBR−85
(三菱レイヨン(株)製、重量平均分子量約26×10
4) 実施例4、7、10および13:ダイヤナールBR−88
(三菱レイヨン(株)製、重量平均分子量約48×10
4) 実施例2、5、8および11:前記ダイヤナールBR−8
2(重量平均分子量約15×104)と前記ダイヤナー
ルBR−85(重量平均分子量約26×104)を所定
の重量比で混合して用いた。
【0039】比較例1〜4:ダイヤナールLR−630
(三菱レイヨン(株)製、重量平均分子量約4×1
4) 比較例5〜8:ダイヤナールBR−80(三菱レイヨン
(株)製、重量平均分子量約9.5×104) 比較例9〜12:実施例2、5、8および11で用いたもの
と同じ熱可塑性アクリル系重合体混合物 (2)ABSシート積層時のアンチブロッキング性 前記試験片を用いて、塗装面を重ね合わせ、表3に示す
条件で加温養生後、つぎの方法により官能判定および平
均剥離強度を測定した。
【0040】官能判定:指触により、ほとんどタック感
がないときを「◎」、かすかにタック感があるときを
「○」、明らかにタック感がありブロッキングしている
ときを「×」として判定した。
【0041】平均剥離強度:前記養生シートを引張試験
機(オリエンテック社製テンシロンUCT−500)で
剥離して強度を測定した。条件は、試験速度50(mm
/分)、フルスケール2kg、剥離幅5cmにて測定し
た。
【0042】結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】表3の結果から明らかなように、本発明の
フッ化ビニリデン系共重合体組成物を用いたばあい(実
施例1〜13)、官能判定でも粘着がなく、平均剥離強
度も、比較例1〜8のほぼ数分の1になっている。
【0045】(3)耐温水性 前記試験片を用いて、表4に示す条件で耐温水性を目視
により観察し、異常がないばあいを「◎」、ごくわずか
に非浸漬部との境界がわかるときを「○」、白化、つや
びけが目立つときを「△〜×」、明らかに白化、つやび
けが激しいときを「×」として評価した。
【0046】結果を表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】表4の結果から明らかなように、化成アル
ミ板に汎用白塗料を下塗りにして、トップクリア塗装を
したものを温水に浸漬した際の外観変化は、樹脂のトー
タルの耐熱性が向上するために、従来品のような吸水白
化がない。
【0049】(4)高温防汚性 化成アルミ板に汎用白塗料を下塗りにして、フッ化ビニ
リデン系共重合体組成物をトップクリア塗装し、カーボ
ンブラックを塗布し、所定の温度で加温処理後、水洗し
て外観を目視により観察し、カーボンブラックが完全に
除去されているときを「◎」、かすかに残存していると
きを「○」、やや残存しているときを「△〜×」、明ら
かに残存しているときを「×」、ほとんど除去できてい
ないときを「××」として評価した。
【0050】結果を表5に示す。
【0051】
【表5】
【0052】表5の結果から明らかなように、本発明の
フッ化ビニリデン系共重合体組成物は、従来の組成物に
比較して、熱可塑性が減るために塗膜表面が加温時によ
り安定化し、外部からの汚れが付きにくく、除去性も改
善されている。
【0053】(5)指触乾燥性、耐摩耗性および耐候性 前記試験片(塗装アルミ板)を用いて、つぎの方法によ
り判定した。
【0054】指触乾燥性:前記各組成物をMEK/酢酸
ブチル/トルエン=4/3/3(重量比)のシンナーで
樹脂固形分が15%になるように希釈し、化成アルミ板
にはけ塗りし、室温放置した(乾燥膜厚:約15μ
m)。10分後、指触時のタック感を調べ、ほとんどタ
ックなしのときを「○」、微粘着のときを「△」、やや
粘着のときを「△〜×」、明らかに粘着のときを「×」
として評価した。
【0055】耐摩耗性:前記各組成物を塗布したABS
シートを用い、これを織布、繊維材用の染色堅牢度試験
機にセットし、硬質スポンジたわしをアタッチメントと
して、2分間摩耗し(荷重:200g、試験機:染色堅
牢度試験機(大栄科学製))、ごくかすかなすり傷のみ
でつやが良好なときを「◎」、すり傷が少なくつやが残
存しているときを「○」、すり傷が多いときを「△〜
×」、すり傷が多くつやびけのときを「×」として評価
した。
【0056】促進耐候性試験機:前記塗装アルミ板を用
いてアイスーパーUVテスターW−13型により表6に
示す条件で行ない、異常がないときを「◎」、かすかに
つやびけがあるときを「○」、ややつやびけがあるとき
を「○〜△」として評価した。結果を表7に示す。
【0057】
【表6】
【0058】
【表7】
【0059】表7の結果から明らかなように、比較例1
〜8では、配合した熱可塑性アクリル系重合体が低分子
量で、その配合量も少ないので、塗装後の塗膜硬度の立
ち上がりが遅いために、速乾性がわるい。また、塗膜強
度が低いために、傷つきやすく、耐摩耗性に劣る。
【0060】しかし、本発明のフッ化ビニリデン系共重
合体組成物を用いた実施例1〜13では、配合した熱可
塑性アクリル系重合体が高分子量であり、樹脂トータル
での溶剤リリース性がよくなるために、塗装後の速乾性
が改良されている。また、塗膜が高強度化するために傷
つきにくくなって耐摩耗性が向上している。
【0061】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
のフッ化ビニリデン系共重合体組成物は、アンチブロッ
キング性、とくに高温でのアンチブロッキング性に優
れ、さらに耐温水性、高温防汚性、指触乾燥性および耐
摩耗性に優れた塗膜を与える。
フロントページの続き (72)発明者 岩切 龍治 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 和田 進 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化ビニリデン系共重合体およびメチ
    ルメタクリレートを単量体の重量基準で90重量%以上
    含む単量体を重合してえられかつ重量平均分子量が15
    ×104〜50×104の熱可塑性アクリル系重合体を含
    むフッ化ビニリデン系共重合体組成物であって、該熱可
    塑性アクリル系重合体の量に対する該フッ化ビニリデン
    系共重合体の量が重量比で3/97〜28/72である
    ことを特徴とするフッ化ビニリデン系共重合体組成物。
  2. 【請求項2】 フッ化ビニリデン系共重合体が、フッ化
    ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化
    ビニリデン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロ
    プロピレン共重合体およびフッ化ビニリデン/テトラフ
    ルオロエチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体
    のうちの少なくとも1種であって、フッ化ビニリデン単
    位60〜85モル%を含む共重合体である請求項1記載
    のフッ化ビニリデン系共重合体組成物。
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