JPH107907A - 強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物並びに成形品 - Google Patents
強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物並びに成形品Info
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- JPH107907A JPH107907A JP16456696A JP16456696A JPH107907A JP H107907 A JPH107907 A JP H107907A JP 16456696 A JP16456696 A JP 16456696A JP 16456696 A JP16456696 A JP 16456696A JP H107907 A JPH107907 A JP H107907A
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Abstract
された条件下での機械的物性の低下が著しく改善された
ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A) ポリアリーレンサルファイド樹脂 1
00重量部に対し、(B) Zr化合物をZrO2として5〜40重量
%含有するガラス繊維1〜300 重量部を配合する。
Description
を配合した強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
並びにその成形品に関する。更に詳しくは、耐酸性およ
び耐アルカリ性等の耐化学薬品性に優れ、更に耐応力性
にも優れた強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
並びに成形品に関し、厳しい使用環境下においても長期
にわたり良好な機械的物性を要求される材料又は成形品
として好適に使用されるものである。
機器部品材料、化学機器部品材料等には、高い耐熱性、
機械的物性、耐化学薬品性、寸法安定性を有し、なおか
つ難燃性の熱可塑性樹脂が要求されてきている。ポリフ
ェニレンサルファイド(以下PPSと略す)に代表され
るポリアリーレンサルファイド(以下PASと略す)樹
脂もこの要求に応える樹脂の一つであり、一般にガラス
繊維などの繊維状強化材の配合により物性を改善し、そ
の需要を伸ばしている。しかしながら、PAS樹脂は分
子構造中に硫黄原子を有するという特徴と、その製造
が、硫黄原子と塩素原子を含有する化合物を主原料と
し、合成時に塩素や硫黄を含有する副生成物が生成され
る製造過程を経るため、不純物や長期間の分解生成物等
が起因して、ガラス繊維等の配合により当初は優れた機
械的物性を示すものの、次第にその物性の低下を生じ、
特に苛酷な条件下においてはこの傾向が著しく、その改
善が切望されている。特に近年、台所、浴室、トイレ等
の部品の如き、水と接触する日常の生活部品は洗浄等の
ため酸性又はアルカリ性の洗浄液と接触することも多
く、又、工業用部品においても、水、酸、アルカリ等と
接触する用途が多くなり、かかる用途に対しては特にそ
の機械的物性の低下が大きな問題となりその用途が制限
される場合も少なくない。又、これらの部品には金属等
の部材をインサート成形したり、又、成形後金属部材を
圧入したり、ネジ止めをして使用することも多く、これ
らの用途では常に応力下で使用することになり、かかる
応力下での使用に対しても機械的物性の低下は大きな問
題となる。特に応力下で水、酸、アルカリ等との接触す
る用途ではこの傾向が一層著しく、大きな欠点となり、
その改善が切望されている。
鑑み、ガラス繊維で強化したPAS樹脂組成物からなる
成形品の、使用時における機械的物性の低下、特に、
水、酸、アルカリ等の接触する条件、或いは応力下での
使用条件に対する機械的物性の低下を改善し、苛酷な条
件下での使用にも耐える強化PAS樹脂組成物並びにそ
の成形品の提供を目的とする。
を解決すべく研究を重ねた結果、ガラス繊維で強化した
PAS樹脂組成物又はその成形品の長期間の使用に対す
る強度等機械的物性の低下、特に水、酸、アルカリ等の
接触や応力下での使用における機械的物性の低下は、意
外にも樹脂自体の老化(劣化)というより、むしろ強化
剤として用いるガラス繊維の老化等による補強効果の低
下に原因があり、使用するガラス繊維の種類によってか
なり差があることを発見し、各種のガラス繊維について
広く比較検討した結果、以下に述べる如く、一般のプラ
スチック強化剤としてはあまり用いられることのない、
ZrO2の如きZr化合物を含有する特定のガラス繊維を選択
使用することによって、その補強効果の経時的低下、特
に、水、酸、アルカリ等の存在下、或いは応力下での補
強効果の低下を改善することを発見し、本発明を完成す
るに至った。即ち本発明は(A) ポリアリーレンサルファ
イド樹脂 100重量部に対し、(B) Zr化合物をZrO2として
5〜40重量%含有するガラス繊維1〜300 重量部を配合
してなることを基本構成とする強化PAS樹脂組成物又
は成形品である。又、本発明は上記基本構成に加え、更
に(C) アルコキシシラン化合物或いは(D) オレフィン系
熱可塑性エラストマーを併用配合することにより本発明
の目的とする効果が更に一層向上することが認められ、
かかる構成をも含むものもある。
成分について説明する。本発明の組成物又はその成形品
に用いる基体樹脂はPAS樹脂を主体とするものであ
り、繰返し単位として-(Ar-S)-(ただしArはアリーレン
基)で主として構成されたものである。アリーレン基と
しては、例えば、p−フェニレン基、m−フェニレン
基、o−フェニレン基、置換フェニレン基、p,p'−ジフ
ェニレンスルフォン基、p,p'−ビフェニレン基、p,p'−
ジフェニレンエーテル基、p,p'−ジフェニレンカルボニ
ル基、ナフタレン基などが使用できる。この場合、前記
のアリーレン基から構成されるアリーレンサルファイド
基の中で、同一の繰返し単位を用いたポリマー、すなわ
ちホモポリマーの他に、組成物の加工性という点から、
異種繰返し単位を含んだコポリマーが好ましい場合もあ
る。ホモポリマーとしては、アリーレン基としてp−フ
ェニレン基を用いた、p−フェニレンサルファイド基を
繰返し単位とするものが特に好ましく用いられる。又、
コポリマーとしては、前記のアリーレン基からなるアリ
ーレンサルファイド基の中で、相異なる2種以上の組み
合わせが使用できるが、中でもp−フェニレンサルファ
イド基とm−フェニレンサルファイド基を含む組み合わ
せが特に好ましく用いられる。この中で、p−フェニレ
ンサルファイド基を70モル%以上、好ましくは80モル%
以上含むものが、耐熱性、成形性、機械的特性等の物性
上の点から適当である。又、これらのPASの中で、2
官能性ハロゲン芳香族化合物を主体とするモノマーから
縮重合によって得られる実質的に直鎖状構造の高分子量
ポリマーが、特に好ましく使用できるが、直鎖状構造の
PAS以外にも、縮重合させるときに、3個以上のハロ
ゲン置換基を有するポリハロ芳香族化合物等のモノマー
を少量用いて、部分的に分岐構造または架橋構造を形成
させたポリマーも使用できるし、低分子量の直鎖状構造
ポリマーを酸素又は酸化剤存在下、高温で加熱して、酸
化架橋または熱架橋により溶融粘度を上昇させ、成形加
工性を改良したポリマーも使用可能である。また、(A)
成分のPAS樹脂は、前記直鎖状PAS(310 ℃・ズリ
速度 1200sec-1における粘度が10〜300 Pa・s)を主体と
し、その一部(1〜30重量%、好ましくは2〜25重量
%)が、比較的高粘度(300 〜3000Pa・s 、好ましくは
500〜2000Pa・s)の分岐又は架橋PAS樹脂との混合系
も好適である。又、本発明に用いるPASは重合後、酸
洗浄、熱水洗浄、有機溶剤洗浄(或いはこれらの組合
せ)を行って副生不純物等を除去精製したものが好まし
いのは当然である。
ガラス繊維(B) は、ZrO2の如きZr化合物をZrO2として5
〜40重量%含有するガラス繊維であることに特徴があ
り、かかる特定成分を含有することにより、本発明の目
的とする強化組成物としての補強効果の持続性、特に耐
酸、耐アルカリ性、耐応力下の補強効果の持続性に顕著
な改善が認められる。かかる特定のガラス繊維はARガ
ラス(耐アルカリガラス)として主にセメント用の強化
材として知られているが、一般に合成樹脂の強化剤とし
て用いられる、ZrO2を実質上含まないEガラス、Cガラ
ス等とは明確に区別され、PASの補強剤として用いる
場合には耐アルカリ性のみならず耐酸性にも優れ、又応
力下での効果も優れていることは前述の通りである。本
発明に使用するガラス繊維(B)の組成は上記のZrO2以外
に、一般的なガラスの主成分である硅素化合物(SiO2)
を主成分とし、他にアルカリ金属化合物(Na2O、K2O 、
Li2O等)やアルカリ土類金属化合物(CaO 、MgO 等)、
Al、Fe、Ti化合物等、一般のガラスの成分が含有されて
いても良い。本発明に使用するガラス繊維(B) の必須成
分であるZr化合物の含有量はZrO2として5〜40重量%で
あり、好ましくは10〜30重量%である。5重量%未満で
は本発明の目的とする充分な効果が得られず、又、40重
量%を越えるとガラスの溶融温度が上昇して、繊維状物
の形成加工が困難となるため好ましくない。本発明に用
いるガラス繊維(B) の形状は特に限定するものではなく
目的により適宜調整して使用すればよいが、一般的には
平均直径が3〜25μm、好ましくは5〜20μm、長さ50
μm〜数mm、でそのアスペクト比が少なくとも5以上、
好ましくは10以上であり、最終成形品中に分散した状態
では平均長さ30μm〜1mm、平均アスペクト比5〜200
、好ましくは10〜100 程度である。補強効果からすれ
ば平均長さ、平均アスペクト比が大なる程好ましいが、
成形加工性や成形品の異方性が大となり寸法精度(そり
変形)等に難点が生じる傾向にあるため成形加工性や異
方性が問題となる場合には繊維長、アスペクト比が比較
的小さいもの(所謂ミルドファイバー)が好ましい場合
もある。ガラス繊維(B)の配合量は、剛性、機械的物性
等の点でPAS樹脂(A) 100 重量部に対し、少なくとも
1重量部、好ましくは5重量部以上、特に好ましくは、
10重量部以上であり、又その上限は組成物の調製、成形
加工性の点で 300重量部以下、好ましくは 250重量部以
下、特に好ましくは 200重量部以下である。上記(B) 成
分のガラス繊維の使用にあたっては、機械強度の向上お
よび取り扱い性の観点から表面処理又は収束処理を施し
て用いるのが好ましい。表面処理剤等の例を示せば、エ
ポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化
合物、チタネート系化合物等の官能性化合物があげられ
る。特に後述の如きシラン系化合物は表面処理剤として
も特に好適であり本発明の目的効果を得る上で副次的に
有効である。又、収束剤としては、ウレタン系、エポキ
シ系、アクリル系等一般に使用される収束剤が使用され
る。
ないが更にアルコキシシラン化合物(C) を添加配合する
ことが好ましい。アルコキシシラン(C) としては、アミ
ノアルコキシシラン、ビニルアルコキシシラン、エポキ
シアルコキシシラン、メルカプトアルコキシシラン及び
アリルアルコキシシランからなる群より選ばれる少なく
とも1種から成る。アミノアルコキシシランとしては、
1分子中にアミノ基を1個以上有し、アルコキシ基を2
個あるいは3個有するシラン化合物であればいずれのも
のも有効で、例えばγ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フ
ェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが
あげられる。ビニルアルコキシシランとしては、1分子
中にビニル基1個以上を有し、アルコキシ基を2個ある
いは3個有するシラン化合物であればいずれのものも有
効で、例えばビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シランなどがあげられる。エポキシアルコキシシランと
しては、1分子中にエポキシ基を1個以上有し、アルコ
キシ基を2個あるいは3個有するシラン化合物であれば
いずれのものでも有効で、例えばγ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、β−(3,4 −エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。メル
カプトアルコキシシランとしては、1分子中にメルカプ
ト基を1個以上有し、アルコキシ基を2個あるいは3個
有するシラン化合物であればいずれのものでも有効で、
例えばγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどが挙げら
れる。アリルアルコキシシランとしては、1分子中にア
リル基を1個以上有し、アルコキシ基を2個あるいは3
個有するシラン化合物であればいずれのものでも有効
で、例えばγ−ジアリルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アリルチオプロピルトリメトキシシランなどが挙げ
られる。上記アルコキシシラン化合物の併用は、特に本
発明の特定ガラス繊維(B) とPAS樹脂との親和性を高
め本発明の目的効果を得るのに有効であり、中でも本発
明の目的のためには、上記のシラン化合物の内、アミノ
アルコキシシランが最も好ましい。上記アルコキシシラ
ン(C) の配合量は、PAS樹脂(A)100重量部に対し、5
重量部以下、好ましくは0.05〜3重量部であり、更に好
ましくは 0.1〜2重量部である。過大になると組成物の
粘度が上昇し好ましくない。上記アルコキシシランは前
述の如く予めガラス繊維(B) の表面処理剤としてその表
面に付着させて添加してもよく、又ガラス繊維(B) と別
に添加してもよく、又両者を併用すれば、特に有効であ
る。
須の成分ではないが、ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマー(D) を併用配合することにより、靭性を改良する
とともに、充填されたガラス繊維に加わる応力を緩和し
て、応力下での物性保持に有効であり、特に応力下での
耐酸性および耐アルカリ性を向上することができる。こ
こで用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー(D) とは
下記の如きα−オレフィンを主体とする共重合体又はグ
ラフト共重合体である。即ち、 a)エチレンと、炭素数3以上のα−オレフィン(例えば
プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等)との共重合
体 b)α−オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、1−
ブテン等)と、α,β−不飽和カルボン酸又はそのエス
テル(例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸又はこれらのアルキルエステ
ル、グリシジルエステル、無水物等)との共重合体 c-1) 上記a)に、α,β−不飽和カルボン酸又はその誘
導体(例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸又はこれらのアルキルエステ
ル、グリシジルエステル、無水物等)がグラフト重合し
たグラフト共重合体 c-2) 上記b)の共重合体に、スチレン、アクリロニトリ
ル等のビニル化合物又はα,β−不飽和カルボン酸又は
その誘導体の少なくとも一種がグラフト重合したグラフ
ト共重合体 等があげられる。これらのa)〜c)のオレフィン系共重合
体又はグラフト共重合体はいずれか単独でも良く、又二
種以上が混合したものでも良く、更には各々を段階的に
(共)重合又はグラフト重合させた多層構造の重合体も
好ましい。これらのオレフィン系エラストマーは他のエ
ラストマーに比しPAS樹脂との親和性がよく、又ガラ
ス繊維(B) との相互作用もよく、本発明の目的とする効
果を助長する上で極めて有効である。特に好ましい物質
としては、エチレンとプロピレン又は1−ブテンの共重
合体に無水マレイン酸又はマレイン酸イミドをグラフト
共重合したグラフト変性体、エチレンとアクリル酸アル
キルエステル共重合体、およびこれに無水マレイン酸を
グラフト共重合したグラフト変性体、α−オレフィン特
にエチレンとアクリル酸グリシジルエステル又はメタク
リル酸グリシジルエステルとの共重合体、およびこの共
重合体にスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等の少な
くとも一種以上がグラフト重合したグラフト共重合体等
があげられる。ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
(D) の配合量は、PAS樹脂(A) 100重量部に対し30重
量部以下、好ましくは 0.5〜30重量部、特に好ましくは
2〜20重量部である。過小の場合は効果が充分でなく、
過大の場合は耐熱性に問題が生じ好ましくない。
の熱可塑性樹脂、例えばポリエステル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂(何れも液晶性を含む)、ポリスチレン系樹脂
等を補助的に併用配合することも出来る。
である特定のガラス繊維強化剤(B)以外に成形品の寸法
安定性や電気的特性等を改善するため、(E) 成分として
他の繊維状強化剤及び/又は非繊維状充填剤(粉粒状又
は板状充填剤)を併用配合することが出来る。(E) 成分
に属する繊維状充填剤としては、アラミド繊維に代表さ
れる有機繊維やカーボン繊維、チタン酸カリ繊維、など
の無機質繊維状物質があげられる。
ック、グラファイト、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ
又はガラス粉((B) 成分と同質のものが好ましい)、硅
酸カルシウム、硅酸アルミニウム、タルク、クレー、硅
藻土、ウォラストナイトの様な硅酸塩、又、酸化鉄、酸
化チタン、酸化亜鉛、アルミナの様な金属の酸化物、更
に炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの様な金属の炭酸
塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの様な金属の硫酸
塩、その他炭化硅素、窒化硅素、各種金属粉末等があげ
られる。又、板状充填剤としてはマイカ、ガラスフレー
ク((B) 成分と同質のものが好ましい)、グラファイ
ト、金属箔等があげられる。又、軽量化の点で、シラス
バルーン、金属バルーン、ガラスバルーン等の中空状充
填剤を添加しても良い。これらの充填剤は一種又は二種
以上併用することもできる。特にガラス繊維(B) とカー
ボン繊維、又はチタン酸カリ繊維との併用、或いは粒状
及び/又は板状充填剤の併用は特に機械的強度と寸法精
度、電気的性質等を兼備する上で好ましい組み合わせで
ある。使用する充填剤の総量は(B) 成分も含めてポリア
リーレンサルファイド樹脂 100重量部あたり 300重量部
以下、好ましくは5〜250 重量部であり、特に好ましく
は10〜200 重量部である。充填剤の総量が過大の場合
は、成形作業が困難になるほか、成形品の機械的物性に
も問題が生じ好ましくない。これらの充填剤は成分(B)
と同様エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シ
ラン系化合物、チタネート系化合物等の官能性化合物又
はポリマーで表面処理又は収束処理を施して用いるのが
好ましい。
剤、酸化防止剤、紫外線防止剤等各種安定剤、滑剤、離
型剤、核剤、発泡剤、架橋剤、着色剤等、従来公知の添
加剤を加えることも可能である。
法で可能である。一般には、PAS樹脂(A) にガラス繊
維(B) を加え、要すれば更に前記の如き他の成分も加え
て加熱溶融し混練処理することによって調製される。例
えば必要成分を予めタンブラー又はヘンシェルミキサー
のような混合機で均一に混合した後、一軸又は二軸の押
出機に供給して溶融混練処理し、ペレットを製造する。
この際、全成分を同時に加えてもよく、別に配合しても
よい。混練処理温度は、樹脂成分が溶融する温度より5
℃ないし、 100℃高い温度であり、特に好ましくは樹脂
の融点より10℃ないし60℃高い温度である。本発明の組
成物は各種の成形法に適応し、各種の成形品に成形する
ことが出来る。即ち射出成形に好適であるのみならず、
押出成形(丸棒、パイプ等)、ブロー成形(各種中空成
形品)、真空成形又は圧縮成形等にも適用出来る。特
に、応力下で水、酸、アルカリ等との接触する用途で用
いられるような、金属インサート部、圧入部、ネジ部の
いずれか一つを有する成形品に好適である。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。表
に示す各成分をヘンシェルミキサーで5分間混合し、こ
れをシリンダー温度310℃の二軸押出機にかけて溶融混
練して樹脂組成物のペレットを作った。次いでこのペレ
ットを、射出成形機でシリンダー温度 320℃、金型温度
150℃で、ASTM D790 に準じて曲げ試験片を成形し、こ
の試験片を、応力を加えない状態又は特定の持具を用い
て所定の応力を付加した状態で以下に示す各液(又は雰
囲気)中に 500時間浸漬(又は放置)し、その前後にお
ける試験片の曲げ強度及び歪みを測定して(ASTM D790
に準拠)、その保持率を求めた。使用した試験液(又は
雰囲気)は以下の通りである。 (I)10%塩酸水溶液(23℃) (II)10%硫酸水溶液(23℃) (III)10%苛性ソーダ水溶液(23℃) (IV)水(80℃) (V)空気(120 ℃) なお、実施例および比較例に用いた各成分の具体的物質
は以下の通りである。 (A) ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂 呉羽化学工業(株)製 フォートロンKPS (B) ガラス繊維 ARガラス:(AR−1:ZrO2約20%、及びAR−2:
ZrO2:約15%) Eガラス :(実質上ZrO2含まず) Cガラス :(実質上ZrO2含まず) (C) アルコキシシラン アミノプロピルトリエトキシシラン (D) オレフィン系エラストマー D−1:エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体
に、スチレン/アクリロニトリル共重合体をグラフトさ
せたグラフト共重合体 D−2:エチレン/エチルアクリレート共重合体に、無
水マレイン酸をグラフトしたグラフト共重合体 実施例1〜4、比較例1〜4 無応力下で、塩酸水溶液(I)に浸漬処理した場合のガ
ラス繊維の種類による比較を表1に示す。 実施例5〜9、比較例5〜10 所定の応力を付加した状態で、塩酸水溶液(I)に浸漬
した場合のガラス繊維の種類による比較を表2に示す。 実施例10〜11、比較例11〜14 無応力下で、硫酸水溶液(II)又は苛性ソーダ水溶液
(III)に浸漬した場合の比較を表3に示す。 実施例12〜13、比較例15〜18 所定の応力下で、硫酸水溶液(II)又は苛性ソーダ水溶
液(III)に浸漬処理した場合の比較を表4に示す。 実施例14〜15、比較例19〜22 所定の応力下で、水中(80℃)(IV)又は空気中(120
℃)(V)に放置した場合の結果を表5に示す。 実施例16〜20、比較例23〜27 (A)(B)成分に加え、更に(C) アルコキシシラン及び/又
は(D) オレフィン系エラストマーを配合した試験片につ
いて無応力下、又は所定の応力下で塩酸水溶液(I)に
浸漬した場合の比較を表6に示す。
特定のガラス繊維を配合した強化PAS樹脂組成物、そ
の成形品は苛酷条件下、特に水、酸、アルカリ等の接触
或いは応力の付加された条件下での機械的物性の低下が
著しく改善され、かかる条件下で使用される用途に好適
である。
Claims (6)
- 【請求項1】(A) ポリアリーレンサルファイド樹脂 100
重量部に対し、 (B) Zr化合物をZrO2として5〜40重量%含有するガラス
繊維1〜300 重量部を配合してなる強化ポリアリーレン
サルファイド樹脂組成物。 - 【請求項2】更に、(C) アルコキシシラン化合物を、ポ
リアリーレンサルファイド樹脂 100重量部に対し0.05〜
5重量部配合してなる請求項1記載の強化ポリアリーレ
ンサルファイド樹脂組成物。 - 【請求項3】更に、(D) ポリオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーを、ポリアリーレンサルファイド樹脂 100重量
部に対し 0.5〜30重量部配合してなる請求項1又は2記
載の強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。 - 【請求項4】更に、(E) 成分として、(B) 成分以外の充
填剤を配合してなる請求項1〜3の何れか1項記載の強
化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。 - 【請求項5】請求項1〜4の何れか1項記載の強化ポリ
アリーレンサルファイド樹脂組成物からなる成形品。 - 【請求項6】請求項1〜4の何れか1項記載の強化ポリ
アリーレンサルファイド樹脂組成物からなり、金属イン
サート部、圧入部、ネジ部のいずれか一つを有する成形
品。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP8164566A JP3043618B2 (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物並びに成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP8164566A JP3043618B2 (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物並びに成形品 |
Publications (2)
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|---|---|
| JPH107907A true JPH107907A (ja) | 1998-01-13 |
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| JP8164566A Expired - Fee Related JP3043618B2 (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 強化ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物並びに成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3043618B2 (ja) |
Cited By (4)
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