JPH11241019A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH11241019A
JPH11241019A JP10043166A JP4316698A JPH11241019A JP H11241019 A JPH11241019 A JP H11241019A JP 10043166 A JP10043166 A JP 10043166A JP 4316698 A JP4316698 A JP 4316698A JP H11241019 A JPH11241019 A JP H11241019A
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JP
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resin
polyamide
weight
flame
acid
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JP10043166A
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English (en)
Inventor
Kenji Mitamura
賢治 三田村
Kazuo Kasai
和雄 河西
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DSM JSR Engineering Plastics KK
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DSM JSR Engineering Plastics KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的特性に優れ、吸湿性が小さく、吸湿に
伴う寸法の変化や強度の低下が小さく、リフローはんだ
付け時のブリスター(ふくれ)の発生が少なく、ペレッ
ト化状態に優れた難燃性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリアミド4,6樹脂と、(B)
ポリアリーレンスルフィド樹脂と、(C)高級脂肪族ポ
リアミド樹脂と、(D)難燃剤とを含む難燃性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的特性に優
れ、吸湿性が低く、吸湿に伴う寸法の変化や強度の低下
が小さく、リフロー炉はんだ付け時のブリスター(ふく
れ)の発生が少なく、成形加工性に優れた熱可塑性樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリアミド樹脂は、強度、耐衝
撃性、耐摩耗性等の機械的性質が優れ、耐熱性や耐薬品
性が高く、射出成形性も良好なために、自動車部品、電
子・電気部品、一般機械部品等の種々の用途に使用され
ている。中でも、ポリアミド4,6樹脂は、脂肪族ポリ
アミドの中では最も高い融点を有し、卓越した耐熱性を
有するエンジニアリングプラスチックスとして知られて
いる。それに加えて、ポリアミド4,6樹脂は、引張強
度、曲げ強度等の機械的特性に優れ、結晶化速度が速い
ために成形サイクルが短く、溶融粘度が低いために流動
性および射出成形性が良好であるという特長も持ってお
り、その用途は幅広い分野にわたっている。
【0003】一般に、ポリアミドは、その化学構造上、
アミド基の窒素のために燃えにくい材料であり、AST
M D635による試験では、自己消火性の部類に入
る。しかし、最近、家庭用品、電気機器、建築材料、自
動車の部品等、一般家庭でも利用される製品の安全性の
向上を目的として、難燃化に対する要求が強くなるとと
もに、難燃性に対する規制も厳しくなってきている。こ
のため、各国で国情に応じた規制処置がとられるととも
に、試験方法が定められつつある。
【0004】米国では特に厳しく、アンダーライターズ
ラボラトリー(Underwriters Labor
atory;以下、「UL」と略す。)規格では、耐熱
性とともに詳細な試験法が定められており、電気機器等
の安全性の向上に寄与している。電気機器等に用いられ
る合成樹脂組成物の難燃性では、UL−94試験法によ
る燃焼試験でV−0規格に合格することが要求されるこ
とも多い。樹脂の難燃化の方法としては、樹脂自体の変
性による難燃化の他、不燃性物質の混入、不燃性物質お
よび難燃性物質による被覆、難燃剤の添加等が挙げられ
る。ポリアミドの難燃化方法としては、他の多くの合成
樹脂と同様に、難燃剤を添加する方法、具体的には、有
機ハロゲン化合物を配合する方法等が知られている。
【0005】近年、電気・電子部品の分野では、製品の
小型化及び生産性の向上に伴い、各種の樹脂系電子部品
材料(コネクター、スイッチ、リレー、コイルボビン
等)を表面実装方式(SMT方式)によりプリント基板
上へハンダ付けする場合が増加している。表面実装(S
MT)方式は、配線基板上に電子部品を実装する方法で
あって、具体的には、プリント印刷された配線基板上に
電子部品を載せ、クリーム半田等を付着させた後、基板
毎にリフロー炉と呼ばれる加熱炉を通すことにより半田
を溶かして電子部品を固定する方法である。この点、基
板のスルーホールから電子部品のリードを通し、電子部
品を装着した面と反対の面に直接半田付け(フリーソル
ダリングまたはウエーブソルダリング)する従来の挿入
実装方式とは異なる。
【0006】表面実装方式は、実装密度が上げられるこ
と、表裏両面の実装が可能となること、効率化により製
造コストを低減できること等の様々な利点があるため、
最近の電子機器の高機能・低価格化、軽薄短小化の流れ
にも合致し、半田付け方式の主流となりつつある。リフ
ロー炉中での基板の加熱の方法としては、ヒーター上を
移動する耐熱ベルトの上に基板を載せて加熱する熱伝導
方式、約220℃の沸点を有するフッ素系液体の凝集時
の潜熱を利用するVPS方式、熱風を強制的に循環させ
ているところを通す熱風対流熱伝達方式、遠赤外線によ
り基板の上からまたは上下両面から加熱する遠赤外線方
式、熱風による加熱と遠赤外線による加熱を組み合わせ
て用いる方式等があるが、多くの場合、ランニングコス
ト等の理由から遠赤外線方式および熱風対流熱伝達方式
が採用されている。これらの加熱方式では、従来の挿入
実装方式とは異なり、実装される部品も半田の溶融温度
まで加熱される。したがって、電子部品に使用される樹
脂材料にとっては、非常に過酷な条件となる。
【0007】コネクター等に代表される電気・電子部品
分野では、その優れた耐熱性(高い荷重たわみ温度)、
成形加工性(流動性)、靭性から、ポリアミド4,6の
採用が増加している。しかしながら、ポリアミド4,6
からなる表面実装用電子部品をある程度以上の吸湿状態
で近赤外線、遠赤外線、または熱風(エアー)式リフロ
ー炉を通過させると、表面にブリスター(ふくれ)を生
じるという問題がある。また、コネクター等のファイン
ピッチ化に伴い、吸湿により寸法が変化するという問題
がある。したがって、これらの問題点の改善が求められ
ていた。
【0008】ポリアミド4,6樹脂からなる電子部品の
吸湿性、吸湿に伴う寸法の変化、耐ブリスター性を改良
する方法としては、ポリアミド4,6に芳香族ポリエス
テル樹脂を配合する方法(特開平3−190962号公
報、特開平3−263461号公報等)が提案されてい
る。しかし、この方法では、吸湿による強度の低下や寸
法の変化、及び耐ブリスター性は改良されるものの、成
形時に滞留すると焼けが生じるという問題があった。ま
た、特開平3−131655号公報、特開平4−202
361号公報、特開平4−209653号公報では、ポ
リアミド4,6樹脂に変性ポリフェニレンエーテルを配
合する方法が提案されている。しかし、この方法では、
吸湿に伴う寸法の変化や強度の低下は改良されるもの
の、耐ブリスター性は改良されなかった。
【0009】さらに、特開平4−202358号公報、
特開平2−255764号公報では、ポリアミド4,6
樹脂に非晶性共重合ポリアミドを配合する方法が提案さ
れ、また、特開平6−299069号公報、特開平7−
102173号公報、特開平8−3327号公報では、
ポリアミド4,6樹脂にポリフェニレンサルファイド
(PPS)樹脂を配合する方法が提案されている。しか
し、これらの方法では、吸湿に伴う寸法の変化及び強度
の低下は改良されるものの、吸湿性および耐ブリスター
性の改良は不十分であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の事情
を背景になされたものであり、その目的は、ポリアミド
4,6の機械的特性を維持しつつ、吸湿性、吸湿時の寸
法安定性、耐ブリスター性を改良し、かつ、成形加工性
に優れた難燃性樹脂組成物を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ポリアミド4,6樹脂にアリーレンスル
フィド樹脂及び高級脂肪族ポリアミド樹脂を配合するこ
とにより、吸湿による寸法の変化も改善されることを見
出し、本発明に至った。本発明の難燃性樹脂組成物は、
(A)ポリアミド4,6樹脂と、(B)ポリアリーレン
スルフィド樹脂と、(C)高級脂肪族ポリアミド樹脂
と、(D)難燃剤とを含むことを特徴とする。本発明の
難燃性樹脂組成物は、さらに(E)無機充填材を含んで
もよい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる(A)成分の
ポリアミド4,6樹脂は、テトラメチレンジアミンとア
ジピン酸とから得られる樹脂であり、ポリテトラメチレ
ンアジパミドまたはナイロン4,6ともいう。ポリアミ
ド4,6樹脂は、ポリテトラメチレンアジパミドおよび
ポリテトラメチレンアジパミド単位を主たる構成成分と
する共重合ポリアミドを含む。
【0013】共重合成分として用いる単量体としては、
特に制限がなく、任意のアミド形成成分を用いることが
できる。共重合成分の代表的な例としては、6−アミノ
カプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノ
ウンデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等のアミノ
酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウリルラクタム等のラ
クタム、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジ
アミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチ
ルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パ
ラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)
シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5
−トリメチルシクロヘキサン、ビス(3−メチル−4−
アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ア
ミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(アミノ
プロシル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン等のジ
アミンとアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
2−クロルテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5
−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフ
タル酸、ジグリコール酸等のジカルボン酸等を挙げるこ
とができる。
【0014】ポリアミド4,6の製造方法は、任意であ
る。例えば、特開昭56−149430号公報、特開昭
56−149431号公報、特開昭58−83029号
公報、特開昭61−43631号公報等に記載されてい
る方法を用いることができる。すなわち、まず、環状末
端基が少ないプレポリマーを特定の条件下で製造した
後、水蒸気雰囲気下で固相重合させることによって、ま
たは、2−ピロリドンやN−メチルピロリドン等の極性
有機溶媒中での加熱によって、高粘度ポリアミド4,6
を調製することができる。ポリアミド4,6の重合度に
ついては特に制限はないが、25℃、96%硫酸中、1
g/dlにおける相対粘度が2.0〜6.0の範囲内に
あるポリアミド4,6樹脂が好ましく用いられる。
【0015】(A)成分のポリアミド4,6の添加量
は、(A)〜(C)成分の合計量中、通常、5〜90重
量%、好ましくは20〜90重量%である。5重量%未
満では、ポリアミド4,6樹脂の優れた機械的物性(強
度、靭性等)が損なわれ、90重量%を超えると、耐油
性、耐熱老化性が劣る。
【0016】本発明で用いられる(B)成分のポリアリ
ーレンスルフィド樹脂は、下記一般式:
【化1】 (式中、Arは炭素数6以上の芳香族基を表す。)で表
される構成単位を主成分とするものである。芳香族基と
しては、p−フェニレン、m−フェニレン、2,6−ナ
フタレン、4,4’−ビフェニレン、p,p’−ビベン
ジル、およびこれらの核置換体が代表例として挙げられ
る。
【0017】ポリアリーレンスルフィド樹脂の代表例で
あるポリフェニレンサルファイドの中でも、ポリ−p−
フェニレンサルファイドが、耐熱性、成形性等の点で好
ましい。ここで、ポリ−p−フェニレンサルファイド
は、下記の構造式(1):
【化2】 で表される構成単位を主成分とするものである。
【0018】ポリ−p−フェニレンサルファイドとして
は、p−フェニレン核の構成単位を少なくとも70モル
%以上、より好ましくは90モル%以上含むものが好ま
しい。p−フェニレン核の構成単位が70モル%未満の
場合には、結晶性や耐熱性が低くなる等の傾向が強くな
り、好ましくない。ポリ−p−フェニレンサルファイド
は、任意の方法によって得られる任意のものを用いるこ
とができるが、一般的には、特公昭45−3368号公
報で代表される製造方法によって得られる比較的分子量
の小さい重合体と、特公昭52−12240号公報で代
表される製造方法によって得られる本質的に線状で高分
子量の重合体等が用いられる。前記特公昭45−336
8号公報に記載された方法で得られた重合体は、重合
後、酸素雰囲気下で加熱することによって、または過酸
化物等の架橋剤を添加して加熱することによって高重合
度化して用いることもできる。
【0019】ポリ−p−フェニレンサルファイドの中で
も、本質的に線状で比較的高分子量の重合体や、線状の
ものを部分的に架橋したものが、好ましく用いられる。
また、ポリ−p−フェニレンサルファイドは、その繰り
返し単位の30モル%未満を下記の構造式(2)〜
(8)を有する繰り返し単位等で構成することが可能で
ある。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】ポリフェニレンサルファイドの溶融粘度
は、ポリアミド4,6樹脂との混練及び複合材料の製造
が可能であれば特に制限はないが、通常、100〜1
0,000ポイズ(310℃、剪断速度1000sec
-1)のものが使用される。さらに、ポリフェニレンサル
ファイドは、ポリアミド樹脂との相溶性の改善の目的
で、熱水によって脱イオン処理して、あるいは酢酸等の
酸、エポキシ化合物、アミノ基含有化合物等によって処
理して用いることもできる。
【0028】(B)成分のポリアリーレンスルフィド樹
脂の添加量は、(A)〜(C)成分の合計量中、通常、
5〜90重量%、好ましくは5〜75重量%である。5
重量%未満では、低吸湿性が劣り、90重量%を超える
と、ポリアミド4,6樹脂の優れた機械的物性(強度、
靭性等)が損なわれる。
【0029】本発明で用いられる(C)成分の高級脂肪
族ポリアミド樹脂は、ポリマー主鎖中のメチレン基数と
アミド基数の比(CH2 /NHCO)が6〜11の高級
脂肪族ポリアミドである。融点は、200℃未満であ
り、好ましくは160〜190℃である。このようなポ
リアミドとして、ポリアミド11(ナイロン11)、ポ
リアミド12(ナイロン12)、ポリアミド6,9(ナ
イロン6,9)、ポリアミド6,10(ナイロン6,1
0)、ポリアミド6,12(ナイロン6,12)、ポリ
アミド6,13(ナイロン6,13)、ポリアミド7
(ナイロン7)等、またはこれらの混合物、共重合体が
挙げられ、これらの中でもポリアミド11、ポリアミド
12等のポリラクタム類が特に好ましい。比(CH2
NHCO)が6未満である場合、または11を超える場
合には、ポリアミド4,6樹脂との混和性が損なわれ、
組成物の特性が損なわれる。
【0030】高級脂肪族ポリアミド樹脂の相対粘度
(0.5%のm−クレゾール溶液を作製し、25℃でオ
ストワルド粘度計で測定した値)は、好ましくは1〜
4、さらに好ましくは1.2〜3.0である。(C)成
分の高級脂肪族ポリアミド樹脂の添加量は、(A)〜
(C)成分の合計量中、通常、5〜90重量%、好まし
くは5〜75重量%である。5重量%未満では、低吸湿
性が劣り、90重量%を超えると、ポリアミド4,6樹
脂の優れた機械的物性(強度、靭性等)が損なわれる。
また、(A)成分/(C)成分の使用割合(重量比)
は、好ましくは55/45〜90/10である。この範
囲内であれば、相溶性が一段と向上し、本発明の目的の
性能が一段と向上する。
【0031】本発明で用いられる(D)成分の難燃剤と
しては、任意のものが用いられるが、好ましくは、臭素
化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素
化エポキシオリゴマーからなる群より選ばれる1種以上
の難燃剤であり、特に臭素化ポリスチレンが、熱安定性
に優れているので好ましい。
【0032】本発明に用いられる臭素化ポリスチレンと
しては、下記一般式
【化10】 (pは1〜5の整数であり、nは2以上の整数であ
る。)で表されるものが用いられる。臭素化ポリスチレ
ンは、臭素化スチレンを重合するか、またはポリスチレ
ンを臭素化することによって製造される。臭素化ポリス
チレン中の臭素含有率は、好ましくは40〜75重量
%、特に好ましくは50〜75重量%である。
【0033】この臭素化ポリスチレンは、必要に応じて
他の共重合可能な単量体を含んでもよい。共重合可能な
単量体としては、例えば、オレフィンやビニル等が挙げ
られ、官能基を含有するものであってもよい。オレフィ
ンやビニルとしては、エチレン、プロピレン、ブタジエ
ン、ブテン、ヘキセン、ペンテン、メチルブテン、メチ
ルペンテン、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル等が挙げられ、エチレン、プロピレン、
ブタジエン、スチレン、アクリロニトリルが好ましい。
【0034】上記共重合可能な単量体中に含有してもよ
い官能基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物
基、オキサゾリン基、エポキシ基から選ばれた1種また
は2種以上の官能基が挙げられ、具体的には、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、ビニルオキサゾリン、グリシジルメタクリ
レート、アリルグリシジルエーテル等を挙げることがで
きる。あるいは、上述の官能基を臭素化スチレンと共重
合したり、または、臭素化ポリスチレンの末端等に修飾
したりしてもよい。
【0035】また、重量平均分子量(MW )は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として、当該難燃
剤を1mg/mlの濃度に溶解させ、流量1.0ml/
分、温度36〜40℃にて測定することにより、ポリス
チレン換算の重量平均分子量を得ることができる。本発
明の臭素化ポリスチレンの重量平均分子量に特に制限は
ないが、好ましくは5,000〜500,000、特に
好ましくは10,000〜300,000である。
【0036】難燃剤の例を次に挙げる。 D−1:ポリ臭素化スチレン、臭素含有量61重量% 数平均分子量Mn=21,000、ジブロモスチレンの
重合体 D−2:ポリ臭素化スチレン、臭素含有量68重量% 数平均分子量Mn=30,000、Mw/Mn=2.1
3、ジブロモスチレン:トリブロモスチレン=2:8の
共重合体 D−3:変性ポリ臭素化スチレン、臭素含有量60重量
%、数平均分子量Mn=52,000、Mw/Mn=
1.92、無水マレイン酸(2重量%)とジブロモスチ
レンの共重合体 D−4:後臭素化ポリスチレン、臭素含有量67重量
%、数平均分子量Mn=84,000、Mw/Mn=
2.39 D−5:後臭素化ポリスチレン、臭素含有量58重量
%、数平均分子量Mn=32,000、Mw/Mn=
6.12 D−6:後臭素化ポリスチレン、臭素含有量59重量
%、数平均分子量Mn=120,000、Mw/Mn=
3.30
【0037】好ましい難燃剤は、臭素化スチレンを重合
して得られる上記のD−1、2、3等のポリ臭素化スチ
レンであり、これを用いることで、本発明の目的の効果
が一段と優れる。(D)成分の難燃剤の添加量は、
(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対して、通
常、5〜70重量部、好ましくは10〜60重量部であ
る。5重量部未満であると難燃性が劣り、70重量部を
超えると、ポリアミド4,6樹脂の優れた機械的物性
(強度、靭性等)が損なわれる。
【0038】本発明で必要に応じて使用される難燃助剤
は、(D)成分の難燃剤との相乗効果によりポリアミド
4,6樹脂の難燃性を高める働きをするものである。そ
のような化合物としては、周期律表第Va族の金属化合
物や酸化ホウ素、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化亜鉛
等の金属化合物が挙げられ、特に周期律表第Va族の金
属化合物として、アンチモン化合物が好ましい。アンチ
モン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチ
モン、アンチモン酸ナトリウム等が挙げられるが、特に
三酸化アンチモンが好ましく用いられる。また、これら
の難燃助剤は、1種のみの配合であっても、2種以上の
併用であってもよい。
【0039】難燃助剤の添加量は、(A)〜(C)成分
の合計量100重量部に対して、通常、0〜50重量
部、好ましくは1〜30重量部である。50重量部を超
えると、ポリアミド4,6樹脂の優れた機械的物性(強
度、靭性等)が損なわれる。
【0040】本発明の樹脂組成物は、さらに、(E)成
分の無機充填材を含んでもよい。無機充填剤を用いるこ
とによって、剛性、寸法安定性をさらに向上させること
ができる。無機充填材は、繊維状、粉末状、粒状、板
状、針状、クロス状、マット状等の種々の充填材であ
り、代表的な例としては、ガラス繊維、アスベスト繊
維、炭素繊維、グラファイト繊維、炭酸カルシウム、タ
ルク、カタルボ、ワラステナイト、シリカ、アルミナ、
シリカアルミナ、ケイソウ土、クレー、焼成クレー、カ
オリン、マイカ(微細雲母)、粒状ガラス、ガラスフレ
ーク、ガラスバルーン(中空ガラス)、せっこう、ベン
ガラ、金属繊維、二酸化チタン、チタン酸カリウムウイ
スカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー等の合成および
天然鉱物ウイスカー、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシ
ウム、アスベスト、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸
カルシウム、アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化
アルミニウム、銅、ステンレス、酸化亜鉛、金属ウイス
カー等を挙げることができる。
【0041】本発明の目的から、ガラス繊維、炭素繊
維、カオリン、マイカ、タルク、各種ウイスカーが好ま
しく、特にその経済性から、ガラス繊維、カオリン、タ
ルクが好ましい。無機充填剤は、本発明の樹脂組成物の
成形性や物性を損なわない限りにおいて、表面処理を施
したものであってもよい。中でも、アミノシラン、アク
リルシラン、ビニル、ウレタン、アクリルウレタン等に
代表される化合物(収束剤等)による表面処理を施した
ものが好ましく用いられる。
【0042】(E)成分の無機充填材の添加量は、
(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対して、通
常、0〜200重量部、好ましくは2〜150重量部、
さらに好ましくは5〜150重量部である。2重量部未
満であると、剛性や寸法安定性に対する十分な効果が得
られない。200重量部を超えると、組成物の押出加工
性が著しく悪化する。
【0043】本発明の組成物には、耐熱性の向上を目的
として、ヨウ化銅等の銅化合物、芳香族アミン化合物、
ヒンダードフェノール化合物、有機リン化合物、硫黄化
合物等の酸化防止剤あるいは熱安定剤を添加することも
できる。また、必要に応じて、その成形性、物性を損な
わない限りにおいて、他の成分、例えば顔料、染料、紫
外線吸収剤、耐候剤、滑剤、結晶核剤、離型剤、可塑
剤、帯電防止剤等を添加してもよい。
【0044】更にまた、少量の割合で他の熱可塑性樹
脂、例えば他のポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリエチレン及びその共重合体、ポリプ
ロピレン及びその共重合体、ポリスチレン及びその共重
合体、アクリル樹脂、ポリアミドエラストマー等を配合
してもよい。本発明の樹脂組成物を得るには、任意の配
合方法を用いることができる。例えば、ニーダー、ブラ
ベンダー、バンバリーミキサー等のバッチ式混合機また
は単軸、二軸押出機を用いて、各成分を同時に混合する
方法、あるいは、例えば2〜3成分を予めブレンダー等
で予備ブレンドするか、ニーダーや押出機で予備混合し
た後に残りの成分を混合し、均質化する方法を用いるこ
とができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
説明する。実施例1〜5、比較例1〜3で用いた成分
は、次の通りである。 (A)成分;ポリアミド4,6樹脂として、オランダ国
DSM社製のSTANYL(KS200;96%硫酸1
g/dlでの相対粘度=3.0)を用いた。 (B)成分;ポリアリーレンスルフィド樹脂として、ポ
リフェニレンサルファイド樹脂(東レ(株)社製のM2
588)を用いた。 (C)成分;高級脂肪族ポリアミド樹脂として、ポリア
ミド12樹脂(ダイセル・ヒュルス社製のL2101)
を用いた。比較例におけるポリアミド6として、鐘紡
(株)社製のMC−120を用いた。
【0046】(D)成分;難燃剤として、ポリ臭素化ス
チレン(Great Lake Chemical C
orporation製、「PDBS−80」、臭素含
有率=59%)を用いた。そして、難燃助剤として、三
酸化アンチモン(日本精鉱株式会社製、PATOX−
C)を用いた。 (E)成分;無機充填材として、繊維径10μm、長さ
3mmのガラス繊維チョップドストランドをウレタン系
収束剤およびγ−アミノプロピルトリメトキシシランで
処理して得た繊維状充填材(旭ファイバーグラス(株)
社製のCS03JAFT−2A)を用いた。
【0047】上記の成分以外の成分として、変性エチレ
ン−プロピレンゴム(m−EPR;JSR(株)社製の
T7761P)、及び、滑剤として、アライドシグナル
社のAC−540Aを用いた。
【0048】下記の表1に示す成分の内、(E)成分の
無機充填材(CS03JAFT−2A)を除く成分を、
予めタンブラーにて均一に混合した後、シリンダー温度
300〜320℃に設定したスクリューに二段の混練ブ
ロックを有し、一段目と二段目の混練ブロックの間に途
中フィードロを持つφ45mmの二軸押出機(池貝鉄工
PCM45)を用い、上記混合物を押出機の根本から供
給し、(E)成分を途中フィードロより供給し、真空に
ひきながら溶融混練し、ペレット化した。得られたペレ
ットを射出成形機(シリンダー温度:290〜320
℃)にて、所定の試験片を作製し、試験に供した。な
お、(E)成分の無機充填材を用いない実験例では、上
記(E)成分の供給工程は省かれる。試験結果を表2に
示す。なお、各試験の条件は、次の通りである。
【0049】吸水性(吸水率) 射出成形によって、外側寸法が縦127mm×横12.
7mm×厚み0.8mmに成形した絶乾状態の試料を3
5℃、相対湿度90%に調整された恒温恒湿槽中で、最
大240時間まで調湿した後の重量の増加を測定した。
吸水率は、吸水率=(調湿後の重量−調湿前の重量)/
調湿前の重量によって、算出した。ペレット化状態 二軸押出機で樹脂組成物を溶融混練し、ペレット化する
際のストランドの引き取り性を以下のように評価した。 ○:良好。 △:ストランドは引き取れるが、時々、ストランドが切
れる。
【0050】耐ブリスター性 射出成形により、外側の寸法が縦127mm×横12.
7mm×厚み0.8mmに成形した試料を35℃、相対
湿度90%に調整された恒温恒湿槽中で、最大240時
間まで調湿し、調湿後の試料を1.6mmの厚みのガラ
スエポキシ基板に固定し、予熱部180℃、本加熱部を
通過した時に試料表面の最高温度が240℃となるよう
に設定した卓上型遠赤外式リフロー炉を用い、図1に示
す温度プロファイルで通過させ、試料の表面に生じたブ
リスター(膨れ)の数を数えた。
【0051】難燃性 アンダーライターズラボラトリー社のUL−94試験法
に準じて、1/32インチ厚さの試験片を用いて燃焼試
験(Vertical Test )を行い、V−0もしくはV−2を
判定した。ただし、当該燃焼試験において、V−0と
は、樹脂の溶融滴下がない場合、あるいは、樹脂の溶融
滴下があるが、下部に置いた綿花を発火させない場合で
あり、V−2とは、炎を伴う樹脂の溶融滴下があり、下
部に置いた綿花を発火させる場合である。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】実施例1〜5の組成物は、比較例1〜3の
組成物に比べ、吸水率が小さく、そしてペレット化状
態、耐ブリスター性、難燃性のいずれにも優れる。
【0055】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂組成物は、機械的特
性に優れ、吸湿性が低く、吸湿に伴う寸法の変化や強度
の低下が小さく、リフロー炉はんだ付け時のブリスター
(ふくれ)の発生が著しく少なく、ペレット化状態に優
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐ブリスター性の試験における遠赤外式リフロ
ー炉の温度プロファイルを示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミド4,6樹脂と、(B)
    ポリアリーレンスルフィド樹脂と、(C)高級脂肪族ポ
    リアミド樹脂と、(D)難燃剤とを含むことを特徴とす
    る難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (E)無機充填材を含む請求項1記載の
    難燃性樹脂組成物。
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