JPH107949A - アニオン型つや消し電着塗装用塗料 - Google Patents

アニオン型つや消し電着塗装用塗料

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JPH107949A
JPH107949A JP16716596A JP16716596A JPH107949A JP H107949 A JPH107949 A JP H107949A JP 16716596 A JP16716596 A JP 16716596A JP 16716596 A JP16716596 A JP 16716596A JP H107949 A JPH107949 A JP H107949A
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acrylic resin
paint
coating
resin
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JP16716596A
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Hisanori Tanabe
久記 田辺
Hiroshi Aoki
啓 青木
Hidekazu Nishimura
英一 西村
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲルや粒子を含まず、経時的に安定である塗
料であって、均一でむらが無く、黄変することが無く、
さらには耐候性にも優れた塗膜を得ることができるアニ
オン型つや消し電着塗料を提供する。 【解決手段】 a)側鎖にカルボキシル基、水酸基およ
びアルコキシシラン基を有するアクリル樹脂、 b)アミノ樹脂、および c)アルミニウムアルコラートまたはキレート化合物、 を含む、アニオン型つや消し電着塗装用塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は長時間安定に保存、
使用でき、均一で肌の細かいつや消し塗膜を得ることの
できる、アニオン型つや消し電着塗装用塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム製品の塗装方法として電着
塗装方法が用いられているが、つや消し塗膜を得るため
のつや消し電着塗装方法としては従来から様々に研究さ
れている。これには、例えば電着塗料浴中に無機顔料を
添加し、電着塗装時に塗料の有機樹脂成分と共に析出せ
しめる方法、電着塗装された被覆物を焼き付け硬化前に
エッチングする方法、あるいは相互に溶解しないもの、
相互に架橋または重合しないもの、又は相互に硬化速度
が異なるものを混合した電着浴を用いる方法等が用いら
れている。しかしながら従来の方法では、例えば塗料中
の粒子の沈降、分離、および塗料が不均一になることに
起因するつやむらの発生という問題がある。また、経時
的に塗料のゲル化あるいは粘性が上昇する。被覆物をエ
ッチングする方法ではツヤむらが生じる他、部分的に過
度にエッチングされるため塗膜特性の低下、すなわち塗
膜の剥離や耐候性の低下が起こるという問題もある。さ
らに、硬化性の異なる混合物を用いる場合には塗膜の内
部に硬化歪みが生じるという問題もある。
【0003】これらの問題を解決するため、例えば特公
昭62−24519号では、アルコキシシラン基を側鎖
に有するアクリル樹脂とアミノ樹脂からなるアニオン性
電着塗料を用いるつや消し電着塗装方法を開示する。こ
れはアクリル樹脂中のアルコキシシラン基が、電着浴の
調製時に加水分解されてシラノールとなり、このシラノ
ールが縮合してシロキサン結合を生成し、粒子内ゲル構
造を有する微細なディスパーション粒子を形成すること
によって、つや消し塗膜を得るものである。この方法で
得られた塗膜は黄変せず、耐候性が良いという特長を有
する。しかしながら、シラノール基は水中で徐々に反応
してゲルを生成するため、粒子の沈降や、経時的な安定
性が得られない。また、ゲルを形成するため焼付前の塗
膜の流動性が悪く、凹凸のある塗膜外観となるという問
題がある。
【0004】また、本発明者らは別に、つや消し電着塗
装用塗料として、アクリル樹脂、アミノ樹脂およびアル
ミニウムキレート化合物を含有する塗料を提供した。こ
の塗料は、水中でゲルを生成しないため、硬化、焼付時
の流動性が良く、凹凸の少ない滑らかなつや消し塗膜外
観が得られる。また、ゲルによる沈降や光沢の経時変化
が無いため、塗料の経時安定性に優れている。さらに、
耐化学薬品性も良い。しかしながら、この塗料を用いて
塗装した塗膜には、黄変が生じることがあり、また塗膜
の耐候性が若干弱いという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ゲルや粒子
を含まず、経時的に安定である塗料であって、均一でむ
らが無く、黄変することが無く、さらには耐候性にも優
れている塗膜を得ることができる塗料を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、a)側鎖にカ
ルボキシル基、水酸基およびアルコキシシラン基を有す
るアクリル樹脂、b)アミノ樹脂、およびc)アルミニ
ウムのキレート化合物を含む、アニオン型つや消し電着
塗装用塗料を提供する。
【0007】本発明のa)成分であるアクリル樹脂はア
クリル系モノマーを主剤とする不飽和結合を有するモノ
マーの共重合によって合成される樹脂である。合成時に
適当なモノマーを共重合させることにより、所望の側鎖
を設定できる。
【0008】本発明のアクリル樹脂にカルボキシル基を
導入するための重合性モノマーとしては、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル
酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸、イタコン酸
モノエステル、クロトン酸、シトラコン酸等のビニル重
合可能なα,β−不飽和脂肪酸等が例示される。
【0009】本発明のアクリル樹脂中、酸価が20〜1
50、より好ましくは40〜100となるよう、上記モ
ノマーを共重合する。酸価が20未満である場合には水
溶性あるいは水分散性が悪く、均一な塗膜が得られなく
なる。酸価が150を越える場合には、得られる塗膜の
耐水性が低下するため好ましくない。
【0010】アクリル樹脂へ水酸基を導入するための水
酸基を有する重合性モノマーとしては、βヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、βヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、アリルアルコール、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、商標プラクセルFM1〜5
(ダイセル化学工業(株))等が例示される。
【0011】本発明のアクリル樹脂中、水酸基価が40
〜200、より好ましくは50〜150となるよう上記
モノマーを共重合する。水酸基価が40未満の場合には
アミノ樹脂との反応性が低く、十分な硬化が行われない
ため塗膜性能が劣る。一方水酸基価が200を越える場
合には耐水性、耐候性が低下するため好ましくない。
【0012】本発明のアクリル樹脂は、側鎖にアルコキ
シシラン基を導入する。アルコキシシラン基を導入する
ためのモノマーとしては、ジビニルジメトキシシシラ
ン、ジビニル−β−ジメトキシエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリス−β−メトキシエトキシシラン、γ−メタクリ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピルトリエトキシシラン等の不飽和ジ−また
はトリアルコキシシラン化合物が挙げられる。好ましく
は不飽和トリアルコキシシラン化合物である。
【0013】アルコキシシラン基を導入するためのモノ
マーは、アクリル樹脂の全モノマー成分に対して0.2
〜1.0重量%、より好ましくは0.4〜0.8重量%共
重合させる。アクリル樹脂に導入されたアルコキシシラ
ン側鎖は、塗料中の水分で加水分解されてシラノール基
となる。アルコキシシランモノマーの量が1.0重量%
を越え、樹脂中のアルコキシシラン側鎖が多くなると、
水中でこのシラノール基の自己縮合が進み、ゲル粒子が
生成するため、好ましくない。従来技術ではかかるシラ
ノール基の自己縮合により粒子内ゲル構造を生成させ、
これを塗料中に分散させることによってつや消し塗膜を
得ている(特公昭62−24519)が、本願はゲル粒
子が生成しない程度にアルコキシシランモノマーを添加
して共重合した後、アルミニウムキレート化合物を併用
してつや消し塗膜を得るものであり、従来技術とは全く
異なる思想に基づく発明である。一方、アルコキシシラ
ン基を導入するためのモノマーの量が0.2重量%より
少ない場合には本発明の所望の効果が得られない。
【0014】本発明のアクリル樹脂には所望によりさら
に、キレート生成基を側鎖に導入してもよい。キレート
生成基を側鎖に導入することによって、貯蔵時における
塗料中のアルミニウムアルコラートまたはキレート化合
物が安定化される一方、第1段の硬化反応が促進される
ため、より安定した美しいつや消し塗膜が得られる。本
発明のアクリル樹脂に任意に共重合してもよいキレート
基を有するモノマーとしては、β−ジケトン基またはβ
−ジケトエステル基を有するモノマーが好適に用いら
れ、具体的にはアセトアセトキシエチル(メタ)アクリ
レート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレー
トおよびアセトアセトキシブチル(メタ)アクリレート
の重合性不飽和化合物が例示される。キレート生成基を
有するモノマーはアクリル樹脂の全モノマーに対して1
〜20重量%、より好ましくは2〜10重量%重合させ
る。
【0015】本発明のアクリル樹脂は所望によりN−メ
チロールアクリルアミドおよび/またはN−ブトキシメ
チルアクリルアミドを添加して共重合してもよい。これ
らのアミド成分を共重合させることによって、アクリル
樹脂間で架橋反応がおこるため、耐水性、耐化学性が向
上する。
【0016】本発明のアクリル樹脂のアクリル成分とし
ては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートお
よびラウリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート等がいずれも好適に用いられる。ま
た、本発明のアクリル樹脂にはスチレン、α−メチルス
チレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、弗化
ビニル、弗化ビニリデン等を共重合してもよい。
【0017】本発明のアクリル樹脂は、重量平均分子量
が5000〜100000、より好ましくは10000
〜50000であり、分子量分布が1〜6、より好まし
くは1〜4である。重量平均分子量が100000を越
えると樹脂が高粘度化して均一な塗料が得られず、均一
な塗膜を得るのが困難となる。一方重量平均分子量が5
000未満の場合には、つや消しが不充分となり、また
塗膜が耐久性、耐水性に劣るため好ましくない。
【0018】本発明のアクリル樹脂は、公知の方法のい
ずれによって製造してもよい。特にアルコール系溶剤、
セロソルブ系溶剤、カルビトール系溶剤、グライム系溶
剤およびセロソルブアセテート系溶剤等の水混和性溶剤
を用い、各モノマーと開始剤を添加して重合する溶液重
合法によるのが好ましい。最も好ましくはイソプロピル
アルコールあるいはノルマルプロピルアルコールを含有
する溶剤を用いた溶液重合法である。
【0019】アクリル樹脂を調製する際に用いる開始剤
としては、通常の合成に用いられるものがいずれも好適
に用いられ、例えばアゾ系化合物、ジスルフィド系化合
物、スルフィド系化合物、スルフィン系化合物、ジアゾ
系化合物、ニトロソ化合物等が例示される。アゾ系化合
物、例えば、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-
アゾビス-2-メチルブチロニトリル、2,2'-アゾビス-2,4
-ジメチルバレロニトリル、1,1'-アゾビス-1-シクロヘ
キサンカルボニトリル、ジメチル-2,2'-アゾビスイソブ
チラートおよび4,4'-アゾビス-4-シアノバレイックアシ
ッド等を重合開始剤として用いるのが最も好ましい。
【0020】本発明の塗料において、アクリル樹脂は樹
脂中のカルボキシル基を中和して水溶性としたものを用
いる。中和には例えばトリエチルアミン、ジメチルエタ
ノールアミン、アンモニア、メチルジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等を用いればよい。
【0021】本発明の電着塗装用塗料には、上記アクリ
ル樹脂に加えてb)アミノ樹脂およびc)アルミニウム
アルコラートまたはキレート化合物を含む。
【0022】本発明の塗料に用いられるアミノ樹脂とし
ては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ化
合物とアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド化
合物との縮合体にメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノールなどの低級アルコールで変性した縮合体
であり、分子量が500〜2000のものが好適に用い
られる。水に溶かした場合に溶けやすいものは電着時の
移行性が悪いため好ましくない。即ち、メタノール、エ
タノールのみで変性したものは水に溶けやすいため好ま
しくない、通常メチル/ブチル混合エーテル変性タイプ
が好適に用いられる。本発明に特に好ましく用いられる
アミノ樹脂は、商標サイメル235、236、238、
266、285および232の名前で販売されているメ
トキシ、ブトキシ混合エーテルタイプのメラミン樹脂で
ある(いずれも三井サイテック(株))。
【0023】本発明の塗料において、アミノ樹脂は樹脂
合計量に対して15〜50重量%添加する。アミノ樹脂
の量が15重量%未満では艶が消えにくく、また十分な
硬化反応が得られないため塗膜性能が悪くなる。又、5
0重量%以上になると塗膜が硬くなりすぎ、密着性、柔
軟性が低下するため好ましくない。
【0024】本発明の塗料に用いられるアルミニウムア
ルコラートまたはキレート化合物としては、式: Al(OR)3-n(L)n (式中、Rは炭素数1〜36のアルキル基、Lはケトエ
ノール型互変異性化合物、nは0〜3の整数を示す)で
示される化合物が例示される。nが2または3の化合物
が好ましい。具体的には、アルミニウムイソプロピレー
ト、モノsec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレ
ート、アルミニウムsec−ブチレート、アルミニウム
エチレート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイ
ソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジ
イソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネ
ートビス(エチルアセトアセテート)76%イソプロパノ
ール溶液、アルミニウムトリス(アセチルアセトネー
ト)、アルミニウムモノイソプロポキシモノオレオキシ
エチルアセトアセテート等が例示される。特に好適に用
いられるのは、アルミニウムトリス(アセチルアセトネ
ート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス
(エチルアセトアセテート)である。
【0025】アルミニウムアルコラートまたはキレート
化合物、例えばアルミキレートD(アルミニウムモノア
セチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート):
川研ファインケミカル(株))の量は樹脂合計量に対し
て0.5〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%で
ある。この量が10重量%を越えると、塗料中にゲル粒
子が生成するため好ましくない。
【0026】本発明の塗料は上記のアクリル樹脂、アル
ミニウムアルコラートまたはキレート化合物およびアミ
ノ樹脂を含む樹脂混合物へ水を添加して調製する。樹脂
混合物を調製する際にはまずアルミニウムアルコラート
またはキレート化合物とアミノ樹脂とを混合し、これを
アミンで中和したアクリル樹脂ワニスに加える。かかる
順序で調製することにより、アルミニウムアルコラート
またはキレート化合物の反応性が抑えられ、ゲル化、増
粘という問題が無く、粒子を含まない均一な塗料が得ら
れる。
【0027】本発明のアニオン型つや消し電着塗装用塗
料は、ゲルや粒子を含まず、経時でも増粘せずに安定で
良好なフロー性を示す。本発明の塗料によって、美観に
優れた均一なつや消し表面を有する塗膜が、安定して得
られる。一方で、本発明の塗膜はシラノール結合を含む
ため、良好な強度、耐候性および素地へ対する付着性も
示す。さらに、従来問題となっている耐候や黄変につい
ても実用上問題が無い。
【0028】本発明の塗料は、上述の組成に脱イオン水
を加え、固形分含量を5〜20重量%、好ましくは約1
0重量%として調製すればよい。さらに必要に応じて染
料、着色剤その他通常用いられる添加剤を配合してもよ
い。
【0029】本発明の塗料は、硬化時には二段階で硬化
する。即ち、アクリル樹脂の側鎖のアルコキシラン基と
アルミニウムアルコラートまたはキレート化合物を作用
させる第1段の反応と、側鎖の水酸基とアミノ樹脂との
第2段の反応である。この二種類の硬化反応は、反応開
始温度が異なる。この二種類の反応の温度差によってつ
やを消すため、本発明の塗料は電着塗装時の塗膜状態の
影響を受けずに均一なつや消し塗膜が得られるものと考
えられる。
【0030】本発明の塗料の第1段硬化反応の、F−D
OMにて測定される硬化開始温度は60〜100℃、よ
り好ましくは70〜100℃である。該温度が60℃未
満の場合には、塗料の安定性が悪化し、一方、100℃
を越える場合にはつや消し塗膜が得られない。第2段の
反応のF−DOMにて測定される硬化開始温度は120
〜180℃、より好ましくは120〜150℃である。
該温度が120℃未満の場合はつや消し塗膜が得られ
ず、一方、180℃を越える場合にはアルマイトが割れ
る等の悪影響が出る。
【0031】ここで、F−DOMにて測定される硬化開
始温度とは、膜厚10μの電着塗膜を室温から180℃
まで20分間で昇温させたときに振り子の周期が短くな
り始める温度をいう。
【0032】本発明の塗料は、伝導性材料、金属材料で
あればいずれの材質にも用いられるが、特にアルミニウ
ム、アルミニウム合金等のつや消し電着塗装に有用であ
る。アルミニウムあるいはその合金は、本発明の塗料に
より塗装する前に、アルマイト処理および封孔処理を施
すのが好ましい。
【0033】本発明の塗料を用いての電着塗装には、従
来行われている条件を用いればよく、特に限定されな
い。具体的には、例えば塗料の温度を15〜35℃に保
ち、50〜250Vの直流電圧を1〜5分間かける。そ
の後140〜180℃で焼付乾燥して、電着塗装膜を完
成させる。
【0034】
【実施例】本発明の塗料を、実施例に基づきさらに詳細
に説明する。なお、各表に記載の各成分の添加量は特に
断りのない限り全て重量部で示す。 (1)アクリル樹脂の合成 下表に示す配合でアクリル樹脂を合成した。溶剤である
イソプロピルアルコールおよびブチルセロソルブの所定
量を反応容器に仕込み、90〜100℃に加熱し、緩や
かに還流させながらモノマー、開始剤混合物を3時間か
けて滴下した。滴下終了後1時間反応させた後、開始剤
であるアゾイソブチロニトリルおよびイソプロピルアル
コールを1.5時間かけて滴下し、さらに2時間反応さ
せた。得られたアクリルワニスの不揮発分、水酸基価、
酸価、重量平均分子量を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】(2)電着塗装用塗料の調製 (1)にて調製したアクリル樹脂ワニスと以下のアルミ
ニウムアルコラートまたはキレート化合物: ”アルミキレートA”アルミニウムトリス(アセチルア
セトネート)(少量のベンゼンに溶解して使用) ”アルミキレートD”アルミニウムモノアセチルアセト
ネートビス(エチルアセトアセテート)のイソプロパノ
ール溶液(いずれも川研ファインケミカル社製) およびメラミン樹脂、商標サイメル235(三井サイテ
ック(株))を用いて以下のごとく本発明の塗料を調製
した。
【0037】i)実施例1−3 表1に記載のアクリル樹脂ワニスA〜Cそれぞれ35.
0重量部にトリエチルアミンを中和率が60%、すなわ
ちカルボキシル基に対して0.6当量分となるよう添加
し、10分間撹拌して均一に混合した。この中に表2に
記載したメラミン樹脂とアルミニウムアルコラートまた
はキレート化合物とを予め混合しておいたものを加え、
10分間撹拌した。撹拌を続けながら脱イオン水を徐々
に加えて固形分10%の水分散液を調製し、電着用塗料
とした。
【0038】ii)比較例 アクリル樹脂ワニスDまたはE35.0部にトリエチル
アミンを中和率が60%(カルボキシル基に対して0.
6当量)となるよう添加し、10分間撹拌して均一に混
合した。この中に表2に記載のメラミン樹脂を添加して
10分間撹拌して均一に混合した後、脱イオン水を徐々
に加えて固形分10重量%の水分散液を調製し、電着塗
装用塗料とした。
【0039】
【表2】
【0040】(3)電着塗装および塗膜性能試験 6063Sアルミニウム合金板にアルマイト処理(アル
マイト皮膜厚9μ)、封孔処理(85℃の熱水に3分間
浸漬)を施した板へ塗装した。上記(2)で調製した実
施例および比較例の塗料中へこの板を浸け、100〜2
00Vの直流電圧を3分間印加して電着塗装した。その
後180℃にて30分間焼付け、乾燥を行ったものにつ
いて、塗膜の厚さ、塗膜の外観、光沢、付着性、耐アル
カリ性、経時安定性、促進耐候性および黄変性を調べ
た。
【0041】塗膜の膜厚はミニテスト900N(エレク
トロ・フィジック社(ドイツ))により測定した。
【0042】塗膜の外観は目視により、以下の基準に従
って判定した: ◎:細かいつや消し肌 〇:やや粗いつや消し肌 △:粗いつや消し肌 また、同じ判定を塗装後の試験片を室温で3カ月間放置
した後に行い、経時安定性として評価した。
【0043】塗膜の光沢は、デジタル変角光沢計UGV
−5K(スガ試験機(株))によって塗膜の60度鏡面
光沢度を測定した。
【0044】塗膜の付着性は、碁盤目試験JIS H8
602 5.8により測定した。耐アルカリ性試験は1
%NaOH水溶液に72時間浸漬した後の塗膜の状態を
調べた。
【0045】促進耐候性は、サンシャインウェザーメー
ター(JIS H 8602 5.12)で2000時
間後の光沢保持率を測定してこれを指標とした。
【0046】黄変性としては、塗料を180℃×30分
焼き付け後の塗膜の黄変度を、以下のごとく評価した: ◎:ほとんど黄変なし 〇:少し黄変 △:かなり黄変 塗膜性能試験の結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明の塗料は、従来問題となっている
保存あるいは使用中に粒子やゲルを形成したり、増粘し
たりすることが無い。本発明の塗料は経時安定性がよ
く、細かいつや消し肌の塗膜が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)側鎖にカルボキシル基、水酸基およ
    びアルコキシシラン基を有するアクリル樹脂、 b)アミノ樹脂、および c)アルミニウムアルコラートまたはキレート化合物、
    を含む、アニオン型つや消し電着塗装用塗料。
  2. 【請求項2】 アクリル樹脂が、酸価20〜150のカ
    ルボキシル基、水酸基価40〜200の水酸基を有し、
    さらにアクリル樹脂の全モノマーに対して0.2〜1重
    量%のアルコキシシラン基を有するモノマーを共重合さ
    れており、重量平均分子量が5000〜100000、
    分子量分布が1〜6である、請求項1記載の塗料。
  3. 【請求項3】 アクリル樹脂がさらにキレート生成基を
    側鎖に有している、請求項1または2記載の塗料。
  4. 【請求項4】 キレート生成基がβ−ジケトン基、β−
    ジケトエステル基からなる群から選択される基である、
    請求項3記載の塗料。
  5. 【請求項5】 アルミニウムアルコラートまたはキレー
    ト化合物を樹脂合計量に対して0.5〜10重量%含有
    する、請求項1〜4いずれかに記載の塗料。
  6. 【請求項6】 アルミニウムアルコラートまたはキレー
    ト化合物が下式: Al(OR)3-n(L)n (式中、Rは炭素数1〜36のアルキル基、Lはケトエ
    ノール型互変異性化合物、nは0〜3の整数を示す)で
    表される化合物である、請求項1〜5いずれかに記載の
    塗料。
JP16716596A 1996-06-27 1996-06-27 アニオン型つや消し電着塗装用塗料 Pending JPH107949A (ja)

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JP2004204215A (ja) * 2002-10-30 2004-07-22 Honny Chem Ind Co Ltd アニオン型艶消し電着塗料用樹脂組成物
JP2005002217A (ja) * 2003-06-12 2005-01-06 Honny Chem Ind Co Ltd アニオン型艶消し電着液用樹脂組成物

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