JPH107983A - 被覆用組成物及び顔料分散剤 - Google Patents

被覆用組成物及び顔料分散剤

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JPH107983A
JPH107983A JP18132896A JP18132896A JPH107983A JP H107983 A JPH107983 A JP H107983A JP 18132896 A JP18132896 A JP 18132896A JP 18132896 A JP18132896 A JP 18132896A JP H107983 A JPH107983 A JP H107983A
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JP
Japan
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acid ester
coating composition
fatty acid
represented
monofatty acid
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JP18132896A
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Inventor
Toshiro Endo
敏郎 遠藤
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗料やインキ組成物などの被覆用組成物にお
いて、優れた顔料分散性を発揮する顔料分散剤、および
そのような顔料分散剤を含む被覆用組成物を提供する。 【解決手段】 カラムクロマト分析法で下記一般式
[1]で示されるモノ脂肪酸エステル体のピーク面積比
で表した含有率が70%以上であるポリグリセリンモノ
脂肪酸エステルからなる顔料分散剤、および前記顔料分
散剤を含むインキ組成物や塗料などの被覆用組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平板インキ、グラビ
アインキ、フレキソインキ等の各種印刷インキ組成物及
び各種塗料(これらを総称して被覆用組成物という。)
並びにそれらに用いられる顔料分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に印刷インキや塗料の様な被覆用組
成物中において、鮮明な色調、高い着色力、優れた光沢
を発揮する実用上有用な顔料は、微細な粒子からなって
いる。しかしながら顔料の微細な粒子はオフセットイン
キ、グラビアインキ及び塗料のような非水系ビヒクルに
分散させた場合、流動性、貯蔵安定性の優れた分散体を
得ることが難しく、製造工程並びに得られた製品の品質
に重要な影響を及ぼす種々の問題を引き起こす場合がし
ばしばある。例えば、微細な粒子からなる顔料を含む分
散体はしばしば高粘度を示し、製品の分散機からの取り
出し、輸送が困難になるとか、インキ組成物の貯蔵中に
著しく増粘して使用困難になることがある。またフラッ
ディング(色わかれ)、フローティング(色むら)、光
沢の低下、経時変化等好ましくない現象が起きる。
【0003】ところで、近年、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは食品添加物として認可され、使用量も次第に増
加している。一般にこのエステルは、原料として重合度
の異なるポリグリセリンと鎖長の異なる脂肪酸とを組合
わせることにより広い範囲のHLB値のエステルが得ら
れ、また酸性領域で高い安定性を示すことから、特に食
品分野において、乳化剤や粘度調整剤として広く用いら
れている。このポリグリセリン脂肪酸エステルの製造法
としては、(1)ポリグリセリンと脂肪酸のエステル化
反応、(2)ポリグリセリンと脂肪酸エステルとのエス
テル交換反応、(3)ポリグリセリンと油脂とのエステ
ル交換反応、(4)グリシドールと脂肪酸モノグリセラ
イドとの付加重合反応、(5)グリシドールと脂肪酸と
の付加重合反応等がある。
【0004】(1)の方法はJAOCS(Journal of A
merican 0il Chemists' Society)第58巻、第878
頁(198l年)にも記載され、ポリグリセリンと脂肪
酸とをアルカリ触媒の存在下にエステル化反応を行って
ポリグリセリン脂肪酸エステルを得る方法が開示されて
いる。また特開平6−41007号公報にも同様の方法
が開示されている。
【0005】(2)〜(3)の方法については反応性、
生成したポリグリセリン脂肪酸エステルの品質、純度等
から制約の多い方法である。(4)の方法については、
USP4,515,775に記載されている。また
(5)の方法については、グリセリンのモノ脂肪酸エス
テルに関しては特開昭51−65705号公報に記載さ
れている。しかしながら、この開示された技術によれ
ば、不活性な溶剤の存在下で高度1百分比率のカルボン
酸−1−モノグリセライド(後記化学式[1]において
nの値が平均で1である。)を製造する方法であり、ポ
リグリセリンのモノ脂肪酸エステルに関しては、全く言
及されておらず、実際の検討がなされていない。また、
特開平8−109153号公報には後記一般式[2]で
示される脂肪酸とグリシドールをリン酸系酸性触媒の存
在下で反応させることを特徴とする、後記一般式[1]
で示されるモノ脂肪酸エステル体含量の高いポリグリセ
リンモノ脂肪酸エステルの製造方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなインキ組
成物や塗料等の被覆用組成物に関する前記問題を解決す
る為に従来多くの試みがなされており、それらの試みは
ある程度の効果が認められている。例えば特公昭54−
34009号公報には12−ヒドロキシステアリン酸の
様なヒドロキシカルボン酸を脱水して得られる末端カル
ボキシル基のポリエステルあるいはその塩に係わる分散
剤が報告されており、また特開昭54−37082号公
報には当該ポリエステルとポリ(低級アルキレン)イミ
ンとの反応生成物よりなるインキ製造用の顔料分散液の
調製法が記載されている。さらに特開昭62−4433
号公報にはポリオクタメチレンポリアミンとポリ(12
−ヒドロキシステアリン酸)のような末端カルボキシル
基を有するポリエステルとの反応生成物よりなる分散剤
が記載されている。また、特開平6−9913号公報に
は、縮合度が少なくとも2以上の縮合ヒドロキシ脂肪酸
と多価アルコ−ルとのエステルからなる分散剤が記載さ
れている。すなわち、リシノレイン酸、12−ヒドロキ
システアリン酸、ジヒドロキシステアリン酸等のヒドロ
キシ脂肪酸と、ペンタエリスリト−ル、グリセリン等の
アルカンポリオ−ル又はショ糖等の糖類、ソルビト−
ル、マンニト−ル等の糖類誘導体、ジ又はトリペンタエ
リスリト−ル、ポリグリセリン等のポリアルカンポリオ
−ルのエステルが例示されている。以上述べた各種の試
みにもかかわらず、顔料分散の効果において充分満足す
べき性能をもった分散剤は得られていない。
【0007】また前記(1)の方法では、一般に、生成
したポリグリセリン脂肪酸エステル中に目的とするモノ
エステル体のみならず、未反応のポリグリセリン、ジエ
ステル、トリエステル、テトラエステル等の多置換エス
テル化物が残存しているため、顔料分散剤料として使用
した場合には、これらの残存物の影響により経時安定性
や顔料分散の効果において充分満足すべき性能とは言え
ず、さらなる経時安定性が必要なことが発明者の検討で
分かった。
【0008】また前記特開平8−109153号公報に
は得られるポリグリセリンモノ脂肪酸エステルのインキ
や塗料への顔料分散剤としての利用については、何等開
示されていなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
被覆用組成物の顔料分散剤について鋭意研究を行った緒
果、非電解質系界面活性剤として、脂肪酸とグリシドー
ルから合成された、モノエステル体含有率の高いポリグ
リセリンモノ脂肪酸エステルを顔料分散剤料として用い
ることにより、上記のような従来技術の欠点を改良でき
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち本発明は、カラムクロマト分析法で紫
外線吸収検出器を用いて検出される下記一般式[1]で
示されるモノ脂肪酸エステル体のピーク面積比で表した
含有率が70%以上であるポリグリセリンモノ脂肪酸エ
ステルを含むことを特徴とする被覆用組成物に関する。
【0011】
【化4】
【0012】また前記被覆用組成物において、ポリグリ
セリンモノ脂肪酸エステルが、下記一般式[2]で示さ
れる脂肪酸とグリシドールをリン酸系酸性触媒の存在下
で反応させて得られたものであることが好ましい。
【0013】
【化5】
【0014】更に本発明は、上記ポリグリセリンモノ脂
肪酸エステルからなる被覆用組成物の顔料分散剤に関す
る。以下、本発明の構成について詳述する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の被覆用組成物の顔料分散
剤に用いられるポリグリセリンモノ脂肪酸エステルは、
具体的には、好ましくはメタノールやエタノール等が例
示されるアルコール系溶媒及び/又は蒸留水を溶離液と
し、例えばオクタデシル基結合シリカゲルカラム(OD
Sカラム)を用いる高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)で分離し、紫外線吸収検出器を用いて検出する分
析法(カラムクロマト分析法)で分析される前記一般式
[1]で表されるモノ脂肪酸エステル体の含有率が全エ
ステルのピーク面積比で70%以上であるものであり、
その製造方法としては、好ましくは、グリシドールと前
記一般式[2]で表される脂肪酸とをリン酸系酸性触媒
の存在下で反応させて得られるものである。
【0016】前記カラムクロマト分析法とは、官能基と
してオクタデシルシリル基、オクチルシリル基、ブチル
シリル基、トリメチルシリル基、フェニルシリル基が結
合したシリカゲルを用いる逆相分配カラム分析法、官能
基としてアミノプロピル基、シアノプロピル基を有する
シリカゲルを用いる順相分配カラム分析法、官能基とし
て4級アンモニウム基、フェニルスルホン酸基を有する
シリカゲルを用いるイオン交換カラム分析法、多孔性シ
リカゲルの吸着カラム分析法が挙げられる。これらの中
では好ましくは、上記オクタデシルシリル基が結合した
シリカゲルを用いる逆相分配カラム分析法が使用され
る。
【0017】モノ脂肪酸エステル体のピーク面積比が7
0%以上とは、具体的には、下記HPLCの分析条件に
おいて、モノ脂肪酸エステル体に帰属されるピ−ク面積
比が全エステルのピ−ク面積に対して70%以上である
ことを意味する。
【0018】HPLCの好ましい条件は、使用するカラ
ムとしては逆相分配カラムであるODSカラムを用い、
カラムサイズとしては4.6mmφ×250mm以上を
用い、より好ましくは使用するカラムを直列に繋ぐこと
で分離能力を上げた分析条件とする。
【0019】展開溶媒としては、ポリグリセリン脂肪酸
エステルの種類により異なる。すなわち、使用する脂肪
酸あるいはグリシドールの付加モル数により異なり、被
検体の溶解性及び分離性に依存され展開溶媒を決定する
ことが好ましい。被検体の溶解性及び分離性に優れた具
体的な展開溶媒としては、アルコール系溶媒及び/又は
蒸留水が良好で、更に具体的には、ラウリン酸ポリグリ
セリンエステルではメタノールを使用し、ステアリン酸
ポリグリセリンエステルではエタノールを使用すること
が好ましい。
【0020】また、展開溶媒の流速としては、使用する
カラムの耐圧及び得られるクロマトグラムの分離度合に
より選択が可能で、通常0.05ml/min〜1.0
ml/minの範囲で選択され、より好ましくは、0.
1ml/min〜0.8ml/minの範囲で設定され
る。使用するカラムは一定温度に保つため、カラムオー
ブンを使用することが好ましく、オーブンの温度として
は使用するカラムの分離能を向上させるために通常室温
より高い温度に加温し、好ましくは30℃〜60℃の範
囲で設定される。なお、紫外線吸収検出器の波長とし
て、通常210nmが用いられる。
【0021】また、HPLCに共される試料は、使用す
る展開液を溶媒として用いることが好ましく、その濃度
及び注入量は被検体の溶解性及び分離性に優れた量を選
択するのが好ましい。具体的には、試料濃度としては、
1%〜50%が好ましく、注入量としては0.1μl〜
20μlが好ましい。なお、無置換のポリグリセリン成
分、モノエステル成分、ジエステル以上の多置換エステ
ル成分の判断は、それぞれ対応するポリグリセリン、脂
肪酸モノグリセライド、ジグリセライドの標準品を同条
件でHPLC分析することにより、次のように定めた。
例えばオクタデシルシリル基結合シリカゲルカラムを用
いる高速液体クロマトグラフィーで分離する場合には、
まずはじめに極性の高い無置換のポリグリセリン成分が
検出され、次に極性の高いポリグリセリンモノ脂肪酸エ
ステルが検出されると判断した。この時に、ポリグリセ
リンモノ脂肪酸エステルの溶出順位としてはより極性の
高い重合度の高いポリグリセリンのモノエステル体より
検出され始め、ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルの中
で最後に検出されるものはグリセリンのモノエステル体
と判断した。更に、グリセリンのモノエステル体より後
に検出されるものをジエステル以上の多置換エステル成
分と定めることとした。これにより、モノエステル化率
(モノ脂肪酸エステル体の含有率)の算出は以下のよう
にした。すなわち、始めに検出されるポリグリセリン成
分のピーク面積と、ポリグリセリンモノ脂肪酸エステル
が検出され始めてからグリセリンのモノエステル体が検
出されるまでのピーク面積と、グリセリンのモノエステ
ル体より後に検出されるピーク面積及び試料注入量と等
しくした溶媒のみのピーク面積より、次式:(モノエス
テル化率)={(ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルが
検出され初めてからグリセリンのモノエステル体が検出
されるまでのピーク面積)/[(全成分のピーク面積の
合計)ー(溶媒のみのピーク面積)]}×100
(%)、により算出することが可能である。なお、溶媒
のみのピーク位置はその溶媒のリテンションタイムが、
上記3成分(無置換のポリグリセリン成分、モノエステ
ル成分、ジエステル以上の多置換エステル成分)にまた
がらないように溶媒を選択することも重要である。上記
式は、溶媒のリテンションタイムがジエステル以上の多
置換エステル成分にあることを前提にしたものであり、
そのピーク位置によっては数式が異なることもある。H
PLCの典型的な分析条件を例示すると、次の通りであ
る。
【0022】<HPLCの分析条件(その1)> カラム:Wakosil 5C18×2(和光純薬工業
(株)製:逆相分配カラムであるオクタデシルシリル基
を官能基として持つカラム、サイズ:4.6mmφ×2
50mm)、展開溶媒:メタノール、流速:0.75m
l/min.、カラムオーブン温度:40℃、検出方
法:紫外線吸収法(λ=210nm)、試料濃度:10
%(溶媒:メタノール)、注入量:5μl。 各成分のリテンションタイムは、例えばポリグリセリン
モノラウリン酸エステルの場合、ポリグリセリン:8分
以前、モノラウリン酸エステル体:8分〜12分、ジラ
ウリン酸エステル体以上:12分以降である。
【0023】<HPLCの分析条件(その2)> カラム:Wakosil II 5C18HG(和光純
薬工業(株)製:逆相分配カラムであるオクタデシルシ
リル基を官能基として持つカラム、サイズ:4.6mm
φ×250mm)、展開溶媒:メタノール、流速:0.
2ml/min.、カラムオーブン温度:40℃、検出
方法:紫外線吸収法(λ=210nm)、試料濃度:5
%(溶媒:メタノール)、注入量:10μl、各成分の
リテンションタイムは、ポリグリセリン:14分以前、
モノエステル体:14分〜16.5分、ジエステル体以
上:16.5分以降、メタノ−ル成分:18分。
【0024】<HPLCの分析条件(その3)> カラム:Wakosil 5C18とWakosil
II 5C18HG(いずれも和光純薬工業(株)製:
逆相分配カラムであるオクタデシルシリル基を官能基と
して持つカラム、サイズ:4.6mmφ×250mm)
を直列につないだ。 展開溶媒:エタノール、流速:
0.2ml/min.、カラムオーブン温度:40℃、
検出方法:紫外線吸収法(λ=210nm)、試料濃
度:5%(溶媒:EtOH)、注入量:10μl。 各成分のリテンションタイムは、ポリグリセリン:2
8.5分以前、モノエステル体:28.5分〜34分、
ジエステル体以上:34分以降、エタノ−ル成分:39
分。
【0025】本発明で用いるポリグリセリンモノ脂肪酸
エステルを製造するためにグリシドールと脂肪酸との付
加重合反応で用いられる前記脂肪酸(RCOOH)とし
ては、好ましくは炭素数7ないし22の脂肪酸が用いら
れ、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、また直鎖状
脂肪酸でも側鎖をもつ脂肪酸でも、更にはヒドロキシル
基置換脂肪酸でもよい.これらの脂肪酸としては、たと
えばカプロン酸、カプリル酸、2一エチルヘキサン酸、
カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン
酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ベヘ
ン酸、エルカ酸、リシノール酸、ヒドロキシステアリン
酸等がある。脂肪酸とグリシドールの反応はリン酸系酸
性触媒の存在下で反応させることが好ましい。
【0026】ここでいうリン酸系酸性触媒としては、リ
ン酸類又はリン酸のエステル類であり、具体的には、リ
ン酸、無水リン酸、ポリリン酸、オルトリン酸、メタリ
ン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸等のリン酸類又
は、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホス
フェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチル
アシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホ
スフェート等の酸性リン酸エステル類等を用いることが
できる。なお、これらの酸性リン酸エステルはモノエス
テル体、ジエステル体、及びそれらの混合物のいずれも
使用することができる。これらの中ではリン酸又は酸性
リン酸エステルを用いることが好ましい。
【0027】上記触媒は1種を単独で使用してもよく、
また2種以上を混合して使用してもよい。触媒の添加量
は脂肪酸に対して0.01〜10重量%、好ましくは
0.1〜5重量%である。0.01量%未満では反応速
度が小さく、10重量%を越えると、効果の向上は期待
できず、使用する触媒によっては、触媒が開始剤となる
グリシドールの付加重合体が多く生成し、好ましくな
い。
【0028】反応方法は、反応容器中に脂肪酸をとり、
これに前記の触煤を添加し、グリシドールを少量ずつ添
加しながら反応を行う。反応温度は50〜180℃、好
ましくは70〜160℃であり、より好ましくは120
〜140℃である。50℃未満では反応速度が小さく、
また180℃を越えると着色が激しくなり、230℃以
上ではグリシドールが分解して副反応を起こし好ましく
ない。この場合、反応温度の上昇を防止するために、グ
リシドールと反応しない低沸点化合物を添加してもよ
い。また反応は窒素ガス雰囲気下で行うことが望まし
く、必要に応じて加圧してもよい。
【0029】以上の反応により脂肪酸にグリシドールが
付加重合してより高重合度のポリグリセリンモノ脂肪酸
エステルが生成する。生成物は、モノ脂肪酸エステル体
含有率の高い、ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルであ
る。すなわち、上記により得られるポリグリセリンモノ
脂肪酸エステルは、カラムクロマト分析法で、紫外線吸
収検出器を用いて検出される前記一般式[1]で示され
るモノ脂肪酸エステル体のピーク面積比で表した含有率
が70%以上である。上記した脂肪酸とグリシドールか
ら合成された、モノエステル体含有率の高いポリグリセ
リンモノ脂肪酸エステルは、1種又は2種以上を組合せ
て本発明の被覆用組成物の顔料分散剤として用いること
ができる。
【0030】本発明の被覆用組成物の1種であるインキ
組成物とは、グラビアインキ、平板インキ、フレキソイ
ンキ等有機液体中に無機あるいは有機顔料を分散させて
なるインキ組成物である。有機液体としてはトルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、ミネラルスピリット等の
ハロゲン化炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ア
ミル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン類の1種もしくは2種以上
の混合溶媒が挙げられ、また公知であるアルキッド樹
脂、エポキシエステル樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹
脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂等の顔料分散剤との混
合系であっても問題ない。
【0031】前記無機顔料としては、二酸化チタン、酸
化鉄、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、
カ−ボンブラック、アルミニウム等が挙げられる。また
有機顔料としては、アゾ顔料、レ−キ顔料、トナ−、フ
タロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、キナクリド
ン顔料等が挙げられる。これら顔料は1種もしくは2種
以上組み合わせて、あるいは無機顔料と有機顔料を組み
合わせても使用できる。本発明の分散剤の添加量は、顔
料等に対して0.1〜100重量%、好ましくは0.1
〜50重量%である。有機液体中における顔料の含有率
は1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%である。
【0032】本発明のインキ用組成物を調製する方法の
一例を示すと、まず初めに有機液体の1種もしくは2種
以上を必要に応じて混合し、つぎに顔料の1種もしくは
2種以上を有機液体中へ添加し、攪拌混合し分散せしめ
る。本発明の前記ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルか
らなる顔料分散剤は、これらの工程中どこで添加しても
よいが、好ましくは顔料を有機液体に加える前にあらか
じめ有機液体もしくは顔料に添加しておく。更に好まし
くは有機液体中にあらかじめ添加しておく。分散方法は
特に限定しないがペイントシェ−カ−、ボ−ルミル等の
攪拌装置を用い、攪拌混合時の温度は室温〜100℃に
しておく。分散後は必要に応じて冷却する。このように
して得られる本発明のインキ組成物は、優れた色濃度、
塗膜光沢及び流動性、貯蔵安定性を示し特に制限されな
いが、例えば平板インキ、グラビアインキ、フレキソイ
ンキ等に使用できる。
【0033】また本発明の被覆用組成物である塗料の場
合も、各種塗料に従来より用いられている顔料分散剤と
同様の処方により、本発明のポリグリセリンモノ脂肪酸
エステルからなる顔料分散剤を塗料に添加して調製する
ことができる。
【0034】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明がこれらによって限定されるものではな
い。
【0035】[参考例1]窒素導入管、攪拌機、冷却
管、温度調節器、滴下シリンダーを備えた1リットルの
4ツ口フラスコにラウリン酸0.5mol(100.1
6g)とリン酸(85%品)0.0622gを加え、1
40℃に加熱した。次いで、反応温度を140℃に保ち
ながらグリシドール3.0mol(222.24g)を
5時間かけて滴下し、さらに温度を保ち、26時間反応
を続けた。冷却後、反応物を取り出し、ヘキサグリセリ
ンモノラウリン酸エステルを約300g得た。得られた
ポリグリセリンモノラウリン酸エステル(ヘキサグリセ
リンモノラウリン酸エステル)を前記<HPLCの分析
条件(その1)>に従って評価したところ、モノ置換率
は87.7%であった。
【0036】[参考例2]グリシドールを4.0mol
(296.32g)使用した以外は参考例1と同様な操
作を行い、冷却後反応物を取り出し、オクタグリセリン
モノラウリン酸エステルを約400g得た。得られたポ
リグリセリンモノラウリン酸エステル(オクタグリセリ
ンモノラウリン酸エステル)を参考例1と同様にしてH
PLCで評価したところ、モノ置換率は84.5%であ
った。
【0037】[参考例3]グリシドール5.0mol
(370.40g)使用した以外は参考例1と同様な操
作を行い、冷却後反応物を取り出し、デカグリセリンモ
ノラウリン酸エステルを約470g得た。得られたポリ
グリセリンモノラウリン酸エステル(デカグリセリンモ
ノラウリン酸エステル)を参考例1と同様にしてHPL
Cで評価したところ、モノ置換率は77.2%であっ
た。
【0038】[比較参考例1:脂肪酸とポリグリセリン
との反応の場合]窒素導入管、攪拌機、冷却管、温度調
節器、滴下シリンダーを備えた1リットルの4ツ口フラ
スコにポリグリセリン(ダイセル化学工業(株)製PG
L06:ヘキサグリセリン、水酸基価960)175.
3g(0.5mol)を取り、80℃に加熱し、反応温
度を80℃に保ちながらラウリン酸0.5mol(10
0.16g)を加え溶解させた。次いで、炭酸ナトリウ
ム0.75gと亜硫酸水素ナトリウム0.25gを加
え、210℃でエステル化反応を行った。2時間の反応
で、酸価が0.89mgKOH/gとなり、100℃に
冷却後反応生成物を取り出した。得られたポリグリセリ
ンモノラウリン酸エステルを参考例1と同様にしてHP
LCで評価したところ、モノ置換率は55.1%であっ
た。
【0039】[比較参考例2,3:市販品ポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの評価結果]ポリグリセリンと脂肪酸
の反応より製造される市販品ポリグリセリン脂肪酸エス
テルとして、SYグリスター(阪本薬品工業製)の2品
番(ML−500、ML−750)を選択した。これら
のポリグリセリンモノラウリン酸エステルを参考例1と
同様にしてHPLCで評価したところ、ML−500、
ML−750のモノ置換率はそれぞれ52.0%、4
4.3%であった。それぞれを比較参考例2、3とす
る。
【0040】[実施例1] 有機液体:トルエン60部、分散剤:参考例1のエステ
ル化物3部、顔料:フタロシアニンブル−37部の処方
にて、トルエンに分散剤を加えた後、顔料を加えてボ−
ルミルにて均一に分散しインキ組成物を得た。インキ組
成物は良好な流動性を示し10日間放置後も増粘あるい
は顔料の沈降、分離は認められなかった。
【0041】[実施例2] 有機液体:キシレン38部、分散剤:参考例2のエステ
ル化物2部、顔料:二酸化チタン60部の処方にて、キ
シレンに分散剤を加えた後、顔料を加えてボ−ルミルに
て均一に分散しインキ組成物を得た。インキ組成物は良
好な流動性を示し10日間放置後も増粘あるいは顔料の
沈降、分離は認められなかった。
【0042】[実施例3] 有機液体:イソホロン50部、分散剤:参考例3のエス
テル化物3部、顔料:酸化鉄47部の処方にて、イソホ
ロンに分散剤を加えた後、顔料を加えてボ−ルミルにて
均一に分散しインキ組成物を得た。インキ組成物は良好
な流動性を示し10日間放置後も増粘あるいは顔料の沈
降、分離は認められなかった。
【0043】[比較例1] 有機液体:イソホロン50部、分散剤:比較参考例1の
エステル化物3部、顔料:酸化鉄47部の処方にて、イ
ソホロンに分散剤を加えた後、顔料を加えてボ−ルミル
にて均一に分散しインキ組成物を得た。インキ組成物は
良好な流動性を示したが、7日間放置後もは増粘が認め
られた。
【0044】[比較例2] 有機液体:キシレン38部、分散剤:比較参考例2のエ
ステル化物2部、顔料:二酸化チタン60部の処方に
て、キシレンに分散剤を加えた後、顔料を加えてボ−ル
ミルにて均一に分散しインキ組成物を得た。インキ組成
物は良好な流動性を示したが、10日間放置後に増粘あ
るいは顔料の沈降、分離が認められた。
【0045】[比較例3] 有機液体:イソホロン50部、分散剤:比較例参考例3
のエステル化物3部、顔料:酸化鉄47部の処方にて、
イソホロンに分散剤を加えた後、顔料を加えてボ−ルミ
ルにて均一に分散しインキ組成物を得た。インキ組成物
は良好な流動性を示したが、7日間放置後には増粘及び
顔料の沈降、分離が認めらた。
【0046】
【発明の効果】上記実施例で明らかなように、本発明の
顔料分散剤によれば、インキ組成物等の被覆用組成物中
の顔料の分散効率化と高い顔料濃度で練肉できることに
よりインキベ−スの削減ができ、顔料分散状態の安定化
によるフラッディング、フローティング、光沢の変化、
経時変化等の現象を防止出来ることは明白である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラムクロマト分析法で紫外線吸収検出
    器を用いて検出される下記一般式[1]で示されるモノ
    脂肪酸エステル体のピーク面積比で表した含有率が70
    %以上であるポリグリセリンモノ脂肪酸エステルを含む
    ことを特徴とする被覆用組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルが、
    アルコール系溶媒及び/又は蒸留水を溶離液とするオク
    タデシルシリル基結合シリカゲルカラムを用いる高速液
    体クロマトグラフィーで分離し紫外線吸収検出器を用い
    て検出される一般式[1]で示されるモノ脂肪酸エステ
    ル体のピーク面積比で表した含有率が70%以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の被覆用組成物。
  3. 【請求項3】 ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルを構
    成するモノ脂肪酸エステル体のRが炭素数6〜21のア
    ルキル基であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    被覆用組成物。
  4. 【請求項4】 ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルが、
    下記一般式[2]で示される脂肪酸とグリシドールをリ
    ン酸系酸性触媒の存在下で反応させて得られたものであ
    ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の被覆用組
    成物。 【化2】
  5. 【請求項5】 ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルが、
    Rが炭素数7〜21のアルキル基である脂肪酸を反応さ
    せて得られたものであることを特徴とする請求項4記載
    の被覆用組成物。
  6. 【請求項6】 リン酸系酸性触媒が、リン酸又は酸性リ
    ン酸エステルである請求項4又は5記載の被覆用組成
    物。
  7. 【請求項7】 インキ組成物である請求項1〜6の何れ
    かに記載の被覆用組成物。
  8. 【請求項8】 カラムクロマト分析法で紫外線吸収検出
    器を用いて検出される下記一般式[1]で示されるモノ
    脂肪酸エステル体のピーク面積比で表した含有率が70
    %以上であるポリグリセリンモノ脂肪酸エステルからな
    る被覆用組成物の顔料分散剤。 【化3】
  9. 【請求項9】 ポリグリセリンモノ脂肪酸エステルが、
    アルコール系溶媒及び/又は蒸留水を溶離液とするオク
    タデシル基結合シリカゲルカラムを用いる高速液体クロ
    マトグラフィーで分離し紫外線吸収検出器を用いて検出
    される一般式[1]で示されるモノ脂肪酸エステル体の
    ピーク面積比で表した含有率が70%以上であることを
    特徴とする請求項8記載の被覆用組成物の顔料分散剤。
  10. 【請求項10】 インキ組成物の顔料分散剤である請求
    項8又は9記載の被覆用組成物の顔料分散剤。
JP18132896A 1996-06-21 1996-06-21 被覆用組成物及び顔料分散剤 Pending JPH107983A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016053104A (ja) * 2014-09-03 2016-04-14 ぺんてる株式会社 マーキングペン用インキ
CN115260377A (zh) * 2022-08-17 2022-11-01 济宁明升新材料有限公司 一种提高研磨效率的分散剂及其制备方法

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CN115260377A (zh) * 2022-08-17 2022-11-01 济宁明升新材料有限公司 一种提高研磨效率的分散剂及其制备方法
CN115260377B (zh) * 2022-08-17 2024-06-07 济宁明升新材料有限公司 一种提高研磨效率的分散剂及其制备方法

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