JPH1081998A - インゴット表面の陽極化成方法と、これを用いた薄膜半導体および薄膜太陽電池の製造方法と、陽極化成装置 - Google Patents

インゴット表面の陽極化成方法と、これを用いた薄膜半導体および薄膜太陽電池の製造方法と、陽極化成装置

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JPH1081998A
JPH1081998A JP8235463A JP23546396A JPH1081998A JP H1081998 A JPH1081998 A JP H1081998A JP 8235463 A JP8235463 A JP 8235463A JP 23546396 A JP23546396 A JP 23546396A JP H1081998 A JPH1081998 A JP H1081998A
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ingot
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layer
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶性にすぐれた薄膜半導体を、容易、確
実、低コストをもって製造することができ、また、これ
により高効率の薄膜太陽電池を製造できるようにしす
る。 【解決手段】 半導体結晶インゴット11を電解溶液1
中に浸漬し、この半導体結晶インゴット11と、電解溶
液1中に配置した電極との間に通電を行って半導体イン
ゴット11表面を陽極化成してインゴット11の表面に
多孔質層を形成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インゴット表面の
陽極化成方法と、これを用いた薄膜半導体および薄膜太
陽電池の製造方法と、陽極化成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池の構成材料としては種々の材料
が検討されているが、資源量が豊富で公害の心配がない
シリコンSiが中心であり、世界の太陽電池の生産量も
90%以上がSi太陽電池である。ところで、太陽電池
の課題は、低コスト、高い光−電気変換効率、高信頼
性、短エネルギー回収年数である。高変換効率、高信頼
性の要求に対しては、単結晶Siが最も適しているが、
この単結晶Siは低コスト化に問題がある。そこで、現
在太陽電池、特に高面積の太陽電池においては、薄型多
結晶Siによる太陽電池や、薄膜アモルファスSiによ
る太陽電池の研究、開発が活発に行われている。
【0003】薄型多結晶Si太陽電池は、プラズマなど
を用いた金属級Siからの精製技術によりSiを高純度
化し、キャスト法でインゴットを作製し、マルチワイヤ
ー等の高速スライス技術によってウエハーすなわち薄型
多結晶Siが作製される。ところが、このような金属級
Siからのボロンやリンの除去処理や、キャスト法によ
る良質な結晶のインゴットの作製とウエハーの大面積
化、マルチワイヤー等の高速スライス技術は、極めて高
度な技術を要することから、未だ充分安価で良質な薄型
多結晶Siを製造することができていない。また、この
ようにして作製する薄型多結晶Siの厚さは、約200
μm程度であってフレキシブル性を有するものではな
い。
【0004】一方、アモルファスSiは、CVD(化学
的気相成長)法により樹脂基体面に成膜することができ
るので、充分薄く構成することが可能で、これによりフ
レキシブルな薄膜アモルファスSiとして形成すること
ができるが、このアモルファスSiは、その光−電気変
換効率が多結晶Siや、単結晶Siに比し低いという問
題がある。
【0005】単結晶Siは、高変換効率、高信頼性が期
待できる。薄膜単結晶Siは、集積回路等の製造技術で
あるSOI(Silicon On Insulator)技術により製作が
可能であるが、生産性が低く、製造コストがかなり高く
なり、太陽電池への適用に問題がある。また、単結晶S
iの作製においては、そのプロセス温度が比較的高いこ
とから、耐熱性の低いプラスチック基体やガラス基体上
に形成することが困難である。このようにプラスチック
基体への単結晶Siの形成が困難であり、薄膜単結晶S
iの製造は難しい状況にある。
【0006】また、一般に太陽電池は、平板な半導体基
板によって構成され、またこの太陽電池は、固定された
状態で用いられることから、太陽電池に対する太陽の移
動によって入射角が変化し光の入射光量が変動するとい
う不都合がある。そこで、太陽光の入射光とする太陽電
池においては、太陽の移動方向に関して彎曲した円筒面
に形成されることが起電力の変動を抑制する上で望まし
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、結
晶性にすぐれた薄膜半導体を、容易、確実、低コストを
もって製造することができ、また、これにより高効率の
薄膜太陽電池を製造できるようにしたインゴット表面の
陽極化成方法と、これを用いた薄膜半導体および太陽電
池製造方法と陽極化成装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるインゴット
表面の陽極化成方法は、半導体結晶インゴットを電解溶
液中に浸漬し、この半導体結晶インゴットと、電解溶液
中に配置した電極との間に通電を行って半導体インゴッ
ト表面を陽極化成して上記インゴット表面に多孔質層を
形成するものである。
【0009】また、本発明による薄膜半導体の製造方法
は、半導体結晶インゴットを電解溶液中に浸漬し、この
半導体結晶インゴットと、電解溶液中に配置した電極と
の間に通電を行って半導体インゴット表面を陽極化成し
て上記インゴット表面に多孔質層を形成する多孔質層の
形成工程と、多孔質層の表面に半導体膜を成長させる工
程と、半導体膜を上記多孔質層を介して半導体結晶イン
ゴットから剥離する工程とを採って目的とする薄膜太陽
電池を構成する。
【0010】更に、本発明による陽極化成装置は、上述
した陽極化成を行うものであって、電解溶液を収容する
陽極化成処理槽と、電解溶液中に浸漬される第1の電極
と、陽極化成がなされる半導体結晶インゴットの少なく
とも一端に装着される第2の電極とを具備する構成を有
する。
【0011】本発明によれば、半導体インゴット表面を
陽極化成して、多孔質層を形成するものであり、薄膜半
導体、またこの薄膜半導体によって太陽電池を構成する
場合において、この多孔質層上に半導体膜を成長させ、
この半導体膜を多孔質層における破断によってインゴッ
トから剥離するものであるので、薄膜半導体、薄膜太陽
電池は充分薄く形成することができる。また、この陽極
化成によって形成される多孔質層は、その微細孔の形成
部以外は、半導体結晶インゴットの結晶性を保持してい
ることから、これの上に成長させる半導体膜は結晶性に
優れた半導体膜として形成できる。したがって、このよ
うにして半導体膜を剥離して得た薄膜半導体やこれによ
る薄膜太陽電池は、結晶性にすぐれたものとして形成さ
れ、薄膜太陽電池においては、薄膜に形成されたことと
相俟って高い変換効率を有する太陽電池として構成する
ことができる。
【0012】また、本発明によれば、インゴット表面に
形成した半導体膜によって薄膜半導体あるいは薄膜太陽
電池を構成するので、円筒面状の薄膜半導体あるいは薄
膜太陽電池を構成することができることから、例えば太
陽電池においては、太陽電池に対する太陽の移動方向に
円周方向を沿わせることによって効率良い受光が可能と
なるものである。
【0013】また、本発明方法によれば、薄膜半導体あ
るいは薄膜太陽電池を充分薄く構成できることから、フ
レキシブルな薄膜半導体あるいは薄膜太陽電池を得るこ
ともできる。
【0014】また、本発明によれば、大きなエネルギー
を必要とし、高価な半導体インゴットは、陽極化成され
て多孔質層を形成する厚さだけ減少するものであり、薄
膜半導体や薄膜太陽電池は、これの上に形成された半導
体膜によって構成するものであるので、廉価に構成する
ことができる。
【0015】また、本発明においては、半導体インゴッ
トの状態で用いることから、これを例えばスライスして
ウエファ状とした基板を構成する必要がないことから、
その製造が簡単となり、またコストの低廉化をはかるこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
本発明においては、半導体結晶インゴット、例えばSi
インゴットを電解溶液中に浸漬し、この半導体結晶イン
ゴットと、電解溶液中に配置した電極との間に通電を行
って半導体インゴット周面を陽極化成してインゴット表
面に互いに多孔率(ポロシティ)が異なる2層以上の層
からなる多孔質層を形成する。
【0017】また、本発明においては、上述したように
して半導体結晶インゴット表面に形成した多孔質層表面
に半導体膜を成長させ、この半導体膜を多孔質層を介し
て半導体結晶インゴットから剥離することによって薄膜
半導体を得る。
【0018】また、本発明においては、上述したように
して半導体結晶インゴット表面に形成した多孔質層表面
に少なくとも太陽電池の活性層を構成する半導体膜を成
長させ、この半導体膜を多孔質層を介して半導体結晶イ
ンゴットから剥離することによって薄膜太陽電池を得
る。
【0019】一方、残された半導体結晶インゴットは、
再び上述した薄膜半導体や太陽電池の製造に繰り返して
使用される。このインゴットは、その表面を陽極化成す
ることによって多孔質層を形成して薄膜半導体や太陽電
池の製造に繰り返することから、その直径が減少してい
くが、最終的にその直径が細ったインゴットは、これを
軸方向に沿ってもしくは軸方向を横切る方向、あるいは
両方向にスライスして薄膜半導体や太陽電池の半導体基
板として用いることができる。
【0020】半導体結晶インゴット表面の多孔質化の陽
極化成は、図1にその一例の斜視図を示し、図2にその
横断面図を示すように、本発明による陽極化成装置によ
って行うことができる。この陽極化成装置は、鎖線で示
した電解溶液1を収容する陽極化成処理槽2と、電解溶
液1中に浸漬される第1の電極3と、陽極化成がなされ
る半導体結晶インゴット11の少なくとも一端に装着さ
れる第2の電極4とを具備する構成を有する。図1は、
その陽極化成処理槽2の一部を切り欠いた斜視図を示
す。
【0021】電解溶液1は、例えばフッ化水素HFとエ
タノールC2 5 OHとを含有する電解溶液、あるいは
フッ化水素HFとメタノールCH3 OHとを含有する電
解溶液が用いられる。
【0022】インゴット11は、通常中央部が大径に形
成され、その両端例えば結晶引き上げの上端と終端が小
径部として形成される。また、このように両端に小径部
が存在しない場合は、研削等によって容易に小径部とす
ることができる。
【0023】第1の電極3は、電解溶液1に対して耐蝕
性を有する例えばPtからなり、インゴット11の大径
部の周囲に配置され、絶縁性を有し電解溶液に対し耐蝕
性を有する支持台5上に配置されて所定の位置に支持さ
れる。支持台5は、インゴット11の周囲に配置された
第1の電極3の両端において下方から受けるようにする
とか、ほぼ全長にわって下方から受けて支持する例えば
半円筒状とされる。
【0024】第1の電極3は、例えばそれぞれ半円筒状
をなす上下一対の電極半体3Aおよび3Bによって構成
し、これら電極半体3Aおよび3Bによって取り囲まれ
るようにインゴット11が配置される。
【0025】第1の電極3は、例えばメッシュ状に構成
される。この電極3は、例えば図3A1 にその斜視図を
示し、図3B1 にその側面図を示すように、数十本の半
円弧状の例えばPtによる金属すなわち導電性のワイヤ
3wを所要の間隔を保持して平行に配列し、図3A2
その斜視図を示し、図3B2 にその側面図を示すよう
に、各半円弧状のワイヤ3wに差し渡って、各ワイヤ3
wの各両端と、これら間に等間隔を保持して例えば全体
で5本の連結ワイヤ3cをPt接合材料で接合して、ワ
イヤ3wを相互に電気的および機械的に連結して半円筒
状の、上下の電極半体3Aおよび3Bを構成する。
【0026】これら、電極半体3Aおよび3Bに、図3
3 ,B3 およびA4 ,B4 に示すように、それぞれそ
の両端に給電用の同様に電解溶液に対し耐蝕性を有する
Ptよりなる端子ワイヤ3tA および3tB を電気的お
よび機械的にPt接合材料で接合する。電極半体3Aの
両端の端子ワイヤ3tA は、例えば直線的ワイヤによっ
て構成することができ、電極半体3Bの端子ワイヤ3t
B は、例えば鉤状先端を有するL字状に屈曲させたワイ
ヤによって構成し、その鉤状先端において電極半体3B
の両端の背部にPt接合材料で接合する。
【0027】尚、上述した例では半円弧状のワイヤ3w
を配列した場合であるが、コイル状ワイヤを用意し、こ
れに連結ワイヤ3cを接合して後、軸方向に2分割して
電極半体3Aおよび3Bを構成することもできる。
【0028】第2の電極4は、インゴット11の両端に
設けることが好ましい。これら電極4は、電解溶液1と
遮断して配置される。このため、例えば図4にその組み
立て過程の斜視図を示すように、一対の筒状の液密容器
6を用意する。これら液密容器6にはその互いに対向す
る側に中心孔6hを有する端面板6sを有してなる。
【0029】また、両液密容器6には、それぞれこれら
と連通する端子導出管7が一体にもしくは取り付けられ
て構成される。また、両液密容器6の下部には、陽極化
成処理槽2の底部に設定される脚部9が一体もしくは取
り付けられて設けられる。
【0030】両液密容器6の各中心孔6hには、それぞ
れ液密封止を行うOリング7が配置される。このOリン
グ7は、柔軟性、弾力性および液密性を有し、かつ電解
溶液に対し耐蝕性を有する例えばフッ素ゴム具体的には
カルレッツ(商品名)によって構成する。
【0031】そして、図4に示すように、導線8が、各
端子導出管7および液密容器6内を通じて液密容器6外
にOリング7を通じて導出される。これら導線8のOリ
ング7から導出した端部に、第2の電極4が配置され
る。この電極4は、例えば純粋のカーボンリングによっ
て構成されて、これらリング状電極4が、インゴット1
1の両端に密着嵌合されて、それぞれインゴット11に
電気的に連結される。このように電極4の装着がなされ
たインゴット11の両端の肩部を、図5に斜視図を示
し、図6にその一方の液密容器6の配置部の断面図を示
すように、Oリング84に衝合させて、電極4の装着部
を液密容器6内に、電解溶液に対し液密に遮断させるる
ように両液密容器6の相互の位置関係を設定する。この
状態で、両液密容器6間を機械的に連結する。
【0032】この連結は、図7に示すように、複数、図
示の例では4本の連結棒81を、各液密容器6の外端面
に設けた取付板10に、図9AおよびBにその背面図を
示すように、ねじどめビスどめするとか、あるいは図9
Cに示すように、連結ワイヤ82によって、対角位置に
ある連結棒81の端部を相互に結着することによって、
液密容器6を相互に連結して所定の位置関係、すなわち
液密容器6とインゴット11がOリング84を介して液
密に密着することができるように設定する。
【0033】あるいは、図10にその斜視図を示すよう
に、液密容器6の外周に、連結棒81の外端をそれぞれ
取着し、各連結棒81間を締付け具83によって、相互
に連結しかつ締めつけて、両液密容器6が所定の位置関
係、すなわち液密容器6とインゴット11がOリング8
4を介して液密に密着することができるように設定す
る。
【0034】陽極化成処理槽2、支持台5、液密容器
6、その端子導出管7、脚部9、取付板10、連結棒8
1、連結ワイヤ82等は、電解溶液1に対し耐蝕性を有
する、具体的には耐フッ酸性の例えば4フッ化エチレン
樹脂(商品名:テフロン)、ダイフロン、ポリエチレ
ン、塩化ビニル等によって構成する。
【0035】そして、図11に示すように、陽極化成処
理槽2内に、第1の電極3の支持台5を配置し、これの
上に下部側の半円筒状の電極半体3Bを、その端子ワイ
ヤ3tB を、槽2外に導出して配置し、この電極半体3
B内に、両端にそれぞれ液密容器6内において、第2の
電極4が装着された半導体結晶インゴット11を、半円
筒状の電極半体3Bと同軸的に、所要の間隔を保持して
対向させて、脚部9によって陽極化成処理槽2内に設置
する。
【0036】そして、図1に示すように、電極半体3B
上に、電極半体3Aを載置し、両電極半体3Aおよび3
Bによって円筒状の第1の電極3を構成して、この円筒
状の電極3によって半導体結晶インゴット11の外周を
取り囲む。そして、陽極化成処理槽2内に、電解溶液1
を注入する。この場合、第1の電極3は、電解溶液1内
に浸漬されるが、インゴット11の両端の第2の電極4
は、液密容器6内に配置されていることによって電解溶
液1から遮断されている。第2の電極4の各給電用の導
線8は、端子導出管7を通じて電解溶液1と接触するこ
となく、槽2外に導出される。
【0037】この状態で、電解溶液1に浸漬された第1
の電極3および4間に、第1の電極3を負極側とし、第
2の電極4側を正極とする通電を行う。すなわち、第1
の電3の各電極半体3の各端子ワイヤ3tA および3t
B を、通電電源の負極に接続し、第2の電極4の端子導
出の導線8を通電電源の正極に接続する。このようにす
ると、半導体結晶インゴット11側を陽極側、電極3A
を陰極側とする給電がなされ、これにより、半導体イン
ゴットの電極3側に対向する表面が侵蝕されて多孔質化
する。
【0038】このようにして、陽極化成処理を行って後
は、通電を停止し、陽極化成処理槽2から、例えばこの
槽2の下部に設けられた排出口(図示せず)から、電解
溶液1を排除し、第1の電極3の上方の電極半体3Aを
取り外し、インゴット11を下方の電極半体3Bから液
密容器6が配置された状態で持ち上げて取り外す。その
後連結棒81を取り外して液密容器6をインゴット11
の軸方向に沿って外方に引き離して抜き取り、第2の電
極4を抜き取る。
【0039】このようにして、インゴット11の外周、
すなわち表面に陽極化成によって多孔質化された多孔質
層が形成される。
【0040】上述した陽極化成装置における第1の電極
3は、電極半体3Aおよび3Bによるメッシュ状構成と
した場合であるが、例えば図12に分解斜視図を示すよ
うに、それぞれ半円筒面状に彎曲させたPt板によって
構成することもできる。この場合においても、両電極半
体3Aおよびの両端の頂部に、それぞれ対の端子ワイヤ
3tA および3tB を電気的にPt接合材料で接合す
る。
【0041】また、この図12の例においては、半円筒
面状をなすPt板によって電極半体3Aおよび3Bを構
成した場合であるが、この半円筒面状をなすPt板に多
数の透孔、もしくはスリットを穿設することによってメ
ッシュ状構成とすることもできる。
【0042】また、図1の陽極化成装置においては、イ
ンゴット11の端部に対する第2の電極4を液密容器6
内に収容した場合であるが、この構成とは逆に、半導体
結晶インゴット11、電解溶液1、この電解溶液に浸漬
される第1の電極3とが、液密容器内に配置され、この
液密容器外に、半導体結晶インゴット11の端部に装着
される第2の電極4が配置されて、この電極4が電解溶
液と液密に遮断された構成とすることもできる。図13
は、この場合の一例の斜視図で、図14はその縦断面
図、図15はこれと直交する断面における縦断面図を示
す。
【0043】この例においては、陽極化成処理槽2が、
液密容器によって構成される。この陽極化成処理槽すな
わち液密容器2は、例えば円筒状とされ、この液密容器
2内には、電解溶液1と、これに浸漬される第1の電極
3と、半導体結晶インゴット11の陽極化成処理を行う
部分が挿入される。そして半導体結晶インゴットの少な
くとも一端部は液密に、液密容器2外に導出され、この
導出端部に、第2の電極4が装着される。
【0044】図示の例では、液密容器2の両端の端面板
にそれぞれインゴット11の両端部が導出される透孔2
hが穿設され、これら透孔2hの内周にOリング84が
装着されてこれらOリング84によって、半導体結晶イ
ンゴット11の両端、すなわち第2の電極4の装着部が
液密に外部に導出されて、電解溶液1と遮断されるよう
になされる。
【0045】第2の電極4は、前述したと同様に端子導
出がなされる導線8が接続され、純粋のカーボンよりな
る例えばリング状電極によって構成し、これを、インゴ
ット11の両端に嵌合させて電気的に接続することがで
きる。
【0046】また、液密容器2は、例えばその軸方向に
関して2分割された第1および第2の部分2Aおよび2
Bのよって構成し、両部分が、液密にOリング85を挟
み込んで衝合させ、各衝合面に外周に突設して設けたフ
ランジ部86Aおよび86B間を、ねじ89によって締
めつけるとか、あるいは図16にその要部の断面図を示
すように、フランジ部86Aおよび86Bの外周に、締
付け治具87によって挟み込んで液密に結合することが
できる。
【0047】第1の電極3は、液密容器2内に配置され
るインゴット11の周囲に、これと所要の間隔を保持し
て取り囲む円筒状に形成される。図17A〜Dは第1の
電極3の製造方法の一例の工程を示す。先ず図17Aに
示すように、電解溶液に耐蝕性を有するPtよりなる多
数のリング状の金属すなわち導電性のワイヤ3wを用意
し、これらを図17Bに示すように、所要の間隔をもっ
て同軸以上に平行に配列する。図17Cに示すように、
これらリング状のワイヤ3wに差し渡って同様に、導電
性を有し電解溶液に耐蝕性を有する例えば6本のPtよ
りなる連結ワイヤ3cをほぼ等間隔に配列し、各ワイヤ
3wに電気的および機械的にPt接合材料で接合して、
各リング状のワイヤ3wを相互に電気的および機械的に
連結する。また、このようにしていわばメッシュ状の第
1の電極3を構成する。この電極3の両端には、同様に
電解溶液に耐蝕性を有するPtよりなる端子ワイヤ3t
をの一端を電気的にPt接合材料で接合する。
【0048】図17で説明した例では、筒状の第1の電
極3を、リング状のワイヤ3wを連結して構成した場合
であるが、例えば図18Aに示すように、同様に電解溶
液に耐蝕性を有するPtよりなるコイル状すなわち螺旋
状の金属すなわち導電性のワイヤ3wを用意し、図18
Bに示すように、同様に、導電性を有し電解溶液に耐蝕
性を有する例えば6本のPtよりなる連結ワイヤ3cを
ほぼ等間隔に配列し、全コイル線素もしくはいくつか置
きのコイル線素に関して電気的および機械的にPt接合
材料で接合して、各リング状のワイヤ3wを相互に電気
的および機械的に連結する構成とすることもできる。
【0049】また、第1の電極3として例えば図19に
示すように、例えば導電性を有し電解溶液に耐蝕性を有
する例えばPt板をC字状に彎曲させて構成し、その両
端に端子ワイヤ3tをPt接合材料で接合する構成とす
ることもできる。また、あるいはこのPt板に多数の透
孔もしくはスリットを穿設してメッシュ状構成とするこ
ともできる。
【0050】そして、液密容器2の例えば第1の部分2
Aに、電解溶液注入口88と、電解溶液排出口89と、
第1の電極3の端子ワイヤを導出する端子導出口90が
形成される。
【0051】この場合においても、陽極化成処理槽すな
わち液密容器2は、電解溶液1に対し耐蝕性を有する、
具体的には耐フッ酸性の例えば4フッ化エチレン樹脂
(商品名:テフロン)、ダイフロン、ポリエチレン、塩
化ビニル等によって構成する。
【0052】また、この場合においても、Oリング84
および85は、柔軟性、弾力性および液密性を有し、か
つ電解溶液に対し耐蝕性を有する例えばフッ素ゴム具体
的にはカルレッツ(商品名)によって構成する。
【0053】この図13で示した装置を用いて陽極化成
処理を行うには、図20に示すように、陽極化成処理
槽、すなわちこの例では液密容器2の第1および第2の
部分2Aおよび2B互いに分離して第1の部分3A内に
その軸方向に沿って第1の電極3を挿入し、図20にお
いては示されていないが図13に示すように、端子導出
口90から、端子ワイヤ3tを導出する。そして、この
第1の電極3内に、インゴット11を、同様に軸方向に
沿って挿入し、インゴット11の挿入端を、第1の部分
3AのOリング84が配置された透孔2hを貫通させて
インゴット11の肩部をOエッチング84に衝合させ
て、インゴット11の一端を外部に導出する。
【0054】次に、図21に示すように、液密容器2の
第2の部分2Bを、その透孔2h内にインゴット11の
他方の端部を貫通させてインゴット11の肩部をOエッ
チング84に衝合させて、インゴット11の他端を外部
に導出する。
【0055】この状態で、第1および第2の部分2Aお
よび2Bを例えば締付けねじ89によって凹リング85
を介して、各フランジ部86Aおよび86Bを合致させ
て液密的に封止する。
【0056】そして、図13および図14に示すよう
に、陽極化成処理槽、すなわち液密容器2外に導出され
た両端部にそれぞれ第2の電極4を装着し、陽極化成処
理槽すなわち液密容器2内に、電解溶液1を注入する。
この場合、第1の電極3およびインゴット11の大径部
が電解溶液1内に浸漬されるが、インゴット11の両端
の第2の電極4の装着部は、液密容器2外に配置されて
いることによって電解溶液1から遮断されている。
【0057】この状態で、電解溶液1に浸漬された第1
の電極3と電解溶液1と遮断された外部の第2の電極4
間に、第1の電極3を負極側とし、第2の電極4側を正
極とする通電を行う。すなわち、第1の電極3の各電極
半体3の各端子ワイヤ3tAおよび3tB を、通電電源
の負極に接続し、第2の電極4の端子導出の導線8を通
電電源の正極に接続する。このようにすると、半導体結
晶インゴット11側を陽極側、電極3Aを陰極側とする
給電がなされ、これにより、半導体インゴットの大径部
の周面が侵蝕されて多孔質化する。
【0058】図13〜図21で説明した例では、陽極化
成処理槽すなわち液密容器2が、その軸方向に関して分
割する構成とした場合であるが、軸方向に沿って分割す
る構成とすることもできるなど、上述の構成に限られる
ものではなく、種々の構成を採ることができる。
【0059】上述したように、本発明装置によれば、イ
ンゴット11の表面の陽極化成を行うことができるが、
これら装置によって、本発明方法における薄膜半導体や
太陽電池の製造過程における電解研磨処理を行うことも
できる。
【0060】また、陽極化成処理によって、その通電電
流を大としたり、長時間の通電を行った場合等におい
て、インゴット11から半導体例えばSiが剥離してこ
の半導体くずが陽極化成処理槽内に付着する場合があ
る。この付着物の除去は、例えば槽2内にフッ硝酸の混
合液を注入することにより、半導体例えばSiのくずを
エッチング除去する。フッ硝酸の混合液は、半導体例え
ばSiをエッチングできる混合液例えばフッ酸と硝酸と
純水の混合液、あるいはフッ酸と硝酸と酢酸と純水の混
合液を用いることができる。このようにして半導体例え
ばSiの付着物のエッチング除去を行って後は、エッチ
ング液を回収し、装置内を純水で洗浄する。
【0061】上述の本発明装置によって、半導体結晶イ
ンゴット11に対する陽極化成を行って、多孔質層の形
成を行うが、この場合、光を遮断した暗所で行う場合
は、この陽極化成の表面の凹凸を小に形成することがで
きる。
【0062】陽極化成によって形成する多孔質層は、そ
の表面に面して多孔率が低い層を形成し、これと半導体
結晶インゴットとの界面(本明細書において半導体結晶
インゴットの界面とは多孔質化がされない半導体結晶イ
ンゴットに表面を指称する)側に多孔率が高い層を形成
する。
【0063】また、多孔質層形成工程において、例えば
多孔率が低い表面層と、この表面層と半導体結晶インゴ
ットとの間に形成され多孔率が表面層のそれより高い中
間多孔率層と、この中間多孔率層内もしくはこの中間多
孔率層の下層すなわち半導体結晶インゴットとの界面に
形成され中間多孔率層より高い多孔率を有する高多孔率
層とを形成することができる。
【0064】多孔質層を形成する陽極化成は、少くとも
電流密度を異にする2段階以上とする。すなわち、少く
とも半導体結晶インゴット表面を低電流密度で陽極化成
する工程と、その後、高電流密度で陽極化成する工程と
を採る。
【0065】例えば陽極化成において、半導体結晶イン
ゴット表面を低電流密度で陽極化成する工程と、更にこ
の低電流密度よりも少し高い中間低電流密度で陽極化成
する工程と、更にこれより高電流密度で陽極化成する工
程とを採ることができる。
【0066】また、陽極化成において、その高電流密度
での陽極化成は、高電流密度の通電を間欠的に行うよう
にすることができる。
【0067】また、多孔質層を形成する陽極化成におけ
る、中間低電流密度での陽極化成において、その電流密
度を漸次大きくすることができる。
【0068】陽極化成は、フッ化水素とエタノールを含
有する電解溶液中、あるいはフッ化水素とメタノールを
含有する電解溶液中で行うことができる。
【0069】また、陽極化成工程において、電流密度を
変更するに際して、電解溶液の組成も変更することがで
きる。
【0070】多孔質層を形成した後は、水素ガス雰囲気
中で加熱することが好ましい。また、多孔質層を形成し
た後の、水素ガス雰囲気中での加熱工程の前に、多孔質
層を熱酸化することが好ましい。
【0071】半導体結晶インゴットは、単結晶Siに限
られるものではなく、その製造中になんらかの異常が発
生して不良品となったインゴットを使用することができ
る。また、Si以外のGeインゴット、GaAs等の化
合物半導体インゴットを用いることもできる。しかしな
がら、例えばSi半導体薄膜や、Siによる太陽電池な
どの製造には、Siインゴットを用いることが好まし
い。
【0072】また、このインゴットは、例えばCZ(Czo
chralski Method)法、MCZ(Magnetic field applied
Czochralski Method) 法、FZ(Floating Zone) 法等に
よって形成した円柱状のインゴットを用いることもでき
るし、或る場合は、例えばキャスト法で形成した角柱状
等のインゴットを用いることもできる。
【0073】また、半導体インゴットは、n型もしくは
p型の不純物がドープされた半導体結晶インゴットある
いは、不純物を含まない半導体結晶インゴットによって
構成することができる。しかし、陽極化成を行う場合
は、p型の不純物が高濃度にドープされた低比抵抗の半
導体結晶インゴットいわゆるp+ Si基体を用いること
が望ましい。この半導体結晶インゴットとしてp+ 型S
i基体を用いるときは、p型不純物の例えばボロンB
が、約1019atoms/cm3 程度にドープされ、その抵抗が
0.01〜0.02Ωcm程度のSi基板を用いること
が望ましい。そして、このp+ 型Si基体を陽極化成す
ると、基板表面とほぼ垂直方向に細長く伸びた微細孔が
形成され、結晶性を維持したまま多孔質するため、望ま
しい多孔質層が形成される。
【0074】このように結晶性を維持したまま多孔質さ
れた多孔質層上に、半導体膜をエピタキシャル成長す
る。この半導体膜は、単層の半導体膜によって構成する
こともできるが、太陽電池を構成する場合等において
は、2層以上の複層半導体膜とすることができる。
【0075】このように、半導体結晶インゴット上にエ
ピタキシャル成長した半導体膜半導体結晶インゴットか
ら剥離するが、この剥離に先立って半導体膜上に、例え
ばフレキシブル樹脂シート等による支持基板を接合して
この支持基板と半導体膜とを一体化した後、半導体膜を
支持基板と共に、半導体結晶インゴットから、この半導
体結晶インゴットに形成した多孔質層を介して剥離する
ことができる。
【0076】半導体結晶インゴット表面は、多孔率を異
にする2層以上からなる多孔質層を形成するものである
が、最表面の多孔質層は、その多孔率が比較的小さく緻
密な多孔質層として形成し、この多孔質層上に良好にエ
ピタキシャル半導体膜を成長させることができるように
し、この表面層より内側、すなわち下層側において比較
的多孔率の高い多孔質層を基体面に沿って形成すること
によってこれ自体の高多孔率化による機械的強度の低
下、あるいはこの多孔質層と他との格子定数の相違に基
く歪みによって脆弱化し、この層においてエピタキシャ
ル半導体膜の剥離、すなわち分離を容易に行うことがで
きる。例えば、超音波印加によって分離させることがで
きる程度に弱い多孔質層を形成することも可能となる。
【0077】多孔質層の表面より内側に形成する多孔率
を大きくした高多孔率層は、その多孔率が大きいほど上
述の剥離が容易になるが、この多孔率が余り大きいと、
上述したエピタキシャル半導体膜の剥離処理前に、剥離
を発生させたり、多孔質層に破損を来すおそれがあるこ
とから、この高多孔率層における多孔率は、40%以上
70%以下とすることが好ましい。
【0078】また、多孔質層に高多孔率層を形成する場
合、その多孔率が大きくなるにつれ歪みが大きくなり、
この歪の影響が多孔質層の表面層にまで大きく及ぶと、
表面層に亀裂を発生させるおそれが生じてくる。また、
このように多孔質層の表面にまで歪の影響が生じると、
これの上にエピタキシャル成長させる半導体膜に結晶欠
陥を発生させる。そこで、多孔質層には、その多孔率が
高い層と多孔率の低い表面層との間に、歪みを緩和する
バッファ層として、表面層よりは多孔率が高く、かつ高
多孔率層に比しては多孔率が低い中間多孔率を有する中
間多孔率層を形成する。このようにすることにより、高
多孔率層の多孔率を、上述のエピタキシャル半導体膜の
剥離を確実に行うことができる程度に大きくし、しかも
結晶性にすぐれたエピタキシャル半導体膜の形成を可能
にする。
【0079】多孔質層は、陽極化成における条件の選定
により、その構造が変化するものであり、これによって
これの上に形成する前述したエピタキシャル半導体膜の
結晶性および剥離性が変化する。
【0080】多孔質層は、多孔率を異にする2層以上の
層から形成でき、この場合、陽極化成処理において、電
流密度が異なる2段階以上の多段階陽極化成法を採用す
る。具体的には、表面に多孔率が低いすなわち口径の小
さい微細孔による比較的緻密な低多孔率の多孔質層を作
製するため、まず、低電流密度で第1陽極化成を施す。
多孔質層の膜厚は時間に比例するので、所望する膜厚に
なるような時間で陽極化成を行う。その後、かなり高い
電流密度で第2陽極化成を行えば、最初に形成された低
多孔率の多孔質層の下側に多孔率の大きい高多孔率の多
孔層が形成される。すなわち、少くとも多孔率の低い低
多孔率質層と、多孔率の高い高多孔率層を有する多孔質
層が形成される。
【0081】そして、この場合、低多孔率の多孔質層
と、高多孔率の多孔質層との界面付近には、両者の格子
定数の違いにより大きな歪みが生じる。この歪みがある
値以上になると、多孔質層は2つに分離する。したがっ
て、この歪みによる分離あるいは、多孔率による機械的
強度の低下による分離が生じるか、生じないかという境
界条件付近の陽極化成条件で多孔質層を形成すれば、こ
の多孔質層上にエピタキシャル成長された半導体膜は、
この多孔質層を介して容易に分離することができる。
【0082】この場合の、低電流密度の第1陽極化成
は、例えば0.01〜0.02Ωcmのp型シリコン単
結晶基体を用い、HF:C2 5 OH=1:1(HFが
49%溶液で、C2 5 OHが95%溶液における体積
比:以下同様)のとき、0.5〜10mA/cm2 程度
の低電流密度で数分間から数十分間行う。また、高電流
密度の第2陽極化成は、例えば40〜300mA/cm
2 程度の電流密度で、1〜10秒間、好ましくは3秒間
前後の時間で行う。
【0083】上述した第1および第2の2段階の陽極化
成では、多孔質層内部の高多孔質層で発生する歪みがか
なり大きくなるため、多孔質層の表面までこの歪みの影
響が及び、この場合、前述したように、亀裂の発生や、
これの上に形成するエピタキシャル半導体膜に結晶欠陥
を発生させるおそれが生じる。そこで、多孔質層におい
て、低多孔率の表面層と高多孔率層との間に、これらに
よって発生する歪みを緩和するバッファー層として、表
面層よりは多孔率が高く、かつ高多孔率層に比しては多
孔率が低い中間多孔率層を形成する。具体的には、最初
に低電流密度の第1陽極化成を行い、次いで第1陽極化
成よりもやや高い電流密度の第2陽極化成を行って、そ
の後それらよりもかなり高い電流密度で第3陽極化成を
行う。第1陽極化成の条件は、特に制限されないが、例
えば0.01〜0.02Ωcmのp型シリコン単結晶基
体を用い、電解溶液としてHF:C2 5 OH=1:1
を用いるとき、0.5〜3mA/cm2 未満程度、第2
陽極化成の電流密度は例えば3〜20mA/cm2
度、第3陽極化成の電流密度は、例えば40〜300m
A/cm2 程度で行うことが好ましい。例えば1mA/
cm2 の電流密度で陽極化成を行うと、多孔率は約16
%程度、7mA/cm2 の電流密度で陽極化成を行う
と、多孔率は約26%、200mA/cm2 の電流密度
で陽極化成を行うと、多孔率は約60〜70%程度にな
る。このような陽極化成を行った多孔質層上にエピタキ
シャル成長を行うと、結晶性のよいエピタキシャル半導
体膜が成膜できる。
【0084】また、上述したように電流密度を3段階と
する陽極化成を行う場合、第1陽極化成で形成される多
孔率が低い表面層はそのまま低い多孔率を保ち、第2陽
極化成で形成される多孔率がやや高い中間多孔率層、す
なわちバッファー層は、表面層より内側、すなわち表面
層と多孔質化がされていない半導体結晶インゴットとの
界面に形成されて、多孔質層は表面層と中間多孔率層と
の2層構造となる。また、上述の第3陽極化成で形成さ
れる多孔率の高い高多孔率層は、原理は不明であるが、
その電流密度を90mA/cm2 程度以上とすると、第
2陽極化成で形成した中間多孔率層内にすなわち中間多
孔質層の厚さ方向の中間部に形成される。
【0085】また中間多孔率層の形成において、この中
間多孔率層を形成する陽極酸化を多段階もしくは漸次例
えば通電電流密度を変化する条件下で行うことによっ
て、低多孔率表面層と、高多孔率層との間に階段的にも
しくは傾斜的にその多孔率を、表面層から高多孔率層側
に向かって高めた中間多孔率層を形成する。このように
すれば、表面層と高多孔率層との間の歪みは、より緩和
されて、さらに確実に結晶性のよい半導体膜をエピタキ
シャル成長することができる。
【0086】半導体膜の半導体インゴットからの分離面
は、最後に行う高多孔率層の剥離層とその直前に行う多
孔率の小さいバッファー層との界面で格子定数の違いに
よる歪みが大きくかかることによっても形成されるが、
この最後の陽極化成を行うときに工夫をすると、分離面
がより分離しやすくなる。それは、最後の高電流密度の
陽極化成で、例えば時間を3秒間一定に通電せずに、1
秒間の通電の後一旦通電を断って陽極化成を停止し、所
要時間例えば1分程度放置した後、同じまたは異なる高
電流密度でまた1分間の通電を行って後同様に陽極化成
を停止し、また所要時間例えば1分程度放置した後、再
度同じまたは異なる高電流密度で1秒間の通電を行って
後同様に陽極化成を停止するという間欠的に電流を流す
方法である。この方法を使用して適当な陽極化成条件を
選ぶと、剥離層が半導体結晶インゴットとの界面に、す
なわち多孔質層の最下面に形成され、この場合、分離面
は上記のような中間多孔質層すなわちバッファー層の内
部ではなく、多孔質層の半導体基板との界面側となる。
分離後の半導体層に残された多孔質層は、例えば電解研
磨によって除去される。
【0087】このように、バッファー層、すなわち中間
多孔率層が、高多孔率層の表面層側にのみ形成されるよ
うにするときは、多孔質層における歪みが生じる高多孔
質層と表面とが最大限に離間することになって中間多孔
率層によるバッファー効果が最大限に発揮されることに
なり、良好な結晶性を有する半導体膜を形成することが
できる。また、このように中間多孔質層が表面側にのみ
形成するときは、で多孔質層の全体の厚さを小さくする
ことができ、この多孔質層を形成するための半導体結晶
インゴットの消耗厚さを減らすことができて、この半導
体結晶インゴットの繰り返し使用回数を大とすることが
できる。
【0088】このように、陽極化成条件の選定により、
分離面においては、歪が大きく掛かるようにし、しかも
この歪みの影響が半導体膜のエピタキシャル成長面に与
えられないようにすることができる。
【0089】また、多孔質層上に、結晶性良く半導体の
エピタキシャル成長を行うには、多孔質層の表面層の結
晶成長の種となる微細孔を小さくすることが望まれる。
このように表面層の微細孔を小さくする手段の一つとし
ては、陽極化成にあたって電解液中のHF濃度を濃くす
る方法がある。すなわち、この場合、まず表面層を形成
する低電流陽極化成では、HF濃度の濃い電解溶液を使
用する。次にバッファー層となる中間多孔率層を形成
し、その後、電解溶液のHF濃度を下げてから、最後に
高電流密度の陽極化成を行う。このようにすることによ
って、表面層の微細孔の微細化をはかることができるこ
とによって、これの上に結晶性の良いエピタキシャル半
導体膜を形成することができるものであり、しかも高多
孔率層においては、多孔率を必要充分に高くできるの
で、エピタキシャル半導体膜の剥離は良好に行うことが
できる。
【0090】この多孔質層の陽極化成における電解溶液
の変更は、例えば表面層の形成においては、電解溶液と
して、例えばHF:C2 5 OH=2:1による電解溶
液を使用した陽極化成を行い、バッファー層としての中
間多孔率層の形成においては、やや薄いHF濃度の電解
溶液、例えばHF:C2 5 OH=1:1による電解溶
液を使用した陽極化成を行い、さらに高多孔率層を形成
においては、電解溶液は、さらにHF濃度を薄くして、
例えばHF:C2 5 OH=1:1〜1:2の電解溶液
を用いた高電流密度の陽極化成を行う。
【0091】なお、上述した多孔質層の形成において、
表面層の形成から中間多孔率層の形成にかけて、電流密
度を変化させるとき、一旦陽極化成を停止してから、次
の陽極化成を行う通電を開始する手順によることもでき
るし、一旦陽極化成を停止することなくすなわち通電を
停止することなく、連続して電流密度を変化させて行う
こともできる。
【0092】以上の工程により、表面(片面または両
面)に多孔質層が形成された半導体基板を得ることがで
きる。なお、多孔質層全体の膜厚は、特に制限されない
が、1〜50μm、好適には3〜15μm、通常8μm
程度の厚さとすることができる。多孔質層全体の厚さ
は、半導体結晶インゴットをできる限り繰り返し使用で
きるようにするためにできるだけ薄くすることが好まし
い。
【0093】また、多孔質層上に、半導体をエピタキシ
ャル成長するに先立って、多孔質層をのアニールを行う
ことが好ましい。このアニールは、水素ガス雰囲気中で
の熱処理、すなわち水素アニールを挙げることができ
る。この水素アニールを行うときは、多孔質層の表面に
形成された自然酸化膜の完全な除去、および多孔質層中
の酸素原子を極力除去することができ、多孔質層の表面
が滑らかになり、良好な結晶性を有するエピタキシャル
半導体膜を形成することができる。同時にこの前処理に
よって、高多孔率層と中間多孔率層との界面の強度を一
層弱めることができて、エピタキシャル半導体膜の基板
からの分離をより容易に行うことができる。この場合の
水素アニールは、例えば950℃〜1150℃程度の温
度範囲で行う。
【0094】また、水素アニールの前に、多孔質層を低
温酸化させると、多孔質層の内部は酸化されるので、水
素ガス雰囲気中での熱アニールを施しても多孔質層には
大きな構造変化が生じない。つまり、多孔質層の表面へ
の剥離層からの歪みが伝わりにくくなり、良質な結晶性
のエピタキシャル半導体膜を成膜することができる。こ
の場合の低温酸化は、例えばドライ酸化雰囲気中で40
0℃で1時間程度で行うことができる。
【0095】そして、上述したように多孔質層表面に半
導体のエピタキシャル成長を行う。この半導体のエピタ
キシャル成長は、単結晶半導体基板の表面に形成された
多孔質層は、多孔質ながら結晶性を保っていることか
ら、この多孔質層上へのエピタキシャル成長は可能であ
る。この多孔質層表面へのエピタキシャル成長は、例え
ばCVD法により、例えば700℃〜1100℃の温度
で行うことができる。
【0096】また、上述した水素アニール、および半導
体のエピタキシャル成長のいずれにおいても、半導体結
晶インゴットを所定の基体温度に加熱する方法として
は、いわゆるサセプタ加熱方式によることもできるし、
半導体結晶インゴット自体に直接電流を流して加熱する
通電加熱方式等を採ることができる。
【0097】多孔質層上にエピタキシャル成長する半導
体膜は、単層半導体膜とすることも複数の半導体層の積
層による複層半導体膜とすることができる。また、この
半導体膜は半導体結晶インゴットと同じ物質でもよい
し、異なる物質でもよい。例えば、単結晶Si半導体結
晶インゴットを用い、その表面に形成した多孔質層にS
i、あるいはGaAs等の化合物半導体、またはSi化
合物、例えばSi1-y Gey をエピタキシャル成長する
とか、これらを適宜組み合わせ積層する等、種々のエピ
タキシャル成長を行うことができる。
【0098】一方、化合物半導体による薄膜半導体を形
成する場合においては、半導体結晶インゴットとして化
合物半導体結晶インゴットを用いることができ、この場
合においてもこれに陽極化成を行えば、同様に表面に多
孔質層を有する半導体結晶インゴットを構成することが
できる。そして、その多孔質層上に化合物半導体をエピ
タキシャル成長させれば、例えばSi半導体結晶インゴ
ット上に化合物半導体をエピタキシャル成長させる場合
よりも格子不整合を小さくすることができることから良
好な結晶性をもつ薄膜化合物半導体を形成することがで
きる。
【0099】また、多孔質層に成膜する半導体膜には、
そのエピタキシャル成長に際してn型もしくはp型の不
純物を導入することができる。あるいは、半導体膜の成
膜後に、イオン注入、拡散等によって不純物の導入を全
面もしくは選択的に行うこともできる。この場合、その
使用目的に応じて、導電型、不純物の濃度、種類の選択
がなされる。
【0100】また、半導体膜の厚さも、薄膜半導体の用
途に応じて適宜選択することができる。例えば、半導体
集積回路を薄膜半導体に形成する場合、半導体素子の動
作層は数μm程度の厚さであるので、例えば5μm程度
の厚さに形成することができる。
【0101】単結晶シリコンによる半導体膜をエピタキ
シャルして薄膜半導体を形成し、これにより太陽電池を
構成する場合は、半導体膜としては、例えば多孔質層側
から順に、例えばp型の高不純物濃度のp+ 半導体層、
p型の低不純物濃度のp- 半導体層、およびn型の高不
純物濃度のn+ 半導体層の順にエピタキシャル成長させ
た複層半導体膜とすることができる。これらの層の不純
物濃度、膜厚は特に制限されないが、例えばp+ 型半導
体層は、膜厚が0〜1μmの範囲、典型的には0.5μ
m程度、ボロンBの濃度が1018〜1020atoms/cm3
範囲、典型的には約1019atoms/cm3 程度、p型半導体
層は、膜厚が1〜30μmの範囲、典型的には5μm程
度、ボロン濃度が1014〜1017atoms/cm3 の範囲、典
型的には約1016atoms/cm3 程度、n+ 型半導体層は、
膜厚が0.1〜1μmの範囲、典型的には0.5μm程
度、リンPまたは砒素Asの濃度が1018〜1020atom
s/cm3 の範囲、典型的には約1019atoms/cm3 程度とす
ることが好ましい。
【0102】また、半導体膜を、多孔質層側からp+
Si層、p型Si1-x Gex グレーディッド層、アンド
ープのSi1-y Gey 層、n型Si1-x Gex グレーデ
ィッド層、およびn+ 型シリコン層の順にエピタキシャ
ル成長させた半導体膜とし、これによってダブルヘテロ
構造の太陽電池を作製することができる。このダブルヘ
テロ構造を構成する各層の典型的な例示としては、p+
型Si層としては、不純物濃度が1019atoms/cm3
度、膜厚が0.5μm程度、p型Si1-x Gexグレー
ディッド層としては、不純物濃度が1016atoms/cm3
度、膜厚が1μm程度、アンドープのSi1-y Gey
としては、yが0.7、膜厚が1μm程度、n型Si
1-x Gex グレーディッド層としては、不純物濃度が1
16atoms/cm 3 程度、膜厚が1μm程度、およびn+
Si層としては、不純物濃度が1010cm-3程度、膜厚
が0.5μm程度とすることが好ましい。なお、p型、
n型Si1-x Gex グレーディッド層中のGeの組成比
xは、それぞれ両側に存する層のx=0からアンドープ
のSi1-y Gey のyまで、漸次増大するようにするこ
とが好ましい。これにより、各界面において格子定数が
整合することから、良好な結晶性を得ることができる。
【0103】このようなダブルヘテロ構造の太陽電池で
は、その中央のアンドープのSi1- y Gey 層にキャリ
アおよび光を有効に閉じこめることができるため、高い
変換効率を得ることができる。
【0104】上述の半導体膜は、半導体結晶インゴット
から剥離し、そのまま薄膜半導体として使用することが
可能である。
【0105】あるいは、半導体膜を、多孔質層を介して
半導体結晶インゴットに弱く固着させた状態のまま、こ
の半導体膜に、例えば太陽電池として必要な処理を行
い、その後支持基板を半導体膜に貼合せて、この支持基
板と半導体膜とを一体化させた後、この支持基板ととも
に半導体膜を半導体結晶インゴットから剥離する。
【0106】次に、太陽電池を構成する工程を説明す
る。この工程は、上述した半導体結晶インゴットから半
導体膜を剥離した後に行うこともできるし、半導体結晶
インゴットと一体化した状態のままで行うこともでき
る。
【0107】上述した多孔質層が表面に形成された半導
体結晶インゴット上に、上述したように、複層シリコン
半導体膜をエピタキシャル成長する。その後、例えば熱
酸化処理を行って表面に10〜200nm程度の膜厚の
酸化膜を形成する。そして、必要に応じて、半導体膜表
面の酸化膜をフォトリソグラフィ技術を用いて配線層の
パターンに形成する。あるいは、半導体膜との接続が必
要な個所にだけ、開口させてもよい。その後、例えば最
終的に電極および配線層を構成する導電層、例えばAl
等の単層金属層あるいは複数の金属層の積層による多層
金属層をそれぞれを蒸着等によって全面的に形成し、こ
れをフォトリソグラフィによるエッチングによって所要
の電極および配線パターンにパターニングする。また、
この電極および配線パターニングの形成は、例えば印刷
法によることもできる。
【0108】また、例えば透明樹脂シート(本明細書で
いうシートとはフィルムも含む)に、所要の電極および
配線パターン、いわゆるプリント配線が形成されたいわ
ゆるプリント基板を予め用意しておき、このプリント基
板と、上述の半導体結晶インゴットの表面の多孔質層上
に成膜した半導体膜に、対応する部分を電気的に接合し
て貼り合わせる。このとき、両者の電極間相互は、例え
ば半田により接合する。また、電極以外の部分は、エポ
キシ樹脂などの透明接着剤を用いて接着できる。
【0109】このように、プリント基板と薄膜単結晶シ
リコン(Si)とを貼り合わせることは、従来不可能で
あったが、本発明においては、極めて容易に行うことが
できる。また、プリント基板に限らず、透明樹脂シート
を貼り合わせてもよい。プリント基板あるいは透明樹脂
シート等の支持基板を貼り合わせた後、半導体結晶イン
ゴットとの間に引っ張り応力を加えることにより、多孔
質層の高多孔率層、もしくは高多孔率層と中間多孔質層
との界面、あるいは高多孔率層と半導体結晶インゴット
との界面等において破壊を生じさせて、エピタキシャル
半導体膜をプリント基板等の支持基板側に貼り合わせた
状態で半導体結晶インゴットから容易に剥離することが
できる。このようにして、プリント基板等のき支持基板
面に薄膜半導体による太陽電池が形成された、例えばフ
レキシブル太陽電池を得ることができる。
【0110】この場合、エピタキシャル半導体膜の支持
基板例えばプリント基板が接合された側とは反対側の裏
面には、半導体結晶インゴットからの剥離によって多孔
質層が残る場合がある。この場合、例えばエッチングに
よってこの多孔質層の除去を行うこともできるが、この
多孔質層が残された状態で、これに例えば銀ペースト等
の金属膜を形成し、太陽電池の他方のオーミック電極と
するとか、光反射面として、光の利用率を高めることに
よって、実効的に光ー電気変換効率の向上をはかること
ができる。更に、この面に金属板を貼り合せるとか樹脂
層を形成することによって保護層とすることもできる。
【0111】一方、半導体膜が剥離された半導体結晶イ
ンゴットは、その表面を研磨して再び同様の作業が繰り
返しなされて、太陽電池等の形成がなされる。したがっ
て、本発明方法によれば、高価な半導体結晶インゴット
を繰り返し使用できるので、コストの低減化、かつ低エ
ネルギーで太陽電池を製造することができる。また、こ
の繰返し作業によって厚さが充分細くなった半導体結晶
インゴットは、これ自体で太陽電池を構成することがで
きる。
【0112】次に、本発明の実施例を挙げて説明する。
しかしながら、本発明は、この実施例に限定されるもの
ではない。
【0113】〔実施例1〕この実施例においては、薄膜
太陽電池を作製する場合である。図22〜図26を参照
して説明する。図22および図23は各製造過程での斜
視図で、図24〜図26は各製造過程での要部の断面図
である。
【0114】この実施例では、CZ法によって作製した
高濃度にボロンBがドープされ比抵抗例えば0.01〜
0.02Ωcmとされた直径12インチの単結晶Siに
よる半導体結晶インゴット11を用意した(図22
A)。このインゴット11は、凹凸表面を有しているこ
とから、研削して表面の凹凸を減少させる。
【0115】その後、この実施例においては、図1〜図
8で説明した陽極化成装置と手順によって半導体単結晶
インゴット11を、その周囲に第1の電極3を配置させ
て電解溶液1が収容された陽極化成処理槽2に配置し、
その表面に対する電解研磨と陽極化成を行った。この場
合陽極化成処理槽2内に、電解溶液1としてHF:C 2
5 OH=1:1による電解溶液を用いた。そして、イ
ンゴット11側すなわち第2の電極4側を正極側とし、
第1の電極3側を負極側として、先ず400mA/cm
2 で5秒間の通電によって電解研磨をを行った。このよ
うにすると、インゴット11の表面は滑らかな面となっ
た。続いて、陽極化成を行ってインゴット表面に多孔質
層12を形成した(図22B)。
【0116】この陽極化成は、先ず、電流密度1mA/
cm2 の低電流で8分間通電させた。これにより多孔率
16%、厚さ1.7μmの表面層12Sが形成された
(図24A)。一旦通電を止めた後、電流密度7mA/
cm2 で8分間通電した。このようにすると、表面層1
2Sの微細孔に比し口径が大きい多孔率26%、厚さ
6.3μmの中間多孔率層12Mが、表面層12Sの下
層すなわち表面層12Sより内側に形成された(図24
B)。更に、一旦通電を止めた後、200mA/cm2
の高電流密度で3秒間通電させた。このようにすると、
中間多孔率層12M内に、すなわち中間多孔率層12M
によって上下に挟み込まれた位置にこの中間多孔率層1
2Mに比して高い多孔率とされた、すなわち多孔率約6
0%、厚さ0.05μmの高多孔率層12Hが形成され
た(図24C)。このようにして、表面層12Sと、中
間多孔率層12Mと、高多孔率層12Hとによる多孔質
層12が形成された。
【0117】このように形成された多孔質層12は、高
多孔率層12Hが、高い多孔率を有することから、この
層が脆弱となり、また中間多孔率層12Mと高多孔率層
12Hとが多孔率が大きく異なるので、これら中間多孔
率層12Mと高多孔率層12Hの界面および界面近傍に
おいて大きな歪みがかかり、この付近の強度が極端に弱
くなる。
【0118】このようにして、多孔質層12の形成後、
2 雰囲気中でインゴット11に大電流の通電を行って
1100℃に加熱処理すなわちアニール処理を行った。
この加熱工程は、室温から1100℃までの加熱昇温時
間を約20分とし、その後この1100℃に約30分間
保持して行った。このH2 中アニールにより、多孔質層
12の表面は滑らかになり、多孔質層12内部の中間多
孔率層12Mと、高多孔率層12Hとの界面付近におけ
る強度は、一層脆弱化された。
【0119】その後、インゴット11への通電量を減少
させて、1050℃に降温して、インゴット11への通
電加熱によるエピタキシャル成長(本出願人による特願
平8−61551号出願「薄膜半導体の製造方法」で提
案した方法)によってSiのエピタキシャル成長を行っ
て多孔質層12上にp+ −p- −n+ 構造の半導体膜1
3の形成した(図25A)。すなわち、この場合SiH
4 ガスとB2 6 ガスとを用いたエピタキシャル成長を
2分間行って、厚さ0.5μmのボロン濃度が1019at
oms/cm3 のp+ Siによる第1のエピタキシャル半導体
層131を形成し、次に、B2 6 ガスの流量を変更し
て、Siエピタキシャル成長を17分間行い、厚さ5μ
mのボロン濃度が1016atoms/cm3 のp- Siによる第
2のエピタキシャル半導体層132を形成し、その後、
26 ガスに換えてPH3 ガスを供給してSiエピタ
キシャル成長を2分間行って、p- エピタキシャル半導
体層132上に、高濃度の1019atoms/cm3 のリンドー
プのn+ Siによる第3のエピタキシャル半導体膜13
3を形成した。
【0120】次に、この実施例においては、エピタキシ
ャル半導体膜13上に表面熱酸化によってSiO2 膜す
なわち透明の絶縁膜16を形成し、フォトリソグラフィ
によるパターンエッチングを行って電極ないしは配線と
のコンタクトを行う開口16Wを形成する(図25
B)。この開口16Wを形成するためのフォトリソグラ
フィによるエッチングは、インゴット11を転がしなが
ら塗布し、乾燥させる。その後、あらかじめ用意してお
いた金属マスクをインゴット11の周面に配置し、露光
処理を行い現像処理して、開口16Wに対応する開口を
形成する。この場合、太陽電池の製造においては、さほ
どパターンの精度を必要としないことから、このような
マスクの使用が可能となる。その後、SiO2 絶縁膜1
6を、HF溶液、この例ではHF(49%溶液):H2
O=1:100(体積比)によってフォトレジストの開
口を通じてエッチングして開口16Wを形成する。この
エッチングは、上述の陽極化成を行った陽極化成装置を
用いてエッチングした。
【0121】このように、SiO2 絶縁膜16を被着す
ると、界面でのキャリア発生や再結合を極力少なくする
ことができる。
【0122】そして、全面的に金属膜この例ではAlの
蒸着を行い、フォトリソグラフィによるパターンエッチ
ングを行って受光面側の電極ないしは配線17を形成す
る(図22Cおよび図26A)。この開口16Wおよび
電極ないしは配線17は、図示のように、インゴット1
1の周面に形成可能な数の各太陽電池の構成部におい
て、それぞれ形成する。
【0123】その後、インゴット11の周面の、各太陽
電池の構成部上にそれぞれ絶縁性の透明接着剤21によ
って透明樹脂シートによる透明基板18を接合した(図
26B)。
【0124】このとき、接着剤21の強度は、多孔質層
の分離強度よりもやや強いものを使用した。
【0125】その後、透明基板18と共に、半導体膜1
3を、インゴット11から引き離す外力を与える。この
ようにすると多孔質層12の脆弱な高多孔率層12Hも
しくはその近傍でインゴット11と、半導体膜13とが
分離され、複数の薄膜太陽電池100が形成される(図
23B)。
【0126】そして、各薄膜太陽電池100の、インゴ
ット11から分離された裏面には、多孔質層12が残存
するが、これの上に銀ペーストを塗布し、更に金属板を
接合して他方の裏面電極24を構成する。この金属板
は、裏面電極であると同時に、太陽電池の裏面の保護膜
となる。
【0127】このようにして、薄膜太陽電池が構成され
る。
【0128】〔実施例2〕この実施例においては、図1
3〜図21で説明した陽極化成装置と、手順とを採って
薄膜太陽電池を作製した場合で、この場合においても、
CZ法によって作製した高濃度にボロンBがドープされ
比抵抗例えば0.01〜0.02Ωcmとされた直径1
2インチの単結晶Siによる半導体結晶インゴット11
を用意し、実施例1とは異なる陽極化成装置を用いる以
外は、図22〜図26で説明した実施例1と同様の方法
によって薄膜太陽電池を作製した。
【0129】そして、上述の各実施例において、透明基
板18として剛性に富んだインゴット11の周面に沿う
形状の円筒面状の透明基板18によって構成すれば、円
筒状の薄膜太陽電池を構成することができるし、フレキ
シブルな透明基板によって構成すれば、フレキシブル
な、薄膜太陽電池とすることもできる。
【0130】また、上述した実施例においては、半導体
膜13の成膜において、第1〜第3の半導体層131〜
133の形成を行った場合であるが、その成膜に際して
は、例えば単層に構成し、その後これに不純物のイオン
注入、拡散等を全面的にもしくは選択的に形成すること
ができる。
【0131】上述した実施例においては、薄膜太陽電池
を製造する場合について説明したが、太陽電池に限ら
ず、上述の半導体膜を、単層もしくは複層に構成し、こ
の半導体膜の、インゴット11からの剥離によって薄膜
半導体を構成するとか、更に半導体膜に、半導体素子、
あるいはIC(集積回路)等を形成することによって、
各種半導体装置を構成することができる。
【0132】また、本発明においては、薄膜太陽電池等
の半導体膜を剥離(分離)した後の、半導体結晶インゴ
ット11を再び同様の薄膜太陽電池等の製造のための半
導体結晶インゴット11として繰り返し用い得る。
【0133】半導体膜13を剥離して薄膜半導体例えば
薄膜太陽電池等を作製した後の半導体結晶インゴット1
1の周面には、多孔質層12が、一部残存するので、こ
れを実施例1または実施例2と同様に、図1〜図21で
説明した各陽極化成装置によって、例えば400mA/
cm2 で5秒間の通電による電解研磨を行って、この残
存多孔質層をエッチング除去する。このようにするとそ
の表面は滑らかになるので、このインゴット11を、繰
り返し薄膜半導体例えば薄膜太陽電池等の作製に用いる
ことができる。
【0134】一方、陽極化成装置に、インゴット11に
対する陽極化成による多孔質層の形成によって、あるい
は電解研磨に際して、例えばSiインゴット11からS
iの剥離によってSi屑が発生し、これが装置内に付着
した場合は、槽内にフッ硝酸すなわちHFとHNO3
2 Oとの混合液を電解溶液と交換して注入することに
よって、このSiの付着物をエッチング除去することが
できる。
【0135】また、半導体結晶インゴット11は、上述
した多孔質層の形成によって、薄膜半導体の形成に伴っ
て、これが減少して細くなって行くが、このインゴット
11が使用に耐えなくなる程度に細くなった場合は、図
27Aに鎖線をもって示すように、インゴット11を、
その軸方向を横切る方向にスライスして、これらスライ
スされた半導体基板とし、これに陽極化成による多孔質
層の形成、半導体膜の形成、剥離を行って、薄膜半導
体、薄膜太陽電池等を形成することができる。
【0136】半導体結晶インゴット11のスライスは、
図27Bに鎖線をもって示すように、所要の間隔をもっ
てその軸方向を横切る方向に切断し、各切断部分をそれ
ぞれ図27Cに鎖線をもって示すように、インゴットの
軸方向に沿う方向にスライスして半導体基板を得て、こ
れに陽極化成による多孔質層の形成、半導体膜の形成、
剥離を行って、薄膜半導体、薄膜太陽電池等を形成する
ことができる。
【0137】尚、半導体膜13の半導体結晶インゴット
11からの剥離は、互いに引き離す外力を与えて剥離す
る場合に限らず、或る場合は超音波振動によって剥離す
ることができる。
【0138】本発明方法によれば、半導体インゴット表
面を陽極化成して、多孔質層を形成するものであり、薄
膜半導体、またこの薄膜半導体によって太陽電池等を構
成する場合において、この多孔質層上に半導体膜を成長
させ、この半導体膜を多孔質層における破断によってイ
ンゴットから剥離するものであるので、薄膜半導体、薄
膜太陽電池は充分薄く形成することができる。また、こ
の陽極化成によって形成される多孔質層は、その微細孔
の形成部以外は、半導体結晶インゴットの結晶性を保持
していることから、これの上に成長させる半導体膜は結
晶性に優れた半導体膜として形成できる。したがって、
このようにして半導体膜を剥離して得た薄膜半導体やこ
れによる薄膜太陽電池は、結晶性にすぐれたものとして
形成され、薄膜太陽電池においては、薄膜に形成された
ことと相俟って高い変換効率を有する太陽電池として構
成することができる。
【0139】また、本発明によれば、インゴット表面に
形成した半導体膜によって薄膜半導体あるいは薄膜太陽
電池を構成するので、円筒面状の薄膜半導体あるいは薄
膜太陽電池を構成することができることから、例えば太
陽電池においては、太陽の移動方向に円周方向を沿わせ
ることによって効率良い受光が可能となるものである。
【0140】また、本発明方法によれば、薄膜半導体あ
るいは薄膜太陽電池を充分薄く構成できることから、フ
レキシブルな薄膜半導体あるいは薄膜太陽電池を得るこ
ともできる。
【0141】また、本発明によれば、大きなエネルギー
を必要とし、高価な半導体インゴットは、陽極化成され
て多孔質層を形成する厚さだけ減少するものであり、薄
膜半導体や薄膜太陽電池は、これの上に形成された半導
体膜によって構成するものであるので、廉価に構成する
ことができる。
【0142】また、本発明においては、半導体インゴッ
トの状態で用いることから、これを例えばスライスして
ウエファ状とした基板を構成する必要がないことから、
その製造が簡単となり、またコストの低廉化をはかるこ
とができる。
【0143】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、薄膜
半導体、薄膜太陽電池は充分薄く形成することができ
る。また、この薄膜半導体、薄膜太陽電池等を構成する
半導体膜を成長させる多孔質層は、陽極化成によって形
成されたすなわち半導体結晶インゴットの結晶性を保持
していることから、結晶性に優れた半導体膜として形成
できることから、特性の良い半導体、例えば薄膜太陽電
池においては、その結晶性にすぐれていることと薄膜に
形成されたことと相俟って高い変換効率を有する太陽電
池として構成することができる。
【0144】また、本発明によれば、結晶引き上げによ
って形成した高価なインゴットから切り出した半導体ス
ライス自体によるものではなく、インゴット上に形成し
た半導体膜によって薄膜半導体や、薄膜太陽電池等を構
成するので、廉価に形成でき、またインゴットも無駄な
く有効に用いられることから、さらに廉価に低エネルギ
ーで構成することができるので、例えば太陽電池におい
てエネルギー回収年数の減少をはかることができる。
【0145】また、太陽電池を、円筒面状に形成できる
ので、太陽電池に対する太陽の移動方向に円周方向を沿
わせることによって効率良い受光が可能となるものであ
る。
【0146】また、本発明装置によれば、インゴットの
周面に対して陽極化成を能率よく、良好に行うことがで
きるので、上述した薄膜半導体や太陽電池の製造のコス
トの低減化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による陽極化成装置の一例の構成図であ
る。
【図2】図1の陽極化成装置の横断面図である。
【図3】本発明による陽極化成装置の第1の電極の製造
工程図である。A1 〜A4 はその斜視図である。B1
4 はその側面図である。
【図4】本発明による陽極化成装置によって陽極化成を
行うための手順の説明図である。
【図5】本発明による陽極化成装置によって陽極化成を
行うための手順の説明図である。
【図6】図5の要部の断面図である。
【図7】本発明装置によって陽極化成を行うための手順
の説明図である。
【図8】図7の要部の側面図である。
【図9】A〜Cは、本発明装置の要部の背面図である。
【図10】本発明装置の他の例のインゴット支持部の斜
視図である。
【図11】本発明装置によって陽極化成を行うための手
順の説明図である。
【図12】本発明装置の第1の電極の一例の斜視図であ
る。
【図13】本発明装置の他の例の斜視図である。
【図14】図13の一縦断面図である。
【図15】図14と直交する方向の縦断面図である。
【図16】本発明装置の他の例の要部の断面図である。
【図17】A〜Dは本発明装置の第1の電極の製造工程
図である。
【図18】AおよびBは、本発明装置の第1の電極の他
の例の製造工程図である。
【図19】本発明装置の第1の電極の他の例の斜視図で
ある。
【図20】本発明装置のによって陽極化成を行うための
手順の説明図である。
【図21】本発明装置のによって陽極化成を行うための
手順の説明図である。
【図22】本発明製造方法の工程図(その1)である。
A〜Cは、各工程の斜視図である。
【図23】本発明製造方法の工程図(その2)である。
A〜Cは、各工程の斜視図である。
【図24】本発明製造方法の工程図(その1)である。
A〜Cは、各工程の断面図である。
【図25】本発明製造方法の工程図(その2)である。
AおよびBは、各工程の斜視図である。
【図26】本発明製造方法の工程図(その3)である。
AおよびBは、各工程の斜視図である。
【図27】A〜Cは、本発明製造方法のインゴットの切
断態様の説明図である。
【符号の説明】
1 電解溶液、2 陽極化成処理槽、2A 第1の部
分、2B 第2の部分、3 第1の電極、3w ワイ
ヤ、3c 連結ワイヤ、 3A,3B 電極半体、4
第2の電極、5 支持台、6 液密容器、6h 中心
孔、6s 端面板、7端子導出管、8 導線、9 脚
部、10 取付板、11 半導体結晶インゴット、12
多孔質層、12M 中間多孔率層、12H 高多孔率
層、13 半導体膜、131 第1の半導体膜、132
第2の半導体膜、133 第3の半導体膜、81 連
結棒、82 連結ワイヤ、84,85 Oリング

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶インゴットを電解溶液中に浸
    漬し、該半導体結晶インゴットと、上記電解溶液中に配
    置した電極との間に通電を行って上記半導体インゴット
    表面を陽極化成して上記インゴット表面に多孔質層を形
    成することを特徴とするインゴット表面の陽極化成方
    法。
  2. 【請求項2】 半導体結晶インゴットを電解溶液中に浸
    漬し、該半導体結晶インゴットと、上記電解溶液中に配
    置した電極との間に通電を行って上記半導体インゴット
    表面を陽極化成して上記インゴット表面に多孔質層を形
    成する多孔質層の形成工程と、 該多孔質層の表面に半導体膜を成長させる工程と、 該半導体膜を上記多孔質層を介して半導体結晶インゴッ
    トから剥離する工程とを有することを特徴とする薄膜半
    導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記半導体膜が剥離された半導体結晶イ
    ンゴットは、再度上記陽極化成による多孔質層の形成
    と、上記半導体膜の成長と、該半導体膜の剥離を行って
    薄膜半導体を得ることを特徴とする請求項2に記載の薄
    膜半導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体結晶インゴットを電解溶液中に浸
    漬し、該半導体結晶インゴットと、上記電解溶液中に配
    置した電極との間に通電を行って上記半導体インゴット
    表面を陽極化成して上記インゴット表面に多孔質層を形
    成する上記インゴット表面の陽極化成による多孔質層の
    形成工程と、 該多孔質層の表面に半導体膜を成長させる工程と、 該半導体膜に太陽電池の少なくとも活性部を形成する工
    程と、 該半導体膜を上記多孔質層を介して半導体結晶インゴッ
    トから剥離する工程とを有する薄膜太陽電池の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記太陽電池の活性部を有する半導体膜
    が剥離された半導体結晶インゴットは、再度上記陽極化
    成による多孔質層の形成工程と、上記半導体膜の成長工
    程と、該半導体膜に太陽電池の少なくとも活性部を形成
    する工程と、該半導体膜の剥離工程とを行って薄膜太陽
    電池を得ることを特徴とする請求項4に記載の薄膜太陽
    電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 電解溶液を収容する陽極化成処理槽と、 上記電解溶液中に浸漬される第1の電極と、 陽極化成がなされる半導体結晶インゴットの少なくとも
    一端部に装着される第2電極とを具備することを特徴と
    する陽極化成装置。
  7. 【請求項7】 上記第1の電極が、上記半導体結晶イン
    ゴットの周囲を囲んで配されたことを特徴とする請求項
    6に記載の陽極化成装置。
  8. 【請求項8】 上記第1の電極が、上記半導体結晶イン
    ゴットの周囲に配置されたメッシュ状電極であることを
    特徴とする請求項6に記載の陽極化成装置。
  9. 【請求項9】 上記第1の電極が、上記半導体結晶イン
    ゴットの周囲に配置された円筒面状電極であることを特
    徴とする請求項6に記載の陽極化成装置。
  10. 【請求項10】 上記第1の電極が、上記半導体結晶イ
    ンゴットの周囲を取り巻くコイル状電極であることを特
    徴とする請求項6に記載の陽極化成装置。
  11. 【請求項11】 上記第2の電極が、液密容器内に配置
    されて上記電解溶液と液密に遮断されたことを特徴とす
    る請求項6に記載の陽極化成装置。
  12. 【請求項12】 上記陽極化成処理槽が、液密容器によ
    って構成され、 該液密容器内に、上記電解溶液と、上記第1の電極と、
    上記半導体結晶インゴットの上記陽極化成処理を行う部
    分が挿入され、 上記半導体結晶インゴットの少なくとも一端部は液密に
    上記液密容器外に導出され、 該導出端部に、上記第2の電極が装着されたことを特徴
    とする請求項6に記載の陽極化成装置。
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