JPH108284A - 液透過型ガス拡散陰極 - Google Patents
液透過型ガス拡散陰極Info
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- JPH108284A JPH108284A JP8185488A JP18548896A JPH108284A JP H108284 A JPH108284 A JP H108284A JP 8185488 A JP8185488 A JP 8185488A JP 18548896 A JP18548896 A JP 18548896A JP H108284 A JPH108284 A JP H108284A
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Abstract
通孔を閉塞したりガス供給及び取り出しを阻害する陰極
液を円滑に除去できるガス拡散陰極を提供する。 【構成】 ガス拡散陰極6のガス室(陰極室)側表面に
水平方向の複数の凹溝7と、必要に応じて該水平方向の
凹溝7と交差する複数の垂直方向の凹溝8を形成する。
ガス室側表面に透過した陰極液は該表面を凹溝7まで達
し、両凹溝7及び8を介してガス拡散陰極下端に達して
該陰極から離脱する。凹溝形成部分は電極として機能せ
ず電極面積は減少するが、該凹溝により他の電極表面に
陰極液が滞留することがなくなり、実質的な電解効率が
上昇する。
Description
除去できるガス拡散陰極に関し、より詳細にはソーダ電
解に好ましく使用でき、生成する苛性ソーダをその表面
から容易に除去できるガス拡散陰極に関する。
する電解工業は素材産業として重要な役割を果たしてい
る。このような重要な役割を持つもののクロルアルカリ
電解に要する消費エネルギーが大きく、日本のようにエ
ネルギーコストが高い国ではその省エネルギー化が大き
な問題となる。例えばクロルアルカリ電解では環境問題
の解決とともに省エネルギー化を達成するために、水銀
法から隔膜法を経てイオン交換膜法へと転換され、約25
年で約40%の省エネルギー化を達成してきた。しかしこ
の省エネルギー化でも不十分で、エネルギーである電力
コストが全製造費の50%を占めているが、現行の方法を
使用する限りこれ以上の電力節約は不可能なところまで
来ている。より以上の省エネルギー化を達成するために
は電極反応を修正する等の抜本的な変化を行なわなけれ
ばならない。その例として燃料電池等で採用されている
ガス拡散電極の使用は現在考えられる中で最も可能性が
高く、電力節約が大きい手段である。
陽極としてガス拡散電極を使用すると陽極反応に変換
される。 2NaCl+2H2 0→Cl2 +2NaOH+H2 EO =2.21V 2NaCl+ 1/2O2 +H2 O→Cl2 +2NaOH EO =0.96V つまり金属電極をガス拡散電極に変換することにより、
電位が2.21Vから0.96Vに減少し、理論的には約65%の
省エネルギー化が可能になる。従ってこのガス拡散電極
の使用によるクロルアルカリの実用化に向けて種々の検
討が成されている。ガス拡散電極の構造は一般に半疎水
(撥水)型と言われるもので、表面に白金等の触媒が担
持された親水性の反応層と撥水性のガス拡散層を接合し
た構造を有している。反応層及びガス拡散層ともバイン
ダーとして撥水性のポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)樹脂を使用し、このPTFE樹脂の特性を利用し
てガス拡散層ではその割合を多くし、反応層では少なく
して両層を構成している。
電解に使用すると幾つかの問題点が生ずる。例えば高濃
度の苛性ソーダ中では撥水材であるPTFE樹脂が親水
化して撥水性を失い易くなる。これを防止するために前
記ガス拡散層のガス室側に薄い多孔性のPTFEシート
を貼ることが試みられている。又このガス拡散電極に酸
素や空気を供給しながら電解を進行させるが、副反応と
して一部過酸化水素が生成しそれが構成材料である炭素
を腐食して炭酸ソーダを生成することがある。アルカリ
溶液中では前記炭酸ソーダは沈澱してガス拡散層を閉塞
したり表面を親水化したりしてガス拡散電極の機能を劣
化させることがある。この炭酸ソーダが生成しなくても
炭素表面に触媒を担持するのみで該触媒による炭素腐食
が生ずることも観察されている。
使用する炭素の選択やその作製法及び炭素と樹脂との混
合比をコントロールすることが検討されている。しかし
ながらこれらの方法は根本的な解決法とはならず、炭素
の腐食を遅らせることはできても、腐食を停止すること
はできない。炭素を使用しなければこのような腐食の問
題は起きないため、炭素の代わりに金属である銀を使用
することが試みられている。ところがこの金属を使用す
るガス拡散電極は炭素を構成材料とするガス拡散電極と
異なり焼結法で製造され、その製造方法が極めて複雑に
なり、更に金属を使用するガス拡散電極では親水性部分
と疎水性部分を制御しにくいという問題点がある。
解電圧を低下させる方法として、ガス拡散電極をイオン
交換膜に密着又は接着して実質的に陰極室をなくしてし
まう、換言すると陰極室をガス室として構成する方法が
提案されている。この方法を採用した電解槽を使用して
クロルアルカリ電解を行なうと、生成する苛性ソーダは
反応層及びガス拡散層を通って陰極室であるガス室に到
達する。この方法は陰極液が存在しないためガス室の高
さ方向の圧力差の影響がなくなり大型化しても圧力分布
を考える必要がないこと、陰極液が実質的に存在しない
ため電気抵抗が最小になり電解電圧を最小に維持できる
という利点を有する一方、前記した生成する苛性ソーダ
のガス室方向への透過を促進するためにガス拡散層の貫
通孔の大きさ及び分布を制御しなければならない。しか
もガス室側に取り出された苛性ソーダが前記ガス拡散層
の貫通孔を閉塞し易く、閉塞が生ずると電解の円滑な進
行に支障を来たし、実験室レベルではさほど問題にはな
らないが、実用槽などの大型電解槽では前記閉塞による
電流分布の不均一や電解電圧の上昇といった問題が起こ
り易く、前記貫通孔の閉塞が電解槽の大型化を達成する
ための最大に障害となっている。又通常の食塩電解以外
にも芒硝電解等のソーダ電解でも同様の問題点が指摘さ
れている。
まりガス拡散電極を食塩電解や芒硝電解等の電気化学反
応に実用的なレベルで使用できないという欠点を解消
し、アルカリ中等の過酷な条件下でも長期間安定で食塩
電解等に実質的に使用可能な液透過型ガス拡散陰極構造
体を提供することを目的とする。
型ガス拡散陰極は、陽極室及び陰極ガス室を区画するイ
オン交換膜に接触したガス拡散陰極において、前記ガス
室側表面に水平方向に間隔をおいて複数の凹溝及び/又
は凸部を形成したことを特徴とする液透過型ガス拡散陰
極であり、前記水平方向に間隔をおいた複数の凹溝及び
/又は凸部以外に、該凹溝及び/又は凸部と交差するよ
うに前記水平方向の間隔より広い間隔で垂直方向の複数
の凹溝及び/又は凸部を形成しても良い。
は、ガス拡散陰極を使用する食塩電解や芒硝電解等の工
業電解においてガス室を構成する陰極室側に取り出され
る苛性ソーダ等を前記ガス拡散陰極のガス室側表面から
迅速に除去してガス供給の不足や親水性化に起因する電
解条件の不安定化を抑制し、長期間使用しても安定した
条件でソーダ電解等を行ない得るガス拡散陰極を提供で
きる。ガス拡散陰極の表面から得られる苛性ソーダ溶液
を離脱させることは、前記ガス拡散陰極表面を撥水化す
ることによりつまり液の濡れ性を悪くすることにより円
滑に行ない得ると考えられる。
るのみでは表面の濡れ性の低下は達成できるものの、ガ
ス拡散層を透過してガス室側に達する溶液が水玉状の液
滴としてガス拡散層表面に残り、この液滴はかなり大き
くならないと表面から離脱しない。本発明者らの経験に
よるとこの液滴は表面が平坦であればあるほど離脱しに
くく、逆に表面に凹凸を形成すると液滴が大きく成長し
ないうちに表面を容易に離脱して電極表面を覆うことが
なくなる。
ばソーダ電解では、電解の進行に伴ってガス拡散陰極の
背面に陰極液である苛性ソーダ溶液が透過してくる。こ
の溶液には陽極室側からイオン交換膜を浸透してくるナ
トリウムイオン、同伴水及び陰極から供給される水酸イ
オンが含まれる。この苛性ソーダ水溶液をガス拡散陰極
表面から迅速に除去しないとガス拡散陰極の貫通孔が閉
塞してガス供給が阻害されて、安定な電解操作が継続で
きなくなる。特にガス拡散陰極の下部、つまり重力方向
に沿った下側では上方からの苛性ソーダ水溶液が加わる
ため多量の苛性ソーダ水溶液が滞留してその分見掛け上
の過電圧が上がり電圧が上昇してしまうという現象が生
ずる。
溝が存在するとその方向に沿って液が流れるため前述の
閉塞の度合いが少なくなって電圧上昇が抑制され、安定
な電解操作が可能になる。例えばプレスによりガス拡散
陰極表面に細い凹溝を形成するとその部分は閉塞して電
解面積の減少を起こすが、ガス拡散陰極を透過して来る
苛性ソーダ水溶液がその凹溝に集中して該凹溝に沿って
流れるため、ガス拡散陰極の貫通孔の閉塞は電解面積の
減少分以上に減少する。つまりガス拡散陰極表面に透過
した苛性ソーダ水溶液が前記凹溝に沿って流れるため、
少なくとも該凹溝の真下のガス拡散陰極表面には苛性ソ
ーダ水溶液が滞留することがなく、ガス供給が十分に行
なわれて低電圧で電解が進行し、全体としては電圧上昇
が最小限に抑えられ、かつ安定な電解操作を行なうこと
ができる。なお前記凹溝はガス拡散陰極の成型時に前記
凹溝に対応する突起を有する金型を使用して成型するこ
とによりガス拡散陰極表面に形成しても良い。
にも依るが、該凹溝に保持される液はガス拡散陰極の横
方向に流れ該ガス拡散陰極の幅が小さいと該ガス拡散陰
極の両端部から下方に移動し、又ガス拡散陰極の幅が十
分ある場合でも前記凹溝に保持された液が該凹溝からオ
ーバーフローして下方に流下することがある。これらの
下方への流れを制御するためには、前述した水平方向の
凹溝に加えて垂直方向の凹溝を形成すれば良い。前記水
平方向の凹溝に沿って流れる液は該凹溝と交差する点で
その流れの方向が下方に変わり、前記垂直方向の凹溝に
沿って前記水平方向の凹溝の直ぐ下の水平方向の凹溝と
の交点に達し、この水平方向の凹溝にそって水平方向に
流れるか、更に前記垂直方向の凹溝に沿って下方に流れ
て次の水平方向の凹溝に達する。この繰り返しによりガ
ス拡散陰極に透過した苛性ソーダ水溶液等はオーバーフ
ローや端部からの下方移動を起こすことなくガス拡散陰
極表面から除去される。前記垂直方向の凹溝は前記水平
方向の凹溝に保持された液のオーバーフロー等を防止す
るものであり、その数は水平方向の凹溝より少なくて良
い。
電解には利用できないが、その減少分は電解効率の上昇
により十分に補償される。例えば前述した水平方向の凹
溝を5cm間隔で、垂直方向の凹溝を10cm間隔で形成する
と、実質的に5×10cmの電極を多数並べたものと同等の
性能が得られる。前記電極面積の減少は凹溝の幅に大き
く影響され非電解面積を最小にするため、前記凹溝の幅
は苛性ソーダ水溶液を十分保持できる範囲でなるべく小
さくすることが望ましく、通常は2〜3mmが好ましい。
又該凹溝の深さは特に限定されないがガス拡散陰極の厚
さの50%程度が好ましく、これより深くしても良い。こ
の場合のガス拡散陰極表面積中の凹溝の面積の割合、換
言すると電極として機能しない部分の割合は6〜9%と
なる。この比較的僅かな電極面積の減少により残りの91
〜94%のガス拡散陰極表面でのガス供給等が円滑に行な
えて正常な電解操作が可能になる。この凹溝形成による
実電流密度の上昇に伴う電圧上昇は10〜30mV又はそれ未
満であるので、実用的であると判断できる。
にガス拡散陰極表面の凸部を形成しても良い。この凸部
はどのように形成しても良いが、例えばガス拡散陰極の
表面近傍に金属線を埋め込んでその部分のガス拡散陰極
材料を膨出させたり、ガス拡散陰極の成型時に前記凸部
に対応する窪みを有する金型を使用して成型することに
よりガス拡散陰極表面に形成しても良い。前記した金属
線の埋め込み法は特に限定されないが、例えば電極基材
としてニッケルや銀又はそれらを厚付けメッキした金属
線メッシュで構成し、そのメッシュに5〜15cmの間隔を
おいて前記メッシュより太い金属線を予め組み込むこと
により当初から金属線を有する電極を構成することがで
きる。なお前記金属線は当然電解液に対して耐食性のあ
る材質である必要があり、可能ならば基材金属と同じ材
質とする。
まり該凸部より下方には流れなくなるため、前記凸部に
沿って液が流れ、前記凹溝と同等の効果が生ずる。金属
線を埋め込んだ部分では液が集中するため凹溝と同様に
その部分は電解に寄与しないが、該凸部以外の部分の電
解効率が上昇して電極面積の減少は十分に補償される。
なお凸部を形成した場合にも凹溝の場合と同様に、垂直
方向に交差する凸部を形成して該垂直方向の凸部に沿っ
て流下させるようにしても良いが、凸部をオーバーフロ
ーした液は下部のガス拡散陰極には接触せずに下方に移
動(落下)するため、ガス拡散陰極を閉塞する可能性は
低く、前記垂直方向の凸部は形成しなくても良い。しか
し安全を期すためには、間隔をおいて金属線等の切断部
を形成しその部分に垂直方向の溝を刻設した構造とする
ことが望ましく、金属線(凸部)部分に溜まった液の一
部が該金属線に沿って移動し、他の一部が金属線の切れ
目から溝を通って流下するため、大型電解槽の場合でも
全面に渡り電流分布のない電解が可能になる。
他の構成部材を、陽極−イオン交換膜−ガス拡散陰極−
陰極給電体の順で積層して両側から圧着して電極構造体
を作製し、この構造体を電解槽内に組み込んだ状態で陽
極室に食塩水を陰極室に酸素含有ガスをそれぞれ供給し
ながら両極間に通電すると、ガス拡散陰極で苛性ソーダ
等の陰極生成物が生成し、この苛性ソーダ等が前記ガス
拡散陰極を透過してガス拡散陰極表面に達する。この苛
性ソーダ等は該表面に形成された凹溝及び/又は凸部に
接触してその方向に案内されてガス拡散陰極表面を水平
方向あるいは垂直方向に移動し、最終的にガス拡散陰極
の下端に達してガス拡散陰極から離脱し、電解槽外に取
り出される。これらの凹溝や凸部が存在する電極表面は
電極として機能せず有効電極面積が減少するが、前記凹
溝等の存在しない電極ではガス拡散陰極全面に苛性ソー
ダ水溶液等が存在してガス拡散陰極を閉塞しがちである
のに対し、本発明のガス拡散陰極ではガス拡散陰極の前
記凹溝等の存在しない箇所に透過した苛性ソーダ水溶液
等が円滑に前記凹溝等に達し、電解中のガス拡散陰極の
表面の前記凹溝以外の面には殆ど苛性ソーダ水溶液等が
存在せず、従ってガス拡散陰極が閉塞してガス供給が阻
害されることもなくなり、低電圧で安定した電解を継続
できる。
電解用電解槽を例示するもので、図1はその概略縦断面
図、図2は図1のガス拡散陰極のガス室側表面の拡大斜
視図である。電解槽本体1は、イオン交換膜2により陽
極室3と陰極室(ガス室)4に区画され、前記イオン交
換膜2の陽極室3側にはメッシュ状の不溶性陽極5が密
着し、該イオン交換膜2の陰極室4側にはガス拡散陰極
6が密着している。該ガス拡散陰極6の陰極室側表面に
は、複数の狭間隔の水平方向の凹溝7、及び該凹溝7と
交差する複数の広間隔の垂直方向の凹溝8が刻設され、
該ガス拡散陰極6には陰極集電体9が接続されている。
なお10は陽極室底板に形成された陽極液導入口、11は陽
極室天板に形成された陽極液及びガス取出口、12は陰極
室天板に形成された酸素含有ガス導入口、13は陰極室底
板に形成された苛性ソーダ取出口である。
ば食塩水を供給しかつ陰極室4に酸素含有ガスを供給し
ながら両電極5、6間に通電すると、イオン交換膜2の
陰極室4側表面で苛性ソーダが生成し、この苛性ソーダ
は水溶液としてガス拡散陰極6を透過してその陰極室側
表面に達する。該表面に達した苛性ソーダ水溶液は該表
面を流下して水平方向の凹溝7に達し、該凹溝7に保持
されあるいは該凹溝7を水平方向に移動する。移動して
いる苛性ソーダ水溶液は水平方向の凹溝7と垂直方向の
凹溝8との交点に達し、順次下方の水平方向の凹溝7に
達し、全体的に下方に移行してガス拡散陰極から離脱す
る。この苛性ソーダ水溶液は一旦凹溝7又は8に達する
と、残りのガス拡散陰極表面に接触することなく、ガス
拡散陰極から離脱するため、凹溝が形成された部分以外
の電極表面に液が残存してガス供給を阻害することがな
く、該電極表面全体が有効に電解に使用できる。
槽を示したが、本発明は3室型ソーダ電解用電解槽等に
も適用可能である。図3は、図2に示したガス室側表面
の変形例を示す拡大斜視図であり、図4は更に他の変形
例を示す拡大斜視図である。図3では、図2における水
平方向の凹溝7のみが形成され垂直方向の凹溝は形成さ
れていないが、この水平方向の凹溝7のみでも陰極室側
表面に達した苛性ソーダ水溶液は該凹溝7に保持されあ
るいは該凹溝7を水平方向に移動して端部から流下して
ガス拡散陰極から離脱する。図4では、図2と同じ水平
方向の凹溝7に、金属棒などを埋め込んで凸部14を形成
している。この例でも図3の場合と同様に、陰極室側表
面に達した苛性ソーダ水溶液は該凸部14に沿って水平方
向に移動して端部から流下してガス拡散陰極から離脱す
る。
を使用する電解の実施例を記載するが、該実施例は本発
明を限定するものではない。
mmのニッケルフォームをプレスにより1mmの厚さまで潰
してガス拡散電極基材とした。カルボニルニッケルにバ
インダーであるデキストリンを5%加え水で練ったペー
ストを前記基材の内部に両面から充填しかつ表面に塗布
し、この基材を60℃で乾燥後、水素を流した450 ℃の電
気炉中で15分焼結した。この焼結した基材を銀の無電解
メッキ浴に浸漬してその表面に銀メッキを施した。PT
FE樹脂の水懸濁剤であるデュポン社製のJ30を脱イオ
ン水で2倍に希釈した液を、前記メッキ基材の両面及び
貫通孔表面に行き渡るように塗布し乾燥後350 ℃で15分
焼結した。
を硝酸銀溶液に懸濁した液を塗布し乾燥後、水素雰囲気
中250 ℃で15分焼成して電極触媒とした。この塗布面と
は反対面に5cm間隔で幅2mm深さ0.6 mmの水平方向の凹
溝をプレスにより形成し、更に該凹溝と交差するように
10cm間隔で同形状の垂直方向の凹溝を形成した。これを
ガス拡散陰極としかつニッケルメッシュから成る陰極給
電体に接続した後、デュポン社製のイオン交換膜ナフィ
オン961 に密着させ、前記ガス拡散陰極のイオン交換膜
の反対側には、チタンメッシュに酸化ルテニウムと酸化
タンタルから成る混合物を被覆した不溶性陽極を密着さ
せ、前記陰極給電体と不溶性陽極間に圧力を掛けて固定
し、高さ25cm×幅20cmの2室型電解槽内に設置し、ソー
ダ電解用電解槽を構成した。
食塩水を、陰極室に水分を飽和した酸素ガスを理論量の
120 %供給しながら温度90℃、電流密度30A/dm2 で電解
を行なった。初期槽電圧は2.05Vであり、陰極室から濃
度33%の苛性ソーダが得られた。50日経過後も電圧変化
はなく他の性能にも変化はなかった。又前記ガス拡散陰
極表面の液は凹溝に沿って流れており予想通りであっ
た。
こと以外は実施例1と同じ電解槽を組み立て、同一条件
で苛性ソーダの電解生成を行なった。初期の槽電圧は2.
4 Vであったが、30分後には電圧が2.8 Vまで上昇し
た。ガス拡散陰極表面の垂直方向の電流分布を観察した
ところ、電解槽上端から10cmの所での電流密度は40〜50
A/dm2 に相当したのに対し、下端から5cmの部分では電
流が殆ど零であり僅かな水素発生が認められた。電解継
続は危険であると判断し、電解は継続しなかった。なお
前記ガス拡散陰極表面の液は電極表面全体を流下し、最
下部では流下する液により電極表面全体が完全に覆われ
ていた。
んだ金属メッシュを基材として使用し、このメッシュの
片側に直径1mmのニッケル線を平行に7cm間隔で並べて
溶接した。このメッシュの両面に実施例1と同じカルボ
ニルニッケルのペーストを塗布し、室温にて乾燥後、実
施例1と同様にして水素ガス雰囲気中で焼結して電極基
体とした。この基体の片側にはニッケル線が約0.5 mm突
出していた。ニッケル線の突出のない面を電極面として
塩化白金酸のブチルアルコール溶液を刷毛で塗布し乾燥
後、水素雰囲気中200 ℃で15分加熱した。このように作
製したガス拡散陰極のニッケル線突出側に該ニッケル線
と垂直方向に10cm間隔で深さ0.5 mm幅1mmの縦溝を入れ
た。これをガス拡散陰極として実施例1と同じ電解槽に
取付け同一条件で電解を行なったところ、槽電圧は2.05
Vで極めて安定していた。又電流密度を40A/dm2 上昇さ
せたところ槽電圧は2.15Vに上昇し、生成電解液量は増
加したが電解は安定していた。
を形成しなかったこと以外は実施例2と同一条件で電解
を行なったところ、電流密度30A/dm2 での初期電圧は2.
38Vであったが、30分後には2.8 Vを越えてしまった。
極ガス室を区画するイオン交換膜に接触したガス拡散陰
極において、前記ガス室側表面に水平方向に間隔をおい
て複数の凹溝及び/又は凸部を形成したことを特徴とす
る液透過型ガス拡散陰極である。このガス拡散陰極は、
その表面で生成しガス室側に透過する苛性ソーダ水溶液
等が該ガス室側表面に形成された垂直方向の凹溝や凸部
に保持され、あるいはこれに沿って移動することによ
り、凹溝や凸部が形成されていないガス拡散陰極表面に
苛性ソーダ水溶液等の電解液が滞留することを防止す
る。前記凹溝や凸部が形成された電極表面は電解には使
用できないが、該凹溝等が存在しなければ電極表面全体
を被覆してガス供給を阻害する電解液の滞留を抑制し生
成した苛性ソーダ等を直ちに陰極室側から取り出すこと
ができ、これによりガスの供給及び取り出しを円滑に行
なうことが可能になり、槽電圧の低下を達成できる。つ
まり本発明ではこの凹溝等による有効電極面積の減少に
よる電解効率の減少を十分に補償できる電解効率の上昇
を、前記凹溝等の形成により獲得することができるので
ある。更に電流密度を上昇させて生成電解液量を増加さ
せてもガス拡散陰極の閉塞は殆どない。
散陰極表面からの液離脱が重大な問題点となりやすく、
この問題点解決が電解槽大型化のネックになることが多
い。本発明によると電解槽を大型化しても、凹溝や凸部
の数をそれに対応するように増加するのみで大量の液離
脱を円滑に行なうことができ、電解槽の大型化にも容易
に対応できる。前記凹溝や凸部は任意の方法でガス拡散
陰極表面に形成できるが、それぞれガス拡散陰極をプレ
スして潰すことにより、又電解液に対して耐食性を有す
る金属又は樹脂製の線をガス拡散陰極中に埋め込んで形
成することができる。
えて、これらと交差する垂直方向の凹溝や凸部を形成し
ても良い。このように構成すると、前記水平方向の凹溝
に沿って流れる液は該凹溝と交差する点でその流れの方
向が下方に変わり、前記垂直方向の凹溝に沿って前記水
平方向の凹溝の直ぐ下の水平方向の凹溝との交点に達
し、この水平方向の凹溝にそって水平方向に流れるか、
更に前記垂直方向の凹溝に沿って下方に流れて次の水平
方向の凹溝に達する。この繰り返しによりガス拡散陰極
表面の電解液は該ガス拡散陰極表面から除去される。
概略縦断面図。
図。
斜視図。
陽極室 4・・・陰極室(ガス室) 5・・・不溶性陽
極 6・・・ガス拡散陰極 7・・・水平方向の凹溝
8・・・垂直方向の凹溝 9・・・陰極給電体 10・・
・陽極液導入口 11・・・陽極液及びガス取出口 12・・・酸素含有ガス
導入口 13・・・苛性ソーダ取出口 14・・・凸部
Claims (4)
- 【請求項1】 陽極室及び陰極ガス室を区画するイオン
交換膜に接触したガス拡散陰極において、前記ガス室側
表面に水平方向に間隔をおいて複数の凹溝及び/又は凸
部を形成したことを特徴とする液透過型ガス拡散陰極。 - 【請求項2】 凹溝を、ガス拡散陰極表面をプレスして
潰すことにより形成した請求項1に記載の液透過型ガス
拡散陰極。 - 【請求項3】 凸部を、電解液に対して耐食性を有する
金属又は樹脂製の線をガス拡散陰極中に埋め込んで形成
した請求項1に記載の液透過型ガス拡散陰極。 - 【請求項4】 陽極室及び陰極ガス室を区画するイオン
交換膜に接触したガス拡散陰極において、前記ガス室側
表面に水平方向に間隔をおいて複数の凹溝及び/又は凸
部を形成するとともに、前記表面に前記凹溝及び/又は
凸部と交差するように前記水平方向の間隔より広い間隔
で垂直方向に複数の凹溝及び/又は凸部を形成したこと
を特徴とする液透過型ガス拡散陰極。
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|---|---|---|---|
| JP18548896A JP3677120B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 液透過型ガス拡散陰極 |
| US08/881,361 US5827412A (en) | 1996-06-26 | 1997-06-24 | Liquid permeation-type gas-diffusion cathode |
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|---|---|---|---|
| JP18548896A JP3677120B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 液透過型ガス拡散陰極 |
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|---|---|
| JPH108284A true JPH108284A (ja) | 1998-01-13 |
| JP3677120B2 JP3677120B2 (ja) | 2005-07-27 |
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| JP18548896A Expired - Fee Related JP3677120B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | 液透過型ガス拡散陰極 |
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|---|---|---|---|---|
| KR20240098652A (ko) * | 2022-12-21 | 2024-06-28 | 주식회사 테크로스 | 전기화학적 과산화수소 생산을 위한 가스확산전극 및 이의 제조방법 |
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