JPH1087818A - ポリフェニレンエーテルの製造方法 - Google Patents

ポリフェニレンエーテルの製造方法

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JPH1087818A
JPH1087818A JP26229496A JP26229496A JPH1087818A JP H1087818 A JPH1087818 A JP H1087818A JP 26229496 A JP26229496 A JP 26229496A JP 26229496 A JP26229496 A JP 26229496A JP H1087818 A JPH1087818 A JP H1087818A
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JP
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aryl group
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JP26229496A
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English (en)
Inventor
Akira Mitsui
昭 三井
Sadataka Kanejima
節隆 金島
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェノール性化合物を酸化重合させるポリフ
ェニレンエーテルの製造において、高活性な触媒を用い
ることで製造工程が簡略であり低コストな製造方法を提
供する。 【解決手段】 (イ)銅化合物、(ロ)窒素含有化合
物、(ハ)特定の構造を持つスルホン酸類またはスルホ
ン酸塩類、またはテトラフェニルボレート類からなる触
媒を用いるポリフェニレンエーテルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は活性が改良された、
高活性である新規な触媒によるポリフェニレンエーテル
の製造方法に関するものである。更に詳しくは(イ)銅
化合物と、(ロ)脂肪族または芳香族の第1級、第2級
または第3級のモノアミン、ジアミン、トリアミン化合
物、またはヘテロ原子として窒素原子を含む環状化合物
から選ばれた少なくとも1種の窒素含有化合物と、
(ハ)(a)群としてスルホン酸類、(b)群としてス
ルホン酸塩類もしくは該塩類と酸の組み合わせ、(c)
群としてテトラフェニルボレート系塩類もしくは塩類と
酸の組み合わせの内、各群のいずれかに属する1種以上
の化合物群からなる、活性が改良された高活性な触媒を
用いるフェノール性化合物の酸化重合によるポリフェニ
レンエーテルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール性化合物を酸化重合させてポ
リフェニレンエーテルを製造する際に用いられる重合触
媒としては、特公昭36−18692号公報で提案され
て以来、銅化合物と各種アミンとの組み合わせが多数提
案されてきた。即ち、銅化合物の種類及びこれと共働す
るハロゲン化物の提案、またアミンに関しても1級アミ
ンか2級アミンか3級アミンかという選択や、モノアミ
ンかジアミンかポリアミンか等の種々の提案がなされて
きた。例えば、古くはUSP3306875号、同33
44116号、同3432466号各明細書では銅化合
物とN,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブタ
ンジアミン等のテトラアルキルタイプのジアミンの触媒
系を用いる方法や特公昭52−17075号、特公昭5
2−17076号各公報では銅化合物とテトラアルキル
タイプのジアミン及びヨウ素化合物との組み合わせも提
案されているが触媒活性の面で充分とはいえなかった。
【0003】また特公昭59−53012号公報では銅
化合物とN,N’−ジ−t−ブチルエチレンジアミン及
びN−メチルピロリジン等の3級アミンの組み合わせが
比較的活性が高いとされている。しかしこの触媒系を用
いて製造した重合体は色が悪い上に、ゴム変性ポリスチ
レンの様なスチレン系樹脂との組成物の耐衝撃性が低
く、耐熱安定性も悪いため実用的でないということが明
らかとなった。そのため特公昭59−23332号公報
では前記触媒系にN−ジ−n−ブチルアミン等の2級モ
ノアミンを組み合わせた触媒系によって初めて実用的と
なったのである。
【0004】更にこの触媒系において臭化物イオンの量
を原料フェノール性化合物に対するモル比で1:35以
上とする製造法(特開昭59−74124号公報)、銅
化合物として第1銅塩と第2銅塩との混合物を用いるこ
とを特徴とする方法(特開昭59−131627号公
報)及び2級モノアミンとしてジメチルアミンを用いる
触媒系(特公昭60−54327号公報)等も開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら従
来公知の触媒は、重合活性、特に生産性の高い連続重合
方法における重合活性の面ではまだまだ不充分であっ
た。本発明は高活性の触媒を開発することにより、触媒
の使用量を減少させ、高効率の生産性を達成するととも
に、製造工程を簡略化したポリフェニレンエーテルの製
造方法を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために、先に特開昭64−33131号公報に
おいて銅化合物と2級脂肪族アミンまたは2級脂肪族ア
ミンと特殊な構造を持つアニリン類とN,N,N’,
N’−テトラメチル1,3−ジアミノ(置換または非置
換)プロパン及び臭素化合物もしくは塩素化合物からな
る触媒を用いることにより、高重合活性で且つ得られる
ポリフェニレンエーテルの品質、特に色調及びゴム補強
ポリスチレン等を配合して組成物にしたときのアイゾッ
ト衝撃の強さが顕著に良好になることを見出している。
本発明者らは更に高活性な触媒の検討を進めた結果、驚
くべきことに臭素化合物もしくは塩素化合物を用いるよ
りもスルホン酸類、またはスルホン酸塩類もしくは塩類
と酸の組み合わせ、またはテトラフェニルボレート系塩
類もしくは塩類と酸の組み合わせが非常に高重合活性で
あることを見出し本発明に至った。
【0007】即ち本発明はフェノール類を酸化重合させ
ることによるポリフェニレンエーテルの製造において、
(イ)銅化合物と、(ロ)脂肪族または芳香族の第1
級、第2級または第3級のモノアミン、ジアミン、トリ
アミン化合物、またはヘテロ原子として窒素原子を含む
環状化合物から選ばれた少なくとも1種の窒素含有化合
物と、(ハ)(a)群としてスルホン酸類、(b)群と
してスルホン酸塩類もしくは該塩類と酸の組み合わせ、
(c)群としてテトラフェニルボレート系塩類もしくは
該塩類と酸の組み合わせの内、各群のいずれかに属する
1種以上の化合物群からなる、活性が改良された高活性
な触媒を用いることを特徴とするフェノール性化合物の
酸化重合によるポリフェニレンエーテルの製造方法であ
る。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される(イ)成分の銅化合物は、第一銅塩、
第二銅塩及びこれらの混合物である。第一銅または第二
銅の化合物はどんなものでも使用し得るが、経済性及び
化合物の入手しやすさの点から可溶性銅塩が好ましい。
また通常は不溶性の塩(第一銅、第二銅)の化合物でも
使用しうる。
【0009】本発明の触媒成分として使用できる第二銅
化合物としては、塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二
銅、硝酸第二銅、酢酸第二銅、アジ化第二銅、トルイル
酸第二銅等を例示することができるがこれらの例には限
定されない。また使用できる第一銅化合物としては、塩
化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅、酢酸
第一銅、アジ化第一銅、トルイル酸第一銅等を例示する
ことができるがこれらの例には限定されない。これらの
中で好ましい第一銅及び第二銅化合物は塩化第一銅、塩
化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅である。またこれら
の銅塩は酸化物、炭酸塩、水酸化物等と対応するハロゲ
ンまたは酸から使用時に合成しても良い。
【0010】銅化合物の使用量は特に限定されないが、
フェノール性化合物100モルに対して銅として0.0
02モルから0.5モル、好ましくは0.005モルか
ら0.1モルの範囲で適宜使用し得る。このことは銅の
使用量がモノマーに対して極めて低濃度で使用できるこ
とを示すものであり、換言すれば本発明においては単位
銅当たりの活性が極めて高いことを意味している。
【0011】本発明で用いられる(ロ)成分の窒素含有
化合物は、脂肪族または芳香族の第1級、第2級または
第3級のモノアミン、ジアミン、トリアミン化合物、ま
たはヘテロ原子として窒素原子を含む環状化合物から選
ばれた少なくとも1種の化合物が用いられる。脂肪族ま
たは芳香族の第1、第2、第3級アミン類は該当する化
合物の窒素の置換基として脂肪族炭化水素、芳香族炭化
水素が置換された構造のものであり、2級、3級アミン
の窒素の置換基においては脂肪族炭化水素のみの置換基
でも良く、芳香族炭化水素のみの置換基でも良い。また
脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素の共存型の置換基でも
良い。
【0012】ジアミン、トリアミンにおいては窒素数が
2個以上あるがそれぞれの窒素の置換基についても脂肪
族炭化水素のみの置換基でも良く、芳香族炭化水素のみ
の置換基でも良い。また脂肪族炭化水素と芳香族炭化水
素の共存型の置換基でも良い。更にはそれぞれの窒素は
独立に1級、2級、3級であっても良い。ヘテロ原子と
して窒素原子を含む環状化合物はその環状の骨格内に窒
素原子を持てばどの様な構造のものも含有される。この
様な窒素含有化合物の使用量は特に制限はないが、フェ
ノール性化合物100モルに対して、0.05から10
モルの範囲で用いることが好ましい。
【0013】これらの例を具体的に述べれば1個の窒素
含有化合物としてはモノアルキルアミン、ジアルキルア
ミン、トリアルキルアミン、アルカノールアミン類、ア
ニリン、N−炭化水素置換アニリン類、ジフェニルアミ
ン類、環状アミン類、ピリジン類等、2個の窒素含有化
合物としてはエチレンジアミンやこれらの炭化水素(芳
香環炭化水素)置換体、プロパンジアミンやこれらの炭
化水素(芳香環炭化水素)置換体、イミダゾール類等は
良い例である。3個の窒素含有化合物としてはジエチレ
ントリアミンやこれらの炭化水素(芳香環炭化水素)置
換体、ジプロパントリアミンやこれらの炭化水素(芳香
環炭化水素)置換体等である。
【0014】少なくとも1種以上の2級アミンと3級脂
肪族プロパンジアミンの併用が好ましい。好ましい第2
級脂肪族アミンは窒素に結合している基がそれぞれ独立
に炭素数1〜20個、より好ましくは炭素数1から10
個を持つアミンである。特に現在商業的に容易に入手し
うるという点で炭素数で1から8、好ましくは炭素数で
2から6、更に好ましくは炭素数で3から5のアルキル
基またはアラルキル基である第2級脂肪族アミンの使用
が好ましい。
【0015】本発明で使用しうる第2級アミンの例は次
のものを含有するがこれらの例に限定されない。ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、
ジ−第2級−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、
ジ−第2級−ブチルアミン、ジ−第3級−ブチルアミ
ン、ジペンチルアミン類、ジヘキシルアミン類、ジヘプ
チルアミン類、ジオクチルアミン類、ジノニルアミン
類、ジデシルアミン類、ジエイコシルアミン類、ジベン
ジルアミン類、メチルエチルアミン、メチルブチルアミ
ン類、シクロヘキシルアミン類、オクタデシルシクロヘ
キシルアミン類等の脂肪族2級モノアミン類、
【0016】N−メチル−1,3−ジアミノプロパン、
N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,
N,N’−トリメチル−1,3−ジアミノプロパン、N
−エチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエ
チル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’−トリ
エチル−1,3−ジアミノプロパン等のN−、N,N
−、N,N,N’−(モノ、ジ、トリアルキル)ジアミ
ノプロパン類、N−、N,N−、N,N,N’−(モ
ノ、ジ、トリアルキル)ジアミノブタン類、N−、N,
N−、N,N,N’−(モノ、ジ、トリアルキル)ジア
ミノペンタン類、N−、N,N−、N,N,N’−(モ
ノ、ジ、トリアルキル)ジアミノヘキサン類、N−、
N,N−、N,N,N’−(モノ、ジ、トリアルキル)
ジアミノオクタン類、
【0017】N−フェニルエタノールアミン、N−(o
−メチル)フェニルエタノールアミン、N−(m−メチ
ル)フェニルエタノールアミン、N−(p−メチル)フ
ェニルエタノールアミン、N−(2’,6’−ジメチ
ル)フェニルエタノールアミン、N−(p−クロロ)フ
ェニルエタノールアミン、N−(m−クロロ)フェニル
エタノールアミン、N−(o−クロロ)フェニルエタノ
ールアミン、N−(p−エチル)フェニルエタノールア
ミン、N−(m−エチル)フェニルエタノールアミン、
N−(o−エチル)フェニルエタノールアミン、N−メ
チルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニ
リン、N−ブチルアニリン、N−メチル−2−メチルア
ニリン、N−メチル−2,6−ジメチルアニリン、N−
メチル−2,4,6−トリメチルアニリン、N−ナフチ
ルアニリン、ジフェニルアミン等を挙げることができ
る。
【0018】本発明においては第2級アミンの使用量と
しては特に限定されず、フェノール性化合物100モル
に対して0.05から15モル、好ましくは0.1から
5モルの範囲で用いられる。
【0019】また第2級脂肪族アミンとN−フェニルエ
タノールアミン、N−炭化水素置換アニリンから選ばれ
た少なくとも一種を併用することは、触媒活性及び得ら
れるポリフェニレンエーテルの品質の面から特に好まし
い。第2級脂肪族アミンとN−フェニルエタノールアミ
ン、N−炭化水素置換アニリンから選ばれた少なくとも
一種とを併用する場合、好適なモル比率は90/10か
ら10/90の範囲である。
【0020】3級脂肪族プロパンジアミンで特に好まし
いアミンはN,N,N’,N’−テトラメチル−1,3
−ジアミノ(非置換または置換)プロパンである。N,
N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ非置
換プロパンとはN,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノプロパンのことをいい、N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ置換プロ
パンとはジアミンの窒素原子間のプロパン主鎖に置換基
(側鎖)を有するものをいう。なお該置換基としては低
級アルキル基が好ましく、且つモノ置換が好ましい。
【0021】次にN,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノ置換プロパンの例を挙げると、N,
N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−1
−メチルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル
−1,3−ジアミノ−2−メチルプロパン、N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−1−エ
チルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノ−2−エチルプロパン等がある。1,
3−ジアミンの量は特に限定されないがフェノール性化
合物100モルに対して0.1から10モル、好ましく
は1から6モルが用いられる。
【0022】更に本発明においては(ハ)成分の(a)
群として下記式(1)
【0023】
【化6】 (式中、R1 はアリール基または(a)ハロゲン、
(b)ニトロ基、炭素数1〜20の(c)アルキル基、
(d)置換アルキル基、(e)アリール基、(f)置換
アリール基、(g)アルコキシル基、(h)置換アルコ
キシル基の中から選ばれた少なくとも1個以上の基で置
換された置換アリール基または下記式(2)で表される
基である。)
【0024】
【化7】 (式中、R2 、R3 はそれぞれ独立に炭素数1〜30の
アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリー
ル基である。)で表されるスルホン酸類または(b)群
として下記式(3)
【0025】
【化8】 (式中、X1 はアルカリ金属、アンモニウム、モノアル
キルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアル
キルアンモニウム、テトラアルキルアンモニウムを表
し、R1 ’はアリール基または(a)ハロゲン、(b)
ニトロ基、炭素数1〜20の(c)アルキル基、(d)
置換アルキル基、(e)アリール基、(f)置換アリー
ル基、(g)アルコキシル基、(h)置換アルコキシル
基の中から選ばれた少なくとも1個以上の基で置換され
た置換アリール基または下記式(4)で表される基であ
る。)
【0026】
【化9】 (式中、R2 ’、R3 ’はそれぞれ独立に炭素数1〜3
0のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基である。)で表される塩類もしくは塩類と酸の
組み合わせまたは(c)群として下記式(5)
【0027】
【化10】 (式中、X2 はアルカリ金属、アンモニウム、モノアル
キルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアル
キルアンモニウム、テトラアルキルアンモニウムを表
し、R4 はハロゲン、アルキル基、ハロゲン置換アルキ
ル基であり、n=0〜5の整数である。)で表されるテ
トラフェニルボレート系塩類もしくは塩類と酸の組み合
わせからなる(a),(b),(c)3群の中から選ば
れた少なくとも1種の化合物群を使用する。これらの化
合物群は水和化合物をも含有する。
【0028】(a)群は酸類であり、このまま使用で
き、1種類の化合物を単独で用いることも、2種以上併
用することもできる。(b)群は式(1)に対応する構
造を持つ塩類でありこれはそのまま使用することができ
るし、もしくは酸と組み合わせて使用することもでき
る。更には1種類の塩化合物を単独で用いることも、2
種以上併用することもでき、酸も1種類の酸を単独で用
いることも、2種以上併用することもできる。
【0029】(c)群は塩でありこれはこのまま使用す
ることができるし、酸と組み合わせて使用することもで
きる。更には1種類の塩化合物を単独で用いることも、
2種以上併用することもでき、酸も1種類の酸を単独で
用いることも、2種以上併用することもできる。更に例
えば(a)群から化合物を1種類、(b)群から化合物
を1種類選んでこれらを併用するという様な(a)群、
(b)群、(c)群の各群の中から選ばれた2種以上の
組み合わせも無論可能である。(b)群や(c)群の様
に塩類を使用する、もしくは塩類と酸を組み合わせて用
いる方法は塩類が安価であり入手しやすく対応する酸が
高価で入手が困難な場合に用いることができる有利な方
法である。
【0030】即ち(b)、(c)群の塩類が例えばナト
リウム塩で酸が例えば塩酸である場合、これらの溶液混
合でそれぞれ対応する酸類と塩化ナトリウムを得ること
ができるからである。結果として生成される塩化ナトリ
ウム等の無機塩類は必須ではないが共存を許される。更
にスルホン酸塩類やボレート塩類ををそのまま用いるこ
とができる理由については本発明を何ら限定するもので
はないが、例えば塩化第二銅と塩類がナトリウム塩であ
る式(3)の化合物を溶液混合した場合、塩化ナトリウ
ムが得られることからおそらく銅塩類との混合で銅塩類
のカウンターアニオンの交換が起こる作用であると推定
される。
【0031】次に本発明に使用できる化合物の例を示す
が、本発明はこれらの例に限定されない。まず式(1)
で(a)群の酸として表される化合物の例としては、ベ
ンゼンスルホン酸、2−メチルスルホン酸,3−メチル
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2,6−ジメチ
ルベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルベンゼンスル
ホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸
(2−メシチレンスルホン酸)、p−クロロベンゼンス
ルホン酸、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン
酸、3−ニトロベンゼンスルホン酸、1−ナフタレンス
ルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
1 が式(2)で表される場合には例えばビス(2−エ
チルヘキシル)スルホコハク酸等が挙げられる。
【0032】(b)群の式(3)で表される塩類として
は、前述した酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニ
ウム塩が代表例である。R1 が式(4)で表される場合
にも前述した酸の塩、例えばビス(2−エチルヘキシ
ル)スルホコハク酸ナトリウム等が挙げられる。次に式
(5)で表される化合物の例としてはテトラフェニルホ
ウ酸ナトリウム、テトラキス(p−クロルフェニル)ホ
ウ酸カリウム、テトラキス(p−フルオロフェニル)ホ
ウ酸ナトリウム、テトラキス[3,5−ビス(トリフル
オロメチル)フェニル]ホウ酸ナトリウム等が挙げられ
る。
【0033】式(1)、式(3)または式(5)の化合
物の使用量は使用する銅のモル数に対し当量から20当
量であり、好ましくは銅のモル数に対し2から10当量
である。
【0034】本発明では(b)群や(c)群のスルホン
酸塩類、ボレート塩類はそのままで使用することもでき
るが、これらと酸を組み合わせて使用することもでき
る。使用できる酸は特に限定はされないが、塩化水素や
臭化水素等のハロゲン化水素、硝酸、硫酸、過塩素酸、
テトラフルオロリン酸等やこれらの水溶液等の溶液の使
用が挙げられる。これらの酸の内、好適なものはハロゲ
ン化水素もしくはこれらの水溶液である。これらの酸の
量は(b)群や(c)群の化合物のモル数に対し2当量
以下程度使用するだけで充分である。
【0035】触媒の調製は、水、メタノール、エタノー
ル、ブタノール等のアルコールやアルコール混合溶媒、
その他との混合溶媒を用いて行うことができる。例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳
香族炭化水素が共存していても良く、更に加えてフェノ
ール性化合物の単量体等が混合していても良い。銅化合
物を溶解させること、もしくは調製中に銅化合物が一部
でも溶解することが留意されていれば、当業者間に通常
知られている方法で目的を達成させることができる。大
気下で調製しても良く、調製温度は特に限定されない。
【0036】本発明に用いるフェノール性化合物は下記
式(6)で表される構造を持つ化合物である。
【0037】
【化11】 (式中、R5 はアルキル基、置換アルキル基、アラルキ
ル基、置換アラルキル基、アリール基、置換アリール
基、アルコキシ基、置換アルコキシ基を表し、R6はR
5 について定義されたものに加え更にハロゲンであって
も良く、R7 はR6について定義されたものに加え更に
水素であっても良い。)
【0038】フェノール性化合物としては例えば、2,
6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェ
ノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,6−
ジエチルフェノール、2−エチル−6−n−プロピルフ
ェノール、2−メチル−6−クロルフェノール、2−メ
チル−6−ブロモフェノール、2−メチル−6−イソプ
ロピルフェノール、2−メチル−6−n−プロピルフェ
ノール、2−エチル−6−ブロモフェノール、2−メチ
ル−6−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−n−プロ
ピルフェノール、2−エチル−6−クロルフェノール、
2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェ
ニルフェノール、2,6−ビス−(4−フルオロフェニ
ル)フェノール、2−メチル−6−トリルフェノール、
2,6−ジトリルフェノール等が挙げられる。
【0039】これらのフェノール性化合物はそれぞれ単
独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。また少
量のフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール、2,4−ジメチルフェノール、2−エチ
ルフェノール等を含んでいても実質上差し支えない。こ
れらのフェノール性化合物の中で特に2,6−ジメチル
フェノールが重要である。
【0040】本発明においてフェノール性化合物を酸化
重合させる際に、フェノール性化合物の溶媒に対する割
合は広い範囲で選ぶことができるが、通常混合物中のフ
ェノール性化合物濃度は70重量%以下、好ましくは5
〜40重量%、より好ましくは8〜35重量%の範囲で
ある。
【0041】本発明方法において用いる反応溶媒は被酸
化物であるフェノール性化合物に比較して酸化されにく
く、かつ反応過程の中間に生成すると考えられる各種ラ
ジカルに対して反応性をほとんど有しないものである限
り特に制限はないが、低分子量のフェノール性化合物を
溶解し、触媒混合物の一部または全部を溶解するものが
好ましい。このような溶媒の例としては例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭
化水素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロ
ルエタン、トリクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、トリクロルベンゼンの様なハロゲン化炭化
水素、ニトロベンゼンの様なニトロ化合物等を挙げるこ
とができ、これらは重合体の良溶媒として使用できる。
【0042】また重合体の貧溶媒の例として、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジル
アルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロ
ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類、酢酸エチル、ギ酸エチル等のエ
ステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の
エーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメ
チルスルホキシドの様なスルホキシド類、更には水を挙
げることができる。これら良溶媒の1種以上、必要であ
れば更に貧溶媒の1種以上と混合して使用することがで
きる。反応溶媒中にメタノール、エタノール等のアルコ
ール類を含有させることは活性の面から好ましい。
【0043】フェノール性化合物を酸化重合させて得ら
れる重合体であるポリフェニレンエーテルに対する良溶
媒と貧溶媒の比率を選ぶことによって溶液重合法にもな
るし、貧溶媒の比率を大きくすることで反応の進行とと
もに重合体が反応溶媒中に粒子として析出する沈殿重合
法にもなる。
【0044】本発明はバッチ重合法、連続重合法、溶液
重合法、沈殿重合法等の重合方法に適用できる。特に前
述した反応の進行とともに重合体が反応系内中に粒子と
して析出してくる沈殿重合法が好ましい。重合反応系に
界面活性剤、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金
属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキサイド、硫酸マ
グネシウム、塩化カルシウム等の中性塩、ゼオライト等
も添加することができる。
【0045】重合反応温度については、低すぎると反応
が進行しにくく、また高すぎると触媒が失活することも
あるので、0〜80℃、好ましくは10〜70℃の範囲
で行われることが好ましい。本発明の酸化重合における
酸素は純酸素の他、窒素等の不活性ガスと任意の割合で
混合したもの及び空気等が使用できる。反応中の系内圧
力は常圧で充分であるが必要に応じて減圧でも加圧でも
使用できる。
【0046】重合反応終了後の後処理方法については、
特に制限はない。通常、塩酸や酢酸等の酸、またはエチ
レンジアミン4酢酸(EDTA)及びその塩、ニトリロ
ポリ酢酸及びその塩等を反応液に加えて触媒を失活させ
た後、生成した重合体を分離してメタノール等の該重合
体を溶解しない溶媒で洗浄後、乾燥するという簡単な操
作でポリフェニレンエーテルが回収できる。
【0047】
【発明の実施の形態】次に実施例により本発明の実施の
形態を説明するが、本発明はこれらの例によってなんら
限定されるべきではない。重合活性についてはガスビュ
レットを用いて重合させた時間に対し吸収された酸素量
の微係数を知ることにより重合速度を測定する方法と、
重合体の粘度を測定する方法の2通りがある。なお重合
速度は重合初期において1分間当たりに吸収された酸素
のモル数(mol酸素/min)で表し、ポリフェニレ
ンエーテルの粘度(ηsp/c)は重合体を0.5g/
100mlのクロロホルム溶液とし30℃においてウベ
ローデ粘度計を用いて測定した値である。
【0048】
【実施例】
実施例1 200mlのフラスコ型反応器を用いて、重合速度と一
定時間重合後の到達粘度で触媒活性を調べた。即ち、マ
グネチックスターラーバーの入った200mlの4口フ
ラスコに2,6−ジメチルフェノール4.00g(3
2.7mmol)を加え、更にトルエン16.06g、
n−ブタノール5.35g、メタノール5.35gを加
えて完全に溶解させた。また等圧滴下ロートに塩化第二
銅2水和物0.00279g(0.0164mmol)
とp−トルエンスルホン酸1水和物0.0224g
(0.118mmol)を入れ、更にメタノール1.7
84gを加え溶解させた。これに別の容器で調製した
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ
プロパン0.2131g(1.64mmol)とジ−n
−ブチルアミン0.0402g(0.311mmol)
とトルエン5.352gとn−ブタノール1.784g
からなる液を加え良く混合させた。
【0049】この調製された触媒溶液の入った滴下ロー
トを先の4口フラスコに取り付け、残りの口には冷却
管、温度計、バルブ付き酸素導入管を取り付けた。冷却
管の上部口を酸素吸収量を測定するためのガスビュレッ
ト、マノメーター、バルブ付き酸素排出管につないだ。
酸素を導入管から導入して排出管から系内空気を排除し
つつ系内を酸素置換し、温度管理のできる水浴に漬け
た。酸素導入管のバルブと酸素排出管のバルブを閉鎖し
安定するまで待ち、滴下ロートから触媒溶液を一気にフ
ラスコ内に加え激しく攪拌しながら重合を開始させた。
【0050】混合直後の混合溶液の組成は以下の通りで
ある。即ち、混合物中の2,6−ジメチルフェノールは
10重量%、溶媒重量比はトルエン:n−ブタノール:
メタノール=60:20:20からなる比であり、銅は
2,6−ジメチルフェノールのモル数に対して0.05
mol%であり、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノプロパンは2,6−ジメチルフェノー
ルのモル数に対して5.0mol%であり、ジ−n−ブ
チルアミンは2,6−ジメチルフェノールのモル数に対
して0.95mol%であり、p−トルエンスルホン酸
は銅のモル数に対して7.2当量である。
【0051】重合溶液温度は40℃で管理された。重合
時間に対する酸素吸収量をガスビュレットで知り、定常
状態での重合速度を求めた。重合速度は0.488mm
ol酸素/minであった。反応液は重合中にスラリー
となっていった。重合開始から3時間後、混合物の5倍
容量のメタノールを加え、濾過しメタノールで3回洗浄
した。このものを140℃で1時間真空乾燥させ、ポリ
フェニレンエーテル粉末を得た。このポリフェニレンエ
ーテルのηsp/c=0.58であった。
【0052】実施例2 実施例1でp−トルエンスルホン酸の代わりに2,4,
6−トリメチルベンゼンスルホン酸(2−メシチレンス
ルホン酸)2水和物0.02784g(0.118mm
ol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。重合速
度は0.540mmol酸素/minであった。また得
られたポリフェニレンエーテルのηsp/c=0.59
であった。
【0053】実施例3 実施例1でp−トルエンスルホン酸の代わりにテトラキ
ス(4−クロロフェニル)ホウ酸カリウムと塩酸の組み
合わせを用いた以外は実施例1と同様に行った。ここで
テトラキス(4−クロロフェニル)ホウ酸カリウムは
0.0682g(0.138mmol)使用し塩酸は3
5wt%濃塩酸を0.01229g(HClとして0.
04302gでありこれは1.18mmolである)を
使用した。重合速度は0.680mmol酸素/min
であった。また得られたポリフェニレンエーテルのηs
p/c=0.61であった。
【0054】比較例1 実施例1でp−トルエンスルホン酸の代わりに35%濃
塩酸を0.01229g(HClとして0.04302
gでありこれは1.18mmolである)使用した以外
は実施例1と同様に行った。重合速度は0.296mm
ol酸素/minであった。また得られたポリフェニレ
ンエーテルのηsp/c=0.51であった。
【0055】
【発明の効果】本発明による方法においては、活性が改
善された極めて高活性な触媒を用いているため、触媒の
使用量が少なくて済み、この為重合体中の触媒残留分の
除去工程において使用される溶剤の量が少なくて済む。
この結果として溶剤の回収コストが低減され、また触媒
除去のための設備も小型化できるなど触媒の除去工程が
大きく簡略化される。更に本発明による方法では活性が
非常に高く高効率の生産性が実現できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒を用いてフェノール性化合物を酸化
    重合させるポリフェニレンエーテルの製造において、下
    記の(イ)、(ロ)、(ハ)からなる触媒を用いること
    を特徴とするポリフェニレンエーテルの製造方法。 (イ)銅化合物、 (ロ)脂肪族または芳香族の第1級、第2級または第3
    級のモノアミン、ジアミン、トリアミン化合物、または
    ヘテロ原子として窒素原子を含む環状化合物から選ばれ
    た少なくとも1種の窒素含有化合物と、 (ハ)(a)群として下記式(1) 【化1】 (式中、R1 はアリール基または(a)ハロゲン、
    (b)ニトロ基、炭素数1〜20の(c)アルキル基、
    (d)置換アルキル基、(e)アリール基、(f)置換
    アリール基、(g)アルコキシル基、(h)置換アルコ
    キシル基の中から選ばれた少なくとも1個以上の基で置
    換された置換アリール基または下記式(2)で表される
    基である。) 【化2】 (式中、R2 、R3 はそれぞれ独立に炭素数1〜30の
    アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリー
    ル基である。)で表されるスルホン酸類または(b)群
    として下記式(3) 【化3】 (式中、X1 はアルカリ金属、アンモニウム、モノアル
    キルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアル
    キルアンモニウム、テトラアルキルアンモニウムを表
    し、R1 ’はアリール基または(a)ハロゲン、(b)
    ニトロ基、炭素数1〜20の(c)アルキル基、(d)
    置換アルキル基、(e)アリール基、(f)置換アリー
    ル基、(g)アルコキシル基、(h)置換アルコキシル
    基の中から選ばれた少なくとも1個以上の基で置換され
    た置換アリール基または下記式(4)で表される基であ
    る。) 【化4】 (式中、R2 ’、R3 ’はそれぞれ独立に炭素数1〜3
    0のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
    リール基である。)で表される塩類もしくは塩類と酸の
    組み合わせまたは(c)群として下記式(5) 【化5】 (式中、X2 はアルカリ金属、アンモニウム、モノアル
    キルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアル
    キルアンモニウム、テトラアルキルアンモニウムを表
    し、R4 はハロゲン、アルキル基、ハロゲン置換アルキ
    ル基であり、n=0〜5の整数である。)で表されるテ
    トラフェニルボレート系塩類もしくは塩類と酸の組み合
    わせの内、各群のいずれかに属する1種以上の化合物
    群。
  2. 【請求項2】 窒素化合物が第2級脂肪族アミン、N−
    フェニルエタノールアミン、N−炭化水素置換アニリン
    から選ばれた少なくとも1種およびN,N,N’,N’
    −テトラメチル−1,3−ジアミノ(置換または非置
    換)プロパンであることを特徴とする請求項1記載のポ
    リフェニレンエーテルの製造方法。
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