JPH1087845A - 架橋ウレタン樹脂材料とその製造方法 - Google Patents

架橋ウレタン樹脂材料とその製造方法

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JPH1087845A
JPH1087845A JP24370696A JP24370696A JPH1087845A JP H1087845 A JPH1087845 A JP H1087845A JP 24370696 A JP24370696 A JP 24370696A JP 24370696 A JP24370696 A JP 24370696A JP H1087845 A JPH1087845 A JP H1087845A
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urethane resin
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crosslinked urethane
cross
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JP24370696A
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English (en)
Inventor
Norio Sato
紀夫 佐藤
Mitsumasa Matsushita
光正 松下
Takumi Taniguchi
拓未 谷口
Toshiyuki Suzuki
敏之 鈴木
Yuji Hoshino
雄司 星野
Nariaki Abe
成昭 安部
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物性低下のない、さらに機械的性質の優れた
架橋ウレタン樹脂の再生方法を提供する。 【解決手段】 発泡又は非発泡状態の架橋ウレタン樹脂
Aで形成されたマトリックスと、該架橋ウレタン樹脂A
との界面でウレタン結合又はウレア結合によって結合さ
れて該架橋ウレタン樹脂A中に200 μm以下の粒径で分
散する架橋ウレタン樹脂Cを微細化した架橋ウレタン樹
脂Bで形成された分散相と、からなることを特徴とする
架橋ウレタン樹脂材料。分散相とマトリックスとが界面
において結合しているため変形時に界面剥離を示さな
い。さらに、マトリックスは架橋ウレタン分解物粒子の
添加によって化学組成が変化することがないため、物性
の低下を生じない。弾性率の異なる粒子が微分散した不
均一構造とする場合には変形時に亀裂の伝搬が阻止さ
れ、衝撃強度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は架橋ウレタン樹脂材
料とその製造方法に関する。更に詳しくは、互いに異な
る弾性率を持つ架橋ウレタン樹脂分散相と架橋ウレタン
樹脂マトリックスとからなる不均一構造を持つ架橋ウレ
タン樹脂材料に関する。
【0002】
【従来の技術】架橋ウレタン樹脂をウレタン樹脂原料に
配合あるいは添加して利用する技術は、これまでに架橋
ウレタン樹脂廃材のリサイクル技術としていくつか提案
されている。大別すると、架橋ウレタン樹脂廃材を化
学分解によって液状原料とし、再び架橋ウレタン樹脂原
料に混合してイソシアネートとの反応により再生材を得
る方法、および、粉砕によって微粉化し、これを架橋
ウレタン樹脂原料に配合して再生材を得る方法とがあ
る。の方法としては、特開昭53-113896 号公報に、ウ
レタン樹脂に活性水素含有化合物を添加して加熱し、再
使用可能な液状原料まで分解する技術が開示されてい
る。の方法としては、ドイツ特許DE-A3530754 に、プ
ラスチック粉体、特に再生原料から得られるプラスチッ
ク粉体を、全重量当たり5 〜75重量%含有するポリウレ
タン硬質フォームの製造法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】の架橋ウレタン樹脂
廃材を化学分解によって液状原料とする方法は、架橋ウ
レタン樹脂廃材を液状原料まで分解するためには長時間
が必要であり、かつ分解反応に必要な熱によって熱劣化
し得られる液状分解物が着色し着色した液状原料しか得
られない。このためこの着色した液状原料を使用して得
られるウレタン樹脂材料も着色することになり、品質が
劣る。
【0004】また、再生された液状原料は物性的にも処
女原料より品質が劣るため、再生された液状原料で作ら
れたり一部配合して得られるウレタン樹脂材料は物性が
低下する。の粉砕によって微粉化しこれを架橋ウレタ
ン樹脂原料に配合して再生材を得る方法は、配合される
粉体は元の熱硬化性ウレタン樹脂の特性をそのまま維持
しているが、粉砕されたものであるため表面活性基量が
少なくマトリックスであるウレタン樹脂との接着性が低
い。このため、得られる架橋ウレタン樹脂材料の物性、
特に衝撃強度が低下する。
【0005】本発明はかかる問題のない再生方法を課題
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の架橋ウレタン樹
脂材料は、発泡又は非発泡状態の架橋ウレタン樹脂Aで
形成されたマトリックスと、該架橋ウレタン樹脂Aとの
界面でウレタン結合又はウレア結合によって結合されて
該架橋ウレタン樹脂A中に200 μm以下の粒径で分散す
る架橋ウレタン樹脂Cを微細化した架橋ウレタン樹脂B
で形成された分散相と、からなることを特徴とする。
【0007】また、本発明の架橋ウレタン樹脂材料の製
造方法は、架橋ウレタン樹脂Cを加熱混練して架橋構造
を維持しつつ部分的に架橋結合を分解することによって
活性水素を持つ官能基を表面に所定量生成させた粒径20
0 μm以下の架橋ウレタン樹脂Bを得る分散相準備工程
と、活性水素化合物及びイソシアネートとを混合して該
架橋ウレタン樹脂Bの界面でウレタン結合又はウレア結
合によって結合された架橋ウレタン樹脂Aを合成して該
架橋ウレタン樹脂Bを分散保持した該架橋ウレタン樹脂
Aからなるマトリックスを形成するマトリックス形成工
程と、からなることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施態用】本発明の架橋ウレタン樹脂材料は、
架橋ウレタン樹脂Aで形成されたマトリックスと架橋ウ
レタン樹脂Bで形成された分散相とからなる。マトリッ
クスは分散相を分散保持するもので、新たに活性水素化
合物とイソシアネートとを重合して形成されたものであ
る。
【0009】架橋ウレタン樹脂Bは架橋ウレタン樹脂C
を微細化したものである。この微細化の過程で表面を活
性化することにより、マトリックスを形成する架橋ウレ
タン樹脂Aとの界面でウレタン結合又はウレア結合によ
って結合されたものとなる。このウレタン結合又はウレ
ア結合によって分散相とマトリックスとは架橋されて一
体化され、巨大分子となる。このため分散相とマトリッ
クスとの接着性は極めて高いものとなる。
【0010】分散相は粒径200 μm以下の粒子状であ
る。粒径200 μm以下とすることにより分散相が変形時
の破壊起点とならないようにしている。分散相が粒径20
0 μm以下の微細粒子状であることと分散相とマトリッ
クスとの接着性が極めて高いことに本発明の架橋ウレタ
ン樹脂材料は優れた機械的性質を持つものとしている。
特に、分散相およびとマトリックスを構成する架橋ウレ
タン樹脂Bと架橋ウレタン樹脂Aの両者の弾性率を互い
に異なるものとすることにより不均一構造とし、これに
より物性、特に衝撃強度が改善された架橋ウレタン樹脂
材料となる。
【0011】分散相の原料となる架橋ウレタン樹脂Cに
は、分散相としての特性を持つべく新たに配合・重合さ
れた新材を用いることも、架橋ウレタン樹脂廃材を用い
ることも可能である。分散相として廃材を用いる場合に
は、ウレタンバンパ、硬質フォーム、軟質フォームなど
のリサイクル困難とされている架橋ウレタン樹脂の新た
なリサイクル手法として利用することができる。
【0012】マトリックスを形成する架橋ウレタン樹脂
Aの弾性率については、特に範囲の指定はない。なお、
通常の硬質エラストマで1000 MPa程度、硬質フォーム材
料で3000 MPa程度である。また、分散相を形成する架橋
ウレタン樹脂Bの弾性率も特に範囲の指定はない。どの
ような弾性率の架橋ウレタン樹脂Aおよび架橋ウレタン
樹脂Bを使用しても分散相とマトリックスとは化学結合
により接合され、一体性が高く機械的特性に優れてい
る。
【0013】ただし、亀裂の伝搬を防ぐことによって衝
撃強度を改善するという目的のためには、マトリックス
の弾性率は分散相の弾性率より高いとすることが必要で
ある。なお、分散相を形成する架橋ウレタン樹脂Bは混
練過程で多少とも変性し通常弾性率は低下するためその
原料として用いられる架橋ウレタン樹脂Cと通常弾性率
が異なる。そのため架橋ウレタン樹脂Cとしてマトリッ
クスを形成する架橋ウレタン樹脂Aを用いても、架橋ウ
レタン樹脂Aと弾性率が異なる架橋ウレタン樹脂Bとな
る。換言すれば、架橋ウレタン樹脂Aと架橋ウレタン樹
脂Cとは同じ熱硬化性ウレタン樹脂でもよい。
【0014】より具体的にはマトリックスを形成する架
橋ウレタン樹脂Aの最適弾性率は1000から3000 MPa、分
散相を形成する架橋ウレタン樹脂Bの最適弾性率は架橋
ウレタン樹脂Aの最適弾性率の3/4以下の100から225
0 MPaである。これらの範囲で特に衝撃強度が高い架橋
ウレタン樹脂材料となる。分散相を形成する架橋ウレタ
ン樹脂Bの弾性率がマトリックスを形成する架橋ウレタ
ン樹脂Aの弾性率の3/4を越える場合には分散相で亀
裂の伝播を阻止するのが困難となり、衝撃強度の向上は
期待できない。
【0015】ここで弾性率はJIS K-7203で規定される曲
げ弾性率をいう。また、衝撃強度はノッチ付きの常温ア
イゾット衝撃試験(JIS K7110)で測定したものをい
う。ただし、発泡した材料については幅10 mmの試験片
で測定を行った。架橋ウレタン樹脂Bの原料となる架橋
ウレタン樹脂Cは、活性水素化合物、イソシアネート化
合物を主成分として得られる軟質、半硬質および硬質の
ウレタン樹脂をいい、ウレタン結合またはウレア結合で
巨大分子を構成している。この架橋ウレタン樹脂Cは製
造工程で発生する廃材や市場から回収される廃材に限定
される必要はなく、新材を用いても良く、新材や廃材が
混在していても良い。
【0016】架橋ウレタン樹脂Aの原料となる活性水素
化合物は活性な水素をもつ化合物であればよく、特定の
ものに限られない。例えば、ポリエステル化合物として
フタル酸、アジピン酸、マレイン酸等の多塩基酸とグリ
コール類、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオー
ル、グリセリン、ペンタエリトリトール等のヒドロキシ
化合物から製造されたヒドロキシポリエステルを挙げる
ことができる。
【0017】さらに、ポリ(オキシプロピレンエーテ
ル)ポリオール、ポリ(オキシエチレン−プロピレンエ
ーテル)ポリオールなどのポリエーテルポリオール、ア
クリルポリオール、ひまし油の誘導体、トール油の誘導
体、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、その他の含水酸基化合物が挙げられる。これら化合
物は、単独または二種以上を混合して用いても良い。さ
らに、線状であっていも分枝していても良く、2官能以
上の水酸基を有していても良い。
【0018】また、ヘキサメチレンジアミン、4,4′-ジ
アミノジフェニルメタン、ジエチルトルエンジアミン等
のアミン類が挙げられる。これら化合物は、単独または
二種以上を混合して用いても良い。また、活性水素化合
物としてプレポリマを採用できる。ウレタン樹脂は、2
官能以上の活性水素基を持つ化合物と2官能以上のイソ
シアネートとの重合反応によって高分子量化または架橋
結合を生成して作られる。プレポリマとは、イソシアネ
ートと反応する前の段階の、2官能以上の活性水素基を
持つモノマーまたはポリマー、触媒、発泡剤、安定化剤
などの混合物である。プレポリマおよびイソシアネート
の配合によって生成するウレタン樹脂の特性は決定され
る。
【0019】架橋ウレタン樹脂Aの原料となるイソシア
ネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイ
ソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香
族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等
の脂肪族イソシアネート、さらにトルエンジイソシアネ
ートの三量体、トルエンジイソシアネートの尿素重合体
等の誘導体が挙げられる。
【0020】これら化合物は、単独または二種以上を混
合して用いても良い。さらに、2官能以上のイソシアネ
ート基を有していても良い。イソシアネート化合物に
は、特に制限はないが、好ましくは芳香族イソシアネー
トが分散相準備工程の加熱分解反応に適する。また、必
要に応じて紫外線吸収剤や酸化防止剤等の安定剤、トリ
エチルアミン、N−メチルモルホリン、トリエチレンジ
アミン、ジブチルチンジラウレート等の触媒、顔料、着
色剤、その他の添加剤を添加しても良い。
【0021】分散相を形成する架橋ウレタン樹脂Bは、
粒径200μm以下の粒子であり、その表面に活性水素を持
つ官能基を所定量持っている。活性水素官能基はイソシ
アネート化合物と反応、重合するため、分散相は活性水
素を持つ官能基の量を上限とする重合反応によってマト
リックスと反応、接着する。なお、活性水素を持つ官能
基の量は水酸基価またはアミン価(JIS K-0070)として
測定される。分散相の表面水酸基価およびアミン価は、
化学組成及び分散相準備工程の条件に依存するが、マト
リックスと十分に接着するためには、アミン価で5 mgKO
H/g以上、望ましくは、10 mgKOH/g以上が良い。
【0022】分散相を形成する架橋ウレタン樹脂Bは、
粒径200μm以下の粒子であるが、これらが互いに凝集し
てこれ以上の粒径の分散相となると生成するウレタン樹
脂材料の物性が低下するため、凝集を起こさない程度の
互いに離れた状態をいう。なお、ここで分散相の粒径
は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置で測定される中
心粒径をいう。
本発明の架橋ウレタン樹脂材料の製
造方法の分散相準備工程では架橋ウレタン樹脂Cを加熱
混練する。この時の加熱処理温度としては、架橋ポリウ
レタン樹脂Cが加熱分解、加水分解および他の活性水素
化合物による分解を受ける温度より高く、液状化または
熱劣化によって着色する温度以下の温度範囲である。ま
た、加熱処理温度は、得ようとする微細化された架橋ウ
レタン樹脂Bの「界面の状態」で規定される表面アミン
価の得られる条件として規定できる。
【0023】これらの条件を満たす加熱処理温度範囲と
しては、具体的に180℃以上310℃以下が好ましい。加熱
温度が高すぎると液状化やガス化して目的物が得られな
いだけでなく、シアン等の有害成分が発生する危険があ
るので高い加熱温度の採用は特に注意が必要である。加
熱処理により架橋ポリウレタン樹脂Cの架橋結合を部分
的に分解する。この分解は主として加水分解で達成され
る。この加水分解を行う場合の水分量は架橋ウレタン樹
脂C中に吸着されている吸着水(0.5〜1.0 wt%)が好ま
しい。
【0024】また、架橋ポリウレタン樹脂Cが含水して
いなくても水との共存化であればよく、10 wt%未満の吸
湿量となる程度の水を添加しても良い。ただし、10 wt%
以上の水を添加すると、加熱時に水蒸気の発生を伴い処
理が困難になるほか、反応工程においては、架橋ウレタ
ン樹脂Cの分解物中に残存する水分とイソシアネートと
が反応し二酸化炭素の発生、予定外の発泡につながるた
め、好ましくない。
【0025】また、架橋ポリウレタン樹脂Cの加水分解
反応を促進する目的で活性水素を含有する化合物や有機
金属化合物等を添加しても良い。さらに、本発明を阻害
しない範囲で、その他の添加剤を加えても良い。加熱手
段としては、特に限定はないが、短時間で均一に加熱で
きることが望ましい。
【0026】加熱処理時間は、架橋ポリウレタン樹脂C
の組成、処理温度、処理装置の構造等で変化するので適
時決定する。混練は加熱手段を備えた混練装置でなされ
る。混練装置としては、たとえば、平ロール、押出機、
ニーダを挙げることができる。特に、スクリュウ式の押
出機は水分の揮発を抑制でき、かつ、連続処理が可能で
あるため、混練装置として望ましい。また、本発明の目
的を損なわない範囲で混練時に、安定剤、着色剤、難燃
剤などを加えても良い。
【0027】加熱混練時に架橋ウレタン樹脂Cの架橋構
造を完全に分解した場合には、液状のモノマとなり、本
発明の目的を損なう。得られる架橋ウレタン樹脂Bは
「弾性率」で規定される弾性率を維持した粒子状分散相
であり、「界面の状態」で規定される表面アミン価を持
つような架橋分解を受けたものとする必要がある。すな
わち、得られる架橋ウレタン樹脂Bは、架橋構造を維持
しつつ部分的に架橋結合を分解することによって得られ
る活性水素を持つ官能基を表面に所定量生成させた粒径
200 μm以下のものである。
【0028】
【作用効果】制御された表面官能器量を持ち、部分的に
架橋構造を維持した粒径200μm以下の架橋ポリウレタン
樹脂Bとこの架橋ポリウレタン樹脂Bの分散相を分散保
持したマトリックスを形成する架橋ポリウレタン樹脂A
とからなる本発明の架橋ポリウレタン樹脂材料は、分散
相とマトリックスとの接着性が高いために物性低下が少
ない。特に分散相とマトリックスとの弾性率を互いに異
なるものとした場合には、弾性率の異なる粒子が微分散
した不均一構造となるために変形時に亀裂の伝搬が阻止
され、衝撃強度が向上する。
【0029】また、この分散相はマトリックスの化学組
成を変化させないため物性低下を起こさず、マトリック
スを着色させない。本発明の架橋ウレタン樹脂材料の製
造方法の分散相準備工程では、所定構造を持ち、所定弾
性率を示す架橋ウレタン樹脂Cの加熱混練を行う。所定
温度で加熱することによって、架橋ウレタン樹脂Cを構
成する結合の部分的な熱分解および吸着水による加水分
解が起こり、所定量のアミノ基及び水酸基が生成する。
同時に、混練によるせん断を受けるため微細に粉砕さ
れ、制御された表面官能器量を持つ部分的に架橋構造を
維持した粒径200μm以下の架橋ウレタン樹脂Bが得ら
れる。
【0030】反応行程では、前記工程で得られた部分的
分解物である架橋ウレタン樹脂Bを、架橋ウレタン樹脂
A用の活性水素化合物あるいはプレポリマとイソシアネ
ートと混合することによって重合反応を行う。イソシア
ネートは、プレポリマとの反応によってプレポリマを重
合させ、マトリックスを生成する。同時に、生成したマ
トリックスと分散したウレタン樹脂Bの粒子との界面で
の結合を行わせ、架橋ウレタン樹脂B粒子が分散し、反
応によってマトリックスと結合した不均一構造を持つ架
橋ウレタン樹脂材料となる。
【0031】この架橋ウレタン樹脂材料では、分散相で
ある架橋ウレタン樹脂B粒子は、部分的に架橋構造を維
持したままマトリックス中に分散しているが、界面にお
いて結合しているため変形時に界面剥離を示さない。さ
らに、マトリックスは架橋ウレタン分解物粒子の添加に
よって化学組成が変化することがないため、物性の低下
を生じない。
【0032】また分散相およびマトリックスをそれぞれ
形成する架橋ウレタン樹脂Bおよび架橋ウレタン樹脂A
の弾性率を互いに異なるものとした場合には、弾性率の
異なる粒子が微分散した不均一構造となるために変形時
に亀裂の伝搬が阻止され、衝撃強度が向上する。
【0033】
【実施例】
(分散相準備工程)自然吸湿状態(吸湿量:約 0.8 wt
%)のバンパ材用架橋ポリウレタン樹脂(架橋ポリウレ
タン樹脂C)を2軸押出機を用いて押出処理した。用い
た架橋ポリウレタン樹脂Cの化学組成を表1に、押出条
件を表2に、得られた架橋ポリウレタン樹脂分解物の状
態、水産基価およびアミン価を表3に示す。
【0034】
【表1】 架橋ウレタン樹脂の化学組成 ───────────────────────────── ポリエーテルポリオール(Mw=5000 ,官能基数=3) 40 wt% 低分子量ポリオール 2 wt% 架橋剤(芳香族ジアミン) 8 wt% イソシアネート(変性MDI ) 35 wt% 充填材 15 wt% ─────────────────────────────
【0035】
【表2】 押出条件 ───────────────────────────── 架橋ウレタン樹脂 吸湿状態 0.8 wt% 粒径 10 mm 以下 押出機(中谷機械製二軸押出機(AS30)) 温度 150 〜320 ℃ 回転数 300 rpm 滞留時間 2 分 ─────────────────────────────
【0036】
【表3】 架橋ポリウレタン樹脂分解物の状態、水産基価およびアミン価 ───────────────────────────── 処理温度 アミン価 水酸基価 状態 (℃) (mgKOH/g) (mgKOH/g) ───────────────────────────── 未処理 0.5 − − 150 5.7 − 変化なし 160 5.6 − 変化なし 170 6.0 − 変化なし 180 7.3 − 変化なし 190 8.2 − 変化なし 200 10.1 − 変化なし 220 12.7 − 変化なし 230 13.1 − 微粉化 240 12.8 − 微粉化 250 13.4 33.0 微粉化 260 11.6 33.6 微粉化 270 11.3 − 微粉化 280 10.0 36.2 微粉化 290 11.5 − 微粉化 300 16.7 − 微粉化 310 18.8 − 微粉化 320 23.3 41.5 液状化 ───────────────────────────── (分散相比較材の作製) 液状化原料 (分散相準備工程)で用いたのと同じバンパ用架橋ポリ
ウレタン樹脂をグリコール分解し、従来技術に相当す
る分散相(液状化原料)を作製した。具体的には、架橋
ポリウレタン樹脂Cの粗粉砕物(粒径5 mm以下)にエチ
レングリコールを100 phr添加し、攪拌、環流しながら
エチレングリコールの沸点(198℃)で6時間加熱して液
状化させた後、過剰のエチレングリコールを蒸留によっ
て残存量15 wt%まで除去することによって粘度53 Pa・
s、アミン価96 mgKOH/g、水酸基価183 mgKOH/gの液状化
原料とした。
【0037】凍結粉砕物 (分散相準備工程)で用いたのと同じバンパ用架橋ポリ
ウレタン樹脂Cを凍結粉砕し、従来技術に相当する分
散相(凍結粉砕物)を作製した。具体的には、架橋ポリ
ウレタン樹脂Cを液体窒素に浸漬し、ハンマーミルを用
いて径1 mmのスクリーンを通して粉砕した。 (反応工程 例1)上記(分散相準備工程)で作製し
た、処理温度250℃のサンプル(架橋ポリウレタン分解
物(1))および処理温度280℃のサンプル(架橋ポリウレ
タン分解物(2))を、表4に示す組成の硬質フォームの
原料のポリオールに添加して反応成形を行い、硬質フォ
ーム材を作製した。また、(分散相比較材の作製)で作
製した液状化原料および凍結粉砕物を、同様に硬質フォ
ームのポリオールに添加して反応成形を行い、比較材を
作製した。
【0038】得られた硬質フォームの物性を表5に示
す。
【0039】
【表4】 硬質フォームの組成および配合 ────────────────────────────────── 原料 ポリオール :PO系ポリオール イソシアネート :クルードMDI(ポリオールおよび添加物の官能基量の当量の 1.08倍を使用) 添加剤 :難燃剤,整泡剤,触媒,水 ────────────────────────────────── 配合 プレポリマ (1) 無添加材 ポリオール 添加剤 100 18 (2) 液状化原料添加系 ポリオール 添加剤 凍結粉砕物 100 18 25 100 18 70 (3) 凍結粉砕物添加系 ポリオール 添加剤 凍結粉砕物 100 18 10 100 18 20 100 18 30 100 18 60 (4) 架橋ウレタン樹脂分解物(1) ポリオール 添加剤 分解物 添加系 100 18 10 100 18 20 100 18 30 100 18 60 (5) 架橋ウレタン樹脂分解物(2) ポリオール 添加剤 分解物 添加系 100 18 30 100 18 60 ──────────────────────────────────
【0040】
【表5】 硬質フォーム材の物性 ─────────────────────────────────── 微粉体添加量 ゲルタイム 比重 圧縮強度 衝撃強度 ポリオール 成形体 (秒) (g/L) (kPa) (J/m) (phr) (wt%) ─────────────────────────────────── (1) 無添加材 0 0 62 35.5 259 20 (2) 液状化原料添加系 25 6.9 40 37 191 18 70 13.0 23 37 160 15 (3) 凍結粉砕物添加系 10 3.2 61 35.1 263 - 20 6.1 63 36.2 234 - 30 8.9 62 36.0 229 12 60 16.1 63 38.3 140 8 (4) 架橋ウレタン樹脂分解物(1)添加系 10 3.2 61 34.9 270 21 20 6.1 65 37.1 267 28 30 8.9 65 38.4 262 34 60 16.1 66 41.6 195 45 (5) 架橋ウレタン樹脂分解物(2)添加系 30 8.9 65 38.0 253 36 60 16.1 65 41.1 215 43 ─────────────────────────────────── 表5の(2)液状化原料添加系および(3)凍結粉砕物
添加系では、硬質フォームに凍結粉砕物及び液状化原料
を添加すると添加量の増加にともない圧縮強度および衝
撃強度が低下する。一方、(4)架橋ウレタン樹脂分解物
(1)添加系および(5)架橋ウレタン樹脂分解物(2)添加系で
は架橋ウレタン樹脂分解物を添加することにより、圧縮
強度の低下を(2)および(3)よりも抑制した。ま
た、(4)および(5)は、衝撃強度が(2)および
(3)、そして無添加材である(1)を上回る材料とな
った。これにより本発明の(2)および(3)の架橋ウ
レタン樹脂材料は機械特性、特に衝撃強度の改善に有効
なことがわかる。 (反応工程 例2)(分散相準備工程)で作製した、架
橋ポリウレタン分解物(1)を、高弾性率型ポリウレタン
(分散相準備工程で分散相として用いたバンパ用架橋ポ
リウレタン樹脂)のプレポリマに添加して反応射出成形
を行い、高弾性率型ポリウレタンを作製した(添加量は
成形体に対して10 wt%)。また、(分散相比較材の作
製)で作製した液状化原料および凍結粉砕物を、同様に
高弾性率型ポリウレタンプレポリマに添加して反応射出
成形を行い、比較材を作製した。
【0041】得られた高弾性率型架橋ポリウレタン樹脂
材料の物性を表6に示す。引張試験は、JIS-K7161およ
び7162で行った。
【0042】
【表6】 高弾性率型架橋ポリウレタン樹脂材料の物性 ──────────────────────────────────── 密度 曲げ弾性率 引張伸び 引張強度 表面状態 (g/cm3) (MPa) (%) (MPa) ──────────────────────────────────── (1)無添加材 1.12 766 190 23 良好 (2)液状化原料添加系 1.12 610 140 20 不良(フクレ) (3)凍結粉砕物添加系 1.12 663 135 12 不良(ブツ) (4)架橋ポリウレタン 分解物添加系 1.12 770 185 22 良好 ──────────────────────────────────── 表6の(2)液状化原料添加系および(3)凍結粉砕物
添加系では硬質フォームに凍結粉砕物及び液状化原料を
添加すると各種物性が低下する。一方、(4)架橋ポリ
ウレタン分解物では架橋ウレタン樹脂分解物を添加する
ことにより、物性低下を(2)および(3)よりも抑制
した。これにより本発明の(4)架橋ウレタン樹脂材料
は機械特性上で有効なことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 光正 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 谷口 拓未 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 鈴木 敏之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 星野 雄司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安部 成昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡又は非発泡状態の架橋ウレタン樹脂
    Aで形成されたマトリックスと、 該架橋ウレタン樹脂Aとの界面でウレタン結合又はウレ
    ア結合によって結合されて該架橋ウレタン樹脂A中に20
    0 μm以下の粒径で分散する架橋ウレタン樹脂Cを微細
    化した架橋ウレタン樹脂Bで形成された分散相と、から
    なることを特徴とする架橋ウレタン樹脂材料。
  2. 【請求項2】 前記架橋ウレタン樹脂Aと前記架橋ウレ
    タン樹脂Bとは互いに弾性率が異なる請求項1記載の架
    橋ウレタン樹脂材料。
  3. 【請求項3】 架橋ウレタン樹脂Cを加熱混練して架橋
    構造を維持しつつ部分的に架橋結合を分解することによ
    って活性水素を持つ官能基を表面に所定量生成させた粒
    径200 μm以下の架橋ウレタン樹脂Bを得る分散相準備
    工程と、 活性水素化合物及びイソシアネートとを混合して該架橋
    ウレタン樹脂Bの界面でウレタン結合又はウレア結合に
    よって結合された架橋ウレタン樹脂Aを合成して該架橋
    ウレタン樹脂Bを分散保持した該架橋ウレタン樹脂Aか
    らなるマトリックスを形成するマトリックス形成工程
    と、からなることを特徴とする架橋ウレタン樹脂材料の
    製造方法。
  4. 【請求項4】前記架橋ウレタン樹脂Aとなる前記活性水
    素化合物及びイソシアネートは前記架橋ウレタン樹脂B
    の弾性率とは異なる所定の弾性率をもつように配合され
    る請求項3記載の架橋ウレタン樹脂材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007004142A (ja) * 2005-05-25 2007-01-11 Sanyo Chem Ind Ltd 液晶表示板スペーサ用樹脂粒子

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