JPH1088010A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH1088010A
JPH1088010A JP26800596A JP26800596A JPH1088010A JP H1088010 A JPH1088010 A JP H1088010A JP 26800596 A JP26800596 A JP 26800596A JP 26800596 A JP26800596 A JP 26800596A JP H1088010 A JPH1088010 A JP H1088010A
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resin composition
film
curable resin
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JP26800596A
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English (en)
Inventor
Keita Mizutani
啓太 水谷
Kinya Yamakawa
欣哉 山川
Haruhiko Sawada
治彦 沢田
Saori Yoshimatsu
早織 吉松
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い水準の耐雨だれ汚染性、加工性、貯蔵安
定性、耐薬品性そして硬度を有する塗料組成物を提供す
る。 【解決手段】(A)ヒドロキシル価が5乃至300 のヒド
ロキシル基含有フィルム形成樹脂と、(B)該フィルム
形成樹脂(A)より溶解度パラメータ値が0.5以上小
さい第1の硬化剤と、(C)該フィルム形成性樹脂
(A)より溶解度パラメータ値が大きいか等しいかまた
は0.5未満小さい第2の硬化剤と、そして(D)固形
分として一般式:(R1 )n −Si−(OR2 )
4-n (式中、R1 はC1-6 アルキル、エポキシアルキ
ル、アリールまたはアルケニルであり、R2 はC1-6 ア
ルキルであり、nは0,1または2である。)のアルコ
キシシラン化合物の少なくとも1種の部分加水分解縮合
物と、を必須成分として含んでいる硬化性樹脂組成物。
なお、(D)成分のテトラメトキシシランの部分加水分
解物をシランカップリング剤により処理してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新しい硬化性樹脂
組成物、特に耐汚染性、耐薬品性(耐酸性、耐アルカリ
性)及び硬度にすぐれた熱硬化性塗料の皮膜形成成分と
して使用される硬化性樹脂組成物に関する。具体的に特
に適した用途としては、家電製品や建材に使用される加
工性に優れたプレコートメタル用塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】外装建材、道路資材、自動車を含む車
輛、航空機などの塗装に使用される屋外用塗料は、油性
速乾インキ、食品類、タバコなどの汚染のほかに、大気
中の塵埃やそれを含んだ雨垂れによる筋状の汚染(雨垂
れ汚染)に対する耐汚染性が要求される。屋外用塗料に
あってはさらに、酸性雨、酸性排気ガスなどによる塗膜
劣化、汚染、しみを抑制するため耐酸性を付与すること
が求められる。また外装建材特に壁用塗装建材などでは
壁に使用されるモルタル、コンクリートなどから流れ出
すアルカリによる膜劣化、汚染を抑制するため、また鋼
製品ではカソード部で発生するアルカリが塗膜剥離を起
こすことが知られているから耐アルカリ性も求められ
る。
【0003】家電製品、キッチン製品、内装建材、家具
などの塗装に使用される屋内用塗装製品にも、速乾油性
インキ、食品類、タバコ等による一般の汚染に対する耐
汚染性が求められ、またアルカリ性洗浄剤による洗浄や
腐食条件下でのカソード部で発生する塗膜剥離に耐える
ため耐アルカリ性が必要である。
【0004】さらに屋外用および屋内用を問わず、ブラ
シ洗浄などによる擦り傷、屋外用塗装製品にあっては大
気中の粉塵(砂、土砂、ちりなどの硬質の粉塵)による
傷つきを防止するために高い硬度(鉛筆硬度4H以上)
を有することが望ましい。
【0005】ところが、塗膜の硬度と求められる他の性
能とを同時に満足させるのは困難である。すなわちこれ
ら個々の性能あるいはそのいくつかを同時に満足させる
ことは樹脂成分を工夫することによって達成可能である
が、全部を同時に満足させることは樹脂成分の改善によ
っては達成できない。例えば速乾油性インキ等による一
般の汚染に対しては、樹脂成分へシリコーンまたはフッ
素樹脂のような離型性成分を取り込むことによって耐汚
染性を付与することができるが、耐雨垂れ汚染性および
硬度を含む他の性能を満足させない。
【0006】プレコートメタルは家電製品や建材に広く
使用されている。プレコートメタル用塗料は、加工性と
硬度という相反する性質に加え、特に屋外で使用される
建材用塗料にあっては耐候性と耐汚染性にすぐれている
ことが望まれる。例えば屋外で使用されるプレコートメ
タル(PCM)にあっては塵埃を含んだ雨水による痕跡
が外観を見苦しくする。また、近年酸性雨や酸性排気ガ
スによる影響が大きくなっているので、屋根材、道路用
資材、トンネル内装材などに使用されるプレコートメタ
ルについてはその対策も必要である。さらに大気中の粉
塵(砂、土砂、ちりなどの硬質の粉塵)により塗膜が傷
つき、汚染物質が入り込み易いため、またサイディング
材、トンネル内装材では汚染を洗浄、除去するに際しブ
ラシ等を使用するので耐傷つき性(高硬度)が要求され
る。
【0007】しかしながら、これまでのプレコートメタ
ル用塗料では上に述べた要求の全部を満足させるもので
はなかった。例えば、金井ら、「材料とプロセス」VO
L.6(1993),1494−1497は、ヒドロキ
シル価(OHV)8〜40のポリエステル樹脂とメラミ
ン樹脂を固形分重量比7/3で配合し、スルホン酸系の
触媒を使用して熱硬化するプレコートメタル用塗料にお
いて、メラミン樹脂として完全アルキル化したメラミン
樹脂を用い、かつスルホン酸系酸触媒をアミン化合物で
ブロック化して用いた場合のみ耐汚染性を満足し、かつ
加工性が維持されることを報告している。そのメカニズ
ムは塗膜厚み方向にメラミン樹脂の濃度勾配が発生し、
塗膜表面付近でのみメラミン濃度が高くなって耐汚染性
が向上する一方、塗膜内部ではメラミン濃度が逆に低い
ので塗膜全体としては加工性に必要な柔軟性が維持され
るものと説明されている。しかしながらここで検討され
た耐汚染性とは油性のマジックインキに対するものであ
り、汚染物を含む雨垂れや排気ガスに対する耐汚染性で
はない。実際にテストしたところ、この系は油性の汚れ
とは異質の雨垂れ汚染には効果が十分でないことがわか
った。さらにメラミン濃度が高い表面付近が塗膜内部よ
り早期に硬化を開始するので塗膜の縮みが発生する欠点
がある。
【0008】自動車用上塗り塗料として耐酸性雨性、耐
擦傷性、耐候性などの性能の向上を目指したものは、例
えば特開平3−172368,同平5−320562,
同平6−41496,同平4−36365,同平7−2
07223等に開示されているが、先に述べた屋外で使
用されるPCM用塗料に要求される性能のすべて、特に
耐雨垂れ汚染性を同時に満足させるものはない。また特
開平6−166846は自動車上塗用またはPCM用
で、ラクトン変性アクリル樹脂を使用した塗料組成物を
開示するが、加工性は満足し得ても耐雨垂れ汚染性を満
足し得ない。塗膜硬度の向上を目指したものは、例えば
特開平4−173882,同平4−173883,同平
4−211482等に開示されているが、加工性,耐雨
垂れ汚染性を満足させるものではない。
【0009】最近アルコキシシリル基(一部はシラノー
ル基に加水分解されていてもよい)を有するポリマーを
テトラアルコキシシランまたはその縮合物で架橋、硬化
させる系を用いた主として屋外用の塗料が注目されてい
る。特開平6−145453,特開平7−15010
2,特開平7−68217,WO94/06879参
照。これらの塗料は塗膜自体の硬化にアルコキシシリル
基によって生成したシラノール基相互間、または樹脂中
のヒドロキシル基との縮合反応を利用し、同時に塗膜表
面上に残っているアルコキシシリル基を雨水との接触ま
たは酸処理により親水性のシラノール基へ加水分解して
塗膜の濡れ性を高め、汚染物質が降雨または水洗いによ
って除去され易くしたものである。
【0010】しかしながらこれら塗料は、樹脂との架橋
反応によって形成された−Si−O−Si−や−Si−
O−C−結合が酸、アルカリによって切断され易いこ
と、塗膜に残っているアルコキシシリル基の加水分解/
縮合によって塗膜クラックが発生し易いこと、およびそ
れらの硬化原理は基本的に湿気硬化型シリコーンゴムの
それに同じであることからもわかるように貯蔵性および
ポットライフに問題があるなどの欠点が見られる。
【0011】このため、耐汚染性、耐薬品性および加工
性等にすぐれている上に、同時に高い硬度(鉛筆硬度4
H以上)を有する塗膜を形成する硬化性樹脂組成物およ
び塗料に対して需要が存在する。
【0012】本発明者らは、既に、ポリオール樹脂を主
体とするフィルム形成性樹脂をブロックイソシアナート
硬化剤で硬化させ、その塗膜中で本質的に無機質シリケ
ート含有成分と本質的に有機質の樹脂成分を海/島構造
ないしマトリックス構造に複合化させ、それぞれに固有
の機能を分担させることにより、上に述べた望まれる性
能のすべてを同時に満足させることに成功した(特願平
8-90132 )。
【0013】この塗膜は添加したシリケート自体の親水
性によりある程度の耐雨だれ汚染性が発現するが、必ず
しも十分でない場合があった。更に、耐アルカリ性や塗
料貯蔵安定性においても必ずしも十分ではなかった。
【0014】また、本発明者らは、塗料中に特定のシリ
カゾルを含有させることによって、高硬度4H〜5Hと
十分な耐雨だれ汚染性を達成したが、加工性(試験方法
については後述する。)が8T〜10T(ノークラッ
ク)であったため用途によっては必ずしも十分ではなか
った(特願平8-78406 )。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、シリカゲルやシリケートによって向上された耐雨だ
れ汚染性よりも一層高い耐雨だれ汚染性を塗膜の硬化度
を向上させることによって達成し、同時に超微細なシリ
ケート成分を配合することで加工性をも改善することで
ある。更に、本発明の目的は、テトラメトキシシラン部
分加水分解物を塗料に用いたときの貯蔵安定性を改善し
つつ、塗膜の耐アルカリ性をも一層改善することであ
る。
【0016】より具体的には、耐酸性、耐アルカリ性お
よび高硬度を有しながら耐雨だれ汚染性と加工性をさら
に向上させたPCM用塗料組成物を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、塗膜中
で本質的に無機質シリカ含有成分と本質的に有機質の樹
脂成分を海/島構造ないしマトリックス構造に複合化さ
せ、それぞれに固有の機能を分担させることにより、上
に述べた望まれる性能(硬度、加工性、耐汚染性等)の
すべてをさらに改良することに成功し、同時に主樹脂と
の溶解度パラメータ(SP)値の差(ΔSP)の異なる
2種の硬化剤を組み合わせることにより耐汚染性をさら
に改善する。
【0018】このため本発明は、(A)ヒドロキシル価
が5乃至300 のヒドロキシル基含有フィルム形成樹脂
と、(B)該フィルム形成樹脂(A)より溶解度パラメ
ータ値が0.5以上小さい第1の硬化剤と、(C)該フ
ィルム形成性樹脂(A)より溶解度パラメータ値が大き
いか等しいかまたは0.5未満小さい第2の硬化剤と、
そして(D)固形分として一般式:(R1 )n −Si−
(OR2 )4-n (式中、R1はC1-6 アルキル、エポキ
シアルキル、アリールまたはアルケニルであり、R2は
C1-6 アルキルであり、nは0,1または2である。)
のアルコキシシラン化合物の少なくとも1種の部分加水
分解縮合物と、を必須成分として含んでいる硬化性樹脂
組成物である。
【0019】また、(D)成分の該部分加水分解縮合物
が、一般式:R3 Si(R4 )m (OR4 )3-m (式
中、R3 はアルキル、エポキシアルキル、アリール、ア
ルケニル、アミノアルキル、メルカプトアルキルまたは
ハロゲンアルキルであり、R4はC1-6 アルキルであ
り、mは0,1または2である。)を有するシランカッ
プリング剤で処理されているものであってよい。さら
に、(D)成分の該部分加水分解縮合物が、該シランカ
ップリング剤で処理された該部分加水分解縮合物と、該
処理がされていない該部分加水分解縮合物との混合物で
あってもよい。
【0020】本発明の塗料組成物がプレコートメタル用
の、特に屋外建材用の塗料に要請される先に述べた性
能、特に耐雨垂れ汚染性を満足させる原理は以下のよう
に考えられる。すなわち第2の硬化剤(C)に比べて第
1の硬化剤(B)は、フィルム形成性樹脂(A)との相
溶性が低いので、塗膜の焼付時にその表面に浮上し、こ
れによって塗膜表面部分の架橋密度を高め、汚染物質の
内部への浸透を抑制する。他方フィルム形成性樹脂
(A)との相溶性が大きい第2の硬化剤(C)は塗膜内
部にとどまり、第1の硬化剤(B)単独を使用する系に
比べ、(1)塗膜内部の過度の硬化を抑えて架橋密度を
やや低く設計し、(2)第2の硬化剤Cが自己縮合しに
くいことにより塗膜内部の架橋化の均一化ができるため
加工性が確保され、かつ塗膜の縮みの発生が抑制される
ものと考えられる。さらに添加したアルコキシシラン部
分加水分解縮合成分(D)は、その大きさがシリカゾル
よりも1桁以上小さく、このため高硬度の発現に寄与す
ると同時に、膜の均一性を高めることによって加工性の
改善にも寄与する。
【0021】即ち、容易に理解し得るように、本発明に
おいては樹脂成分(A)とアルコキシシラン部分加水分
解縮合物成分(D)の硬化反応に別々のメカニズムを利
用する。すなわち(A)成分は主に第二の硬化剤である
ブロックイソシアネート硬化剤(C)によるウレタン結
合架橋により硬化し、(D)成分は残っているアルコキ
シ基および/またはシラノール基の縮合自己架橋反応に
よってそれぞれ硬化する。しかしながら樹脂成分(A)
中のヒドロキシル基の一部と(D)成分のアルコキシシ
リル基およびシラノール基の一部とが相互に反応し、硬
化塗膜中マトリックス樹脂とそれに包囲されたシリカ含
有成分との間にも化学的結合が形成され、両成分が一体
化されるものと信じられる。また、超微粒子の(D)成
分を使用することによって塗膜外観が正常に保たれる。
【0022】また、本発明は、(D)成分のアルコキシ
シランの部分加水分解縮合物をシランカップリング剤に
より処理することで超微粒子シリカの反応性を制御し、
塗料の貯蔵安定性と塗膜の耐アルカリ性とを改善する。
【0023】本発明はまた、上記硬化性樹脂組成物を皮
膜形成成分としている熱硬化性塗料、該塗料を使用する
物体の塗装方法ならびに塗装物体にも関する。
【0024】好ましい具体例の詳細な説明 (A)フィルム形成性樹脂:塗料分野においてメラミン
樹脂やブロックポリイソシアネートなどの外部架橋剤に
よって架橋し、硬化塗膜を形成する樹脂は周知である。
これら樹脂の典型例は(変性)アクリルポリオール樹
脂、(変性)ポリエステルポリオール樹脂、(変性)フ
ッ素系ポリオール樹脂、(変性)シリコーンポリオール
樹脂である。この中でも特に(変性)アクリルポリオー
ル樹脂および(変性)ポリエステルポリオール樹脂が、
(B)成分と(C)成分とになる特に市販の硬化剤との
溶解度パラメータ(SP)の調和を図る上で好ましい。
【0025】フィルム形成性樹脂(A)に要求される物
性はヒドロキシル価5〜300、好ましくは30〜20
0の範囲内であることである。さらにヒドロキシル価3
0〜100とすると、この範囲内で硬化性と加工性が両
立する。一般にヒドロキシル価5未満では硬化不良にな
り、100をこえると加工性が低下しまた硬化膜に親水
性基が残留し塗膜の耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が低
下するので好ましくない。他の物性についてもPCM塗
料用フィルム形成樹脂として備えるべき範囲でなければ
ならないのは当然であり、例えば酸価0〜50,Tg−
20℃〜60℃,数平均分子量500〜20,000、
好ましくは1,800〜20,000の範囲内であるこ
とが望ましい。分子量が小さすぎれば膜の強度が低下
し、多すぎれば塗料の粘度が高くなりすぎ塗装性が低下
する。
【0026】塗料の目的に応じて、これらの樹脂は他の
セグメントで変成されていてもよい。例えば、アクリル
ポリオールやポリエステルポリオール樹脂は、シリコー
ンなど通常塗料で用いられる他種のセグメントで変成さ
れていてもよい。また、ヒドロキシル基以外の官能基、
例えば、カルボキシル基、アルコキシシリル基などを持
つように変成してもよい。目的とする塗膜の要求に応じ
てこの種の変成は適宜行ってよい。アルコキシシリル基
を持つように変性する場合は、(A)成分のアルコキシ
シリル当量が650以上となるように変性するのが好ま
しい。
【0027】他の物性については、塗料用フィルム形成
樹脂として備えるべき範囲になるように設計する。例え
ば、ガラス転移温度(Tg)は、−20℃〜60℃であ
る。Tgが低いと生成した塗膜が軟弱なものになる。ま
たTgが高すぎると、塗膜が不均一になりやすく、また
生成した塗膜が硬くなりすぎクラックの原因となりやす
い。酸価は30未満であり、これ以上酸価が高いと、組
み合わせる(C)成分中にアルコキシシリル基が残存し
ている場合には、その加水分解、縮合反応の触媒とな
り、塗料の安定性(空気開放下での湿気硬化性、貯蔵安
定性)を損なうので好ましくない。
【0028】以下、それぞれのポリオール樹脂について
詳しく説明する。
【0029】(変性)アクリルポリオール樹脂 アクリルポリオール樹脂は、ヒドロキシル基含有アクリ
ルモノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとを常法に
より共重合することにより得られる。
【0030】ヒドロキシル基含有アクリルモノマーの例
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート類などである。
【0031】さらに塗膜の物性を目的塗料に合うように
調整するため種々モノマーを用いることができる。例え
ば、塗膜へ柔軟性を与え、PCMとしての加工性を高め
るためには、ソフトセグメントを含んでいるモノマー、
例えば、ε−カプロラクトン変性アクリルモノマーを用
いることができる。これらは市販されており、例えば、
ダイセル化学工業(株)からプラクセル−FAシリー
ズ、プラクセルFMシリーズとして市販されている2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ε−カプロラ
クトン付加体や、ポリアルキレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートなどを併用して用いることができる。
【0032】ヒドロキシル基含有アクリレートと共重合
可能なモノマーは、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)ア
クリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類;ス
チレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;ア
クリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル
酸などである。また、エポキシ基を持ったグリシジル
(メタ)アクリレートなども用いることができる。その
他、要すれば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチルアクリルアミドなどのアミノ基含有モノ
マーやアクリルアミド類などがある。
【0033】先に述べたように、アクリールポリオール
樹脂はペンダント基としてアルコキシシリルを持つよう
に変性することができる。そのためには、ケイ素へ重合
性不飽和結合を有する基1個と、炭化水素基(典型的に
はメチル)0〜2個と、アルコキシ基(典型的にはメト
キシまたはエトキシ)1〜3個が結合したモノマーを、
先に述べたヒドロキシル基含有アクリルモノマーおよび
他のエチレン性不飽和モノマーと共重合されればよい。
【0034】上で述べたアルコキシシリル基含有モノマ
ーの典型例は以下のものを含む。ビニルメチルジメトキ
シシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−アクリ
ロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタア
クリロイルプロピルメチルジメトキシシラン(KBM5
02)、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン(KBM503)、γ−〔(2−プロペン−2
−イルオキシカルボニル)ベンゾイルオキシ〕プロピル
メチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン(KBE502)、およ
びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン(KBE503)
【0035】KBM502、KBM503、KBE50
2およびKBE503はいずれも信越化学工業(株)か
ら市販されている。これらアルコキシシリル基含有モノ
マーはアクリルポリオール樹脂が後で述べるアルコキシ
シリル当量を持つように使用するのがよい。
【0036】ここで「アルコキシシリル当量」とは、ア
ルコキシシリル基をSi−ORとして表したとき、1個
あたりの樹脂分子量を意味する。本発明で用いることが
できるアルコキシシリル基含有変性アクリルポリオール
樹脂は、アルコキシシリル当量が650以上、好ましく
は900以上、さらに好ましくは1500を有する。ア
ルコキシシリル当量がこの値未満であると、硬化時−S
i−O−Si−結合や−Si−O−C−結合が生成しや
すく、塗膜硬度は発現するものの、耐酸性、耐アルカリ
性に悪影響するので好ましくない。またアルコキシシリ
ル基が過剰に存在するので湿気によりゲル化したり、塗
膜になった後のクラック発生などの不都合が生じ易い。
【0037】(変性)ポリエステルポリオール樹脂 周知のように、ポリエステル樹脂は多価カルボン酸を主
体とした酸成分と、多価アルコールを主体としたアルコ
ール成分との重縮合物である。
【0038】酸成分としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、フタル酸またはその無水物、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸などの
芳香族ジカルボン酸およびその無水物;コハク酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボ
ン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪
族ジカルボン酸があげられる。さらに、γ−ブチロラク
トン、ε−カプロラクトンなどのラクトン類;および対
応するヒドロキシカルボン酸や、p−オキシエトキシ安
息香酸などの芳香族オキシモノカルボン酸;トリメリッ
ト酸、トリメジン酸、ピロメリット酸などの3価以上の
多価カルボン酸を小割合で含むことができる。
【0039】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジ
オール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ビスフェノールAアルキレンオ
キシド付加物、ビスフェノールSアルキレンオキシド付
加物のほか、1,2−プロパンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタ
ンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,4−ヘキ
サンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル
−1,5−ペンタンジオール、1,2−ドデカンジオー
ル、1,2−オクタデカンジオールなどの側鎖を有する
脂肪族グリコールがある。アルコール成分はまた、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ルなどの3価以上の多価アルコールの小割合を含んでも
よい。
【0040】ポリエステルポリオール樹脂は、必要なら
他の成分(シリコーン成分をアクリル成分)を結合させ
てもよい。例えば、ヒドロキシアルキル基を持つ(ポ
リ)シロキサンをアルコール成分として酸成分と通常の
縮合反応で、シリコーン成分を導入できる。このような
樹脂は市販もされており、例えば日立化成工業から、T
A22−293J(ヒドロキシル価約170、Mn=約
2400)として入手できる。
【0041】(変性)フッ素系ポリオール樹脂 フッ素系ポリオール樹脂としては、ヒドロキシル基含有
ラジカル重合性不飽和モノマー(a)、フルオロオレフ
ィンモノマー(b)、および必要に応じて他のラジカル
重合性不飽和モノマー(c)とを共重合させて得られる
ものである。
【0042】ヒドロキシル基含有ラジカル重合性不飽和
モノマー(a)の例は、ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、ヒドロキシペンチルビニルエーテ
ルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテル;エチレン
グリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコール
モノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリ
ルエーテルなどのヒドロキシアリルエーテル類などがあ
げられる。
【0043】フルオロオレフィンモノマー(b)の例
は、いわゆる二フッ化オレフィンモノマー、三フッ化オ
レフィンモノマー、四フッ化オレフィンモノマーがあ
り、具体的にはフッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フ
ッ化塩化エチレン、四フッ化エチレンなどがあげられ
る。
【0044】他のラジカル重合性不飽和モノマー(c)
は、要求される塗膜物性に応じて公知のモノマーから適
宜選択できる。例をあげると、エチレン、プロピレン、
イソブチレンのようなα−オレフィン類;エチルビニル
エーテル、イソブチルビニルエーテル、ブチルビニルエ
ーテル、シクロヘキシルビニルエーテルのようなビニル
エーテル類;酢酸ビニル、乳酸ビニル、酪酸ビニル、イ
ソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニルな
どのビニルエステル類;酢酸イソプロペニル、プロピオ
ン酸イソプロペニルなどの脂肪族イソプロペニルなどの
脂肪酸イソプロペニルエステル類などがあげられる。
【0045】また、フッ素系ポリオール樹脂には必要に
応じて、酸価を持たせられる。その方法は、フッ素系ポ
リオール樹脂のヒドロキシル基の1部と、多塩基酸無水
物(例えば、無水コハク酸など)を常法で付加反応させ
ればよい。
【0046】さらに、フッ素系ポリオール樹脂として
は、ヒドロキシル基を持たないフッ素ポリマー、例えば
(b)のみ、または(b)と(c)を共重合させて得ら
れるポリマーに、前述したアクリルポリオール樹脂をブ
レンドしたものも含むこととする。
【0047】ブレンドするアクリルポリオール樹脂は、
上記ヒドロキシル基含有ラジカル重合性不飽和モノマー
(a)および/または、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルの
ようなヒドロキシル基含有ラジカル重合性不飽和モノマ
ー類;アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステ
ル類;または、アクリル酸、メタクリル酸などのエチレ
ン性不飽和カルボン酸類;スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族モノマー類;ア
クリル酸またはメタクリル酸のアミド化合物およびその
誘導体のようなアミド類;アクリルニトリルやメタクリ
ルニトリルを共重合させて得られるものであってよい。
【0048】フッ素樹脂またはフッ素系ポリオール樹脂
は市販されており、二フッ化型ポリビニリデンフルオリ
ド(PVDF)系、三フッ化型フルオロエチレンビニル
エーテル共重合体(FEVE)系、四フッ化型FEVE
系がある。PVDF系は、例えば、カイナー500とし
てエルフアトケム社から入手できる。このものはヒドロ
キシル基をもたないため、上記ヒドロキシル基含有アク
リルポリオール樹脂をブレンドして用いる。三フッ化型
FEVE系は、例えば、旭硝子(株)のルミフロンシリ
ーズ、大日本インキ化学工業(株)のフルオネートシリ
ーズ、セントラル硝子(株)のセフラルコートシリーズ
などが使用できる。また、四フッ化型FEVE系は、ダ
イキン工業(株)からゼッフルシリーズとして市販され
ているものなどが使用できる。その他、いわゆるフッ化
アクリル樹脂として、東レ(株)から市販されるコータ
ックスも使用可能である。これらのものはそのまま、あ
るいは必要に応じて、ヒドロキシル基含有アクリルポリ
オール樹脂とブレンドし、ヒドロキシル価を調整するこ
とにより用いることができる。
【0049】好ましいフッ素系ポリオール樹脂は、耐久
性の観点から、四フッ化型FEVE系、三フッ化型FE
VE系である。
【0050】(変性)シリコーンポリオール樹脂 ここでいうシリコーンポリオール樹脂とは、分子内に少
なくとも2個のアルコール性水酸基を有するオルガノポ
リシロキサンを指し、変性シリコーンポリオール樹脂と
は、該オルガノポリシロキサンに他の樹脂をブレンドま
たはグラフトしたポリオール樹脂を指す。
【0051】このようなオルガノポリシロキサンは次の
組成式で表すことができる。 (Ra )n (Rb )m Si(O)(4-n-m)/2 ・・・・・(1)
【0052】ここで、Ra はメチル、C1-20アルコキ
シ、アリール、水素、アリールオキシ、鎖中にエステル
結合、エーテル結合、ウレタン結合もしくは炭素−炭素
不飽和結合を含むC2-100 の一価の有機基であり、Rb
は鎖中にエステル結合、エーテル結合、ウレタン結合も
しくは炭素−炭素不飽和結合を含みかつ末端にアルコー
ル性水酸基を有する一価の有機基であり、m,nは0<
n<4、0<m<4で、かつ2≦n+m≦4の条件を満
たす正の実数を意味する。この組成式(1)にあてはま
るシリコーンポリオール樹脂は、特開平2−61481
に記載されている。その開示を参照としてここに取り入
れる。組成式(1)の樹脂の中でもRa がHOC2 H4
OC3 H6 −、Rb がメチル、プロピルたまはフェニ
ル、nおよびmは、0<n<2、0<m<2で、かつn
+m<3を満足する正の実数であるものが製造の容易
さ、塗装作業性、硬化性の面から好ましい。とりわけ、
式(2)
【0053】
【化1】
【0054】を有し、Ra がメチルまたはフェニルであ
り、Rb が該したHOC2 H4 OC3H6 −であり、x
は0または1、yは1〜20であり、zは1〜10であ
り、Ra としてフェニルを10〜50モル%含むシリコ
ーンポリオールが他の樹脂との相溶性が良いのでさらに
好ましい。
【0055】式(2)に該当する具体的シリコーンポリ
オールの例は、上で引用した特開平2−61481に記
載されている。
【0056】このシリコーンポリオール樹脂は他のポリ
オール樹脂を組み合わせて用いられる。そのような樹脂
は、ヒドロキシル基を含み、ヒドロキシル価が5〜30
0、好ましくは30〜200あればよく、その種類には
特に制限はない。例えば、該アクリルポリオール樹脂、
該ポリエステルポリオール樹脂、該フッ素系ポリオール
樹脂などが用いられる。また、アルキド樹脂、アクリル
変性アルキド樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂、ビ
スフェノールAとエピクロルヒドリンから得られるエポ
キシ樹脂なども使用可能である。シリコーンポリオール
樹脂は他のポリオール樹脂とブレンドしてもよいし、ま
た、全量またはその1部をあらかじめ反応させてもよ
い。その方法は、例えば、ヒドロキシアルキル基をもつ
トリシロキサンに不飽和二重結合とヒドロキシル基以外
の官能基を有する化合物、例えば、マレイン酸無水物の
ような化合物を反応させて、不飽和二重結合をもつ成分
を組み入れ、この部分とアクリルやビニルモノマーなど
の二重結合部分とを付加重合させることにより、両者を
結合させることができる。
【0057】シリコーンポリオールと他のポリオール樹
脂の組み合わせ比は、シリコーンポリオール樹脂3〜7
0重量部に対して、他のポリオール樹脂97〜30重量
部のように広い範囲で可能である。好ましくは、前者5
〜40重量部に対して、後者95〜60重量部である。
シリコーンポリオール樹脂の比率が下限を切ると、シリ
コーンによる特性(例えば、耐候性、耐薬品性など)の
特性が十分発揮されない。また、その比率が上限を越え
ると、樹脂の相溶性が低下する。
【0058】これらの樹脂と組み合わせることにより、
シリコーンポリオール樹脂と他の添加物質との相溶性や
顔料分散(安定)性、目的の塗膜に応じた種々の物性
(例えば、密着性、伸び、硬度など)が調整できる。
【0059】SP値は、2種の硬化剤を樹脂(A)のS
P値との差を基準にして選択しなければならないので、
9.5〜12、好ましくは10.4〜12、最も好まし
くは11〜12の範囲内であることが望ましい。樹脂
(A)として2種以上の樹脂をブレンドして用いる場合
はSP値はその加重平均値を意味する。
【0060】ここで、SP値(溶解度パラメーター)は
溶解性の尺度となるものであり、次のようにして測定さ
れる。参考文献SUH,CLARKE〔J.P.S.A
−1,5,1671−1681(1967)〕 ・測定温度 20℃ ・サンプル 樹脂0.5gを100mlビーカーに秤量
し、良溶媒10mlをホールピペットを用いて加え、マ
グネティックスターラーにより溶解する。 ・濁点測定 50mlビュレットを用いて貧溶媒を滴下
し、濁りが生じた点を滴下量とする。 ・計算 樹脂のSP値δは次式によって与えられ
る。
【0061】 δ=(Vml 1/2 δml+Vmh 1/2 δmh)/(Vml 1/2 +Vmh 1/2 ) Vm =V1 V2 /(φ1 V2 +φ2 V1 ) δm =φ1 δ1 +φ2 δ2 Vi :溶媒の分子容(ml/mol) φi :濁点における各溶媒の体積分率 δi :溶媒のSP値 ml:低SP貧溶媒混合系 mh:高SP貧溶媒混合系
【0062】(B)第1の硬化剤:第1の硬化剤が備え
るべき物性は、そのSP値がフィルム形成性樹脂(A)
のSP値よりも0.5以上小さいことである。SP値が
この範囲外であると、フィルム形成性樹脂(A)との相
溶性が大きいため焼付時塗膜内部にとどまり、表面へ浮
上しなくなる。従って耐汚染性および加工性が低下す
る。第1の硬化剤はアミノ樹脂、特にメラミン樹脂から
選ぶことができる。しかしながらこのタイプの硬化剤は
塗膜中で表面へ向かって浮上する前に自己縮合すること
があってはならないので、フィルム形成性樹脂(A)と
のSP値の差0.5以上および自己縮合性を考慮に入れ
ると、i−ブチル基またはn−ブチル基単独で、あるい
はブチル基とメチル基でエーテル化したメラミン樹脂が
好ましい。
【0063】このような条件を満足する市販のメラミン
樹脂には以下のものがある。
【0064】 アルコキシ基,モル% SP値 品 名 メトキシ60/i−ブトキシ40 10.5 サイメル238(三井サイテック) メトキシ60/ブトキシ40 10.5 サイメル235(同上) メトキシ65/ブトキシ35 10.4 サイメル232(同上) メトキシ40/ブトキシ60 10.1 サイメル236(同上) メトキシ70/ブトキシ30 10.6 サイメル266(同上) 同上 10.6 サイメル267(同上) ブトキシ100 9.5 マイコート506(同上) 同上 10.0 ユーバン20SE(三井東圧) 同上 10.5 ユーバン20N−60(同上)
【0065】以上のメラミン樹脂以外にも、先に述べた
条件を満たす他のアミノ樹脂、例えばベンゾグアナミン
樹脂を使用してもよい。
【0066】(C)第2の硬化剤:第2の硬化剤が備え
るべき物性は、フィルム形成性樹脂(A)よりSP値が
大きいか等しいかまたは0.5未満小さいことである。
従ってフィルム形成性樹脂(A)のSP値より0.5未
満小さくても等しくてもまたは大きくてもよい。SP値
がこの範囲外であるとフィルム形成性樹脂(A)と相溶
性が低いため初期の効果を発揮しない。フィルム形成性
樹脂(A)との相溶性が第1硬化剤(B)より大きいこ
とにより、焼付時に膜内部にとどまり、塗膜全体にわた
って架橋密度を均一化する方向に働く。
【0067】望ましい他の物性は、第1の硬化剤(B)
より低い反応開始温度を持つことである。ここでいう反
応開始温度とは、DSA(ダイナミック、スプリング、
アナリシス法)により、昇温速度3℃/分として、温度
に対しEr(相対動的弾性率)をプロットした曲線の変
曲点を読取ることによって測定したものを意味する。こ
の反応開始温度が第1の硬化剤(B)の反応開始温度よ
り低いことにより、第1の硬化剤(B)が塗膜表面で先
に硬化を開始し、表面の縮みの発生が避けられる。
【0068】これらの条件を満たす第二の架橋剤(C)
成分の非限定的な例は、エーテル化メラミン樹脂および
ブロックイソシアネート化合物である。
【0069】(C)成分の一つの例であるエーテル化メ
ラミン樹脂として、例えばスミマールM40S(住友化
学)のSP値は12.9であり、SP値9.5〜12を
有するフィルム形成性樹脂(A)成分と組合せて第二の
架橋剤(C)成分として使用することができる。
【0070】(C)成分のもう一つの例であるブロック
イソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物を
ブロック剤でブロックしたものである。ポリイソシアネ
ート化合物は、1分子中に少なくと2個のイソシアネー
ト基をもった化合物である。ポリイソシアネート化合物
の例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(T
MDI)などの脂肪族ジイソシアネート類;イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)などの脂環族ジイソシア
ネート類;キシリレンジイソシアネート(XDI)など
の芳香族脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシ
アネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)などの芳香族ジイソシアネート
類;ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、水素化さ
れたTDI(HTDI)、水素化されたXDI(H6X
DI)、水素化されたMDI(H12MDI)などの水
添ジイソシアネート類;これらジイソシアネート化合物
の2量体、3量体、さらに高分子量のポリイソシアネー
ト類;トリメチロールプロパンなど多価アルコールもし
くは水、または低分子量ポリエステル樹脂との付加物な
どである。
【0071】ブロック剤としては、メチルエチルケトオ
キシム、アセトキシム、シクロヘキサノンオキシム、ア
セトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシムなどの
オキシム類;m−クレゾール、キシレノールなどのフェ
ノール類;メタノール、エタノール、ブタノール、2−
エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレング
リコールモノエチルエーテルなどのアルコール類;ε−
カプロラクタムなどのラクタム類、マロン酸ジエチル、
アセト酢酸エステルなどのジケトン類;チオフェノール
などのメルカプタン類などがあげられる。その他、チオ
尿素などの尿素類;イミダゾール類;カルバミン酸類な
ど多数がある。
【0072】ブロックイソシアネート化合物は上記イソ
シアネート化合物とブロック剤を常法により、フリーの
イソシアネート基がなくなるまで反応させて得られる。
これらは市販されており、デスモジュールシリーズ(住
友バイエルウレタン(株))バーノックDシリーズ(大
日本インキ化学工業(株))、タケネートBシリーズ
(武田薬品工業(株))、コロネート2500シリーズ
(日本ポリウレタン工業(株))などが入手できる。オ
キシム、ラクタムまたはジケトンでブロックしたイソシ
アネート硬化剤が好ましい。
【0073】ブロックイソシアネートの反応開始温度は
ブロック剤の脱ブロック温度によって決まり、一般に1
50℃以下であることが好ましい。このようなブロック
剤としてはメチルエチルケトオキシム(MEKオキシ
ム)およびβ−ジケトン類がある。これらのブロック剤
でブロックしたポリイソシアネート化合物の使用によっ
て塗膜内部の硬化が速くなり、耐汚染性の向上にも寄与
する。
【0074】(D)成分 (D)成分は、下記一般式で表されるアルコキシシラン
の少なくとも1種の部分加水分解縮合物である。 (R1 )n −Si−(OR2 )4-n
【0075】式中、R1 はC1-6 アルキル、エポキシア
ルキル、アリールまたはアルケニルであり、R2 はC
1-6 アルキルであり、nは0,1または2である。
【0076】R1 は、メチル基、エチル基、プロピル基
などのC1-6 のアルキル基;グリシドキシプロピル基、
エポキシシクロヘキシルエチル基などのエポキシアルキ
ル基;フェニル基、ベンジル基などのアリール基;ビニ
ル基、アリル基、アクリロイルオキシプロピル基、メタ
クリロイルオキシプロピル基などのアルケニル基などが
あげられる。この有機基は生成する有機けい素化合物の
部分加水分解縮合物を変成し、例えば主樹脂との反応性
や相溶性などを改善したい場合に用いる。通常は、アル
キル基でかまわない。
【0077】R2 は、C1-6 のアルキル基で、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基など
である。
【0078】具体的なアルコキシシラン化合物(以下、
「シランモノマー」)の例としては、テトラメトキシシ
ラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトラブトキシシランなどの(4官能)テトラアル
コキシシラン;その他、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキ
シシラン、ベンジルトリエトキシシラン、アリルトリメ
トキシシラン、アリルトリエトキシシランなどの3官能
のアルコキシシラン化合物などがあげられる。
【0079】好ましいnの数(すなわち、アルコキシ基
の数)は、n=0の場合(4官能)または、n=1(3
官能)である。n>2の場合、この有機けい素化合物が
加水分解、縮合の場合にアルコキシシリル基が消費さ
れ、有機けい素化合物の部分加水分解縮合物の反応性官
能基(アルコキシシリル基またはシラノール基)の数が
減少し、硬化反応性が低下する。n=0の場合、すなわ
ちテトラアルコキシシランの場合が特に好ましい。
【0080】好ましい置換基R2 の炭素数は、C1 〜C
3 である。すなわち、アルキル基はメチル基、エチル
基、プロピル基である。C1 ,C2 が特に好ましい。炭
素数が大きすぎると、加水分解・縮合反応が遅くなり、
アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物の生成が
容易にできなくなりやすい。またそのアルコキシシラン
化合物の部分加水分解縮合物を塗料に用いたとき焼き付
け硬化の高い温度、長時間を要す。
【0081】好ましいアルコキシシラン化合物の例は、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランなどで
ある。特に好ましいものは、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシランである。
【0082】アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮
合物は公知の方法で得られる。例えばシランモノマーか
ら部分加水分解縮合物を得るには、必要量の水と触媒を
加え、加水分解・縮合反応によって生じるアルコールを
除去することで得られる。また、オリゴマー(縮合体)
から出発して、さらに高重合度のオリゴマーを合成して
もよい。ここで必要な水の量は、希望する加水分解率か
ら決定される。ここで加水分解率とは、テトラアルコキ
シシランモノマーを例にとると、以下の式によって計算
される値である。 Si(OR)4 +nH2 O→Si(OR)4 -nOn +2
n ROH 加水分解率%=2n/4×100=n/2×100
【0083】理論上部分加水分解縮合物を得るための加
水分解率は、 0%<加水分解率<100% である。100%加水分解物は完全なSiO2 の固体で
あり、加水分解率が70%をこえるものはゼラチン状の
ゲルもしくは固体であり、また加水分解率が65%〜7
0%までのものは粘度が高く、さらに空気中のわずかの
水分と反応してゲル化してしまい、貯蔵安定性か悪いの
で、30〜60%程度の加水分解率が最も好ましい。し
かしながら100%に近い加水分解率でも適当な溶媒の
選択等によっては十分な貯蔵安定性を示す場合があるの
でこの範囲に制限されるものではない。
【0084】加水分解に用いる水は特に制限はないが、
一般に塗膜中にイオンのような不純物が残ると塗膜性能
が低下するので、目的の塗膜によって脱イオン水や、純
水、超純水を用いる。
【0085】アルコキシシラン化合物を加水分解、縮合
して部分加水分解縮合物を得るには、必要に応じて触媒
を使用できる。触媒は塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無
機酸、カルボン酸、スルホン酸等の有機酸、アンモニ
ア、水酸化ナトリウム、アミン等の無機および有機塩基
等がある。また、溶媒としてはアルコール、エーテル、
ケトン等を用いることができる。
【0086】こうして得られたアルコキシシラン化合物
の部分加水分解縮合物はオリゴマーであり、モノマー、
2量体、3量体、それ以上の多量体が混在しているが、
このモノマーが含有していると、この部分加水分解縮合
物そのものの貯蔵安定性が低下したり、これを使用した
硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が低下することもある。
また、それを使用した塗料の塗膜性能(例えば、耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性、耐クラック)が低下するこ
とが考えられるので好ましくない。好ましくは、モノマ
ー量が1重量%以下、さらに好ましくは0.3重量%以
下になるようにモノマーを除去する。モノマー除去の方
法は公知のものでよい。
【0087】テトラアルコキシシラン部分加水分解縮合
物からテトラアルコキシシランモノマーを1重量%以下
に除去した製品はすでに市販されており、三菱化学
(株)からMKシリケートMS51、MS56として入
手できる。
【0088】アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮
合物のなかで、テトラメトキシシランの部分加水分解縮
合物が反応性に富んでいるので好ましい。この場合、シ
ランカップリング処理をしないものを塗料に用いたとき
焼き付け硬化の高温と長時間を要さない。
【0089】テトラメトキシシランの場合、その部分加
水分解縮合物の加水分解率は、好ましくは10〜65
%、さらに好ましくは、30〜60%である。このよう
なテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物は市販さ
れており、例えば、MKシリケートMS51(加水分解
率約40%、SiO2 成分約52%)、同MS56(加
水分解率約50%、SiO2 成分約56%)(いずれも
三菱化学(株)製)である。
【0090】また、テトラエトキシシランからも相当す
る部分加水分解縮合物が同様にして製造される。テトラ
エトキシシラン部分加水分解縮合物には、SiO2 とし
て40%のものがよく使用され、ES−40(コルコー
ト(株))、シリケート40(多摩化学(株))、TE
S40(ヘキスト社)、シルボンド40(ストフファー
社)、エチルシリケート40(ユニオンカーバイド社)
などから市販されている。他のSiO2 含有量のもので
も使用できる。これらの縮合体はオリゴマーであり、モ
ノマー、2量体、3量体、それ以上の多量体が混在して
いる。モノマーなどの低分子量成分が混在しているもの
は、これを使用した塗膜性能(例えば、耐水性、耐酸
性、耐アルカリ性、塗膜クラック)が低下するので好ま
しくはないが、低分子成分の少ないものを選択すること
で使用可能となる。また、オリゴマーをさらに上述の方
法で加水分解・縮合させ、部分加水分解縮合物にして用
いるのがよい。
【0091】テトラエトキシシラン部分加水分解縮合物
は通常、加水分解率0〜100%である。100%加水
分解品は完全なSiO2 の固体であり、加水分解率が7
0%をこえるものはゼラチン状のゲルもしくは固体であ
り、また加水分解率が65%〜70%までのものは粘度
が高く、さらに空気中のわずかな水分と反応してゲル化
してしまい、貯蔵安定性が悪く取り扱いが非常に困難で
ある。
【0092】このような場合には、加水分解・縮合を行
う媒体(アルコールなどの有機溶媒)を残し、部分加水
分解縮合物を希釈された状態とすることで回避できる。
有機溶媒で希釈したものの加水分解率は、好ましくは2
0〜100%である。20%以下ではモノマーが残存し
やすい。
【0093】(D)成分として好ましいのはアルコキシ
シランが粒子を形成し、小角X線散乱法による慣性半径
が存在する場合であり、本発明のアルコキシシラン化合
物の部分加水分解縮合物の慣性半径は100Å(10n
m)以下となる。通常のテトラエトキシシランの部分加
水分解縮合物などは慣性半径10〜20Åとなる例があ
る。通常、塗料で使用される乾式シリカ(フュームドシ
リカなど)や湿式シリカ(シリカゾル)の粒径は最も細
かいものでも100Å(10nm)以上であり、この点
で、本発明に使用するアルコキシシラン化合物の部分加
水分解縮合物は全く異なるものである。
【0094】また、官能基数は、通常、塗料で使用され
る乾式シリカ(フュームドシリカなど)や湿式シリカ
(シリカゾル)に比べて圧倒的に多く存在する。通常、
Si1モル当たり、SiOH基とSiOR基を含んで
0.1〜3モル、好ましくは0.5〜2.7モルであ
る。シラノール基とアルコキシ基の量比は用いるモノマ
ーの種類や、加水分解縮合の程度、加水分解縮合工程の
溶媒、縮合後の希釈溶媒によって異なってくる。例え
ば、アルコール系の溶媒を使った場合、もとのアルコー
ル基とアルコール交換する。テトラエトキシシランの部
分加水分解縮合物(IPA溶媒サスペンジョン)につい
て単離物のH−NMR積分比、及びCHN分析で調べた
結果では、加水分解2日後ではSi1モル当たり、Si
−OH基:0.72±0.13モル、Si−O−Et
基:0.64±0.12モル、Si−O−iPr基0.
30±0.06モルである。一方、乾式シリカ(アエロ
ジル200:粒径約100Å、日本アエロジル(株)
製)では、Si1モル当たり、SiOH基2×10-5モ
ル、シリカゾル(スノーテックスO:粒径約100Å;
日産化学工業(株)製)では、Si1モル当たり、Si
OH基4×10-5モルである。このように通常のシリカ
とは全く異なる大量の官能基をもっている。この官能基
が塗料の硬化時に相互にまたは塗料中の樹脂と反応する
と考えられる。
【0095】また、この官能基数は経時変化するが、加
水分解後60日室温放置では、Si1モル当たり、それ
ぞれ、0.4モル、0.36モル、0.17モルとな
り、貯蔵時の化学的安定性も優れていることが分かる。
【0096】本発明の(D)成分として最も好ましいア
ルコキシシラン部分加水分解縮合物は反応性超微粒シリ
カである。これは、PCT/JP94/02169(W
O95/17349)に示されている。
【0097】これは、テトラメトキシシランあるいはそ
の部分加水分解縮合物を出発原料にして、出発原料のす
べてのアルコキシ基を加水分解縮合するのに必要な量、
すなわちアルコキシ基の0.5モル倍以上の水の存在下
に熟成して加水分解、縮合を行うところに特徴がある。
【0098】具体的には用いる水の量は、アルコキシ基
の0.5〜1倍、特に好ましくは0.5〜0.75倍が
よい。水の量があまり多いと液がゲル化しやすく、水が
少なすぎると反応性超微粒シリカの形成が充分でなく、
得られる塗膜の硬度が劣る場合がある。
【0099】熟成して加水分解縮合を進行させる際、必
要に応じて公知の触媒を添加することができる。触媒と
しては、例えば、塩酸、酢酸、硫酸、リン酸などの無機
酸、ギ酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスル
ホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機
酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシ
ウム、アンモニア等のアルカリ触媒、有機金属、金属ア
ルコキシド、例えばジブチルスズジラウリレート、ジブ
チルスズジオクチエート、ジブチルスズジアセテート等
の有機ズズ化合物、アルミニウムトリス(アセチルアセ
トネート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネ
ート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルア
セトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス
(アセチルアセトネート)、ジルコニウムテトラキス
(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキ
シ)ビス(アセチルアセトネート)及びジルコニウムビ
ス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等
の金属キレート化合物、ホウ素ブトキシド、ホウ酸等の
ホウ素化合物等があるが、液状組成物の貯蔵安定性、及
び得られる硬化物の硬度、可撓性等の特性が優れている
点からは、酢酸、マレイン酸、金属アルコキシド、ホウ
素化合物のうち1種又は2種以上を用いるのがよい。
【0100】反応性超微粒シリカを形成する際の熟成
時、又は生成したアルコキシシラン化合物の部分加水分
解縮合物には希釈剤を添加することができ、目的に応じ
て有機溶剤又は水を用いることができる。
【0101】有機溶媒としては、アルコール類、あるい
はグリコール類、炭化水素類、ケト類、エーテル類など
通常の塗料に用いられるものを使用できる。例えば、ア
ルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、n−ブタノール、i−ブタノール、n
−プロピルアルコール、オクタノール、アセトンアルコ
ールなど;グリコール誘導体としては、エチレングリコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテートなど;炭化水素類と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ケロシンな
ど;エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル、アセト酢酸エチルなど;ケトン類としては、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、アセチルアセトンなど;エーテル類としては、エチ
ルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、フラン、テ
トラヒドロフランなどが使用できる。
【0102】これらの溶媒のうち、アルコール類、すな
わちメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノールを使用すると部分加水分解縮合物の貯蔵安定性が
よい。しかし、これらの溶媒は沸点や引火点が低いの
で、塗料一般に使用される高沸点の炭化水素類、グリコ
ール類、ケトン類を選び、適宜混合して用いるのがよ
い。希釈剤の量は、テトラメトキシシランを例にとる
と、その100重量部に対して50〜5000重量部、
好ましくは100〜1000重量部のアルコール系溶剤
を添加するのが好ましい。50重量部以下では、生成す
る硬化性樹脂組成物又は塗料の貯蔵安定性が低下する。
量が多すぎると、塗料に溶剤が入りすぎ塗装しにくくな
ったり、塗膜の膜厚が低下する。
【0103】水を用いる場合は加水分解に用いる水を増
量すればよい。また、加水分解生成物に水を添加しても
よい。水の配合量は、テトラメトキシシランモノマーの
場合は、モノマー100重量部に対して、加水分解に用
いる水と合わせて20〜300重量部が適当である。希
釈剤が水の場合には有機溶剤に比べてアルコキシシラン
縮合体のゲル化が起こりやすい。この場合、pHを3以
下、好ましくは1〜2に保つことによりゲル化を抑制で
きる。
【0104】以上のプロセスでできたものは、有機ある
いは水溶媒中に反応性超微粒シリカがサスペンジョンし
ている。また、小角X線散乱測定法で慣性半径を持つ。
通常、慣性半径10Å以下の超微粒シリカが確認されて
おり、このものが最も好ましい。また、GPC測定で
は、重量平均分子量が標準ポリスチレン換算で1000
〜3000であり、このうち多くは1400〜2000
である。例えば、ヒドロキシル基のモル数がアルコキシ
基のモル数に対し、0.8倍以上存在し、極めて反応性
に富んでいる。また貯蔵安定性も優れている。このもの
は単独でも皮膜形成可能で、反応に富んでいるので、こ
れを用いた硬化性組成物は、これを硬化するための触媒
を用いる必要はほとんどない。これが「反応性」の由縁
である。
【0105】また、(D)成分、特に反応性超微粒子シ
リカにさらにシランカップリング剤を反応させて得られ
る「シランカップリング剤処理シリケート縮合体」を用
いることもできる。
【0106】本発明で用いられるシランカップリング剤
は、一般式:R3 Si(R4 )m (OR4 )3-m (式
中、R3 はアルキル、エポキシアルキル、アリール、ア
ルケニル、アミノアルキル、メルカプトアルキルまたは
ハロゲンアルキルであり、R4はC1-6 アルキルであ
り、mは0,1または2である。)を有する。即ち、S
i原子に、1個のR3 、m個のR4 、及び(3−m)個
のOR4 の3種類4個の置換基が結合している。
【0107】特に、トリメトキシシリル型(上記一般式
においてm=0かつR4 がメチル基の場合である。)の
シランカップリング剤が、アルコキシシラン化合物の部
分加水分解縮合物と反応しやすいので好ましい。
【0108】生成するシランカップリング剤処理シリケ
ート縮合体の反応性を抑制し、塗料としての貯蔵安定
性、耐アルカリ性、耐酸性及び光沢の向上の観点から、
好ましいR3 はγ−メタクリロキシプロピル、γ−グリ
シドキシプロピル、メチル、エチル、ビニル、フェニ
ル、n−プロピル、i−ブチル、n−デシル、n−ヘキ
サデシル、トリメトキシシリルヘキシル、γ−ジブチル
アミノプロピル、ノナフルオロブチルエチル等である。
【0109】本発明で用いられるシランカップリング剤
の限定的でない例としては、トリメチルメトキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシラン、n−プロピルト
リメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n
−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメ
トキシシラン、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘ
キサン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ
−ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ノナフ
ルオロブチルエチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミ
ノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピル
トリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、そしてオクタデシルジメチル〔3−(トリメ
トキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド等が
あげられる。
【0110】シランカップリング処理シリケート縮合体
は、アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物
(D)のシラノール基(SiOH基)とアルコキシシリ
ル基(SiOR基)とのモル数の和を100としたと
き、シランカップリング剤のモル数比を5〜100の範
囲で、好ましくは10〜50の範囲で均一に混合し、反
応させることによって得られる。
【0111】反応条件としては、室温で1日程度、静置
または攪拌下で反応させればよく、特に昇温の必要はな
い。但し、処理時間の短縮等のために反応を促進する必
要があるときは適当な温度に加熱してもよい。そのとき
反応が速すぎると、シランカップリング剤がお互いに縮
合したり、シリカゾルと急激に反応して粘度の上昇やゲ
ル化が起こる場合があるので、それらが発生しない適当
な温度に加熱する必要がある。
【0112】シランカップリング剤の量が少ないと、処
理効率が悪く、処理されたシリケート縮合体を用いて製
造された塗料の貯蔵安定性、それによって形成された塗
膜の耐アルカリ性、耐酸性および光沢が改善されない。
逆に、シランカップリング剤の量が多いと未反応のそれ
が塗料中に残留し、塗膜硬度、耐水性、耐湿性等の塗膜
性能が低下する。
【0113】また、本発明ではシランカップリング剤で
処理していないアルコキシシランの部分加水分解縮合物
とこのシランカップリング剤で処理しているアルコキシ
シランの部分加水分解縮合物とを併用してもよい。
【0114】本発明のアルコキシシラン化合物の部分加
水分解縮合物、例えば、通常のテトラアルコキシシラン
部分加水分解縮合物(例えば、MKCシリケートMS5
1やMS56など)などは、硬化性樹脂組成物または塗
料に用いると、用いない場合に比べて硬度が出やすい。
これは、反応性官能基が塗膜硬化時に縮合または塗料用
樹脂のヒドロキシル基と反応し、みかけの架橋密度が上
昇するためと考えられる。
【0115】また、ポリオール樹脂/ブロックイソシア
ナート硬化剤の系に用いた場合、硬化時には、ウレタン
結合を生成しやすいので、硬化膜を構成する結合とし
て、−Si−O−Si−結合や、−Si−O─C−結合
の割合が低下すると考えられる。高硬度は維持したまま
−Si−O−Si−結合や、−Si−O─C−結合によ
る耐薬品性の低下が抑制できる。
【0116】一方、通常塗料に使用する乾式シリカや湿
式シリカは小さなものでも100Åと大きく、かつSi
1モル当たりの反応性官能基(シラノール基)も少ない
ので、みかけの架橋密度の上昇は望めず、塗膜硬度は出
にくい。そればかりか、表面シラノール基同士の相互作
用や、樹脂のヒドロキシル基との相互作用で、少量の添
加(約1%)でも塗料中で構造粘性を持ち、たれ止めな
どの効果はあるが、本発明のようにそれ以上の濃度、例
えば10重量%も添加すると塗料の流動性がなくなり、
塗装できなくなる。
【0117】さらに、特に好ましい反応性超微粒子シリ
カを用いると、通常のテトラアルコキシシラン部分加水
分解縮合物とは異なる下記の効果を発揮する。
【0118】 (1)粒子性と反応性(自己縮合性)相乗効果) 反応性超微粒子シリカは、粒子性を帯び、かつ上記のよ
うに多種多様かつ多くの反応性官能基をもっているた
め、焼き付け時、超微粒子自体の縮合により、非粒子性
のテトラアルコキシシラン部分加水分解縮合物に比べ
て、膜中で固い凝集体となりやすいと考えられ、樹脂成
分=海/高硬度成分=島のいわゆる海/島構造を形成し
やすいと考えられる。したがって、塗膜に必要な柔軟性
と強度を持ち、塗膜のクラックの抑制能をもちながら、
膜硬度が出やすくなる。
【0119】(2)反応性(樹脂と反応性) また、樹脂中にアルコール性ヒドロキシル基(−CH2
OH基)やSiOR基(SiOH基も含んでよい)をも
っているときには、この反応性超微粒子シリカおよび/
または(1)に述べた超微粒子自体の縮合による膜中の
固い凝集体が、樹脂のOH基やSiOR基などと縮合反
応を起こすと考えられ、樹脂成分=海/高硬度成分=島
とが固く結合した構造となると考えられる。
【0120】(3)BI硬化/反応性超微粒子シリカの
相乗効果 一方、この反応性超微粒子シリカを、主樹脂としてポリ
オール樹脂、硬化剤としてブロックイソシアナート化合
物の系に用いた場合、硬化時には、ウレタン結合を生成
しやすく、硬化膜を構成する結合として、−Si−O−
Si−結合や、−Si−O−C−結合の割合が低下する
と考えられる。このため、この反応性超微粒子シリカや
その粒子同士の縮合による固い粒子生成からくる高硬度
発現は維持したまま−Si−O−Si−結合や、−Si
−O−C−結合による耐薬品性の低下が抑制できる。結
果として、塗膜硬度を4H以上に維持しつつ耐酸性、耐
アルカリ性の優れた膜が得られる。
【0121】触媒成分 イソシアネートによる硬化反応には触媒を使用するのが
通常である。触媒の例は、ジブチルスズラウレート、ジ
ブチルスズオクテート、ジブチルスズジアセテートなど
の有機スズ化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセ
トナート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトナ
ート)、チタニウムビス(アセチルアセトナート)、チ
タニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトナー
ト)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチ
ルアセトナート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス
(アセチルアセトナート)、ジルコニウムビス(イソプ
ロポキシ)ビス(アセチルアセトナート)などの金属キ
レート化合物類があげられる。スズ系の触媒が一般的で
ある。
【0122】また、アルコキシシラン成分の自己架橋に
よる硬化の促進、あるいは組成物全体の硬化促進のため
に触媒をさらに添加することもできる。この場合は反応
性超微粒シリカ形成に用いることのできる触媒を用いる
ことができる。アルコキシシラン成分として反応性超微
粒シリカを用いた場合は、自己架橋性にすぐれているの
でこの目的で特に触媒を添加する必要はない。
【0123】アミノ樹脂による硬化反応には、ポリエス
テル樹脂やヒドロキシル基含有アクリル樹脂をメラミン
樹脂によって架橋して硬化する際に使用する公知の酸触
媒を使用し得る。その例はドデシルベンゼンスルホン
酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸などの芳香族スルホン酸類、およびアミノトリ
(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチ
レンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチ
レンホスホン酸)などの有機ホスホン酸である。これら
は一般にアミンで中和して用いられる。
【0124】樹脂組成物 配合面において本発明の特色の一つは、固形分としてフ
ィルム形成性樹脂(A)100重量部あたり、第1の硬
化剤(B)を0.5〜10重量部、好ましくは2〜7重
量部配合し、第2の硬化剤(C)を10〜50重量部、
好ましくは20〜40重量部配合する点にある。換言す
れば硬化剤(C)がメインであり、硬化剤(B)は補助
硬化剤である。もしこの比率が逆転すると、耐汚染性お
よび硬度と、加工性とが両立し難くなる。
【0125】(C)成分のうちブロックイソシアナート
硬化剤は、主樹脂である(A)成分のヒドロキシル価に
対して当量以上のイソシアナート基を持つように配合す
るのが基本である。実際には当量の0.8〜1.5倍の
範囲の配合であれば差し支えない。好ましくは当量は
1.0〜1.2倍である。当量より少なければ硬化性は
低下し、軟弱な塗膜しか得られず、硬度のみならず耐薬
品性、耐汚染性も低下する。また多すぎても添加しただ
けの効果が得られないばかりか、ブロックイソシアナー
ト化合物が多量に配合されることにより、主樹脂の物性
によって設計された塗膜物性(強度、硬度、加工性な
ど)が低下し、耐薬品性も低下する。また塗膜の黄変性
や耐候性も低下しやすい。
【0126】(D)成分は、(A)成分、(B)成分お
よび(C)成分の固形分合計100重量部あたり1〜3
00重量部配合する。好ましくは10〜200重量部さ
らに好ましくは30〜100重量部配合する。これより
少ないと期待した塗膜硬度がでない。またこれより配合
量が多いと、硬度は高くなるが、塗料の貯蔵安定性や塗
装性が低下する。さらに、多量のSiOR基やSiOH
基が塗膜中に残存することになるので、耐薬品性、耐水
性などが低下し、また塗膜クラックなどが発生しやす
い。
【0127】反応性超微粒子シリカ以外のテトラアルコ
キシシラン部分加水分解縮合物、例えば、テトラエトキ
シシラン部分加水分解縮合物などのリニアな部分加水分
解縮合物は、高い塗膜硬度を出すためには、50から1
00重量部の配合が好ましい。
【0128】(D)成分として、反応性超微粒子シリカ
のような粒子性の高いテトラアルコキシシラン部分加水
分解縮合物を使用する場合は、添加量が少なくても高い
塗膜硬度が得られる。
【0129】触媒成分の添加量は、イソシアナート硬化
の場合、(A)とブロックイソシアナート化合物(C)
の合計固型分成分100重量部あたり、通常0.02〜
5重量部、好ましくは0.1〜2重量部、さらに好まし
くは0.1〜1重量部である。多く添加してもそれに見
合う触媒効果が見られない。
【0130】一方、メラミン硬化の場合の酸触媒は特に
使用しなくても良いが、硬化反応を促進させたい場合に
使用する。この触媒成分の添加量は、使用するメラミン
が少量であることから少量でよく、フィルム形成性樹脂
(A)とアミノ樹脂(BまたはC)との和の固型分成分
100重量部あたり2.0重量部以下、好ましくは0.
2〜1.0重量部である。2.0重量部を超えて添加す
ると、塗膜外観の異常(縮み)や耐薬品性及び塗料の貯
蔵安定性が低下する。
【0131】塗料化 塗料化は、(A)成分ないし(D)成分を均一に混合
し、それへ顔料その他の慣用の添加剤を添加することに
よって行われる。一般的には(A)成分と(C)成分と
を混合して均一化しておき、これへ(A)成分または専
用の顔料分散用樹脂を使用してつくった顔料分散ペース
トを分散し、最後に残った(B)成分および(D)成分
と、必要に応じ溶剤および他の慣用の添加剤を加えて塗
料化される。
【0132】有機溶剤は、一般に塗料用として用いられ
るものでよく、例えば、トルエン、キシレン、ソルベッ
ソ100、ソルベッソ150などの芳香族炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、イソホロンなどのケトン類;ブタノール、オクタノ
ール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコー
ルモノブチルエーテル、エチレングルコールモノメチル
エーテル、ジエチレングルコールモノエチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール
モノブチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエ
ーテルアセテート、エチレングルリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテートなどのグリコール誘導体が使用でき、
溶解性、蒸発速度、安全性などを考慮して選択できる。
【0133】また、目的に応じ、二酸化チタン、カーボ
ンブラック、酸化鉄、各種焼成顔料、シアニンブルー、
シアニングレーなどの着色顔料、炭酸カルシウム、クレ
ー、硫酸バリウムなどの体質顔料、アルミニウム粉など
の金属粉、シリカ、アルミナなどのつや消し剤、消泡
剤、レベリング剤、たれ止剤、表面調整剤、粘性調整
剤、分散剤、紫外線吸収剤、ワックスなどの慣用の添加
剤を配合することができる。
【0134】顔料は顔料分散樹脂で分散ペーストを作
り、これに主樹脂、各種添加剤、溶剤、硬化剤、触媒を
加えて仕上げる。(D)成分の添加方法は前述したとお
りで、との時点で添加してもよい。一般的には(D)成
分をポリオール樹脂と配合し均一化しておき、ポリオー
ル樹脂や、専用の顔料分散樹脂で顔料ペーストを作って
おき、最後に両者を混合し、その後硬化剤および触媒を
添加して仕上げるのがよい。顔料分散には、ローラーミ
ル、ペイントシェーカー、ポットミル、ディスパー、ビ
ーズミルなどの通常の機械を用いて行う。
【0135】塗装はロールコーター、エアースプレー、
エアレススプレー、カーテンフローコーターなど一般の
塗装方法が可能である。目的によって使い分ける。焼き
付け条件は、ブロックイソシアナートのブロック剤の解
離温度またはアミノ樹脂の反応温度に応じて適宜変更す
るが、通常、温度140℃20分〜240℃30秒の範
囲で行う。30秒から2分程度の短時間での焼き付けの
場合は、到達板温で温度を管理し、190℃〜230℃
にするのが一般的である。
【0136】本発明による塗料は、1コートで基材に直
接塗装できるが、密着性や、耐食性確保のため、プライ
マーを塗装してから塗装するのが好ましい。プライマー
は通常のものでよく、エポキシ樹脂系プライマー、ポリ
ウレタン変性エポキシ樹脂系プライマー、ポリエステル
樹脂系プライマーが用いられる。焼き付け方法は一般に
実施される2コート/2ベークでもよいし、2コート/
1ベークでもよい。
【0137】素材は亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき
鋼板、亜鉛/アルミニウムめっき鋼板、アルミニウムめ
っき鋼板、アルミニウムまたはアルミニウム合金、ステ
ンレス鋼板、銅又はその合金、チタン又はその合金、冷
延鋼板、金属蒸着物などの板、シート状のものから、該
金属素材の成形物である。またプラスチックなどの有機
素材、FRPなど複合プラスチック材、人造大理石、ス
レートなどの無機素材も可能である。これらの素材には
直接塗装してもよいが、表面処理を施してもよい。一般
には、金属素材には、りん酸亜鉛処理、反応型クロメー
ト処理、塗布型クロメート処理が施される。またクロメ
ートの上の薄膜型有機複合被覆を施したものも可能であ
る。
【0138】本発明の硬化性樹脂組成物を用いた塗料
は、PCM、ポストコートにも使用可能であり、上記の
特徴を生かして、建築物の屋根材、壁材、道路資材(フ
ェンス、ポール、ガードレール、高速道路の桁カバー、
トンネル内装材など)、その他エクステリア材(フェン
ス、ポール、ベンチなど)自動車などの車輛、航空機な
ど屋外金属製品の耐汚染性(雨だれ、酸性雨、排気ガス
などによる汚染への抵抗性)と高硬度、耐アルカリ性が
重視される用途に特に適している。
【0139】
【発明の効果】本発明の塗料組成物がプレコートメタル
用の、特に屋外建材用の塗料に要請される先に述べた性
能、特に耐雨垂れ汚染性を満足させる原理は以下のよう
に考えられる。すなわち第2の硬化剤(C)に比べて第
1の硬化剤(B)は、フィルム形成性樹脂(A)との相
溶性が低いので、塗膜の焼付時にその表面に浮上し、こ
れによって塗膜表面部分の架橋密度を高め、汚染物質の
内部への浸透を抑制する。他方フィルム形成性樹脂
(A)との相溶性が大きい第2の硬化剤(C)は塗膜内
部にとどまり、第1の硬化剤(B)単独を使用する系に
比べ、(1)塗膜内部の過度の硬化を抑えて架橋密度を
やや低く設計し、(2)第2の硬化剤Cが自己縮合しに
くいことにより塗膜内部の架橋化の均一化ができるため
加工性が確保され、かつ塗膜の縮みの発生が抑制される
ものと考えられる。
【0140】さらに添加したアルコキシシラン部分加水
分解縮合成分(D)は、その大きさがシリカゾルよりも
1桁以上小さく、高硬度発現に寄与すると同時に、膜の
均一性を高めることによって加工性の改善にも寄与す
る。
【0141】容易に理解し得るように、本発明において
は樹脂成分(A)とアルコキシシラン部分加水分解縮合
物成分(D)の硬化反応に別々のメカニズムを利用す
る。すなわち(A)成分はブロックイソシアネート硬化
剤(C)によるウレタン結合架橋により硬化し、(D)
成分は残っているアルコキシ基および/またはシラノー
ル基の縮合自己架橋反応によってそれぞれ硬化する。し
かしながら樹脂成分(A)中のヒドロキシル基の一部と
(D)成分のアルコキシシリル基およびシラノール基の
一部とが相互に反応し、硬化塗膜中マトリックス樹脂と
それに包囲されたシリカ含有成分との間にも化学的結合
が形成され、両成分が一体化されるものと信じられる。
【0142】この反応性超微粒シリカから単独で得られ
る皮膜は、高硬度、耐熱性、耐汚染性、耐沸騰水性に特
に優れているが、これを本発明に従いポリオール樹脂と
ブロックイソシアネート化合物で複合化し、硬化させた
ときには、塗膜の硬度、耐アルカリ性を著しく向上でき
る。
【0143】以上の作用によって、耐雨だれ汚染性およ
び加工性が改善され、それと同時に硬度、耐アルカリ性
および耐酸性も高いレベルに維持される。
【0144】さらに、本発明において反応性超微粒子シ
リカを用いると、多種多様の反応性官能基をもち、かつ
慣性半径が10Åと極めて小さい反応性超微粒子シリカ
を使用するため、反応性超微粒子シリカ同士の縮合によ
り、膜中で固い凝集体となりやすく、樹脂成分=海/高
硬度成分=島いわゆる海/島構造を形成しやすいと考え
られる。したがって、塗膜に必要な柔軟性と強度を持
ち、塗膜のクラックの抑制能をもちながら、膜硬度が出
やすくなる。
【0145】本発明ではアルコキシシラン化合物の部分
加水分解縮合物、特に反応性超微粒子シリカとポリオー
ル樹脂をブロックイソシアナート化合物で焼き付け硬化
させ塗膜を作るもので、硬化膜を構成する主要な結合と
して、−Si−O−Si−結合や、−Si−O−C−結
合を用いず、ウレタン結合を用いるのが特徴である。こ
のため、(C)成分による硬度発現は維持したまま−S
i−O−Si−結合や、−Si−O−C−結合による耐
薬品性の低下が抑制できる。この点が、すでに提案され
ているポリオール樹脂にアルコキシシランの部分加水分
解縮合体を配合し、該縮合体を硬化剤とした塗料、また
アルコキシシリル基を必須官能基としてもつ樹脂に該縮
合体を配合し、該縮合体を硬化剤とした塗料とまったく
相違する点である。
【0146】
【実施例】本発明をこれから実施例によって例示して詳
述するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0147】製造例および実施例 下記の製造例、実施例において、「部」および「%」は
特記しない限り重量基準による。
【0148】製造例1〜3 アクリルポリオールの合成 加熱装置、攪拌機、還流冷却器を備えた反応器に、キシ
レン49部およびシクロヘキサノン10部を仕込み、攪
拌しながら115℃まで昇温して保持し、下記に示す単
量体100部とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート4.5部との混合物を滴下ロートから3時間
かけて滴下した。滴下終了後30分間115℃に保ち、
次いてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト0.5部を添加した。添加後さらに2時間115℃に
て攪拌し、反応を終了した。これによって得られたアク
リルポリオールをa〜cとする。
【0149】
【表1】 表 1 製 造 例 単量体(部) 1 2 3 メチルメタクリレート 7.4 36.7 48.4 エチルメタクリレート 41.6 31.4 ─── n−ブチルアクリレート ─── ─── 40.2 2−エチルヘキシルアクリレート ─── ─── ─── 2−ヒドロキシエチルアクリレート ─── ─── 1.8 PCL FM−11) ─── ─── 9.7 PCL FM−22) 51.0 31.9 ───重合体 アクリル樹脂 a b c 不揮発分(%) 64 64 64 SP値 11.6 11.5 11.0 OH値(mgKOH/g) 80 50 30 Mn 5000 5000 5000 1)2−ヒドロキシエチルメタアクリレート/ε−カプロラクトン(1:1)付 加物,ダイセル化学工業(株)製 2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ε−カプロラクトン(1:2)付加 物,ダイセル化学工業(株)製
【0150】製造例4 アクリルポリオールの合成 加熱装置、攪拌機、還流冷却器を備えた反応器に、キシ
レン80部およびn−ブタノール20部を仕込み、攪拌
しながら110℃まで昇温して保持した。その混合物
に、メチルメタクリレート36.7重量部、エチルアク
リレート31.6重量部、PCL FM−2〔2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート/ε−カプロラクトン
(1:2)付加 物,ダイセル化学工業(株)製〕
31.9重量部そしてt−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート5.0重量部からなる混合物を滴下ロ
ートから3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間1
10℃に保ち、次いでt−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート0.5部を添加した。添加後さらに2
時間110℃にて攪拌し、アクリル樹脂dを得た。不揮
発分50%,OH価50,数平均分子量5,000であ
った。
【0151】製造例5 ポリエステルポリオールの合成 加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離器、精留塔および
温度計を備えた反応器に、ネオペンチルグリコール20
部、1,6−ヘキサンジオール15部、トリメチロール
プロパン6.5部およびε−カプロラクトン26部を仕
込み、100℃まで加熱した。原料が融解して攪拌可能
となった後、ジブチルスズオキサイド0.02部および
イソフタル酸57部を仕込み、230℃まで昇温した。
ただし180〜230℃までは3時間かけて一定昇温速
度で昇温した。生成する縮合水は系外へ留去した。23
0℃に1時間保温後、キシレン5部を徐々に添加し、溶
剤存在下の反応に切り替え、樹脂酸価7.0に達したと
ころで反応を終了し、100℃に冷却し、ソルベッソ1
50 45部、キシレン23部を加え、ポリエステル樹
脂eを得た。不揮発分60%,SP値10.7,OH価
110,数平均分子量4,000であった。
【0152】製造例6 反応性超微粒子シリカの合成 反応性超微粒子シリカはPCT/JP94/02169
(WO95/17349)に従って製造した。
【0153】攪拌機と還流用コンデンサーおよび温度計
を付けた500mlの四つ口丸底フラスコに、テトラメ
トキシシラン234部とメタノール74部を加えて混合
した後、0.05%塩酸22.2部を加え、内温度65
℃、2時間加水分解縮合反応を行った。次いでコンデン
サーを留出管に取り換え、内温度が130℃になるまで
昇温し、メタノールで流出させた。このようにして部分
加水分解縮合物を得た(加水分解率40%)。重合度2
〜8のオリゴマーが確認され、重量平均分子量は550
であった。得られた部分加水分解縮合物(以下、テトラ
メトキシシラン・オリゴマーという)中のモノマー量は
5%であった。引き続き130℃に加熱したフラスコに
テトラメトキシシラン・オリゴマーを入れ、気化したモ
ノマーを不活性ガスと共に系外に除外しながら、150
℃まで昇温し、3時間保持した。こうして得られたモノ
マー除去後のテトラメトキシシラン・オリゴマー中のモ
ノマー量は0.2%であった。次に得られたテトラメト
キシシラン・オリゴマー30.77部に脱塩素水6.5
2部、アルミニウム(トリス)アセチルアセトネート
0.31部、溶媒としてジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル62.4部を添加した。水の量はテトラメト
キシシラン・オリゴマーを理論上完全に加水分解縮合可
能な量に対して1.13倍である。室温で1日間放置し
無色透明な均一液状の反応性超微粒子シリカ有効成分2
0%を含有する液状組成物を得た。
【0154】製造例7 シランカップリング処理シリケ
ート縮合体の製造 製造例5で製造した反応性超微粒子シリカの懸濁液に、
3種のシランカップリング剤即ち(X)γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、(Y)γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、(Z)ビニルトリメ
トキシシランの各々を添加し、均一に攪拌したのち室温
で1日放置して反応させた。それぞれのシランカップリ
ング剤の添加量は、反応性超微粒子シリカ懸濁液100
重量部に対して、(X)は20重量部、(Y)は25重
量部、そして(Z)は30重量部であった。
【0155】塗料の調整方法 実施例1〜10 二酸化チタン130部と樹脂(A)50部(ソリッド換
算)をガラスビーズとともにSGミルにて、30℃で
1.5時間分散した。粒ゲージにて分散度を測定すると
5ミクロン以下であった。さらに残りの樹脂(A)50
部、および残りの成分(B)から(D)を表2に示した
量で順次添加し、ディスパーにて攪拌後、消泡剤3部、
ワックス3部を添加し再度ディスパーで攪拌した。ブロ
ックポリイソシアネートを含む系にあってはこれへジブ
チルスズジラウレート0.1部を添加した。なお、
(D)成分がシランカップリング処理されていないもの
を実施例1〜5とし、また(D)成分がシランカップリ
ング処理されているものを実施例6〜10とした。
【0156】塗装板作成方法 (1)素材:リン酸亜鉛処理を行った厚さ0.4mmの
亜鉛めっき鋼板 (2)プライマー:ポリエステル樹脂系プライマー(フ
レキコートP600プライマ:日本ペイント社製)を乾
燥膜厚5ミクロンになるように、バーコーターで塗布、
焼き付け(到達板温220℃、時間1min)した。 (3)上塗り:上記にて調整したものを乾燥膜厚20ミ
クロンになるように、バーコーターで塗布、焼き付け
(到達板温度220℃、時間1min)した。
【0157】塗板について下記試験方法に従って外観、
硬化性、硬度、加工性、耐薬品性および耐汚染性につい
て試験し、実施例1〜5については表4に、また実施例
6〜10については表5に示す結果を得た。
【0158】比較例1〜3 配合を表6のように変更したほかは実施例1〜5と同様
に塗料を調製し、塗板を作成し、同じ試験を実施した。
結果を表7に示す。
【0159】参考例1および2 なお、本発明の理解のために、参考例1及び2について
も配合条件等を表6に、そしてその試験結果を表7に示
す。
【0160】比較例4〜6 配合を表8のように変更したほかは実施例6〜10と同
様に塗料を調製し、塗板を作成し、同じ試験を実施し
た。結果を表9に示す。
【0161】試験方法 外観:目視により塗膜の縮みの有無と平滑性によって判
定した。 ◎非常に良好:○良好:×不良
【0162】硬度:JIS S−6006による鉛筆硬
度。
【0163】硬化性:キシレンをしみ込ませたガーゼを
1kgの荷重のもとに塗板上100往復させてこすり、
塗膜の状態を調べる。 ○変化なし:△一部溶解:×素地露出
【0164】加工性:塗板を180°折り曲げ、屈曲部
に割れを生じない最小のT数を記録した。例えば2Tと
は折り曲げ時に同じ板厚の鋼板を2枚挟んだことを表わ
す。
【0165】耐薬品性: 耐酸性:濃度5%の塩酸水溶液に試験片を20℃で24
時間浸漬した後の塗面を目視で評価した。 ○異常なし:×フクレ発生 耐アルカリ性:濃度5%の水酸化ナトリウム水溶液に試
験片を20℃で24時間浸漬した後の塗面を目視で評価
した。 ○異常なし:×フクレ発生
【0166】耐汚染性: マジックインク:塗板に油性のマジックインク(赤)で
フェルトペンを使って線を引き、室温で24時間乾燥後
エタノールをしみ込ませたパッドで拭き取り、痕跡を調
べた。 ○痕跡なし:△わずかに痕跡あり:×痕跡大 カーボン:塗板に10%カーボンブラック水分散液約2
mlを滴下し、80℃で24時間乾燥後、水をしみ込ま
せたパッドで拭き取り、色差計を使用して非汚染域と拭
取り後の汚染域の色差ΔEを測定する。 塵埃:芳沢ら、日本建築仕上学会1995年大会学術講
演集第203〜206頁所載の促進A法によって15分
間塗膜を汚染した後水洗し、初期値との色差変化ΔEを
測定した。 自然雨だれ:塗膜を3ケ月間自然降雨に曝露して汚染し
た後水洗し、初期値との色差変化ΔEを測定した。
【0167】湿度安定性:直径20mmの瓶に塗料を2
0g入れ開放状態で温度20℃、湿度70%の環境下で
24時間放置し、混合液(キシレン10g、n−ブタノ
ール10g)を加え攪拌した後の系内の状態を観察す
る。 ○溶解状態で変化なし:×ゲル状態
【0168】造膜性:上記塗装方法で塗装したときの塗
膜の状態を目視判定する。 ○平滑で縮みがない:×縮み及びクラックがある
【0169】塗料貯蔵安定性:40°Cで1か月間貯蔵
し、塗料の粘度を測定し判定する。 ○増粘なし(粘度上昇1.2倍以下):△増粘あり(粘
度上昇2倍以内):×増粘ゲル化
【0170】
【表2】
【0171】
【表3】
【0172】
【表4】
【0173】
【表5】
【0174】
【表6】
【0175】
【表7】
【0176】
【表8】
【0177】
【表9】
【0178】(注1)(B)成分の種類 サイメル238:三井サイテック社製メトキシ/イソブ
トキシ=60/40のアルキルエーテル化メラミン樹脂 サイメル232:三井サイテック社製メトキシ/ブトキ
シ=65/35のアルキルエーテル化メラミン樹脂 ユーバン20SE:三井東圧社製ブチルエーテル化メラ
ミン樹脂 マイコート506:三井サイテック社製ブトキシ100
のアルキルエーテル化メラミン樹脂(ブチル化メラミ
ン) サイメル235:三井サイテック社製メトキシ60/ブ
トキシ40のアルキルエーテル化メラミン樹脂
【0179】(注2)(C)成分の種類 デスモジュールBL3175:住友バイエルウレタン
(株)製 MEKオキシムブロックHMDIシアヌレー
ト スミマールM40S:住友化学社製アルキルエーテル化
メラミン樹脂 デスモジュールTPL2062:住友バイエルウレタン
社製マロン酸ジエチルブロックHMDIシアヌレート サンプレックスBL1200:三洋化成(株)製
【0180】(注3) 触媒成分の種類 キャタリスト6000:三井東圧社製ドデシルベンゼン
スルホン酸系触媒 キャタリスト500:三井サイテック社製ジノニルナフ
タレンスルホン酸系触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 101/06 61:32) (72)発明者 吉松 早織 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ヒドロキシル価が5乃至300 のヒド
    ロキシル基含有フィルム形成樹脂と、 (B)該フィルム形成樹脂(A)より溶解度パラメータ
    値が0.5以上小さい第1の硬化剤と、 (C)該フィルム形成性樹脂(A)より溶解度パラメー
    タ値が大きいか等しいかまたは0.5未満小さい第2の
    硬化剤と、そして (D)固形分として一般式:(R1 )n −Si−(OR
    2 )4-n (式中、R1はC1-6 アルキル、エポキシアル
    キル、アリールまたはアルケニルであり、R2はC1-6
    アルキルであり、nは0,1または2である。)のアル
    コキシシラン化合物の少なくとも1種の部分加水分解縮
    合物と、を必須成分として含んでいる硬化性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】(B)成分の該第1の硬化剤が、固形分と
    して該フィルム形成性樹脂(A)100重量あたり0.
    5〜10重量部添加されるものである、請求項1に記載
    の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(C)成分の該第2の硬化剤が、固形分と
    して該フィルム形成性樹脂(A)100重量部あたり1
    0〜50重量部添加されるものである、請求項1または
    2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】固形分として、(A)成分と(B)成分と
    (C)成分との合計100重量部あたり、(D)成分が
    1乃至300重量部である、請求項1乃至3のいずれか
    に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(D)成分の該部分加水分解縮合物が、一
    般式:R3 Si(R4 )m (OR4)3-m (式中、R3
    はアルキル、エポキシアルキル、アリール、アルケニ
    ル、アミノアルキル、メルカプトアルキルまたはハロゲ
    ンアルキルであり、R4 はC1-6 アルキルであり、mは
    0,1または2である。)を有するシランカップリング
    剤で処理されているものである、請求項1乃至4のいず
    れかに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(D)成分の該部分加水分解縮合物が、請
    求項5に記載の該シランカップリング剤で処理された該
    部分加水分解縮合物と、該処理がされていない該部分加
    水分解縮合物との混合物である、請求項1乃至4のいず
    れかに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(A)成分の該フィルム形成樹脂のヒドロ
    キシル価が10乃至200であり、かつ数平均分子量が
    500乃至20,000である、請求項1乃至6のいず
    れかに記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】(A)成分の該フィルム形成樹脂が、ヒド
    ロキシル基含有アクリル樹脂またはヒドロキシル基含有
    ポリエステル樹脂、含フッ素ポリオール樹脂、シリコー
    ンポリオール樹脂よりなる群より選ばれるものまたはそ
    れらの組合せから選ばれる、請求項1乃至7のいずれか
    に記載の硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】該ポリオール樹脂の溶解度パラメーター値
    が9.5 乃至12である、請求項8に記載の硬化性樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】(B)成分の該第一の硬化剤がアルキル
    エーテル化アミノ樹脂である、請求項1乃至9のいずれ
    かに記載の硬化性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】該アルキルエーテル化アミノ樹脂はn−
    ブチル基またはi−ブチル基単独であるいはn−ブチル
    基またはi−ブチル基とメチル基でエーテル化したメラ
    ミン樹脂である、請求項10に記載の硬化性樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】(C)成分の該第二の硬化剤が(B)成
    分の該第一の硬化剤よりも低い反応開始温度を有するも
    のである、請求項1乃至11のいずれかに記載の硬化性
    樹脂組成物。
  13. 【請求項13】(C)成分の該第二の硬化剤がブロック
    ポリイソシアネート化合物またはエーテル化メラミン樹
    脂である、請求項1乃至12のいずれかに記載の硬化性
    樹脂組成物。
  14. 【請求項14】(D)成分が、テトラC1-6 アルコキシ
    シラン(請求項1の一般式中R2 =アルキル,n=0)
    の部分加水分解縮合物である請求項1乃至13のいずれ
    かに記載の硬化性樹脂組成物。
  15. 【請求項15】テトラC1-6 アルコキシシランの部分加
    水分解縮合物の慣性半径が100Å以下である、請求項
    14に記載の硬化性樹脂組成物。
  16. 【請求項16】テトラC1-6 アルコキシシランがテトラ
    メトキシシランである、請求項14または15に記載の
    硬化性樹脂組成物。
  17. 【請求項17】テトラメトキシシランの部分加水分解縮
    合物が慣性半径10Å以下の反応性超微粒子シリカであ
    る、請求項16に記載の硬化性樹脂組成物。
  18. 【請求項18】テトラC1-6 アルコキシシランがテトラ
    エトキシシランである、請求項14に記載の硬化性樹脂
    組成物。
  19. 【請求項19】テトラエトキシシランの含有率が1重量
    %以下である、請求項18に記載の硬化性樹脂組成物。
  20. 【請求項20】該シランカップリング剤が、該部分加水
    分解縮合物のシラノール基とアルコキシシリル基とのモ
    ル数の合計に対して0.05乃至1のモル比で反応のた
    めに配合されるものである、請求項5乃至19のいずれ
    かに記載の硬化性樹脂組成物。
  21. 【請求項21】m=0であり、かつR4 はメチル基であ
    る、請求項5乃至20のいずれかに記載の硬化性樹脂組
    成物。
  22. 【請求項22】R3 が、γ−メタクリロキシプロピル、
    γ−グリシドキシプロピル、メチル、エチル、ビニル、
    フェニル、n−プロピル、i−ブチル、n−デシル、n
    −ヘキサデシル、トリメトキシシリルヘキシル、γ−ジ
    ブチルアミノプロピル、ノナフルオロブチルエチルより
    なる群より選ばれるものである、請求項5乃至21のい
    ずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  23. 【請求項23】請求項1乃至22のいずれかに記載の硬
    化性樹脂組成物を皮膜形成成分として含んでいる塗料組
    成物。
  24. 【請求項24】請求項1乃至22のいずれかに記載の硬
    化性樹脂組成物であって、(A)成分の該フィルム形成
    樹脂と、(A)成分の該フィルム形成樹脂100重量部
    に対して0.5乃至10重量部の(B)成分の該第一の
    硬化剤と、(A)成分の該フィルム形成樹脂100重量
    部に対して10乃至50重量部の(C)成分の該第二の
    硬化剤と、そして該フィルム形成樹脂(A)と該第一の
    硬化剤(B)と該第二の硬化剤(C)との合計100重
    量部に対して1乃至300重量部の(D)成分の該部分
    加水分解縮合物と、を含む硬化性樹脂組成物と、そして
    該フィルム形成樹脂(A)と該第一の硬化剤(B)また
    は該第二の硬化剤(C)との合計100重量部に対して
    2重量部以下の、該フィルム形成樹脂と該第一の硬化剤
    及び/または該第二の硬化剤との間の反応を促進させる
    触媒と、を含む塗料組成物。
  25. 【請求項25】(A)成分の該フィルム形成樹脂が、1
    0乃至100のヒドロキシル価を有しかつラクトン変性
    されたポリオール樹脂である、請求項24に記載の塗料
    組成物。
  26. 【請求項26】塗料の塗装方法であって、 亜鉛めっき鋼、合金化亜鉛めっき鋼、亜鉛/アルミニウ
    ムめっき鋼、アルミニウムめっき鋼、アルミニウム、ア
    ルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、金
    属蒸着物、ステンレス鋼、そして冷延鋼よりなる群より
    選ばれた材料からなる素材に、エポキシ樹脂系プライマ
    ー、ポリウレタン変性エポキシ樹脂系プライマーそして
    ポリエステル樹脂系プライマーよりなる群より選ばれた
    プライマーを塗装する工程と、 該プライマーが塗装された該素材に、請求項22乃至2
    4のいずれかに記載の塗料組成物を塗装する工程と、そ
    して塗装された該塗料を焼き付ける工程と、を含む方
    法。
  27. 【請求項27】請求項26に記載の方法によって塗装さ
    れた物体。
  28. 【請求項28】請求項23乃至25のいずれかに記載の
    塗料組成物を鋼板に塗布し、焼付硬化させてなるプレコ
    ートメタル鋼板。
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