JPH1088108A - キレート剤 - Google Patents

キレート剤

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JPH1088108A
JPH1088108A JP24351796A JP24351796A JPH1088108A JP H1088108 A JPH1088108 A JP H1088108A JP 24351796 A JP24351796 A JP 24351796A JP 24351796 A JP24351796 A JP 24351796A JP H1088108 A JPH1088108 A JP H1088108A
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JP
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acid
amino acid
chelating agent
copolymer
acidic amino
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JP24351796A
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English (en)
Inventor
Toyoji Kakuchi
豊次 覚知
Masayuki Tomita
雅之 冨田
Takeshi Nakato
毅 中藤
Masako Yoshikawa
政子 吉川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性が高く、かつ高いキレート能を有す
るキレート剤を提供する。 【解決手段】 酸性アミノ酸と下記一般式(1)で示さ
れるアミノ酸を共重合して得られる酸性アミノ酸共重合
体又はその加水分解物からなることを特徴とするキレー
ト剤。 【化1】NH2 −R−COOH (1) (式中、Rは置換基を有しても良い炭素数2〜20の直
鎖アルキレン基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キレート剤に関す
るもので、詳しくは、高い生分解性を有し、洗剤添加
剤、分散剤、凝集剤、スケール防止剤、繊維処理剤、洗
浄剤、無機顔料分散剤等環境中に排出される用途に有用
なキレート剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キレート剤としては、ポリアクリ
ル酸やポリマレイン酸などの電解質ポリマー、エチレン
ジアミンテトラ酢酸(EDTA)やニトリトトリ酢酸
(NTA)等アミノカルボン酸塩、トリポリリン酸ナト
リウム等のポリリン酸塩が使用されてきた。しかし、こ
れらのキレート剤は何れも生分解性が低く、使用後廃棄
されると自然環境中に残留し、環境に負荷を与えるとい
った問題があった。一方、アミノ酸の一種であるアスパ
ラギン酸のポリマーとして、ポリアスパラギン酸が知ら
れている。ポリアスパラギン酸の特徴である生分解性か
ら、そのキレート剤への応用が提案されている。例え
ば、米国特許5152902号公報では、重量平均分子
量1000〜5000で50%以上β型のポリアスパラ
ギン酸ホモポリマーを水性系の炭酸カルシウムの沈降阻
害剤として提案されているが、そのキレート剤としての
性能は、ポリアクリル酸等に比べて低いという問題点が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の問題
点に基づき、優れた生分解性と高いキレート能を有する
キレート剤を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、酸性アミノ酸と特定のアミ
ノ酸から得られる酸性アミノ酸共重合体を含有するキレ
ート剤が生分解性とキレート能に優れていることを見出
し、本発明に到達した。即ち、本発明の要旨は、酸性ア
ミノ酸と下記一般式(1)で示されるアミノ酸から得ら
れる酸性アミノ酸共重合体又はその加水分解物からなる
ことを特徴とするキレート剤に存する。
【0005】
【化2】NH2 −R−COOH (1)
【0006】(式中、Rは置換基を有しても良い炭素数
2〜20の直鎖アルキレン基を示す) 以下、本発明を具体的に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
(酸性アミノ酸)本発明における酸性アミノ酸として
は、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等のモノア
ミノジカルボン酸、あるいは、その混合物を挙げること
が出来るが、好ましくは、アスパラギン酸である。ま
た、アスパラギン酸以外に、共重合及びそれに続く加水
分解により、ポリアスパラギン酸共重合体を与えるマレ
イン酸とアンモニアを反応させて得られる生成物及びマ
レアミド酸をも包含する。
【0008】アスパラギン酸はD体でもL体でもその混
合物でも、塩でもよい。マレイン酸とアンモニアを反応
させて得られる生成物とは、マイレン酸とアンモニア
を、例えば、独国特許第3626672号明細書、米国
特許第4839461号明細書、米国特許第52868
10号明細書等に記載の方法により反応させて得られる
生成物である。具体的には、主にマレイン酸モノアンモ
ニウム塩であり、それ以外にマレイン酸、マレイン酸ジ
アンモニウム塩、アンモニア、フマル酸、アスパラギン
酸、アスパラギン、イミノジコハク酸、マレアミド酸等
の生成物を含んでも良い。
【0009】上記の反応に用いられるマレイン酸は、そ
の無水物、部分及び完全エステルを含む。アンモニアは
ガスまたは溶液として用いる。溶液として用いる場合
は、水に溶解させて水酸化アンモニウム水溶液とする方
法、メタノール、エタノール等のアルコール、または他
の適当な有機溶媒に溶解される方法等が用いられる。マ
レアミド酸は、マレイン酸モノアンモニウム塩またはジ
アンモニウム塩を加熱することにより得ることができ
る。
【0010】(前示一般式(1)のアミノ酸)酸性アミ
ノ酸と共重合させるアミノ酸(以下、アミノ酸コモノマ
ー)は、前示一般式(1)で示される化合物であり、通
常、α−アミノ酸を除く、アミノ基がβ位以降に置換し
ているアミノ酸である。α−アミノ酸の場合には、酸性
アミノ酸との反応性が問題であり、共重合体のキレート
能も低いので好ましくない。前示一般式(1)における
Rとしては、置換基を有しても良い直鎖アルキレン基で
あり、その炭素数は2〜20、好ましくは3〜10であ
り、置換基としては、酸性アミノ酸との共重合反応に支
障のないものが挙げられる。具体的には、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ
基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボン
酸基等が挙げられる。
【0011】好ましいものとしてはC,H,O,Nの元
素のみからなり、アミノ基とカルボン酸基を分子内に各
々1個ずつ有する化合物が挙げられ、具体的には、炭素
数3〜21の脂肪族アミノカルボン酸であり、更に好ま
しくは、4−アミノブタン酸、6−アミノカプロン酸、
11−アミノウンデカン酸等の炭素数4〜11の脂肪族
アミノカルボン酸が挙げられる。これらは単独でも、2
種以上混合して用いても良い。
【0012】これらアミノ酸コモノマーの、酸性アミノ
酸との使用比率は特に限定されるものではないが、好ま
しくは、5〜95モル%、更に好ましくは、10〜90
モル%である。アミノ酸コモノマー量が少ないと、キレ
ート能の向上が少なく、逆に多すぎると分子量が低下す
るため好ましくない。また、これらのアミノ酸コモノマ
ー以外に30モル%を超えない範囲で共重合可能な他の
モノマーを用いることもできる。それらの例としては
a)アラニン,ロイシン,リジン等のアミノ酸,b)グ
ルコール酸,乳酸,3−ヒドロキシ酪酸等のヒドロキシ
カルボン酸,c)2−ヒドロキシエタノール,マレイン
酸等のアミノ基およびまたはカルボン酸基と反応し得る
官能基を2個以上有する化合物等が挙げられる。
【0013】(酸性アミノ酸共重合体)上述の酸性アミ
ノ酸とアミノ酸コモノマーを溶媒中又は無溶媒で触媒の
存在下または不存在下、好ましくは触媒の存在下で共重
合させることにより本発明の酸性アミノ酸共重合体を得
ることができる。この重合反応において溶媒を使用する
場合には、通常、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭
化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒及び非
プロトン性極性溶媒からなる群より選ばれる溶媒が使用
される。これらの単一でも二種以上混合して用いても良
い。これらの中で沸点が100℃以上、特に、130℃
以上のものが好ましい。
【0014】具体的には、芳香族炭化水素系溶媒とし
て、キシレン、ジエチルベンゼン(上記2種はそれぞ
れ、そのオルト、メタ、パラ異性体単独からなるもので
あっても、2種類以上の異性体の混合物からなるもので
あってもよい)、トルエン、アミルベンゼン、キュメ
ン、メシチレン、テトラリン;ハロゲン化炭化水素溶媒
としては、クロロトルエン、ジクロロベンゼン(上記2
種はそれぞれ、そのオルト、メタ、パラ異性体単独から
なるものであっても、2種類以上の異性体の混合物から
なるものであってもよい)、1,4−ジクロロブタン、
クロロベンゼン;エーテル系溶媒としては、ジクロロエ
チルエーテル、ブチルエーテル、ジイソアルミルエーテ
ル、アニソール;エステル系溶媒としては、酢酸−n−
アミル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸
シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸イソアミ
ル、酪酸イソアミル、酪酸−n−ブチル;非プロトン性
極性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テ
トラメチル尿素酸、ジメチルスルホキシド、スルホラン
及びヘキサメチルホスホロアミドを挙げることができ
る。これらの中でもジエチルベンゼン、メシチレン、キ
ュメン、クロロトルエン、1,4−ジクロロブタン、ジ
イソアミルエーテル、酪酸−n−ブチル、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジン、スルホランが特に好まし
い。
【0015】溶媒の使用量は、通常、モノマー100重
量部に対し、1〜5000重量部、好ましくは3〜20
00重量部の割合である。触媒は用いなくてもよいが、
用いた方が好ましい。この触媒としては、例えば、酸触
媒であり、硫酸、無水硫酸、リン酸、ポリリン酸、メタ
リン酸、縮合リン酸、無水リン酸等の無機酸、p−トル
エンスルホン酸、トリクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、
トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸が挙げられ
る。その他に、リン酸モノエステル、リン酸ジエステ
ル、リン酸トリエステル等が挙げられるが、好ましく
は、リン酸、ポリリン酸、メタリン酸、縮合リン酸、無
水リン酸、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル、リ
ン酸トリエステルである。
【0016】使用量は、通常、モノマー1モルに対し
て、0.002〜0.3モル、好ましくは、0.02〜
0.25モルの範囲である。反応温度は、通常、100
〜300℃、好ましくは130〜280℃の範囲であ
る。反応温度が100℃未満では重縮合反応が容易に進
行せず、また、3000℃を超えると分解生成物が生成
する傾向にある。反応圧力には特に制限はなく、常圧、
減圧または加圧のいずれでもよいが、通常は10Pa〜
1MPaの範囲である。反応時間は1秒〜100時間、
好ましくは10秒〜50時間、最も好ましくは20秒〜
20時間である。また、反応の実質上の終点は、反応中
に副生してくる水が放出されなくなった点である。
【0017】酸性アミノ酸共重合体の分子量は特に限定
されないが、高いキレート能を発揮するためには、通
常、重量平均分子量で500から1000000、好ま
しくは1000から500000である。尚、用途に応
じて、特定の性質を改善する目的で、特定の官能基を含
有する1級、2級アミン化合物等を用いて、酸性アミノ
酸共重合体を後変性することもできる。この目的で使用
される1級、2級アミン化合物としては、例えば、タウ
リン等のスルホン酸アミン化合物、ジエタノールアミン
等のアルカノールアミン、エチレンジアミン等アルキレ
ンジアミン等が挙げられる。
【0018】(加水分解)本発明の共重合体で、酸性ア
ミノ酸として、アスパラギン酸、マイレン酸とアンモニ
アを反応させて得られる生成物及びまたはマレアミド酸
を用いた場合、キレート能を発揮する酸性アミノ酸共重
合体を得るためには、共重合体中のスクシンイミド環を
一部または全部加水分解することが好ましい。この加水
分解は、常法に従って行うことが出来るが、代表的な例
としては、J.Am.Chem.Soc.80,336
1(1958)、J.Org.Chem.26,108
4(1961)、米国特許第5,221,733号明細
書、同国特許第5,288,783号明細書、特開昭6
0−203636号明細書等が挙げられる。
【0019】例えば、上記ポリスクシンイミド100重
量部に対して、50〜1000重量部の水及び上記ポリ
スクシンイミド1モルに対し0.7〜3モルのアルカリ
金属の水酸化物とを、0〜50℃の温度で10分〜8時
間反応させるのが好ましい。この加水分解によりポリマ
ー中のイミド環はほとんど開環する。後処理工程は、重
合物の用途に合わせて適宜選択することができる。例え
ば、遠心分離により溶媒を除く方法、または遠心分離後
さらに水あるいは低沸点溶媒により洗浄する方法等の常
法により行うことができる。
【0020】(キレート剤)本発明の酸性アミノ酸共重
合体又はその加水分解物からなるキレート剤は生分解性
に優れている上、各種の金属成分を封鎖するためのキレ
ート剤として適したものである。例えば、硬水中に含ま
れるカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属や
鉄等の遷移金属及びナトリウム、カリウム等のアルカリ
金属等の金属イオンを封鎖する働きがある。なお、生分
解性は化審法に示される新規化学物質の生分解性試験
(修正MITI法)で判断できる。生分解率として酸素
消費量から計算した値(BOD)及びまたは全有機炭素
量より計算した値(TOC)より判定することができ
る。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるもので
はない。 (分子量の測定法)酸性アミノ酸共重合体及びその加水
分解物の重量平均分子量は、東ソー(株)社製「TSK
gel」“G6000PWXL”+「TSKgel」
“G3000PWXL”カラム、及び溶離液として0.
4M硝酸ナトリウム水溶液を用いたゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフ(示差屈折計)により得られたポリエ
チレングリコール換算値である。
【0022】製造例1(アスパラギン酸共重合体の製
造) 冷却器,温度計,攪拌機及び水分分離器を備えた1L容
四口フラスコ内に、L−アスパラギン酸50g、6−ア
ミノカプロン酸21g、85%リン酸3.7ml、メシ
チレン268ml及びスルホラン132mlを仕込ん
だ。次いで、常圧、メシチレンの還流下に4.5時間保
ち重縮合反応を行わせた。反応中に生じた水はメシチレ
ンとともに系外へ留去せしめた。
【0023】反応終了後、反応溶媒のみ、デカントし、
生成物はジメチルスルホキシド(DMSO)80mlに
熱溶解した後、大過剰のメタノールに滴下し、再沈殿さ
せた。この操作を2回繰り返した後、沈殿を吸引濾過
し、20時間減圧乾燥を行った。得られた生成物は5
1.0gであった。この生成物の 1H−NMRを測定し
たところ、ポリスクシンイミドのイミド基のメチン水素
に由来するシグナル(δ=5.3ppm,1H)及び6
−アミノカプロン酸のメチレン水素に由来するシグナル
(δ=1.2〜1.5ppm,6H)が認められた。こ
のことから、この生成物はL−アスパラギン酸と6−ア
ミノカプロン酸との共重合体であり、その 1H−NMR
の積分強度比より、その共重合組成比は、アスパラギン
酸:6−アミノカプロン酸(モル比)=76:24であ
ることが解った。
【0024】次に加水分解を以下のように行った。攪拌
子を備えた100mlのビーカーに上記で得られた共重
合体3g及び水を10g仕込み、氷冷下、水酸化ナトリ
ウム1.1gを水20gに溶解した水溶液を加え、その
後1時間30分攪拌した後、反応液をメタノール300
ml中に注ぐことにより沈殿を得、アスパラギン酸共重
合体3.7gを得た。この共重合体を樹脂Aとする。こ
の生成物のポリエチレングリコール換算の分子量をGP
C測定により求めたところ、重量平均分子量は2000
0であった。
【0025】製造例2(アスパラギン酸共重合体の製
造) モノマー量をL−アスパラギン酸35g、6−アミノカ
プロン酸35gに変えた以外は実施例1と全く同様に行
った。その結果、共重合体19.2gが得られ、 1H−
NMRより、その共重合組成比は、L−アスパラギン
酸:6−アミノカプロン酸(モル比)=60:40であ
ることが解った。水酸化ナトリウムの量を0.85gに
した以外、製造例1と同様に加水分解を行ない、アスパ
ラギン酸共重合体3.2gを得た。この生成物のポリエ
チレングリコール換算の分子量をGPC測定により求め
たところ、重量平均分子量は14000であった。この
共重合体を樹脂Bとする。
【0026】製造例3(アスパラギン酸共重合体の製
造) モノマー量をL−アスパラギン酸22g、6−アミノカ
プロン酸50gに変えた以外は実施例1と全く同様に行
った。その結果、共重合体1.8gが得られ、 1H−N
MRより、その共重合組成比は、L−アスパラギン酸:
6−アミノカプロン酸(モル比)=35:65であるこ
とが解った。水酸化ナトリウムの量を0.50gにした
以外、製造例1と同様に加水分解を行ない、アスパラギ
ン酸共重合体3.0gを得た。この生成物のポリエチレ
ングリコール換算の分子量をGPC測定により求めたと
ころ、重量平均分子量は7000であった。この共重合
体を樹脂Cとする。
【0027】製造例4(アスパラギン酸共重合体の製
造) 6−アミノカプロン酸21gを4−アミノブタン酸1
6.5gに変えた以外は実施例1と全く同様に行った。
その結果、共重合体47.4gが得られ、 1H−NMR
で4−アミノブタン酸のメチレン水素に由来するシグナ
ル(δ=1.8ppm,2H)が認められた。このこと
から、この生成物はL−アスパラギン酸と4−アミノブ
タン酸との共重合体であり、そして、その 1H−NMR
の積分強度比より、共重合組成比はアスパラギン酸:4
−アミノブタン酸(モル比)=88:12であることが
解った。水酸化ナトリウムの量を1.2gにした以外、
製造例1と同様に加水分解を行ない、アスパラギン酸共
重合体3.6gを得た。この生成物のポリエチレングリ
コール換算の分子量をGPC測定により求めたところ、
重量平均分子量は25000であった。この共重合体を
樹脂Dとする。
【0028】製造例5(アスパラギン酸共重合体の製
造) 6−アミノカプロン酸21gを11−アミノウンデカン
酸32.2gに変えた以外は実施例1と全く同様に行っ
た。その結果、共重合体34.2gが得られ、 1H−N
MRで11−アミノウンデカン酸のメチレン水素に由来
するシグナル(δ=1.2〜1.5ppm,16H)が
認められた。このことから、この生成物はL−アスパラ
ギン酸と11−アミノウンデカン酸との共重合体であ
り、そして、その 1H−NMRの積分強度比より、共重
合組成比はアスパラギン酸:11−アミノウンデカン酸
(モル比)=79:21であることが解った。水酸化ナ
トリウムの量を1.1gにした以外、製造例1と同様に
加水分解を行ない、アスパラギン酸共重合体3.5gを
得た。この生成物のポリエチレングリコール換算の分子
量をGPC測定により求めたところ、重量平均分子量は
20000であった。この共重合体を樹脂Eとする。
【0029】比較例1(ポリアスパラギン酸の製造) モノマーとして、L−アスパラギン酸70gのみを使用
する以外は実施例1と全く同様に行った。その結果、ポ
リスクシンイミド48.2gが得られた。水酸化ナトリ
ウムの量を1.4gにした以外、製造例1と同様に加水
分解を行ない、ポリアスパラギン酸3.9gを得た。こ
の生成物のポリエチレングリコール換算の分子量をGP
C測定により求めたところ、重量平均分子量は6000
0であった。このポリアスパラギン酸を樹脂Fとする。
【0030】比較例2(ポリアスパラギン酸(樹脂A〜
Eと同等の分子量)の製造) 窒素ガス雰囲気下、L−アスパラギン酸5.0kgと8
5%リン酸500gとをスーパーミキサー((株)カワ
タ社製)で5分間混合し、触媒を分散させた。重縮合反
応は、(株)栗本鐡工所社製 S2KRCニーダー(φ
(D)=50mm,L=661.5mm,L/D=1
3.2)を用い、熱媒温度を260℃、スクリュウ回転
数30rpmに設定し、吐出量が、1kg/h(平均滞
留時間16分)になるように、上記で得られたアスパラ
ギン酸とリン酸の混合物を供給して、行った。加水分解
を水酸化ナトリウムの量を1.4gにした以外、製造1
と同様に行ない、ポリアスパラギン酸3.9gを得た。
この生成物のポリエチレングリコール換算の分子量をG
PC測定により求めたところ、重量平均分子量は180
00であった。このポリアスパラギン酸を樹脂Gとす
る。
【0031】比較例3(アスパラギン酸共重合体(α−
アミノ酸)の製造) モノマー量をL−アスパラギン酸41g、α−アラニン
22gに変えた以外は実施例1と全く同様に行った。そ
の結果、共重合体15.1gが得られ、 1H−NMRよ
り、この生成物はL−アスパラギン酸:α−アラニン
(モル比)=87:13であることが解った。水酸化ナ
トリウムの量を1.2gにした以外、製造例1と同様に
加水分解を行ない、アスパラギン酸共重合体3.3gを
得た。この生成物のポリエチレングリコール換算の分子
量をGPC測定により求めたところ、重量平均分子量は
13000であった。この共重合体を樹脂Hとする。
【0032】実施例1〜5及び比較例1〜3 (キレート剤としての評価)キレート能は、50mlビ
ーカーに、塩化カルシウムが1.0×10-3M、塩化カ
ルシウムが0.08Mとなるよう調整した水溶液50m
l中に、製造例1〜7で得た樹脂A〜Gを計り取り溶解
させ、攪拌を行った。溶液中のカルシウムイオンをカル
シウムイオン電極(オリオン社製93−20型)を用
い、イオンメーター(オリオン社製Model720
A)を使用して測定し、アスパラギン酸ユニット1モル
によって封鎖されるカルシウムイオンのg数で示した。
結果を表1に示す。
【0033】(生分解性)生分解性試験は化審法に示さ
れる新規化学物質の生分解試験方法(修正MITI法)
に準拠して行った。この試験に使用した微生物(活性汚
泥)は化学品検査協会より購入した標準汚泥を使用し
た。試験条件は具体的には活性汚泥濃度;30mg/
l、製造例1〜7で得た樹脂A〜Gの濃度;100mg
/l、試験液量;300ml、試験温度;25±1℃、
試験期間;28日、標準物質;アニリンで行った。
【0034】分解率は全有機炭素量(TOC)の測定に
基づいて百分率で求めた。具体的には生分解性試験開始
時の培養液中の試料の有機物の全有機炭素量を測定し2
8日後に試料中の炭素は一部炭酸ガスとして分解除去さ
れるため有機炭素が減少する。この減少した全有機炭素
量を培養液中に残存する全有機炭素の測定により求め、
減少した全有機炭素量を試験開始時の全有機炭素量で割
り分解率を百分率で算出した。生分解性試験装置として
閉鎖系酸素消費量測定装置(大倉電気製 自記BOD
計)、全有機炭素測定装置としてTOC計(島津製作所
製 TOC−5000)を使用した。結果を表1に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明により、環境問題を生じないほど
の優れた生分解性を有し、従来の生分解性材料と比較し
て、高いキレート能を有するキレート剤を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 政子 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目3番1号 三菱化学株式会社筑波研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性アミノ酸と下記一般式(1)で示さ
    れるアミノ酸を共重合して得られる酸性アミノ酸共重合
    体又はその加水分解物からなることを特徴とするキレー
    ト剤。 【化1】NH2 −R−COOH (1) (式中、Rは置換基を有しても良い炭素数2〜20の直
    鎖アルキレン基を示す)
  2. 【請求項2】 酸性アミノ酸がアスパラギン酸であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のキレート剤。
  3. 【請求項3】 酸性アミノ酸共重合体の加水分解物から
    なることを特徴とする請求項1記載のキレート剤。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で示されるアミノ酸が、
    C,H,O,Nの元素のみからなり、アミノ基とカルボ
    ン酸基を分子内に各々1個ずつ有する化合物であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のキレート
    剤。
  5. 【請求項5】 酸性アミノ酸共重合体における前示一般
    式(1)で示されるアミノ酸成分の含有量が10〜90
    モル%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    記載のキレート剤。
  6. 【請求項6】 酸性アミノ酸共重合体の重量平均分子量
    が1000〜500000であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか記載のキレート剤。
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