JPH1094361A - 穀類を含有した乳酸発酵による漬床およびその製造方法 - Google Patents

穀類を含有した乳酸発酵による漬床およびその製造方法

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JPH1094361A
JPH1094361A JP25285596A JP25285596A JPH1094361A JP H1094361 A JPH1094361 A JP H1094361A JP 25285596 A JP25285596 A JP 25285596A JP 25285596 A JP25285596 A JP 25285596A JP H1094361 A JPH1094361 A JP H1094361A
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pickled
paste
pickling paste
pickling
lactic acid
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Shuichi Shiomi
修一 汐見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】糠味噌は、手入れを怠ると著しい臭気を発生
し、気密性の高い最近の住宅では利用し難いので、臭気
を発生しない漬床の開発が望まれている。 【解決手段】本発明は、マメ類の利用残渣に穀類、食
塩、ヨモギエキス、乳酸菌および酵母を添加して低温発
酵させて得られた漬床およびその製造方法である。キュ
ウリやナスなどの野菜を漬ける場合でも、重石をのせる
ことなく、1日後においても元の色彩を残した色の鮮や
かな漬物を得ることができる。さらに、2〜3日漬けて
おいても同様の漬物を得ることができ、また繰り返し野
菜を本漬床に漬けることもできる。本漬床は1か月後に
おいても臭気を発生することなく、長期間密閉度の高い
室内においても容易に漬物を漬けることができる。本漬
床の主原料には、マメ類の利用残渣を使用することがで
きるので、食品工業における産業廃棄物の処理の面から
も、非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜類の漬物を製
造する際に漬け込む漬床およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、野菜類の漬物に用いる漬床は、野
菜の種類によって米糠、酒粕、麹などを使い分けて風味
のよい漬物が生産されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来用いられてきた漬
床のうち酒粕および麹は高価であるため、特殊な風味を
要求される漬物にのみ用いられ、一般家庭においては米
糠が最も多く原料として用いられてきた。しかし、米糠
を発酵させた漬床、いわゆる糠味噌は毎日その手入れを
しないと表面に産膜酵母が生じ、著しい臭気を発生す
る。したがって、近年のように気密性の高い家屋内では
利用し難くなってきているのが現状である。また、重石
を必要とするので、家族の構成が高齢化している現在で
は、その取扱は面倒なものになってきた。そのため、臭
気を発生せず、重石を必要としない漬物用の素材が待ち
望まれていた。
【0004】本発明者は上記課題を解決するために、豆
類の利用残渣に動物腸内微生物の培養物と塩と水とを加
えて低温で発酵させたことを特徴とする漬物床(特願平
7−98149)およびマメ類、穀類およびイモ類から
選ばれた1種または2種以上の利用残渣に食塩を加えた
混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌および酵母を添加して
発酵させたことを特徴とする漬床(特願平8−1584
59)を発明した。しかし、前者の漬物床も常温で保存
するとき、嫌気状態でなければ腐敗し、取扱いが面倒で
あった。また、後者の漬床はあまり風味を要求されない
浅漬けには適しているが、長い期間かけて漬けあげる漬
物には風味が欠けるなどの欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】したがって、上記の課題
を解決するためにさらに検討を行った結果、本発明を完
成するに至った。すなわち、マメ類の利用残渣に穀類お
よび食塩を加えた混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌およ
び酵母を添加して発酵させたことを特徴とする漬床であ
り、上記混合物にパン粉を加えてもよく、マメ類の利用
残渣としておからを使うことができ、また穀類としてコ
メを使うことができる漬床である。
【0006】本発明の第2は、マメ類の利用残渣に穀類
および食塩を加えた混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌お
よび酵母を添加して低温発酵させたことを特徴とする漬
床の製造方法および上述の混合物にパン粉を加える漬床
の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明でいうマメ類とは、食用に
供することができるマメ科植物の種子をいい、大豆、小
豆、ササゲ、エンドウ、ソラ豆、インゲン豆などをい
い、その利用残渣としては、豆腐の残渣であるおから、
製餡の滓である小豆の皮、搾油の粕である大豆粕などを
例示することができる。おからとか製餡の滓は水分も多
く、腐りやすく、その利用方法が限定されているが、本
発明の目的を達するためには十分に使用可能である。
【0008】本発明でいう穀類とは、コメ、コムギ、オ
オムギ、ライムギ、エンバク、トウモロコシ、モロコ
シ、アワ、ヒエ、キビなどイネ科植物の種実をいう。す
なわち、コメにあっては外国産米、国内産米を問わず、
また玄米、各種の搗き米および精米などいずれも使用す
ることができる。ムギ類にあっても外国産、国内産を問
わず、また玄麦、各種の搗き麦および精麦などいずれも
使用することができる。トウモロコシ、モロコシ、ア
ワ、ヒエ、キビなどにあっては、外国産、国内産を問わ
ず、殻を除いた状態のものが利用できる。また、トウモ
ロコシなどの粒径の大きな穀類は、荒挽きしたものも利
用することができる。通常、手近にあって入手の容易な
精米を利用するのが便利である。
【0009】本発明に用いるヨモギは、キク科ヨモギ属
の植物であればいずれの植物であってもよく、ヨモギ、
モウコヨモギ、ヤマヨモギ、オオヨモギ、ハマヨモギ、
カズザキヨモギ、ニガヨモギ、カワラヨモギ、シナヨモ
ギ、オトコヨモギ、ミブヨモギなどを例示することがで
きる。ヨモギエキスは、これらのヨモギの乾燥した葉
を、マメ類の利用残渣にパン粉および食塩を加え、さら
に乳酸菌および酵母を添加して4〜10℃の低温で、2
〜3週間熟成させた混合物を水に懸濁させ、静置して得
られた上澄液により抽出して得られたエキスである。
【0010】本発明に用いられる乳酸菌は、ラクトバシ
ルス(Lactobacillus )属、ペジオコッカス(Pediococ
cus )属、ロイコノストック(Leuconostoc )属、ビフ
ィドバクテリウム(Bifidobacterium )属などの微生物
をいい、ラクトバシルス属としては、ラクトバシルス
カゼイ(L. casei)、ラクトバシルス プランタルム
(L. plantarum)、ラクトバシルス ブレビス(L. bre
vis )、ラクトバシルスアラビノサス(L. arabinosus
)などを例示することができるが、本発明を実施する
には、ラクトバシルス ブレビス サブスペーシス コ
アグランス(L. brevis sub. coagulance )が好まし
い。また、ペジオコッカス属としては、ペジオコッカス
ハロフィルス(P. halophilus )、ペジオコッカス
ペントサシウス(P. pentosaceus)などを、ロイコノス
トック属としては、ロイコノストックメセンテロイデス
(Leu. mesenteroides)などを、ビフィドバクテリウム
属としては、ビフィドバクテリウム ビフィダス(B. b
ifidus)などを例示することができる。
【0011】本発明に用いられる酵母は、サッカロマイ
セス(Saccharomyces )属、キャンディダ(Candida )
属、トルロプシス(Torulopsis)属、ピキア(Pichia)
属、ジゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces )属な
どの真菌類をいい、サッカロマイセス セルビシエ(S.
cerevisiae )、キャンディダ クルゼイ(C. kuruse
i)、トルロプシス ベルサチリス(T. versatilis
)、ピキア メンブレナファシエンス(P. membranaef
aciens )、ジゴサッカロマイセス ルクシイ(Z. roux
ii )などを例示することができる。
【0012】
【実施例】本発明の概要について説明する。先ず、マメ
類の利用残渣の水分が50〜70%になるように調整す
る。このとき、原料がおから、製餡滓など水分が多い場
合には、パン粉を加えることにより水分を調整すること
ができる。一方、大豆粕などの油粕では水分が少ないの
で、水を加えて水分を調整する。このように水分の調整
された原料に穀類を添加し、よく混捏する。穀類の添加
量は任意であるが、水分の調整された原料1kgに穀類1
5〜30gを添加するのが、風味およびコストのうえか
らも好ましい。この混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌お
よび酵母を添加した後、場合によっては少量の大豆油を
添加する。原料に対する大豆油の割合は通常100:1
〜5であって、好ましくは100:2〜3である。大豆
油を添加した場合には、その原料を攪拌機で30〜40
分よくかき混ぜ、パン粉による特有の粘りがでたものを
袋に入れて、4〜10℃の低温で2〜3週間嫌気発酵さ
せ漬床を得る。
【0013】さらに、本発明の詳細を、実施例により説
明するが、本発明の趣旨はこれに限定されるものではな
い。 (実施例1)
おからにパン粉を加え、水分が60%になるよう
に調整したもの1kgに精米20gおよび食塩100g を
加え、よく混捏する。この混合物に、別に調製したヨモ
ギエキス40ml、乳酸菌(株式会社ビオック製乳酸菌、
ペジオコッカス ハロフィルス(P. halophilus ))5
g および酵母(株式会社ビオック製酵母味噌用、Zygosa
ccharomycess rouxii )5g を添加し、よく混合したの
ちポリエチレン製袋に真空包装し、10℃にて2週間熟
成し、漬床を得た。なお、使用したヨモギエキスは、お
から100g にパン粉15g および食塩10g を加えて
混合し、さらに上述の乳酸菌3g および上述の酵母3g
を添加して10℃にて、2週間熟成させたのち水50リ
ットルに懸濁させ、静置して得られた上澄液1リットル
に、乾燥したニガヨモギの葉30g を添加し、10℃に
て5日間熟成して得られた上澄液である。
【0014】(実施例2)乳酸菌として、ラクトバシル
ス ブレビス サブスペーシス コアグランス(L. bre
vis sub. coagulans)(財団法人京都パスツール研究所
提供)を使用したほか、実施例1と同様の製造方法で漬
床を得た。
【0015】(試験例1)実施例1で得られた漬床に、
キュウリをよく洗浄し、周囲を食塩で擦り込んだ後、漬
け込んだ。24時間後に取り上げたが、よく漬かったキ
ュウリの漬物が得られた。このキュウリの漬物につい
て、社団法人滋賀県薬剤師会試験センターに依頼し食品
衛生検査指針により漬物検査を実施した結果を表1に示
した。
【0016】
【表1】
【0017】(試験例2)ナスを水でよく洗い、縦方向
に2つに切断したのち、外側の全体を食塩で軽く揉ん
で、その表面に針で穴を数カ所あけ、浸透性をよくした
うえで、実施例2で得られた漬床に漬け込んだ。このと
き、重石をのせることなく漬け込み、2日後にナス色が
鮮やかなナスの漬物が得られた。この漬物は、その後3
日おいても1日後の状態と変わりがなかった。また、新
しくナスを漬け込んでも、最初と同様の漬物が得られ
た。この漬床は気密性を保つことにより1か月後におい
ても、臭気を発生しなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明のマメ類の利用残渣に穀類、食
塩、ヨモギエキス、乳酸菌および酵母を添加して低温発
酵させて得られた漬床は、キュウリやナスなどの野菜を
漬けることにより、重石をのせることなく、1日後にお
いても元の色彩を残した色の鮮やかな漬物を得ることが
できた。さらに2〜3日漬けておいても同様の漬物を得
ることができた。また、繰り返し野菜をこの漬床に漬け
ることができ、この漬床は1か月後においても臭気を発
生することなく、長期間密閉度の高い室内においても容
易に漬物を漬けることができた。上記漬床の主原料に
は、マメ類の利用残渣を使用することができるので、食
品工業における産業廃棄物の処理の面からも、本発明は
非常に有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マメ類の利用残渣に穀類および食塩を加え
    た混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌および酵母を添加し
    て発酵させたことを特徴とする漬床。
  2. 【請求項2】マメ類の利用残渣に穀類、パン粉および食
    塩を加えた混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌および酵母
    を添加して発酵させたことを特徴とする漬床。
  3. 【請求項3】マメ類の利用残渣がおからである請求項1
    または2に記載の漬床。
  4. 【請求項4】穀類がコメである請求項1から3までのい
    ずれか1項に記載の漬床。
  5. 【請求項5】マメ類の利用残渣に穀類および食塩を加え
    た混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌および酵母を添加し
    て低温発酵させたことを特徴とする漬床の製造方法。
  6. 【請求項6】マメ類の利用残渣に穀類、パン粉および食
    塩を加えた混合物に、ヨモギエキス、乳酸菌および酵母
    を添加して低温発酵させたことを特徴とする漬床の製造
    方法。
JP25285596A 1996-09-25 1996-09-25 穀類を含有した乳酸発酵による漬床およびその製造方法 Pending JPH1094361A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001095477A (ja) * 1999-10-04 2001-04-10 Okabeya:Kk 漬物床の製造方法
JP2001299207A (ja) * 2000-04-17 2001-10-30 Mitsuo Kikuchi 豆腐殻漬物用漬け床の製造方法
JP2017099339A (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 トリゼンフーズ株式会社 不良発酵防止剤用微生物のスクリーニング方法、及び、不良発酵防止剤の製造方法、並びに、同方法により得られる不良発酵防止剤を用いたバイオマスの発酵方法
JP2022042583A (ja) * 2020-09-03 2022-03-15 株式会社京の舞妓さん本舗 漬け床包装体及び熟成漬け床

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JP2001095477A (ja) * 1999-10-04 2001-04-10 Okabeya:Kk 漬物床の製造方法
JP2001299207A (ja) * 2000-04-17 2001-10-30 Mitsuo Kikuchi 豆腐殻漬物用漬け床の製造方法
JP2017099339A (ja) * 2015-12-02 2017-06-08 トリゼンフーズ株式会社 不良発酵防止剤用微生物のスクリーニング方法、及び、不良発酵防止剤の製造方法、並びに、同方法により得られる不良発酵防止剤を用いたバイオマスの発酵方法
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