JPH1096975A - シャッター装置およびこれを備えた光学機器 - Google Patents

シャッター装置およびこれを備えた光学機器

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JPH1096975A
JPH1096975A JP25041396A JP25041396A JPH1096975A JP H1096975 A JPH1096975 A JP H1096975A JP 25041396 A JP25041396 A JP 25041396A JP 25041396 A JP25041396 A JP 25041396A JP H1096975 A JPH1096975 A JP H1096975A
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JP
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light
shielding member
shutter device
open position
closed position
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JP25041396A
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Futoshi Kobayashi
太 小林
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1回の露光終了後に次の露光準備のために遮
光部材を初期状態に戻すと、連続撮影を高速で行うこと
ができない。 【解決手段】 シャッター開口1aを開ける開位置とシ
ャッター開口を閉じる閉位置との間でそれぞれ移動する
第1遮光部材5および第2遮光部材7を有するシャッタ
ー装置において、第1遮光部材を閉位置から開位置に移
動させた後第2遮光部材を開位置から閉位置に移動させ
る往方向開閉制御と、第2遮光部材を閉位置から開位置
に戻した後、第1遮光部材を開位置から閉位置に戻す復
方向開閉制御とを行う制御手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの遮光部材に
よりシャッター開口を開閉するシャッター装置、例えば
フォーカルプレーンシャッター装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】カメラのフォーカルプレーンシャッター
装置には、先幕(遮光部材)および後幕(遮光部材)を
バネ力を利用して駆動する形式のものがある。このよう
な形式のシャッター装置では、まず、バネをDCモータ
などによってポテンシャルエネルギーを持ったチャージ
状態にし、カム等を用いたシャッター幕保持機構によっ
てこのチャージ状態をホールドする。そして、撮影時に
はシャッター幕保持機構によるホールドを電磁石による
ホールドに切り換え、この電磁石への通電を切ることに
よって先幕および後幕を走行させる。
【0003】このようなシャッター装置の露光動作は、
図9に示すフローチャートに従って制御される。まず、
不図示のカメラのメインスイッチがオンされると、先幕
がシャッター開口を閉じる閉位置に位置し、後幕がシャ
ッター開口を開ける開位置に位置する初期状態に上記チ
ャージ状態にてホールドする(ステップS101)。そ
して、不図示のレリーズスイッチがオンされたと判断す
ると(ステップS102)、先幕をリリースして開位置
に走行させ、露光を行わせる(ステップS103)。先
幕のリリース後所定時間(設定されたシャッター秒時等
によって決まる)が経過したと判断すると(ステップS
104)、後幕をリリースして閉位置に走行させ、露光
を終了する。そして、露光終了後は、ステップS101
に戻り、再び先幕および後幕を初期状態に戻してチャー
ジし、次にレリーズスイッチがオンされるのを待つ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなシャッター装置の制御では、1回の露光終了後に
次の露光準備のために先幕および後幕を初期状態に戻す
必要があるため、次の露光が可能となるまでに長時間を
要する。しかも、バネのチャージにDCモータを使用す
る形式ではチャージ自体にも長時間を要する。このた
め、このシャッター装置を備えたカメラでは、連続撮影
を十分に速く行うことができないという問題がある。
【0005】また、上記シャッター装置では、電磁石に
通電してチャージ状態にホールドするため、ホールド時
間が長くなるとカメラの電源を無駄に消費してしまうお
それがある。
【0006】そこで、本願発明は、連続露光をできるだ
け高速で行えるようにしたシャッター装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】また、本願発明は、無駄に電力を消費する
ことなく遮光部材を初期状態(チャージ状態に相当する
状態)にホールドできるようにしたシャッター装置を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、シャッター開口を開ける開
位置とシャッター開口を閉じる閉位置との間でそれぞれ
移動する第1遮光部材および第2遮光部材を有するシャ
ッター装置において、第1遮光部材を閉位置から開位置
に移動させた後(例えば、第1遮光部材を戻してから第
1所定時間の経過後)、第2遮光部材を開位置から閉位
置に移動させる往方向開閉制御と、第2遮光部材を閉位
置から開位置に戻した後(例えば、第2遮光部材を戻し
てから第2所定時間の経過後)、第1遮光部材を開位置
から閉位置に戻す復方向開閉制御とを行う制御手段を設
けている。
【0009】すなわち、遮光部材の往方向の移動と復方
向の移動(戻し)のそれぞれにより露光が行える構成と
することにより、1回の露光(往方向露光)後に遮光部
材を初期位置に戻すことなく直ちに次の露光(復方向露
光)を行うことができるようにして、露光ごとに遮光部
材を初期位置に戻す従来のシャッター装置に比べて高速
での連続露光を可能としている。
【0010】なお、上記第1および第2所定時間は、設
定されたシャッター秒時や遮光部材の駆動機構の往方向
と復方向での特性の差等に応じて異なる設定としてもよ
いし、等しく設定してもよい。
【0011】また、本願第2の発明では、第1および第
2遮光部材を、電磁式駆動手段により発生される磁気力
によって開閉駆動するよう構成し、遮光部材を駆動する
ため従来設けられていたバネおよびこのバネのチャージ
動作を不要としている。
【0012】そして、この場合、各遮光部材が、電磁式
駆動手段が無通電状態にあるときにこの電磁式駆動手段
に発生する磁気力によって閉位置および開位置のうち少
なくとも一方に保持(ホールド)される構成として、ホ
ールド時の電力消費を抑えるのが望ましい。
【0013】また、電磁式駆動手段が、永久磁石からな
る回転子を有し、通電方向に応じて回転子の回転方向が
切り換わるようになっている場合には、電磁式駆動手段
の各通電方向における通電量が、回転子が磁気力によっ
て保持される回転位置(磁気的安定点)をこの回転子の
1回転中に1つ生じさせる通電量とするのが望ましい。
すなわち、各通電方向について磁気的安定点が1つず
つしか生じないようにして、それぞれの磁気的安定点の
間の回転角度を大きくし、回転子の動作可能角度をでき
るだけ大きくするのが望ましい。
【0014】そして、本願第3の発明では、上記のよう
なシャッター装置を備えることにより、従来より高速で
連続撮影を行うことができ、しかも電力消費の少ないカ
メラ等の光学機器を実現している。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1には、本発明の第1実施形態であ
る2枚羽根式フォーカルプレーンシャッター装置の要部
を示している。このシャッター装置は、後述するシャッ
ター駆動機構と、このシャッター駆動機構に対して光軸
(軸A)方向前方(図中上方)に配設され、図示しない
交換レンズを着脱するためのマウント103と、シャッ
ター駆動機構の光軸方向後方に配設され、シャッター開
口1aを通して撮像する撮像手段104とから構成され
ている。
【0016】シャッター駆動機構は、地板1を有して構
成されている。1aは地板1に形成され、光軸方向に向
かって開口したシャッター開口である。5,7は後述す
る動作順序に従ってシャッター開口1aの開閉を行う第
1遮光部材および第2遮光部材である。
【0017】8は第1遮光部材5に回動可能に連結され
た主レバーであり、基端側に嵌合穴部8aを有する。9
は第1遮光部材5に回動可能に連結されて主レバー8と
ともに平行リンクを構成し、第1遮光部材5を平行移動
させる補助レバーであり、基端側に嵌合穴部9aを有す
る。
【0018】また、10は第2遮光部材7に回動させる
主レバーであり、基端側に嵌合穴部10aを有する。1
1は第2遮光部材7に回動可能に連結されて主レバー1
0とともに平行リンクを構成し、第2遮光部材7を平行
移動させる補助レバーであり、基端側に嵌合穴部11a
を有する。
【0019】12,13は地板1に形成された一対の軸
部であり、これら軸部12,13には主レバー8および
補助レバー9の嵌合穴部8a,9aが回動可能に嵌合す
る。また、14,15は地板1に形成された一対の軸部
であり、これら軸部14,15には主レバー10および
補助レバー11の嵌合穴部10a,11aが回動可能に
嵌合する。なお、各軸部12〜15は同心段付き形状に
形成され、軸部12,13の段部の高さが軸部14,1
5の段部の高さよりも光軸方向に低くなっている。この
ため、軸部12,13の上段部回りに主レバー8および
補助レバー9を介して取り付けられた第1遮光部材5
と、軸部14,15の上段部回りに主レバー10および
補助レバー11を介して取り付けられた第2遮光部材7
とは光軸方向に離れた状態で保持される。
【0020】また、主レバー8,10の中間部には駆動
用嵌合穴部8b,10bが形成されている。さらに、地
板1における軸部12,14とシャッター開口1aとの
間の部分には、円弧状のガイド溝部2,3が形成されて
いる。
【0021】20,30はそれぞれ第1遮光部材駆動用
および第2遮光部材駆動用の電磁式アクチュエータ(請
求の範囲にいう電磁式駆動手段)である。これらアクチ
ュエータ20,30は、略U字形状に形成されたヨーク
25,35と、このヨーク25,35に取り付けられる
コイル27,37と、永久磁石からなる回転子24,3
4と、この回転子24,34に一体回転可能に接合され
る回転軸21,31とから構成されている。
【0022】磁石24,34には、軽量で最大エネルギ
ー積が大きく、また精度よく製作することができる希土
類プラスチック磁石などが適している。また、図4に詳
しく示すように、回転子24(磁石34も同様)は図中
矢印47の方向に着磁されている。なお、同図中49,
51はコイル27の端子である。また、ヨーク25,3
5には透磁率の大きい材料、例えば鉄等が適している。
ここで、図8に各アクチュエータ20,30の駆動回路
を示す。図8(a)はアクチュエータ20の駆動回路で
あり、図8(b)はアクチュエータ30の駆動回路であ
る。これらの図において、Vは電源、Gはグランド、B
1,B2,D1,D2は制御端子、Tr1〜Tr4はト
ランジスタである。
【0023】図8(a)において、端子B1がオンで端
子B2がオフのときは、トランジスタTr1,Tr2を
介してアクチュエータ20のコイル27に図中矢印方向
に電流が流れる。また端子B1がオフで端子B2がオン
のときは、トランジスタTr3,Tr4を介してアクチ
ュエータ20のコイル27に図中矢印と反対方向に電流
が流れる。このため、端子B1,B2のオン/オフ制御
により、アクチュエータ20の回転方向の制御を行うこ
とができる。
【0024】一方、図8(b)において、端子D1がオ
ンで端子D2がオフのときは、トランジスタTr1,T
r2を介してアクチュエータ30のコイル37に図中矢
印方向に電流が流れる。また端子D1がオフで端子D2
がオンのときは、トランジスタTr3,Tr4を介して
アクチュエータ30のコイル37に図中矢印と反対方向
に電流が流れる。このため、端子D1,D2のオン/オ
フ制御により、アクチュエータ30の回転方向の制御を
行うことができる。なお、制御端子B11,B2,D
1,D2のオン/オフ制御は、カメラ内のシステムコン
トローラ(図示せず)により行われる。
【0025】また、図1に示すように、回転軸21,3
1にはそれぞれ径方向に延びるアーム部21a,31a
が形成されており、各アーム部21a,31aの先端に
は、光軸方向に突出する駆動突起21b,31bが形成
されている。これら駆動突起21b,31bは、地板1
に形成されたガイド溝部2,3に溝の長手方向に移動可
能に嵌合するとともに、主レバー8,10の駆動用嵌合
穴部8b,10bに回動可能に嵌合する。このため、前
述の駆動回路によりアクチュエータ20,30のコイル
27,37に電流を流せば、電流の向きに応じた回転方
向に回転子24,34および回転軸21,31を回転さ
せ、アーム部21a,31aおよびレバー8,9,1
0,11を介して第1および第2遮光部材5,7を開閉
駆動することができる。
【0026】この際、駆動突起21b,31bがガイド
溝部2,3の端部に当接することにより、遮光部材5,
7の開位置および閉位置が規定される。すなわち、駆動
突起21bがガイド溝部2の図1中手前側の端部に当接
することにより第1遮光部材5の開位置が規定され(図
2(b),(c)参照)、奥側の端部に当接することに
より第1遮光部材5の閉位置が規定される(図2(a)
参照)。
【0027】また、駆動突起31bがガイド溝部3の図
1中手前側の端部に当接することにより第2遮光部材7
の閉位置が規定され(図2(c)参照)、奥側の端部に
当接することにより第2遮光部材7の開位置が規定され
る(図2(a),(b)参照)。なお、本実施形態で
は、各ガイド溝部2,3の両端間の開き角度を50度に
設定しており、各アクチュエータ20,30の回転子2
4,34および回転軸21,31が50度回転すること
により各遮光部材5,7を開位置と閉位置との間で移動
させることができる。
【0028】次に、本実施形態のフォーカルプレーンシ
ャッター装置の動作シーケンスを、図2の模式図と図3
のフローチャートとを用いて説明する。カメラにおい
て、不図示のメインスイッチがオンされると、図2
(a)に示すように第1遮光部材5が閉位置に、第2遮
光部材7が開位置に位置する初期状態にホールドする
(ステップS1)。このときシャッター開口1aは第1
遮光部材5により閉じられているので露光は行われな
い。
【0029】次に、不図示のレリーズスイッチのオン操
作がなされたと判断すると(ステップS2)、図2
(b)に示すように、第1遮光部材5のみをリリースし
て開位置に移動させ、シャッター開口1aを開かせて露
光を行わせる(ステップS4)。同時にタイマーを動作
させ、第1所定時間が経過したと判断すると(ステップ
S4)、図2(c)に示すように第2遮光部材7をリリ
ースして閉位置に移動させ、シャッター開口1aを閉じ
させる(ステップS5)。
【0030】ここで、第1所定時間は、撮影者やカメラ
の自動露出制御装置などによって予め設定されたシャッ
ター秒時や、第2遮光部材7のホールド位置(開位置)
からシャッター開口1aを遮り始める位置までの走行距
離や、アクチュエータ30およびシャッター駆動機構の
特性を考慮して決定される。
【0031】こうして第1および第2遮光部材5,7を
往方向に駆動して1回目の露光動作を行うが、本実施形
態では、この1回目の露光の終了後は、図2(c)の状
態、すなわち第1遮光部材5を開位置に、第2遮光部材
7を閉位置に位置させた状態でホールドする(ステップ
S6)。
【0032】次に、レリーズスイッチの2回目のオン操
作がなされたと判断すると(ステップS7)、図2
(b)に示すように、第2遮光部材7のみをリリースし
て開位置に移動させ、シャッター開口1aを開かせて露
光を行わせる(ステップS8)。同時にタイマーを動作
させ、第2所定時間が経過したと判断すると(ステップ
S9)、図2(a)に示すように第1遮光部材5をリリ
ースして閉位置に移動させ、シャッター開口1aを閉じ
させる(ステップS10)。
【0033】なお、第2所定時間も、第1所定時間と同
様に、撮影者やカメラの自動露出制御装置などによって
予め設定されたシャッター秒時や、第1遮光部材5のホ
ールド位置(開位置)からシャッター開口1aを遮り始
める位置までの走行距離や、アクチュエータ20および
シャッター駆動機構の特性を考慮して決定される。
【0034】こうして第1および第2遮光部材5,7を
復方向に駆動して2回目の露光動作を行い、フローを終
了する。本実施形態では、このように1回目の露光の終
了後に第1および第2遮光部材5,7を初期位置に戻さ
ず、次にレリーズ操作がなされたときに1回目の露光終
了時の状態から初期状態に戻すことにより2回目の露光
を行うようにしている。このため、露光終了ごとに遮光
部材を初期状態に戻す(遮光部材のチャージ動作が必要
な)従来のシャッター装置に比べて、次の露光までに必
要となる時間が短くなり、高速で連続撮影を行うことが
できる。
【0035】なお、2回目の露光終了後は、図3のフロ
ーを繰り返すことで、3回目、4回目、5回目…の露光
を行うことができる。
【0036】ところで、本実施形態のシャッター装置で
は、アクチュエータ20,30に形成される磁気回路の
特性を利用して、遮光部材5,7をスムーズに開閉駆動
するようにしている。このことについて以下、図5、図
6および図7を用いて詳しく説明する。なお、アクチュ
エータ20,30は同一構成であるので、ここでは、ア
クチュエータ20およびこれに駆動される第1遮光部材
5についてのみ説明する。
【0037】図5には、アクチュエータ20のコイル2
7が無通電状態であり、回転子24が初期位置(着磁方
向47が図中右方を向く位置)にある場合における磁気
回路の磁力線の状態を示している。また、図6および図
7には、コイル27が無通電状態および通電状態にある
場合の回転子24の回転角度による発生トルクの変化を
示している。図6および図7において、横軸は回転子2
4の初期位置から図4中反時計回り方向への回転角度を
示し、縦軸は発生トルクの大きさを示している。なお、
正のトルクは回転子24の回転角度を増す方向(図4
中、反時計回り方向)に作用し、負のトルクは回転子2
4の回転角度を減らす方向(図4中、時計回り方向)に
作用する。
【0038】まず、図7の曲線(a)は、コイル27が
無通電状態にある場合の回転子24の回転角度による発
生トルクの変化を示し、曲線(b)は、コイル27に図
8(a)の矢印方向に100AT(AT=アンペアター
ン)の通電が行われている状態での回転子24の回転角
度による発生トルクの変化を示している。また、曲線
(c)は、コイル27に図8(a)の矢印と反対方向に
100ATの通電が行われている状態での回転子24の
回転角度による発生トルクの変化を示している。図7に
示すトルク曲線を有する場合、コイル27が通電状態に
あるときは、回転子24は、曲線(c)上の角度(g)
のように回転角度の増加に伴いトルク作用方向が正側か
ら負側に反転する回転角度である磁気的安定点に向かっ
て回転する。そして、磁気的安定点ではこの位置から回
転しようとしたときに作用するトルクによってこの位置
に保持される。なお、100ATの通電を行った場合
(曲線(b),(c))は、この磁気的安定点は回転子
24の1回転中に1つ生ずる。
【0039】一方、図6の曲線(h)は、コイル27が
無通電状態にある場合の回転子24の回転角度による発
生トルクの変化を示しており、図7の曲線(a)に等し
い。また、曲線(i)は、コイル27に図8(a)の矢
印方向に50ATの通電が行われている状態での回転子
24の回転角度による発生トルクの変化を示し、曲線
(j)はコイル27に図8(a)の矢印と反対方向に5
0ATの通電が行われている状態での回転子24の回転
角度による発生トルクの変化を示している。この図から
分かるように、50ATの通電を行った場合(曲線
(i),(j))は、例えば曲線(j)上の角度
(k),(m)のように、磁気的安定点は回転子24の
1回転中に2つ生ずる。
【0040】このように、磁気回路が無通電状態あるい
は50AT程度の低いアンペアターンの通電が行われて
いる状態では、回転子24の1回転中に2つの磁気的安
定点が生ずるが、100AT程度の高いアンペアターン
の通電が行われている状態では、回転子24の1回転中
に1つだけ磁気的安定点が生ずるに過ぎない。つまり、
本磁気回路において所定値以上の電流を流せば、磁気的
安定点、すなわち回転子24が回転しなくなってしまう
位置を各通電方向について1つずつ生じさせることがで
きる。
【0041】したがって、遮光部材5を駆動するアクチ
ュエータとしての可動角度、すなわち、図8(a)の矢
印方向への通電時における磁気的安定点と反対方向への
通電時における磁気的安定点との間の回転角度を十分
(本実施形態では、50度以上に)広くすることが可能
である。したがって、本実施形態のシャッター装置で
も、コイル27に100ATの通電を行うようにしてい
る。
【0042】また、発生トルクはコイルのアンペアター
ンを増加させることによって増加させることができるの
で、回転子24を大きくすることなく容易にトルクを増
加させることができる。さらに、アクチュエータ20は
コイル27がヨーク25に支持されているので、回転子
24には電力入力端子などの給電手段による負荷が一切
ない。したがって、回転子24を滑らかに動作させるこ
とができる。
【0043】また、図7に示すトルク曲線を有する場
合、コイル27が無通電状態にあるときは、回転子24
は、曲線(a)上の角度(f)のように回転角度の増加
に伴いトルク作用方向が負側から正側に反転する回転角
度である磁気的不安定点から離れる方向に回転する。
【0044】本実施形態のシャッター装置では、回転子
24を磁気的不安定点である角度(f)を挟んだ角度
(d)と角度(e)との間で回転させる構成としてい
る。このため、第1遮光部材5が閉位置に位置する回転
角度(d)〜回転角度(f)の範囲では、回転子24は
図4中時計回り方向、すなわち第1遮光部材5の閉方向
に付勢され、回転角度(f)〜第1遮光部材5が開位置
に位置する回転角度(e)の範囲では、回転子24は図
4中反時計回り方向、すなわち第1遮光部材5の開方向
に付勢される。なお、本実施形態のシャッター装置で
は、角度(d)〜角度(e)を50度に設定している。
【0045】そして、上記付勢力によって駆動突起21
bをガイド溝部2の端部に当接させれば、カムや電磁マ
グネット等のホールド機構を設けることなく、アクチュ
エータ20の無通電状態において第1遮光部材5を開位
置および閉位置にホールドすることができる。このた
め、第1遮光部材5のホールド時の電力消費がなく、そ
の分電力消費の少ないシャッター装置ひいてはカメラを
実現することができる。しかも、無通電状態であれば第
1遮光部材5は開位置および閉位置のいずれかにホール
ドされることが分かっているので、無通電状態において
第1遮光部材5の位置を検出するための機構を設けなく
て済む。
【0046】こうして無通電状態にて閉位置(初期位
置)にホールドされた第1遮光部材5は、コイル27に
図8(a)の矢印方向に100ATの通電を行うと、回
転子24が曲線(b)で表される大きさのトルク(無通
電状態での回転角度(d)での負側の発生トルクよりも
大きい正側のトルク)により回転角度を増す方向に駆動
されることにより、開位置に駆動される。
【0047】一方、無通電状態にて開位置にホールドさ
れた第1遮光部材5は、コイル27に図8(a)の矢印
と反対方向に100ATの通電を行うと、回転子24が
曲線(c)で表される大きさのトルク(無通電状態での
回転角度(e)での正側の発生トルクよりも大きい負側
のトルク)により回転角度を減らす方向に駆動されるこ
とにより、閉位置に駆動される。
【0048】このように、本実施形態のシャッター装置
では、コイル27への通電方向を切り換えることで第1
遮光部材5を初期位置(閉位置)から開位置にリリース
する方向(往方向)および開位置から初期位置に戻す方
向(復方向)に駆動することができる。したがって、簡
単な機構と簡単な電気回路で第1遮光部材5の開閉駆動
を行うことができる。
【0049】さらに、アクチュエータ20は、不安定平
衡点からリリース方向および復帰方向ともほぼ対称なト
ルク特性を有しているので、第1遮光部材5のリリース
動作および復帰動作をほぼ同等の時間で行うことができ
る。
【0050】なお、以上アクチュエータ20およびこれ
により駆動される第1遮光部材5の動作について説明し
たが、アクチュエータ30およびこれにより駆動される
第2遮光部材7の動作についても同様である。
【0051】また、本実施形態では、遮光部材5,7の
開側のホールド端から閉側のホールド端までのアクチュ
エータの動作角度を50度としたが、図7に示すように
コイルに100ATの通電を行うようにすれば、50度
より大きな動作角度とすることも可能である。
【0052】また、本実施形態では、第1遮光部材5が
閉位置に位置し、第2遮光部材7が開位置に位置する状
態を初期状態としたが、本発明は、第1遮光部材5が開
位置に位置し、第2遮光部材7が閉位置に位置する状態
を初期状態とするシャッター装置にも適用することがで
きる。この場合、第2遮光部材7が請求の範囲にいう第
1遮光部材に相当し、第1遮光部材5が請求の範囲にい
う第2遮光部材に相当することになる。
【0053】また、本実施形態では、本発明をフォーカ
ルプレーンシャッターに適用した場合について説明した
が、本発明はこれ以外のシャッター装置にも適用可能で
ある。
【0054】さらに、本発明は、一眼レフカメラや、レ
ンズシャッタカメラ等、種々の形態のカメラに適用する
ことができ、さらにはカメラ以外の光学機器やその他の
装置、さらにはそれらカメラや光学機器やその他の装置
に適用される装置またはこれらを構成する要素に対して
も適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、遮光部材の往方向の移動と復方向の移動(戻し)の
それぞれにより露光が行えるので、1回の露光(往方向
露光)後に遮光部材を初期位置に戻すことなく直ちに次
の露光(復方向露光)を行うことができる。したがっ
て、露光ごとに遮光部材を初期位置に戻す従来のシャッ
ター装置に比べて高速で連続露光を行うことができる。
【0056】なお、遮光部材を電磁式駆動手段により発
生される磁気力によって開閉駆動するよう構成すれば、
遮光部材を駆動するため従来設けられていたバネおよび
このバネのチャージ動作を不要とすることができる。
【0057】そして、電磁式駆動手段が無通電状態にあ
るときにこの電磁式駆動手段に発生する磁気力によって
遮光部材が閉位置および開位置のうち少なくとも一方に
保持(ホールド)される構成とすれば、ホールド時の電
力消費を抑えることができる。
【0058】さらに、電磁式駆動手段の通電量を、各通
電方向について磁気的安定点が1つずつしか生じない通
電量に設定すれば、それぞれの磁気的安定点の間の回転
角度を大きくすることができ、遮光部材を駆動するため
の回転子の動作可能角度を大きくとることができる。
【0059】そして、上記のようなシャッター装置を備
えることにより、従来より高速で連続撮影を行うことが
でき、しかも電力消費の少ないカメラ等の光学機器を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるフォーカルプレー
ンシャッター装置の要部構成を示す分解斜視図である。
【図2】上記フォーカルプレーンシャッター装置の動作
説明図である。
【図3】上記フォーカルプレーンシャッター装置の動作
フローチャートである。
【図4】上記フォーカルプレーンシャッター装置に用い
られる電磁式アクチュエータの平面図である。
【図5】上記電磁式アクチュエータの磁力線図である。
【図6】上記電磁式アクチュエータの無通電時および5
0アンペアターン通電時のトルク曲線を示すグラフ図で
ある。
【図7】上記電磁式アクチュエータの無通電時および1
00アンペアターン通電時のトルク曲線を示すグラフ図
である。
【図8】上記電磁式アクチュエータの駆動回路図であ
る。
【図9】従来のフォーカルプレーンシャッター装置の動
作フローチャートである。
【符号の説明】
1 シャッター地板 1a シャッター開口 5 第1遮光部材 7 第2遮光部材 20,30 電磁式アクチュエータ 24,34 回転子 27,37 コイル 103 マウント 104 撮像手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッター開口を開ける開位置と前記シ
    ャッター開口を閉じる閉位置との間でそれぞれ移動する
    第1遮光部材および第2遮光部材を有するシャッター装
    置において、 前記第1遮光部材を前記閉位置から前記開位置に移動さ
    せた後、前記第2遮光部材を前記開位置から前記閉位置
    に移動させる往方向開閉制御と、 前記第2遮光部材を前記閉位置から前記開位置に戻した
    後、前記第1遮光部材を前記開位置から前記閉位置に戻
    す復方向開閉制御とを行う制御手段を有することを特徴
    とするシャッター装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記往方向開閉制御に
    おいて前記第1遮光部材を移動させてから第1所定時間
    経過後に前記第2遮光部材を移動させ、前記復方向開閉
    制御において前記第2遮光部材を戻してから第2所定時
    間経過後に前記第1遮光部材を戻すことを特徴とする請
    求項1に記載のシャッター装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2遮光部材は、電磁式
    駆動手段により発生される磁気力によって開閉駆動され
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のシャッター
    装置。
  4. 【請求項4】 前記各遮光部材は、前記電磁式駆動手段
    が無通電状態にあるときにこの電磁式駆動手段に発生す
    る磁気力によって前記閉位置および前記開位置のうち少
    なくとも一方に保持されることを特徴とする請求項3に
    記載のシャッター装置。
  5. 【請求項5】 前記電磁式駆動手段が、永久磁石からな
    る回転子を有し、通電方向に応じて前記回転子の回転方
    向が切り換わるようになっており、 前記電磁式駆動手段の各通電方向における通電量が、前
    記回転子が磁気力によって保持される回転位置をこの回
    転子の1回転中に1つ生じさせる通電量であることを特
    徴とする請求項3又は4に記載のシャッター装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載のシャ
    ッター装置を備えたことを特徴とする光学機器。
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