JPH1097912A - 複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体 - Google Patents
複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体Info
- Publication number
- JPH1097912A JPH1097912A JP8249831A JP24983196A JPH1097912A JP H1097912 A JPH1097912 A JP H1097912A JP 8249831 A JP8249831 A JP 8249831A JP 24983196 A JP24983196 A JP 24983196A JP H1097912 A JPH1097912 A JP H1097912A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic material
- composite magnetic
- electron beam
- organic binder
- electromagnetic interference
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/20—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
- H01F1/28—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder dispersed or suspended in a bonding agent
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Aerials With Secondary Devices (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機結合剤の硬化を完全かつ短時間に行える
複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体
を提供する。 【解決手段】 軟磁性粉末と有機結合剤とを有する複合
磁性体であり、前記有機結合剤は、電子線硬化型樹脂を
含んでいる。
複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体
を提供する。 【解決手段】 軟磁性粉末と有機結合剤とを有する複合
磁性体であり、前記有機結合剤は、電子線硬化型樹脂を
含んでいる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波電子回路や
これを含む電子機器において問題となる電磁干渉の抑制
に有効な複素透磁率特性の優れた複合磁性体、およびそ
の製造方法、ならびに電磁干渉抑制体に関する。
これを含む電子機器において問題となる電磁干渉の抑制
に有効な複素透磁率特性の優れた複合磁性体、およびそ
の製造方法、ならびに電磁干渉抑制体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル電子機器をはじめ高周波
を利用する電子機器類の普及が進み、中でも準マイクロ
波帯域を使用する移動通信機器類の普及がめざましい。
これに伴い、これら機器類に用いられるインダクタンス
部品や電波吸収体等にも、準マイクロ波帯域を含む高周
波化への対応が求められている。したがって、インダク
タンス部品や電波吸収体等に用いる軟磁性体材料にも高
周波化への対応が要求されている。
を利用する電子機器類の普及が進み、中でも準マイクロ
波帯域を使用する移動通信機器類の普及がめざましい。
これに伴い、これら機器類に用いられるインダクタンス
部品や電波吸収体等にも、準マイクロ波帯域を含む高周
波化への対応が求められている。したがって、インダク
タンス部品や電波吸収体等に用いる軟磁性体材料にも高
周波化への対応が要求されている。
【0003】軟磁性体の性能尺度の一つとして、実部透
磁率μ’および虚数部透磁率μ”があり、実部透磁率
μ’はインダクタンス部品にとってQ値と共に重要な特
性であり、虚数部透磁率μ”は電波吸収体にとって特に
重要な特性である。
磁率μ’および虚数部透磁率μ”があり、実部透磁率
μ’はインダクタンス部品にとってQ値と共に重要な特
性であり、虚数部透磁率μ”は電波吸収体にとって特に
重要な特性である。
【0004】さて、軟磁性体の虚数部透磁率μ”特性を
利用する電波吸収体は、高周波機器類の普及に伴い、特
にその用途が拡大しつつある。例えば、携帯電話に代表
される移動体通信機器には、とりわけ小型化・軽量化の
要求が顕著であり、電子部品の高密度実装化が進められ
ている。したがって、過密に実装された電子部品類やプ
リント配線あるいはモジュール間配線等が互いに極めて
接近することになる。また、信号処理速度の高速化も図
られているため、静電結合や電磁結合による線間結合の
増大化や、放射ノイズによる干渉などが生じ、機器の正
常な動作が妨げられる事態が少からず生じている。
利用する電波吸収体は、高周波機器類の普及に伴い、特
にその用途が拡大しつつある。例えば、携帯電話に代表
される移動体通信機器には、とりわけ小型化・軽量化の
要求が顕著であり、電子部品の高密度実装化が進められ
ている。したがって、過密に実装された電子部品類やプ
リント配線あるいはモジュール間配線等が互いに極めて
接近することになる。また、信号処理速度の高速化も図
られているため、静電結合や電磁結合による線間結合の
増大化や、放射ノイズによる干渉などが生じ、機器の正
常な動作が妨げられる事態が少からず生じている。
【0005】このような所謂電磁障害に対して、従来は
主に導体シールドを施すことによる対策がなされてい
る。ところが、導体シールドでは、遮蔽効果が得られる
反面、不要輻射源からの反射による電磁結合が助長さ
れ、その結果、二次的な電磁障害を引き起こす場合が少
からず生じている。
主に導体シールドを施すことによる対策がなされてい
る。ところが、導体シールドでは、遮蔽効果が得られる
反面、不要輻射源からの反射による電磁結合が助長さ
れ、その結果、二次的な電磁障害を引き起こす場合が少
からず生じている。
【0006】この二次的な電磁障害対策として、磁性体
の磁気損失、即ち、虚数部透磁率μ”を利用した不要輻
射の抑制が提案および実行されている。これは、具体的
には、シールド体と不要輻射源との間に磁気損失の大き
な磁性体を配設し、不要輻射を抑制するものである。即
ち、この手段は、本発明者らが提案しているシールド体
と吸収体とからなる複合体を有する構成の電磁干渉抑制
体による電磁干渉の抑制方法である。ここで、抑制体と
して必要とされる磁性体の厚さdは、μ”>μ’なる関
係を満足する周波数帯域にてμ”に反比例するので、前
述した電子機器の小型化・軽量化要求に対応するべく薄
い電磁干渉抑制体を得ようとするのであれば、虚数部透
磁率μ”の大きな磁性体が必要となる。また、不要輻射
は、多くの場合にその成分が広い周波数範囲にわたって
おり、電磁障害に係る周波数成分の特定も困難な場合が
少くない。したがって、電磁干渉抑制体には、より広い
周波数の不要輻射に対応できるという特性も望まれる。
の磁気損失、即ち、虚数部透磁率μ”を利用した不要輻
射の抑制が提案および実行されている。これは、具体的
には、シールド体と不要輻射源との間に磁気損失の大き
な磁性体を配設し、不要輻射を抑制するものである。即
ち、この手段は、本発明者らが提案しているシールド体
と吸収体とからなる複合体を有する構成の電磁干渉抑制
体による電磁干渉の抑制方法である。ここで、抑制体と
して必要とされる磁性体の厚さdは、μ”>μ’なる関
係を満足する周波数帯域にてμ”に反比例するので、前
述した電子機器の小型化・軽量化要求に対応するべく薄
い電磁干渉抑制体を得ようとするのであれば、虚数部透
磁率μ”の大きな磁性体が必要となる。また、不要輻射
は、多くの場合にその成分が広い周波数範囲にわたって
おり、電磁障害に係る周波数成分の特定も困難な場合が
少くない。したがって、電磁干渉抑制体には、より広い
周波数の不要輻射に対応できるという特性も望まれる。
【0007】これらの要求に応える電磁干渉抑制体に
は、高周波透磁率が高く、高周波数をも含む任意の広い
周波数範囲にて磁気損失体として機能する磁性体、即
ち、低周波数領域にてμ’の値が大きく、さらにμ”>
μ’なる周波数領域においてμ”が任意の広い周波数範
囲に亘って大きな値を示すような磁性体が好ましい。さ
らに詳しくは、磁性体層に粒子表面の絶縁性が高い軟磁
性体粉末を有し、渦電流損失が小さい複合磁性体が好ま
しい。
は、高周波透磁率が高く、高周波数をも含む任意の広い
周波数範囲にて磁気損失体として機能する磁性体、即
ち、低周波数領域にてμ’の値が大きく、さらにμ”>
μ’なる周波数領域においてμ”が任意の広い周波数範
囲に亘って大きな値を示すような磁性体が好ましい。さ
らに詳しくは、磁性体層に粒子表面の絶縁性が高い軟磁
性体粉末を有し、渦電流損失が小さい複合磁性体が好ま
しい。
【0008】上述した例をも含め、電磁干渉抑制体等に
用いる複合磁性体は、軟磁性体粉末と有機結合剤とから
なっており、特にその形状が薄いシート状の場合には、
軟磁性体粉末と有機結合剤とを混練してスラリー化し、
これを所定の形状に成形した後に硬化させることで得る
工法が一般的に採られる。
用いる複合磁性体は、軟磁性体粉末と有機結合剤とから
なっており、特にその形状が薄いシート状の場合には、
軟磁性体粉末と有機結合剤とを混練してスラリー化し、
これを所定の形状に成形した後に硬化させることで得る
工法が一般的に採られる。
【0009】従来、有機結合剤としては、例えば、ポリ
エステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、
ニトリル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系
ゴム、エポキシ樹脂、あるいはこれらの共重合体が用い
られている。ここで、これら従来の有機結合剤では、機
械的および熱的特性を向上させる目的で、硬化剤の添加
による分子間の架橋が行われる場合が多い。この分子間
の架橋反応、即ち硬化を行う手段としては、硬化反応を
加熱により行う熱硬化、あるいは紫外線照射により行う
紫外線硬化が一般に用いられている。したがって、この
ような有機結合剤を有する複合磁性体の製造工程には、
加熱または紫外線照射による有機結合剤の硬化工程が必
要となる。
エステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、
ニトリル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系
ゴム、エポキシ樹脂、あるいはこれらの共重合体が用い
られている。ここで、これら従来の有機結合剤では、機
械的および熱的特性を向上させる目的で、硬化剤の添加
による分子間の架橋が行われる場合が多い。この分子間
の架橋反応、即ち硬化を行う手段としては、硬化反応を
加熱により行う熱硬化、あるいは紫外線照射により行う
紫外線硬化が一般に用いられている。したがって、この
ような有機結合剤を有する複合磁性体の製造工程には、
加熱または紫外線照射による有機結合剤の硬化工程が必
要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の複合磁性体の製
造方法、特に、その有機結合剤の硬化工程には、次のよ
うな問題点がある。即ち、紫外線照射による有機結合剤
の硬化工程では、紫外線が複合磁性体中の軟磁性体粉末
内を透過することができないために、フィラー層の深い
領域までを完全に硬化させることが困難である。一方、
より汎用されている熱硬化型の有機結合剤を用いる場
合、具体的には反応性の官能基を有する鎖状分子構造を
有する高分子化合物と低分子量の多官能基含有化合物を
混合してこれを加熱することによって反応を促進させ、
架橋構造を得る硬化方法においては、架橋(硬化反応)
に長時間を要するという問題がある。
造方法、特に、その有機結合剤の硬化工程には、次のよ
うな問題点がある。即ち、紫外線照射による有機結合剤
の硬化工程では、紫外線が複合磁性体中の軟磁性体粉末
内を透過することができないために、フィラー層の深い
領域までを完全に硬化させることが困難である。一方、
より汎用されている熱硬化型の有機結合剤を用いる場
合、具体的には反応性の官能基を有する鎖状分子構造を
有する高分子化合物と低分子量の多官能基含有化合物を
混合してこれを加熱することによって反応を促進させ、
架橋構造を得る硬化方法においては、架橋(硬化反応)
に長時間を要するという問題がある。
【0011】ところで、複合磁性体は、ハイブリッドI
Cのコーティング材として用いられることもある。ここ
で、ハイブリッドICに磁性コーティング層を設ける手
段としては、複合磁性体のペーストを準備し、そこにデ
ィップすることにより複合磁性体層を設けるディップコ
ート方式がもっとも簡便な方法である。このディップ処
理された複合磁性体ペーストを乾燥させ、その機械的特
性をより向上させるために、複合磁性体中の有機結合剤
を硬化させることが好ましいのはいうまでもない。しか
しながら、ハイブリッドICは通常半導体素子あるいは
その集積体をその構成要素として有しているために、高
温での熱硬化処理は、素子の熱トラブルを防止する上で
避けなければならず、必然的に硬化の温度を低くせざる
を得ない。したがって、硬化時間に膨大な時間を要する
ことになり、効率が悪いという問題があった。
Cのコーティング材として用いられることもある。ここ
で、ハイブリッドICに磁性コーティング層を設ける手
段としては、複合磁性体のペーストを準備し、そこにデ
ィップすることにより複合磁性体層を設けるディップコ
ート方式がもっとも簡便な方法である。このディップ処
理された複合磁性体ペーストを乾燥させ、その機械的特
性をより向上させるために、複合磁性体中の有機結合剤
を硬化させることが好ましいのはいうまでもない。しか
しながら、ハイブリッドICは通常半導体素子あるいは
その集積体をその構成要素として有しているために、高
温での熱硬化処理は、素子の熱トラブルを防止する上で
避けなければならず、必然的に硬化の温度を低くせざる
を得ない。したがって、硬化時間に膨大な時間を要する
ことになり、効率が悪いという問題があった。
【0012】本発明の課題は、複合磁性体中の有機結合
剤の硬化反応を完全かつ短時間に行える複合磁性体およ
びその製造方法ならびに電磁干渉抑制体を提供すること
である。
剤の硬化反応を完全かつ短時間に行える複合磁性体およ
びその製造方法ならびに電磁干渉抑制体を提供すること
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、軟磁性
体粉末と有機結合剤とを有する複合磁性体において、前
記有機結合剤は、電子線硬化型樹脂を含むことを特徴と
する複合磁性体が得られる。
体粉末と有機結合剤とを有する複合磁性体において、前
記有機結合剤は、電子線硬化型樹脂を含むことを特徴と
する複合磁性体が得られる。
【0014】また、本発明によれば、前記電子線硬化型
樹脂は、アクリル酸モノマーで変性された鎖状分子構造
を有する高分子化合物であるであることを特徴とする複
合磁性体が得られる。
樹脂は、アクリル酸モノマーで変性された鎖状分子構造
を有する高分子化合物であるであることを特徴とする複
合磁性体が得られる。
【0015】また、本発明によれば、前記鎖状分子構造
を有する高分子化合物が、ポリウレタン樹脂であること
を特徴とする複合磁性体が得られる。
を有する高分子化合物が、ポリウレタン樹脂であること
を特徴とする複合磁性体が得られる。
【0016】また、本発明によれば、前記有機結合剤
は、その全成分に対して前記電子硬化型樹脂を60乃至
100重量パーセントの範囲で含有することを特徴とす
る複合磁性体が得られる。
は、その全成分に対して前記電子硬化型樹脂を60乃至
100重量パーセントの範囲で含有することを特徴とす
る複合磁性体が得られる。
【0017】また、本発明によれば、軟磁性体粉末と電
子線硬化型樹脂を含む有機結合剤とを混練してスラリー
化し、所定の形状に形成した後に電子線を照射すること
により硬化させることを特徴とする複合磁性体の製造方
法が得られる。
子線硬化型樹脂を含む有機結合剤とを混練してスラリー
化し、所定の形状に形成した後に電子線を照射すること
により硬化させることを特徴とする複合磁性体の製造方
法が得られる。
【0018】また、本発明によれば、前記電子線硬化型
樹脂が、アクリル酸モノマーで変性された鎖状分子構造
を有する高分子化合物であるであることを特徴とする複
合磁性体の製造方法が得られる。
樹脂が、アクリル酸モノマーで変性された鎖状分子構造
を有する高分子化合物であるであることを特徴とする複
合磁性体の製造方法が得られる。
【0019】また、本発明によれば、前記鎖状分子構造
を有する高分子化合物が、ポリウレタン樹脂であること
を特徴とする複合磁性体の製造方法が得られる。
を有する高分子化合物が、ポリウレタン樹脂であること
を特徴とする複合磁性体の製造方法が得られる。
【0020】また、本発明によれば、前記有機結合剤
は、その全成分に対して前記電子線硬化型樹脂を60乃
至100重量パーセントの範囲で含有することを特徴と
する複合磁性体の製造方法が得られる。
は、その全成分に対して前記電子線硬化型樹脂を60乃
至100重量パーセントの範囲で含有することを特徴と
する複合磁性体の製造方法が得られる。
【0021】また、本発明によれば、上記いずれかの複
合磁性体を有する電磁干渉抑制体であって、前記複合磁
性体は、互いに異なる周波数領域に出現する複数の磁気
共鳴を有し、前記磁気共鳴のうちの最も低い周波数領域
に現れる磁気共鳴が、所望する電磁干渉抑制周波数帯域
の下限よりも低い周波数領域にあることを特徴とする電
磁干渉抑制体が得られる。
合磁性体を有する電磁干渉抑制体であって、前記複合磁
性体は、互いに異なる周波数領域に出現する複数の磁気
共鳴を有し、前記磁気共鳴のうちの最も低い周波数領域
に現れる磁気共鳴が、所望する電磁干渉抑制周波数帯域
の下限よりも低い周波数領域にあることを特徴とする電
磁干渉抑制体が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0023】本発明は、特に有機結合剤およびこれに係
る製造工程に特徴があるが、その説明に先立ち、複合磁
性体の構成要素ならびにその製造方法について説明す
る。
る製造工程に特徴があるが、その説明に先立ち、複合磁
性体の構成要素ならびにその製造方法について説明す
る。
【0024】本発明においては、高周波透磁率の大きな
鉄アルミ珪素合金(センダスト)、鉄ニッケル合金(パ
ーマロイ)、あるいはアモルファス合金等の金属軟磁性
材料を原料素材として用いることができる。
鉄アルミ珪素合金(センダスト)、鉄ニッケル合金(パ
ーマロイ)、あるいはアモルファス合金等の金属軟磁性
材料を原料素材として用いることができる。
【0025】本発明では、これらの粗原料を粉砕、延伸
・引裂加工等により扁平化し、その厚みを表皮深さと同
等以下にすると共に、粉末の反磁界係数Nd をほぼ1に
するために扁平化された軟磁性体粉末のアスペクト比を
概ね10以上とする必要がある。ここで表皮深さδは次
式により与えられる。
・引裂加工等により扁平化し、その厚みを表皮深さと同
等以下にすると共に、粉末の反磁界係数Nd をほぼ1に
するために扁平化された軟磁性体粉末のアスペクト比を
概ね10以上とする必要がある。ここで表皮深さδは次
式により与えられる。
【0026】δ=(ρ/πμf)1/2 前式において、ρは比抵抗、μは透磁率、fは周波数で
ある。したがって、表皮深さδは、目的の周波数によっ
てその値が異なってくる。ここで、所望の表皮深さとア
スペクト比を得るには、出発粗原料粉末の平均粒径を特
定するのが最も簡便な手段の一つである。この粉砕、延
伸・引裂加工に用いることのできる代表的な粉砕手段と
して、ボ−ルミル、アトライタ、ピンミル等を挙げるこ
とができ、前述した条件を満足する軟磁性体粉末の厚さ
とアスペクト比が得られれば粉砕手段に制限はないが、
本発明の効果に密接にかかわる延伸・引裂加工により生
じる残留歪みの大きさを考慮して加工手段および加工条
件を設定する必要がある。
ある。したがって、表皮深さδは、目的の周波数によっ
てその値が異なってくる。ここで、所望の表皮深さとア
スペクト比を得るには、出発粗原料粉末の平均粒径を特
定するのが最も簡便な手段の一つである。この粉砕、延
伸・引裂加工に用いることのできる代表的な粉砕手段と
して、ボ−ルミル、アトライタ、ピンミル等を挙げるこ
とができ、前述した条件を満足する軟磁性体粉末の厚さ
とアスペクト比が得られれば粉砕手段に制限はないが、
本発明の効果に密接にかかわる延伸・引裂加工により生
じる残留歪みの大きさを考慮して加工手段および加工条
件を設定する必要がある。
【0027】ここで、磁歪定数λが正の原料磁性体を用
いた場合には、延伸・引裂加工により形状磁気異方性が
生じると共に、残留歪みによる歪磁気異方性(磁気弾性
効果)が生じ、両者の向きが同じとなるため、異方性磁
界は両者の和となる。したがって、磁歪定数λがゼロで
ある原料を用いた場合に比べて、異方性磁界はより大き
な値となり、磁気共鳴周波数もより高いものとなる。
いた場合には、延伸・引裂加工により形状磁気異方性が
生じると共に、残留歪みによる歪磁気異方性(磁気弾性
効果)が生じ、両者の向きが同じとなるため、異方性磁
界は両者の和となる。したがって、磁歪定数λがゼロで
ある原料を用いた場合に比べて、異方性磁界はより大き
な値となり、磁気共鳴周波数もより高いものとなる。
【0028】ところで、この扁平化加工により生じる残
留歪みは、適当な焼鈍処理を施すことにより緩和される
ので、扁平化処理後に焼鈍処理を行った原料粉末を用い
た複合磁性体では、焼鈍処理条件に応じた周波数frに
磁気共鳴が現れる。この磁気共鳴周波数frは、焼鈍処
理をしていない磁性粉を用いた複合磁性体よりも低く、
磁歪定数λがゼロの磁性粉を用いた複合磁性体よりも高
くなり、焼鈍処理条件を制御することで、磁気共鳴周波
数をその範囲内において任意に設定することが可能であ
る。一方、磁歪定数λが負の原料磁性体を用いた場合に
は、残留歪みにより生じる歪み磁気異方性(磁気弾性効
果)の向きが形状磁気異方性の向きと直交することにな
り、異方性磁界が小さくなり磁気共鳴周波数がゼロ磁歪
原料の場合に比べて低くなる。
留歪みは、適当な焼鈍処理を施すことにより緩和される
ので、扁平化処理後に焼鈍処理を行った原料粉末を用い
た複合磁性体では、焼鈍処理条件に応じた周波数frに
磁気共鳴が現れる。この磁気共鳴周波数frは、焼鈍処
理をしていない磁性粉を用いた複合磁性体よりも低く、
磁歪定数λがゼロの磁性粉を用いた複合磁性体よりも高
くなり、焼鈍処理条件を制御することで、磁気共鳴周波
数をその範囲内において任意に設定することが可能であ
る。一方、磁歪定数λが負の原料磁性体を用いた場合に
は、残留歪みにより生じる歪み磁気異方性(磁気弾性効
果)の向きが形状磁気異方性の向きと直交することにな
り、異方性磁界が小さくなり磁気共鳴周波数がゼロ磁歪
原料の場合に比べて低くなる。
【0029】このように、形状異方性と磁歪定数λの符
号、および焼鈍処理条件を組み合わせることにより、磁
気共鳴周波数frを大幅に変化させることが可能とな
る。
号、および焼鈍処理条件を組み合わせることにより、磁
気共鳴周波数frを大幅に変化させることが可能とな
る。
【0030】また、本発明においては、個々の磁性粉末
同士の電気的に隔離、即ち複合磁性体の非良導性を磁性
粉の高充填状態においても確保できるように、軟磁性体
粉末は、その表面に誘電体層が形成されている必要があ
る。この誘電体層は、金属磁性粉末の表面を酸化させる
ことにより得られる構成元素と酸素とからなる金属酸化
物層であり、例えば、鉄アルミ珪素合金(センダスト)
の場合には、主にAlOx およびSiOx である。金属
粉末の表面を酸化させる手段の一例として、特に粉末の
大きさが比較的小さく、活性度の高いものについては、
炭化水素系有機溶媒中あるいは不活性ガス雰囲気中にて
酸素分圧の制御された窒素−酸素混合ガスを導入する液
相中徐酸法あるいは気相中徐酸法により酸化処理するこ
とが制御の容易性、安定性、および安全性の点で好まし
い。
同士の電気的に隔離、即ち複合磁性体の非良導性を磁性
粉の高充填状態においても確保できるように、軟磁性体
粉末は、その表面に誘電体層が形成されている必要があ
る。この誘電体層は、金属磁性粉末の表面を酸化させる
ことにより得られる構成元素と酸素とからなる金属酸化
物層であり、例えば、鉄アルミ珪素合金(センダスト)
の場合には、主にAlOx およびSiOx である。金属
粉末の表面を酸化させる手段の一例として、特に粉末の
大きさが比較的小さく、活性度の高いものについては、
炭化水素系有機溶媒中あるいは不活性ガス雰囲気中にて
酸素分圧の制御された窒素−酸素混合ガスを導入する液
相中徐酸法あるいは気相中徐酸法により酸化処理するこ
とが制御の容易性、安定性、および安全性の点で好まし
い。
【0031】さて、本発明の一構成要素として用いる有
機結合剤は、電子線硬化型樹脂を含んでいる。この電子
硬化型樹脂としては、アクリル酸モノマーで変性された
鎖状分子構造を有する高分子化合物が好適であり、その
一例としては、アクリルまたはメタクリル変成された塩
化ビニル系樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、エポキシ
系樹脂、およびフェノキシ系樹脂等を挙げることができ
る。また、必要であれば、架橋剤として電子線感応性低
分子量化合物を適量添加してもよく、その例としては、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、および1,6−ヘキサングリコールジアクリレート
等を挙げることが出来る。本発明においては、電子硬化
型樹脂を有機結合剤の全量に対して60乃至100重量
パーセントの範囲で含有させることが、硬化の迅速性と
複合磁性体の硬化物性の点から好ましい。
機結合剤は、電子線硬化型樹脂を含んでいる。この電子
硬化型樹脂としては、アクリル酸モノマーで変性された
鎖状分子構造を有する高分子化合物が好適であり、その
一例としては、アクリルまたはメタクリル変成された塩
化ビニル系樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、エポキシ
系樹脂、およびフェノキシ系樹脂等を挙げることができ
る。また、必要であれば、架橋剤として電子線感応性低
分子量化合物を適量添加してもよく、その例としては、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、および1,6−ヘキサングリコールジアクリレート
等を挙げることが出来る。本発明においては、電子硬化
型樹脂を有機結合剤の全量に対して60乃至100重量
パーセントの範囲で含有させることが、硬化の迅速性と
複合磁性体の硬化物性の点から好ましい。
【0032】尚、混練・分散された磁性体混合物中の磁
性粒子を配向・配列させる手段としては、剪断応力によ
る方法と、磁場配向による方法とがあり、いずれの方法
を用いてもよい。
性粒子を配向・配列させる手段としては、剪断応力によ
る方法と、磁場配向による方法とがあり、いずれの方法
を用いてもよい。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例による複合磁性体およ
びその製造方法ならびに電磁干渉抑制体について説明す
る。
びその製造方法ならびに電磁干渉抑制体について説明す
る。
【0034】はじめに、水アトマイズ法により作製され
た磁歪定数λの異なる複数の鉄アルミ珪素合金粉末を用
意し、アトライタを用い様々な条件下にて粉砕、延伸・
引裂加工を行い、さらに、炭化水素系有機溶媒中で酸素
分圧35%の窒素−酸素混合ガスを導入しながら8時間
撹拌し液相中徐酸処理した後、分級処理を施し異方性磁
界(Hk )の異なる複数の粉末試料を得た。ここで得ら
れた粉末を表面分析した結果、金属酸化物の生成が明確
に確認され、試料粉末の表面における酸化被膜の存在が
認められ、軟磁性体粉末の表面酸化が液相中徐酸法ある
いは気相中徐酸法にて実現できることが確認された。
た磁歪定数λの異なる複数の鉄アルミ珪素合金粉末を用
意し、アトライタを用い様々な条件下にて粉砕、延伸・
引裂加工を行い、さらに、炭化水素系有機溶媒中で酸素
分圧35%の窒素−酸素混合ガスを導入しながら8時間
撹拌し液相中徐酸処理した後、分級処理を施し異方性磁
界(Hk )の異なる複数の粉末試料を得た。ここで得ら
れた粉末を表面分析した結果、金属酸化物の生成が明確
に確認され、試料粉末の表面における酸化被膜の存在が
認められ、軟磁性体粉末の表面酸化が液相中徐酸法ある
いは気相中徐酸法にて実現できることが確認された。
【0035】本発明の効果を検証するにあたり、これら
の粉末試料を用いて以下に述べる複合磁性体を作製し、
そのμ−f特性、破断強度および電磁干渉抑制効果を調
べた。
の粉末試料を用いて以下に述べる複合磁性体を作製し、
そのμ−f特性、破断強度および電磁干渉抑制効果を調
べた。
【0036】μ−f特性の測定には、トロイダル形状に
加工された複合磁性体試料を用いた。これを1ターンコ
イルを形成するテストフィクスチャに挿入し、インピー
ダンスを計測することにより、μ’およびμ”を求め
た。
加工された複合磁性体試料を用いた。これを1ターンコ
イルを形成するテストフィクスチャに挿入し、インピー
ダンスを計測することにより、μ’およびμ”を求め
た。
【0037】また、破断強度の測定には、引っ張り試験
機を用いた。
機を用いた。
【0038】一方、電磁干渉抑制効果の検証は、図1に
示される評価系により行い、電磁干渉抑制体試料10と
して、銅板8が裏打ちされた厚さ2mmで一辺の長さが
20cmの複合磁性体2を用いた。ここで、波源用素子
および受信用素子にはループ径1.5mmの微小ループ
アンテナ4、5を用い、受信用素子に接続される信号源
にはスイープジェネレータ(電磁界波源用発振器)6を
使用し、結合レベルの測定にはネットワークアナライザ
(電磁界強度測定器)7を使用した。
示される評価系により行い、電磁干渉抑制体試料10と
して、銅板8が裏打ちされた厚さ2mmで一辺の長さが
20cmの複合磁性体2を用いた。ここで、波源用素子
および受信用素子にはループ径1.5mmの微小ループ
アンテナ4、5を用い、受信用素子に接続される信号源
にはスイープジェネレータ(電磁界波源用発振器)6を
使用し、結合レベルの測定にはネットワークアナライザ
(電磁界強度測定器)7を使用した。
【0039】[検証用試料1]まず、以下の配合からな
る軟磁性体ペーストを調合した。
る軟磁性体ペーストを調合した。
【0040】 扁平状軟磁性体(Fe−Al−Si合金)微粉末A ・・・95重量部 平均粒径 :φ25μm×t0.3μm 磁歪の大きさ :+0.72 焼鈍処理 :なし 電子線硬化型ポリウレタン樹脂A(分子鎖両末端に−CH=CH2 基を含有) ・・・ 8重量部 架橋剤(トリメチロールプロパントリアクリレート)・・・ 3重量部 溶剤(シクロヘキサノンとトルエンの混合物) ・・・20重量部 上記軟磁性体ペーストをドクターブレード法により製膜
し、照射線量60キログレイの電子線を窒素ガス雰囲気
中にて6秒間一様に照射することにより硬化させ、検証
用試料1を得た。
し、照射線量60キログレイの電子線を窒素ガス雰囲気
中にて6秒間一様に照射することにより硬化させ、検証
用試料1を得た。
【0041】尚、得られた試料1を走査型電子顕微鏡を
用いて解析したところ、粒子配列方向は試料膜面内方向
であった。
用いて解析したところ、粒子配列方向は試料膜面内方向
であった。
【0042】ここで、磁歪の大きさは、H=200エル
ステッドでの歪み量dl/l×10-6の値であり、これ
は後述する検証用試料2〜4ならびに比較用試料5およ
び6についても同じである。
ステッドでの歪み量dl/l×10-6の値であり、これ
は後述する検証用試料2〜4ならびに比較用試料5およ
び6についても同じである。
【0043】[検証用試料2]以下の配合からなる軟磁
性体ペーストを調合し、これをドクターブレード法によ
り製膜し、照射線量60キログレイの電子線を窒素ガス
雰囲気中にて6秒間一様に照射することにより硬化さ
せ、検証用試料2を得た。
性体ペーストを調合し、これをドクターブレード法によ
り製膜し、照射線量60キログレイの電子線を窒素ガス
雰囲気中にて6秒間一様に照射することにより硬化さ
せ、検証用試料2を得た。
【0044】尚、得られた試料2を走査型電子顕微鏡を
用いて解析したところ、粒子配列方向は試料膜面内方向
であった。
用いて解析したところ、粒子配列方向は試料膜面内方向
であった。
【0045】 扁平状軟磁性体(Fe−Al−Si合金)微粉末A・・・60重量部 平均粒径 :φ25μm×t0.3μm 磁歪の大きさ :+0.65 焼鈍処理 :なし 扁平状軟磁性体(Fe−Al−Si合金)微粉末B・・・35重量部 平均粒径 :φ25μm×t0.3μm 磁歪の大きさ :+0.65 焼鈍処理 :650℃×2hr 電子線硬化型ポリウレタン樹脂A(分子鎖両末端に−CH=CH2 基を含有 ) ・・・ 8重量部 架橋剤(トリメチロールプロパントリアクリレート)・・・3重量部 溶剤(シクロヘキサノンとトルエンの混合物) ・・・20重量部 [比較用試料3]以下の配合からなる軟磁性体ペースト
を調合し、これをドクターブレード法により製膜し、8
5℃にて24時間加熱することにより硬化させ検証用試
料3を得た。
を調合し、これをドクターブレード法により製膜し、8
5℃にて24時間加熱することにより硬化させ検証用試
料3を得た。
【0046】尚、得られた試料3を走査型電子顕微鏡を
用いて解析したところ、ほぼ等方的な配列であった。
用いて解析したところ、ほぼ等方的な配列であった。
【0047】 略球状軟磁性体(Fe−Al−Si合金)微粉末D・・・95重量部 平均粒径 :φ15μm ポリウレタン樹脂B ・・・ 8重量部 硬化剤(イソシアネート化合物) ・・・ 2重量部 溶剤(シクロヘキサノンとトルエンの混合物) ・・・40重量部 [比較用試料4]以下の配合からなる軟磁性体ペースト
を調合し、これをドクターブレード法により製膜し、8
5℃にて24時間加熱することにより硬化させ検証用試
料4を得た。
を調合し、これをドクターブレード法により製膜し、8
5℃にて24時間加熱することにより硬化させ検証用試
料4を得た。
【0048】尚、得られた試料4を走査型電子顕微鏡を
用いて解析したところ、粒子配列方向は試料膜面内方向
であった。
用いて解析したところ、粒子配列方向は試料膜面内方向
であった。
【0049】 扁平状軟磁性体(Fe−Al−Si合金)微粉末A・・・95重量部 平均粒径 :φ25μm×t0.3μm 磁歪の大きさ :+0.72 焼鈍処理 :なし ポリウレタン樹脂B ・・・ 8重量部 硬化剤(イソシアネート化合物) ・・・ 2重量部 溶剤(シクロヘキサノンとトルエンの混合物) ・・・40重量部 得られた各試料の実部透磁率μ’、磁気共鳴周波数f
r、虚数部透磁率μ”および破断強度を以下の表1に示
す。
r、虚数部透磁率μ”および破断強度を以下の表1に示
す。
【0050】
【表1】 表1を参照すると、以下のことが明らかである。
【0051】第1に、有機結合剤とその硬化手段のみが
異なる検証用試料1と比較用試料4との比較から、本発
明による電子線硬化型樹脂を用いた複合磁性体の高周波
透磁率特性は、熱硬化型の従来の樹脂とほぼ同等の磁気
特性を有しており、本発明の電子線硬化型樹脂が複合磁
性体の有機結合剤として実用性の高いものであることが
判る。
異なる検証用試料1と比較用試料4との比較から、本発
明による電子線硬化型樹脂を用いた複合磁性体の高周波
透磁率特性は、熱硬化型の従来の樹脂とほぼ同等の磁気
特性を有しており、本発明の電子線硬化型樹脂が複合磁
性体の有機結合剤として実用性の高いものであることが
判る。
【0052】第2に、複数の磁気共鳴を有する検証用試
料2とそれ以外の試料との比較では、検証用試料2が明
らかに広帯域なμ”の周波数分散特性を示しており、本
発明の一効果である広帯域な磁気損失特性が電子線硬化
型樹脂を用いた複合磁性体にて実現できることが判る。
料2とそれ以外の試料との比較では、検証用試料2が明
らかに広帯域なμ”の周波数分散特性を示しており、本
発明の一効果である広帯域な磁気損失特性が電子線硬化
型樹脂を用いた複合磁性体にて実現できることが判る。
【0053】第3に、検証用試料1および2と比較用試
料3および4との破断強度を比べると、それらの間に有
意な差は認められず、本発明による電子線硬化型樹脂が
複合磁性体の有機結合剤として実用的に何ら問題ない機
械的特性を有していると理解できる。
料3および4との破断強度を比べると、それらの間に有
意な差は認められず、本発明による電子線硬化型樹脂が
複合磁性体の有機結合剤として実用的に何ら問題ない機
械的特性を有していると理解できる。
【0054】これらの結果から、電子線硬化型樹脂を用
いた本発明の複合磁性体は、熱硬化型樹脂を用いた場合
と同等の機械的強度を有し、高周波域において高い透磁
率が実現可能であることが明白である。
いた本発明の複合磁性体は、熱硬化型樹脂を用いた場合
と同等の機械的強度を有し、高周波域において高い透磁
率が実現可能であることが明白である。
【0055】次に、検証用試料1ならびに比較用試料4
について、それぞれの表面抵抗、および電磁干渉抑制効
果を比較した結果を、以下の表2に示す。
について、それぞれの表面抵抗、および電磁干渉抑制効
果を比較した結果を、以下の表2に示す。
【0056】
【表2】 ここで、表面抵抗は、ASTM−D−257法による測
定値であり、電磁干渉抑制効果の値は、銅板を基準(0
dB)としたときの信号減衰量である。
定値であり、電磁干渉抑制効果の値は、銅板を基準(0
dB)としたときの信号減衰量である。
【0057】表2を参照すると、以下に述べる効果が明
白である。
白である。
【0058】即ち、本発明の検証用試料および比較用試
料共、表面抵抗の値が107〜108Ωとなっており、
有機結合剤の硬化機構の違いが導電特性および電磁干渉
抑制効果に及ぼす影響は認められない。
料共、表面抵抗の値が107〜108Ωとなっており、
有機結合剤の硬化機構の違いが導電特性および電磁干渉
抑制効果に及ぼす影響は認められない。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、有機結合剤として電子
硬化型樹脂(有機結合剤の全量に対して、60〜100
%の量が好ましい)を有する複合磁性体は、有機結合剤
の架橋反応に電子線を用いるので、従来の紫外線硬化型
や加熱硬化型に比べて、迅速に硬化処理を行うことがで
きる。
硬化型樹脂(有機結合剤の全量に対して、60〜100
%の量が好ましい)を有する複合磁性体は、有機結合剤
の架橋反応に電子線を用いるので、従来の紫外線硬化型
や加熱硬化型に比べて、迅速に硬化処理を行うことがで
きる。
【0060】また、本発明の電子線硬化型樹脂を用いた
複合磁性体の磁気特性および機械特性は、従来の加熱硬
化型のものと同等である。したがって、本発明によれ
ば、優れた磁気特性と機械特性を有する複合磁性体が、
長時間の硬化反応を行うことなしに迅速に得られ、工業
的価値が極めて高い。
複合磁性体の磁気特性および機械特性は、従来の加熱硬
化型のものと同等である。したがって、本発明によれ
ば、優れた磁気特性と機械特性を有する複合磁性体が、
長時間の硬化反応を行うことなしに迅速に得られ、工業
的価値が極めて高い。
【図1】本発明の実施例において、電磁干渉抑制体の特
性評価に用いた評価系を示す概略図である。
性評価に用いた評価系を示す概略図である。
2 複合磁性体 4、5 微小ループアンテナ 6 電磁界波源用発信器 7 電磁界強度測定器 8 銅板 10 電磁干渉抑制体
Claims (9)
- 【請求項1】 軟磁性体粉末と有機結合剤とを有する複
合磁性体において、前記有機結合剤は、電子線硬化型樹
脂を含むことを特徴とする複合磁性体。 - 【請求項2】 前記電子線硬化型樹脂は、アクリル酸モ
ノマーで変性された鎖状分子構造を有する高分子化合物
であるであることを特徴とする請求項1に記載の複合磁
性体。 - 【請求項3】 前記鎖状分子構造を有する高分子化合物
が、ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項2
に記載の複合磁性体。 - 【請求項4】 前記有機結合剤は、その全成分に対して
前記電子線硬化型樹脂を60乃至100重量パーセント
の範囲で含有することを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の複合磁性体。 - 【請求項5】 軟磁性体粉末と電子線硬化型樹脂を含む
有機結合剤とを混練してスラリー化し、所定の形状に形
成した後に電子線を照射することにより硬化させること
を特徴とする複合磁性体の製造方法。 - 【請求項6】 前記電子線硬化型樹脂は、アクリル酸モ
ノマーで変性された鎖状分子構造を有する高分子化合物
であるであることを特徴とする請求項5に記載の複合磁
性体の製造方法。 - 【請求項7】 前記鎖状分子構造を有する高分子化合物
が、ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項6
に記載の複合磁性体の製造方法。 - 【請求項8】 前記有機結合剤は、その全成分に対して
前記電子線硬化型樹脂を60乃至100重量パーセント
の範囲で含有することを特徴とする請求項5乃至7のい
ずれかに記載の複合磁性体の製造方法。 - 【請求項9】 請求項1乃至4のいずれかに記載の複合
磁性体を有する電磁干渉抑制体であって、前記複合磁性
体は、互いに異なる周波数領域に出現する複数の磁気共
鳴を有し、前記磁気共鳴のうちの最も低い周波数領域に
現れる磁気共鳴が、所望する電磁干渉抑制周波数帯域の
下限よりも低い周波数領域にあることを特徴とする電磁
干渉抑制体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8249831A JPH1097912A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8249831A JPH1097912A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1097912A true JPH1097912A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17198843
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8249831A Withdrawn JPH1097912A (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1097912A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003178909A (ja) * | 2001-12-10 | 2003-06-27 | Mitsubishi Materials Corp | 広い周波数帯域の高周波に対して優れた電波吸収特性を示す電波吸収体用混合粉末および電波吸収体 |
| WO2007013436A1 (ja) * | 2005-07-26 | 2007-02-01 | Sony Chemical & Information Device Corporation | 軟磁性材料 |
| JP2008085057A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Nitta Ind Corp | 電磁波吸収材料 |
| WO2011078044A1 (ja) * | 2009-12-21 | 2011-06-30 | ミツミ電機株式会社 | 高周波用磁性材料、高周波デバイス及び磁性粒子 |
| JP2017135325A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | Tdk株式会社 | コイル部品 |
-
1996
- 1996-09-20 JP JP8249831A patent/JPH1097912A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003178909A (ja) * | 2001-12-10 | 2003-06-27 | Mitsubishi Materials Corp | 広い周波数帯域の高周波に対して優れた電波吸収特性を示す電波吸収体用混合粉末および電波吸収体 |
| WO2007013436A1 (ja) * | 2005-07-26 | 2007-02-01 | Sony Chemical & Information Device Corporation | 軟磁性材料 |
| JPWO2007013436A1 (ja) * | 2005-07-26 | 2009-02-05 | ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 | 軟磁性材料 |
| TWI482181B (zh) * | 2005-07-26 | 2015-04-21 | Dexerials Corp | A soft magnetic material, an electronic device, an antenna module, a mobile communication terminal, a method for manufacturing a soft magnetic material, and a method for manufacturing a laminated soft magnetic sheet |
| TWI484508B (zh) * | 2005-07-26 | 2015-05-11 | Dexerials Corp | A soft magnetic material, an electronic device, an antenna module, a mobile communication terminal, a method for manufacturing a soft magnetic material, and a method for manufacturing a laminated soft magnetic sheet |
| TWI512768B (zh) * | 2005-07-26 | 2015-12-11 | Dexerials Corp | A soft magnetic material, an electronic device, an antenna module, a mobile communication terminal, a method for manufacturing a soft magnetic material, and a method for manufacturing a laminated soft magnetic sheet |
| JP2008085057A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Nitta Ind Corp | 電磁波吸収材料 |
| WO2011078044A1 (ja) * | 2009-12-21 | 2011-06-30 | ミツミ電機株式会社 | 高周波用磁性材料、高周波デバイス及び磁性粒子 |
| JP2011129798A (ja) * | 2009-12-21 | 2011-06-30 | Mitsumi Electric Co Ltd | 高周波用磁性材料、高周波デバイス及び磁性粒子 |
| CN102667972A (zh) * | 2009-12-21 | 2012-09-12 | 三美电机株式会社 | 高频用磁性材料、高频设备以及磁性粒子 |
| JP2017135325A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | Tdk株式会社 | コイル部品 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5827445A (en) | Composite magnetic article for electromagnetic interference suppressor | |
| CN1169164C (zh) | 复合磁体和电磁干扰抑制体 | |
| JPH0935927A (ja) | 複合磁性体及びそれを用いた電磁干渉抑制体 | |
| JPH1097912A (ja) | 複合磁性体およびその製造方法ならびに電磁干渉抑制体 | |
| JP3722391B2 (ja) | 複合磁性体およびそれを用いた電磁干渉抑制体 | |
| CN1363100A (zh) | 软磁粉末与使用该粉末的复合磁材料 | |
| JP2011249628A (ja) | 電磁干渉抑制体の製造方法 | |
| Gořalík et al. | Engineering magnetic type radio-absorbers based on composites with a dual-phase polymer matrix | |
| JPH1097913A (ja) | 複合磁性体及びその製造方法ならびに電磁干渉抑制体 | |
| JPH1083911A (ja) | 複合磁性体及びそれを用いた電磁干渉抑制体 | |
| US20120256118A1 (en) | Magnetic material for high-frequency use, high-frequency device and magnetic particles | |
| JPH10106839A (ja) | 積層型高周波インダクタ | |
| JP7716792B2 (ja) | 携帯電話用nfcアンテナ及びその電磁波吸収材の調製方法 | |
| JP2007173859A (ja) | 電磁干渉抑制体の製造方法 | |
| US6521140B2 (en) | Composite magnetic body and electromagnetic interference suppressing body using the same | |
| WO2011046125A1 (ja) | 高周波用磁性材料及び高周波デバイス | |
| KR101856561B1 (ko) | 형상이방성 자성 입자의 제조방법 및 이를 포함하는 전자파 흡수시트의 제조방법 | |
| CN112521657B (zh) | 一种电磁波吸收材料及其制备方法 | |
| JP3979541B2 (ja) | 複合磁性体及びそれを用いた電磁干渉抑制体 | |
| JP5568944B2 (ja) | 高周波用磁性材料及び高周波デバイス | |
| KR101848419B1 (ko) | 전자파 흡수시트 및 이를 포함하는 안테나 모듈 | |
| JPH10308592A (ja) | 複合磁性体及び電磁干渉抑制体 | |
| JP4424508B2 (ja) | 複合磁性体 | |
| JPH10107541A (ja) | 複合磁性体及びその製造方法ならびに電磁干渉抑制体 | |
| JPH05291784A (ja) | 電波吸収体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051216 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051228 |
|
| A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060206 |