JPH1097998A - 堆積膜形成方法 - Google Patents

堆積膜形成方法

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JPH1097998A
JPH1097998A JP25156296A JP25156296A JPH1097998A JP H1097998 A JPH1097998 A JP H1097998A JP 25156296 A JP25156296 A JP 25156296A JP 25156296 A JP25156296 A JP 25156296A JP H1097998 A JPH1097998 A JP H1097998A
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substrate
layer
reaction vessel
receiving member
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JP25156296A
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English (en)
Inventor
Tatsuyuki Aoike
達行 青池
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Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 堆積膜の特性むらや堆積膜の構造欠陥を増加
させること無く基体の小型化、特には電子写真用光受容
部材の小径化が可能であり、生産性に優れた堆積膜形成
方法を提供する。 【解決手段】 減圧可能な反応容器101内に基体10
2を配置し、該基体を加熱し、原料ガス及び放電電力を
前記反応容器内に導入して前記基体上に堆積膜を形成す
る堆積膜形成方法において、前記基体の加熱手段が複数
からなり、まず第一の加熱手段103をあらかじめ前記
反応容器内に設置し、次に該第一の加熱手段に対して前
記基体を設置し、最後に第二の加熱手段104を該基体
に対して設置し、その後前記第一及び第二の加熱手段に
より前記基体を加熱することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマCVD法
により基体上に電子写真用光受容部材、太陽電池、画像
入力用ラインセンサー、撮像デバイス、TFT等の半導
体素子として特に好適な堆積膜を製造するための製造方
法に関する。
【0002】また、本発明は電子写真用光受容部材の小
型化に適した成膜方法に関する。
【0003】
【従来の技術】堆積膜作製方法の1つとして、低温プラ
ズマを利用するCVD法が脚光を浴びている。この方法
は反応容器を高真空に減圧し、原料ガスを反応容器内に
導入した後、放電電力を印加しグロー放電によって原料
ガスを分解し、反応容器内に配置された基体上に堆積膜
を作製する方法で、たとえば非晶質珪素膜の作製に応用
されている。
【0004】この方法でシランガス(SiH4 )を成膜
原料ガスとして作製した非晶質珪素膜は、非晶質珪素の
禁止帯中に存在する局在準位が比較的少なく、不純物の
ドーピングにより価電子制御が可能であり、アモルファ
スシリコン電子写真感光体として優れた特性を有するも
のが得られると検討が続けられている。
【0005】特公昭60−35059号公報に、水素化
アモルファスシリコンを光導電部に応用した電子写真用
光受容部材について開示されている。
【0006】また特開昭62−20874号公報に、こ
の様な電子写真用光受容部材の作製のための、プラズマ
CVDによる堆積膜作製装置が開示されている。
【0007】このような、プラズマ処理装置において
は、電子写真用光受容部材の基体を加熱して堆積膜を形
成するのが一般的であり、電子写真用光受容部材の基体
内部に加熱手段を設けるのが一般的である。
【0008】特開平6−2144号公報には、円筒状ア
ルミニウム製基体を設置するに際して基体支持体を組み
合わせて反応炉内の基体加熱用ヒーターに設置する例が
開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記のよ
うな堆積膜形成方法において、近年の電子写真装置の小
型化に対応するために電子写真用光受容部材の直径の小
型化(小径化)の検討を進めてきた所、基体加熱用ヒー
ターに基体支持体を介して基体を設置する方法では、基
体の小径化につれて、該基体加熱用ヒーターをかなり小
型化する必要があり、この場合には前記基体の加熱能
力、とくに該基体表面を均一に加熱する能力に不足が生
じ、該基体の加熱温度が不均一のまま該基体上に堆積膜
を形成した場合には、電子写真用光受容部材の特性も不
均一になってしまうという問題があった。
【0010】一方、前記基体表面の加熱温度を均一に且
つ十分に加熱出来るように前記基体加熱用ヒーターの能
力を向上させるためには該基体加熱用ヒーターを大型化
する必要があり、この場合には前記基体支持体の薄肉
化、もしくは前記基体支持体と前記基体加熱用ヒーター
との間隔を狭める等の必要が発生し、その結果、該基体
支持体が熱により変形したり、該基体支持体と前記基体
加熱用ヒーターとが接触したりして、前記基体が変形し
たり、該基体表面の加熱温度が不均一となったり、放電
が不均一になったり、堆積膜形成装置に故障が発生した
りする問題があった。
【0011】そこで本発明者は、前記基体支持体を介さ
ずに、前記基体加熱用ヒーターに前記基体を直接設置す
る方法で検討をおこなったところ、該基体表面を均一に
十分な加熱温度に加熱することは可能になったものの、
該基体を設置する際にダストの発生により電子写真用光
受容部材に画像欠陥が生じてしまったり、ダストの発生
を抑制する為に前記基体加熱ヒーターを構成すると、前
記基体表面を均一に加熱することが困難になったりする
という問題が発生した。
【0012】特に近年の電子写真装置においては、文字
画像だけではなく写真画像をも忠実に複写することが望
まれており、したがって中間濃度画像の再現性向上等の
更なる画像特性の向上が求められている。そのためには
原稿画像により忠実な潜像を形成し、粒径のより細かい
現像剤を用いて現像する方向で、電子写真装置の解像力
を向上させる努力がなされている。その結果、電子写真
用光受容部材としての堆積膜には、画像濃度の均一性、
特には電子写真装置の解像力向上に見合う画像欠陥の低
減、つまりは画像欠陥の原因となる球状突起と呼ばれる
堆積膜の構造欠陥の減少等が重要な課題となっており、
前述したような従来の堆積膜形成方法では、これらの堆
積膜の総合的な性能向上に十分に満足できる対応をさせ
ることは難しかった。
【0013】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的は、堆積膜の特性むらや堆積膜の
構造欠陥を増加させること無く基体の小型化、特には電
子写真用光受容部材の小径化が可能であり、生産性に優
れた堆積膜形成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的は以下の手段に
よって達成される。
【0015】すなわち、本発明は、減圧可能な反応容器
と、該反応容器内を排気する排気部からなる堆積膜形成
装置を用い、前記反応容器内に基体を配置し、該基体を
加熱し、原料ガス及び放電電力を前記反応容器内に導入
し、該放電電力によって前記原料ガスを分解することに
より前記基体上に堆積膜を形成する堆積膜形成方法にお
いて、前記基体の加熱手段が複数からなり、まず第一の
加熱手段をあらかじめ前記反応容器内に設置し、次に該
第一の加熱手段に対して前記基体を設置し、最後に第二
の加熱手段を該基体に対して設置し、その後前記第一及
び第二の加熱手段により前記基体を加熱することを特徴
とする堆積膜形成方法を提案するものであり、前記基体
が複数の円筒状基体であり、該基体が前記反応容器内に
同一円周上に配置され、該円筒状基体を回転させる手段
を有し、原料ガスを前記円筒状基体の配置円内に導入す
る手段と、放電電力を前記円筒状基体の配置円内に導入
する放電電極とを有すること、前記反応容器内に配置さ
れる基体が複数の円筒状基体であり、前記反応容器内に
放電電力を導入するための放電電極を複数有すること、
前記複数の円筒状基体を同心円上に配置すること、前記
基体の第一の加熱手段及び/又は第二の加熱手段が、基
体の冷却手段を兼ねること、前記基体の第一の加熱手段
及び第二の加熱手段の加熱温度が異なること、前記基体
が直径40mm以下16mm以上の円筒状であること、
前記基体が直径30mm以下16mm以上の円筒状であ
ることを含む。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。
【0017】従来の堆積膜形成方法では、前記特開平6
−2144号公報に記載されているように、基体を反応
容器内に設置するに際して、基体支持体を組み合わせて
反応容器内の基体加熱用ヒーターに設置する構成がとら
れていた。
【0018】本発明者は、前述したように、基体の小径
化に対応する為に基体支持体を用いずに、直接基体加熱
用ヒーターに基体を設置する方法で検討を進めた結果、
堆積膜の球状突起と呼ばれる構造欠陥が生じてしまった
り、基体表面の加熱温度を均一に維持するのが困難であ
ったりすることが解った。
【0019】そこで本発明者は、堆積膜で球状突起と呼
ばれる構造欠陥が発生する原因を追求した所、基体表面
での付着物を核として球状突起が成長を始めることが確
認された。
【0020】従来より、成膜前の基体は厳密に洗浄さ
れ、クリーンルーム等のダスト管理された環境から堆積
膜形成装置内に運搬されることにより、基体にダストが
付着することを極力避けるようにしてきた。このように
清浄な状態で堆積装置内に運搬された基体であるが、堆
積装置内に設置する際にもダストが付着する原因が存在
する。
【0021】つまりは、基体表面は最高度に清浄を保つ
必要があるため、基体を堆積装置内の基体加熱用ヒータ
ーに設置する際には、基体表面を保持しないで設置する
必要がある。従来は基体支持体を介して基体を基体加熱
用ヒーターに設置していたので、基体表面を保持する必
要がなかったが、基体支持体を用いないで基体を基体加
熱用ヒーターに設置する場合は、基体表面を保持して設
置する必要があり、そのために基体表面が汚染され易く
なり、球状突起が発生してしまう。一方、あくまでも基
体内面を保持して基体加熱用ヒーターに設置するには、
基体加熱用ヒーター長を短くして、基体加熱用ヒーター
頂部を基体頂部より低くする必要がある。しかしこの場
合には、基体表面の加熱温度を均一にするのが難しくな
ってしまう。更には、基体表面の加熱温度が均一になる
ように基体加熱用ヒーター頂部が基体頂部より高くした
状態で、基体の内面を保持しながら基体を基体加熱用ヒ
ーターの一部に投入後、基体の内面保持を外して基体の
自由落下により基体を基体加熱用ヒーターに設置する方
法も取り得るが、この場合は反応容器内のダストが舞い
上がって基体表面に付着してしまい球状突起が発生して
しまったり、基体が変形してしまったりする。
【0022】そこで本発明者は、基体加熱用ヒーターを
二分割し、あらかじめ第一の基体加熱用ヒーター頂部が
基体頂部より低くなるように該第一の基体加熱用ヒータ
ーを反応容器内に設置し、次に基体を該第一の基体加熱
用ヒーターに設置し、最後に第二の基体加熱用ヒーター
を該基体に設置することにより、基体表面を保持せずに
又基体を自由落下させることなく基体を反応容器内に設
置可能となり、基体表面の加熱温度も均一に保てる堆積
膜形成方法が可能であることを見いだした。したがっ
て、堆積膜の特性むらや堆積膜の構造欠陥を増加させる
こと無く基体の小型化、特には電子写真用光受容部材の
小径化が可能となり、生産性よく堆積膜を形成すること
が出来るようになった。
【0023】以下図面を用いて本発明の堆積膜形成方法
をより詳細に説明する。
【0024】図1は、高周波プラズマCVD法による、
本発明の堆積膜形成方法を用いた、電子写真用光受容部
材の堆積膜形成装置の1例の縦断面を模式的に示した図
である。
【0025】図1において101は高周波電極を兼ねる
反応容器であり、排気管111及び排気バルブ112を
介してロータリーポンプ114及びメカニカルブースタ
ーポンプ115から構成されている排気装置(真空ポン
プ)113に接続されている。
【0026】反応容器101は、真空気密構造であれば
よく、その形状は電子写真用光受容部材の基体102の
形状に合わせるのが好ましく、基体102の形状が円筒
状の場合は、反応容器101も同様に、円筒の形状が一
般に用いられる。また、その材質は、機械的強度、高周
波電極を兼ねるなどの観点からAl、ステンレス等の金
属が望ましい。
【0027】原料ガスはボンベ、圧力調整器、マスフロ
ーコントローラー、バルブ等により構成される原料ガス
供給系(不図示)に接続された導入バルブ108、ガス
導入管107及びガス供給管105を介して反応容器1
01内に供給される。
【0028】高周波電極を兼ねる反応容器101は、マ
ッチングボックス106を介して高周波電源(不図示、
例えば13.56MHz)と接続されている。高周波電
極を兼ねる反応容器101と、電子写真用光受容部材の
基体102の間に高周波電力を印加することによって、
反応容器101内にグロー放電を発生させる。基体10
2は第一の基体加熱用ヒーター103及び第二の基体加
熱用ヒーター104によって、堆積膜の形成に必要な温
度まで加熱される。
【0029】次に図1の装置を用いた堆積膜形成の手順
について説明する。この装置を用いた堆積膜の形成は、
例えば以下のように行なうことができる。
【0030】まず、反応容器101内に、第一の基体加
熱用ヒーター103を設置し、次にあらかじめ脱脂洗浄
した基体102を該第一の基体加熱用ヒーター103に
設置する。そして、該基体102上に第二の基体加熱用
ヒーター104を設置し、排気装置113により反応容
器101内を排気する。続いて、第一の基体加熱用ヒー
ター103及び第二の基体加熱用ヒーター104により
基体102の温度を例えば50℃〜400℃の所望の温
度に制御する。
【0031】基体102が所望の温度になったところ
で、原料ガス供給系(不図示)より原料ガスを原料ガス
供給管105を通して反応容器101内に供給する。こ
のときガスの突出等、極端な圧力変動が起きないよう注
意する。次に原料ガスの流量が所定の流量になったとこ
ろで、真空計110を見ながら排気装置113の排気速
度を調整し、所望の内圧を得る。
【0032】内圧が安定したところで、高周波電源(不
図示)を所望の電力に設定して、マッチングボックス1
06を通じて高周波電極を兼ねる反応容器101に高周
波電力を印加し、反応容器101内にグロー放電を生起
させる。この放電エネルギーによって反応容器101内
に導入された原料ガスが分解され、基体102上に所定
の堆積膜が形成されるところとなる。この時、周方向の
膜厚、膜特性の一様性をさらに高めるために、基体回転
用モーター(不図示)によって、所望の回転速度で基体
102を回転させることも有効である。所望の膜厚の形
成が行われた後、高周波電力の供給を止め、反応容器へ
の原料ガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
【0033】目的とする堆積膜の特性のため、基体上に
複数の層からなる堆積膜を形成する場合には、前記の操
作を繰り返すことによって、所望の層構成の堆積膜を得
ることができる。
【0034】図2(A)は、高周波プラズマCVD法に
よる、本発明の堆積膜形成方法を用いた、別の電子写真
用光受容部材の堆積膜形成装置の1例の横断面を模式的
に示した図である。図2(B)は前記堆積膜形成装置の
縦断面を模式的に示した図である。
【0035】図2において201は反応容器であり、排
気管212を介して排気装置(不図示)に接続されてい
る。反応容器201は、真空気密構造であればよく、そ
の形状はいずれでも差し支えないが、円筒、直方体等の
形状が一般に用いられる。またその材質もいずれでもよ
いが、機械的強度、高周波電力の漏洩防止などの観点か
らAl、ステンレス等の金属が望ましい。
【0036】原料ガスはボンベ、圧力調整器、マスフロ
ーコントローラー、バルブ等により構成される原料ガス
供給系(不図示)に接続された原料ガス供給管208か
ら基体203によって形成された内部チャンバ211内
に供給される。
【0037】高周波電極202は、マッチングボックス
206を介して高周波電源207と接続されている。高
周波電極202と、基体203の間に高周波電力を印加
することによって、内部チャンバ211内にグロー放電
を発生させる。基体203は第一の基体加熱用ヒーター
204により支持されている。さらに第一の基体加熱用
ヒーター204はギヤ210を介してモーター209と
接続され、モーター209により基体203を回転させ
ることによって、基体203上に均一な堆積膜が形成さ
れる。また基体203は第一の基体加熱用ヒーター20
4及び第二の基体加熱用ヒーター205によって、堆積
膜の形成に必要な温度まで加熱される。
【0038】次に図2の装置を用いた堆積膜形成の手順
について説明する。この装置を用いた堆積膜の形成は、
例えば以下のように行なうことができる。
【0039】まず、反応容器201内に、第一の基体加
熱用ヒーター204を設置し、次にあらかじめ脱脂洗浄
した基体203を該第一の基体加熱用ヒーター204に
設置する。そして、該基体203上に第二の基体加熱用
ヒーター205を設置し、排気装置(例えば真空ポン
プ)により反応容器201内を排気する。続いて、第一
の基体加熱用ヒーター204及び第二の基体加熱用ヒー
ター205により基体203の温度を例えば50℃〜4
00℃の所望の温度に制御する。
【0040】基体203が所望の温度になったところ
で、原料ガス供給系(不図示)より原料ガスを原料ガス
供給管208を通して内部チャンバ211内に供給す
る。このときガスの突出等、極端な圧力変動が起きない
よう注意する。次に原料ガスの流量が所定の流量になっ
たところで、真空計(不図示)を見ながら排気バルブ
(不図示)を調整し、所望の内圧を得る。
【0041】内圧が安定したところで、高周波電源20
7を所望の電力に設定して、マッチングボックス206
を通じて高周波電極202に高周波電力を印加し、グロ
ー放電を生起させる。この放電エネルギーによって反応
容器201内に導入された原料ガスが分解され、基体2
03上に所定の堆積膜が形成されるところとなる。所望
の膜厚の形成が行われた後、高周波電力の供給を止め、
反応容器への原料ガスの流入を止め、堆積膜の形成を終
える。
【0042】目的とする堆積膜の特性のため、基体上に
複数の層からなる堆積膜を形成する場合には、前記の操
作を繰り返すことによって、所望の層構成の堆積膜を得
ることができる。
【0043】本発明において放電電力として例えば高周
波電力を使用する場合、該高周波電力の発振周波数は、
好ましくは0.2MHz〜450MHzであれば何れで
あっても差し支えなく、堆積膜形成装置の構成や堆積膜
の形成条件により適宜決められる。高周波の波形は特に
制限は無いが、正弦波、矩形波等が適する。また高周波
電力の大きさは、目的とする堆積膜の特性等により、適
宜決定されるが、基体1個あたり1〜5000Wが望ま
しく、さらに5〜2000Wがより望ましい。
【0044】本発明に用いられる基体加熱用ヒーター
は、真空使用のものであればいずれでもよく、例えばシ
ースヒーター、板状、セラミックヒーター等の電気抵抗
体の他、ハロゲンランプ等の熱放射体、気体や液体を媒
介した熱交換手段による発熱体などが使用できる。基体
加熱用ヒーターの形状はいずれでも差し支えないが、該
基体加熱用ヒーターに基体を直接設置することから、基
体に相似形であることが好ましく、円筒状が望ましい。
また基体加熱用ヒーター表面の材質もいずれでもよい
が、機械的強度、耐熱性、熱伝導性などの観点からA
l、ステンレス、Ti、インコネル等の金属が望まし
い。更に、基体を回転させる場合は基体加熱用ヒーター
ごと回転させることが好ましい。第一の基体加熱用ヒー
ターと第二の基体加熱用ヒーターの加熱温度設定は同じ
でもよいし、異なっていてもよい。何れにしても基体表
面の加熱温度が均一になるように設定するのが望まし
い。更には、堆積膜の形成条件によっては、基体表面が
過剰に昇温しないように、堆積膜形成中に基体を冷却す
るための機構を設けても良い。冷却する方法としては、
気体や液体を媒介した熱交換手段によるのが好ましく、
これらの熱交換手段により基体の加熱及び冷却の双方を
行うのも好ましい形態として挙げられる。
【0045】本発明において使用される原料ガスは、例
えばアモルファスシリコン(以下「a−Si」と表記す
る)膜を形成する場合にはSiH4 、Si26 等のガ
ス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)
が、シリコン導入用ガスとして有効に使用される。ま
た、水素化珪素のほかにも、弗素原子を含む珪素化合
物、いわゆる弗素原子で置換されたシラン誘導体、具体
的には、たとえばSiF4、Si26 のフッ化珪素
や、SiH3 F、SiH22 、SiHF3 等の弗素置
換水素化珪素等、ガス状の、またはガス化し得る物質も
本発明のシリコン導入用ガスとしては有効である。ま
た、これらのシリコン導入用の原料ガスを必要に応じて
2 、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用し
ても本発明には何等差し支えない。
【0046】またa−Si膜にハロゲン原子を含有させ
るためのハロゲン導入用ガスとして有効なのは、たとえ
ばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲンをふくむハロ
ゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等の
ガス状のまたはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく
挙げられる。また、さらにはシリコン原子とハロゲン原
子とを構成要素とするガス状のまたはガス化し得る、ハ
ロゲン原子を含む水素化珪素化合物も有効なものとして
挙げることができる。好適に使用し得るハロゲン化合物
としては、具体的には弗素ガス(F2 )、BrF、Cl
F、ClF3 、BrF3 、BrF5 、IF3 、IF7
のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハロゲン原
子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換され
たシラン誘導体としては、具体的には、たとえばSiF
4 、Si26 等の弗化珪素が好ましいものとして挙げ
ることができる。
【0047】本発明においては、ハロゲン導入用ガスと
して上記されたハロゲン化合物或いはハロゲン原子を含
む硅素化合物が有効なものとして使用されるものである
が、その他に、HF、HCl、HBr、HI等のハロゲ
ン化水素、SiH3 F、SiH22 、SiHF3 、S
iH22 、SiH2 Cl2 、SiHCl3 、SiH 2
Br2 、SiHBr3 等のハロゲン置換水素化硅素、等
々のガス状態の或いはガス化し得る、水素原子を構成要
素の1つとするハロゲン化物も有効な原料ガスとして挙
げることができる。
【0048】これ等の水素原子を含むハロゲン化物は、
ハロゲン原子と共に水素原子も導入されるので、本発明
においては好適なハロゲン原子導入用ガスとして使用さ
れる。
【0049】更に、a−Si膜に水素原子を含有させる
ための水素導入用ガスとして有効なのは、上記の他にH
2 、D2 あるいはSiH4 、Si26 、Si38
Si 410等の水素化硅素が挙げられる。
【0050】さらには前記のガスに加えて、必要に応じ
て周期律表3族に属する元素(以後「第3族元素」と略
記する)、または周期律表5族に属する元素(以後「第
5族元素」と略記する)を伝導性を制御する元素、いわ
ゆるドーパントとして用いることもできる。
【0051】第3族元素としては、具体的には、硼素
(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イ
ンジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に
B、Al、Gaが好適である。第5族元素としては、具
体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(S
b)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、Asが好適
である。
【0052】例えば硼素導入用ガスとしては、B2
6 、B410等の水素化硼素、BF3、BCl3 等のハ
ロゲン化硼素等が挙げられる。この他の第3族元素導入
用ガスとして、AlCl3 、GaCl3 、Ga(CH
33 、InCl3 、TlCl3等も挙げることができ
る。
【0053】また燐導入用ガスとしては、PH3 、P2
4 等の水素化燐、PH4 I、PF 3 、PCl3 、PB
3 、PI3 等のハロゲン化燐が使用できる。この他の
第5族元素導入用ガスとして、AsH3 、AsF3 、A
sCl3 、AsBr3 、AsF5 、SbH3 、SbF
3 、SbF5 、SbCl3 、SbCl5 、BiH3 、B
iCl3 、BiBr3 等も挙げることができる。
【0054】また、これらの伝導性を制御する元素導入
用ガスを必要に応じてH2 および/またはHeにより希
釈して使用してもよい。
【0055】また、例えばアモルファスシリコンカーバ
イト(a−SiC)を形成する場合には、前記の原料ガ
スのほかに、炭素原子導入用のガスとして、CとHとを
構成原子とする、例えば炭素数1〜5の飽和炭化水素、
炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3のア
セチレン系炭化水素等を使用できる。具体的には、飽和
炭化水素としては、メタン(CH4 )、エタン(C2
6 )等、エチレン系炭化水素としては、エチレン(C2
4 )、プロピレン(C36 )等、アセチレン系炭化
水素としては、アセチレン(C22 )、メチルアセチ
レン(C34)等が挙げられる。
【0056】また、例えばアモルファス酸化シリコン
(a−SiO)を形成する場合には、前記の原料ガスの
ほかに、酸素原子導入用のガスとして使用出来るものと
して、酸素(O2 )、オゾン(O3 )、一酸化窒素(N
O)、二酸化窒素(NO2 )、一二酸化窒素(N2
O)、三二酸化窒素(N23 )、四二酸化窒素(N2
4)、五二酸化窒素(N25 )、三酸化窒素(NO3
)、シリコン原子(Si)と酸素原子(O)と水素原
子(H)とを構成原子とする例えば、ジシロキサン(H
3 SiOSiH3 )、トリシロキサン(H3 SiOSi
2 OSiH3 )等の低級シロキサン等を挙げることが
できる。
【0057】本発明において、例えばアモルファス窒化
シリコン(a−SiN)を形成する場合には、前記の原
料ガスのほかに、窒素原子導入用のガスとして使用出来
るものとして、窒素(N2 )、アンモニア(NH3 )、
ヒドラジン(H2 NNH2 )、アジ化水素(HN3 )、
アンモニウム(NH43 )等のガス状のまたはガス化
し得る窒素、窒素物及びアジ化物等の窒素化合物を挙げ
ることができる。この他に、窒素原子の導入に加えて、
ハロゲン原子の導入も行えるという点から、三弗化窒素
(F3 N)、四弗化窒素(F42 )等のハロゲン化窒
素化合物を挙げることができる。
【0058】本発明を用いて電子写真用光受容部材を作
製する場合の層構成の代表例は以下のようなものであ
る。
【0059】図4は、層構成を説明するための模式的構
成図である。
【0060】図4(A)に示す電子写真用光受容部材4
00は、基体401の上に水素及び/又はハロゲンを含
有するa−Si(以下、「a−Si(H、X)」と記
す)からなり光導電性を有する光導電層402が設けら
れている。
【0061】図4(B)に示す電子写真用光受容部材4
00は、基体401の上に、a−Si(H、X)からな
り光導電性を有する光導電層402と、アモルファスシ
リコン系表面層403とから構成されている。
【0062】図4(C)に示す電子写真用光受容部材4
00は、基体401の上に、a−Si(H、X)からな
り光導電性を有する光導電層402と、アモルファスシ
リコン系表面層403と、アモルファスシリコン系電荷
注入阻止層404とから構成されている。
【0063】図4(D)に示す電子写真用光受容部材4
00は、基体401の上に、光導電層402が設けられ
ている。該光導電層402はa−Si(H、X)からな
る電荷発生層405ならびに電荷輸送層406とからな
り、その上にアモルファスシリコン系表面層403が設
けられている。
【0064】図4(E)に示す電子写真用光受容部材4
00は、基体401の上に、a−Si(H、X)からな
り光導電性を有する光導電層402と、アモルファスシ
リコン系表面層403と、アモルファスシリコン系電荷
注入阻止層404と、アモルファスシリコン系上部阻止
層407から構成されている。
【0065】<基体>電子写真用光受容部材の基体とし
ては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性基
体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、T
e、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれ
らの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロ
ースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたは
シート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性基体の少な
くとも光受容層を形成する側の表面を導電処理した基体
も用いることができる。さらに光受容層を形成する側と
反対側も導電処理することが望ましい。
【0066】基体401の形状は円筒状であることが好
ましく、その厚さは、所望通りの電子写真用光受容部材
400を形成し得るように適宜決定するが、電子写真用
光受容部材400としての可撓性が要求される場合に
は、基体401としての機能が充分発揮できる範囲内で
可能な限り薄くすることができる。しかしながら、基体
401は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点か
ら通常は10μm以上とされる。
【0067】基体401の表面形状は平滑平面、または
凹凸表面とすることができる。例えば電子写真用光受容
部材などで、レーザー光などの可干渉性光を用いて像記
録を行う場合には、可視画像において現われる干渉縞模
様による画像不良を解消するために、特開昭60−16
8156号公報、同60−178457号公報、同60
−225854号公報等に記載された公知の方法により
作製された凹凸表面であることができる。
【0068】<光導電層>光導電層402は基体401
上に、所望特性が得られるように適宜成膜パラメーター
の数値条件が設定されて作成される。光導電層402を
形成するには、基本的には前述したようなシリコン導入
用ガスと、水素導入用ガスまたは/及びハロゲン導入用
ガスを、堆積室内に所望のガス状態で導入して、該堆積
室内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に
設置されてある所定の基体401上にa−Si(H、
X)からなる層を形成させる。
【0069】また、光導電層402中のa−Si膜に水
素原子または/及びハロゲン原子が含有されることによ
り、Si原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に
光導電性および電荷保持特性を向上させるために必須不
可欠であるからである。よって水素原子またはハロゲン
原子の含有量、または水素原子とハロゲン原子の和の含
有量は1〜40原子%、より好ましくは5〜35原子%
とされるのが望ましい。
【0070】光導電層402中に含有される水素原子ま
たは/及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば基
体401の温度、水素原子または/及びハロゲン原子を
含有させるために使用される原料物質の堆積室内へ導入
する量、放電電力等を制御すればよい。
【0071】光導電層402には必要に応じて伝導性を
制御する原子を含有させることが好ましい。伝導性を制
御する元素は、光導電層402中に万偏なく均一に分布
した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には
不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。
【0072】前記伝導性を制御する元素としては、前述
した第3族元素または第5族元素を用いることができ
る。
【0073】光導電層402に含有される伝導性を制御
する元素の含有量としては、好ましくは1×10-2〜1
×102 原子ppm、より好ましくは5×10-2〜50
原子ppm、最適には0.1〜10原子ppmとされる
のが望ましい。
【0074】伝導性を制御する元素、たとえば、第3族
元素あるいは第5族元素を構造的に導入するには、層形
成の際に、前述した第3族元素導入用ガスあるいは第5
族元素導入用ガスを堆積室中に、光導電層402を形成
するための他のガスとともに導入してやればよい。
【0075】さらに光導電層402に炭素原子及び/ま
たは酸素原子及び/または窒素原子を含有させることも
有効である。炭素原子及び/または酸素原子及び/また
は窒素原子の含有量は好ましくは1×10-5〜30原子
%、より好ましくは1×10 -4〜20原子%、最適には
1×10-3〜10原子%が望ましい。炭素原子及び/ま
たは酸素原子及び/または窒素原子は、光導電層402
中に万遍なく均一に含有されても良いし、光導電層40
2の層厚方向に含有量が変化するような不均一な分布を
もたせた部分があっても良い。
【0076】炭素原子及び/または酸素原子及び/また
は窒素原子を構造的に導入するには、層形成の際に、前
述した炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素
原子導入用ガスを堆積室中に、光導電層402を形成す
るための他のガスとともに導入してやればよい。
【0077】光導電層402の層厚は所望の電子写真特
性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望に
したがって決定され、好ましくは5〜80μm、より好
ましくは10〜60μm、最適には15〜45μmとさ
れるのが望ましい。
【0078】目的を達成し得る特性を有する光導電層4
02を形成するには、基体401の温度、堆積室内のガ
ス圧を所望にしたがって、適宜設定する必要がある。
【0079】基体401の温度(Ts)は、層設計にし
たがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好
ましくは50〜400℃、より好ましくは150〜35
0℃、最適には200〜300℃とするのが望ましい。
【0080】堆積室内のガス圧も同様に層設計にしたが
って適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好まし
くは0.01〜1000Pa、より好ましくは0.05
〜500Pa、最適には0.1〜100Paとするのが
好ましい。
【0081】光導電層402を形成するための基体温
度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙
げられるが、その他にもシリコン導入用のガスやその他
の原子導入用ガスとの混合比、放電電力等を適宜設定す
ることが必要である。これら条件は通常は独立的に別々
に決められるものではなく、所望の特性を有する電子写
真光受容部材を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基
づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0082】<表面層>上述のようにして基体401上
に形成された光導電層402の上に、更にアモルファス
シリコン系の表面層403を形成することが好ましい。
この表面層403は主に耐湿性、連続繰り返し使用特
性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性向上を主たる
目的として設けられる。
【0083】表面層403は、アモルファスシリコン系
の材料であればいずれの材質でも可能であるが、例え
ば、水素原子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を
含有し、更に炭素原子を含有するアモルファスシリコン
(以下「a−SiC(H、X)」と表記する)、水素原
子(H)及び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更
に酸素原子を含有するアモルファスシリコン(以下「a
−SiO(H、X)」と表記する)、水素原子(H)及
び/またはハロゲン原子(X)を含有し、更に窒素原子
を含有するアモルファスシリコン(以下「a−SiN
(H、X)」と表記する)、水素原子(H)及び/また
はハロゲン原子(X)を含有し、更に炭素原子、酸素原
子、窒素原子の少なくとも一つを含有するアモルファス
シリコン(以下「a−Si(C、O、N)(H、X)」
と表記する)等の材料が好適に用いられる。
【0084】表面層403は真空堆積膜形成方法によっ
て、所望特性が得られるように適宜成膜パラメーターの
数値条件が設定されて作成される。
【0085】例えば、a−SiC(H、X)よりなる表
面層403を形成するには、基本的には前述したシリコ
ン原子導入用ガスと、炭素原子導入用ガスと、水素原子
導入用ガスまたは/及びハロゲン原子導入用ガスを、内
部を減圧にし得る堆積室内に所望のガス状態で導入し
て、該堆積室内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所
定の位置に設置された光導電層402を形成した基体4
01上にa−SiC(H、X)からなる層を形成すれば
よい。
【0086】表面層403をa−Si(C、O、N)
(H、X)を主成分として構成する場合の炭素量及び/
または酸素原子及び/または窒素原子の含有量は1%か
ら90%の範囲が好ましく、5%から70%がより好ま
しく、最適には10%から50%が望ましい。
【0087】また、表面層403中に水素原子または/
及びハロゲン原子が含有されることが必要であるが、こ
れはシリコン原子や炭素原子及び/又は酸素原子及び/
又は窒素原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に
光導電性特性および電荷保持特性を向上させるために重
要である。水素原子及び/またはハロゲン原子の含有量
は、通常の場合1〜70原子%、好適には10〜60原
子%、最適には20〜50原子%とするのが望ましい。
【0088】表面層403中に含有される水素原子また
は/及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば基体
401の温度、水素原子または/及びハロゲン原子を含
有させるために使用される原料物質の堆積室内へ導入す
る量、放電電力等を制御すればよい。
【0089】炭素原子及び/または酸素原子及び/また
は窒素原子は、表面層403中に万遍なく均一に含有さ
れても良いし、表面層403の層厚方向に含有量が変化
するような不均一な分布をもたせた部分があっても良
い。
【0090】さらに表面層403には必要に応じて伝導
性を制御する元素を含有させても良い。伝導性を制御す
る元素は、表面層403中に万遍なく均一に分布した状
態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には不均一
な分布状態で含有している部分があってもよい。
【0091】前記の伝導性を制御する元素としては、前
述した第3族元素または第5族元素を用いることができ
る。
【0092】表面層403に含有される伝導性を制御す
る元素の含有量としては、好ましくは1×10-3〜1×
103 原子ppm、より好ましくは5×10-3〜5×1
2原子ppm、最適には1×10-2〜1×102 原子
ppmとされるのが望ましい。伝導性を制御する元素、
たとえば、第3族元素あるいは第5族元素を構造的に導
入するには、層形成の際に、前述した第3族元素導入用
ガスあるいは第5族元素導入用ガスを堆積室中に、表面
層403を形成するための他のガスとともに導入してや
ればよい。
【0093】表面層403の層厚としては、通常0.0
1〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.
1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が
0.01μmよりも薄いと電子写真用光受容部材を使用
中に摩耗等の理由により表面層403が失われてしま
い、3μmを越えると残留電位の増加等の電子写真特性
の低下が見られる。
【0094】表面層403は、その要求される特性が所
望通りに与えられるように注意深く形成される。即ち、
Si、C及び/またはN及び/またはO、H及び/また
はXを構成要素とする物質はその形成条件によって構造
的には結晶からアモルファスまでの形態を取り、電気物
性的には導電性から半導体性、絶縁性までの間の性質
を、又、光導電的性質から非光導電的性質までの間の性
質を各々示すので、本発明においては、目的に応じた所
望の特性を有する化合物が形成される様に、所望に従っ
てその形成条件の選択が厳密になされる。
【0095】例えば、表面層403を耐圧性の向上を主
な目的として設けるには、使用環境に於いて電気絶縁性
的挙動の顕著な非単結晶材料として作成される。
【0096】又、連続繰り返し使用特性や使用環境特性
の向上を主たる目的として表面層403が設けられる場
合には、上記の電気絶縁性の度合はある程度緩和され、
照射される光に対して有る程度の感度を有する非単結晶
材料として形成される。
【0097】目的を達成し得る特性を有する表面層40
3を形成するには、基体401の温度、堆積室内のガス
圧を所望にしたがって、適宜設定する必要がある。
【0098】基体401の温度(Ts)は、層設計にし
たがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好
ましくは50〜400℃、より好ましくは150〜35
0℃、最適には250〜300℃とするのが望ましい。
【0099】堆積室内のガス圧も同様に層設計にしたが
って適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好まし
くは0.01〜1000Pa、より好ましくは0.05
〜500Pa、最適には0.1〜100Paとするのが
好ましい。
【0100】表面層403を形成するための基体温度、
ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げら
れるが、条件は通常は独立的に別々に決められるもので
はなく、所望の特性を有する電子写真用光受容部材を形
成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決
めるのが望ましい。
【0101】また表面層403と光導電層402との間
に炭素原子及び/または酸素原子及び/または窒素原子
の含有量が光導電層402に向かって連続的に減少する
領域を設けても良い。これにより表面層と光導電層40
2の密着性を向上させ、界面での光の反射による干渉の
影響をより少なくすることができると同時に、界面での
キャリアのトラップを防止し、電子写真用光受容部材の
特性向上を達し得る。 <電荷注入阻止層、上部阻止層>必要に応じて導電性基
体と光導電層402との間に、導電性基体側からの電荷
の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層404を設
けてもよい。すなわち、電荷注入阻止層404は電子写
真用光受容部材が一定極性の帯電処理をその表面に受け
た際、基体側より光導電層402側に電荷が注入される
のを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた
際にはそのような機能は発揮されない、いわゆる極性依
存性を有している。そのような機能を付与するために、
電荷注入阻止層404には伝導性を制御する元素を光導
電層402に比べ比較的多く含有させる。
【0102】更に必要に応じて光導電層402と表面層
403との間に、表面層側からの電荷の注入を阻止する
働きのある上部阻止層407を設けてもよい。すなわ
ち、上部阻止層407は電子写真用光受容部材が一定極
性の帯電処理をその表面に受けた際、表面層403側よ
り光導電層402側に電荷が注入されるのを阻止する機
能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのよう
な機能は発揮されない、いわゆる極性依存性を有してい
る。そのような機能を付与するために、上部阻止層40
7には電荷注入阻止層404と同様には伝導性を制御す
る元素を光導電層402に比べ比較的多く含有させる。
【0103】該層に含有される伝導性を制御する元素
は、該層中に万偏なく均一に分布されても良いし、ある
いは層厚方向には万偏なく含有されてはいるが、不均一
に分布する状態で含有している部分があってもよい。分
布濃度が不均一な場合には、基体側に多く分布するよう
に含有させるのが好適である。
【0104】しかしながら、いずれの場合にも基体の表
面と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含
有されることが面内方向における特性の均一化をはかる
点からも必要である。
【0105】電荷注入阻止層404及び/または上部阻
止層407に含有される伝導性を制御する元素として
は、前述した第3族元素または第5族元素を用いること
ができる。
【0106】電荷注入阻止層404及び/または上部阻
止層407中に含有される伝導性を制御する元素の含有
量としては、所望にしたがって適宜決定されるが、好ま
しくは10〜1×104 原子ppm、より好適には50
〜5×103 原子ppm、最適には1×102 〜3×1
3 原子ppmとされるのが望ましい。
【0107】さらに、電荷注入阻止層404及び/また
は上部阻止層407には、炭素原子、窒素原子及び酸素
原子の少なくとも一種を含有させることによって、該電
荷注入阻止層404及び/または上部阻止層407に直
接接触して設けられる他の層との間の密着性の向上をよ
りいっそう図ることができる。
【0108】該層に含有される炭素原子または窒素原子
または酸素原子は該層中に万偏なく均一に分布されても
良いし、あるいは層厚方向には万偏なく含有されてはい
るが、不均一に分布する状態で含有している部分があっ
てもよい。しかしながら、いずれの場合にも基体の表面
と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含有
されることが面内方向における特性の均一化をはかる点
からも必要である。
【0109】電荷注入阻止層404及び/または上部阻
止層407の全層領域に含有される炭素原子及び/また
は窒素原子及び/または酸素原子の含有量は、所望の膜
特性が得られるよう適宜決定されるが、一種の場合はそ
の量として、二種以上の場合はその総和として、好まし
くは1×10-3〜50原子%、より好適には5×10 -3
〜30原子%、最適には1×10-2〜10原子%とされ
るのが望ましい。
【0110】また、電荷注入阻止層404及び/または
上部阻止層407に含有される水素原子および/または
ハロゲン原子は層内に存在する未結合手を補償し膜質の
向上に効果を奏する。電荷注入阻止層404及び/また
は上部阻止層407中の水素原子またはハロゲン原子あ
るいは水素原子とハロゲン原子の和の含有量は、好適に
は1〜50原子%、より好適には5〜40原子%、最適
には10〜30原子%とするのが望ましい。
【0111】電荷注入阻止層404の層厚は所望の電子
写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好
ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.3〜5
μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
【0112】上部阻止層407の層厚は所望の電子写真
特性が得られること、及び経済的効果等の点から好まし
くは0.01〜3μm、より好ましくは0.05〜2μ
m、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましい。
【0113】電荷注入阻止層404及び/または上部阻
止層407を形成するには、前述の光導電層402を形
成する方法と同様の真空堆積法が採用される。光導電層
402と同様に、シリコン原子導入用ガスとその他の原
子の導入用ガスとの混合比、堆積室内のガス圧、放電電
力ならびに基体401の温度を適宜設定することが必要
である。
【0114】堆積室内のガス圧は適宜最適範囲が選択さ
れるが、通常の場合0.01〜1000Pa、好ましく
は0.05〜500Pa、最適には0.1〜100Pa
とするのが好ましい。
【0115】電荷注入阻止層404及び/または上部阻
止層407を形成するための希釈ガスの混合比、ガス
圧、放電電力、基体温度等の層作成ファクターは通常は
独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を
有する電荷注入阻止層404及び/または上部阻止層4
07を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて各
層作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
【0116】基体401と光導電層402あるいは電荷
注入阻止層404との間の密着性の一層の向上を図る目
的で、例えば、Si34 、SiO2 、SiO、あるい
はシリコン原子を母体とし、水素原子及び/またはハロ
ゲン原子と、炭素原子及び/または酸素原子及び/また
は窒素原子とを含む非晶質材料等で構成される密着層を
設けても良い。更に、基体からの反射光による干渉模様
の発生を防止するための光吸収層を設けても良い。
【0117】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに詳し
く説明する。
【0118】(実施例1)図1に示した堆積膜形成装置
において、第一の基体加熱用ヒーター103に直径30
mmのアルミニウム製の円筒状基体102を設置し、次
に円筒状基体102に第二の基体加熱用ヒーターを設置
した後に、反応容器101内を排気し、円筒状基体10
2上にa−Si膜を表1に示す成膜条件に従って成膜
し、図4(C)に示す層構成の電子写真用光受容部材を
作成した。
【0119】(比較例1−1)実施例1において、第二
の基体加熱用ヒーター104の加熱は行わないで、第一
の基体加熱用ヒーター103のみで円筒状基体102を
加熱した以外は、実施例1と同様にして、電子写真用光
受容部材を作成した。
【0120】(比較例1−2)図5に示した堆積膜形成
装置において、基体加熱用ヒーター503にアルミニウ
ム製の円筒状基体502の内面を保持しながら投入し、
最後は円筒状基体502の保持を外して基体加熱用ヒー
ター503に落とし込む形で設置した後に、反応容器5
01内を排気した以外は、実施例1と同様にして、電子
写真用光受容部材を作成した。
【0121】(比較例1−3)図5に示した堆積膜形成
装置において、基体加熱用ヒーター503にアルミニウ
ム製の円筒状基体502の外面を保持しながら設置した
後に、反応容器501内を排気した以外は、実施例1と
同様にして、電子写真用光受容部材を作成した。
【0122】実施例1及び比較例1で作成した電子写真
用光受容部材を次の方法で評価した。
【0123】各々の電子写真用光受容部材を電子写真装
置(キヤノン社製GP55を実験用に改造したもの)に
セットして、キヤノン製コピー用紙(製品番号:EN−
500)を原稿台に置き、コピーしたときに得られたコ
ピー画像の同一面積内にある直径0.2mm以上の黒ポ
チの個数を調べ、各々の電子写真用光受容部材の黒ポチ
数の平均値を計算した。黒ポチ数が少ないほど画像欠陥
が少なく画質に優れていることを示す。
【0124】また、キヤノン製テストシートNA−7
(部品番号:FY9−9060)を原稿台に置き、コピ
ーしたときに得られたコピー画像の中で、ハーフトーン
部分の画像濃度を画像濃度計(マクベス社製RD91
4)で測定し、電子写真用光受容部材の軸方向での画像
濃度を調べ、各々の電子写真用光受容部材の画像濃度の
ばらつきを計算した。画像濃度のばらつきで少ないほど
特性均一性に優れていることを示す。
【0125】更には、各々の電子写真用光受容部材の表
面を光学顕微鏡で観察し、10cm平方当りでの直径1
5μm以上の球状突起の個数を調べ、各々の電子写真用
光受容部材の球状突起数の平均値を計算した。球状突起
数が少ないほど画像欠陥が少なく画質に優れていること
を示す。
【0126】以上の評価を表2に示す。表2において
は、比較例1−1の評価結果を1とする相対値で示し
た。表2からわかる通り、比較例1の電子写真用光受容
部材に対して実施例1の電子写真用光受容部材の方が、
画像欠陥が少なく特性均一性に優れている。
【0127】以上の結果より、本発明に従えば、特性に
優れた堆積膜を形成することが出来、この堆積膜を用い
ることにより優れた電子写真用光受容部材を形成可能で
あることが判明した。
【0128】
【表1】
【0129】
【表2】 注)表中の値は全て、比較例1−1で得られた値を1とした場合の相対値。
【0130】(実施例2)図2に示した堆積膜形成装置
において、第一の基体加熱用ヒーター204に直径30
mmのアルミニウム製の円筒状基体203を設置し、次
に円筒状基体203に第二の基体加熱用ヒーター205
を設置した後に、反応容器201内を排気し、円筒状基
体203上にa−Si膜を表3に示す成膜条件に従って
成膜し、図4(C)に示す層構成の電子写真用光受容部
材を作成した。
【0131】(比較例2−1)実施例2において、第二
の基体加熱用ヒーター205の加熱を行わないで、第一
の基体加熱用ヒーター204のみで円筒状基体203を
加熱した以外は、実施例2と同様にして電子写真用光受
容部材を作成した。
【0132】(比較例2−2)図6に示した堆積膜形成
装置において、基体加熱用ヒーター604にアルミニウ
ム製の円筒状基体603の内面を保持しながら挿入し、
最後は円筒状基体603の保持を外して基体加熱用ヒー
ター605に落とし込む形で設置した後に、反応容器6
01内を排気した以外は、実施例2と同様にして、電子
写真用光受容部材を作成した。
【0133】(比較例2−3)図6に示した堆積膜形成
装置において、基体加熱用ヒーター604にアルミニウ
ム製の円筒状基体603の外面を保持しながら設置した
後に、反応容器601内を排気した以外は、実施例2と
同様にして、電子写真用光受容部材を作成した。
【0134】実施例2及び比較例2で作成した電子写真
用光受容部材を実施例1と同様の手順で評価した。その
結果を表4に示す。表4においては、比較例2−1の評
価結果を1とする相対値で示した。表4からわかる通
り、比較例2の電子写真用光受容部材に対して実施例2
の電子写真用光受容部材の方が、画像欠陥が少なく特性
均一性に優れている。
【0135】以上の結果より、本発明に従えば、特性に
優れた堆積膜を形成することが出来、この堆積膜を用い
ることにより優れた電子写真用光受容部材を形成可能で
あることが判明した。
【0136】
【表3】
【0137】
【表4】 注)表中の値は全て、比較例2−1で得られた値を1とした場合の相対値。
【0138】(実施例3)図3に示した堆積膜形成装置
において、第一の基体加熱用ヒーター304に直径30
mmのアルミニウム製の円筒状基体303を設置し、次
に円筒状基体303に第二の基体加熱用ヒーター305
を設置した後に、反応容器301内を排気し、円筒状基
体303上にa−Si膜を表5に示す成膜条件に従って
成膜し、図4(C)に示す層構成の電子写真用光受容部
材を作成した。
【0139】(比較例3)実施例3において、第二の基
体加熱用ヒーター305に加熱を行わないで、第一の基
体加熱用ヒーター304のみで円筒状基体303を加熱
した以外は、実施例3と同様にして電子写真用光受容部
材を作成した。
【0140】実施例3及び比較例3で作成した電子写真
用光受容部材を実施例1と同様の手順で評価した。その
結果、実施例3の電子写真用光受容部材は、比較例3の
電子写真用光受容部材に対して、黒ポチ数で0.69、
画像濃度は0.49、球状突起数は0.77となり、比
較例3の電子写真用光受容部材に対して実施例3の電子
写真用光受容部材の方が、画像欠陥が少なく特性均一性
に優れている。
【0141】以上の結果より、本発明に従えば、特性に
優れた堆積膜を形成することが出来、この堆積膜を用い
ることにより優れた電子写真用光受容部材を形成可能で
あることが判明した。
【0142】
【表5】 (実施例4)図2に示した堆積膜形成装置において、第
一の冷却機構を組み込んだ基体加熱用ヒーター204に
直径30mmのアルミニウム製の円筒状基体203を設
置し、次に円筒状基体203に第二の冷却機構を組み込
んだ基体加熱用ヒーター205を設置した後に、反応容
器201内を排気し、円筒状基体203上にa−Si膜
を表6に示す成膜条件に従って成膜し、図4(C)に示
す層構成の電子写真用光受容部材を作成した。
【0143】(比較例4)図6に示した堆積膜形成装置
において、冷却機構を組み込んだ基体加熱用ヒーター6
04にアルミニウム製の円筒状基体603の内面を保持
しながら挿入し、最後は円筒状基体603の保持を外し
て冷却機構を組み込んだ基体加熱用ヒーター605に落
とし込む形で配置した後に、反応容器601内を排気し
た以外は、実施例4と同様にして、電子写真用光受容部
材を作成した。
【0144】実施例4及び比較例4で作成した電子写真
用光受容部材を実施例1と同様の手順で評価した。その
結果、実施例4の電子写真用光受容部材は、比較例4の
電子写真用光受容部材に対して、黒ポチ数で0.49、
画像濃度は0.82、球状突起数は0.55となり、比
較例4の電子写真用光受容部材に対して実施例4の電子
写真用光受容部材の方が、画像欠陥が少なく特性均一性
に優れている。
【0145】以上の結果より、本発明に従えば、特性に
優れた堆積膜を形成することが出来、この堆積膜を用い
ることにより優れた電子写真用光受容部材を形成可能で
あることが判明した。
【0146】
【表6】 (実施例5)図1に示した堆積膜形成装置において、第
一の基体加熱用ヒーター204に直径40mmのアルミ
ニウム製の円筒状基体203を設置し、次に円筒状基体
203に第二の基体加熱用ヒーター205を設置した後
に、反応容器201内を排気し、円筒状基体203上に
a−Si膜を表7に示す第一の基体加熱用ヒーター20
4と第二の基体加熱用ヒーター205の設定が異なる成
膜条件に従って成膜し、図4(C)に示す層構成の電子
写真用光受容部材を作成した。
【0147】(比較例5)図5に示した堆積膜形成装置
において、基体加熱用ヒーター503にアルミニウム製
の円筒状基体502の外面を保持しながら配置した後
に、反応容器501内を排気した、基体加熱用ヒーター
503も設定を実施例5の第一の基体加熱用ヒーターと
同様にした以外は、実施例5と同様にして、電子写真用
光受容部材を作成した。
【0148】実施例5及び比較例5で作成した電子写真
用光受容部材を実施例1と同様の手順で評価した。その
結果、実施例5の電子写真用光受容部材は、比較例5の
電子写真用光受容部材に対して、黒ポチ数で0.66、
画像濃度は0.62、球状突起数は0.71となり、比
較例5の電子写真用光受容部材に対して実施例5の電子
写真用光受容部材の方が、画像欠陥が少なく特性均一性
に優れている。
【0149】以上の結果より、本発明に従えば、特性に
優れた堆積膜を形成することが出来、この堆積膜を用い
ることにより優れた電子写真用光受容部材を形成可能で
あることが判明した。
【0150】
【表7】 (実施例6)実施例2において、直径24mmのアルミ
ニウム製の円筒状基体203を用い、表8の示す成膜条
件に従った以外は、実施例2と同様にして、図4(E)
に示す層構成の電子写真用光受容部材を作成した。
【0151】実施例6で作成した電子写真用光受容部材
を実施例1と同様の手順で評価した。その結果、実施例
1と同様な画像欠陥と特性均一性が得られ、本発明に従
えば、特性に優れた堆積膜を形成することが出来、この
堆積膜を用いることにより優れた電子写真用光受容部材
を形成可能であることが判明した。
【0152】
【表8】 (実施例7)実施例3において、直径16mmのアルミ
ニウム製の円筒状基体303を用い、冷却機構を組み込
んだ第一の基体加熱ヒーター304及び第二の基体加熱
ヒーター305を用い、表9の示す成膜条件に従った以
外は、実施例3と同様にして、図4(C)に示す層構成
の電子写真用光受容部材を作成した。
【0153】実施例7で作成した電子写真用光受容部材
を実施例1と同様の手順で評価した。その結果、実施例
1と同様な画像欠陥と特性均一性が得られ、本発明に従
えば、特性に優れた堆積膜を形成することが出来、この
堆積膜を用いることにより優れた電子写真用光受容部材
を形成可能であることが判明した。
【0154】
【表9】
【0155】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
堆積膜の特性むらや堆積膜の構造欠陥を増加させること
無く基体の小型化、特には電子写真用光受容部材の小径
化が可能であり、生産性に優れた堆積膜を形成するのに
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の堆積膜形成装置の一例を示す模式図で
ある。
【図2】図2(A)は本発明の別の堆積膜形成装置の一
例を示す上面模式図であり、図2(B)は図2(A)の
縦断模式図である。
【図3】図3(A)は本発明の更に別の堆積膜形成装置
の一例を示す上面模式図であり、図3(B)は図3
(A)の縦断模式図である。
【図4】図4(A)〜(E)は本発明を用いて電子写真
用光受容部材を作成する場合の層構成を示す模式的構成
図である。
【図5】従来の堆積膜形成装置の一例を示す模式図であ
る。
【図6】図6(A)は従来の堆積膜形成装置の他の例を
示す上面模式図であり、図6(B)は図6(A)の縦断
模式図である。
【符号の説明】
100,200,300,500,600 堆積膜形
成装置 101,201,301,501,601 反応容器 102,203,303,502,603 基体 103,204,304 第一の基体加熱用ヒーター
(第1の加熱手段) 104,205,305 第二の基体加熱用ヒーター
(第2の加熱手段) 105,208,308,505,608 原料ガス
供給管 106,206,306,506,606 マッチン
グボックス 107,507 ガス導入管 108,508 導入バルブ 110,510 真空計 111,212,312,511,612 排気管 112,512 排気バルブ 113,513 排気装置 114,514 ロータリーポンプ 115,515 メカニカルブースターポンプ 202,302,602 高周波電極 207,307,607 高周波電源 209,309,609 モーター 210,310,610 ギヤ 211,611 内部チャンバ 400 電子写真用光受容部材 401 基体 402 光導電層 403 表面層 404 電荷注入阻止層 405 電荷発生層 406 電荷輸送層 407 上部阻止層 503,604 基体加熱用ヒーター

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧可能な反応容器と、該反応容器内を
    排気する排気部からなる堆積膜形成装置を用い、前記反
    応容器内に基体を配置し、該基体を加熱し、原料ガス及
    び放電電力を前記反応容器内に導入し、該放電電力によ
    って前記原料ガスを分解することにより前記基体上に堆
    積膜を形成する堆積膜形成方法において、前記基体の加
    熱手段が複数からなり、まず第一の加熱手段をあらかじ
    め前記反応容器内に設置し、次に該第一の加熱手段に対
    して前記基体を設置し、最後に第二の加熱手段を該基体
    に対して設置し、その後前記第一及び第二の加熱手段に
    より前記基体を加熱することを特徴とする堆積膜形成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記基体が複数の円筒状基体であり、該
    基体が前記反応容器内に同一円周上に配置され、該円筒
    状基体を回転させる手段を有し、原料ガスを前記円筒状
    基体の配置円内に導入する手段と、放電電力を前記円筒
    状基体の配置円内に導入する放電電極とを有する請求項
    1に記載の堆積膜形成方法。
  3. 【請求項3】 前記反応容器内に配置される基体が複数
    の円筒状基体であり、前記反応容器内に放電電力を導入
    する為の放電電極を複数有する請求項1に記載の堆積膜
    形成方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の円筒状基体を同心円上に配置
    する請求項3に記載の堆積膜形成方法。
  5. 【請求項5】 前記基体の第一の加熱手段及び/又は第
    二の加熱手段が、基体の冷却手段を兼ねる請求項1乃至
    4のうちいずれか1項に記載の堆積膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記基体の第一の加熱手段及び第二の加
    熱手段の加熱温度が異なる請求項1乃至5のうちいずれ
    か1項に記載の堆積膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記基体が直径40mm以下16mm以
    上の円筒状である請求項1乃至6のうちいずれか1項に
    記載の堆積膜形成方法。
  8. 【請求項8】 前記基体が直径30mm以下16mm以
    上の円筒状である請求項1乃至7のうちいずれか1項に
    記載の堆積膜形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008091532A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Sanyo Electric Co Ltd 太陽電池モジュール

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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