JPH1110173A - 酢酸含有廃水からの酢酸回収方法 - Google Patents

酢酸含有廃水からの酢酸回収方法

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JPH1110173A
JPH1110173A JP16257097A JP16257097A JPH1110173A JP H1110173 A JPH1110173 A JP H1110173A JP 16257097 A JP16257097 A JP 16257097A JP 16257097 A JP16257097 A JP 16257097A JP H1110173 A JPH1110173 A JP H1110173A
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acetic acid
distillation column
additive
recovering
wastewater
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JP16257097A
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Masahiko Maesaki
雅彦 前崎
Minoru Nakajima
実 中島
Hideo Hasegawa
英雄 長谷川
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酢酸含有廃水から、高純度の酢酸を効率的に
回収する方法を提供すること。 【解決手段】 酢酸含有廃水に前処理を施して得た酢酸
含有処理液を、酢酸より高い沸点を有し、且つ水と共沸
混合物を形成し得る添加剤の存在下に共沸蒸留を行っ
て、水と添加剤とからなる留出液と、酢酸と添加剤とか
らなる缶出液とを分離・回収する酢酸の回収方法であっ
て、該前処理として、酢酸含有廃水を、該廃水が液相を
保持する圧力下で貴金属担持固体触媒を用いて触媒湿式
酸化処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酢酸含有廃水から酢
酸を回収する方法に関し、更に詳しくは、酢酸含有廃水
から高純度の酢酸を回収する際の、該酢酸含有廃水の前
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、酢酸含有廃水の処理方法には、
活性汚泥法、直接燃焼法が広く知られている。しかし、
これらの方法はいずれも他の全有機炭素成分(以下、T
OC成分と称することもある。)と共に酢酸をも処分し
てしまう方法であり、有効資源のリサイクルという観点
からすれば決して好ましい方法ではない。また、余剰汚
泥等の副生もあり、地球環境保全上も好ましくない。
【0003】上記の有効資源リサイクルとして、酢酸を
回収するために、蒸留回収することが提案されており、
この蒸留回収方法としては、オランダ国特許第73−1
6510号、ドイツ連邦国特許第3408239号、ソ
ビエト連邦国特許第1268564号、特開平6−65
139号公報等各種の提案がなされているが、これらの
方法はいずれも酢酸濃度が10重量%以上の酢酸水溶液
を対象にした方法であって、酢酸濃度が数重量%以下の
低い濃度であると、蒸留操作のみで効率的に酢酸を回収
するのは困難である。
【0004】また、酢酸をエステル化して回収する方法
(ハンガリー国特許第40969号、特開昭59−29
633号公報等)も提案されている。しかし、これらの
方法はエステル化と加水分解との2段階の反応工程を必
要とし、それに伴ってアルコールの除去、水の除去など
の分離操作も必要となるため、プロセス全体が長くなっ
て設備コストが増大する。
【0005】その他の方法として、有機溶剤による抽出
法も提案されており、抽出溶剤として、ホスファンオキ
サイド(特開昭63−44539号公報)、アミン及び
燐酸エステル(特開昭55−154935号公報)、燐
酸エステル(特開昭57−56002号公報)等の有機
溶媒が提案されている。しかしながら、酢酸含有廃水に
は一般に酢酸以外にも多くの不純物が含有されており、
これらの中から酢酸のみを選択的に抽出するのは困難で
ある。そのため、酢酸抽出後に抽出剤相から酢酸を精製
する操作が必要となる。
【0006】また、蒸留回収、エステル化回収の場合に
おいても同様に、廃水が酢酸以外の不純物を含有する場
合には、酢酸の精製操作が必要となり、このことが酢酸
含有廃水からの酢酸回収を更に困難なものにしている。
【0007】従って、例えばテレフタル酸ジメチル製造
プロセスからの廃水中には酢酸以外にもギ酸、ホルムア
ルデヒド、メタノール等が含まれており、しかも酢酸濃
度も1〜4重量%と低い。この為に、廃水中の酢酸は効
率的に回収するのが困難であり、活性汚泥法、直接燃焼
法等により有効活用されること無く分解処理されている
のが実状であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術が有していた問題点を解決し、酢酸含有廃水中
に酢酸より低沸点及び高沸点の有機不純物のいずれが存
在していても、該酢酸含有廃水から高純度の酢酸を効率
的に回収する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記従来技
術に鑑み、特に、酢酸回収操作を行う前の酢酸含有廃水
に対して行う酢酸以外の有機物の処理方法について鋭意
検討を行い、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の目的は、酢酸含有廃水に前
処理を施して得た酢酸含有処理液を、酢酸より高い沸点
を有し、且つ水と共沸混合物を形成し得る添加剤の存在
下に共沸蒸留を行って、水と添加剤とからなる留出液
と、酢酸と添加剤とからなる缶出液とを分離・回収する
酢酸の回収方法であって、該前処理として、酢酸含有廃
水を、該廃水が液相を保持する圧力下で貴金属担持固体
触媒を用いて触媒湿式酸化処理を行うことを特徴とす
る、酢酸含有廃水からの酢酸回収方法によって達成する
ことが出来る。
【0011】本発明の回収方法においては、酢酸含有廃
水に施す前処理として、該廃水が液相を保持する圧力下
で貴金属担持固体触媒を用いて触媒湿式酸化処理を行う
ことが必要である。該触媒湿式酸化処理を行うことによ
り、酢酸含有廃水中に含まれている酢酸以外の有機物
を、炭酸ガスと水とに分解することができ、酢酸含有廃
水から、効率良く酢酸を回収することができる。
【0012】該触媒湿式酸化処理においては、酸化剤と
して酸素含有ガスを使用することができ、具体的には、
空気、酸素濃度21容積%以上の高濃度酸素含有ガス、
オゾンを挙げることができるが、中でも経済的観点か
ら、該酸素含有ガスは空気であることが好ましい。
【0013】該酸素含有ガスの使用量は、有機物を完全
に水、二酸化炭素、窒素に分解するのに必要な理論酸素
量の5倍以下であればよく、3倍以下であることが好ま
しい。該使用量は適宜選択することができ、酸素含有ガ
ス使用量が理論酸素量よりも多い領域では、酸素酸化に
よる有機物分解反応が主反応となり、一方、理論酸素量
よりも少ない領域では熱分解による有機物分解反応が主
反応となるが、該有機物の分解のしやすさによって、適
宜選択すればよく、ギ酸、ホルムアルデヒド等の容易に
分解しやすい有機物を酸化処理する場合には、該酸素含
有ガスを使用しない条件も選択することができる。
【0014】本発明の湿式触媒酸化処理における有機物
分解反応において、使用する触媒は固体触媒であって、
具体的にはルテニウム、パラジウム、ロジウム及び白金
よりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属を無機
酸化物及び活性炭に担持した触媒が用いられる。無機酸
化物としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、アルミ
ナ、シリカ、酸化鉄よりなる群から選ばれる少なくとも
1種類以上の酸化物もしくは活性炭などを挙げることが
できる。該固体触媒の形状としては粒状、粉末状、ペレ
ット状、円柱状、破砕状又はハニカム状などの様々な形
状の触媒を使用することができる。
【0015】また、触媒湿式酸化処理装置の反応器内の
反応温度は、150〜280℃の範囲にあることが好ま
しい。該反応温度が150℃未満であると、廃水中に存
在する、酸化分解させるべき有機物の分解反応速度が低
くなり、逆に280℃を越えると廃水中に存在する回収
・再利用すべき酢酸の分解も促進してしまう。該反応温
度は、200〜270℃の範囲にあるのが更に好まし
い。
【0016】次に、該反応器内での反応圧力は25〜7
0kg/cm2Gの範囲内にあることが好ましい。該反
応圧力が25kg/cm2G未満であると、有機物含有
廃水が液相を保持できなくなり、固体触媒との接触面積
が低くなるので、有機物の分解効率が落ち好ましくな
い。逆に70kg/cm2Gを越えると設備費、運転費
等のコスト面で不利となる。
【0017】更に、本発明の回収方法において、廃水の
重量空間速度(以下、WHSVと略記することもあ
る。)は0.1〜20hr-1の範囲内にあるのが好まし
い。ここで、重量空間速度とは、連続型流通反応器の触
媒充填層における廃水の流通速度を意味し、該重量空間
速度が0.1hr-1未満であると、廃水の処理量が低下
し、反応設備とコストとの釣り合いがとれない。一方、
該重量空間速度が20hr-1を越えると、廃水の処理効
率が低下するので、十分な処理性能を発揮し難い。該重
量空間速度は、0.5〜10hr-1の範囲にあるのが特
に好ましい。
【0018】更に、本発明では、上記の湿式触媒酸化処
理を施して得た酢酸含有処理液を、酢酸より高い沸点を
有し、且つ水と共沸混合物を形成し得る添加剤の存在下
に共沸蒸留を行う必要がある。
【0019】本発明で使用する添加剤は、水と共沸混合
物を形成する物質であることが必要であり、酢酸より高
い沸点を有していることが必要であるが、回収した酢酸
から添加剤を分離する操作を容易なものとするために該
添加剤の沸点は酢酸よりも20℃以上高いことが好まし
い。さらに、水と添加剤とからなる共沸混合物と酢酸と
の沸点差を大きくとると、両者の分離操作が容易になる
ため特に好ましい。
【0020】このような条件を満足する添加剤として、
構成炭素数6〜10の脂肪族ケトン、脂肪族エーテル及
び脂肪族エステルを挙げることができ、更に具体的に
は、(1)構成炭素数6〜10の脂肪族ケトンとしてメ
チル−n−アミルケトン、シクロヘキサノン、ジ−n−
プロピルケトン、メチルシクロヘキサノン、メチル−n
−ヘキシルケトン、メチル−n−ヘプチルケトン、
(2)構成炭素数6〜10の脂肪族エーテルとしてジイ
ソアミルエーテル、ジブチルエーテル、及び(3)構成
炭素数6〜10の脂肪族エステルとして酢酸−2−エチ
ルヘキシル、酢酸イソアミル、酢酸アミル等を例示する
ことができる。
【0021】該添加剤を構成する炭素の数が6未満で
は、酢酸との沸点差が小さくなるため分離操作が困難に
なり好ましくない。逆に該炭素数が10を越えると、添
加剤の蒸留精製工程におけるエネルギー使用量が大幅に
増加するため好ましくない。
【0022】これらの添加剤は、単独で用いても良い
し、2種類以上を併用しても良いが、該添加剤の使用量
は水の共沸除去に対する最低必要量の1.1重量倍以上
であることが好ましい。該使用量を1.1重量倍以上と
することにより酢酸含有処理液から効率良く脱水するこ
とが可能となる。
【0023】また、該添加剤を過剰に使用しても、塔底
より酢酸と添加剤とを取り出すことにより、p−トルイ
ル酸やテレフタル酸のような、高沸点の不純物が含まれ
ていても、酢酸と添加剤とを分離する蒸留塔の釜残に高
沸点の不純物が濃縮されることは無くなり、酢酸と高沸
点の不純物とを分離する蒸留精製塔の塔底に高沸点の不
純物が濃縮されて、リボイラーチューブへの該不純物の
付着が原因となる伝熱効率の低下、リボイラーチューブ
の閉塞、といった問題点が発生しない利点がある。
【0024】しかしながら、該使用量が多すぎ、上記共
沸除去に対する最低必要量の5重量倍を越えると、添加
剤と酢酸との分離操作に多くのエネルギーを必要とする
ので、前述の使用量の条件及び工程全体の経済性を十分
考慮したうえで添加剤使用量を設定すればよい。
【0025】本発明の酢酸回収方法は、主に、化学工
場、製紙工場の酸化反応プロセスから排出される廃水を
対象としており、具体的には、アクリル酸、メタクリル
酸等の脂肪族カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸
等の芳香族カルボン酸、これらカルボン酸のエステル製
造プロセス等から排出される廃水に対して適用できる。
【0026】廃水中の含有成分として、酢酸以外には、
酢酸より低沸点の有機不純物として、アルデヒド類、ギ
酸、アルコール類が挙げられ、アルデヒド類としては、
ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド、アルコール類
としてはメタノール、エタノールが挙げられる。
【0027】廃水含有成分の各成分濃度は特に限定はさ
れないが、酢酸濃度が0.1〜50重量%の範囲にある
ことが好ましい。該濃度が0.1重量%未満の場合、多
量の添加剤の投入が必要となる為、設備コストやエネル
ギー使用量が増大する。逆に酢酸濃度が50重量%を越
える場合には、高純度の酢酸を得ることが出来るが、酢
酸回収の為に一般的に行われる蒸留法でも、工業用とし
ては十分な純度を有する酢酸が得られるため、コスト面
で好ましくない。
【0028】以下、本発明の実施態様について図面を以
って説明する。尚、図1及び図2は本発明における廃水
処理を行う装置の概略を示すための模式図である。
【0029】図1において、まず、テレフタル酸ジメチ
ル製造プラント等の廃水は、廃水槽1から廃水送液ポン
プ2により配管3を経て送液され、コンプレッサー4に
て昇圧された酸素含有ガスと混合される。その後、熱交
換器5及びヒーター7で加熱された後、湿式触媒処理塔
6に送液されて、酢酸以外のTOC成分が処理される。
湿式触媒処理塔6内の処理液と処理ガスとは熱交換器5
を経て気液分離槽8に移送された後、気液分離されて処
理ガスは配管9を経て系外へガスパージされ、処理液は
配管10を経て酢酸回収工程に送液される。
【0030】酢酸回収工程では処理液はポンプ11によ
り、配管12経由で第1蒸留塔13に導入される。一
方、添加剤はポンプ37により配管38経由で第1蒸留
塔13に導入される。酢酸含有処理液は第1蒸留塔13
で共沸蒸留されて、酢酸及び添加剤は塔底部の缶出液と
して取り出し、水及び添加剤は塔頂部の留出液として取
り出される。第1蒸留塔13の塔頂部から抜き出された
留出液は液液分離器16に送られる。また、塔底部から
抜き出された缶出液はデカンター18へ送られる。該缶
出液はデカンター18で水相、添加剤相に分離されたの
ち、水相はポンプ19により第1蒸留塔13に戻され、
添加剤相はポンプ20により配管21を経て第4蒸留塔
(脱水塔)22に送られる。
【0031】一方、液液分離器16に導入された第1蒸
留塔13塔頂部からの留出液は添加剤相と水相とに分離
された後、水相はポンプ23により配管24を経て第2
蒸留塔(溶剤回収塔)25に送られる。第2蒸留塔(溶
剤回収塔)25で塔頂から抜き出された溶剤相は液液分
離器16へ戻され、塔底から抜き出された処理液はポン
プ26により送液されて廃棄される。
【0032】一方、第4蒸留塔(脱水塔)22に送られ
た添加剤相は酢酸・添加剤成分と水・添加剤成分とに蒸
留分離され、塔底より抜き出された酢酸・添加剤成分は
ポンプ27により配管28を経て第3蒸留塔(酢酸分離
塔)29に送られ、塔頂から抜き出された水・添加剤成
分はポンプ14により配管15を経て第1蒸留塔13に
戻される。
【0033】該酢酸・添加剤成分は第3蒸留塔(酢酸分
離塔)29で酢酸と添加剤に蒸留分離され、酢酸は塔頂
部から配管30を経てポンプ31により回収酢酸タンク
32へ回収される。一方、塔底部から抜き出された添加
剤は液液分離器16から液液分離された添加剤相と添加
剤タンク36で一緒にされたのち、ポンプ37により配
管38を経て第1蒸留塔13に戻される。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるもので
はない。尚、実施例中の各値は以下の方法により測定を
行った。 重量空間速度: 重量空間速度(hr-1)=廃水供給速度(g/hr)/
触媒重量(g) TOC成分濃度: TOC濃度(ppm)=廃水に含有される有機化合物の
総炭素量(mg)/廃水重量(g)/1000 ガスクロマトグラフィー(各成分濃度の定量): 成分重量濃度(wt%)=成分のGCピーク面積(c
2)×ファクター(wt%/cm2
【0035】[実施例1] 酢酸含有廃水の前処理:湿式触媒酸化処理装置として
の、3B×1.1mSUS316L製の管型流通式反応
器に、外径約3mmφのチタニア球上に2重量%のルテ
ニウムを担持させた触媒5kgを充填し、250℃まで
昇温されたジメチルテレフタレート製造プロセス廃水
(TOC成分濃度472840ppm、酢酸濃度2.7
6重量%)と空気とを混合させて反応器に導入した。廃
水の流量を重量空間速度で2hr-1、空気流量を4Nl
/minと設定した。この時の反応条件は、反応温度を
230℃、反応圧力を30kg/cm2Gと設定した。
廃水を湿式触媒処理した後の酢酸含有処理液を連続的に
取り出し、ガスクロマトグラフィーにより該処理液中の
各成分について定量分析を行った。結果は表1に記載し
た通りであった。
【0036】
【表1】
【0037】[実施例2] 酢酸含有処理液からの酢酸回収:理論段数10段のラボ
パックを充填した蒸留塔を用い、塔頂にメチル−n−ア
ミルケトンを4.80g/minで供給し、塔底に実施
例1の酢酸含有処理液を2.60g/minで供給し
た。塔頂より添加剤相と水相との二相混合液を5.02
g/min(それぞれ2.60g/min、2.42g
/min)で抜き出し、塔底より酢酸、添加剤の混合物
を2.38g/minで抜き出した。このとき還流比は
0.96、添加剤重量比(フィード/留出)は1.85
であり、蒸留塔の塔頂温度は97℃、塔底温度は101
℃であった。留出液、缶出液の液組成、酢酸回収率は表
2に記載した通りであった。
【0038】[実施例3〜4] 酢酸含有処理液からの酢酸回収:実施例1において、添
加剤の種類、添加剤、酢酸含有処理液の供給速度を変え
た以外は、実施例1と同様の方法及び条件で実験を行っ
た。結果は表2に記載した通りであった。
【0039】[比較例1]実施例2において、理論段数
10段のラボパックを充填した蒸留塔に、実施例1の酢
酸含有処理液から代えて、湿式触媒酸化処理を施してい
ない、未処理の酢酸含有廃水を供給すること以外は、同
様の操作を行った。結果を表3に示す。
【0040】[比較例2]実施例2において、添加剤と
して共沸混合物を形成しないものを用いること以外は、
同様の操作を行った。結果を表3に示す。
【0041】[比較例3] 有機溶剤による抽出方法:酢酸を31重量%含有する廃
水を、バッフルを備えた抽出塔の上部に導入し、ジイソ
ブチルケトンを抽出塔の下部に導入し、塔内で向流接触
させて抽出操作を行った。抽出塔上部から取り出された
抽剤層は共沸蒸留塔に送液され、ここで抽剤液から水分
を除去した。一方、塔底液は蒸留塔に送液され、ここで
水を含まない抽出液は溶剤と回収酢酸とに分離した。各
工程から得られた留出分をガスクロマトグラフィーによ
り定量分析を行い分配組成を求めた。結果を表4に示
す。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】本発明の方法によれば、酢酸含有廃水か
ら、高純度の酢酸を安価な設備費と少ないエネルギー使
用量で容易に回収することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する為のプロセスを説明するため
の概略図である。
【図2】本発明を実施する為のプロセスを説明するため
の概略図である。
【符号の説明】
1 ・・・ ポンプ 2 ・・・ 配管 3 ・・・ 廃水糟 4 ・・・ コンプレッサー 5 ・・・ 熱交換器 6 ・・・ 湿式触媒処理塔 7 ・・・ ヒーター 8 ・・・ 気液分離糟 9 ・・・ 配管 10 ・・・ 配管 11 ・・・ ポンプ 12 ・・・ 配管 13 ・・・ 第1蒸留塔 14 ・・・ ポンプ 15 ・・・ 配管 16 ・・・ 液液分離器 17 ・・・ ポンプ 18 ・・・ デカンター 19 ・・・ ポンプ 20 ・・・ ポンプ 21 ・・・ 配管 22 ・・・ 第4蒸留塔(脱水塔) 23 ・・・ ポンプ 24 ・・・ 配管 25 ・・・ 第2蒸留塔(溶剤回収塔) 26 ・・・ ポンプ 27 ・・・ ポンプ 28 ・・・ 配管 29 ・・・ 第3蒸留塔(酢酸分離塔) 30 ・・・ 配管 31 ・・・ ポンプ 32 ・・・ 回収酢酸タンク 33 ・・・ ポンプ 34 ・・・ 配管 35 ・・・ ポンプ 36 ・・・ 添加剤タンク 37 ・・・ ポンプ 38 ・・・ 配管
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 53/08 C07C 53/08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸含有廃水に前処理を施して得た酢酸
    含有処理液を、酢酸より高い沸点を有し、且つ水と共沸
    混合物を形成し得る添加剤の存在下に共沸蒸留を行っ
    て、水と添加剤とから成る留出液と、酢酸と添加剤とか
    ら成る缶出液とを分離・回収する酢酸の回収方法であっ
    て、 該前処理として、酢酸含有廃水を、該廃水が液相を保持
    する圧力下で貴金属担持固体触媒を用いて触媒湿式酸化
    処理を行うことを特徴とする、酢酸含有廃水からの酢酸
    回収方法。
  2. 【請求項2】 貴金属担持固体触媒が、ルテニウム、パ
    ラジウム、ロジウム、イリジウム及び白金からなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種の金属を、無機酸化物または
    活性炭に担持した触媒である、請求項1記載の酢酸回収
    方法。
  3. 【請求項3】 酢酸含有処理液に対して、共沸蒸留を行
    って酢酸を回収する工程が、下記(a)〜(c)の各工
    程を逐次的に含む、請求項1記載の酢酸回収方法。 (a)第1蒸留塔に酢酸含有処理液と添加剤とを導入
    し、塔頂部から水と添加剤とを留出液として取り出し、
    塔底部から酢酸と添加剤とを缶出液として得る第一工
    程。 (b)第1蒸留塔塔頂部からの留出液を水相と添加剤相
    とに液液分離した後、該水相を第2蒸留塔に導入して、
    該第2蒸留塔塔頂から水と添加剤とを留出液として取り
    出し、該第2蒸留塔塔底部から水を缶出液として得、該
    添加剤相は第1蒸留塔に再循環する第二工程。 (c)第1蒸留塔塔底部から出る缶出液を第3蒸留塔に
    導入して、該第3蒸留塔塔頂部から酢酸を留出液として
    取り出し、第3蒸留塔塔底部から添加剤を缶出液として
    取り出す第三工程。
  4. 【請求項4】 第1蒸留塔塔底部から得られる缶出液を
    第3蒸留塔に導入する前に、先ず、第4蒸留塔に導入し
    て、該第4蒸留塔塔頂部から缶出液として取り出した添
    加剤と水とを第1蒸留塔に再循環しつつ、該第4蒸留塔
    塔底部から取り出した酢酸と添加剤とからなる缶出液を
    第3蒸留塔に導入する、請求項3記載の酢酸回収方法。
  5. 【請求項5】 第1蒸留塔塔底部から取り出した缶出液
    を、水相と添加剤相とに液液分離した後、水相を第1蒸
    留塔に再循環し、添加剤相を第3蒸留塔または第4蒸留
    塔に導入する、請求項3記載の酢酸回収方法。
  6. 【請求項6】 添加剤の沸点が、酢酸の沸点よりも20
    ℃以上高い、請求項1記載の酢酸回収方法。
  7. 【請求項7】 添加剤が、構成炭素数が6〜10の脂肪
    族ケトン、構成炭素数が6〜10の脂肪族エーテル、及
    び構成炭素数が6〜10の脂肪族エステルからなる群か
    ら選ばれる少なくとも一種の化合物である、請求項1記
    載の酢酸回収方法。
  8. 【請求項8】 脂肪族ケトンが、メチル−n−アミルケ
    トン、シクロヘキサノン、ジ−n−プロピルケトン、メ
    チルシクロヘキサノン、メチル−n−ヘキシルケトン、
    及びメチル−n−ヘプチルケトンからなる群から選ばれ
    る少なくとも一種のケトンである、請求項7記載の酢酸
    回収方法。
  9. 【請求項9】 脂肪族エーテルが、ジイソアミルエーテ
    ル及び/またはジブチルエーテルである、請求項7記載
    の酢酸回収方法。
  10. 【請求項10】 脂肪族エステルが、酢酸−2−エチル
    ヘキシル、酢酸イソアミル、及び酢酸アミルからなる群
    から選ばれる少なくとも一種のエステルである、請求項
    7記載の酢酸回収方法。
  11. 【請求項11】 添加剤の投入量が、系内の水の共沸除
    去に対する最低必要量を基準として、1.1重量倍以上
    5重量倍以下である、請求項1記載の酢酸回収方法。
  12. 【請求項12】 酢酸含有廃水が、芳香族カルボン酸、
    脂肪族カルボン酸、及びそれらのエステル製造プロセス
    からなる群から選ばれる少なくとも一種のプロセスより
    排出された廃水である、請求項1記載の酢酸回収方法。
  13. 【請求項13】 酢酸含有廃水中の酢酸濃度が0.1〜
    50重量%の範囲にある、請求項1記載の酢酸回収方
    法。
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