JPH1110312A - 単結晶の連続的製造方法 - Google Patents
単結晶の連続的製造方法Info
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- JPH1110312A JPH1110312A JP17032697A JP17032697A JPH1110312A JP H1110312 A JPH1110312 A JP H1110312A JP 17032697 A JP17032697 A JP 17032697A JP 17032697 A JP17032697 A JP 17032697A JP H1110312 A JPH1110312 A JP H1110312A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】大型の単結晶が速い結晶成長速度で核発生なく
安定して製造できる、生産性の高い単結晶の連続的製造
方法を提供する。 【解決手段】断熱質鋳型と種結晶を用いて、加熱溶解し
た単結晶の原料を種結晶と接触させて種結晶を部分的に
溶解した後、単結晶の成長を開始する単結晶の連続的製
造方法において、単結晶の原料および種結晶が鋳造可能
な金属またはその合金であり、該種結晶の溶解が実質的
に停滞した後種結晶の冷却を開始または強化することに
より種結晶を成長させ、該冷却により種結晶から成長し
た単結晶の長さ相当量を、結晶成長方向と逆方向に鋳型
から種結晶から成長した該単結晶を連続的または間欠的
に引き出すことにより単結晶を成長させる。また断熱質
鋳型の材質が黒鉛またはセラミック質である。
安定して製造できる、生産性の高い単結晶の連続的製造
方法を提供する。 【解決手段】断熱質鋳型と種結晶を用いて、加熱溶解し
た単結晶の原料を種結晶と接触させて種結晶を部分的に
溶解した後、単結晶の成長を開始する単結晶の連続的製
造方法において、単結晶の原料および種結晶が鋳造可能
な金属またはその合金であり、該種結晶の溶解が実質的
に停滞した後種結晶の冷却を開始または強化することに
より種結晶を成長させ、該冷却により種結晶から成長し
た単結晶の長さ相当量を、結晶成長方向と逆方向に鋳型
から種結晶から成長した該単結晶を連続的または間欠的
に引き出すことにより単結晶を成長させる。また断熱質
鋳型の材質が黒鉛またはセラミック質である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型の単結晶が速
い鋳造速度で新たな核発生なく安定して製造できる、単
結晶の連続的製造方法に関するものである。
い鋳造速度で新たな核発生なく安定して製造できる、単
結晶の連続的製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来単結晶材は鋳型出口の内壁面温度が
凝固点以上に保たれた鋳型を用いる方法(特開昭55−
46265号公報)が知られている。この方法では加熱
した鋳型の外で原料を凝固させるため、特に大型の鋳塊
の鋳造ではブレークアウトの危険性が高くなる。そのた
め凝固界面の形状を精密に制御する必要があり、大型化
や結晶成長速度を早くして生産性を高めることが難しい
という欠点を有していた。また、特開平7−30066
7号公報に記載の種結晶を用いるアルミニウム合金単結
晶ターゲットの製造方法では鋳造材の引き出し方向を鋳
型中心軸に対し2°以内に精密に制御する必要があり、
引き出し方向のわずかなばらつきで鋳型表面に結晶核が
発生する等必ずしも十分なものではない。
凝固点以上に保たれた鋳型を用いる方法(特開昭55−
46265号公報)が知られている。この方法では加熱
した鋳型の外で原料を凝固させるため、特に大型の鋳塊
の鋳造ではブレークアウトの危険性が高くなる。そのた
め凝固界面の形状を精密に制御する必要があり、大型化
や結晶成長速度を早くして生産性を高めることが難しい
という欠点を有していた。また、特開平7−30066
7号公報に記載の種結晶を用いるアルミニウム合金単結
晶ターゲットの製造方法では鋳造材の引き出し方向を鋳
型中心軸に対し2°以内に精密に制御する必要があり、
引き出し方向のわずかなばらつきで鋳型表面に結晶核が
発生する等必ずしも十分なものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大型
の単結晶が速い結晶成長速度で核発生なく安定して製造
できる、生産性の高い単結晶の連続的製造方法に関する
ものである。
の単結晶が速い結晶成長速度で核発生なく安定して製造
できる、生産性の高い単結晶の連続的製造方法に関する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種結晶を
用いる大型単結晶の連続的製造方法において、単結晶が
成長する凝固界面に注目し、単結晶が成長する凝固界面
部分の鋳型の材質、構造や温度分布、種結晶の冷却機構
について鋭意検討した。その結果、断熱質鋳型を用いて
種結晶の冷却による単結晶の成長量と引き出しを量を特
定の条件に制御することによって、大型の単結晶が鋳型
表面に結晶核が発生することなく安定して高い成長速度
で製造できることを見い出し、本発明を完成させるに至
った。
用いる大型単結晶の連続的製造方法において、単結晶が
成長する凝固界面に注目し、単結晶が成長する凝固界面
部分の鋳型の材質、構造や温度分布、種結晶の冷却機構
について鋭意検討した。その結果、断熱質鋳型を用いて
種結晶の冷却による単結晶の成長量と引き出しを量を特
定の条件に制御することによって、大型の単結晶が鋳型
表面に結晶核が発生することなく安定して高い成長速度
で製造できることを見い出し、本発明を完成させるに至
った。
【0005】すなわち、本発明は以下に示すものであ
る。 (1)断熱質鋳型と種結晶を用いて、加熱溶解した単結
晶の原料を種結晶と接触させて種結晶を部分的に溶解し
た後、単結晶の成長を開始する単結晶の連続的製造方法
において、単結晶の原料および種結晶が鋳造可能な金属
またはその合金であり、該種結晶の溶解が実質的に停滞
した後種結晶の冷却を開始または強化することにより種
結晶を成長させ、該冷却により種結晶から成長した単結
晶の長さ相当量を、結晶成長方向と逆方向に種結晶から
成長した該単結晶を鋳型から連続的または間欠的に引き
出すことにより単結晶を成長させる単結晶の連続的製造
方法。 (2)断熱質鋳型の材質が黒鉛またはセラミック質であ
る上記(1)記載の製造方法。 (3)断熱質鋳型が原料の融点以下に保温されている上
記(1)記載の製造方法。 (4)断熱質鋳型が底のない箱型または筒型状である上
記(1)記載の製造方法 (5)断熱質鋳型を下部に取り付けた溶解または保持用
ルツボで原料を溶解し、一定温度で保持して、該鋳型内
に該原料を装入する上記(1)記載の製造方法。 以下、本発明を詳細に説明する。
る。 (1)断熱質鋳型と種結晶を用いて、加熱溶解した単結
晶の原料を種結晶と接触させて種結晶を部分的に溶解し
た後、単結晶の成長を開始する単結晶の連続的製造方法
において、単結晶の原料および種結晶が鋳造可能な金属
またはその合金であり、該種結晶の溶解が実質的に停滞
した後種結晶の冷却を開始または強化することにより種
結晶を成長させ、該冷却により種結晶から成長した単結
晶の長さ相当量を、結晶成長方向と逆方向に種結晶から
成長した該単結晶を鋳型から連続的または間欠的に引き
出すことにより単結晶を成長させる単結晶の連続的製造
方法。 (2)断熱質鋳型の材質が黒鉛またはセラミック質であ
る上記(1)記載の製造方法。 (3)断熱質鋳型が原料の融点以下に保温されている上
記(1)記載の製造方法。 (4)断熱質鋳型が底のない箱型または筒型状である上
記(1)記載の製造方法 (5)断熱質鋳型を下部に取り付けた溶解または保持用
ルツボで原料を溶解し、一定温度で保持して、該鋳型内
に該原料を装入する上記(1)記載の製造方法。 以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】単結晶の連続的な製造方法として
は種結晶を用いた連続鋳造法がある。種結晶は、通常、
製造する単結晶と同じ結晶方位を有するものが必要であ
る。一般的な歪み焼鈍法やブリッジマン法により得られ
る単結晶が種結晶として利用できる。
は種結晶を用いた連続鋳造法がある。種結晶は、通常、
製造する単結晶と同じ結晶方位を有するものが必要であ
る。一般的な歪み焼鈍法やブリッジマン法により得られ
る単結晶が種結晶として利用できる。
【0007】連続鋳造法とは、溶融金属を底のない、あ
るいは両端が閉じていない鋳型(連続鋳造用鋳型)で連
続的に引き出すことにより、正方形、長方形、円形など
の断面形状の長尺製品を製造する方法をいう。一般的に
鋳型は、アルミニウム合金、銅、あるいは、変形が少な
く、潤滑剤を必要としないセラミック質や黒鉛等の材質
のものが使用される。連続鋳造装置には垂直式と水平式
があるが、本発明の製造方法はいずれにも適応出来る。
るいは両端が閉じていない鋳型(連続鋳造用鋳型)で連
続的に引き出すことにより、正方形、長方形、円形など
の断面形状の長尺製品を製造する方法をいう。一般的に
鋳型は、アルミニウム合金、銅、あるいは、変形が少な
く、潤滑剤を必要としないセラミック質や黒鉛等の材質
のものが使用される。連続鋳造装置には垂直式と水平式
があるが、本発明の製造方法はいずれにも適応出来る。
【0008】本発明において用いる結晶方位を有する単
結晶材は、鋳型内に装入した種結晶に溶解した原料を一
方向に凝固成長させることで得られる。ここでいう単結
晶とは結晶構造が完全に均一な単結晶の他一般的な凝固
法で得られる空孔、転位、サブグレイン等の欠陥を含ん
だ結晶構造がやや不完全な単結晶を含む。
結晶材は、鋳型内に装入した種結晶に溶解した原料を一
方向に凝固成長させることで得られる。ここでいう単結
晶とは結晶構造が完全に均一な単結晶の他一般的な凝固
法で得られる空孔、転位、サブグレイン等の欠陥を含ん
だ結晶構造がやや不完全な単結晶を含む。
【0009】この種結晶の結晶方位を継承した単結晶を
成長させるために、種結晶は加熱溶解した単結晶原料と
接触させて部分的に溶解し、その溶解が実質的に停滞し
た後結晶成長を開始させる。鋳型は入り口側で種結晶の
融解点以上の高温、出口側でそれ以下の低温度の温度勾
配を有している。この鋳型内での溶解が実質的に停滞し
た時、鋳型入り口から融解点以上にある鋳型部分に接し
ているところまで種結晶が溶解して原料と混合し、種結
晶の先端における固液界面は鋳型内の一定位置に静止し
ている。この後、鋳型の温度分布を殆ど変化させず、種
結晶の冷却を開始または強化して種結晶から単結晶を成
長させる。続いてこの単結晶の成長長さ相当量を結晶成
長方向と逆方向に種結晶から成長した該単結晶を鋳型か
ら引き出して鋳造を開始する。この単結晶の成長部分に
対応する鋳型温度は原料の融解点以上である為、この引
き出し操作で鋳型から生じる結晶核による凝固は起こら
ない。種結晶の引き出し量に対応して単結晶が成長する
ので、単結晶の成長相当量を引き続き連続的または間欠
的に引き出す事により単結晶が成長する。
成長させるために、種結晶は加熱溶解した単結晶原料と
接触させて部分的に溶解し、その溶解が実質的に停滞し
た後結晶成長を開始させる。鋳型は入り口側で種結晶の
融解点以上の高温、出口側でそれ以下の低温度の温度勾
配を有している。この鋳型内での溶解が実質的に停滞し
た時、鋳型入り口から融解点以上にある鋳型部分に接し
ているところまで種結晶が溶解して原料と混合し、種結
晶の先端における固液界面は鋳型内の一定位置に静止し
ている。この後、鋳型の温度分布を殆ど変化させず、種
結晶の冷却を開始または強化して種結晶から単結晶を成
長させる。続いてこの単結晶の成長長さ相当量を結晶成
長方向と逆方向に種結晶から成長した該単結晶を鋳型か
ら引き出して鋳造を開始する。この単結晶の成長部分に
対応する鋳型温度は原料の融解点以上である為、この引
き出し操作で鋳型から生じる結晶核による凝固は起こら
ない。種結晶の引き出し量に対応して単結晶が成長する
ので、単結晶の成長相当量を引き続き連続的または間欠
的に引き出す事により単結晶が成長する。
【0010】本発明の方法により使用できる原料や種結
晶に制限はないが、断熱質鋳型の材質上金属またはその
合金の単結晶の製造が容易である。またアルミニウムま
たはその合金においては黒鉛質の断熱質鋳型を用いるこ
とにより、特に高純度な原料が汚染なく使用できるメリ
ットがある。
晶に制限はないが、断熱質鋳型の材質上金属またはその
合金の単結晶の製造が容易である。またアルミニウムま
たはその合金においては黒鉛質の断熱質鋳型を用いるこ
とにより、特に高純度な原料が汚染なく使用できるメリ
ットがある。
【0011】断熱質鋳型は原料の溶湯と反応しない、熱
伝導率の低い黒鉛やセラミック質が好ましい。また、断
熱質鋳型を原料の融点以下の範囲に保温しておくと、凝
固界面での単結晶の成長量と引き出し量の制御が容易に
なる。さらに、本発明の方法には鋳型表面から生じる結
晶核による凝固を防止するためにも断熱質の鋳型が良好
であり、黒鉛やセラミック質等が好ましい。
伝導率の低い黒鉛やセラミック質が好ましい。また、断
熱質鋳型を原料の融点以下の範囲に保温しておくと、凝
固界面での単結晶の成長量と引き出し量の制御が容易に
なる。さらに、本発明の方法には鋳型表面から生じる結
晶核による凝固を防止するためにも断熱質の鋳型が良好
であり、黒鉛やセラミック質等が好ましい。
【0012】本発明の方法は、鋳造可能な金属およびそ
の合金に適用できる。具体的には、原子番号12のマグ
ネシウムから原子番号82の鉛までの金属およびその合
金に適用できる。また、これら金属元素の中で融点の低
いアルミニウム、銅、亜鉛、ガリウム、錫、鉛、金、銀
は鋳型材質に黒鉛等の一般的な素材が利用できることか
ら適用が容易である。
の合金に適用できる。具体的には、原子番号12のマグ
ネシウムから原子番号82の鉛までの金属およびその合
金に適用できる。また、これら金属元素の中で融点の低
いアルミニウム、銅、亜鉛、ガリウム、錫、鉛、金、銀
は鋳型材質に黒鉛等の一般的な素材が利用できることか
ら適用が容易である。
【0013】次に一例として本発明の連続的製造方法に
よりアルミニウム合金単結晶を製造する場合について説
明する。原料であるアルミニウム合金はルツボ内で溶解
し、そのルツボの下部に取り付けられた鋳型には種結晶
が装入されている。鋳造開始前の鋳型温度分布は、その
ルツボや溶解したアルミニウム合金からの熱の流入によ
り鋳型入り口がアルミニウム合金の融点以上に加熱さ
れ、一方の鋳型出口側では必要に応じて冷却され融点以
下になっている。この鋳型は鋳型入り口がアルミニウム
合金の融点以上になるよう周囲を加熱しても良い。
よりアルミニウム合金単結晶を製造する場合について説
明する。原料であるアルミニウム合金はルツボ内で溶解
し、そのルツボの下部に取り付けられた鋳型には種結晶
が装入されている。鋳造開始前の鋳型温度分布は、その
ルツボや溶解したアルミニウム合金からの熱の流入によ
り鋳型入り口がアルミニウム合金の融点以上に加熱さ
れ、一方の鋳型出口側では必要に応じて冷却され融点以
下になっている。この鋳型は鋳型入り口がアルミニウム
合金の融点以上になるよう周囲を加熱しても良い。
【0014】種結晶の冷却位置を鋳型出口を基準に一定
位置に保持して、種結晶側からの脱熱とアルミニウム合
金溶湯からの熱の供給とがバランスして種結晶が一部溶
解した状態に種結晶を冷却する。この操作により原料溶
湯と種結晶の固液凝固界面が鋳型内で一定位置に形成さ
れ、種結晶の固液凝固界面が一定位置に静止した後、種
結晶の冷却を開始または強化し、数秒から数十分保持す
る。これにより種結晶からの結晶成長が起こり凝固界面
がアルミニウム合金溶湯側に移動して種結晶の結晶方位
を継承した単結晶が成長する。この成長は鋳型の高温側
に向かい、成長した単結晶材の凝固界面相当位置の鋳型
温度はアルミニウム合金の融点以上にあり、鋳型から生
じる結晶核の発生がなく、種結晶のみから単結晶が成長
する。この種結晶の冷却強化は種結晶の脱・給熱バラン
ス時の冷却位置を鋳型側に移動したり冷却水等の冷却媒
の量を増すことで達成できる。たとえば種結晶の冷却位
置の鋳型側への移動は単結晶の継続的な成長の為には凝
固界面の温度バランスを大きく変化させないよう1〜2
mmから50〜100mm程度が良い。
位置に保持して、種結晶側からの脱熱とアルミニウム合
金溶湯からの熱の供給とがバランスして種結晶が一部溶
解した状態に種結晶を冷却する。この操作により原料溶
湯と種結晶の固液凝固界面が鋳型内で一定位置に形成さ
れ、種結晶の固液凝固界面が一定位置に静止した後、種
結晶の冷却を開始または強化し、数秒から数十分保持す
る。これにより種結晶からの結晶成長が起こり凝固界面
がアルミニウム合金溶湯側に移動して種結晶の結晶方位
を継承した単結晶が成長する。この成長は鋳型の高温側
に向かい、成長した単結晶材の凝固界面相当位置の鋳型
温度はアルミニウム合金の融点以上にあり、鋳型から生
じる結晶核の発生がなく、種結晶のみから単結晶が成長
する。この種結晶の冷却強化は種結晶の脱・給熱バラン
ス時の冷却位置を鋳型側に移動したり冷却水等の冷却媒
の量を増すことで達成できる。たとえば種結晶の冷却位
置の鋳型側への移動は単結晶の継続的な成長の為には凝
固界面の温度バランスを大きく変化させないよう1〜2
mmから50〜100mm程度が良い。
【0015】続いてこの冷却条件の変更によるアルミニ
ウム合金の凝固進行量と同じ距離もしくはそれ以下を凝
固方向とは逆方向に引き出し、鋳造を開始する。このよ
うな条件で引き出しを開始した後は単結晶の成長する時
間を置き、成長分を引き出す操作を繰り返して鋳造を続
ける。凝固量と引き出し量が実質的に一致させ得られれ
ばこの操作は間欠だけではなく連続して行なうことも可
能である。引き出し速度は2mm/分以上であることが望
ましく数mm/分から300mm/分が好ましい。2mm/分以
下では合金元素の偏析が生じる為、純アルミニウムの場
合は問題無いが合金材では均一な濃度の単結晶材が得ら
れない。300mm/分以上では装置の機構上単結晶化のバ
ランスをとる事は難しく、引き出し量の制御が難しくな
る。
ウム合金の凝固進行量と同じ距離もしくはそれ以下を凝
固方向とは逆方向に引き出し、鋳造を開始する。このよ
うな条件で引き出しを開始した後は単結晶の成長する時
間を置き、成長分を引き出す操作を繰り返して鋳造を続
ける。凝固量と引き出し量が実質的に一致させ得られれ
ばこの操作は間欠だけではなく連続して行なうことも可
能である。引き出し速度は2mm/分以上であることが望
ましく数mm/分から300mm/分が好ましい。2mm/分以
下では合金元素の偏析が生じる為、純アルミニウムの場
合は問題無いが合金材では均一な濃度の単結晶材が得ら
れない。300mm/分以上では装置の機構上単結晶化のバ
ランスをとる事は難しく、引き出し量の制御が難しくな
る。
【0016】あらかじめセットした時間あるいは長さを
任意の速度で鋳造材を引き出し、その後所定の時間静止
させ、さらに引き出すといったサイクルを繰り返す事に
より連続した単結晶材が得られる。このような間欠ある
いは連続的な引き出し法を用いることにより、鋳型内で
の凝固が規則的になり、鋳造開始から終了時にかけて種
結晶以外からの新しい核の発生が防止でき、安定した鋳
造開始と早い鋳造速度での単結晶化が容易に達成される
とともに、平滑な鋳肌面が得られる。
任意の速度で鋳造材を引き出し、その後所定の時間静止
させ、さらに引き出すといったサイクルを繰り返す事に
より連続した単結晶材が得られる。このような間欠ある
いは連続的な引き出し法を用いることにより、鋳型内で
の凝固が規則的になり、鋳造開始から終了時にかけて種
結晶以外からの新しい核の発生が防止でき、安定した鋳
造開始と早い鋳造速度での単結晶化が容易に達成される
とともに、平滑な鋳肌面が得られる。
【0017】本発明の方法によれば単結晶が連続的に製
造でき、特に大型の単結晶が得られる。本発明により製
造した単結晶は、例えば、スパッタリングターゲット等
に利用することができる。スパッタリング法は、良質の
薄膜が得られ、生産性が高く、被コート材のダメージが
少ない等の理由により、反射膜、遮光膜、防湿膜、配線
材等に工業的に広く利用されている。また、スパッタリ
ング用ターゲットの結晶方位を制御することで成膜特性
を優れたものにすることができる。
造でき、特に大型の単結晶が得られる。本発明により製
造した単結晶は、例えば、スパッタリングターゲット等
に利用することができる。スパッタリング法は、良質の
薄膜が得られ、生産性が高く、被コート材のダメージが
少ない等の理由により、反射膜、遮光膜、防湿膜、配線
材等に工業的に広く利用されている。また、スパッタリ
ング用ターゲットの結晶方位を制御することで成膜特性
を優れたものにすることができる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
れに限定されるものではない。
【0019】実施例1 図1に示すように、黒鉛坩堝2の底部に水平に取り付け
た内寸が幅400mm、高さ15mm、長さ200mm
の黒鉛鋳型3内に、幅395mm、厚さ15mm、長さ
300mmの表面が(110)面を持つアルミニウムを
種結晶4として鋳型に装入し、その鋳型の出口端3’’
から原料の(Al−0.5%Cu)合金1の溶湯と反対
方向に100mmの種結晶の位置に水冷ノズル5セット
し、室温(約20℃)の水1リットル/分で冷却しながら黒
鉛坩堝2に装入した原料の0.5%の銅を含有するアル
ミニウム合金を溶解した。鋳型入り口部分(図1の鋳型
入口端3’)のアルミニウム合金溶湯温度が720℃に
安定し、黒鉛鋳型3内で種結晶が一部溶解し凝固界面の
位置が一定となるのを確認した後、種結晶4の冷却位置
を黒鉛鋳型3側に10mm移動して15分保持した。そ
の後100mm/分の速度で種結晶4を0.2mm引き
出し、続いて2秒間隔で0.2mmづつ引き出し鋳造を
開始した。長さ600mmの大型の連続鋳造板を得た。
得られた板はX線回折による方位測定の結果、種結晶か
ら連続して成長した(110)面を持つアルミニウム
(Al−0.5%Cu)合金の単結晶であることを確認
した。結晶方位は、この連続鋳造板と種結晶から切り出
した測定試料の測定面を旋盤にて約1mm切削し切削に
よる表面の極薄い変形層を王水にて除去し、X線回折装
置((株)リガク製:RU−200)を用いてシュルツ
反射方位で測定した極点図から求めた。
た内寸が幅400mm、高さ15mm、長さ200mm
の黒鉛鋳型3内に、幅395mm、厚さ15mm、長さ
300mmの表面が(110)面を持つアルミニウムを
種結晶4として鋳型に装入し、その鋳型の出口端3’’
から原料の(Al−0.5%Cu)合金1の溶湯と反対
方向に100mmの種結晶の位置に水冷ノズル5セット
し、室温(約20℃)の水1リットル/分で冷却しながら黒
鉛坩堝2に装入した原料の0.5%の銅を含有するアル
ミニウム合金を溶解した。鋳型入り口部分(図1の鋳型
入口端3’)のアルミニウム合金溶湯温度が720℃に
安定し、黒鉛鋳型3内で種結晶が一部溶解し凝固界面の
位置が一定となるのを確認した後、種結晶4の冷却位置
を黒鉛鋳型3側に10mm移動して15分保持した。そ
の後100mm/分の速度で種結晶4を0.2mm引き
出し、続いて2秒間隔で0.2mmづつ引き出し鋳造を
開始した。長さ600mmの大型の連続鋳造板を得た。
得られた板はX線回折による方位測定の結果、種結晶か
ら連続して成長した(110)面を持つアルミニウム
(Al−0.5%Cu)合金の単結晶であることを確認
した。結晶方位は、この連続鋳造板と種結晶から切り出
した測定試料の測定面を旋盤にて約1mm切削し切削に
よる表面の極薄い変形層を王水にて除去し、X線回折装
置((株)リガク製:RU−200)を用いてシュルツ
反射方位で測定した極点図から求めた。
【0020】実施例2 実施例1と同じ装置を用いて0.5%の銅を含有するア
ルミニウム合金を溶解し、実施例と同条件で原料の0.
5%の銅を含有するアルミニウム合金を溶解した。鋳型
入り口部分(図1の鋳型入口端3’)のアルミニウム合
金溶湯温度が720℃に安定し、種結晶が一部溶解し凝
固界面の位置が一定となるのを確認した後、種結晶の冷
却位置をそのままにして冷却水量を2リットル/分に増して
15分保持した。その後実施例1と同条件で引抜き、停
止を開始して連続的に鋳造して長さ600mmの大型の
連続鋳造板を得た。得られた板は種結晶から連続して成
長したアルミニウム合金の単結晶であることを確認し
た。
ルミニウム合金を溶解し、実施例と同条件で原料の0.
5%の銅を含有するアルミニウム合金を溶解した。鋳型
入り口部分(図1の鋳型入口端3’)のアルミニウム合
金溶湯温度が720℃に安定し、種結晶が一部溶解し凝
固界面の位置が一定となるのを確認した後、種結晶の冷
却位置をそのままにして冷却水量を2リットル/分に増して
15分保持した。その後実施例1と同条件で引抜き、停
止を開始して連続的に鋳造して長さ600mmの大型の
連続鋳造板を得た。得られた板は種結晶から連続して成
長したアルミニウム合金の単結晶であることを確認し
た。
【0021】実施例3 鋳型の材質を炭化ホウ素を10%含有する黒鉛質の鋳型
を使用した以外は実施例1と同じ条件で鋳造して長さ6
00mmの大型の連続鋳造板を得た。得られた板は種結
晶から連続して成長したアルミニウム合金の単結晶であ
ることを確認した。
を使用した以外は実施例1と同じ条件で鋳造して長さ6
00mmの大型の連続鋳造板を得た。得られた板は種結
晶から連続して成長したアルミニウム合金の単結晶であ
ることを確認した。
【0022】比較例1 実施例1と同じ装置を用いて0.5%の銅を含有するア
ルミニウム合金を溶解し、鋳型入り口部分(図1の鋳型
入口端3’)のアルミニウム合金溶湯温度が720℃に
一定した後更に15分放置し(温度は720℃で一定で
あった)、種結晶の冷却位置をそのままにして実施例1
と同条件で鋳造して長さ600mmの連続鋳造板を得
た。得られた板は鋳造開始部分から幅約5mmの結晶が
鋳造方向に連続して発生した多結晶組織であった。
ルミニウム合金を溶解し、鋳型入り口部分(図1の鋳型
入口端3’)のアルミニウム合金溶湯温度が720℃に
一定した後更に15分放置し(温度は720℃で一定で
あった)、種結晶の冷却位置をそのままにして実施例1
と同条件で鋳造して長さ600mmの連続鋳造板を得
た。得られた板は鋳造開始部分から幅約5mmの結晶が
鋳造方向に連続して発生した多結晶組織であった。
【0023】比較例2 実施例1と同じ装置を用いて0.5%の銅を含有するア
ルミニウム合金を溶解し、鋳型入り口部分(図1の鋳型
入口端3’)のアルミニウム合金溶湯温度が720℃に
安定した後、種結晶の冷却位置を鋳型側に10mm移動
して15分保持した。その後100mm/分の速度で5
mmを種結晶4を引き出し、鋳造を開始した。続いて2
秒間隔で0.2mmづつ引き出し、長さ600mmの連続鋳造板を
得た。得られた板は鋳造開始部分から幅約5mmの結晶
が鋳造方向に連続して発生した多結晶組織であった。種
結晶の冷却強化による単結晶の成長量以上を引き出した
事に起因すると考えられる。
ルミニウム合金を溶解し、鋳型入り口部分(図1の鋳型
入口端3’)のアルミニウム合金溶湯温度が720℃に
安定した後、種結晶の冷却位置を鋳型側に10mm移動
して15分保持した。その後100mm/分の速度で5
mmを種結晶4を引き出し、鋳造を開始した。続いて2
秒間隔で0.2mmづつ引き出し、長さ600mmの連続鋳造板を
得た。得られた板は鋳造開始部分から幅約5mmの結晶
が鋳造方向に連続して発生した多結晶組織であった。種
結晶の冷却強化による単結晶の成長量以上を引き出した
事に起因すると考えられる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、純金属はもちろん合金
においても偏析の無い大型の単結晶が成長中の核発生な
く安定して製造でき、各種単結晶の連続的製造方法とし
てその工業的価値は極めて大きい。
においても偏析の無い大型の単結晶が成長中の核発生な
く安定して製造でき、各種単結晶の連続的製造方法とし
てその工業的価値は極めて大きい。
【図1】本発明に用いる鋳造装置の図面
1.原料の(Al−0.5%Cu)合金 2.黒鉛坩堝 3.黒鉛鋳型 3’.鋳型入口端 3’’.鋳型出口端 4.種結晶 5.水冷ノズル 6.ノズルスライドレール
Claims (8)
- 【請求項1】断熱質鋳型と種結晶を用いて、加熱溶解し
た単結晶の原料を種結晶と接触させて種結晶を部分的に
溶解した後、単結晶の成長を開始する単結晶の連続的製
造方法において、単結晶の原料および種結晶が鋳造可能
な金属またはその合金であり、該種結晶の溶解が実質的
に停滞した後種結晶の冷却を開始または強化することに
より種結晶を成長させ、該冷却により種結晶から成長し
た単結晶の長さ相当量を、結晶成長方向と逆方向に種結
晶から成長した該単結晶を鋳型から連続的または間欠的
に引き出すことにより単結晶を成長させることを特徴と
する単結晶の連続的製造方法。 - 【請求項2】鋳造可能な金属が原子番号12から82の
金属である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】鋳造可能な金属がアルミニウム、銅、亜
鉛、ガリウム、錫、鉛、金、銀である請求項1記載の製
造方法。 - 【請求項4】鋳造可能な金属がアルミニウムである請求
項1記載の製造方法。 - 【請求項5】断熱質鋳型の材質が黒鉛またはセラミック
質である請求項1乃至4記載の製造方法。 - 【請求項6】断熱質鋳型が原料の融点以下に保温されて
いる請求項1乃至5記載の製造方法。 - 【請求項7】断熱質鋳型が底のない箱型または筒型状で
ある請求項1乃至6記載の製造方法。 - 【請求項8】断熱質鋳型を下部に取り付けた溶解または
保持用ルツボで原料を溶解し、一定温度で保持して、該
鋳型内に該原料を装入する請求項1乃至7記載の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17032697A JPH1110312A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 単結晶の連続的製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17032697A JPH1110312A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 単結晶の連続的製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1110312A true JPH1110312A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15902885
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17032697A Pending JPH1110312A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 単結晶の連続的製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1110312A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20110200841A1 (en) * | 2009-12-22 | 2011-08-18 | Grain Free Products, Inc. | System for the production of grain free metal products |
| JP2015529189A (ja) * | 2012-09-21 | 2015-10-05 | ブサン ナショナル ユニバーシティー インダストリアル ユニバーシティー コオペレーション ファウンデーションBusan National University Industrial University Cooperation Foundation | 金属原子が置換された金属単結晶 |
| CN115415488A (zh) * | 2022-07-27 | 2022-12-02 | 上海交通大学 | 一种超高品质单晶铜水平连铸制备工艺 |
-
1997
- 1997-06-26 JP JP17032697A patent/JPH1110312A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20110200841A1 (en) * | 2009-12-22 | 2011-08-18 | Grain Free Products, Inc. | System for the production of grain free metal products |
| JP2015529189A (ja) * | 2012-09-21 | 2015-10-05 | ブサン ナショナル ユニバーシティー インダストリアル ユニバーシティー コオペレーション ファウンデーションBusan National University Industrial University Cooperation Foundation | 金属原子が置換された金属単結晶 |
| CN115415488A (zh) * | 2022-07-27 | 2022-12-02 | 上海交通大学 | 一种超高品质单晶铜水平连铸制备工艺 |
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