JPH11103176A - 多層高周波回路基板及びこれを用いた高周波装置 - Google Patents

多層高周波回路基板及びこれを用いた高周波装置

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JPH11103176A
JPH11103176A JP9263049A JP26304997A JPH11103176A JP H11103176 A JPH11103176 A JP H11103176A JP 9263049 A JP9263049 A JP 9263049A JP 26304997 A JP26304997 A JP 26304997A JP H11103176 A JPH11103176 A JP H11103176A
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microstrip line
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line pattern
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英征 大橋
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秀憲 湯川
Moriyasu Miyazaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロ波帯、ミリ波帯などの高い周波数に
おいて、平行平板モードによる不要結合や不要共振を抑
えた高周波回路の特性劣化の少ない多層高周波回路基板
を得ること。 【解決手段】 地導体層1を挟む誘電体基板2a,2b
の外面にマイクロストリップ線路パターン3a,3bを
配置して第1,第2の高周波回路を構成し、地導体層1
を貫き第1,第2の高周波回路間を高周波的に接続する
少なくとも1つの層間接続手段を有し、誘電体基板2a
の上面の上記マイクロストリップ線路パターンが存在し
ない領域に、電源・制御信号を伝送する複数のストリッ
プ状導体パターンを挟む複数の誘電体基板積層部60a
〜60cを設けた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多層高周波回路
基板及びこれを用いた高周波装置に関し、特にマイクロ
波帯およびミリ波帯における平行平板モードによる不要
結合や不要共振の発生を抑え高周波回路の特性の向上に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として例えば、特開
平5−299906号公報に示されたものがあり、図1
9は上記文献に示されたものである。図において、1a
〜1cは地導体層、2は誘電体基板、5は層間接続用ビ
アホール、9は高周波回路素子、11は電源・制御信号
配線パターン、18は電源・制御信号接続用ビアホー
ル、34は電源・制御信号用回路素子、36は誘電体基
板、37a、37bはストリップ導体パターンである。
ストリップ導体パターン37a、37bはそれぞれ、地
導体層1a,1b及び1b,1cの間に誘電体基板2を
介して支持されて、2層のトリプレート線路形の高周波
回路を構成している。2つの層の高周波回路の間は、層
間接続用ビアホールを用いて接続されている。また、基
板2に開けたキャビティ状の穴の底面に、高周波回路素
子が実装されストリップ導体パターン37bで構成され
た高周波回路に接続されている。また、誘電体基板36
の上面に設けられた電源・制御信号パターン11及び電
源・制御信号用回路素子34で高周波回路に電源及び制
御信号を供給する電源・制御回路が構成され、高周波回
路部分と電源・制御信号接続用ビアホール18で接続さ
れている。
【0003】このような構造の多層高周波回路基板にお
いては、高周波回路を構成する線路が上下を地導体層で
挟まれたトリプレート線路構造であるため、高周波回路
同士の不要な結合や高周波信号の不要放射がなく、この
ため、高周波回路の実装密度を高くすることが可能とな
り、小形の高周波回路を実現することができる。また、
このような構造の多層高周波回路基板は、セラミックの
グリーンシートに導体パターンのパターンニングを施し
て積層した後に同時焼成する多層セラミック基板製造技
術によって実現されいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の多層高周波回路
基板は以上のように構成されいて、多層のトリプレート
線路形高周波回路では、複数の地導体層が存在して、通
常、上下の地導体層の間の電位差を0Vに保ち、ストリ
ップ導体パターンと地導体層の間に高周波信号の電圧を
加えて使用される。しかし、このような構成の高周波回
路基板においては、高周波回路素子を実装するための誘
電体基板2に設けた穴の部分において地導体層1cにも
穴があいた構造になっており、また、高周波信号の層間
接続のためのビアホールの部分や電源・制御信号を接続
するためのビアホールの部分においても、地導体層1b
や1cに穴があいた構造になっているため、これらの部
分で上下の地導体層の間に高周波信号の電位差が生じや
すい。このように、上下の地導体層の間に高周波信号の
電位差が生じた場合、上下の地導体層の間を伝搬する平
行平板モードが励振されて、高周波信号がストリップ導
体パターンとは関係なく伝搬して、回路内で不要な結合
を生じたり、不要な共振を起こして、高周波回路の特性
を劣化させるという問題が起こる。このような上下の地
導体に電位差が生じやすい部分において、上下の地導体
層の間をビアホールで短絡して平行平板モードの発生を
抑える方法もあるが、使用する高周波信号の周波数が高
くなると、ビアホールの有するインダクタンス成分によ
って、上下の地導体の間の電位差が完全に0Vとはでき
なくなるため、特にミリ波帯などの高い周波数帯ににお
いては良好な特性を実現することが困難であるという課
題があった。
【0005】また、従来の多層のトリプレート線路形高
周波回路のような構造の多層高周波回路基板を外部の高
周波回路と接続して用いる場合、複数ある地導体層のう
ちの1つの層のみを外部回路の地導体と接続すると、他
の地導体層に流れる電流を十分に外部回路に流すことが
できずに、接続部分における反射特性が劣化したり、地
導体層の間に電位差が生じて平行平板モードが発生して
不要結合や不要共振を生じるという課題があった。
【0006】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、マイクロ波帯やミリ波帯などの
高い周波数において、平行平板モードによる不要結合や
不要共振の発生を抑え、高周波回路の特性劣化の少ない
多層高周波回路基板を得ることを目的とする。また、こ
の多層高周波回路基板を用いてさらに平面的かつ小形の
高周波装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明の多層高周波回路基板は、地
導体層を挟んで第1及び第2の誘電体基板を積層し、上
記第1の誘電体基板の上記地導体層と反対側の面にマイ
クロストリップ線路パターンを配置して第1の高周波回
路を構成し、上記第2の誘電体基板の上記地導体層と反
対側の面にマイクロストリップ線路パターンを配置して
第2の高周波回路を構成し、上記地導体層を貫いて上記
第1の高周波回路と第2の高周波回路の間を高周波的に
接続する少なくとも1つの層間接続手段を有し、上記第
1の誘電体基板における上記第1の高周波回路を構成す
るマイクロストリップ線路パターンを設けた面の上記マ
イクロストリップ線路パターンが存在しない領域に、電
源及び制御信号を伝送する複数のストリップ状導体パタ
ーンを層間に挟んで積層した誘電体基板積層部を設けた
ことを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の発明の多層高周波回
路基板は、請求項1記載の発明の多層高周波回路基板に
おける第1の誘電体基板のマイクロストリップ線路パタ
ーンを設けた面から地導体層までの間をくりぬいてキャ
ビティを設け、上記キャビティの底面の地導体層の上に
高周波回路素子を実装したことを特徴とする。
【0009】また、請求項3記載の発明の多層高周波回
路基板は、請求項1または2に記載の多層高周波回路基
板における第1の誘電体基板面に配置されたマイクロス
トリップ線路パターンで構成された第1の高周波回路の
高周波信号の入出力全てを層間結合手段によって第2の
誘電体基板面に配置された第2の高周波回路に接続し、
上記第1の誘電体基板における上記マイクロストリップ
線路パターンを設けた面の上記マイクロストリップ線路
パターンが存在しない領域に設けた誘電体基板積層部に
よって上記第1の高周波回路を構成するマイクロストリ
ップ線路パターンの周囲全体を取り囲む枠状の壁を形成
し、この枠状の壁の上面に蓋を設けて、上記第1の高周
波回路を構成するマイクロストリップ線路パターンを被
ったことを特徴とする。
【0010】また、請求項4記載の発明の多層高周波回
路基板は、請求項3記載の多層高周波回路基板における
第1の誘電体基板面に配置された第1の高周波回路を構
成するマイクロストリップ線路パターンの周囲全体を取
り囲む枠状の壁を形成する誘電体基板積層部の上記マイ
クロストリップ線路パターン側の側面全面に、第1と第
2の誘電体基板に挟まれた地導体層に電気的に接続され
た導体膜を設け、上記枠状の壁の上面に設けた上記第1
の高周波回路を構成するマイクロストリップ線路パター
ンを被う蓋が、上記導体膜と電気的に接続された導電性
を有する蓋であることを特徴とする。
【0011】また、請求項5記載の発明の多層高周波回
路基板は、請求項1または2に記載の多層高周波回路基
板における第1の誘電体基板面に配置されたマイクロス
トリップ線路パターンで構成された第1の高周波回路の
高周波信号の入出力全てを層間結合手段によって第2の
誘電体基板面に配置された第2の高周波回路に接続し、
上記第1の誘電体基板における上記マイクロストリップ
線路パターンを設けた面に、上記第1の高周波回路を構
成するマイクロストリップ線路パターンの周囲全体を取
り囲む枠状で、第1と第2の誘電体基板に挟まれた地導
体層に電気的に接続された金属壁を設け、上記枠状の金
属壁の上面に設けた上記第1の高周波回路を構成するマ
イクロストリップ線路パターンを被う蓋が、上記金属壁
と電気的に接続された導電性を有する蓋であることを特
徴とする。
【0012】また、請求項6記載の発明の多層高周波回
路基板は、請求項1または2に記載の多層高周波回路基
板における第1の高周波回路を構成するマイクロストリ
ップ線路パターンの一部と第2の高周波回路を構成する
マイクロストリップ線路パターンの一部を地導体層を挟
んで平行に対向して配置し、上記2本のマイクロストリ
ップ線路パターンを平行に対向して配置した部分におい
て上記2本のマイクロストリップ線路パターンの間の地
導体層に結合孔を設け、上記2本のマイクロストリップ
線路パターン同士を電磁結合させ、第1の高周波回路と
第2の高周波回路の間を接続する層間接続手段を備えた
ことを特徴とする。
【0013】また、請求項7記載の発明の多層高周波回
路基板は、請求項1または2に記載の多層高周波回路基
板における第1の高周波回路を構成するマイクロストリ
ップ線路パターンの一部と第2の高周波回路を構成する
マイクロストリップ線路パターンの一部を地導体層を挟
んで少なくとも高周波信号のマイクロストリップ線路上
の波長の1/4の長さにわたり平行に対向して配置し、
上記2本のマイクロストリップ線路パターンを平行に対
向して配置した部分において上記2本のマイクロストリ
ップ線路パターンの間の地導体層にマイクロストリップ
線路パターンの線路方向の長さが高周波信号のマイクロ
ストリップ線路上の波長の1/4の長さの結合孔を設
け、上記2本のマイクロストリップ線路パターン同士を
電磁結合させ、第1の高周波回路と第2の高周波回路の
間に方向性をもつ層間接続手段を備えたことを特徴とす
る。
【0014】また、請求項8記載の発明に係る多層高周
波回路基板は、請求項1または2に記載の多層高周波回
路基板における第1または第2の一方の誘電体基板面に
配置された高周波回路を構成するマイクロストリップ線
路パターンに対向して平行に、他方の誘電体基板面に配
置された高周波回路を構成する導体パターンとして、使
用する高周波信号の誘電体基板内の伝搬波長の1/2以
上の幅を有する帯状の導体パターンを配置し、上記帯状
の導体パターンの縁に沿って、使用する高周波信号の誘
電体基板内の伝搬波長の1/4以下の間隔で列状に配置
したビアホールにより、上記帯状の導体パターンと地導
体層とを接続して、第1または第2の誘電体基板内部に
方形導波管を構成し、上記帯状導体パターンとマイクロ
ストリップ線路パターンが対向して平行に配置された部
分における地導体層に結合孔を設け、上記結合孔を介し
て上記方形導波管と上記高周波回路を構成するマイクロ
ストリップ線路パターンの間を電磁結合させる層間接続
手段を備えたことを特徴とする。
【0015】また、請求項9記載の発明に係わる高周波
装置は、地導体層を挟んで2つの誘電体基板を積層し、
N及びMをそれぞれ2以上の整数として、一方の誘電体
基板の上記地導体層と反対側の面にマイクロストリップ
線路パターンで形成された第1から第NまでのN組の高
周波電力M分配回路を配置し、他方の誘電体基板の上記
地導体層と反対側の面にマイクロストリップ線路パター
ンで形成された第1から第MまでのM組の高周波電力N
合成回路を配置し、1からNの全ての整数Kに対して上
記第1から第Nまでの高周波電力M分配回路のうちのK
番目の高周波電力M分配回路のM個の出力それぞれが、
上記第1から第Mまでの高周波電力N合成回路それぞれ
のK番目の入力端子に層間接続手段を介して接続し、N
×Mのマトリクス状高周波回路を、請求項1〜8記載の
少なくとも1つの多層高周波回路基板を用いて構成した
ことを特徴とする。
【0016】また、請求項10記載の発明に係わる高周
波装置は、請求項9記載の高周波装置におけるN組の高
周波電力M分配回路の出力端子と、M組の高周波電力N
合成回路の入力端子の間それぞれに、可変移相器が挿入
されていることを特徴とする。
【0017】また、請求項11記載の発明に係わる高周
波装置は、請求項9記載の高周波装置におけるN組の高
周波電力M分配回路の出力端子と、M組の高周波電力N
合成回路の入力端子の間それぞれに、高周波スイッチ回
路が挿入されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】 実施の形態1.図1はこの発明の多層高周波回路基板の
実施の形態1を示す基板断面図である。図において、1
は地導体層、2a,2bは誘電体基板、3a,3b及
び、4a〜4cはマイクロストリップ線路パターン、5
a,5bは層間接続手段として層間接続ビアホール、6
a〜6dは誘電体基板、7a〜7dは電源・制御信号用
配線パターン、60a〜60cは誘電体基板積層部であ
る。誘電体基板2aと誘電体基板2bは地導体層1を挟
んで積層されており、地導体層1と誘電体基板2a及び
マイクロストリップ線路パターン3a,3bによって第
1層のマイクロストリップ線路形高周波回路が構成さ
れ、地導体層1と誘電体基板2b及びマイクロストリッ
プ線路パターン4a〜4cによって第2層のマイクロス
トリップ線路形高周波回路が構成されている。第1層の
高周波回路と第2層の高周波回路の間は、層間接続用ビ
アホール5a,5bによって高周波的に接続されてい
る。誘電体基板2aの上面のうち、マイクロストリップ
線路パターンが存在しない領域に、誘電体基板2aの上
面にさらに複数の誘電体基板6a〜6dを積層し、誘電
体基板積層部60a〜60cを構成している。この誘電
体基板積層部60a〜60cの内層の各誘電体基板の間
には、電源・制御信号用配線パターンが設けられ、高周
波回路に電源や制御信号を供給するための配線として用
いられる。
【0019】図1の多層高周波回路基板では、電源・制
御信号用配線パターンを、誘電体基板2a上に設けた誘
電体基板積層部60a〜60cの内部に複数の層にわた
って密集して配置することにより、多層高周波回路基板
上における電源・制御信号配線用パターンの占有面積を
減らしている。これにより、高周波回路を構成するスト
リップ線路パターンの上部には、誘電体基板や導体パタ
ーンを配置する必要がなくなり、高周波回路全てをマイ
クロストリップ線路で構成することができる。
【0020】マイクロストリップ線路形高周波回路は、
1層の地導体層と1層のマイクロストリップ線路パター
ンから構成され、地導体層とマイクロストリップ線路パ
ターンの間に高周波信号の電圧を印加して用いられる。
このため、トリプレート線路形の高周波回路のように複
数の地導体が存在しないので、平行平板モードのような
不要な伝搬モードは存在できない。さらに、図1に示し
た多層高周波回路基板においては、1つの地導体層を共
通に用いて2層のマイクロストリップ線路形高周波回路
を両面に配置しているため、高周波回路の地導体層が1
層のみの構成となり、多層高周波回路基板全体において
も平行平板モードは存在できない。従って、地導体層に
穴を開けるなどしても、平行平板モードが発生すること
はなく、不要結合や不要共振による高周波回路の特性劣
化が生じないという効果がある。
【0021】一方、マイクロストリップ線路はトリプレ
ート線路の場合と異なり、マイクロストリップ線路パタ
ーンの片側にのみ地導体層がある解放形の線路であるた
め、高周波信号が空間に放射されて他の高周波回路に結
合して特性劣化の原因となることがある。しかし、ここ
で示した実施の形態においては、結合によって影響を与
える恐れのある回路同士を地導体層を挟んで裏表に配置
することによって、不要結合を防ぐことが可能である。
また、第1の高周波回路においては、2本のマイクロス
トリップ線路パターン3a,3bの間に設けた誘電体基
板積層部60bが、上記パターン間に配置された隔壁構
造となるため、2本のマイクロストリップ線路パターン
間の結合を減らすという効果もある。
【0022】また、このような多層高周波回路基板を基
板外部の回路と接続する場合、地導体層が1層のみであ
るため、この地導体層と外部回路の地導体を接続するこ
とによって良好な特性が得られ、従来の多層高周波回路
基板のように反射特性が劣化したり、平行平板モードが
発生することもない。
【0023】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、多層基板内に平行平板モードの発生を防ぐととも
に、マイクロストリップ線路間の結合を低減し、良好な
特性を有する、また外部の高周波回路との接続部におい
ても、良好な反射特性を有する多層高周波回路基板を得
ることができる。なお、この説明では、誘電体基板積層
部60a〜60cを構成する誘電体基板の層数が4層の
場合について説明したが、これに限るものでなく、ま
た、それぞれの誘電体基板2a,2b上に設けられたマ
イクロストリップ線路パターンの数や、それによって同
じ誘電体基板上に設けられる高周波回路の数もこれに限
るものでなく、多くても同様の効果が得られる。
【0024】実施の形態2.図2はこの発明の多層高周
波回路基板の実施の形態2を示す基板断面図、図3は図
2の基板上面から見たパターン図である。図において、
8は誘電体基板2aに設けたキャビティ、9は高周波回
路素子、10は接続用ワイヤ、11は電源・制御信号配
線パターンである。その他実施の形態1に示したものと
同様のものには同一符号を付している。この実施の形態
においては、誘電体基板2aのマイクロストリップ線路
パターンをもうけた面から地導体層1までくりぬいた方
形のキャビティ8を設け、キャビティ8の底面に地導体
層1を露出させている。高周波回路素子9は、キャビテ
ィ8の底面の地導体層1の上に半田付けなどによって固
定され、接続用ワイヤ10によって、誘電体基板2a上
面のマイクロストリップ線路パターン3a,3b及び、
電源・制御信号配線用パターン11と接続されている。
マイクロストリップ線路パターン3a,3bはそれぞれ
層間接続手段である層間接続用ビアホール5a,5bに
よって誘電体基板2b上に設けられたマイクロストリッ
プ線路パターン4a,4bに接続されている。電源・制
御信号配線パターン11は誘電体基板積層部60a,6
0cの下部まで導かれ、ビアホールなどによって、誘電
体基板積層部60a,60cの内層に設けられた電源・
制御信号配線パターン7a〜7dに接続されている。
【0025】このように、誘電体基板2aにキャビティ
8を設けてその底面に地導体層1を露出させることによ
り、MMIC(モノリシックマイクロ波IC)などのマ
イクロストリップ線路で構成されて裏面に地導体が存在
する構造の高周波回路素子を容易に実装することができ
る。また、誘電体基板2aの厚さを高周波回路素子の厚
さとほぼ等しければ、基板上のマイクロストリップ線路
パターンと高周波回路素子の接続部に段差が無くなり、
良好な反射特性を実現することができる。
【0026】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、MMICなどの高周波回路素子を容易かつ良好な特
性で実装することが可能な多層高周波回路基板を得るこ
とができる。
【0027】なお、図3においては、誘電体基板にキャ
ビティを2個設けた構成を例示したが、キャビティの数
はこれに限るものではない。
【0028】実施の形態3 図4はこの発明の多層高周波回路基板の実施の形態3を
示す基板断面図、図5は図4の基板上面から見たパター
ン図である。図において、13は蓋、60は誘電体基板
積層部である。その他実施の形態1,2に示したものと
同様のものには同一符号を付している。この実施の形態
においては、誘電体基板積層部60が誘電体基板2aの
2つのキャビティ8a,8bそれぞれに高周波回路素子
9a,9bを実装して構成された2組の高周波回路それ
ぞれの周りを取り囲むように枠状の隔壁を構成してい
る。電源・制御信号配線パターン11は誘電体基板積層
部60で構成された枠状の隔壁の下部まで延びて、ビア
ホール等により誘電体基板積層部の内層の電源・制御信
号配線パターン7に接続されている。マイクロストリッ
プ線路パターン3a,3bはすべて、層間接続用ビアホ
ール5a,5bで誘電体基板2b上に構成された第2の
高周波回路に接続され、誘電体基板積層部60で構成さ
れた隔壁の下部には存在しない。蓋13は誘電体基板積
層部60で構成された枠状の隔壁の内寸より大きく、誘
電体基板積層部60の上面に接着剤などによって取り付
けられている。
【0029】このように、高周波回路部分を取り囲むよ
うに誘電体基板積層部60によって枠状の隔壁を構成し
て、上面に蓋を設けることにより、キャビティ内に実装
したMMICなどの高周波半導体素子を気密封止するこ
とができる。これにより、高周波回路の耐環境性及び信
頼性をを高めることができる。蓋としては、金属板やセ
ラミック板等、気密封止構造に耐える素材であればよ
い。
【0030】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、高周波回路素子としてMMICなどの高周波半導体
素子を気密封止して実装し、耐久性及び信頼性の向上を
図ったた多層高周波回路基板を得ることができる。
【0031】実施の形態4.図6はこの発明の多層高周
波回路基板の実施の形態4を示す基板断面図、図7は図
6の基板上面から見たパターン図である。図において、
14は導電性蓋、15は壁側面導体膜、16は接地用ビ
アホール、17は電源・制御信号用配線パターン、18
は電源・制御信号接続用ビアホールである。その他実施
の形態3に示したものと同様なものには同一符号を付し
ている。この実施の形態においては、実施の形態3と同
様に、複数の誘電体基板を積層して構成された誘電体基
板積層部60が誘電体基板2aの2つのキャビティ8
a,8bそれぞれに高周波回路素子9a,9bを実装し
て構成された2組の高周波回路それぞれの周りを取り囲
むように枠状の隔壁を構成している。枠状の隔壁の内側
の側面の全面に壁側面導体膜15が設けられており、こ
の壁側面導体膜15は接地用ビアホール16によって誘
電体基板2aの裏面の地導体層1に接続されている。
【0032】電源・制御信号配線パターン11は誘電体
基板積層部60で構成された枠状の隔壁の内側で、一
旦、電源・制御信号接続用ビアホール18によって誘電
体基板2a,2b及び地導体層1をつらぬいて、誘電体
基板2bの裏面に取り出され、誘電体基板2bの裏面に
配置された電源・制御信号配線パターン17によって、
誘電体基板積層部60の下部まで導かれている。ここで
再び、電源・制御信号接続用ビアホール18によって誘
電体基板2a,2b及び地導体層1を貫いて誘電体基板
積層部60の内層の電源・制御信号配線パターン7に接
続されている。これにより、電源・制御信号の配線が、
隔壁の側面に設けられた壁側面導体膜と干渉せずに接続
できる。一方、マイクロストリップ線路パターン3a,
3bはすべて、実施の形態3と同様に、層間接続用ビア
ホール5a,5bで誘電体基板2b上に構成された第2
層の高周波回路に接続され、誘電体基板積層部60で構
成された隔壁の下部には存在しない。導体蓋は枠状の隔
壁の側面に設けられた壁側面導体膜と電気的な導通が確
保できるように、半田付けや導電性接着剤などによっ
て、誘電体基板積層部60の上面に取り付けられてい
る。
【0033】このように、枠状の隔壁の側面に導体膜を
設け、この導体膜をビアホールによって基板内部の地導
体層1と接続するとともに、この導体膜と導通のとれた
導電性の蓋をすることによって、枠状の隔壁の内部を電
気的にシールドする効果が得られ、隔壁は気密封止の機
能の他にシールド機能を有している。これにより、高周
波回路からの高周波信号の放射を抑えることができ、高
周波回路間の不要結合による特性劣化を防ぐことができ
る。
【0034】以上のようにこの実施の形態4によれば、
実装したMMICなどの高周波回路素子を気密封止する
とともに、高周波回路部分をシールドすることができ、
不要結合等による高周波回路の特性劣化を抑え、且つ耐
久性及び信頼性の向上を図った多層高周波回路基板を得
ることができる。
【0035】実施の形態5.図8はこの発明の多層高周
波回路基板の実施の形態5を示す基板断面図である。図
において、19は金属壁である。その他実施の形態4に
示したものと同様なものには同一符号を付している。こ
の実施の形態においては、誘電体基板2aのキャビティ
8に高周波回路素子9を実装して構成された高周波回路
の周りを取り囲むように枠状の金属壁19を配置し、そ
の下部はビアホールによって地導体層1に接続されてい
る。また、金属壁19の上部には溶接や半田付け、導電
性接着剤などにより導通を確保して導電性の蓋14が取
り付けられている。
【0036】このように、高周波回路をシールドする構
成として金属壁を用いているため、誘電体基板2a上面
にロウ付けや半田付けまたは接着によってシールド構造
を設けることができ、誘電体基板側面に導体膜を設ける
場合より加工が容易となる。また、誘電体基板積層部6
0の高さや幅などの形状によらず、任意の形状のシール
ド構造を設けることも可能となる。
【0037】以上のように、この実施の形態によれば、
シールド構造を容易な加工で設けることができるととも
に、シールド構造の形状を誘電体基板積層部の形状と関
係なく決めることができるという効果がある。
【0038】実施の形態6.図9はこの発明の多層高周
波回路基板の実施の形態6を示す基板断面図、図10は
図9の多層高周波回路基板を説明する基板構成図であ
る。図10(a)でこの多層高周波回路基板の層間接続
手段を説明する図である。図10(b)は図10(a)
のA−A断面図である。図9,図10において、20
a,20bは、結合孔である。その他は実施の形態1に
示したものと同様なものには同一符号を付している。図
9,図10(a),図10(b)において、誘電体基板
2aの2本の先端オープンのマイクロストリップ線路パ
ターン3a,3bと、誘電体基板2bの2本の先端オー
プンのマイクロストリップ線路パターン4a,4bのそ
れぞれの一部(長さ2L部分)が地導体層1を挟んで平
行に対向して配置されている。この長さ2L部分のほぼ
中央の地導体層1に、マイクロストリップ線路パターン
の長さ方向に対し直角方向にスリット状の結合孔20
a、20bを設け、それぞれのマイクロストリップ線路
パターンのオープン端から結合孔の中心までの距離は、
すべて等しくLとしている。
【0039】このような構成において、Lの長さを、使
用する高周波信号のマイクロストリップ線路上の波長の
1/4にすると、それぞれのマイクロストリップ線路パ
ターンが先端オープンとなっているため、平行に対向し
て配置されている一方のマイクロストリップ線路パター
ンに加えられた高周波信号は結合孔の位置で電流が最大
の定在波を生じ、結合孔に強く電磁結合する。結合孔に
電磁結合した高周波信号は、さらに地導体層1の反対側
のマイクロストリップ線路パターンに電磁結合する。こ
のため、誘電体基板2a上に設けられた高周波回路と誘
電体基板2b上に設けられた高周波回路の間で、電磁結
合による層間接続手段が構成される。
【0040】ビアホールを用いた層間接続手段において
は、高周波信号の周波数が高くなるにつれて、ビアホー
ルのインダクタンスが大きく影響して、反射特性が劣化
してくる。これに対して、この実施の形態6による電磁
結合を用いた構成では、マイクロストリップ線路パター
ンの形状や結合孔の大きさなどを適当に選べば、高い周
波数においても良好な特性を得ることができる。従来の
トリプレート線路において、このような構成の電磁結合
を実現しようとすると、平行平板モードが励振されて特
性が大きく劣化する。
【0041】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、良好な反射特性を有する層間接続手段を有する多層
高周波回路基板を得ることができる。
【0042】実施の形態7.図11はこの発明の多層高
周波回路基板の実施の形態7を示す基板構成図である。
図において、21a,21bはマイクロストリップ線路
パターン3aの両端の端子であり、22a,22bはマ
イクロストリップ線路パターン4aの両端の端子であ
る。その他実施の形態1で示したものと同様なものには
同一符号を付している。この実施の形態においては、地
導体層1を挟んだ2つの誘電体基板上のマイクロストリ
ップ線路パターン3aと4aを長さLにわたって平行に
対向して配置し、その間の地導体1に長さがLの結合孔
20aを設けて、上記の対向して配置された2つの誘電
体基板上のマイクロストリップ線路パターン3aと4a
同士を結合させている。この際に、上記のマイクロスト
リップ線路パターン3aと4aが長さがLの結合孔20
aと重なる部分において、結合による線路インピーダン
スの変化を補正するため、線路幅を変化させている。
【0043】このような構成において2つのマイクロス
トリップ線路パターン3a,4aは結合線路形方向性結
合器を構成し、結合部分の長さLを使用する高周波信号
のマイクロストリップ線路上の波長の1/4にすると、
最大の結合度が得られる。このとき、端子21aからマ
イクロストリップ線路パターン3aに高周波信号を加え
た場合、信号の一部は誘電体基板2b上のマイクロスト
リップ線路パターン4aに結合して端子22aから出力
される。残りの信号はマイクロストリップ線路パターン
3aを伝搬して端子21bから出力される。
【0044】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、地導体層1を挟んで配置した誘電体基板2a,2b
の上にそれぞれマイクロストリップ線路パターン3a,
4aで構成された高周波回路の間を、結合線路形方向性
結合器を用いて結合させることができ、多層高周波回路
基板を用いて電力分配回路や電力合成回路などの回路を
構成する際に、層間接続手段を兼ねることにより回路を
小型化する多層高周波回路基板を得ることができる。
【0045】実施の形態8.図12はこの発明の多層高
周波回路基板の実施の形態8を示す基板断面図、図13
は図12に示した基板裏面から見たパターン図である。
図において、23a,23bは導体パターン、24a,
24bは方形導波管、25はビアホール列である。その
他実施の形態1に示したものと同様のものは同一符号を
付している。この実施の形態においては、誘電体基板2
a上にマイクロストリップ線路パターン3a、3bを設
けてマイクロストリップ線路形の高周波回路を形成して
いる。一方、誘電体基板2b上には、使用する高周波信
号の誘電体基板内の波長の1/2以上の幅を有する帯状
の導体パターン23a,23bを配置し、この帯状の導
体パターン23a,23bの周囲を、使用する高周波信
号の誘電体基板内の波長の1/4以下の間隔で列状に配
置したビアホールによって地導体層1と接続して方形導
波管24a、24bを形成している。マイクロストリッ
プ線路パターン3a、3bと方形導波管24a、24b
を、形成している。上記マイクロストリップ線路パター
ン3a、3bと上記方形導波管24a、24bとを部分
的に地導体層1を介して対向して配置し、その間の地導
体層1にスリット状の結合孔を設け、誘電体基板2a上
の高周波回路と方形導波管の間を電磁結合させている。
【0046】通常、マイクロストリップ線路は、マイク
ロストリップ線路パターンが狭いため導体による損失が
非常に大きい。このように帯状の導体パターンとビアホ
ール列及び地導体層1によって構成した方形導波管の場
合は、導体を流れる電流密度がマイクロストリップ線路
に比べて非常に小さくなるため損失を低減できる。従っ
て、このような導波管を用いて高周波回路を構成するこ
とにより、低損失な多層高周波回路基板を得ることがで
きる。なお、実施の形態では図12,13においては、
誘電体基板2bに方形導波管を形成した例について説明
したが、誘電体基板2aに、また、誘電体基板2a,2
bの両方に方形導波管を形成してもよい。また、図1
2,13においては、方形導波管を設けた側の誘電体基
板上にマイクロストリップ線路パターンを設けていない
が、同じ誘電体基板上に、方形導波管による高周波回路
とマイクロストリップ線路による高周波回路の両方を設
けてもよい。
【0047】以上のように、この実施の形態8による
と、方形導波管有し低損失な多層高周波回路基板を得る
ことができる。
【0048】実施の形態9.図14はこの発明の高周波
装置の実施の形態9を示す基板上面パターン図である。
図15は図14に示す高周波装置の回路構成を説明する
図である。図において、26a〜26hは高周波電力4
合成回路、27a〜27dは高周波電力8分配回路、2
8a〜28dは入力端子、29a〜29hは出力端子で
ある。その他実施の形態4で示したものと同様なものに
は同一符号を付している。8組の高周波電力4合成回路
26a〜26hは誘電体基板2b上にマイクロストリッ
プ線路パターンによって構成されており、ここではWi
lkinson形電力分配器を入出力を逆にして2段の
トーナメント状に接続した回路構成となっている。ま
た、4組の高周波電力8分配回路27a〜27dは誘電
体基板2a上にマイクロストリップ線路パターンによっ
て構成されており、ここではWilkinson形電力
分配器を3段のトーナメント状に接続した回路構成とな
っている。これらの高周波電力8分配回路27a〜27
dはそれぞれ誘電体基板積層部60によって構成された
枠状の隔壁の内部に配置され、その入力は層間接続手段
を介してそれぞれ誘電体基板2b上のマイクロストリッ
プ線路パターンに接続され、入力端子28a〜28dに
接続されている。一方、各高周波電力8分配回路の8組
の出力は、層間接続手段を介して、それぞれ、誘電体基
板2b上に設けられた8個の高周波電力4合成回路の4
つの入力端子のうちの一つに接続されている。図14に
示すこの多層高周波回路基板は、図15に示すようなマ
トリクス状の高周波装置を平面的に小型に形成したもの
である。通常、図15に示すようなマトリクス状の高周
波装置を、平面的に構成すると、線路同士が交差する部
分が生ずるが、図14に示すような多層高周波回路基板
を用いることによって、マイクロストリップ線路パター
ンが交差する部分がなく、平面的なマトリクス回路を構
成することができる。
【0049】図14,15に示す高周波装置の動作につ
いて説明する。入力端子28aより加えられた高周波信
号は、高周波電力8分配回路27aによって8分配さ
れ、それぞれ8個の高周波回路26a〜26hに加えら
れ、同じように入力端子28b〜28dに加えられて分
配された3つの信号と合成され出力端子29a〜29h
に出力される。このような回路は、高周波信号を入力す
る端子によって出力端子から出力される高周波信号の振
幅位相を異ならせる高周波装置を実現できる。このよう
な用途としては、例えばマルチビームのアレーアンテナ
の給電回路装置があげられる。この場合、4つの入力端
子28a〜28dは4つのビームそれぞれに対応した高
周波信号の入力端子となり、8つの出力端子29a〜2
9hは、8個のアレー素子への出力端子となる。4組の
電力8分配回路27a〜27dそれぞれの分配振幅位相
の分布を、それぞれのアレー放射パターンを実現するた
めに必要なアレー素子の励振振幅位相分布にしておけ
ば、入力する端子に応じてマルチビームの放射パターン
が得られる。
【0050】なお、ここでは、電力分配回路の分配数を
8、電力合成回路の合成数を4とした場合について説明
したが、それぞれの数は任意に選ぶことが可能であり、
任意の分配数、合成数の回路についても、この実施の形
態と同様に実現することが可能である。
【0051】以上のように、この実施の形態9によれ
ば、多層高周波回路基板を用いて、平面的に小型に構成
した、2以上の任意の整数N,Mとして、N×Mのマト
リクス状の高周波装置を得ることができる。
【0052】実施の形態10 図16はこの発明の高周波装置の実施の形態10を示す
構成ブロック図である。図17は図16に示した高周波
装置を構成する基板上面パターン図である。図におい
て、30は可変移相器である。その他実施の形態9で示
したものと同様なものには同一符号を付している。26
a〜26Mは電力N合成回路、27a〜27Nは電力M
分配回路、28a〜28Nは入力端子、29a〜29M
は出力端子である。この実施の形態においては、電力M
分配回路の出力端子と電力N合成回路の入力端子の間そ
れぞれに、可変移相器30を挿入しているため、入力端
子28a〜28Nから入力された高周波信号に対して、
任意の位相分布の高周波信号を出力端子から取り出すこ
とが可能であるとともに、可変移相器30の設定を変え
ることにより、出力信号の位相分布を任意に可変するこ
とができる。このような高周波装置は、マルチビームの
フェーズドアレーアンテナの給電回路として用いること
が可能である。
【0053】図17は図16に示した高周波装置を構成
する多層高周波回路基板の基板上面パターン図である。
但しこの図ではNを5、Mを4の場合を例に示す。図に
おいて、26a〜26dは高周波電力5合成回路、27
a〜27eは高周波電力4分配回路、30は可変移相
器、31は結合線路形方向性結合器、32は無反射終端
器、33は電力2合成器、34は制御用IC、28,2
9はそれぞれ入力端子,出力端子である。20は結合孔
で図11と同一である。2aは誘電体基板、5は層間接
続ビアホールである。60は誘電体基板積層部であり、
図6,7と同一である。この高周波装置を構成する多層
高周波回路基板は、ビーム数5、放射素子数4のフェー
ズドアレーアンテナの給電回路の構成例であり、5組の
電力4分配回路は、裏面の誘電体基板2b上にマイクロ
ストリップ線路で構成され、各出力は層間接続手段によ
って表面の誘電体基板2a上に取り出され、それぞれM
MICで構成された半導体可変移相器30の入力に加え
られる。半導体可変移相器30で任意の位相分布に設定
された信号は、再び層間接続手段によって裏面の誘電体
基板2b上に取り出され、誘電体基板2a及び2bの両
面を用いて構成された4組のマイクロストリップ線路で
構成された高周波電力5合成回路に加えられる。高周波
電力5合成回路は、5つの入力端子のうちの2つづつ2
組の入力をWilkinson形電力2分配器33によ
って2合成し、この合成出力2組及び、残りの1つの入
力を誘電体基板2a及び2bの両側のマイクロストリッ
プ線路パターンを地導体層にあけた結合孔により20に
より結合させて構成した結合線路形方向性結合器31に
よって合成し、出力端子29に出力する。
【0054】また、半導体可変移相器を駆動する電源及
び制御信号は、一旦、ビアホールによって裏面の誘電体
基板2b上に取り出され、誘電体基板積層部60の下部
間で配線されて、再びビアホールで誘電体基板積層部の
内層に配置された電源・制御信号配線パターンによって
配線される。この配線は、誘電体基板積層部の上面に配
置された、制御用ICに接続されている。また、制御用
ICに対する入力信号などは、基板端部に設けられた制
御信号接続部の端子から入力される。なお、各結合線路
形方向性結合器31のアイソレーション端子は無反射終
端器32によって終端させている。なお、入力端子、出
力端子及び制御信号接続部は、多層高周波回路基板の外
部の回路との接続を容易にするために、誘電体基板2a
の上面の基板端部に設けられており、入力端子から高周
波電力4分配回路へは層間接続手段を介して接続されて
いる。
【0055】また、半導体可変移相器の周りは、誘電体
基板積層部によって枠状の隔壁が設けられており、図示
は省略しているが、それぞれの隔壁に対して気密封止用
の蓋を取り付けて、半導体可変移相器を保護する。従っ
て、この多層高周波回路基板を用いることにより、5組
の高周波電力4分配回路、4組の高周波電力5合成回
路、20組の半導体可変移相器及び制御用のICの全て
を配置して構成できるとともに、半導体可変移相器の気
密封止も行うことができる。
【0056】以上のように、この実施の形態10では、
Nを5、Mを4の場合を例として説明したが、多層高周
波回路基板を用いて、N個のビームを形成する放射素子
数Mのフェースドアレーアンテナ(高周波装置)の給電
回路を平面的に小形に構成することができる。なお、こ
の実施の形態10では、結合線路型方向性結合器を層間
接続手段として有する多層高周波回路基板を用いた例を
示したが、これに限らず実施の形態1〜8に説明した多
層高周波回路基板を用いて同様に平面的に小形に構成す
ることができる。
【0057】実施の形態11.図18はこの発明の高周
波装置の実施の形態11を示す構成ブロック図である。
図において、28,29はそれぞれ入力端子、出力端子
で、図14、図15と同一である。35は高周波半導体
スイッチである。この実施の形態においては、電力M分
配回路の出力端子と電力N合成回路の入力端子の間それ
ぞれに、高周波半導体スイッチを挿入しているため、各
入力端子28に入力された高周波信号を任意の1つの出
力端子に接続するというスイッチマトリクスを実現する
ことが可能である。この場合も、実施の形態10の場合
と同様に、多層高周波回路基板を用いて、全ての回路を
配置して構成できるとともに、高周波半導体スイッチの
気密封止を行うことができる。
【0058】以上のように、この実施の形態11によれ
ば、多層高周波回路基板を用いて、任意の2以上の整数
N,Mとして、N×Mの高周波スイッチマトリクスを平
面的に小型に構成する高周波装置を得ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、地導体層を挟んで第1及び第2の誘電体基板を積層
し、その両面にマイクロストリップ線路パターンを配置
してそれぞれ第1,2の高周波回路を構成し、上記接地
導体層を貫いて上記第1の高周波回路と第2の高周波回
路の間を高周波的に接続する少なくとも1つの層間接続
手段を設け、上記第1の誘電体基板面の上記第1の高周
波回路を構成するマイクロストリップ線路パターンが存
在しない領域に、電源及び制御信号を伝送する複数のス
トリップ状導体パターンを挟み積層した複数の誘電体基
板積層部を設けたので、多層基板内に平行平板モードに
よる不要結合や不要共振の発生を抑え、高周波回路の特
性劣化の少ない多層高周波回路基板を得ることができ
る。
【0060】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の発明に加えて、第1の誘電体基板のマイクロストリッ
プ線路パターン面から地導体層までの間をくりぬいてキ
ャビティ設け、上記キャビティの底面の地導体層の上に
高周波回路素子を実装したので、MMICなど入出力端
子がマイクロストリップ線路で構成され、裏面に地導体
が存在する高周波回路素子を容易に実装でき、その接続
部で良好な特性をもつ多層高周波回路基板を得ることが
できる。
【0061】また、請求項3の発明によれば、請求項1
または請求項2の効果に加えて、第1の誘電体基板面に
配置されたマイクロストリップ線路パターンで構成され
た第1の高周波回路の高周波信号の入出力全てを層間結
合手段によって第2の誘電体基板面に配置された第2の
高周波回路に接続し、上記第1の高周波回路を構成する
マイクロストリップ線路パターンの周囲全体を取り囲む
枠状の壁を、電源及び制御信号を伝送する複数のストリ
ップ状導体パターンを挟み積層した誘電体基板積層部で
形成し、枠状の壁の上面に蓋を取り付け、第1の高周波
回路を構成するマイクロストリップ線路パターンを被っ
たので、多層高周波回路基板面に実装したMMICなど
の高周波半導体素子を含み高周波回路部分を気密封止す
ることができ、高周波回路の耐久性及び信頼性の向上が
図れる多層高周波回路基板を得ることができる。
【0062】また、請求項4の発明によれば、請求項3
の効果に加えて、第1の誘電体基板面に配置されたマイ
クロストリップ線路パターンの周囲全体を取り囲む誘電
体基板積層部により形成した枠状の壁の内側の側面全面
に導体膜を設け、上記枠状の壁の上面に取り付けた上記
第1の高周波回路を構成するマイクロストリップ線路パ
ターンを被う蓋を上記導体膜と電気的に接続された導電
性としたので、多層高周波回路基板上に実装したMMI
Cなどの高周波半導体素子を含み高周波回路部分をシー
ルドすることができ、不要結合等による高周波回路の特
性劣化を抑えることができる多層高周波回路基板を得る
ことができる。
【0063】また、請求項5の発明によれば、請求項1
または請求項2の効果に加えて、第1の誘電体基板面に
配置された第1の高周波回路を構成するマイクロストリ
ップ線路パターンの周囲全体を取り囲む枠状の金属壁を
設け、上記金属壁の上面に導電性を有する蓋を設けたの
で、シールド構造を容易に設けることができるととも
に、シールド構造の形状を誘電体基板積層部の形状と関
係なく決めることができる多層高周波回路基板を得るこ
とができる。
【0064】また、請求項6の発明によれば、請求項1
または請求項2の効果に加えて、第1の高周波回路を構
成するマイクロストリップ線路パターンの一部と第2の
高周波回路を構成するマイクロストリップ線路パターン
の一部を地導体層を挟んで平行に対向して配置し、その
対向した部分の上記2本のマイクロストリップ線路パタ
ーン間の地導体層に結合孔を設け、上記2本のマイクロ
ストリップ線路パターン同士を電磁結合させることによ
り、第1の高周波回路と第2の高周波回路の間に良好な
反射特性をもつ層間接続手段を備えた多層高周波回路基
板を得ることができる。
【0065】また、請求項7の発明によれば、請求項1
または請求項2の効果に加えて、第1の高周波回路を構
成するマイクロストリップ線路パターンの一部と第2の
高周波回路を構成するマイクロストリップ線路パターン
の一部を地導体層を挟んで少なくとも高周波信号のマイ
クロストリップ線路上の1/4波長の長さにわたり平行
に対向して配置し、その対向した部分の上記2本のマイ
クロストリップ線路パターン間の地導体層にマイクロス
トリップ線路パターンの線路方向の長さが高周波信号の
マイクロストリップ線路上の1/4波長の長さの結合孔
を設け、上記2本のマイクロストリップ線路パターン同
士を電磁結合させ、結合線路形方向性結合器を構成する
ことにより、上記第1,2の高周波回路間を方向性結合
させて、電力分配回路や電力合成回路などの回路構成を
小形化する多層高周波回路基板を得ることができる。
【0066】また、請求項8の発明によれば、請求項1
の効果に加えて、第1または第2の一方の誘電体基板面
に配置された高周波回路を構成するマイクロストリップ
線路パターンに対向して平行に、他方の誘電体基板面に
配置された使用する高周波信号の誘電体基板内の伝搬波
長の1/2以上の幅を有する帯状の導体パターンを配置
し、上記帯状の導体パターンの縁と地導体層とを、使用
する高周波信号の誘電体基板内の伝搬波長の1/4以下
の間隔で列状に配置したビアホールにより接続して、第
1または第2の誘電体基板内部に方形導波管を構成し、
上記帯状導体パターンとマイクロストリップ線路パター
ンが対向して平行に配置された部分において地導体層に
結合孔を設け、上記結合孔を介して上記方形導波管と上
記高周波回路を構成するマイクロストリップ線路パター
ンの間を電磁結合させる層間接続手段を有し、低損失の
方形導波管を備えた多層高周波回路基板を得ることがで
きる。
【0067】また、請求項9の発明によれば、地導体層
を挟んで2つの誘電体基板を積層し、N及びMをそれぞ
れ2以上の整数として、一方の誘電体基板の上記地導体
層と反対側の面にマイクロストリップ線路パターンで形
成された第1から第NまでのN組の高周波電力M分配回
路を配置し、他方の誘電体基板の上記地導体層と反対側
の面にマイクロストリップ線路パターンで形成された第
1から第MまでのM組の高周波電力N合成回路を配置
し、1からNの全ての整数Kに対して上記第1から第N
までの高周波電力M分配回路のうちのK番目の高周波電
力M分配回路のM個の出力それぞれを、上記第1から第
Mまでの高周波電力N合成回路それぞれのK番目の入力
端子に層間接続手段を介して接続し、請求項1〜8記載
の少なくとも1つの多層高周波回路基板を用いることに
より、平面的に小型に構成した、2以上の任意の整数
N,Mとして、N×Mのマトリクス状の高周波装置を得
ることができる。
【0068】また、請求項10の発明によれば、請求項
9記載の高周波装置のN組の高周波電力M分配回路の出
力端子と、M組の高周波電力N合成回路の入力端子の間
それぞれに、可変移相器を挿入することにより、各入力
端子に入力する高周波信号に対して、任意の位相分布の
高周波信号を出力端子から取り出すことが可能であると
ともに、可変移相器の設定を変えることにより出力信号
の位相分布を任意に可変できる、平面的かつ小形に構成
した高周波装置を得ることができる。
【0069】また、請求項11の発明によれば、請求項
9記載の高周波装置のN組の高周波電力M分配回路の出
力端子と、M組の高周波電力N合成回路の入力端子の間
それぞれに、高周波スイッチ回路を挿入することによ
り、各入力端子に入力される高周波信号を任意の1つの
出力端子に接続することが可能なN×Mの高周波スイッ
チマトリクス回路を平面的に小型に構成した高周波装置
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形態
1を示す基板断面図である。
【図2】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形態
2を示す基板断面図である。
【図3】 図2の多層高周波回路基板の基板上面パター
ン図である。
【図4】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形態
3を示す基板断面図である。
【図5】 図4の多層高周波回路基板の基板上面パター
ン図である。
【図6】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形態
4を示す基板断面図である。
【図7】 図6の多層高周波回路基板の基板上面パター
ン図である。
【図8】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形態
5を示す基板断面図である。
【図9】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形態
6を示す基板断面図である。
【図10】 図9の多層高周波回路基板を説明する基板
構成図である。
【図11】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形
態7を示す基板構成図である。
【図12】 この発明の多層高周波回路基板の実施の形
態8を示す基板断面図である。
【図13】 図12の多層高周波回路基板の基板下面パ
ターン図である。
【図14】 この発明の高周波装置の実施の形態9を示
す基板上面パターン図である。
【図15】 図14に示した高周波装置の回路構成を説
明する図である。
【図16】 この発明の高周波装置の実施の形態10を
示す構成ブロック図である。
【図17】 図16の高周波装置を構成する多層高周波
回路基板の基板上面パターン図である。
【図18】 この発明の高周波装置の実施の形態11を
示す構成ブロック図である。
【図19】 従来の多層高周波回路基板を示す基板断面
図である。
【符号の説明】
1 地導体層、2a,2b 誘電体基板、3a〜3d
マイクロストリップ線路パターン、4a〜4d マイク
ロストリップ線路パターン、5a〜5d 層間接続ビア
ホール、6a〜6d 誘電体基板、7a〜7d 電源・
制御信号用配線パターン、8 キャビティ、9,9a,
9b 高周波回路素子、10 接続用ワイヤ、11 電
源・制御信号用配線パターン、12 電源・制御信号用
接続部、13,13a,13b 蓋、14 導電性蓋、
15 壁側面導体膜、16 接地用ビアホール、17
電源・制御信号用配線パターン、18 電源・制御信号
接続用ビアホール、19 金属壁、20a〜20b 結
合孔、21a〜21d 端子、22a〜22d 端子、
23a,23b 導体パターン、24a,24b方形導
波管、25 ビアホール列、26,26a,26h(2
6a〜26M)高周波電力N合成回路、27,27a〜
27d(27a〜27N) 高周波電力M分配回路、2
8,28a〜28d(28a〜28N) 入力端子2
9,29a〜29h(29a〜29M) 出力端子、3
0 可変移相器、31 結合線路形方向性結合器、32
無反射終端器、33 電力2合成器、34制御用I
C、35 高周波半導体スイッチ、37 ストリップ導
体パターン、60,60a〜60c 誘電体基板積層
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01Q 3/34 H01Q 3/34

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地導体層を挟んで第1及び第2の誘電体
    基板を積層し、 上記第1の誘電体基板の上記地導体層と反対側の面にマ
    イクロストリップ線路パターンを配置して第1の高周波
    回路を構成し、 上記第2の誘電体基板の上記地導体層と反対側の面にマ
    イクロストリップ線路パターンを配置して第2の高周波
    回路を構成し、 上記地導体層を貫いて上記第1の高周波回路と第2の高
    周波回路の間を高周波的に接続する少なくとも1つの層
    間接続手段を有し、 上記第1の誘電体基板における上記第1の高周波回路を
    構成するマイクロストリップ線路パターンを設けた面の
    上記マイクロストリップ線路パターンが存在しない領域
    に、電源及び制御信号を伝送する複数のストリップ状導
    体パターンを層間に挟んで積層した誘電体基板積層部を
    設けたことを特徴とする多層高周波回路基板。
  2. 【請求項2】 第1の誘電体基板のマイクロストリップ
    線路パターンを設けた面から地導体層までの間をくりぬ
    いてキャビティを設け、上記キャビティの底面の地導体
    層の上に高周波回路素子を実装したことを特徴とする請
    求項1記載の多層高周波回路基板。
  3. 【請求項3】 第1の誘電体基板面に配置されたマイク
    ロストリップ線路パターンで構成された第1の高周波回
    路の高周波信号の入出力全てを層間結合手段によって第
    2の誘電体基板面に配置された第2の高周波回路に接続
    し、 上記第1の誘電体基板における上記マイクロストリップ
    線路パターンを設けた面の上記マイクロストリップ線路
    パターンが存在しない領域に設けた誘電体基板積層部に
    よって上記第1の高周波回路を構成するマイクロストリ
    ップ線路パターンの周囲全体を取り囲む枠状の壁を形成
    し、この枠状の壁の上面に蓋を設けて、上記第1の高周
    波回路を構成するマイクロストリップ線路パターンを被
    ったことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    多層高周波回路基板。
  4. 【請求項4】 第1の誘電体基板面に配置された第1の
    高周波回路を構成するマイクロストリップ線路パターン
    の周囲全体を取り囲む枠状の壁を形成する誘電体基板積
    層部の上記マイクロストリップ線路パターン側の側面全
    面に、第1と第2の誘電体基板に挟まれた地導体層に電
    気的に接続された導体膜を設け、 上記枠状の壁の上面に設けた上記第1の高周波回路を構
    成するマイクロストリップ線路パターンを被う蓋が、上
    記導体膜と電気的に接続された導電性を有する蓋である
    ことを特徴とする請求項3記載の多層高周波回路基板。
  5. 【請求項5】 第1の誘電体基板面に配置されたマイク
    ロストリップ線路パターンで構成された第1の高周波回
    路の高周波信号の入出力全てを層間結合手段によって第
    2の誘電体基板面に配置された第2の高周波回路に接続
    し、 上記第1の誘電体基板における上記マイクロストリップ
    線路パターンを設けた面に、上記第1の高周波回路を構
    成するマイクロストリップ線路パターンの周囲全体を取
    り囲む枠状で、第1と第2の誘電体基板に挟まれた地導
    体層に電気的に接続された金属壁を設け、上記枠状の金
    属壁の上面に設けた上記第1の高周波回路を構成するマ
    イクロストリップ線路パターンを被う蓋が、上記金属壁
    と電気的に接続された導電性を有する蓋であることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の多層高周波回
    路基板。
  6. 【請求項6】 第1の高周波回路を構成するマイクロス
    トリップ線路パターンの一部と第2の高周波回路を構成
    するマイクロストリップ線路パターンの一部を地導体層
    を挟んで平行に対向して配置し、 上記2本のマイクロストリップ線路パターンを平行に対
    向して配置した部分において上記2本のマイクロストリ
    ップ線路パターンの間の地導体層に結合孔を設け、上記
    2本のマイクロストリップ線路パターン同士を電磁結合
    させ、第1の高周波回路と第2の高周波回路の間を接続
    する層間接続手段を備えたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の多層高周波回路基板。
  7. 【請求項7】 第1の高周波回路を構成するマイクロス
    トリップ線路パターンの一部と第2の高周波回路を構成
    するマイクロストリップ線路パターンの一部を地導体層
    を挟んで少なくとも高周波信号のマイクロストリップ線
    路上の波長の1/4の長さにわたり平行に対向して配置
    し、 上記2本のマイクロストリップ線路パターンを平行に対
    向して配置した部分において上記2本のマイクロストリ
    ップ線路パターンの間の地導体層にマイクロストリップ
    線路パターンの線路方向の長さが高周波信号のマイクロ
    ストリップ線路上の波長の1/4の長さの結合孔を設
    け、上記2本のマイクロストリップ線路パターン同士を
    電磁結合させ、第1の高周波回路と第2の高周波回路の
    間に方向性をもつ層間接続手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の多層高周波回路基
    板。
  8. 【請求項8】 第1または第2の一方の誘電体基板面に
    配置された高周波回路を構成するマイクロストリップ線
    路パターンに対向して平行に、他方の誘電体基板面に配
    置された高周波回路を構成する導体パターンとして、使
    用する高周波信号の誘電体基板内の伝搬波長の1/2以
    上の幅を有する帯状の導体パターンを配置し、 上記帯状の導体パターンの縁に沿って、使用する高周波
    信号の誘電体基板内の伝搬波長の1/4以下の間隔で列
    状に配置したビアホールにより、上記帯状の導体パター
    ンと地導体層とを接続して、第1または第2の誘電体基
    板内部に方形導波管を構成し、 上記帯状導体パターンとマイクロストリップ線路パター
    ンが対向して平行に配置された部分における地導体層に
    結合孔を設け、上記結合孔を介して上記方形導波管と上
    記高周波回路を構成するマイクロストリップ線路パター
    ンの間を電磁結合させる層間接続手段を備えたことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の多層高周波回
    路基板。
  9. 【請求項9】 地導体層を挟んで2つの誘電体基板を積
    層し、N及びMをそれぞれ2以上の整数として、 一方の誘電体基板の上記地導体層と反対側の面にマイク
    ロストリップ線路パターンで形成された第1から第Nま
    でのN組の高周波電力M分配回路を配置し、 他方の誘電体基板の上記地導体層と反対側の面にマイク
    ロストリップ線路パターンで形成された第1から第Mま
    でのM組の高周波電力N合成回路を配置し、 1からNの全ての整数Kに対して上記第1から第Nまで
    の高周波電力M分配回路のうちのK番目の高周波電力M
    分配回路のM個の出力それぞれが、上記第1から第Mま
    での高周波電力N合成回路それぞれのK番目の入力端子
    に層間接続手段を介して接続し、N×Mのマトリクス状
    高周波回路を、請求項1〜8記載の少なくとも1つの多
    層高周波回路基板を用いて構成したことを特徴とする高
    周波装置。
  10. 【請求項10】 N組の高周波電力M分配回路の出力端
    子と、M組の高周波電力N合成回路の入力端子の間それ
    ぞれに、可変移相器が挿入されていることを特徴とする
    請求項9記載の高周波装置。
  11. 【請求項11】 N組の高周波電力M分配回路の出力端
    子と、M組の高周波電力N合成回路の入力端子の間それ
    ぞれに、高周波スイッチ回路が挿入されていることを特
    徴とする請求項9記載の高周波装置。
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