JPH1110338A - 溶接装置及びその制御方法 - Google Patents
溶接装置及びその制御方法Info
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- JPH1110338A JPH1110338A JP16634097A JP16634097A JPH1110338A JP H1110338 A JPH1110338 A JP H1110338A JP 16634097 A JP16634097 A JP 16634097A JP 16634097 A JP16634097 A JP 16634097A JP H1110338 A JPH1110338 A JP H1110338A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ワイヤを用いた溶接を安定して行うことので
きる溶接装置を提供する。 【解決手段】 溶接ロボットを含む自動溶接機を用いた
板材のアーク溶接装置において、トーチ先端から繰り出
されるワイヤ6にエアーを吹き付けるためのエアーブロ
ー式トーチキャップ7に、トーチ先端から繰り出された
ワイヤ6の先端を斜めから狙う第1のエアーブローパイ
プ9とワイヤ6に平行にエアーを流すための第2のエア
ーブローパイプ10を設けた溶接装置。これにより、第
1のエアーブローで溶接終了時のワイヤ先端位置を的確
に狙うことが可能となり、かつ、第1のエアーブローに
より溶接終了時のワイヤ先端が曲がるのを第2のエアー
ブローで防ぐことにより、ワイヤ先端の玉の除去、及
び、ワイヤ先端の急冷が可能となる。
きる溶接装置を提供する。 【解決手段】 溶接ロボットを含む自動溶接機を用いた
板材のアーク溶接装置において、トーチ先端から繰り出
されるワイヤ6にエアーを吹き付けるためのエアーブロ
ー式トーチキャップ7に、トーチ先端から繰り出された
ワイヤ6の先端を斜めから狙う第1のエアーブローパイ
プ9とワイヤ6に平行にエアーを流すための第2のエア
ーブローパイプ10を設けた溶接装置。これにより、第
1のエアーブローで溶接終了時のワイヤ先端位置を的確
に狙うことが可能となり、かつ、第1のエアーブローに
より溶接終了時のワイヤ先端が曲がるのを第2のエアー
ブローで防ぐことにより、ワイヤ先端の玉の除去、及
び、ワイヤ先端の急冷が可能となる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば溶接ロボッ
トや自動溶接機において、ワイヤを用いて板材のアーク
溶接を行う溶接装置及び溶接制御方法に関する。
トや自動溶接機において、ワイヤを用いて板材のアーク
溶接を行う溶接装置及び溶接制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】直径0.8mm以下のような細径ワイヤ
は、通常、補修溶接等に用いられる。細径ワイヤを用い
ると低い電流値でも安定した溶接が行えるため、特に、
薄板の溶接に適している。ところが、細径ワイヤは、ワ
イヤの剛性が低いため、座屈しやすい。また、狙い位置
が狂いやすく、かつ、溶接開始時に燃え上がってアーク
切れを発生しやすい。このため、自動機ではほとんど用
いることができず、多くの場合は、作業者による溶接に
しか適用されなかった。また、自動機で用いる場合は、
座屈を起こさないように溶接姿勢を一定にしてワイヤに
負荷がかからないようにする、かつ、ワイヤのエクステ
ンション長さを短くして狙いのズレを小さくする、か
つ、シールドガスにMAGを用いてアーク切れを発生し
ないようにする、等の制限があった。また、細径ワイヤ
は、ワイヤの燃え上がりが早いため、コンタクトチップ
への溶着が発生しやすく、もしチップ溶着が発生すると
自動機による溶接が完全に停止するため、自動機への適
用は非常に困難であった。アルミワイヤも細径ワイヤと
同様の問題点を持っている。
は、通常、補修溶接等に用いられる。細径ワイヤを用い
ると低い電流値でも安定した溶接が行えるため、特に、
薄板の溶接に適している。ところが、細径ワイヤは、ワ
イヤの剛性が低いため、座屈しやすい。また、狙い位置
が狂いやすく、かつ、溶接開始時に燃え上がってアーク
切れを発生しやすい。このため、自動機ではほとんど用
いることができず、多くの場合は、作業者による溶接に
しか適用されなかった。また、自動機で用いる場合は、
座屈を起こさないように溶接姿勢を一定にしてワイヤに
負荷がかからないようにする、かつ、ワイヤのエクステ
ンション長さを短くして狙いのズレを小さくする、か
つ、シールドガスにMAGを用いてアーク切れを発生し
ないようにする、等の制限があった。また、細径ワイヤ
は、ワイヤの燃え上がりが早いため、コンタクトチップ
への溶着が発生しやすく、もしチップ溶着が発生すると
自動機による溶接が完全に停止するため、自動機への適
用は非常に困難であった。アルミワイヤも細径ワイヤと
同様の問題点を持っている。
【0003】このような問題点を解決するために、本発
明者らは、細径ワイヤをトーチに送給する装置としてプ
ル式ワイヤ送給装置を用い、前記ワイヤをトーチ先端に
繰り出すコンタクトチップとしてセラミックガイド付き
コンタクトチップを用い、かつ、トーチ先端から繰り出
されたワイヤにエアーを吹き付けるためのエアーブロー
式トーチキャップを備えた溶接装置を案出した。ところ
で、前記エアーブロー式トーチキャップのエアーブロー
には3つの目的がある。1つは溶接終了時のワイヤ先端
の玉の除去であり、もう1つは、ワイヤ先端の急冷、他
の1つは、スパッタの除去である。前記2つを達成する
ためには、溶接終了時の0.2秒〜0.5秒以内の短い
時間に、ワイヤの先端を的確に狙って強いエアーをかけ
ることが必要である。前記残りの1つを達成するために
は、エアーの出る方向をある程度分散する必要がある。
ところが、従来のトーチケーブル根元部からのエアー送
給では、次のような問題がある。 (1)エアーの流れる方向は、ワイヤと平行となるた
め、ワイヤの先端に的確にエアーを当てることができな
い。 (2)トーチキャップの根元部にエアーブロー用ノズル
を1つ取り付ける方法では、エアーはワイヤと平行にの
み流れるため、ワイヤの先端を的確に狙うことができな
い。
明者らは、細径ワイヤをトーチに送給する装置としてプ
ル式ワイヤ送給装置を用い、前記ワイヤをトーチ先端に
繰り出すコンタクトチップとしてセラミックガイド付き
コンタクトチップを用い、かつ、トーチ先端から繰り出
されたワイヤにエアーを吹き付けるためのエアーブロー
式トーチキャップを備えた溶接装置を案出した。ところ
で、前記エアーブロー式トーチキャップのエアーブロー
には3つの目的がある。1つは溶接終了時のワイヤ先端
の玉の除去であり、もう1つは、ワイヤ先端の急冷、他
の1つは、スパッタの除去である。前記2つを達成する
ためには、溶接終了時の0.2秒〜0.5秒以内の短い
時間に、ワイヤの先端を的確に狙って強いエアーをかけ
ることが必要である。前記残りの1つを達成するために
は、エアーの出る方向をある程度分散する必要がある。
ところが、従来のトーチケーブル根元部からのエアー送
給では、次のような問題がある。 (1)エアーの流れる方向は、ワイヤと平行となるた
め、ワイヤの先端に的確にエアーを当てることができな
い。 (2)トーチキャップの根元部にエアーブロー用ノズル
を1つ取り付ける方法では、エアーはワイヤと平行にの
み流れるため、ワイヤの先端を的確に狙うことができな
い。
【0004】また、本発明者らの実験では、従来のトー
チケーブル根元部からのエアー送給では、目的とするワ
イヤ先端の玉の除去を行うことができなかった。トーチ
キャップにエアーブロー用ノズルを1つだけ付け、ワイ
ヤの先端を狙うようにする方法では、エアーブローの狙
い位置を斜めに変更することにより溶接終了時のワイヤ
先端に的確にエアーを当てることは可能であったが、溶
接終了時まだ柔らかいワイヤに斜めからエアーが当たる
ことにより、ワイヤが変形してしまい、本発明が目的と
する玉の除去を行うことができなかった。ここで、溶接
終了時に、溶接ワイヤ先端の球滴玉を確実に除去するた
めには、溶接ワイヤの先端を狙って強いエアーを吹きか
けることが必要であることが分かった。しかし、1点集
中的にエアーを吹きかける構造では、溶接終了時の溶接
ワイヤの長さが、通常、2〜3mmバラツクため、溶接
ワイヤ先端にエアーが確実に当たらず、溶接終了時の球
滴玉を確実に取ることができない。
チケーブル根元部からのエアー送給では、目的とするワ
イヤ先端の玉の除去を行うことができなかった。トーチ
キャップにエアーブロー用ノズルを1つだけ付け、ワイ
ヤの先端を狙うようにする方法では、エアーブローの狙
い位置を斜めに変更することにより溶接終了時のワイヤ
先端に的確にエアーを当てることは可能であったが、溶
接終了時まだ柔らかいワイヤに斜めからエアーが当たる
ことにより、ワイヤが変形してしまい、本発明が目的と
する玉の除去を行うことができなかった。ここで、溶接
終了時に、溶接ワイヤ先端の球滴玉を確実に除去するた
めには、溶接ワイヤの先端を狙って強いエアーを吹きか
けることが必要であることが分かった。しかし、1点集
中的にエアーを吹きかける構造では、溶接終了時の溶接
ワイヤの長さが、通常、2〜3mmバラツクため、溶接
ワイヤ先端にエアーが確実に当たらず、溶接終了時の球
滴玉を確実に取ることができない。
【0005】一方、アーク溶接用コンタクトチップ先端
にセラミックガイドを埋め込む方法としては、特開59
−133979号公報、特開60−64779号公報、
特開60−154883号公報、特開62−38771
号公報に記載された方法がある。これらは、いずれも、
セラミックの耐摩耗性、耐熱性を活用することにより、
コンタクトチップの寿命を延ばすことを目的としてい
る。また、特開63−80978号公報においては、長
さが約10mmから50mmに設定したセラミックガイ
ドによりワイヤの蛇行を防止しながら、溶接ワイヤの突
き出し長さを長くして、突き出し長さ部の発熱量を増加
させることにより溶着量を増加させる方法が開示されて
いる。本発明者らは、特に、薄板溶接用として細径ワイ
ヤを用いた場合のセラミックガイドの特殊な効果に着目
した。
にセラミックガイドを埋め込む方法としては、特開59
−133979号公報、特開60−64779号公報、
特開60−154883号公報、特開62−38771
号公報に記載された方法がある。これらは、いずれも、
セラミックの耐摩耗性、耐熱性を活用することにより、
コンタクトチップの寿命を延ばすことを目的としてい
る。また、特開63−80978号公報においては、長
さが約10mmから50mmに設定したセラミックガイ
ドによりワイヤの蛇行を防止しながら、溶接ワイヤの突
き出し長さを長くして、突き出し長さ部の発熱量を増加
させることにより溶着量を増加させる方法が開示されて
いる。本発明者らは、特に、薄板溶接用として細径ワイ
ヤを用いた場合のセラミックガイドの特殊な効果に着目
した。
【0006】薄板をアーク溶接する場合、低電流領域で
の溶接となるため、溶接現象は短絡とアークを繰り返す
状態となる。(図3参照)ワイヤへの入熱から見ると、
短絡時に大きな入熱、アーク時に小さな入熱となる。溶
着量を増加するために、溶接ワイヤの突き出し長さを単
に長くすると、アーク時の小さな加熱だけの場合には、
ワイヤは充分に加熱されないため、ワイヤは冷えた状態
のままで溶融プールに突っ込む状態となる。冷えた状態
のワイヤはすぐには溶けず、特に、薄板ワークの場合に
は、ワークを突き破って溶け落ちを発生させる場合があ
る。また、突っ込んだ時に大きな短絡が発生し、この大
きな短絡により、ワイヤが大きく加熱されて、ワイヤ先
端が吹き飛び、大きなアークを発生させる。大きなアー
クが発生すると、アーク時には入熱が下がるためにワイ
ヤは冷えた状態になり、再び溶融プールに突っ込む状態
となる。また、特に、溶接ワイヤの突き出し長さが長い
場合は、電流の時定数が大きくなるため、すぐには、電
流が流れて短絡を解放することができないため、大きな
短絡となる。
の溶接となるため、溶接現象は短絡とアークを繰り返す
状態となる。(図3参照)ワイヤへの入熱から見ると、
短絡時に大きな入熱、アーク時に小さな入熱となる。溶
着量を増加するために、溶接ワイヤの突き出し長さを単
に長くすると、アーク時の小さな加熱だけの場合には、
ワイヤは充分に加熱されないため、ワイヤは冷えた状態
のままで溶融プールに突っ込む状態となる。冷えた状態
のワイヤはすぐには溶けず、特に、薄板ワークの場合に
は、ワークを突き破って溶け落ちを発生させる場合があ
る。また、突っ込んだ時に大きな短絡が発生し、この大
きな短絡により、ワイヤが大きく加熱されて、ワイヤ先
端が吹き飛び、大きなアークを発生させる。大きなアー
クが発生すると、アーク時には入熱が下がるためにワイ
ヤは冷えた状態になり、再び溶融プールに突っ込む状態
となる。また、特に、溶接ワイヤの突き出し長さが長い
場合は、電流の時定数が大きくなるため、すぐには、電
流が流れて短絡を解放することができないため、大きな
短絡となる。
【0007】このように大きな短絡と大きなアークが繰
り返す状態では、溶接は不安定であり、良好な品質の溶
接結果を得ることができない。この現象のため、ワイヤ
のジュール発熱により溶着量を増加させようとしても、
溶接ワイヤの突き出しを長くすると、溶接が不安定な状
態となるため、通常、薄板用の細径ワイヤでは、溶接ワ
イヤの突き出しを長くすることができなかった。この状
態を図4に示す。これらの問題点を解決するためには、
アーク状態の時にもある程度ワイヤを加熱し、ワイヤが
冷えた状態で溶融プールに突っ込むのを防止する必要が
ある。
り返す状態では、溶接は不安定であり、良好な品質の溶
接結果を得ることができない。この現象のため、ワイヤ
のジュール発熱により溶着量を増加させようとしても、
溶接ワイヤの突き出しを長くすると、溶接が不安定な状
態となるため、通常、薄板用の細径ワイヤでは、溶接ワ
イヤの突き出しを長くすることができなかった。この状
態を図4に示す。これらの問題点を解決するためには、
アーク状態の時にもある程度ワイヤを加熱し、ワイヤが
冷えた状態で溶融プールに突っ込むのを防止する必要が
ある。
【0008】さらに、従来は、溶接ロボット等の自動機
を用いて溶接を行う場合、自動機は溶接のトーチを所定
の位置に移動させ、溶接電源にアーク開始の信号を送
る。溶接電源は、ワイヤにアーク溶接に必要な電圧をか
けるとともに、ワイヤを低速で送給しており、ワイヤが
ワークに接触して、通電を開始しアークが発生すると、
ワイヤを通常の送給速度に変更して送給するようにして
いる。ここで、スムーズなアーク溶接スタートを阻害す
る要因として、大きく2つある。1つ目は、ワイヤ先端
にあるスラグによって、ワイヤが絶縁されるためにアー
ク溶接スタートができない場合であり、他の2つ目は、
いったんアークスタートはするが、ワイヤが燃え上が
り、この燃え上がりのためにアークが長くなり、長くな
ったアークを維持することができずにアークが切れてし
まう場合である。2つ目は、特に細径のワイヤを用いた
場合は、ワイヤの燃え上がり速度が大径のワイヤと比較
して早いために、アークの切れが発生しやすい。また、
2つ目は、特にシールドガスがCO2の場合には、MA
Gガスと比較して長いアーク長を維持することができな
いため、アーク長が長くなるとアーク切れが発生しやす
い。
を用いて溶接を行う場合、自動機は溶接のトーチを所定
の位置に移動させ、溶接電源にアーク開始の信号を送
る。溶接電源は、ワイヤにアーク溶接に必要な電圧をか
けるとともに、ワイヤを低速で送給しており、ワイヤが
ワークに接触して、通電を開始しアークが発生すると、
ワイヤを通常の送給速度に変更して送給するようにして
いる。ここで、スムーズなアーク溶接スタートを阻害す
る要因として、大きく2つある。1つ目は、ワイヤ先端
にあるスラグによって、ワイヤが絶縁されるためにアー
ク溶接スタートができない場合であり、他の2つ目は、
いったんアークスタートはするが、ワイヤが燃え上が
り、この燃え上がりのためにアークが長くなり、長くな
ったアークを維持することができずにアークが切れてし
まう場合である。2つ目は、特に細径のワイヤを用いた
場合は、ワイヤの燃え上がり速度が大径のワイヤと比較
して早いために、アークの切れが発生しやすい。また、
2つ目は、特にシールドガスがCO2の場合には、MA
Gガスと比較して長いアーク長を維持することができな
いため、アーク長が長くなるとアーク切れが発生しやす
い。
【0009】本発明者らが、細径のワイヤでシールドガ
スCO2のテストを行った場合、溶接開始時に溶接ワイ
ヤを低速で送給すると、ワイヤが燃え上がり、アーク切
れが発生した。このため、溶接開始時より溶接ワイヤを
通常の速度で送給すると、ワイヤがワークにぶつかり、
ワイヤが曲がった途中の位置からアークが発生した。こ
の場合は、ワイヤの途中からアークが出るためアークが
長くなりすぎ、アークを維持することが出来なかった。
つまり、溶接開始時にワイヤとワークの相対位置が一定
で無い限り安定したアーク発生を行うことができなかっ
た。
スCO2のテストを行った場合、溶接開始時に溶接ワイ
ヤを低速で送給すると、ワイヤが燃え上がり、アーク切
れが発生した。このため、溶接開始時より溶接ワイヤを
通常の速度で送給すると、ワイヤがワークにぶつかり、
ワイヤが曲がった途中の位置からアークが発生した。こ
の場合は、ワイヤの途中からアークが出るためアークが
長くなりすぎ、アークを維持することが出来なかった。
つまり、溶接開始時にワイヤとワークの相対位置が一定
で無い限り安定したアーク発生を行うことができなかっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的は
ワイヤを用いた溶接を安定して行うことである。第2の
目的は、溶接終了時のワイヤ先端の玉の除去を確実に行
うことである。第3の目的は、特に、薄板溶接用として
細径ワイヤを用いた場合のセラミックガイドの好適な構
成を提供することである。第4の目的は、ワイヤの先端
に絶縁物がある場合や、ワイヤが細径でも、シールドガ
スがCO2でも確実なアーク溶接開始を可能にすること
である。
ワイヤを用いた溶接を安定して行うことである。第2の
目的は、溶接終了時のワイヤ先端の玉の除去を確実に行
うことである。第3の目的は、特に、薄板溶接用として
細径ワイヤを用いた場合のセラミックガイドの好適な構
成を提供することである。第4の目的は、ワイヤの先端
に絶縁物がある場合や、ワイヤが細径でも、シールドガ
スがCO2でも確実なアーク溶接開始を可能にすること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、本発明の溶接装置は、溶接ロボットを含む自動
溶接機を用いた板材のアーク溶接装置において、トーチ
先端から繰り出されるワイヤにエアーを吹き付けるため
のエアーブロー式トーチキャップに、前記トーチ先端か
ら繰り出されたワイヤの先端を斜めから狙う第1のエア
ーブロー用ノズルとワイヤに平行にエアーを流すための
第2のエアーブロー用ノズルを設けたものである。前記
第2の目的を達成するため、本発明の溶接装置の制御方
法は、アーク溶接用ワイヤの先端を斜めから狙う第1の
エアーブロー用ノズルとワイヤに平行にエアーを流すた
めの第2のエアーブロー用ノズルを有するアーク溶接用
のトーチキャップを用いた板材のアーク溶接装置の制御
方法において、溶接終了時に、溶接ワイヤ先端の球滴玉
を除去するためにエアーブローを行う際に、エアーブロ
ーを行いながらワイヤを低速で送給するものである。こ
の方法において、ワイヤ先端の球滴玉を確実に除去する
ために、ワイヤの送給を、進行方向と戻り方向で何回か
行う。前記第3の目的を達成するため、本発明の溶接装
置は、板材のアーク溶接装置において、セラミックガイ
ド付きコンタクトチップのセラミックのガイド部の長さ
が5mm〜10mm、セラミックのガイド径がコンタク
トチップのガイド径より0.05mm〜0.30mm大
きく、セラミックのガイド部の中心がコンタクトチップ
のガイド部の中心と同心円上にあり、埋め込まれたセラ
ミックとコンタクトチップの接触部分に隙間が無く、コ
ンタクトチップの給電部分長さが3mm〜10mmであ
る。前記第4の目的を達成するため、本発明の溶接開始
時の溶接装置の制御方法は、ワイヤアース式の溶接開始
点検出装置を備えた板材のアーク自動溶接装置の制御方
法において、溶接開始時にワイヤアース式の溶接開始点
検出を実行し、ワイヤがアースした地点でワイヤを停止
させ、このワイヤを停止させた状態で、溶接電源から溶
接電圧を印加し、アーク発生後、ワイヤが燃え上がった
状態で、通常の溶接時のワイヤ送給速度でワイヤ送りを
するものである。この方法において、溶接電源から溶接
電圧を印加するときに、再度、ワイヤを完全にアースさ
せる。
るため、本発明の溶接装置は、溶接ロボットを含む自動
溶接機を用いた板材のアーク溶接装置において、トーチ
先端から繰り出されるワイヤにエアーを吹き付けるため
のエアーブロー式トーチキャップに、前記トーチ先端か
ら繰り出されたワイヤの先端を斜めから狙う第1のエア
ーブロー用ノズルとワイヤに平行にエアーを流すための
第2のエアーブロー用ノズルを設けたものである。前記
第2の目的を達成するため、本発明の溶接装置の制御方
法は、アーク溶接用ワイヤの先端を斜めから狙う第1の
エアーブロー用ノズルとワイヤに平行にエアーを流すた
めの第2のエアーブロー用ノズルを有するアーク溶接用
のトーチキャップを用いた板材のアーク溶接装置の制御
方法において、溶接終了時に、溶接ワイヤ先端の球滴玉
を除去するためにエアーブローを行う際に、エアーブロ
ーを行いながらワイヤを低速で送給するものである。こ
の方法において、ワイヤ先端の球滴玉を確実に除去する
ために、ワイヤの送給を、進行方向と戻り方向で何回か
行う。前記第3の目的を達成するため、本発明の溶接装
置は、板材のアーク溶接装置において、セラミックガイ
ド付きコンタクトチップのセラミックのガイド部の長さ
が5mm〜10mm、セラミックのガイド径がコンタク
トチップのガイド径より0.05mm〜0.30mm大
きく、セラミックのガイド部の中心がコンタクトチップ
のガイド部の中心と同心円上にあり、埋め込まれたセラ
ミックとコンタクトチップの接触部分に隙間が無く、コ
ンタクトチップの給電部分長さが3mm〜10mmであ
る。前記第4の目的を達成するため、本発明の溶接開始
時の溶接装置の制御方法は、ワイヤアース式の溶接開始
点検出装置を備えた板材のアーク自動溶接装置の制御方
法において、溶接開始時にワイヤアース式の溶接開始点
検出を実行し、ワイヤがアースした地点でワイヤを停止
させ、このワイヤを停止させた状態で、溶接電源から溶
接電圧を印加し、アーク発生後、ワイヤが燃え上がった
状態で、通常の溶接時のワイヤ送給速度でワイヤ送りを
するものである。この方法において、溶接電源から溶接
電圧を印加するときに、再度、ワイヤを完全にアースさ
せる。
【0012】
(1) 本発明の溶接装置のトーチキャップは、アーク
溶接用ワイヤの先端を斜めから狙う第1のエアーブロー
用ノズルとワイヤに平行にエアーを流すための第2のエ
アーブロー用ノズルを有する。このことにより、第1の
エアーブロー用ノズルで溶接終了時のワイヤ先端位置を
的確に狙うことが可能となり、かつ、第1のエアーブロ
ー用ノズルにより溶接終了時のワイヤ先端が曲がるのを
第2のエアーブロー用ノズルで防ぐことにより、ワイヤ
先端の玉の除去、及び、ワイヤ先端の急冷を可能として
いる。また、第1のエアーブローと第2のエアーブロー
により、乱流が発生するためにトーチキャップに付着し
たスパッタ、及び、ワークに付着したスパッタを効率的
に取り除くことができる。この構造は、特に細径のワイ
ヤまたはアルミワイヤに限定されない。
溶接用ワイヤの先端を斜めから狙う第1のエアーブロー
用ノズルとワイヤに平行にエアーを流すための第2のエ
アーブロー用ノズルを有する。このことにより、第1の
エアーブロー用ノズルで溶接終了時のワイヤ先端位置を
的確に狙うことが可能となり、かつ、第1のエアーブロ
ー用ノズルにより溶接終了時のワイヤ先端が曲がるのを
第2のエアーブロー用ノズルで防ぐことにより、ワイヤ
先端の玉の除去、及び、ワイヤ先端の急冷を可能として
いる。また、第1のエアーブローと第2のエアーブロー
により、乱流が発生するためにトーチキャップに付着し
たスパッタ、及び、ワークに付着したスパッタを効率的
に取り除くことができる。この構造は、特に細径のワイ
ヤまたはアルミワイヤに限定されない。
【0013】(2) 本発明の溶接装置は、細径ワイヤ
のプル式送給装置とセラミックのガイド付きコンタクト
チップを用いるものである。この組み合わせにより、細
径ワイヤ、及び、アルミワイヤを用いた場合の次の問題
点を克服することが可能となる。
のプル式送給装置とセラミックのガイド付きコンタクト
チップを用いるものである。この組み合わせにより、細
径ワイヤ、及び、アルミワイヤを用いた場合の次の問題
点を克服することが可能となる。
【0014】(a)ワイヤの座屈 ワイヤの座屈は、送給モータとコンタクトチップ間で発
生する。この間でワイヤの遊びが存在し、ワイヤの送給
が溶着等で制限されるとワイヤが座屈する。本発明のプ
ル式送給装置は、送給モータとコンタクトチッブ間が極
めて狭いためワイヤの遊びが無い。このため、ワイヤは
座屈しない。
生する。この間でワイヤの遊びが存在し、ワイヤの送給
が溶着等で制限されるとワイヤが座屈する。本発明のプ
ル式送給装置は、送給モータとコンタクトチッブ間が極
めて狭いためワイヤの遊びが無い。このため、ワイヤは
座屈しない。
【0015】(b)狙いズレ 細径ワイヤやアルミワイヤは、ワイヤの強度が低いた
め、コンタクトチップから出たワイヤは位置ズレを発生
しやすい。このため、コンタクトチップから出るワイヤ
の長さを極力短くしたい。しかし、単にコンタクトチッ
プから出るワイヤ長さを短くすると、ワイヤのジュール
熱による発熱効果を得ることができない。本発明では、
コンタクトチップにセラミックのガイドを取り付けるこ
とにより、ワイヤのコンタクトチップから出る長さを極
力短くし、かつ、ワイヤのジュール熱による発熱効果を
得ることができる。
め、コンタクトチップから出たワイヤは位置ズレを発生
しやすい。このため、コンタクトチップから出るワイヤ
の長さを極力短くしたい。しかし、単にコンタクトチッ
プから出るワイヤ長さを短くすると、ワイヤのジュール
熱による発熱効果を得ることができない。本発明では、
コンタクトチップにセラミックのガイドを取り付けるこ
とにより、ワイヤのコンタクトチップから出る長さを極
力短くし、かつ、ワイヤのジュール熱による発熱効果を
得ることができる。
【0016】(c)溶接開始時のアーク切れ 細径ワイヤ、及び、アルミワイヤは、溶接開始時にワイ
ヤの燃え上がりが早いため、アーク切れを発生しやす
い。燃え上がりを防止するためには、ワイヤの燃え上が
りより、早い速度でのワイヤ送給が必要である。ところ
が、通常のワイヤ送給装置では、ワイヤの送給速度を早
くしても、コンタクトチップと送給モータ間に遊びがあ
るため、実際に必要なコンタクトチップからのワイヤ送
給速度は早くならない。本発明ではプル式ワイヤ送給装
置を用いているため、送給モータとコンタクトチップ間
が極めて狭く、送給モータの速度を早くするとワイヤの
速度は直ちに早くなるため、ワイヤの燃え上がりを防止
することができる。
ヤの燃え上がりが早いため、アーク切れを発生しやす
い。燃え上がりを防止するためには、ワイヤの燃え上が
りより、早い速度でのワイヤ送給が必要である。ところ
が、通常のワイヤ送給装置では、ワイヤの送給速度を早
くしても、コンタクトチップと送給モータ間に遊びがあ
るため、実際に必要なコンタクトチップからのワイヤ送
給速度は早くならない。本発明ではプル式ワイヤ送給装
置を用いているため、送給モータとコンタクトチップ間
が極めて狭く、送給モータの速度を早くするとワイヤの
速度は直ちに早くなるため、ワイヤの燃え上がりを防止
することができる。
【0017】(d)コンタクトチップへのワイヤ溶着 本発明では、ワイヤの燃え上がりが防止できるため、コ
ンククトチップキャップへの溶着の可能性は低い。しか
し、万が一チップ溶着が発生すると自動機が完全に停止
するため、溶着を完全に停止する必要がある。また、セ
ラミックガイド付きコンタクトチップを用いているた
め、ワイヤが燃え上がっても、通常のコンタクトチップ
のように、ワイヤとコンタクトチップが一体化するよう
な溶着は絶対に発生しない。セラミックには、窒化珪素
等の材質を用いるため、ワイヤとの融合は無い。このた
め、ワイヤは溶着しても弱い接着力でのコンタクトチッ
プとの接合となる。さらに、プル式ワイヤ送給装置を用
いているため、このような弱い接着力の溶着が発生した
場合、ワイヤの座屈を起こすこと無しに、強い力でワイ
ヤをコンタクトチップから押し出すため、溶着が解除さ
れる。したがって、自動機の完全停止は発生しない。
ンククトチップキャップへの溶着の可能性は低い。しか
し、万が一チップ溶着が発生すると自動機が完全に停止
するため、溶着を完全に停止する必要がある。また、セ
ラミックガイド付きコンタクトチップを用いているた
め、ワイヤが燃え上がっても、通常のコンタクトチップ
のように、ワイヤとコンタクトチップが一体化するよう
な溶着は絶対に発生しない。セラミックには、窒化珪素
等の材質を用いるため、ワイヤとの融合は無い。このた
め、ワイヤは溶着しても弱い接着力でのコンタクトチッ
プとの接合となる。さらに、プル式ワイヤ送給装置を用
いているため、このような弱い接着力の溶着が発生した
場合、ワイヤの座屈を起こすこと無しに、強い力でワイ
ヤをコンタクトチップから押し出すため、溶着が解除さ
れる。したがって、自動機の完全停止は発生しない。
【0018】(3) 本発明では、アーク溶接用ワイヤ
の先端を斜めから狙う第1のエアーブロー用ノズルとワ
イヤに平行にエアーを流すための第2のエアーブロー用
ノズルを有するアーク溶接用のトーチキャップを用いた
溶接装置において、溶接終了時に、溶接ワイヤ先端の球
滴玉を除去するためにエアーブローを行う方法におい
て、エアーブローを行いながらワイヤを低速で送給する
ことにより、確実に球滴玉を除去することを可能とす
る。ワイヤの先端を斜めから狙うエアーブローは、溶接
ワイヤの送給方向の1点を吹きかける構造であり、溶接
終了時にエアーブローを行いながら、溶接ワイヤを送給
することにより、溶接終了時の溶接ワイヤ長さがばらつ
いても溶接ワイヤ先端は、確実に、エアーブローが集中
する1点を通過することになる。このエアーブローが集
中する1点を通過する時に、確実に溶接ワイヤ先端の球
滴玉は除去される。
の先端を斜めから狙う第1のエアーブロー用ノズルとワ
イヤに平行にエアーを流すための第2のエアーブロー用
ノズルを有するアーク溶接用のトーチキャップを用いた
溶接装置において、溶接終了時に、溶接ワイヤ先端の球
滴玉を除去するためにエアーブローを行う方法におい
て、エアーブローを行いながらワイヤを低速で送給する
ことにより、確実に球滴玉を除去することを可能とす
る。ワイヤの先端を斜めから狙うエアーブローは、溶接
ワイヤの送給方向の1点を吹きかける構造であり、溶接
終了時にエアーブローを行いながら、溶接ワイヤを送給
することにより、溶接終了時の溶接ワイヤ長さがばらつ
いても溶接ワイヤ先端は、確実に、エアーブローが集中
する1点を通過することになる。このエアーブローが集
中する1点を通過する時に、確実に溶接ワイヤ先端の球
滴玉は除去される。
【0019】(4) 本発明では、セラミックで溶接ワ
イヤを覆いながらガイドすることにより、アーク時にお
ける溶接ワイヤの加熱を可能としている。本発明では、
熱せられたセラミックでアーク時における溶接ワイヤを
加熱すること、及び、シールドガスによるアーク時にお
けるワイヤの冷却を防止することにより、アーク状態で
ありながらワイヤが冷えずに加熱されるため、ワイヤが
冷えた状態で溶融プールに突っ込むのを防止することを
可能としている。しかしながら、例えば、セラミックの
ガイドをするにしても、セラミックのガイド部の長さが
長すぎると、ワイヤが加熱されすぎて、ワイヤが途中で
溶け落ちることが発生し、逆に溶接が不安定となること
がある。このため、前記の現象を実現するためには、セ
ラミックのガイド径、ガイド長さ、コンタクトチップの
形状等を規定する必要がある。本発明の規定を満たすセ
ラミックガイド付きコンタクトチップを用いることによ
ってのみ、溶接ワイヤは、溶融プールに突っ込みもせ
す、途中でのワイヤの溶け落ちも発生させず、微小な短
絡を継続的に行うようになり、安定した溶接を実現する
ことが可能となる。
イヤを覆いながらガイドすることにより、アーク時にお
ける溶接ワイヤの加熱を可能としている。本発明では、
熱せられたセラミックでアーク時における溶接ワイヤを
加熱すること、及び、シールドガスによるアーク時にお
けるワイヤの冷却を防止することにより、アーク状態で
ありながらワイヤが冷えずに加熱されるため、ワイヤが
冷えた状態で溶融プールに突っ込むのを防止することを
可能としている。しかしながら、例えば、セラミックの
ガイドをするにしても、セラミックのガイド部の長さが
長すぎると、ワイヤが加熱されすぎて、ワイヤが途中で
溶け落ちることが発生し、逆に溶接が不安定となること
がある。このため、前記の現象を実現するためには、セ
ラミックのガイド径、ガイド長さ、コンタクトチップの
形状等を規定する必要がある。本発明の規定を満たすセ
ラミックガイド付きコンタクトチップを用いることによ
ってのみ、溶接ワイヤは、溶融プールに突っ込みもせ
す、途中でのワイヤの溶け落ちも発生させず、微小な短
絡を継続的に行うようになり、安定した溶接を実現する
ことが可能となる。
【0020】本発明者の実験では、溶接ワイヤ径が0.
9mm〜0.6mmを使用した場合、セラミックのガイ
ド部の長さが5mm〜10mm、セラミックのガイド径
がコンタクトチップのガイド径より0.05mm〜0.
30mm大きく、セラミックのガイド部の中心がコンタ
クトチップガイド部の中心と同心円上にあり、埋め込ま
れたセラミックとコンタクトチップの接触部分に隙間が
無く、コンタクトチップの給電部分長さが3mm〜10
mmである場合にのみ、低電流領域の短絡現象状態で安
定した溶接を実現できた。
9mm〜0.6mmを使用した場合、セラミックのガイ
ド部の長さが5mm〜10mm、セラミックのガイド径
がコンタクトチップのガイド径より0.05mm〜0.
30mm大きく、セラミックのガイド部の中心がコンタ
クトチップガイド部の中心と同心円上にあり、埋め込ま
れたセラミックとコンタクトチップの接触部分に隙間が
無く、コンタクトチップの給電部分長さが3mm〜10
mmである場合にのみ、低電流領域の短絡現象状態で安
定した溶接を実現できた。
【0021】本発明の規定以外のセラミックガイド付き
コンタクトチップを用いると下記の不都合が発生した。
セラミックのガイド部の長さが、5mmより短いと溶接
ワイヤの加熱効果が小さく、10mmより長いと加熱効
果が大きすぎた。セラミックのガイド径がコンタクトチ
ップのガイド径より大きい場合は、加熱効果が小さかっ
た。0.05mmより小さい場合は、ワイヤの熱膨張や
ワイヤメッキかすが入ることにより、ワイヤの送給性の
問題が発生した。セラミックのガイド部の中心とコンタ
クトチップガイドとが同心円上に無いと、均一な加熱効
果が得られなかった。埋め込まれたセラミックとコンタ
クトチップの接触部分に隙間があると、隙間部において
溶着が発生した。コンタクトチップの給電部分の長さが
3mmより小さい場合は、コンタクトチップの給電部の
寿命が短くなるため問題となり、10mmより大きい場
合は、ワイヤに給電するポイントが不安定となるため安
定した溶接とはならなかった。
コンタクトチップを用いると下記の不都合が発生した。
セラミックのガイド部の長さが、5mmより短いと溶接
ワイヤの加熱効果が小さく、10mmより長いと加熱効
果が大きすぎた。セラミックのガイド径がコンタクトチ
ップのガイド径より大きい場合は、加熱効果が小さかっ
た。0.05mmより小さい場合は、ワイヤの熱膨張や
ワイヤメッキかすが入ることにより、ワイヤの送給性の
問題が発生した。セラミックのガイド部の中心とコンタ
クトチップガイドとが同心円上に無いと、均一な加熱効
果が得られなかった。埋め込まれたセラミックとコンタ
クトチップの接触部分に隙間があると、隙間部において
溶着が発生した。コンタクトチップの給電部分の長さが
3mmより小さい場合は、コンタクトチップの給電部の
寿命が短くなるため問題となり、10mmより大きい場
合は、ワイヤに給電するポイントが不安定となるため安
定した溶接とはならなかった。
【0022】(5) 本発明ではワイヤアース式の溶接
開始点検出装置を備える自動溶接装置において、溶接開
始時に、ワイヤアース式の溶接開始点検出を実行し、ワ
イヤがアースした地点でワイヤを停止させ、このワイヤ
の停止位置から、低速のワイヤ送給を行う事無しに通常
のワイヤ送給速度でアーク溶接をスタートさせる。この
ことにより、前記課題となるアークスタートを阻害する
要因を取り除くことができる。まず、ワイヤアース式の
溶接開始点検出実行時に、検出用として200V以上の
高電圧をかける。この高電圧により、ワイヤ先端のスラ
グ等の絶縁物の1部が破壊されることにより、アークス
タートを阻害するワイヤ先端の絶縁が取り除かれる。ま
た、開始点検出を実行してワイヤが当たった位置でワイ
ヤが停止しているため、ワイヤとワークの相対位置は常
に一定となる。このため、溶接電源に対し、アークスタ
ートをかけ、一定の遅れタイミング、もしくは、溶接電
流が流れたのを検出し、通常の溶接時と同様の比較的高
速なワイヤ送給を行うことにより、ワイヤの燃え上がり
に負けない速度でワイヤの送給が可能となるため、アー
ク切れが発生しない。
開始点検出装置を備える自動溶接装置において、溶接開
始時に、ワイヤアース式の溶接開始点検出を実行し、ワ
イヤがアースした地点でワイヤを停止させ、このワイヤ
の停止位置から、低速のワイヤ送給を行う事無しに通常
のワイヤ送給速度でアーク溶接をスタートさせる。この
ことにより、前記課題となるアークスタートを阻害する
要因を取り除くことができる。まず、ワイヤアース式の
溶接開始点検出実行時に、検出用として200V以上の
高電圧をかける。この高電圧により、ワイヤ先端のスラ
グ等の絶縁物の1部が破壊されることにより、アークス
タートを阻害するワイヤ先端の絶縁が取り除かれる。ま
た、開始点検出を実行してワイヤが当たった位置でワイ
ヤが停止しているため、ワイヤとワークの相対位置は常
に一定となる。このため、溶接電源に対し、アークスタ
ートをかけ、一定の遅れタイミング、もしくは、溶接電
流が流れたのを検出し、通常の溶接時と同様の比較的高
速なワイヤ送給を行うことにより、ワイヤの燃え上がり
に負けない速度でワイヤの送給が可能となるため、アー
ク切れが発生しない。
【0023】
【実施例】図1に本発明の溶接装置の実施例を示す。図
において、1はプル式ワイヤ送給装置、2は送給ロー
ラ、3は送給モータ、4はコンタクトチップ、5はロボ
ットアーム、6は溶接ワイヤ、7はエアーブロー式トー
チキャップである。プル式ワイヤ送給装置1は、ロボッ
トアーム5に取り付けられている。溶接ワイヤ6は、送
給モータ3で駆動される送給ローラ2により送給され
る。図2にコンタクトチップ4の断面を示す。このコン
タクトチップ4にはセラミックガイド8が設けられてい
る。送給ローラ2とコンタクトチップ4の間の距離が通
常のプッシュ式送給装置に比べて短いため、ワイヤの座
屈、及び、溶接開始時のアーク切れが無い。また、セラ
ミックガイド8により、狙いズレが発生しない。このよ
うに、プル式ワイヤ送給装置1とコンタクトチップ4の
組み合わせにより、コンタクトチップ4へのワイヤ6の
溶着を防止することができる。
において、1はプル式ワイヤ送給装置、2は送給ロー
ラ、3は送給モータ、4はコンタクトチップ、5はロボ
ットアーム、6は溶接ワイヤ、7はエアーブロー式トー
チキャップである。プル式ワイヤ送給装置1は、ロボッ
トアーム5に取り付けられている。溶接ワイヤ6は、送
給モータ3で駆動される送給ローラ2により送給され
る。図2にコンタクトチップ4の断面を示す。このコン
タクトチップ4にはセラミックガイド8が設けられてい
る。送給ローラ2とコンタクトチップ4の間の距離が通
常のプッシュ式送給装置に比べて短いため、ワイヤの座
屈、及び、溶接開始時のアーク切れが無い。また、セラ
ミックガイド8により、狙いズレが発生しない。このよ
うに、プル式ワイヤ送給装置1とコンタクトチップ4の
組み合わせにより、コンタクトチップ4へのワイヤ6の
溶着を防止することができる。
【0024】図3はエアーブロー式トーチキャップ7の
拡大図である。9は第1のエアーブロー用ノズル、10
は第2のエアーブロー用ノズルである。第2のエアーブ
ロー用ノズル10は、トーチキャップ7の35mm程上
に位置しているため、ワイヤ6に当たるエアーはほぼ平
行となる。第1のエアーブロー用ノズル9から出るエア
ーは的確にワイヤ先端の玉11に当たり、第2のエアー
ブロー用ノズル10から出るエアーとともにワイヤ先端
の玉11を吹き飛ばし、ワイヤ6を急冷する。
拡大図である。9は第1のエアーブロー用ノズル、10
は第2のエアーブロー用ノズルである。第2のエアーブ
ロー用ノズル10は、トーチキャップ7の35mm程上
に位置しているため、ワイヤ6に当たるエアーはほぼ平
行となる。第1のエアーブロー用ノズル9から出るエア
ーは的確にワイヤ先端の玉11に当たり、第2のエアー
ブロー用ノズル10から出るエアーとともにワイヤ先端
の玉11を吹き飛ばし、ワイヤ6を急冷する。
【0025】本発明の具体的な作業フローを図4に示
す。図5はセラミックガイド付きコンタクトチップ4の
他の実施例を示す。コンタクトチップ4には、セラミッ
クガイド8が埋め込まれている。このセラミックガイド
8は絶縁体であればよく、本実施例では、窒化珪素を用
いた。セラミックガイド8のガイド部の長さL1は5m
m〜10mm、ガイド径d1はコンタクトチップ4のガ
イド径d2より0.05mm〜0.30mm大きく、セ
ラミックガイド8のガイド部の中心cがコンタクトチッ
プ4のガイドの中心cと同心円上にあり、埋め込まれた
セラミックガイド8とコンタクトチップ4の接触部分a
に隙間が無く、コンタクトチップ4の給電部分長さL2
が3mm〜10mmである。埋め込むセラミックはアル
ミナ系を用いても同様な結果が得られた。
す。図5はセラミックガイド付きコンタクトチップ4の
他の実施例を示す。コンタクトチップ4には、セラミッ
クガイド8が埋め込まれている。このセラミックガイド
8は絶縁体であればよく、本実施例では、窒化珪素を用
いた。セラミックガイド8のガイド部の長さL1は5m
m〜10mm、ガイド径d1はコンタクトチップ4のガ
イド径d2より0.05mm〜0.30mm大きく、セ
ラミックガイド8のガイド部の中心cがコンタクトチッ
プ4のガイドの中心cと同心円上にあり、埋め込まれた
セラミックガイド8とコンタクトチップ4の接触部分a
に隙間が無く、コンタクトチップ4の給電部分長さL2
が3mm〜10mmである。埋め込むセラミックはアル
ミナ系を用いても同様な結果が得られた。
【0026】短絡移行時の溶接電圧、溶接電流、溶接熱
の関係を図6に示す。溶接電圧が高い時は、アーク発生
時、溶接電圧が低い時は、短絡時である。同様に、溶接
電流が低い時は、アーク発生時、溶接電流が高い時は、
短絡時である。電圧×電流である発生熱を見ると、溶接
電圧の高いアーク発生時は、溶接熱が小さいことが分か
る。また、短絡時には溶接熱が大きく、熱の発生は周期
を持っていることが分かる。本発明者は、コンタクトチ
ップから出たワイヤが溶融プールに到着するまでの間の
ワイヤ送給速度の変化を測定した。
の関係を図6に示す。溶接電圧が高い時は、アーク発生
時、溶接電圧が低い時は、短絡時である。同様に、溶接
電流が低い時は、アーク発生時、溶接電流が高い時は、
短絡時である。電圧×電流である発生熱を見ると、溶接
電圧の高いアーク発生時は、溶接熱が小さいことが分か
る。また、短絡時には溶接熱が大きく、熱の発生は周期
を持っていることが分かる。本発明者は、コンタクトチ
ップから出たワイヤが溶融プールに到着するまでの間の
ワイヤ送給速度の変化を測定した。
【0027】ワイヤ送給速度の変化を図7に示す。通常
のコンタクトチップを用いた場合は、送給速度にバラツ
キが大きく、約6msecに1回程度ほとんど停止して
いることが分かる。これは、アーク発生時は、溶接熱が
小さいため、ワイヤが加熱されておらず(図8
(a))、このため、ワイヤが冷えた状態で溶融プール
に突っ込んで、送給が停止しているためである(図8
(b))。薄板の場合は、この突っ込んだ時に破れが発
生する場合がある。このように、送給速度のバラツキが
大きいと、当然、溶接現象も不安定となっている。
のコンタクトチップを用いた場合は、送給速度にバラツ
キが大きく、約6msecに1回程度ほとんど停止して
いることが分かる。これは、アーク発生時は、溶接熱が
小さいため、ワイヤが加熱されておらず(図8
(a))、このため、ワイヤが冷えた状態で溶融プール
に突っ込んで、送給が停止しているためである(図8
(b))。薄板の場合は、この突っ込んだ時に破れが発
生する場合がある。このように、送給速度のバラツキが
大きいと、当然、溶接現象も不安定となっている。
【0028】次に、本発明のコンタクトチップを用いた
場合の送給速度を見ると、給電点からワークまでのワイ
ヤ突き出し長さが全く同一でも、本発明のコンタクトチ
ップを適用すると送給速度が安定していることが分か
る。これは、アーク発生時の溶接熱が小さい時でも、セ
ラミックによりワイヤが加熱及びシールドガスによる冷
却の防止が可能となるため、ワイヤは加熱された状態に
あるため、溶融プールに突っ込んで送給を停止させるこ
とが無いためである(図8(c))。このように、ワイ
ヤが常に一定以上の加熱された状態にあることにより、
大きな短絡が発生しないため、微小短絡が継続するよう
になり、溶接は極めて安定した状態となる。
場合の送給速度を見ると、給電点からワークまでのワイ
ヤ突き出し長さが全く同一でも、本発明のコンタクトチ
ップを適用すると送給速度が安定していることが分か
る。これは、アーク発生時の溶接熱が小さい時でも、セ
ラミックによりワイヤが加熱及びシールドガスによる冷
却の防止が可能となるため、ワイヤは加熱された状態に
あるため、溶融プールに突っ込んで送給を停止させるこ
とが無いためである(図8(c))。このように、ワイ
ヤが常に一定以上の加熱された状態にあることにより、
大きな短絡が発生しないため、微小短絡が継続するよう
になり、溶接は極めて安定した状態となる。
【0029】アーク溶接ノズル7の具体的な実施例を図
9に示す。前述のように、アーク溶接用ノズル7は、第
1のエアーブロー用ノズル9と第2のエアーブロー用ノ
ズル10を有している。第1のエアーブロー用ノズル9
から出るエアーはエアーブローの進行方向Aに沿って出
る。溶接ワイヤ先端の球滴玉11を飛ばすためには、第
1のエアーブロー用ノズル9から出る強いエアーが必要
である。ただし、このエアーだけでは、エアーの力で溶
接ワイヤ6が変形する可能性があるため、溶接ワイヤ6
と平行にエアーを流すために、第2のエアーブロー用ノ
ズル10を付けている。両方のエアーブローともに、エ
アーブローコントロール装置13により制御されてい
る。溶接ワイヤ6は、溶接ワイヤ送給コントロール装置
12の指令に従う溶接ワイヤ送給ローラ2により、溶接
ワイヤの送給方向Bに送給される。
9に示す。前述のように、アーク溶接用ノズル7は、第
1のエアーブロー用ノズル9と第2のエアーブロー用ノ
ズル10を有している。第1のエアーブロー用ノズル9
から出るエアーはエアーブローの進行方向Aに沿って出
る。溶接ワイヤ先端の球滴玉11を飛ばすためには、第
1のエアーブロー用ノズル9から出る強いエアーが必要
である。ただし、このエアーだけでは、エアーの力で溶
接ワイヤ6が変形する可能性があるため、溶接ワイヤ6
と平行にエアーを流すために、第2のエアーブロー用ノ
ズル10を付けている。両方のエアーブローともに、エ
アーブローコントロール装置13により制御されてい
る。溶接ワイヤ6は、溶接ワイヤ送給コントロール装置
12の指令に従う溶接ワイヤ送給ローラ2により、溶接
ワイヤの送給方向Bに送給される。
【0030】本実施例の具体的な作業フローを図10に
示す。溶接終了後、アーク溶接ノズル7は溶接終了点か
ら移動する。これは、アーク溶接用ノズル7から出るエ
アーブローにより、溶接終了点のビードが悪影響を受け
るのを防止するためである。移動とともに、エアーブロ
ーコントロール装置13の指令により、第1のエアーブ
ロー用ノズル9と第2のエアーブロー用ノズル10から
同時にエアーが出る。エアーブロー中に溶接ワイヤ送給
コントロール装置12の指令に従い溶接ワイヤ6は溶接
ワイヤの送給方向Bに進行する。溶接ワイヤ先端の球滴
玉11が、エアーブローの進行方向Aを通過する時に吹
き飛ばされる。必要に応じて、溶接ワイヤ先端の球滴玉
11がエアーブローの進行方向B上を数回通過するよう
に、溶接ワイヤ6を進行方向に出したり、戻したりを数
回繰り返す。溶接ワイヤ6の移動は約0.5秒後に停止
する。エアーブローは、約1秒後に停止する。球滴玉の
取れ具合により、溶接ワイヤ4の移動時間、エアーブロ
ー時間は調整を行う。
示す。溶接終了後、アーク溶接ノズル7は溶接終了点か
ら移動する。これは、アーク溶接用ノズル7から出るエ
アーブローにより、溶接終了点のビードが悪影響を受け
るのを防止するためである。移動とともに、エアーブロ
ーコントロール装置13の指令により、第1のエアーブ
ロー用ノズル9と第2のエアーブロー用ノズル10から
同時にエアーが出る。エアーブロー中に溶接ワイヤ送給
コントロール装置12の指令に従い溶接ワイヤ6は溶接
ワイヤの送給方向Bに進行する。溶接ワイヤ先端の球滴
玉11が、エアーブローの進行方向Aを通過する時に吹
き飛ばされる。必要に応じて、溶接ワイヤ先端の球滴玉
11がエアーブローの進行方向B上を数回通過するよう
に、溶接ワイヤ6を進行方向に出したり、戻したりを数
回繰り返す。溶接ワイヤ6の移動は約0.5秒後に停止
する。エアーブローは、約1秒後に停止する。球滴玉の
取れ具合により、溶接ワイヤ4の移動時間、エアーブロ
ー時間は調整を行う。
【0031】図11に本発明の実施例のフローを示す。
溶接開始点用の高電圧は、2000V程度に上げればか
なり大きな絶縁物も破壊することが可能である。安全面
を考慮し、かつ、絶縁物がワイヤの先端のみにある場合
を想定すると200V程度の電圧でも実用上あまり問題
無い。ワイヤ先端とワークの相対関係を一定にするため
には、ワイヤがワークに接触した瞬間にワイヤを動かし
ている自動機は停止する必要がある。ワイヤの送給速度
は、条件を増やすことが作業上、通常は好ましく無いた
め、通常の溶接速度と同じ速度としたが、より微妙な制
御をする場合は、通常の溶接速度と異なったワイヤ送給
速度としても良い。
溶接開始点用の高電圧は、2000V程度に上げればか
なり大きな絶縁物も破壊することが可能である。安全面
を考慮し、かつ、絶縁物がワイヤの先端のみにある場合
を想定すると200V程度の電圧でも実用上あまり問題
無い。ワイヤ先端とワークの相対関係を一定にするため
には、ワイヤがワークに接触した瞬間にワイヤを動かし
ている自動機は停止する必要がある。ワイヤの送給速度
は、条件を増やすことが作業上、通常は好ましく無いた
め、通常の溶接速度と同じ速度としたが、より微妙な制
御をする場合は、通常の溶接速度と異なったワイヤ送給
速度としても良い。
【0032】
【発明の効果】上述したように本発明によれば下記の効
果を奏する。 (1) ワイヤを変形させること無しに溶接終了時のワ
イヤ先端の玉の除去を確実に行うことができるため、次
のアークスタートをスムーズに行うことができる。ワイ
ヤアース式の溶接開始点検出機能を行う場合、溶接終了
後、ワイヤが急冷されるため、溶接終了後直ちに溶接開
始点動作を実施することができる。また、この場合、ワ
イヤの先端の玉が無いため、より確実なワイヤアース式
の溶接開始点を行うことができる。トーチキャップより
出るエアーは、トーチのキャップ方向よりある程度角度
を持って発せられるため、トーチキャップ内にある溶接
スパッタの除去のみでなく、ワークに付着した溶接スパ
ッタも効率よく除去できる。 (2) 細径ワイヤで信頼性の高い溶接システムができ
るため、低電流領域で安定した溶接ができ、特に薄板の
溶接を安定して行えるようになる。同様にアルミワイヤ
を用いた信頼性の高い溶接システムができるため、アル
ミの溶接を安定して行うことができるようになる。 (3) エアーブローを行う際に、エアーブローを行い
ながらワイヤを低速で送給することにより溶接終了時の
ワイヤ先端の玉の除去を確実に行うことができるため、
次のアークスタートをスムーズに行うことができる。 (4) ワイヤ突き出し長さが長い場合でも安定した短
絡現象の状態が可能となるため、特に、薄板において、
ワイヤの溶着量を増して、隙間を埋めながらの溶接が可
能となる。 (5) ワイヤアース式の溶接開始点検出を実行し、ワ
イヤがアースした地点でワイヤを停止させ、このワイヤ
を停止位置から、通常の溶接時のワイヤ送給速度でアー
ク溶接を開始することにより、ワイヤの先端に絶縁物が
ある場合でも確実にアークスタートすることができる。
ワイヤが細径でも、シールドガスがCO2でも確実なア
ークスタートをすることができる。
果を奏する。 (1) ワイヤを変形させること無しに溶接終了時のワ
イヤ先端の玉の除去を確実に行うことができるため、次
のアークスタートをスムーズに行うことができる。ワイ
ヤアース式の溶接開始点検出機能を行う場合、溶接終了
後、ワイヤが急冷されるため、溶接終了後直ちに溶接開
始点動作を実施することができる。また、この場合、ワ
イヤの先端の玉が無いため、より確実なワイヤアース式
の溶接開始点を行うことができる。トーチキャップより
出るエアーは、トーチのキャップ方向よりある程度角度
を持って発せられるため、トーチキャップ内にある溶接
スパッタの除去のみでなく、ワークに付着した溶接スパ
ッタも効率よく除去できる。 (2) 細径ワイヤで信頼性の高い溶接システムができ
るため、低電流領域で安定した溶接ができ、特に薄板の
溶接を安定して行えるようになる。同様にアルミワイヤ
を用いた信頼性の高い溶接システムができるため、アル
ミの溶接を安定して行うことができるようになる。 (3) エアーブローを行う際に、エアーブローを行い
ながらワイヤを低速で送給することにより溶接終了時の
ワイヤ先端の玉の除去を確実に行うことができるため、
次のアークスタートをスムーズに行うことができる。 (4) ワイヤ突き出し長さが長い場合でも安定した短
絡現象の状態が可能となるため、特に、薄板において、
ワイヤの溶着量を増して、隙間を埋めながらの溶接が可
能となる。 (5) ワイヤアース式の溶接開始点検出を実行し、ワ
イヤがアースした地点でワイヤを停止させ、このワイヤ
を停止位置から、通常の溶接時のワイヤ送給速度でアー
ク溶接を開始することにより、ワイヤの先端に絶縁物が
ある場合でも確実にアークスタートすることができる。
ワイヤが細径でも、シールドガスがCO2でも確実なア
ークスタートをすることができる。
【図1】 本発明の溶接装置の実施例を示す側面図であ
る。
る。
【図2】 本実施例のコンタクトチップの実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図3】 本実施例のトーチキャップの実施例を示す一
部切欠側面図及び断面図である。
部切欠側面図及び断面図である。
【図4】 本実施例の溶接制御方法のフローチャートで
ある。
ある。
【図5】 コンタクトチップの他の実施例を示す断面図
である。
である。
【図6】 短絡状態における溶接電圧、溶接電流、溶接
熱の波形図である。
熱の波形図である。
【図7】 コンタクトチップから溶融プールまでのワイ
ヤ送給速度の変化を示すタイムチャートである。
ヤ送給速度の変化を示すタイムチャートである。
【図8】 溶接が不安定となる状態を示す説明図であ
る。
る。
【図9】 トーチキャップの他の例を示す断面図であ
る。
る。
【図10】 本実施例の溶接制御方法のフローチャート
である。
である。
【図11】 本実施例の溶接制御方法のフローチャート
である。
である。
1 プル式ワイヤ送給装置、2 送給ローラ、3 送給
モータ、4 コンタクトチップ、5 ロボットアーム、
6 溶接ワイヤ、7 トーチキャップ、8 セラミック
ガイド、9 第1のエアーブロー用ノズル、10 第2
のエアーブロー用ノズル、11 溶接ワイヤ先端の玉、
12 溶接ワイヤ送給コントロール装置、13 エアー
ブローコントロール装置
モータ、4 コンタクトチップ、5 ロボットアーム、
6 溶接ワイヤ、7 トーチキャップ、8 セラミック
ガイド、9 第1のエアーブロー用ノズル、10 第2
のエアーブロー用ノズル、11 溶接ワイヤ先端の玉、
12 溶接ワイヤ送給コントロール装置、13 エアー
ブローコントロール装置
フロントページの続き (72)発明者 日高 由雄 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内
Claims (6)
- 【請求項1】 溶接ロボットを含む自動溶接機を用いた
板材のアーク溶接装置において、トーチ先端から繰り出
されるワイヤにエアーを吹き付けるためのエアーブロー
式トーチキャップに、前記トーチ先端から繰り出された
ワイヤの先端を斜めから狙う第1のエアーブロー用ノズ
ルとワイヤに平行にエアーを流すための第2のエアーブ
ロー用ノズルを設けたことを特徴とする溶接装置。 - 【請求項2】 溶接アーク溶接用ワイヤの先端を斜めか
ら狙う第1のエアーブロー用ノズルとワイヤに平行にエ
アーを流すための第2のエアーブロー用ノズルを有する
アーク溶接用のトーチキャップを用いた板材のアーク溶
接装置の制御方法において、溶接終了時に、溶接ワイヤ
先端の球滴玉を除去するためにエアーブローを行う際
に、エアーブローを行いながらワイヤを低速で送給する
ことを特徴とする溶接装置の制御方法。 - 【請求項3】 ワイヤ先端の球滴玉を確実に除去するた
めに、ワイヤの送給を、進行方向と戻り方向で何回か行
うことを特徴とする請求項2記載の溶接装置の制御方
法。 - 【請求項4】 板材のアーク溶接装置において、セラミ
ックガイド付きコンタクトチップのセラミックのガイド
部の長さが5mm〜10mm、セラミックのガイド径が
コンタクトチップのガイド径より0.05mm〜0.3
0mm大きく、セラミックのガイド部の中心がコンタク
トチップのガイド部の中心と同心円上にあり、埋め込ま
れたセラミックとコンタクトチップの接触部分に隙間が
無く、コンタクトチップの給電部分長さが3mm〜10
mmであることを特徴とする溶接装置。 - 【請求項5】 ワイヤアース式の溶接開始点検出装置を
備えた板材のアーク自動溶接装置の制御方法において、
溶接開始時にワイヤアース式の溶接開始点検出を実行
し、ワイヤがアースした地点でワイヤを停止させ、この
ワイヤを停止させた状態で、溶接電源から溶接電圧を印
加し、アーク発生後、ワイヤが燃え上がった状態で、通
常の溶接時のワイヤ送給速度でワイヤ送りをすることを
特徴とする溶接開始時の溶接装置の制御方法。 - 【請求項6】 溶接電源から溶接電圧を印加するとき
に、再度、ワイヤを完全にアースさせることを特徴とす
る請求項5記載の溶接開始時の溶接装置の制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16634097A JPH1110338A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 溶接装置及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16634097A JPH1110338A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 溶接装置及びその制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1110338A true JPH1110338A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15829562
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16634097A Abandoned JPH1110338A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 溶接装置及びその制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1110338A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005046924A1 (en) * | 2003-11-12 | 2005-05-26 | Ilhung Manufacturing Co., Ltd. | Co2 welding torch for air cooling |
| JP2006281226A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Daihen Corp | ワイヤ送給装置 |
| WO2009031704A1 (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | アーク溶接用トーチ、コンタクトチップの給電部の摩耗検知システム、およびコンタクトチップの摩耗検知方法 |
| JP6833103B1 (ja) * | 2019-10-25 | 2021-02-24 | 三菱電機株式会社 | 数値制御装置、付加製造装置および付加製造装置の制御方法 |
| JP2022050815A (ja) * | 2020-09-18 | 2022-03-31 | 株式会社ダイヘン | 溶接用ケーブルの接続構造、および溶接用ケーブル |
-
1997
- 1997-06-23 JP JP16634097A patent/JPH1110338A/ja not_active Abandoned
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005046924A1 (en) * | 2003-11-12 | 2005-05-26 | Ilhung Manufacturing Co., Ltd. | Co2 welding torch for air cooling |
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| CN101932405B (zh) | 2007-09-07 | 2013-04-17 | 丰田自动车株式会社 | 弧焊炬、导电嘴的供电部的磨损检测系统和导电嘴的磨损检测方法 |
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| WO2021079499A1 (ja) * | 2019-10-25 | 2021-04-29 | 三菱電機株式会社 | 数値制御装置、付加製造装置および付加製造装置の制御方法 |
| CN114599475A (zh) * | 2019-10-25 | 2022-06-07 | 三菱电机株式会社 | 数控装置、附加制造装置及附加制造装置的控制方法 |
| US11654510B2 (en) | 2019-10-25 | 2023-05-23 | Mitsubishi Electric Corporation | Additive manufacturing apparatus |
| JP2022050815A (ja) * | 2020-09-18 | 2022-03-31 | 株式会社ダイヘン | 溶接用ケーブルの接続構造、および溶接用ケーブル |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040527 |
|
| A762 | Written abandonment of application |
Effective date: 20060330 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 |