JPH11112247A - 出力バッファ回路 - Google Patents

出力バッファ回路

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JPH11112247A
JPH11112247A JP27477097A JP27477097A JPH11112247A JP H11112247 A JPH11112247 A JP H11112247A JP 27477097 A JP27477097 A JP 27477097A JP 27477097 A JP27477097 A JP 27477097A JP H11112247 A JPH11112247 A JP H11112247A
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茂 森内
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仁 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バッファ出力回路の入力に対する出力変化によ
って、ダイナミックレンジが狭くなっている。 【解決手段】入力端子T1inを介して制御電極に印加さ
れる入力電圧Vinを、制御電極以外の一方電極から出力
する出力用トランジスタM1と、入力端子T1inと制御
電極との間に接続され入力電圧Vinを一方電極で保持す
る電圧保持キャパシタCと、その他方電極の電位を、前
記一方電極側の保持電圧が前記出力用トランジスタM1
から出力されるときに前記電圧変化(低下)が低減又は
相殺されるように調整する電圧調整部とを有する。好適
には、入出力端子間に入力遮断スイッチS1を有し、ま
た電圧調整部は、前記他方電極と基準電圧供給線6との
間に並列接続されているダイオード接続トランジスタM
5およびスイッチS2と、これらの一方に一定電流を流
す電流源Iとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能回路ブッロク
の最終段等に設けられ、入力信号を同位相で出力する出
力バッファ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3および図4に、CMOS集積回路に
おける従来の出力バッファ回路を例示する。ここで、図
3はnチャネル型MOSトランジスタ(nMOSトラン
ジスタ)から出力を取り出す場合、図4はpチャネル型
MOSトランジスタ(pMOSトランジスタ)から出力
を取り出す場合である。
【0003】図3に示す出力バッファ回路30は、カレ
ントミラー形構成であり、出力用のnMOSトランジス
タM1とpMOSトランジスタM2、これら出力用トラ
ンジスタM1,M2に所定のミラー電流i3を流すこと
によって当該出力回路の駆動能力を定める電流源I3、
及び電流源I3の負荷として出力用トランジスタM1,
M2と対称に設けられたnMOSトランジスタM3とp
MOSトランジスタM4から構成されている。なお、図
3中、T3inは入力端子、T3out は出力端子を示す。
【0004】電源電圧VDDの供給線(VDD線5)と接地
線6との間に、出力用nMOSトランジスタM1と出力
用pMOSトランジスタM2が直列接続され、両トラン
ジスタの接続ノードが出力端子T3out に接続されてい
る。同じくVDD線5と接地線6との間に、nMOSトラ
ンジスタM3、pMOSトランジスタM4、及び電流源
I3が直列接続されている。nMOSトランジスタM3
は、前記出力用nMOSトランジスタM1とゲート同士
が接続され、その接続ノードが入力端子T3inに接続さ
れている。また、pMOSトランジスタM4は前記出力
用pMOSトランジスタM2とゲート同士が接続され、
そのゲート同士の接続ノードがpMOSトランジスタM
4のドレインに接続されている。なお、MOSトランジ
スタM1〜M4の基板またはウェルは、それぞれソース
に接続されている。
【0005】図4に示す出力バッファ回路40の基本的
な構成は、図3の場合と同様である。すなわち、出力バ
ッファ回路40は、同じくカレントミラー形構成であ
り、出力用nMOSトランジスタM1とpMOSトラン
ジスタM2、これら出力用トランジスタM1,M2に所
定のミラー電流i4を流すことによって当該出力回路の
駆動能力を定める電流源I4、及び電流源I4の負荷と
して出力用トランジスタM1,M2と対称に設けられた
nMOSトランジスタM3とpMOSトランジスタM4
から構成され、入力端子T4in、出力端子T4out を備
える。また、VDD線5,接地線6および出力端子T4ou
t に対する、これら4つのMOSトランジスタM1〜M
4および電流源I4の接続関係も図3の場合と同様であ
る。すなわち、VDD線5と接地線6との間に、出力用n
MOSトランジスタM1と出力用pMOSトランジスタ
M2が直列接続され、両トランジスタの接続ノードが出
力端子T4out に接続されている。また、同じくVDD
5と接地線6との間に、nMOSトランジスタM3、p
MOSトランジスタM4、及び電流源I4が直列接続さ
れている。さらに、nMOSトランジスタM1,M3の
ゲート同士、pMOSトランジスタM2,M4のゲート
同士が相互に接続されていること、MOSトランジスタ
M1〜M4の基板またはウェルがそれぞれソースに接続
されていることは、図3の場合と同じである。
【0006】この図4に示す出力バッファ回路40は、
図3の場合と異なり、入力端子T4inがnMOSトラン
ジスタM1,M3のゲート同士の接続ノードではなく、
pMOSトランジスタM2,M4のゲート同士の接続ノ
ードに接続されている。また、ゲートとドレインが短絡
されているのは、pMOSトランジスタM4ではなく、
nMOSトランジスタM3である。
【0007】このようなカレントミラー構成の出力バッ
ファ回路30,40では、電流源I3,I4で流す電流
i3またはi4と同じミラー電流が出力用トランジスタ
M1,M2に流れ、入力信号が同位相で出力用トランジ
スタM1またはM2から出力される。これら出力バッフ
ァ回路30,40は、例えば、CMOS集積回路におけ
る機能回路ブロックの最終段に設けられ、前段までで所
定の処理が施された信号を同位相で高速に出力し、当該
機能回路ブロックの出力インピーダンスを下げたい場合
に用いられる。
【0008】これと同じ構成の出力バッファ回路は、n
MOSトランジスタM1,M3をnpn型のバイポーラ
トランジスタで置き換え、pMOSトランジスタM2,
M4をpnp型のバイポーラトランジスタで置き換える
ことにより、バイポーラ集積回路において実現可能であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにp
チャネル型又はnチャネル型の出力トランジスタ(例え
ば、図3のM1または図4のM2)をソースフォロア
(又はエミッタフォロア)として用いる出力バッファ回
路では、nチャネル型の出力トランジスタをソースフォ
ロアに用いた場合は、入力信号電圧に対する出力信号電
圧が低下し、pチャネル型の出力トランジスタをソース
フォロアに用いた場合は、入力信号電圧に対する出力信
号電圧が上昇し、この結果、当該出力バッファ回路のダ
イナミックレンジが狭くなるといった不利益がある。
【0010】たとえば、図3に示す出力バッファ回路3
0では、その入力端子T3inに入力信号が印加され、そ
の入力信号のある時間の電圧をVin、出力用nMOSト
ランジスタM1のゲート閾値電圧をVthM1とすると、入
力電圧Vinに対応して出力端子T3out に現れる出力信
号の電圧Vout は次式で表され、入力電圧Vinに対する
出力電圧値Vout の低下は明らかである。
【0011】
【数1】 Vout =Vin−VthM1 …(1)
【0012】かかる不都合が生じうるのは、出力用MO
Sトランジスタがp型である図4の場合も同様であり、
この場合の出力用pMOSトランジスタM2のゲート閾
値電圧をVthM2とすると、上記(1)式と同様な次式が
成り立つ。
【0013】
【数2】 Vout =Vin+VthM2 …(2)
【0014】とくに、かかる出力バッファ回路を後段の
機能素子などを駆動するドライバーIC等、その出力ダ
イナミックレンジが重要なファクターであるICに用い
た場合、当該出力バッファ回路の出力ダイナミックレン
ジの低下は重大となる。したがって、出力バッファ回路
の出力ダイナミックレンジ低下を有効に低減する、或い
は防止するといった改善手段が、従来から強く望まれて
いた。
【0015】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、入力電圧に対し出力電圧が変化することを有効に防
止して、出力ダイナミックレンジがひろい出力バッファ
回路を新たに提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上記目的を達成するために、本発明の出力
バッファ回路は、入力端子を介して制御電極に印加され
る入力電圧を、制御電極以外の2つの電極のうち一方電
極から出力する出力用トランジスタを有する出力バッフ
ァ回路であって、前記入力端子と前記制御電極との間に
接続され、入力端子に印加される入力電圧を一方のキャ
パシタ電極で保持する電圧保持キャパシタと、前記電圧
保持キャパシタの他方電極の電位を、前記一方のキャパ
シタ電極の保持電圧が前記出力用トランジスタから出力
されるときに、当該出力用トランジスタによる電圧変化
が低減または相殺されるように調整する電圧調整部とを
有することを特徴とする。好適には、前記入力端子と前
記電圧保持キャパシタとの間に、前記一方電極に入力電
圧が印加される前は導通し、印加後に遮断する入力遮断
スイッチを有する。
【0017】具体的に、前記電圧調整部は、前記電荷保
持キャパシタの他方電極と基準電圧供給線との間に接続
されているダイオード接続トランジスタと、前記他方電
極と基準電圧供給線との間に、前記ダイオード接続トラ
ンジスタと並列に接続されているスイッチと、当該スイ
ッチ又は前記ダイオード接続トランジスタに一定電流を
流す電流源とを有する構成が望ましい。このダイオード
接続トランジスタは、前記出力用トランジスタとチャネ
ル導電型またはトランジスタサイズが同じとするのが望
ましい。また、前記スイッチは、前記出力用トランジス
タと前記ダイオード接続トランジスタがnチャネル型の
場合、前記入力遮断スイッチの遮断前は導通し、前記入
力遮断スイッチと同時か若干遅れて遮断するように制御
される。逆にpチャネル型の場合、前記スイッチは、最
初遮断し、前記入力遮断スイッチの遮断と同時か若干遅
れて導通するように制御される。
【0018】このような構成の出力バッファ回路では、
前記出力用トランジスタとダイオード接続トランジスタ
がnチャネル型の場合、その入力端子に入力信号が印加
される前では、前記電圧調整部内のスイッチが導通し、
前記電流源による一定電流が当該スイッチを介して基準
電圧供給線に流れるので、前記電荷保持キャパシタの他
方電極が基準電圧(例えば、0V)で保持されている。
この状態で、入力端子に印加された入力信号が電荷保持
キャパシタの一方電極に伝わると、前記入力遮断スイッ
チが導通状態から遮断状態に遷移し、これと同時か若干
遅れて電圧調整部内のスイッチも遮断する。すると、電
流源による一定電流の経路がスイッチ側からダイオード
接続トランジスタ側に切り換わる。このダイオード接続
トランジスタを、その等価ダイオードの向きが電荷保持
キャパシタから基準電圧供給線に向かうように予め接続
しておくと、電荷保持キャパシタの他方電極の電位が基
準電位から当該ダイオード接続トランジスタのしきい値
電圧だけ上昇する。このため、電荷保持キャパシタの一
方電極で保持された入力信号の電圧が前記ダイオード接
続トランジスタのしきい値電圧分だけ上昇し、後段回路
側に伝達される。出力用トランジスタの電圧変化がその
しきい値電圧で決まり、出力用トランジスタがnチャネ
ル型の場合、入力電圧に対して出力電圧が低下する一方
で、入力電圧が前記ダイオード接続トランジスタのしき
い値電圧分だけ上昇することから、この電位差が低減す
る。この場合、特にダイオード接続トランジスタのしき
い値を出力用トランジスタのしきい値電圧と同じに設定
すると、入力電圧に対する出力電圧の変化による出力ダ
イナミックレンジの低下を完全に防止できる。
【0019】一方、前記出力用トランジスタとダイオー
ド接続トランジスタがpチャネル型の場合は、そのゲー
トしきい値分だけ後段回路における出力電圧が入力電圧
に対して上昇するので、電圧調整部内のスイッチのON
/OFFを入力遮断スイッチに対して上記の場合と逆に
制御し、出力用トランジスタによる電圧変化を低減又は
相殺させる。
【0020】この入力電圧に対し出力電圧の変化を完全
に防止するには、出力用トランジスタとダイオード接続
トランジスタ間のしきい値電圧について、その変動方向
と変動量を揃える必要がある。具体的には、前記ダイオ
ード接続トランジスタと出力用トランジスタのチャネル
導電型とサイズを揃えるとよい。一般に、トランジスタ
のしきい値電圧はウェーハ内で場所依存性があり、ウェ
ーハ全体では大きく変動していても局所的には殆ど揃っ
ているので、電圧調整部を有する当該出力バッファ回路
では、両トランジスタのチャネル導電型とサイズを揃え
るだけで出力電圧の低下を完全に防止し、出力のダイナ
ミックレンジを最大にすることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】出力バッファ回路は種々の形態が
存在するが、ここでは、従来技術で例示したカレントミ
ラー形の出力バッファ回路に改良を加えた場合を例とし
て、以下、本発明の出力バッファ回路を図面を参照しな
がら詳細に説明する。
【0022】第1実施形態 図1は、本実施形態に係る出力バッファ回路を示す回路
図である。
【0023】この出力バッファ回路1は、大別すると、
カレントミラー形の出力部、サンプルホールド入力部、
及び電圧調整部とから構成されている。カレントミラー
形の出力部は、出力用のnMOSトランジスタM1とp
MOSトランジスタM2、電流源I3、及び電流源負荷
用のnMOSトランジスタM3とpMOSトランジスタ
M4から構成されている。サンプルホールド入力部は、
入力遮断スイッチS1、及び電荷保持キャパシタCから
構成されている。電圧調整部は、ダイナミックレンジ改
善用nMOSトランジスタM5、電流制御用スイッチS
2、及び電流源Iから構成されている。また、T1inと
T1out は当該オフセット補償回路1の入力端子と出力
端子、5と6は電源電圧VDDの供給線(VDD線)と基準
電圧の供給線(例えば、接地線)を示す。なお、カレン
トミラー形の出力部は、その構成および動作が図3に示
し先に従来例として説明した出力バッファ回路30と何
ら変わらないので、ここでの説明は省略する。
【0024】入力遮断スイッチS1は、当該出力バッフ
ァ回路1の入力端子T1inと出力端子T1out との間に
接続され、当該入力遮断スイッチS1と出力端子T1ou
t との接続ノードNDaに電圧保持キャパシタCの一方
電極が接続されている。電圧保持キャパシタCの他方電
極と接地線6との間に、ダイナミックレンジ改善用nM
OSトランジスタM5と、電流制御用スイッチS2とが
並列に接続されている。また、当該電圧保持キャパシタ
Cの他方電極側の接続ノードNDbとVDD線5との間
に、電流源Iが接続されている。なお、当該出力バッフ
ァ回路1は、入力遮断スイッチS1と電圧保持キャパシ
タCからなるサンプルホールド回路の基本構成を備えて
いることから、ダイナミックレンジを改善したバッファ
出力段を備えたサンプルホールド回路といった範疇で捉
えることもできる。この場合に入力遮断スイッチS1は
必須であるが、それ以外の場合で、かつ当該出力バッフ
ァ回路1の前段に接続される回路の出力インピーダンス
をその回路動作により高くでき、それによって電圧保持
キャパシタCによる電荷保持に支障をきたさなければ、
入力遮断スイッチS1を省略することも可能である。
【0025】ダイナミックレンジ改善用nMOSトラン
ジスタM5は、そのドレインとゲートが短絡され、これ
によりダイオード接続が達成されている。このダイナミ
ックレンジ改善用nMOSトランジスタM5は、バッフ
ァ出力部の出力用nMOSトランジスタM1と同じトラ
ンジスタサイズを有し、望ましくは同一基板内の近接箇
所に同一プロセスを経て同時形成される。また、ダイナ
ミックレンジ改善用nMOSトランジスタM5は、出力
バッファ回路30のトランジスタと同様、そのソースと
基板又はウェルとが短絡されている。
【0026】つぎに、当該出力バッファ回路1の動作に
ついて説明する。初期状態では、入力遮断スイッチS1
が導通し、電荷保持キャパシタCの一方電極側ノードN
Daは入力端子T1inに接続される。また、電流制御用
スイッチS2が導通し、電流源Iによる一定電流iは電
流制御用スイッチS2を介して接地線6に流れる。この
ため、電荷保持キャパシタCの他方電極側ノードNDb
の電位Vbは基準電圧(例えば、接地電位GND)で保
持され、ダイナミックレンジ改善用nMOSトランジス
タM5のソースとドレイン間に電圧がかからず当該トラ
ンジスタM5はオフしている。
【0027】入力端子T1inに入力信号が印加され、こ
れが電荷保持キャパシタCの一方電極に伝わると、この
ときの入力信号の電圧値VinがノードNDaに保持さ
れ、その電位Vaは次式を満たす。
【0028】
【数3】 Va=Vin …(3)
【0029】この後直ぐに入力遮断スイッチS1がオフ
されるが、この(3)式の電位Vaは、ホールド容量C
によりスイッチS1のオフ後も維持される。また、この
ホールド電位Vaは、バッファ出力部に伝わる。このと
きの入力端子T3inの入力電圧をVin、出力端子T3ou
t に現れる出力電圧をVout とすると、前記(1)式よ
り次式が成り立つ。
【0030】
【数4】 Vout =Vin−VthM1 =Va−VthM1 …(4)
【0031】入力遮断用スイッチS1のオフと同時か若
干遅れて、電流制御用スイッチS2もオフされ、電流源
Iによる一定電流iがダイナミックレンジ改善用nMO
SトランジスタM5を流れる。このダイオード接続され
たnMOSトランジスタM5に一定電流iが流れると、
その等価ダイオードの順方向電圧、即ちnMOSトラン
ジスタM5のゲート閾値電圧だけ電圧降下があるので、
ノードNDbの電位Vbは、基準電圧よりゲート閾値電
圧だけ上昇する。これにともなって、ノードNDaの電
位Vaも同じ量だけ上昇する。ここで、ダイナミックレ
ンジ改善用nMOSトランジスタM5のゲート閾値電圧
をVthM5とすると、ノードNDb,ノードNDaの上昇
後の電位は次式の如くなる。
【0032】
【数5】 Vb=VthM5 …(5-1) Va=Vin+VthM5 …(5-2)
【0033】この(5-2) 式を前記(4)式に代入する
と、当該バッファ出力部の出力電圧Vout が次式の如く
得られる。
【0034】
【数6】 Vout =Vin+(VthM5−VthM1) …(6)
【0035】ここで、バッファ出力部の出力用nMOS
トランジスタM1のゲート閾値電圧VthM1のバラツキ成
分を(±ΔVthM1)、ダイナミックレンジ改善用nMO
SトランジスタM5のゲート閾値電圧VthM5のバラツキ
成分を(±ΔVthM5)とする。これらバラツキ成分を考
慮して上記(6)式を書き改めると次式の如くなる。
【0036】
【数7】 Vout =Vin+(VthM5±ΔVthM5)−(VthM1±ΔVthM1)…(7)
【0037】ところで、一般にMOSトランジスタのゲ
ート閾値電圧Vthは、ソースとバックゲート(基板又は
ウェル)間電圧VBSの依存性をもち、次式で表され
る。
【0038】
【数8】 Vth=B×(VBS)1/2 +φ …(8) ここで、Bおよびφは物理定数,不純物濃度,仕事関数
等で与えられる所定係数である。
【0039】本例の出力バッファ回路1の出力用nMO
SトランジスタM1,オフセット補償用nMOSトラン
ジスタM5の基板又はウェルは、それぞれのソースに接
続されているため、(8)式においてソースとバックゲ
ート間電圧VBS=0となる。また、一般に、同一チッ
プ内の同一サイズのnMOSトランジスタにおいて、そ
のレイアウト位置が近接していれば、不純物濃度分布は
ほぼ均一であることが知られている。当然、物理定数、
仕事関数も等しくなる。したがって、この場合の上記
(8)式における定数Bおよびφはほぼ等しくなる。
【0040】実際のIC設計において、図1に示す出力
用nMOSトランジスタM1とダイナミックレンジ改善
用nMOSトランジスタM5とを設計上、同じサイズで
同じパターンの同一デバイスとし、回路的に、それぞれ
のソースとバックゲート間を短絡しVBS=0とした上
で近接パターンレイアウトを行う。このときの出力用n
MOSトランジスタM1のゲート閾値電圧VthM1(設計
中心値)と、ダイナミックレンジ改善用nMOSトラン
ジスタM5のゲート閾値電圧VthM5(設計中心値)は、
等しく見積もることができる。そして、IC製造過程に
おいて出力用nMOSトランジスタM1とダイナミック
レンジ改善用nMOSトランジスタM5とを同一基板上
に一括形成する。この製造過程において、ゲート閾値電
圧は設計値からずれることが多い。両トランジスタが離
れているかサイズが異なればゲート閾値電圧の相違は無
視できないが、この場合、出力用nMOSトランジスタ
M1とダイナミックレンジ改善用nMOSトランジスタ
M5とは設計上、近接パターンレイアウトされた同一デ
バイスであることから、両トランジスタのゲート閾値電
圧がばらつく方向と量はほぼ等しい。
【0041】この結果、出力用nMOSトランジスタM
1のゲート閾値電圧ΔVthM1のバラツキ成分(±ΔVth
M1)と、ダイナミックレンジ改善用nMOSトランジス
タM5のゲート閾値電圧VthM5のバラツキ成分(±ΔV
thM5)とは、同等であると見積もることができる。よっ
て、(VthM5±ΔVthM5)≒(VthM1±ΔVthM1)とな
り、この関係を前記(7)式に適用すれば次式が成り立
つ。
【0042】
【数9】 Vout ≒Vin …(9)
【0043】すなわち、本実施形態の出力バッファ回路
1は、その内蔵スイッチS1,S2を適宜制御するだけ
で、その入力電圧Vinに対する出力電圧Vout の低下量
がゼロになり、この結果、当該の出力バッファ回路1の
出力ダイナミックレンジが最大となる。
【0044】なお、上記説明では、設計上、同一デバイ
スを近接したパターンレイアウトとすることでゲート閾
値電圧を揃えることを条件としたが、この設計上の条件
を満たすことができない、製造条件を同じにできない、
或いは設計および製造条件は同じでも実際に作ってみる
とゲート閾値電圧差があり、これが無視できない場合に
あっては、出力ダイナミックレンジを最大にはできない
までも、本実施形態の出力バッファ回路1では、ダイナ
ミックレンジが改善される効果を少なくとも得ることが
できる。また、入力電圧に対し出力電圧が低下する出力
バッファ回路を複数持つICを考えた場合、その回路ご
とに本発明における改良を加えれば、個々の出力バッフ
ァ回路において出力低下が低減又は完全に防止され、当
該ICの出力のダイナミックレンジが大きく低下すると
いった従来の問題を回避することが可能となる。さら
に、複数の出力バッファ回路の各出力電圧を入力信号と
して用いる後段回路がある場合、その後段回路の各入力
信号間のバラツキが抑えられ、当該後段回路が誤動作す
ることがない。
【0045】第2実施形態 本実施形態は、出力MOSトランジスタにp型を用いた
前記図4の出力バッファ回路40を改良した場合を例と
した、本発明の出力バッファ回路の他の形態について示
すものである。図2は、本実施形態に係る出力バッファ
回路を示す回路図である。
【0046】この出力バッファ回路2が第1実施形態の
出力バッファ回路1と異なる点は、ダイナミックレンジ
改善用トランジスタM6のチャネル導電型がp型である
ことである。その他の構成、即ち入力遮断スイッチS
1、電荷保持キャパシタC、電流制御用スイッチS2、
電流源Iを有すること、及びダイナミックレンジ改善用
pMOSトランジスタM6を含む各構成間の接続関係
は、pMOSトランジスタM6のゲートが基準電圧の供
給線6に接続されていることを除き、第1実施形態と同
じである。また、ダイナミックレンジ改善用pMOSト
ランジスタM6はゲートとドレインがダイオード接続の
ため短絡され、ソースが基板又はウェルに接続されてい
ることは、第1実施形態と同様である。このダイナミッ
クレンジ改善用pMOSトランジスタM6は、バッファ
出力部の出力用pMOSトランジスタM2と同じトラン
ジスタサイズを有し、望ましくは同一基板内の近接箇所
に同一プロセスを経て同時形成される。ここで、T2in
とT2out は当該出力バッファ回路2の入力端子と出力
端子、5と6は電源電圧VDDの供給線(VDD線)と基準
電圧の供給線(例えば、接地線)を示す。なお、バッフ
ァ出力部の構成および動作は、先の従来例(図4)の場
合と同様なので、ここでの説明は省略する。
【0047】このような構成の出力バッファ回路2の基
本的な動作は、入力遮断スイッチに対する電流制御用ス
イッチS2のON/OFFの制御が逆であることを除
き、先の第1実施形態と同様である。すなわち、電流制
御用スイッチS2は、最初に入力遮断用スイッチS1が
オンしているときはオフし、S1がオフと同時か若干遅
れてオンする。これは、本例の出力用pMOSトランジ
スタM2が出力端子T4out のGND側に接続され、そ
のゲート閾値電圧VthM2だけ出力電圧Vout(40) が入力
電圧Vin(40)より高くなるので、これを低減またはキャ
ンセルするために、電流制御用スイッチS2をオフから
オンにスイッチングすることによってキャパシタCの他
方電極(又はノードNDb)の電位をpMOSトランジ
スタM6のゲート閾値電圧VthM6だけ引き下げるためで
ある。
【0048】以上の理由から本実施形態では、第1実施
形態におけるゲート閾値電圧VthM1を出力用pMOSト
ランジスタM2のゲート閾値電圧(−VthM2)に、ゲー
ト閾値電圧VthM5をダイナミックレンジ改善用pMOS
トランジスタM6のゲート閾値電圧(−VthM6)に置き
換え、又、第1実施形態におけるバラツキ成分(±ΔV
thM1)と(±ΔVthM5)を、それぞれVthM2のバラツキ
成分(±ΔVthM2)とVthM6のバラツキ成分(±ΔVth
M6)に置き換えることによって、上記第1実施形態にお
ける動作説明をそのまま適用できる。
【0049】つまり、第1実施形態における(5)式,
(6-2) 式,(7)式は、それぞれ次に示す(10)式,
(11)式,(12)式の如くになる。また、第1実施
形態における(8)式は本例において次の(13)式の
如くなる。
【0050】
【数10】 Vout(40) =Vin(40)+VthM2 =Va +VthM2 …(10) Va =Vin−VthM6 …(11) Vout(40) =Vin+(VthM2−VthM6) …(12) Vout(40) =Vin+(VthM2±ΔVthM2)−(VthM6±ΔVthM6)…(13) ここで、Vout は当該出力バッファ回路2の出力端子T
4out に現出する出力電圧、Vinは当該出力バッファ回
路2の入力端子T2inに印加される入力信号のホールド
電圧を示す。
【0051】実際のIC設計において、図2に示す出力
用pMOSトランジスタM2とダイナミックレンジ改善
用pMOSトランジスタM6とを設計上、同じサイズで
同じパターンの同一デバイスとし、回路的に、それぞれ
のソースとバックゲート間を短絡しVBS=0とした上
で近接パターンレイアウトを行うとすれば、両トランジ
スタのゲート閾値電圧の設計値を同じに見積ることがで
きる。また、IC製造過程において両トランジスタM
2,M6を同一基板上に一括形成すると、この製造過程
におけるゲート閾値電圧のずれ方、即ちゲート閾値電圧
がばらつく方向と量は両トランジスタM2,M6間でほ
ぼ等しい。
【0052】この結果、第1実施形態と同様に、(Vth
M6±ΔVthM6)≒(VthM2±ΔVthM2)となり、この関
係を前記(13)式に適用すれば、出力バッファ回路2
の入力電圧Vinに対する出力電圧Vout の低下が完全に
防止され、第1実施形態と同く前記(9)式の結論式が
得られる。
【0053】本実施形態の出力バッファ回路2によっ
て、第1実施形態と同様な効果が得られる。すなわち、
本出力バッファ回路2では、入力電圧Vinに対する出力
電圧Vout の変化が低減され或いはほぼ完全に防止さ
れ、この結果、出力のダイナミックレンジが改善(拡
大)される。また、本出力バッファ回路2を複数用いる
場合、それぞれ入力電圧に対して出力電圧が変化する複
数の出力バッファ回路によってICの出力が大きくばら
つく、或いは値がばらついた複数の出力バッファ回路の
出力を入力信号とするため後段回路が誤動作するといっ
た従来の問題を回避することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
出力バッファ回路によれば、電荷保持キャパシタ(及び
入力遮断スイッチ)によるサンプルホールド機能を有
し、かつ、例えばダイナミックレンジ改善用トランジス
タ、電流源、及びスイッチで構成され、キャパシタの保
持電圧を、後段回路の出力低下を低減または完全に防止
する方向に調整する電圧調整部を有すことから、当該出
力バッファ回路の出力のダイナミックレンジを従来より
拡大させ、また容易に最大化できる。また、複数の出力
バッファ回路の各出力ダイナミックレンジの改善を図
り、或いは出力のバラツキをなくすことによって、これ
ら複数出力を入力する後段回路の誤動作を有効に防止し
たり、複数の出力バッファ回路を内蔵するIC出力のダ
イナミックレンジを大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る出力バッファ回路
を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る出力バッファ回路
を示す回路図である。
【図3】CMOS集積回路においてnMOSトランジス
タから出力を取り出す構成の従来の出力バッファ回路を
示す回路図である。
【図4】CMOS集積回路においてpMOSトランジス
タから出力を取り出す構成の従来の出力バッファ回路を
示す回路図である。
【符号の説明】
1,2…出力バッファ回路、5…電源電圧VDDの供給
線、6…基準電位(例えば、接地電位GND)の供給
線、30,40…従来の出力バッファ回路、M1,M2
…出力用トランジスタ、M3,M4…電流源負荷用トラ
ンジスタ、M5,M6…ダイナミックレンジ改善用トラ
ンジスタ、C…電圧保持キャパシタ、I,I3,I4…
電流源、S1…入力遮断スイッチ、S2…電流制御用ス
イッチ(スイッチ)、T1in,T2in等…入力端子、T
1out ,T2out 等…出力端子、Vin…入力電圧、Vou
t …出力電圧。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力端子を介して制御電極に印加される入
    力電圧を、制御電極以外の2つの電極のうち一方電極か
    ら出力する出力用トランジスタを有する出力バッファ回
    路であって、 前記入力端子と前記制御電極との間に接続され、入力端
    子に印加される入力電圧を一方のキャパシタ電極で保持
    する電圧保持キャパシタと、 前記電圧保持キャパシタの他方電極の電位を、前記一方
    のキャパシタ電極の保持電圧が前記出力用トランジスタ
    から出力されるときに、当該出力用トランジスタによる
    電圧変化が低減または相殺されるように調整する電圧調
    整部とを有する出力バッファ回路。
  2. 【請求項2】前記電圧調整部は、前記電荷保持キャパシ
    タの他方電極と基準電圧供給線との間に接続されている
    ダイオード接続トランジスタと、 前記他方電極と基準電圧供給線との間に、前記ダイオー
    ド接続トランジスタと並列に接続されているスイッチ
    と、 当該スイッチ又は前記ダイオード接続トランジスタに一
    定電流を流す電流源とを有する請求項1に記載の出力バ
    ッファ回路。
  3. 【請求項3】前記入力端子と前記電圧保持キャパシタと
    の間に、前記一方のキャパシタ電極に入力電圧が印加さ
    れる前は導通し、印加後に遮断する入力遮断スイッチを
    有する請求項1に記載の出力バッファ回路。
  4. 【請求項4】前記入力端子と前記電圧保持キャパシタと
    の間に、前記一方のキャパシタ電極に入力電圧が印加さ
    れる前は導通し、印加後に遮断する入力遮断スイッチを
    有する請求項2に記載の出力バッファ回路。
  5. 【請求項5】前記出力用トランジスタと前記ダイオード
    接続トランジスタは、同じトランジスタサイズを有する
    請求項2に記載の出力バッファ回路。
  6. 【請求項6】前記出力用トランジスタは、電源電圧供給
    線と出力端子との間に接続されたnチャネル型のトラン
    ジスタであり、 前記ダイオード接続トランジスタは、その制御電極と、
    制御電極以外の2つの電極のうち前記電荷保持キャパシ
    タに接続されている電極とを短絡したnチャネル型のト
    ランジスタである請求項2に記載の出力バッファ回路。
  7. 【請求項7】前記出力用トランジスタは、基準電圧供給
    線と出力端子との間に接続されたpチャネル型のトラン
    ジスタであり、 前記ダイオード接続トランジスタは、その制御電極が基
    準電圧供給線に接続されているpチャネル型のトランジ
    スタである請求項2に記載の出力バッファ回路。
  8. 【請求項8】前記入力端子と前記電圧保持キャパシタと
    の間に、前記一方のキャパシタ電極に入力電圧が印加さ
    れる前は導通し、印加後に遮断する入力遮断スイッチを
    有し、 前記スイッチは、前記入力遮断スイッチの遮断前は導通
    し、前記入力遮断スイッチと同時か若干遅れて遮断する
    ように制御される請求項6に記載の出力バッファ回路。
  9. 【請求項9】前記入力端子と前記電圧保持キャパシタと
    の間に、前記一方のキャパシタ電極に入力電圧が印加さ
    れる前は導通し、印加後に遮断する入力遮断スイッチを
    有し、 前記スイッチは、前記入力遮断スイッチの遮断前は遮断
    し、前記入力遮断スイッチの遮断と同時か若干遅れて導
    通するように制御される請求項7に記載の出力バッファ
    回路。
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