JPH11112298A - リング発振回路 - Google Patents
リング発振回路Info
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- JPH11112298A JPH11112298A JP9264608A JP26460897A JPH11112298A JP H11112298 A JPH11112298 A JP H11112298A JP 9264608 A JP9264608 A JP 9264608A JP 26460897 A JP26460897 A JP 26460897A JP H11112298 A JPH11112298 A JP H11112298A
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- transistors
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Abstract
(57)【要約】
【課題】リング発振回路の発振周波数が幅広く変更でき
ない。 【解決手段】当該リング発振回路を構成する遅延回路
は、各ベースが入力端子Tin, T/in にそれぞれ接続さ
れ各コレクタが出力抵抗2,4と出力端子Tout,T/out
にそれぞれ接続され利得が可変な第1の差動トランジス
タ対Q1,Q2と、各ベースがTin, T/in にそれぞれ
接続されQ1,Q2と同位相又は逆位相の出力を利得を
変えて得ることができる第2の差動トランジスタ対Q
3,Q4と、各ベースがQ3,Q4の出力の一方または
他方にそれぞれ接続されている2つのトランジスタQ7
a,Q8a(又はQ7b,Q8b)と、その各エミッタ
とQ1,Q2の各コレクタとの間にそれぞれ接続されて
いる2つのキャパシタ10a,12a(又は10b,1
2b)とを有する。2つのトランジスタの組の切替回路
は、第3および第4の差動トランジスタ対Q11〜Q1
4から構成できる。
ない。 【解決手段】当該リング発振回路を構成する遅延回路
は、各ベースが入力端子Tin, T/in にそれぞれ接続さ
れ各コレクタが出力抵抗2,4と出力端子Tout,T/out
にそれぞれ接続され利得が可変な第1の差動トランジス
タ対Q1,Q2と、各ベースがTin, T/in にそれぞれ
接続されQ1,Q2と同位相又は逆位相の出力を利得を
変えて得ることができる第2の差動トランジスタ対Q
3,Q4と、各ベースがQ3,Q4の出力の一方または
他方にそれぞれ接続されている2つのトランジスタQ7
a,Q8a(又はQ7b,Q8b)と、その各エミッタ
とQ1,Q2の各コレクタとの間にそれぞれ接続されて
いる2つのキャパシタ10a,12a(又は10b,1
2b)とを有する。2つのトランジスタの組の切替回路
は、第3および第4の差動トランジスタ対Q11〜Q1
4から構成できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反転または非反転
な遅延回路を複数段、直列接続し最終段出力を初段入力
に帰還させてなるリング発振回路に関する。
な遅延回路を複数段、直列接続し最終段出力を初段入力
に帰還させてなるリング発振回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図15に示すように、奇数個、例えば3
個の反転遅延回路DLY1,DLY2,DLY3と非反
転遅延回路DLYn,…をリング状に接続することによ
り、リング発振回路が構成される。
個の反転遅延回路DLY1,DLY2,DLY3と非反
転遅延回路DLYn,…をリング状に接続することによ
り、リング発振回路が構成される。
【0003】図16は、従来の反転遅延回路の構成を示
す回路図である。この反転遅延回路は、トランジスタQ
1,Q2、2つの出力抵抗R、キャパシタCおよび電流
源により構成されている。トランジスタQ1,Q2のベ
ースは、それぞれ入力端子Tin, T/in に接続され、コ
レクタはそれぞれ出力抵抗Rを介して電源電圧VCCの供
給線に接続され、エミッタは共通に接続されている。ト
ランジスタQ1,Q2の各コレクタは、キャパシタC
(容量値C)の各ノードに接続され、それぞれ出力端子
Tout, T/outに接続されている。トランジスタQ1,
Q2の共通エミッタと接地線GNDとの間に、前記電流
源をなすトランジスタQ3および抵抗R0が直列接続さ
れている。トランジスタQ3のベースに制御電圧Vが入
力され、これにより電流源の電流値iが調整される。
す回路図である。この反転遅延回路は、トランジスタQ
1,Q2、2つの出力抵抗R、キャパシタCおよび電流
源により構成されている。トランジスタQ1,Q2のベ
ースは、それぞれ入力端子Tin, T/in に接続され、コ
レクタはそれぞれ出力抵抗Rを介して電源電圧VCCの供
給線に接続され、エミッタは共通に接続されている。ト
ランジスタQ1,Q2の各コレクタは、キャパシタC
(容量値C)の各ノードに接続され、それぞれ出力端子
Tout, T/outに接続されている。トランジスタQ1,
Q2の共通エミッタと接地線GNDとの間に、前記電流
源をなすトランジスタQ3および抵抗R0が直列接続さ
れている。トランジスタQ3のベースに制御電圧Vが入
力され、これにより電流源の電流値iが調整される。
【0004】かかる構成の反転遅延回路DLY1(図1
5)において、いま、電流源に所定電流iを流す制御電
圧Vが印加された状態で、入力端子Tinに入力信号IN
が入力され、反転入力端子T/in に入力信号INの反転
信号(反転入力信号INn)が入力され、トランジスタ
Q1のベースが“ローレベル(L)”から“ハイレベル
(H)”に、トランジスタQ2のベースが“L”から
“H”に推移すると仮定する。トランジスタQ1がオ
ン、トランジスタQ2がオフとなるので、トランジスタ
Q1に電流iが流れキャパシタCのトランジスタQ1側
のノードが電位低下し、他方のノードに出力抵抗Rを介
して電源電圧線から電荷が供給される。このため、出力
端子Tout に現れる出力信号OUTのレベルが低下する
一方で、反転出力端子T/outに現れる反転出力信号OU
Tnのレベルが出力抵抗RとキャパシタCにより決まる
時定数τで漸増する。次いで、トランジスタQ1のベー
スが“H”から“L”に、トランジスタQ2のベースが
“H”から“L”に推移すると、トランジスタQ1がオ
フ、トランジスタQ2がオンとなる。キャパシタCは上
記とは逆にトランジスタQ2側ノードが放電しトランジ
スタQ1側ノードが時定数τで充電されので、反転出力
信号OUTnのレベルが低下する一方で、出力信号OU
Tレベルが時定数τで漸増する。
5)において、いま、電流源に所定電流iを流す制御電
圧Vが印加された状態で、入力端子Tinに入力信号IN
が入力され、反転入力端子T/in に入力信号INの反転
信号(反転入力信号INn)が入力され、トランジスタ
Q1のベースが“ローレベル(L)”から“ハイレベル
(H)”に、トランジスタQ2のベースが“L”から
“H”に推移すると仮定する。トランジスタQ1がオ
ン、トランジスタQ2がオフとなるので、トランジスタ
Q1に電流iが流れキャパシタCのトランジスタQ1側
のノードが電位低下し、他方のノードに出力抵抗Rを介
して電源電圧線から電荷が供給される。このため、出力
端子Tout に現れる出力信号OUTのレベルが低下する
一方で、反転出力端子T/outに現れる反転出力信号OU
Tnのレベルが出力抵抗RとキャパシタCにより決まる
時定数τで漸増する。次いで、トランジスタQ1のベー
スが“H”から“L”に、トランジスタQ2のベースが
“H”から“L”に推移すると、トランジスタQ1がオ
フ、トランジスタQ2がオンとなる。キャパシタCは上
記とは逆にトランジスタQ2側ノードが放電しトランジ
スタQ1側ノードが時定数τで充電されので、反転出力
信号OUTnのレベルが低下する一方で、出力信号OU
Tレベルが時定数τで漸増する。
【0005】この結果、次段の反転遅延回路DLY2の
反転動作が、時定数τにより決まる時間tpdだけ遅延す
ることとなる。この遅延動作が遅延回路DLY3,…,
DLYnと繰り返される間に遅延時間tpdが積算され、
その積算遅延時間が最終段DLYnから初段DLYに戻
されるときに信号の半周期T/2に合致すれば、このリ
ング発振回路は周期Tで発振する。言い換えると、遅延
回路の段数をmとすれば、次の式を満足する遅延時間t
pdが得られるように出力抵抗RとキャパシタCの定数を
設定することが安定発振の条件となる。
反転動作が、時定数τにより決まる時間tpdだけ遅延す
ることとなる。この遅延動作が遅延回路DLY3,…,
DLYnと繰り返される間に遅延時間tpdが積算され、
その積算遅延時間が最終段DLYnから初段DLYに戻
されるときに信号の半周期T/2に合致すれば、このリ
ング発振回路は周期Tで発振する。言い換えると、遅延
回路の段数をmとすれば、次の式を満足する遅延時間t
pdが得られるように出力抵抗RとキャパシタCの定数を
設定することが安定発振の条件となる。
【0006】
【数1】 T/2=m×tpd …(1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のリ
ング発振回路では、出力抵抗RとキャパシタCの定数で
決まる時定数τが固定され、発振周波数の変更はできな
い。とくに、出力抵抗Rは出力信号振幅を規定している
のでむやみに変えられず、図17示す遅延回路の容量が
キャパシタ定数(固定値)から動かないことが、従来の
リング発振回路において、発振周波数の変更ができない
要因となっていた。
ング発振回路では、出力抵抗RとキャパシタCの定数で
決まる時定数τが固定され、発振周波数の変更はできな
い。とくに、出力抵抗Rは出力信号振幅を規定している
のでむやみに変えられず、図17示す遅延回路の容量が
キャパシタ定数(固定値)から動かないことが、従来の
リング発振回路において、発振周波数の変更ができない
要因となっていた。
【0008】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、実効的な容量値の調整ができ、これによって発振周
波数を幅広く変更可能なリング発振回路を提供すること
を目的とする。
れ、実効的な容量値の調整ができ、これによって発振周
波数を幅広く変更可能なリング発振回路を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る
第1のリング発振回路は、反転または非反転な遅延回路
を複数段、直列接続し最終段出力を初段入力に帰還させ
てなるリング発振回路であって、前記遅延回路は、各ベ
ースが入力端子にそれぞれ接続され、各コレクタが出力
抵抗と出力端子にそれぞれ接続され利得が可変な第1の
差動トランジスタ対と、各ベースが入力端子にそれぞれ
接続され、前記第1の差動トランジスタ対と逆位相の出
力を利得を変えて得ることができる第2の差動トランジ
スタ対と、各ベースが前記第2の差動トランジスタ対の
出力の一方または他方にそれぞれ接続されている2つの
トランジスタと、前記2つのトランジスタの各エミッタ
と前記第1の差動トランジスタ対の各コレクタとの間に
それぞれ接続されている2つのキャパシタとを有するこ
とを特徴とする。好ましくは、少なくとも前記第1また
は第2の差動トランジスタ対の共通エミッタ側それぞれ
に、電流量の調整を個々に可能な電流源が接続されてい
る。
点を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る
第1のリング発振回路は、反転または非反転な遅延回路
を複数段、直列接続し最終段出力を初段入力に帰還させ
てなるリング発振回路であって、前記遅延回路は、各ベ
ースが入力端子にそれぞれ接続され、各コレクタが出力
抵抗と出力端子にそれぞれ接続され利得が可変な第1の
差動トランジスタ対と、各ベースが入力端子にそれぞれ
接続され、前記第1の差動トランジスタ対と逆位相の出
力を利得を変えて得ることができる第2の差動トランジ
スタ対と、各ベースが前記第2の差動トランジスタ対の
出力の一方または他方にそれぞれ接続されている2つの
トランジスタと、前記2つのトランジスタの各エミッタ
と前記第1の差動トランジスタ対の各コレクタとの間に
それぞれ接続されている2つのキャパシタとを有するこ
とを特徴とする。好ましくは、少なくとも前記第1また
は第2の差動トランジスタ対の共通エミッタ側それぞれ
に、電流量の調整を個々に可能な電流源が接続されてい
る。
【0010】この第1のリング発振回路では、2つのト
ランジスタが第2の差動トランジスタ対からみるとエミ
ッタフォロアをなす。そのため、高周波領域において、
エミッタフォロアのコレクタ接続容量がほぼゲイン倍さ
れてベースとコレクタ間に実効的に挿入される効果(ミ
ラー効果)によって、エミッタに接続されたキャパシタ
の容量値が、見かけ上キャパシタ定数より大きくなる。
その上、容量値の増加分は第1および第2の差動トラン
ジスタ対の増幅度で規定される。したがって、このリン
グ発振回路では、第1および第2の差動トランジスタ対
の増幅度、例えば電流源の電流値を変えることによって
キャパシタの容量値を実質的に増加させることが可能で
ある。
ランジスタが第2の差動トランジスタ対からみるとエミ
ッタフォロアをなす。そのため、高周波領域において、
エミッタフォロアのコレクタ接続容量がほぼゲイン倍さ
れてベースとコレクタ間に実効的に挿入される効果(ミ
ラー効果)によって、エミッタに接続されたキャパシタ
の容量値が、見かけ上キャパシタ定数より大きくなる。
その上、容量値の増加分は第1および第2の差動トラン
ジスタ対の増幅度で規定される。したがって、このリン
グ発振回路では、第1および第2の差動トランジスタ対
の増幅度、例えば電流源の電流値を変えることによって
キャパシタの容量値を実質的に増加させることが可能で
ある。
【0011】本発明に係る第2のリング発振回路では、
第1および第2の差動トランジスタ対、エミッタフォロ
アをなす前記2つのトランジスタ、及び前記2つのキャ
パシタから構成されていることは上記第1のリング発振
回路と同じであるが、その第2の差動トランジスタ対
が、例えば上記第1のリング発振回路における前記第2
の差動トランジスタ対の出力を逆接続とすることで同位
相を出力するものである。この場合、上述したミラー効
果による付加容量はキャパシタの容量値を見かけ上キャ
パシタ定数より小さくするように作用する。このため、
当該第2のリング発振回路では、例えば電流源の電流値
を変えることによってキャパシタの容量値を実質的に減
少させることが可能となる。
第1および第2の差動トランジスタ対、エミッタフォロ
アをなす前記2つのトランジスタ、及び前記2つのキャ
パシタから構成されていることは上記第1のリング発振
回路と同じであるが、その第2の差動トランジスタ対
が、例えば上記第1のリング発振回路における前記第2
の差動トランジスタ対の出力を逆接続とすることで同位
相を出力するものである。この場合、上述したミラー効
果による付加容量はキャパシタの容量値を見かけ上キャ
パシタ定数より小さくするように作用する。このため、
当該第2のリング発振回路では、例えば電流源の電流値
を変えることによってキャパシタの容量値を実質的に減
少させることが可能となる。
【0012】本発明の第3のリング発振回路は、更に、
エミッタフォロアとなる複数のトランジスタ間で選択的
に動作させる切換回路を付加することによって、第2の
差動トランジスタ対から同位相または逆位相の出力を選
択的に取り出すものである。より具体的な構成として
は、例えば、エミッタフォロアをなすトランジスタは合
計4個設けられ、前記切換回路として、入力される選択
信号に応じて、前記4個のトランジスタのうち第2の差
動トランジスタ対から前記同位相または逆位相の出力を
取り出す2つのトランジスタを選択する第3および第4
の差動トランジスタ対を、当該4個のトランジスタのエ
ミッタに接続させるとよい。この第3のリング発振回路
は、上述した本発明の第1および第2のリング発振回路
の機能を併せもち、これらの機能を選択信号によって電
気的に切り換えることができるので、キャパシタの容量
値をキャパシタ定数を中心に正側、負側の両方向に変化
させることが可能となる。その変化量は、上記第1およ
び第2のリング発振回路と同様、例えば第1および第2
の差動トランジスタ対の電流源で流す電流値を変えるこ
とによって調整できる。このため、非常に広範囲な発振
周波数の変更が可能となる。
エミッタフォロアとなる複数のトランジスタ間で選択的
に動作させる切換回路を付加することによって、第2の
差動トランジスタ対から同位相または逆位相の出力を選
択的に取り出すものである。より具体的な構成として
は、例えば、エミッタフォロアをなすトランジスタは合
計4個設けられ、前記切換回路として、入力される選択
信号に応じて、前記4個のトランジスタのうち第2の差
動トランジスタ対から前記同位相または逆位相の出力を
取り出す2つのトランジスタを選択する第3および第4
の差動トランジスタ対を、当該4個のトランジスタのエ
ミッタに接続させるとよい。この第3のリング発振回路
は、上述した本発明の第1および第2のリング発振回路
の機能を併せもち、これらの機能を選択信号によって電
気的に切り換えることができるので、キャパシタの容量
値をキャパシタ定数を中心に正側、負側の両方向に変化
させることが可能となる。その変化量は、上記第1およ
び第2のリング発振回路と同様、例えば第1および第2
の差動トランジスタ対の電流源で流す電流値を変えるこ
とによって調整できる。このため、非常に広範囲な発振
周波数の変更が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るリング発振回
路を、図面を参照しながら詳細に説明する。
路を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】図1は、このリング発振回路の構成例を示
す図である。本実施形態に係るリング発振回路は、n段
の非反転遅延回路DLY1,DLY2,DLY3,…,
DLYnを直列接続させ、最終段の非反転遅延回路DL
Ynの出力を外部で互いに入れ替えて初段の非反転回路
DLY1の入力に接続させている。これと同じ機能は、
反転遅延回路を奇数段、直列接続させるか、奇数個の反
転遅延回路を適宜、非反転遅延回路列に挿入することに
よっても達成可能である。反転遅延回路は非反転遅延回
路の出力端子への内部接続を相互に入れ替えることによ
って達成できることから、以下の説明は、非反転遅延回
路の構成が異なる各種リング発振回路について行う。
す図である。本実施形態に係るリング発振回路は、n段
の非反転遅延回路DLY1,DLY2,DLY3,…,
DLYnを直列接続させ、最終段の非反転遅延回路DL
Ynの出力を外部で互いに入れ替えて初段の非反転回路
DLY1の入力に接続させている。これと同じ機能は、
反転遅延回路を奇数段、直列接続させるか、奇数個の反
転遅延回路を適宜、非反転遅延回路列に挿入することに
よっても達成可能である。反転遅延回路は非反転遅延回
路の出力端子への内部接続を相互に入れ替えることによ
って達成できることから、以下の説明は、非反転遅延回
路の構成が異なる各種リング発振回路について行う。
【0015】第1実施形態 本実施形態は、容量値を実質的に増加可能なリング発振
回路に関する。図2は、本実施形態に係る非反転遅延回
路の構成を示す回路である。この非反転遅延回路は、n
pn型バイポーラトランジスタQ1〜Q10、抵抗素子
2と4(抵抗値:R1)、6と8(抵抗値:R2)及び
R3〜R6、キャパシタ10と12(容量値の定数:
C)から構成されている。
回路に関する。図2は、本実施形態に係る非反転遅延回
路の構成を示す回路である。この非反転遅延回路は、n
pn型バイポーラトランジスタQ1〜Q10、抵抗素子
2と4(抵抗値:R1)、6と8(抵抗値:R2)及び
R3〜R6、キャパシタ10と12(容量値の定数:
C)から構成されている。
【0016】トランジスタQ1とQ2が第1の差動トラ
ンジスタ対をなしている。トランジスタQ1とQ2のベ
ースがそれぞれ入力端子Tin, T/in に接続され、コレ
クタがそれぞれ出力端子T/out, Tout に接続され、エ
ミッタが共通に接続されている。また、トランジスタQ
1とQ2のコレクタは、それぞれ出力抵抗2,4を介し
て電源電圧VCCの共通線(以下、VCC線)に接続され、
共通エミッタと接地線GNDとの間には、トランジスタ
Q5と抵抗素子R3からなる電流源が接続されている。
トランジスタQ5は、ベースに入力される制御電圧V1
によって電流i1の値が設定される。同様に、トランジ
スタQ3とQ4が第2の差動トランジスタ対をなしてい
る。トランジスタQ3とQ4のベースがそれぞれ入力端
子Tin, T/in に接続され、エミッタが共通に接続され
ている。また、トランジスタQ1とQ2のコレクタは、
それぞれ出力抵抗6,8を介してVCC線に接続され、共
通エミッタと接地線GNDとの間には、トランジスタQ
6と抵抗素子R4からなる電流源が接続されている。ト
ランジスタQ6は、ベースに入力される制御電圧V2に
よって電流i2の値が設定される。
ンジスタ対をなしている。トランジスタQ1とQ2のベ
ースがそれぞれ入力端子Tin, T/in に接続され、コレ
クタがそれぞれ出力端子T/out, Tout に接続され、エ
ミッタが共通に接続されている。また、トランジスタQ
1とQ2のコレクタは、それぞれ出力抵抗2,4を介し
て電源電圧VCCの共通線(以下、VCC線)に接続され、
共通エミッタと接地線GNDとの間には、トランジスタ
Q5と抵抗素子R3からなる電流源が接続されている。
トランジスタQ5は、ベースに入力される制御電圧V1
によって電流i1の値が設定される。同様に、トランジ
スタQ3とQ4が第2の差動トランジスタ対をなしてい
る。トランジスタQ3とQ4のベースがそれぞれ入力端
子Tin, T/in に接続され、エミッタが共通に接続され
ている。また、トランジスタQ1とQ2のコレクタは、
それぞれ出力抵抗6,8を介してVCC線に接続され、共
通エミッタと接地線GNDとの間には、トランジスタQ
6と抵抗素子R4からなる電流源が接続されている。ト
ランジスタQ6は、ベースに入力される制御電圧V2に
よって電流i2の値が設定される。
【0017】トランジスタQ7,Q8は、第2の差動ト
ランジスタ対Q3,Q4のエミッタフォロアをなす。ト
ランジスタQ7,Q8のベースが、それぞれ差動トラン
ジスタQ3,Q4のコレクタに接続され、エミッタがそ
れぞれキャパシタ10,12を介して第1の差動トラン
ジスタ対の出力、即ちトランジスタQ1,Q2のコレク
タに接続されている。また、トランジスタQ7,Q8の
コレクタは共にVCC線に接続され、各エミッタと接地線
GNDとの間には、トランジスタQ9と抵抗素子R5、
又はトランジスタQ10と抵抗素子R6からなる電流源
がぞれぞれ接続されている。トランジスタQ9,Q10
は、ベースに共通に入力される制御電圧V3によって電
流i3,i4の値が設定される。
ランジスタ対Q3,Q4のエミッタフォロアをなす。ト
ランジスタQ7,Q8のベースが、それぞれ差動トラン
ジスタQ3,Q4のコレクタに接続され、エミッタがそ
れぞれキャパシタ10,12を介して第1の差動トラン
ジスタ対の出力、即ちトランジスタQ1,Q2のコレク
タに接続されている。また、トランジスタQ7,Q8の
コレクタは共にVCC線に接続され、各エミッタと接地線
GNDとの間には、トランジスタQ9と抵抗素子R5、
又はトランジスタQ10と抵抗素子R6からなる電流源
がぞれぞれ接続されている。トランジスタQ9,Q10
は、ベースに共通に入力される制御電圧V3によって電
流i3,i4の値が設定される。
【0018】このような構成の非反転遅延回路では、そ
の第1差動トランジスタ対Q1,Q2の出力が入力に対
し逆位相となり、第2の差動トランジスタ対Q3,Q4
の出力が入力に対し同位相となる。また第1および第2
の差動トランジスタ対の増幅度を、ぞれぞれG1,G2
とすると、図3に示すように、反転増幅器(−G1)
が、直列接続された非反転増幅器(G2)とキャパシタ
ンスCT に並列に接続され、反転増幅器(−G1)とキ
ャパシタンスCT との接続ノードから出力が取り出され
ている。ここでキャパシタンスCT は、キャパシタ10
または12の何れかの実効的な容量値を示すものであ
る。この回路図3で省略されているが、エミッタフォロ
アQ7またはQ8は、非反転増幅器(G2)とキャパシ
タンスCT との間に介在する。このようなエミッタフォ
ロアを介した信号伝達回路においては、一般に、エミッ
タフォロアのコレクタ接続容量が実質上ゲイン倍されて
ゲートとエミッタ間、即ち信号伝達経路に付加される。
このため、キャパシタ10,12の実効キャパシタンス
CT は、定数Cから増幅器(−G1),(G2)のゲイ
ンに応じて変化する。また、キャパシタ10,12が反
転と非反転な増幅器に挟まれていることから、この容量
変化方向は正である。この実効的な容量値CT を式で表
すと、次式が得られる。なお、この式の導出は、第2実
施形態の最後にまとめて記述する。
の第1差動トランジスタ対Q1,Q2の出力が入力に対
し逆位相となり、第2の差動トランジスタ対Q3,Q4
の出力が入力に対し同位相となる。また第1および第2
の差動トランジスタ対の増幅度を、ぞれぞれG1,G2
とすると、図3に示すように、反転増幅器(−G1)
が、直列接続された非反転増幅器(G2)とキャパシタ
ンスCT に並列に接続され、反転増幅器(−G1)とキ
ャパシタンスCT との接続ノードから出力が取り出され
ている。ここでキャパシタンスCT は、キャパシタ10
または12の何れかの実効的な容量値を示すものであ
る。この回路図3で省略されているが、エミッタフォロ
アQ7またはQ8は、非反転増幅器(G2)とキャパシ
タンスCT との間に介在する。このようなエミッタフォ
ロアを介した信号伝達回路においては、一般に、エミッ
タフォロアのコレクタ接続容量が実質上ゲイン倍されて
ゲートとエミッタ間、即ち信号伝達経路に付加される。
このため、キャパシタ10,12の実効キャパシタンス
CT は、定数Cから増幅器(−G1),(G2)のゲイ
ンに応じて変化する。また、キャパシタ10,12が反
転と非反転な増幅器に挟まれていることから、この容量
変化方向は正である。この実効的な容量値CT を式で表
すと、次式が得られる。なお、この式の導出は、第2実
施形態の最後にまとめて記述する。
【0019】
【数2】 CT =(1+G2/G1)×C …(2)
【0020】この式中、増幅度G1,G2は差動トラン
ジスタ対に流す電流i1,i2に応じて変更できること
から、当該非反転遅延回路ではG2/G1がとりうる範
囲内でキャパシタ10,12の実効値CT を定数Cに対
し増加方向に変化させることが可能となる。
ジスタ対に流す電流i1,i2に応じて変更できること
から、当該非反転遅延回路ではG2/G1がとりうる範
囲内でキャパシタ10,12の実効値CT を定数Cに対
し増加方向に変化させることが可能となる。
【0021】つぎに、この非反転遅延回路を図1のDL
Y1〜DLYnに用いた場合を例に、リング発振回路の
動作を説明する。図4は、リング発振回路のタイミング
チャートである。図4中、端子Tin, Tout から入出力
される信号IN,OUTを実線、端子T/in,T/outから
入出力される反転信号INn,OUTnを一点破線で示
している。
Y1〜DLYnに用いた場合を例に、リング発振回路の
動作を説明する。図4は、リング発振回路のタイミング
チャートである。図4中、端子Tin, Tout から入出力
される信号IN,OUTを実線、端子T/in,T/outから
入出力される反転信号INn,OUTnを一点破線で示
している。
【0022】いま仮に、図1のリング発振回路の帰還ル
ープが非接続の場合を想定し、所定レベルの制御電圧V
1〜V3が印加された状態で、図4(a)に示す入力信
号INが初段DLY1に入力されたとする。最初、入力
信号INのレベルが“H”、反転入力信号INnのレベ
ルが“L”であるから、トランジスタQ1,Q3がオ
ン、トランジスタQ2,Q4がオフとなり、電流i1,
i2は、それぞれトランジスタQ1側,Q3側を流れて
いる。このとき、トランジスタQ1,Q3の出力ノード
ND1(反転出力信号OUTn),ND3のレベルは
“L”、トランジスタQ2,Q4の出力ノードND2
(出力信号OUT),ND4のレベルは“H”をとる。
また、エミッタフォロアQ7がオンでQ8がオフ状態に
あり、このため電流i3は流れ電流i4は殆ど流れな
い。したがって、電流i1とi3の電流差がなければキ
ャパシタ10は殆ど充電されず、キャパシタ12は充電
状態にある。
ープが非接続の場合を想定し、所定レベルの制御電圧V
1〜V3が印加された状態で、図4(a)に示す入力信
号INが初段DLY1に入力されたとする。最初、入力
信号INのレベルが“H”、反転入力信号INnのレベ
ルが“L”であるから、トランジスタQ1,Q3がオ
ン、トランジスタQ2,Q4がオフとなり、電流i1,
i2は、それぞれトランジスタQ1側,Q3側を流れて
いる。このとき、トランジスタQ1,Q3の出力ノード
ND1(反転出力信号OUTn),ND3のレベルは
“L”、トランジスタQ2,Q4の出力ノードND2
(出力信号OUT),ND4のレベルは“H”をとる。
また、エミッタフォロアQ7がオンでQ8がオフ状態に
あり、このため電流i3は流れ電流i4は殆ど流れな
い。したがって、電流i1とi3の電流差がなければキ
ャパシタ10は殆ど充電されず、キャパシタ12は充電
状態にある。
【0023】トランジスタQ1,Q3のベース電位があ
る程度低下し、トランジスタQ2,Q4のベース電位が
ある程度上昇すると、トランジスタQ1,Q3及びエミ
ッタフォロアQ7が導通状態から非導通状態に遷移し始
め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフォロア
Q8が非導通状態から導通状態に遷移し始める。このた
め、キャパシタ12はトランジスタQ2を介して放電し
始める一方で、キャパシタ10は、そのエミッタフォロ
アQ7側ノード電位が電流i3によりGND側に引っ張
られて他方ノードが出力抵抗2を介して充電し始める。
この結果、図4(b)に示すように、初段DLY1の出
力信号OUTが、主に前記(2)式の実効キャパシタン
スCT と抵抗値R3で決まる時定数τ1で漸減する。ま
た、初段DLY1の反転出力信号OUTnが、実効キャ
パシタンスCT と抵抗値R1で決まる時定数τ1で漸増
する。なお、本例ではキャパシタ充電と放電に寄与する
抵抗値をほぼ等しいとしているが、この時定数を変えて
もよい。その後、トランジスタQ1,Q3がカットオフ
し、トランジスタQ2,Q4が飽和状態に移行すると上
記充放電が終了し、出力信号OUT,OUTnは一定値
をとる。
る程度低下し、トランジスタQ2,Q4のベース電位が
ある程度上昇すると、トランジスタQ1,Q3及びエミ
ッタフォロアQ7が導通状態から非導通状態に遷移し始
め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフォロア
Q8が非導通状態から導通状態に遷移し始める。このた
め、キャパシタ12はトランジスタQ2を介して放電し
始める一方で、キャパシタ10は、そのエミッタフォロ
アQ7側ノード電位が電流i3によりGND側に引っ張
られて他方ノードが出力抵抗2を介して充電し始める。
この結果、図4(b)に示すように、初段DLY1の出
力信号OUTが、主に前記(2)式の実効キャパシタン
スCT と抵抗値R3で決まる時定数τ1で漸減する。ま
た、初段DLY1の反転出力信号OUTnが、実効キャ
パシタンスCT と抵抗値R1で決まる時定数τ1で漸増
する。なお、本例ではキャパシタ充電と放電に寄与する
抵抗値をほぼ等しいとしているが、この時定数を変えて
もよい。その後、トランジスタQ1,Q3がカットオフ
し、トランジスタQ2,Q4が飽和状態に移行すると上
記充放電が終了し、出力信号OUT,OUTnは一定値
をとる。
【0024】次に、トランジスタQ1,Q3のベース電
位がある程度上昇し、トランジスタQ2,Q4のベース
電位がある程度低下すると、トランジスタQ1,Q3及
びエミッタフォロアQ7が非導通状態から導通状態に遷
移し始め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフ
ォロアQ8が導通状態から非導通状態に遷移し始める。
このためキャパシタ12は、そのエミッタフォロアQ8
側ノード電位が電流i4によりGND側に引っ張られ他
方ノード側に出力抵抗4介して電荷が供給され充電し始
める一方、キャパシタ10はトランジスタQ1を介して
放電し始める。この結果、図4(b)に示すように、初
段DLY1の出力信号OUTが時定数τ1で漸増し、ま
た、初段DLY1の反転出力信号OUTnが時定数τ1
で漸減する。その後、トランジスタQ1,Q3が飽和
し、トランジスタQ2,Q4がカットオフすると出力信
号OUT,OUTnは一定値をとる。このような初段D
LY1の動作によって、図4(a),(b)に示すよう
に、入出力の差動点、即ち入力信号IN,INnの交点
と出力信号OUT,OUTnの交点が時間tpdだけ遅れ
ることとなる。
位がある程度上昇し、トランジスタQ2,Q4のベース
電位がある程度低下すると、トランジスタQ1,Q3及
びエミッタフォロアQ7が非導通状態から導通状態に遷
移し始め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフ
ォロアQ8が導通状態から非導通状態に遷移し始める。
このためキャパシタ12は、そのエミッタフォロアQ8
側ノード電位が電流i4によりGND側に引っ張られ他
方ノード側に出力抵抗4介して電荷が供給され充電し始
める一方、キャパシタ10はトランジスタQ1を介して
放電し始める。この結果、図4(b)に示すように、初
段DLY1の出力信号OUTが時定数τ1で漸増し、ま
た、初段DLY1の反転出力信号OUTnが時定数τ1
で漸減する。その後、トランジスタQ1,Q3が飽和
し、トランジスタQ2,Q4がカットオフすると出力信
号OUT,OUTnは一定値をとる。このような初段D
LY1の動作によって、図4(a),(b)に示すよう
に、入出力の差動点、即ち入力信号IN,INnの交点
と出力信号OUT,OUTnの交点が時間tpdだけ遅れ
ることとなる。
【0025】以上述べてきた非反転遅延回路の基本動作
は、次段DLY2,…でも同じであり、その出力信号の
変化が前段の差動点(出力信号OUT,OUTnの交差
点)から始まることから遅延回路ごとに時間tpdだけ更
に遅れた出力が得られ、段を追うごとに遅延時間tpdが
累積される。この遅延時間tpdの累積が半周期T/2の
整数倍になったときの非反転遅延回路を最終段として、
当該最終段DLYnの出力を反転して初段DLY1の入
力に接続すると、最終的な初段入力は図4(d)に示す
初期入力(図4(a))から一パルス幅ずれた反転信号
となることから、当該回路が先の述べた発振条件を示す
(1)式を満足し安定に発振する。換言すると、遅延回
路の段数と時定数τ1によって決まる発振周波数Tでリ
ング発振回路が発振し、これにより周波数Tのパルス列
を得ることができる。
は、次段DLY2,…でも同じであり、その出力信号の
変化が前段の差動点(出力信号OUT,OUTnの交差
点)から始まることから遅延回路ごとに時間tpdだけ更
に遅れた出力が得られ、段を追うごとに遅延時間tpdが
累積される。この遅延時間tpdの累積が半周期T/2の
整数倍になったときの非反転遅延回路を最終段として、
当該最終段DLYnの出力を反転して初段DLY1の入
力に接続すると、最終的な初段入力は図4(d)に示す
初期入力(図4(a))から一パルス幅ずれた反転信号
となることから、当該回路が先の述べた発振条件を示す
(1)式を満足し安定に発振する。換言すると、遅延回
路の段数と時定数τ1によって決まる発振周波数Tでリ
ング発振回路が発振し、これにより周波数Tのパルス列
を得ることができる。
【0026】本実施形態のリング発振回路では、エミッ
タフォロアQ7,Q8のミラー効果により発振用のキャ
パシタ10,12の実効キャパシタンスCT がキャパシ
タ定数Cより大きくなり、その増加量が第1および第2
の差動トランジスタ対の増幅度G1,G2で変更できる
ことから、そのぶん周波数を変えることが可能となる。
タフォロアQ7,Q8のミラー効果により発振用のキャ
パシタ10,12の実効キャパシタンスCT がキャパシ
タ定数Cより大きくなり、その増加量が第1および第2
の差動トランジスタ対の増幅度G1,G2で変更できる
ことから、そのぶん周波数を変えることが可能となる。
【0027】第2実施形態 本実施形態は、容量値を実質的に減少可能なリング発振
回路に関する。図5は、本実施形態に係る非反転遅延回
路の構成を示す回路である。この非反転遅延回路は、n
pn型バイポーラトランジスタQ1〜Q10、抵抗素子
2と4(抵抗値:R1)、6と8(抵抗値:R2)及び
R3〜R6、キャパシタ10と12(容量値の定数:
C)から構成されていることは、先の第1実施形態と同
様である。
回路に関する。図5は、本実施形態に係る非反転遅延回
路の構成を示す回路である。この非反転遅延回路は、n
pn型バイポーラトランジスタQ1〜Q10、抵抗素子
2と4(抵抗値:R1)、6と8(抵抗値:R2)及び
R3〜R6、キャパシタ10と12(容量値の定数:
C)から構成されていることは、先の第1実施形態と同
様である。
【0028】本例では、第2の差動トランジスタ対の出
力と2つのエミッタフォロアQ7,Q8との接続関係
が、第1実施形態と逆になっている。つまり、第2の差
動トランジスタ対の出力ノードND3にエミッタフォロ
アQ7のベースが接続され、反転出力ノードND4にエ
ミッタフォロアQ8のベースが接続されている。その他
の接続関係は、第1実施形態と何ら変わらない。
力と2つのエミッタフォロアQ7,Q8との接続関係
が、第1実施形態と逆になっている。つまり、第2の差
動トランジスタ対の出力ノードND3にエミッタフォロ
アQ7のベースが接続され、反転出力ノードND4にエ
ミッタフォロアQ8のベースが接続されている。その他
の接続関係は、第1実施形態と何ら変わらない。
【0029】図6は、第1および第2の差動トランジス
タ対による増幅器とキャパシタの関係を示す図である。
本例では、第2の差動トランジスタ対の出力を第1実施
形態の場合と入れ替えたことにより、増幅器が反転増幅
器(ゲイン:−G2)となっている。このため、本例に
おける実効キャパシタンスCT は、次式で表される。
タ対による増幅器とキャパシタの関係を示す図である。
本例では、第2の差動トランジスタ対の出力を第1実施
形態の場合と入れ替えたことにより、増幅器が反転増幅
器(ゲイン:−G2)となっている。このため、本例に
おける実効キャパシタンスCT は、次式で表される。
【0030】
【数3】 CT =(1−G2/G1)×C …(3)
【0031】この式中、増幅度G1,G2は差動トラン
ジスタ対に流す電流i1,i2に応じて変更できること
から、当該非反転遅延回路ではG2/G1がとりうる範
囲内でキャパシタ10,12の実効値CT を定数Cに対
し減少方向に変化させることが可能となる。
ジスタ対に流す電流i1,i2に応じて変更できること
から、当該非反転遅延回路ではG2/G1がとりうる範
囲内でキャパシタ10,12の実効値CT を定数Cに対
し減少方向に変化させることが可能となる。
【0032】図7は、本例におけるリング発振回路のタ
イミングチャートである。非反転遅延回路の基本的な動
作は先の第1実施形態と同様であるが、キャパシタの充
放電が先の例と若干異なる。
イミングチャートである。非反転遅延回路の基本的な動
作は先の第1実施形態と同様であるが、キャパシタの充
放電が先の例と若干異なる。
【0033】すなわち、図7(a)の初段入力INの低
下によって、図5のトランジスタQ1,Q3のベース電
位がある程度低下し、トランジスタQ2,Q4のベース
電位がある程度上昇すると、トランジスタQ1,Q3及
びエミッタフォロアQ8が導通状態から非導通状態に遷
移し始め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフ
ォロアQ7が非導通状態から導通状態に遷移し始める。
この場合、電流i1が減少し電流i3が増加するので、
その電流減少と電流増加のバランスでキャパシタ10が
放電される。一方、キャパシタ12については、電流i
2が増加し電流i4が増加するので、その電流増加と電
流減少のバランスでキャパシタ12が充電される。この
ため、キャパシタ間に印加される電圧も第1実施形態に
比べ小さいが、この場合、前記(3)式に示した如く実
効容量値CT 自体も小さいことから電流値の調整により
充分な充放電は保証される。この結果、図7(b)に示
すように、小さい時定数τ2で出力信号OUTが漸減
し、反転出力信号OUTnが漸増し、その後に飽和す
る。
下によって、図5のトランジスタQ1,Q3のベース電
位がある程度低下し、トランジスタQ2,Q4のベース
電位がある程度上昇すると、トランジスタQ1,Q3及
びエミッタフォロアQ8が導通状態から非導通状態に遷
移し始め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフ
ォロアQ7が非導通状態から導通状態に遷移し始める。
この場合、電流i1が減少し電流i3が増加するので、
その電流減少と電流増加のバランスでキャパシタ10が
放電される。一方、キャパシタ12については、電流i
2が増加し電流i4が増加するので、その電流増加と電
流減少のバランスでキャパシタ12が充電される。この
ため、キャパシタ間に印加される電圧も第1実施形態に
比べ小さいが、この場合、前記(3)式に示した如く実
効容量値CT 自体も小さいことから電流値の調整により
充分な充放電は保証される。この結果、図7(b)に示
すように、小さい時定数τ2で出力信号OUTが漸減
し、反転出力信号OUTnが漸増し、その後に飽和す
る。
【0034】次に、トランジスタQ1,Q3のベース電
位がある程度上昇し、トランジスタQ2,Q4のベース
電位がある程度低下すると、トランジスタQ1,Q3及
びエミッタフォロアQ8が非導通状態から導通状態に遷
移し始め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフ
ォロアQ7が導通状態から非導通状態に遷移し始める。
このためキャパシタ10は、上記と反対に、電流i1の
増加と電流i3の減少のバランスで放電され、またキャ
パシタ12は、上記と反対に、電流i2の減少と電流i
4の増加のバランスで充電される。この結果、図7
(b)に示すように、出力信号OUTが小さい時定数τ
2で漸増し、また反転出力信号OUTnが小さい定数τ
2で漸減し、その後に飽和する。このような初段DLY
1の動作によって、図7(a),(b)に示すように、
入出力の差動点、即ち入力信号IN,INnの交点と出
力信号OUT,OUTnの交点が時間tpdだけ遅れるこ
ととなる。このときの遅延時間tpdは、時定数の半値を
とることから第1実施形態の場合より小さな値となる。
位がある程度上昇し、トランジスタQ2,Q4のベース
電位がある程度低下すると、トランジスタQ1,Q3及
びエミッタフォロアQ8が非導通状態から導通状態に遷
移し始め、逆にトランジスタQ2,Q4及びエミッタフ
ォロアQ7が導通状態から非導通状態に遷移し始める。
このためキャパシタ10は、上記と反対に、電流i1の
増加と電流i3の減少のバランスで放電され、またキャ
パシタ12は、上記と反対に、電流i2の減少と電流i
4の増加のバランスで充電される。この結果、図7
(b)に示すように、出力信号OUTが小さい時定数τ
2で漸増し、また反転出力信号OUTnが小さい定数τ
2で漸減し、その後に飽和する。このような初段DLY
1の動作によって、図7(a),(b)に示すように、
入出力の差動点、即ち入力信号IN,INnの交点と出
力信号OUT,OUTnの交点が時間tpdだけ遅れるこ
ととなる。このときの遅延時間tpdは、時定数の半値を
とることから第1実施形態の場合より小さな値となる。
【0035】この非反転遅延回路の基本動作は次段以降
DLY2,…でも同じであり、第1実施形態と同様、遅
延時間tpdが段を追うごとに累積され、この遅延時間t
pdの累積が半周期T/2の整数倍になって初期入力(図
4(a))からパルス幅単位ずれた反転信号が再び初段
入力に帰還される所定の発振周波数Tで当該リング発振
回路が発振し、これにより周波数Tのパルス列を得るこ
とができる。
DLY2,…でも同じであり、第1実施形態と同様、遅
延時間tpdが段を追うごとに累積され、この遅延時間t
pdの累積が半周期T/2の整数倍になって初期入力(図
4(a))からパルス幅単位ずれた反転信号が再び初段
入力に帰還される所定の発振周波数Tで当該リング発振
回路が発振し、これにより周波数Tのパルス列を得るこ
とができる。
【0036】本実施形態のリング発振回路では、エミッ
タフォロアQ7,Q8のミラー効果により発振用のキャ
パシタ10,12の実効キャパシタンスCT がキャパシ
タ定数Cより小さくなり、その減少量が第1および第2
の差動トランジスタ対の増幅度G1,G2で変更できる
ことから、そのぶん周波数を変えることが可能となる。
タフォロアQ7,Q8のミラー効果により発振用のキャ
パシタ10,12の実効キャパシタンスCT がキャパシ
タ定数Cより小さくなり、その減少量が第1および第2
の差動トランジスタ対の増幅度G1,G2で変更できる
ことから、そのぶん周波数を変えることが可能となる。
【0037】ここで、上記第1、第2実施形態の前記
(1)式、(2)式の導出について更に詳しい説明を付
加する。前述したミラー効果による容量CM (以下、ミ
ラー容量)は、一般に、図8に示す回路において、コレ
クタ接続容量Cのほぼゲイン倍となり、次式で与えられ
る。
(1)式、(2)式の導出について更に詳しい説明を付
加する。前述したミラー効果による容量CM (以下、ミ
ラー容量)は、一般に、図8に示す回路において、コレ
クタ接続容量Cのほぼゲイン倍となり、次式で与えられ
る。
【0038】
【数4】 CM =i/vi =(1+G)C …(4)
【0039】ここで、Gは当該エミッタフォロアの電圧
利得で、入出力電圧比vo /vi である。
利得で、入出力電圧比vo /vi である。
【0040】前記第1および第2実施形態では、電圧増
幅率1のエミッタフォロアQ7、Q8を回路上無視すれ
ばトランジスタQ1とQ4がキャパシタ10を介して接
続され、又、トランジスタQ2とQ3がキャパシタ12
を介して接続されている。この接続関係を一般化すると
図9のようになる。
幅率1のエミッタフォロアQ7、Q8を回路上無視すれ
ばトランジスタQ1とQ4がキャパシタ10を介して接
続され、又、トランジスタQ2とQ3がキャパシタ12
を介して接続されている。この接続関係を一般化すると
図9のようになる。
【0041】ここで、Q1(又はQ2)の出力電圧をv
o1、出力電流をiL 、Q4(又はQ3)の出力電圧をv
o2、出力電流をiR とすれば、前記(4)式から、次の
(5)および(6)式が成り立つ。
o1、出力電流をiL 、Q4(又はQ3)の出力電圧をv
o2、出力電流をiR とすれば、前記(4)式から、次の
(5)および(6)式が成り立つ。
【0042】
【数5】 iL =(1+G1)Cvi …(5) iR =(1+G2)Cvi …(6) ここで、G1とG2は、Q1(又はQ2)とQ4(又は
Q3)の電圧利得である。
Q3)の電圧利得である。
【0043】従って、キャパシタC(10又は12)の
充電電流(iL −iR )は、次の(7)式で表せG1と
G2が同相と逆相のミラー容量CM とCM ’は、次式の
(8)式と(9)式のようになる。
充電電流(iL −iR )は、次の(7)式で表せG1と
G2が同相と逆相のミラー容量CM とCM ’は、次式の
(8)式と(9)式のようになる。
【0044】
【数6】 iL −iR =(G1−G2)C・vi =(1−G2/G1)C・vi ・ G1 =(1−G2/G1)C・vO1 …(7) CM =(iL −iR )/vO1=(1−G1/G2)C(同相) …(8) CM ’=(iL −iR )/vO1=(1−G1/G2)C(逆相) …(9)
【0045】一方、エミッタフォロアQ7(又はQ8)
のミラー効果による寄生容量の増幅効果も考慮すると図
10(a)のように(1+g)CObの容量がCM に直列
接続される。ここでgはエミッタフォロアQ7(又はQ
8)の電圧利得、CObはそれらのベースとコレクタ間の
寄生容量である。しかし、CM ≫COb、g=1なので
(1+g)CObは無視でき、CT ≒CM となる。
のミラー効果による寄生容量の増幅効果も考慮すると図
10(a)のように(1+g)CObの容量がCM に直列
接続される。ここでgはエミッタフォロアQ7(又はQ
8)の電圧利得、CObはそれらのベースとコレクタ間の
寄生容量である。しかし、CM ≫COb、g=1なので
(1+g)CObは無視でき、CT ≒CM となる。
【0046】よって、上記(8)式、(9)式がトータ
ル容量CT を近似する式となり前記(2)式及び(3)
式が成立する。
ル容量CT を近似する式となり前記(2)式及び(3)
式が成立する。
【0047】第3実施形態 本実施形態は、容量値をキャパシタンス定数から実質的
に増減可能で、より広い範囲で周波数の変更が可能なリ
ング発振回路に関する。図11は、本実施形態に係る非
反転遅延回路の構成を示す回路である。この非反転遅延
回路は、npn型バイポーラトランジスタQ1〜Q6,
Q9およびQ10、抵抗素子2と4(抵抗値:R1),
6と8(抵抗値:R2)及びR3〜R6、キャパシタ1
0と12(容量値の定数:C)を有することは、先の第
1実施形態と同様である。
に増減可能で、より広い範囲で周波数の変更が可能なリ
ング発振回路に関する。図11は、本実施形態に係る非
反転遅延回路の構成を示す回路である。この非反転遅延
回路は、npn型バイポーラトランジスタQ1〜Q6,
Q9およびQ10、抵抗素子2と4(抵抗値:R1),
6と8(抵抗値:R2)及びR3〜R6、キャパシタ1
0と12(容量値の定数:C)を有することは、先の第
1実施形態と同様である。
【0048】本例では、第1実施形態におけるエミッタ
フォロアQ7,Q8が、それぞれQ7aとQ7b,Q8
aとQ8bといった2つずつのトランジスタから構成さ
れている点、第1実施形態におけるキャパシタ10,1
2が、それぞれ10aと10b,12aと12bといっ
た2つずつのキャパシタから構成されている点、及びエ
ミッタフォロア7aまたはQ7bを選択する第3の差動
トランジスタ対とエミッタフォロア8aまたはQ8bを
選択する第4の差動トランジスタ対とが、それぞれ電流
源との間に新たに設けられている点が、先の第1実施形
態と異なっている。
フォロアQ7,Q8が、それぞれQ7aとQ7b,Q8
aとQ8bといった2つずつのトランジスタから構成さ
れている点、第1実施形態におけるキャパシタ10,1
2が、それぞれ10aと10b,12aと12bといっ
た2つずつのキャパシタから構成されている点、及びエ
ミッタフォロア7aまたはQ7bを選択する第3の差動
トランジスタ対とエミッタフォロア8aまたはQ8bを
選択する第4の差動トランジスタ対とが、それぞれ電流
源との間に新たに設けられている点が、先の第1実施形
態と異なっている。
【0049】より詳しくは、エミッタフォロアQ7aの
ベースがノードND4に接続され、そのエミッタとノー
ドND1との間に、キャパシタ10aが接続されてい
る。また、エミッタフォロアQ7bのベースがノードN
D3に接続され、そのエミッタとノードND1との間に
キャパシタ10bが接続され、エミッタフォロアQ8a
のベースがノードND3に接続され、そのエミッタとノ
ードND2との間に、キャパシタ12aが接続され、エ
ミッタフォロアQ8bのベースがノードND4に接続さ
れ、そのエミッタとノードND2との間にキャパシタ1
2bが接続されている。なお、本例における4個のキャ
パシタ10a,10b,12aおよび12bの定数(キ
ャパシタンス)は、全て同一なCとなっている。一方、
第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタQ1
1のコレクタがエミッタフォロアQ7aのエミッタに接
続され、トランジスタQ12のコレクタがエミッタフォ
ロアQ7bのエミッタに接続され,両トランジスタQ1
1,Q12のエミッタが共通に接続されて電流源を構成
する前記トランジスタQ9のコレクタに接続されてい
る。また、第4の差動トランジスタ対を構成するトラン
ジスタQ13のコレクタがエミッタフォロアQ8aのエ
ミッタに接続され、トランジスタQ14のコレクタがエ
ミッタフォロアQ8bのエミッタに接続され,両トラン
ジスタQ13,Q14のエミッタが共通に接続されて電
流源を構成する前記トランジスタQ10のコレクタに接
続されている。当該第3および第4の差動トランジスタ
対は、トランジスタQ11,Q13のベースには入力さ
れる選択信号Sと、トランジスタQ12,Q14のベー
スには入力される選択信号Sの反転信号Snとによって
駆動される。その他の接続関係は、第1実施形態と何ら
変わらない。
ベースがノードND4に接続され、そのエミッタとノー
ドND1との間に、キャパシタ10aが接続されてい
る。また、エミッタフォロアQ7bのベースがノードN
D3に接続され、そのエミッタとノードND1との間に
キャパシタ10bが接続され、エミッタフォロアQ8a
のベースがノードND3に接続され、そのエミッタとノ
ードND2との間に、キャパシタ12aが接続され、エ
ミッタフォロアQ8bのベースがノードND4に接続さ
れ、そのエミッタとノードND2との間にキャパシタ1
2bが接続されている。なお、本例における4個のキャ
パシタ10a,10b,12aおよび12bの定数(キ
ャパシタンス)は、全て同一なCとなっている。一方、
第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタQ1
1のコレクタがエミッタフォロアQ7aのエミッタに接
続され、トランジスタQ12のコレクタがエミッタフォ
ロアQ7bのエミッタに接続され,両トランジスタQ1
1,Q12のエミッタが共通に接続されて電流源を構成
する前記トランジスタQ9のコレクタに接続されてい
る。また、第4の差動トランジスタ対を構成するトラン
ジスタQ13のコレクタがエミッタフォロアQ8aのエ
ミッタに接続され、トランジスタQ14のコレクタがエ
ミッタフォロアQ8bのエミッタに接続され,両トラン
ジスタQ13,Q14のエミッタが共通に接続されて電
流源を構成する前記トランジスタQ10のコレクタに接
続されている。当該第3および第4の差動トランジスタ
対は、トランジスタQ11,Q13のベースには入力さ
れる選択信号Sと、トランジスタQ12,Q14のベー
スには入力される選択信号Sの反転信号Snとによって
駆動される。その他の接続関係は、第1実施形態と何ら
変わらない。
【0050】図12は、第1および第2の差動トランジ
スタ対による増幅器とキャパシタの関係を示す図であ
る。本例では、第2の差動トランジスタ対が第1の差動
トランジスタ対と同位相の出力と逆位相の出力を生成
し、その両出力を第3および第4の差動トランジスタ対
で構成される差動スイッチSW1,SW2で切り替えて
取り出す構成となっている。つまり、第1の差動トラン
ジスタ対は反転増幅器(ゲイン:−G1)を構成するの
に対し、差動スイッチにおいてSW1がオンでSW2が
オフのときは、第2の差動トランジスタ対は非反転増幅
器(ゲイン:G2)を成し、逆に、差動スイッチにおい
てSW1がオフでSW2がオンのときは、第2の差動ト
ランジスタ対は反転増幅器(ゲイン:−G2)を成す。
このため、本例における実効キャパシタンスCT は、次
式で表される。
スタ対による増幅器とキャパシタの関係を示す図であ
る。本例では、第2の差動トランジスタ対が第1の差動
トランジスタ対と同位相の出力と逆位相の出力を生成
し、その両出力を第3および第4の差動トランジスタ対
で構成される差動スイッチSW1,SW2で切り替えて
取り出す構成となっている。つまり、第1の差動トラン
ジスタ対は反転増幅器(ゲイン:−G1)を構成するの
に対し、差動スイッチにおいてSW1がオンでSW2が
オフのときは、第2の差動トランジスタ対は非反転増幅
器(ゲイン:G2)を成し、逆に、差動スイッチにおい
てSW1がオフでSW2がオンのときは、第2の差動ト
ランジスタ対は反転増幅器(ゲイン:−G2)を成す。
このため、本例における実効キャパシタンスCT は、次
式で表される。
【0051】
【数7】 CT =CTa=(1+G2/G1)×C (SW1:on, SW2:off) CT =CTb=(1−G2/G1)×C (SW1:off, SW2:on) …(10)
【0052】差動スイッチは選択信号S,Snによって
駆動され、増幅度G1,G2は差動トランジスタ対に流
す電流i1,i2に応じて変更できることから、当該非
反転遅延回路ではG2/G1がとりうる範囲内でキャパ
シタの実効値CT を定数Cに対し増加、減少の双方向に
変化させることが可能となる。
駆動され、増幅度G1,G2は差動トランジスタ対に流
す電流i1,i2に応じて変更できることから、当該非
反転遅延回路ではG2/G1がとりうる範囲内でキャパ
シタの実効値CT を定数Cに対し増加、減少の双方向に
変化させることが可能となる。
【0053】本例における非反転遅延回路では、エミッ
タフォロアをなす4つのトランジスタQ7a,Q7b,
Q8aおよびQ8bのうち、2つのトランジスタを組と
して差動スイッチ(第3および第4の差動トランジスタ
対)で切り替えて動作させる。ここで、スイッチSWa
がオンとはトランジスタQ7aとQ8aが導通状態の場
合であり、スイッチSWbがオンとはトランジスタQ7
bとQ8bが導通状態の場合である。選択信号Sのレベ
ルが“H”のとき、スイッチSWa(トランジスタQ7
a,Q8a)側がオンとなり、第1実施形態と同様な動
作によって実効容量値CT が定数Cより大きくなり、当
該リング発振回路は低い周波数で発振する。一方、反転
選択信号Snのレベルが“H”のとき、スイッチSWb
(トランジスタQ7b,Q8b)側がオンとなり、第2
実施形態と同様な動作によって実効容量値CT が定数C
より低くなり、当該リング発振回路は高い周波数で発振
する。なお、前者の低周波数発振で図4がそのまま適用
され、後者の高周波数発振では図7がそのまま適用され
ることから、重複を避けるため詳細な説明は省略する。
タフォロアをなす4つのトランジスタQ7a,Q7b,
Q8aおよびQ8bのうち、2つのトランジスタを組と
して差動スイッチ(第3および第4の差動トランジスタ
対)で切り替えて動作させる。ここで、スイッチSWa
がオンとはトランジスタQ7aとQ8aが導通状態の場
合であり、スイッチSWbがオンとはトランジスタQ7
bとQ8bが導通状態の場合である。選択信号Sのレベ
ルが“H”のとき、スイッチSWa(トランジスタQ7
a,Q8a)側がオンとなり、第1実施形態と同様な動
作によって実効容量値CT が定数Cより大きくなり、当
該リング発振回路は低い周波数で発振する。一方、反転
選択信号Snのレベルが“H”のとき、スイッチSWb
(トランジスタQ7b,Q8b)側がオンとなり、第2
実施形態と同様な動作によって実効容量値CT が定数C
より低くなり、当該リング発振回路は高い周波数で発振
する。なお、前者の低周波数発振で図4がそのまま適用
され、後者の高周波数発振では図7がそのまま適用され
ることから、重複を避けるため詳細な説明は省略する。
【0054】本実施形態のリング発振回路では、図13
に示すように、スイッチSWaがオンの場合、エミッタ
フォロアQ7aとQ8aのミラー効果により発振用のキ
ャパシタ10aと12aの実効キャパシタンスCTaがキ
ャパシタ定数Cを基準にG2/G1の係数分だけ大きく
なる。その一方で、スイッチSWbがオンの場合、エミ
ッタフォロアQ7bとQ8bのミラー効果により発振用
のキャパシタ10bと12bの実効キャパシタンスCTb
がキャパシタ定数Cを基準にG2/G1の係数分だけ小
さくなる。このため、本実施形態におけるリング発振回
路は、遅延回路1段あたりの遅延時間tpdが先の第1
または第2実施形態の場合より広範に変化させることが
でき、発振周波数の変更範囲が広いといった利点があ
る。
に示すように、スイッチSWaがオンの場合、エミッタ
フォロアQ7aとQ8aのミラー効果により発振用のキ
ャパシタ10aと12aの実効キャパシタンスCTaがキ
ャパシタ定数Cを基準にG2/G1の係数分だけ大きく
なる。その一方で、スイッチSWbがオンの場合、エミ
ッタフォロアQ7bとQ8bのミラー効果により発振用
のキャパシタ10bと12bの実効キャパシタンスCTb
がキャパシタ定数Cを基準にG2/G1の係数分だけ小
さくなる。このため、本実施形態におけるリング発振回
路は、遅延回路1段あたりの遅延時間tpdが先の第1
または第2実施形態の場合より広範に変化させることが
でき、発振周波数の変更範囲が広いといった利点があ
る。
【0055】最後に、以上述べてきたリング発振回路の
動作シミュレーション結果について述べる。
動作シミュレーション結果について述べる。
【0056】動作シミュレーション結果 図14に、動作シミュレーション結果を表にまとめて示
す。TYPEAは、図1のリング発振回路において、図
2に示す第1実施形態の非反転遅延回路を8段接続した
場合、TYPEBは図5に示す第2実施形態の非反転遅
延回路を同じく8段接続した場合である。TYPEAで
は発振周波数が17MHz〜71MHzと広く変更可能
であった。また、TYPEBでは発振周波数が72MH
z〜645MHzと、TYPEAの高周波領域で広く変
更可能であった。また、非反転遅延回路1段あたりの消
費電流は1000μA〜1800μAであった。なお、
図11に示す第3実施形態の場合、上記TYPEA及び
Bをあわせたものとなり、周波数が17MHz〜645
MHzと更に広い発振が可能となった。
す。TYPEAは、図1のリング発振回路において、図
2に示す第1実施形態の非反転遅延回路を8段接続した
場合、TYPEBは図5に示す第2実施形態の非反転遅
延回路を同じく8段接続した場合である。TYPEAで
は発振周波数が17MHz〜71MHzと広く変更可能
であった。また、TYPEBでは発振周波数が72MH
z〜645MHzと、TYPEAの高周波領域で広く変
更可能であった。また、非反転遅延回路1段あたりの消
費電流は1000μA〜1800μAであった。なお、
図11に示す第3実施形態の場合、上記TYPEA及び
Bをあわせたものとなり、周波数が17MHz〜645
MHzと更に広い発振が可能となった。
【0057】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
リング発振回路によれば、実効的な容量値の調整がで
き、これによって発振周波数を幅広く変更可能なリング
発振回路を提供することが可能となる。
リング発振回路によれば、実効的な容量値の調整がで
き、これによって発振周波数を幅広く変更可能なリング
発振回路を提供することが可能となる。
【図1】本発明の実施形態に係るリング発振回路の構成
例を示す図である。
例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る非反転遅延回路の
構成を示す回路図である。
構成を示す回路図である。
【図3】図2の非反転遅延回路において、第1および第
2の差動トランジスタ対による増幅器とキャパシタの関
係を示す図である。
2の差動トランジスタ対による増幅器とキャパシタの関
係を示す図である。
【図4】図2の非反転遅延回路からなるリング発振回路
のタイミングチャートである。
のタイミングチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る非反転遅延回路の
構成を示す回路である。
構成を示す回路である。
【図6】図5の非反転遅延回路において、第1および第
2の差動トランジスタ対による増幅器とキャパシタの関
係を示す図である。
2の差動トランジスタ対による増幅器とキャパシタの関
係を示す図である。
【図7】図5の非反転遅延回路からなるリング発振回路
のタイミングチャートである。
のタイミングチャートである。
【図8】ミラー容量導出のための基本回路図である。
【図9】ミラー容量導出のための基本回路を2段対称に
配置した回路図である。
配置した回路図である。
【図10】ミラー効果による寄生容量の増幅を考慮した
図である。
図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る非反転遅延回路
の構成を示す回路である。
の構成を示す回路である。
【図12】図11の非反転遅延回路において、第1およ
び第2の差動トランジスタ対による増幅器とキャパシタ
の関係を示す図である。
び第2の差動トランジスタ対による増幅器とキャパシタ
の関係を示す図である。
【図13】第3実施形態における実効容量の可変係数と
時定数(遅延時間)との関係を示す図である。
時定数(遅延時間)との関係を示す図である。
【図14】動作シミュレーション結果をまとめて示す表
である。
である。
【図15】従来技術の説明に用いた一般的なリング発振
回路の構成を示す図である。
回路の構成を示す図である。
【図16】従来の反転遅延回路の構成を示す回路図であ
る。
る。
【図17】図16の反転遅延回路において、差動増幅器
と容量との関係を示す図である。
と容量との関係を示す図である。
2〜8…出力抵抗、10,10a,10b,12,12
a,12b…キャパシタ、Q1,Q2…第1の差動トラ
ンジスタ対をなすトランジスタ、Q3,Q4…第1の差
動トランジスタ対をなすトランジスタ、Q7,Q7a,
Q7b,Q8,Q8a,Q8b…エミッタフォロアをな
すトランジスタ、Q5,Q6,Q9、Q10…電流源を
構成するトランジスタ、R3〜R4…抵抗、DLY1〜
DLYn…非反転遅延回路、G1,G2…差動トランジ
スタ対の増幅度、C…キャパシタ定数、CM …ミラー容
量、CT …実効キャパシタンス、Tin, T/in …入力端
子、Tout,T/out…出力端子、IN,INn…入力信
号、OUT,OUTn…出力信号、V1〜V3…制御電
圧、S,Sn…選択信号、τ…時定数、tpd…遅延時
間、SWa,SWb…第3および第4の差動トランジス
タ対によるスイッチ、VCC…電源電圧、GND…接地電
位。
a,12b…キャパシタ、Q1,Q2…第1の差動トラ
ンジスタ対をなすトランジスタ、Q3,Q4…第1の差
動トランジスタ対をなすトランジスタ、Q7,Q7a,
Q7b,Q8,Q8a,Q8b…エミッタフォロアをな
すトランジスタ、Q5,Q6,Q9、Q10…電流源を
構成するトランジスタ、R3〜R4…抵抗、DLY1〜
DLYn…非反転遅延回路、G1,G2…差動トランジ
スタ対の増幅度、C…キャパシタ定数、CM …ミラー容
量、CT …実効キャパシタンス、Tin, T/in …入力端
子、Tout,T/out…出力端子、IN,INn…入力信
号、OUT,OUTn…出力信号、V1〜V3…制御電
圧、S,Sn…選択信号、τ…時定数、tpd…遅延時
間、SWa,SWb…第3および第4の差動トランジス
タ対によるスイッチ、VCC…電源電圧、GND…接地電
位。
Claims (8)
- 【請求項1】反転または非反転な遅延回路を複数段、直
列接続し最終段出力を初段入力に帰還させてなるリング
発振回路であって、 前記遅延回路は、各ベースが入力端子にそれぞれ接続さ
れ、各コレクタが出力抵抗と出力端子にそれぞれ接続さ
れ利得が可変な第1の差動トランジスタ対と、 各ベースが入力端子にそれぞれ接続され、前記第1の差
動トランジスタ対と逆位相の出力を利得を変えて得るこ
とができる第2の差動トランジスタ対と、 各ベースが前記第2の差動トランジスタ対の出力の一方
または他方にそれぞれ接続されている2つのトランジス
タと、 前記2つのトランジスタの各エミッタと前記第1の差動
トランジスタ対の各コレクタとの間にそれぞれ接続され
ている2つのキャパシタとを有するリング発振回路。 - 【請求項2】少なくとも前記第1または第2の差動トラ
ンジスタ対の共通エミッタ側それぞれに、電流量の調整
を個々に可能な電流源が接続されている請求項1に記載
のリング発振回路。 - 【請求項3】反転または非反転な遅延回路を複数段、直
列接続し最終段出力を初段入力に帰還させてなるリング
発振回路であって、 前記遅延回路は、各ベースが入力端子にそれぞれ接続さ
れ、各コレクタが出力抵抗と出力端子にそれぞれ接続さ
れ利得が可変な第1の差動トランジスタ対と、各ベース
が入力端子にそれぞれ接続され、前記第1の差動トラン
ジスタ対と同位相の出力を得る第2の差動トランジスタ
対と、 各ベースが前記第2の差動トランジスタ対の出力の一方
または他方にそれぞれ接続された2つのトランジスタ
と、 前記2つのトランジスタの各エミッタと前記第1の差動
トランジスタ対の各コレクタとの間にそれぞれ接続され
た2つのキャパシタとを有するリング発振回路。 - 【請求項4】少なくとも前記第1または第2の差動トラ
ンジスタ対の共通エミッタ側それぞれに、電流量の調整
を個々に可能な電流源が接続されている請求項3に記載
のリング発振回路。 - 【請求項5】反転または非反転な遅延回路を複数段、直
列接続し最終段出力を初段入力に帰還させてなるリング
発振回路であって、 前記遅延回路は、各ベースが入力端子にそれぞれ接続さ
れ、各コレクタが出力抵抗と出力端子にそれぞれ接続さ
れ利得が可変な第1の差動トランジスタ対と、 各ベースが入力端子にそれぞれ接続され、前記第1の差
動トランジスタ対と同位相または逆位相の出力を生成す
る第2の差動トランジスタ対と、 各ベースが前記第2の差動トランジスタ対の出力の一方
または他方にそれぞれ接続されている複数のトランジス
タと、 前記複数のトランジスタ間を切り換え動作させ、それら
のエミッタから前記第2の差動トランジスタ対と同位相
または逆位相の出力を選択的に取り出す切換回路と、 前記複数のトランジスタの各エミッタと前記第1の差動
トランジスタ対の各コレクタとの間にそれぞれ接続され
た複数のキャパシタと、 を有するリング発振回路。 - 【請求項6】少なくとも前記第1または第2の差動トラ
ンジスタ対の共通エミッタ側それぞれに、電流量の調整
を個々に可能な電流源が接続されている請求項5に記載
のリング発振回路。 - 【請求項7】前記第2の差動トランジスタ対の出力を取
り出す前記トランジスタは、合計4個設けられ、 前記切換回路として、入力される選択信号に応じて、前
記4個のトランジスタのうち第2の差動トランジスタ対
から前記同位相または逆位相の出力を取り出す2つのト
ランジスタを選択する第3および第4の差動トランジス
タ対が、当該4個のトランジスタのエミッタに接続され
ている請求項5に記載のリング発振回路。 - 【請求項8】前記第3または第4の差動トランジスタ対
の共通エミッタ側それぞれに、電流量の調整が可能な電
流源が接続されている請求項6に記載のリング発振回
路。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9264608A JPH11112298A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | リング発振回路 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9264608A JPH11112298A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | リング発振回路 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11112298A true JPH11112298A (ja) | 1999-04-23 |
Family
ID=17405696
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9264608A Pending JPH11112298A (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | リング発振回路 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11112298A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008054134A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リング発振器及びそれを備えた半導体集積回路及び電子機器 |
| JP2012213050A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光変調器駆動回路 |
-
1997
- 1997-09-29 JP JP9264608A patent/JPH11112298A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008054134A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リング発振器及びそれを備えた半導体集積回路及び電子機器 |
| US7633351B2 (en) | 2006-08-25 | 2009-12-15 | Panasonic Corporation | Differential ring oscillator |
| JP2012213050A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光変調器駆動回路 |
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