JPH11116811A - 加硫可能ゴム組成物 - Google Patents

加硫可能ゴム組成物

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JPH11116811A
JPH11116811A JP10227778A JP22777898A JPH11116811A JP H11116811 A JPH11116811 A JP H11116811A JP 10227778 A JP10227778 A JP 10227778A JP 22777898 A JP22777898 A JP 22777898A JP H11116811 A JPH11116811 A JP H11116811A
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JP
Japan
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ethylene
copolymer
olefin
rubber composition
polyene
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10227778A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Tojo
哲夫 東條
Takashi Shirata
白田  孝
Mikio Hosoya
三樹男 細谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコ−ンゴムに比して強度や耐水性に優
れ、一方、エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質
共重合体に比して耐熱老化性に優れ、金型汚染性の改良
された加硫可能なゴム組成物を提供すること。 【解決手段】 シリコ−ンゴム(A)とエチレン・α−
オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(B)からなる組
成物であって、そのポリエンが下記一般式[I]あるい
は[II]で表される少なくとも一種の末端ビニル基含有
ノルボルネン化合物である。 【化1】 【化2】 ここで、nは0ないし10の整数であり、R1およびR3
は水素または炭素原子数1〜10のアルキル基、R2
水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である。
(A)と(B)とをA/B=98/2〜2/98(重量
%)の割合で混練りすると、有機過酸化物によって加工
性を損なうことなく高速加硫可能なゴム組成物が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加硫可能ゴム組成物、
更に詳しくは、シリコーンゴムと特定のポリエン成分を
有するエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重
合体とを含む加硫可能なゴム組成物に関し、一層詳しく
は、シリコ−ンゴムに比して強度や耐水性に優れ、エチ
レン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体に比し
て金型汚染性や耐熱老化性が改良された加硫可能ゴム組
成物に関する。
【0002】
【従来技術】シリコ−ンゴムは、その耐熱老化性が良好
なことから、パッキン、ガスケット、ダイヤフラム、ロ
−ル、ベルトなどの分野で使用されているが、さらに強
度や耐水性の向上が求められている。一つの改良処方と
して極微細シリカを配合する試みがなされており、それ
によって強度は改良されるものの、加工性が逆に損なわ
れる傾向にある。
【0003】一方、エチレン・α−オレフィン・ポリエ
ン非晶質共重合体は、強度が高く、耐水性や電気絶縁性
に優れる等のメリットがあることから、自動車のグラス
ランチャネル、ウエザ−ストリップスポンジ、ラジエ−
タ−ホ−ス、ブ−ツ類、プラグキャップなどに使用され
ている。しかし、耐熱老化性の一層の向上、或いは金型
汚染性の解決が求められている。
【0004】
【解決すべき技術的課題】そこで、本発明の第一の目的
は、シリコ−ンゴムに比して強度や耐水性に優れた加硫
可能なゴム組成物を提供することである。第二の目的
は、エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合
体に比して耐熱老化性に優れ、かつ金型汚染性の改良さ
れた加硫可能なゴム組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、加硫可
能なゴム組成物は、シリコ−ンゴム(A)が2〜98重
量%およびエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質
共重合体(B)が98〜2重量%とからなり、前記ポリ
エンが下記一般式[I]あるいは[II]で表される少な
くとも一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物
【化3】 ここで、nは0ないし10の整数であり、R1 は水素ま
たは炭素数1〜10のアルキル基、R2は水素または炭
素数1〜5のアルキル基であり、
【0006】
【化4】 ここで、R3 は水素または炭素数1〜10のアルキル基
であることを特徴としている。
【0007】使用されるシリコーンゴムとしては、ビニ
ル基を含有するシリコーンが好ましく、またこの組成物
は、有機過酸化物によって容易に加硫することができ
る。
【0008】 〔発明の詳細な説明〕次に、本発明を具体的に説明す
る。 [シリコ−ンゴム(A)]本発明で使用するシリコ−ン
ゴム(A)は、ポリマ−主鎖中に繰り返し単位としてオ
ルガノシロキサン単位を有するゴムである。ここでオル
ガノシロキサン単位は、次の一般式 [IV]で示される。 −{Si(R4)(R5)−O−} ・・・・・[IV] ここで、R4 及びR5 の各々は、1価のオルガノ基であ
って、特にメチル基、エチル基等のアルキル基、フェニ
ル基等のアリール基、ビニル基等のアルケニル基、γ−
シアノプロピル基等のシアノアルキル基、トリフルオロ
プロピル基等のフルオロアルキル基等である。
【0009】このオルガノシロキサン単位を有するゴム
は、それ自体公知であり、例えばジメチルシリコ−ンゴ
ム、メチル・フェニルシリコ−ンゴム、メチル・ビニル
シリコーンゴム、フッ化アルキル・メチルシリコーンゴ
ム、シアノアルキルシリコーンゴム等の名前で通常呼ば
れている。
【0010】これらシリコーンゴムの中でも、ジメチル
シリコーンゴムは最も汎用のものであり、一方、メチル
・フェニルシリコ−ンゴムは、ジメチルシリコーンゴム
よりも低温特性が改善され、耐熱性や耐放射線性が良好
であることが知られている。また、メチル・ビニルシリ
コーンゴムは、加硫速度を高めるために重合体分子中に
二重結合を導入したものであり、加硫後の圧縮歪みが小
さいという特徴を有している。更に、フッ化アルキル・
メチルシリコーンゴムは、耐溶剤性に優れており、シア
ノアルキルシリコーンゴムは、耐溶剤性及び耐寒性が改
善されている。
【0011】このようにシリコーンゴムは、それぞれ特
徴的な物性を有しており、各種用途に応じて前記の中か
ら選択されて使用されている。本発明においては、特に
前記のオルガノシロキサン単位におけるR4 および/ま
たはR5がビニル基であることが好ましく、架橋サイト
としてのビニル基含量が0.02〜2.0、好ましくは
0.05〜1.5モル%のものが有利に使用される。ビ
ニル基含量がこの範囲内であると、金型汚染性が改良さ
れ、加硫ゴムの耐熱老化性が向上する。
【0012】また、架橋前のシリコーンゴム(生ゴム)
を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)を用いてクロロホルム溶媒中、25℃で測定し、標
準ポリスチレンで換算した重量平均分子量が100×1
3〜2×106であることが好ましい。このようなシリ
コーンゴムを用いると、機械強度、耐金型汚染性、耐熱
老化性に優れた加硫可能ゴム組成物が得られる。
【0013】シリコ−ンゴムは、それ自体公知の方法で
合成される。例えば、下記一般式[V]で表されるオル
ガノクロロシランを加水分解して、一般式[VI]で表さ
れる環状ジオルガノシロキサンオリゴマー、特にテトラ
マーを製造し、その後この環状オリゴマーを開環重合さ
せることにより、製造される。 (R4)( R5)Si・Cl2 ・・・・・・・[V] {(R4)( R5)Si−O}n ・・・・・・[VI] ここで、R4 及びR5 の各々は、前述したと同じであ
り、nは3〜25の数である。
【0014】この開環重合には、強アルカリまたは強酸
が触媒として使用される。より具体的には、苛性カリ、
水酸化テトラメチルアンモニウム等の第4級アンモニウ
ム化合物、テトラ−n−ブチルホスホニウムヒドロキシ
ド等の第4級リン酸塩等が挙げられる。反応は通常バル
クの状態で行われ、反応の停止は、ヘキサメチルジシロ
キサン或いは水酸化ナトリウムを添加することにより行
われる。
【0015】オルガノシロキサン単位の側鎖R4 および
/またはR5にメチル基以外のオルガノ基を導入する方
法には、希望するオルガノ基を有するオルガノクロロシ
ランを原料に用いて、その環状ジオルガノシロキサンオ
リゴマーを製造し、開環重合すればよく、また、対応す
るオルガノ基を有するアルコキシシランを開環重合時に
反応系に添加して、シリコーンゴムを部分的に改質する
方法によってもよい。
【0016】[エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
晶質共重合体(B)]本発明で使用するエチレン・α−
オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(B)は、エチレ
ン、α−オレフィン、および前記した少なくとも一種の
末端ビニル基を含有するノルボルネン化合物を構成単位
として含む、非晶質性の共重合体である。
【0017】α−オレフィンとしては、炭素原子数が3
〜20のα−オレフィンである。具体的には、プロピレ
ン、ブテン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−
1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン
−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−
1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセ
ン−1、ヘプタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセ
ン−1、9−メチル−デセン−1、11−メチル−ドデ
セン−1、12−エチル−テトラデセン−1などが挙げ
られる。これらのα−オレフィンは、単独で、または2
種以上組み合わせて用いられるが、これらの中でも、炭
素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピ
レン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1が好適
である。
【0018】ここで、エチレンとα−オレフィンとの割
合は、 エチレン/α−オレフィン比で表現して40/
60〜95/5、好ましくは、50/50〜90/1
0、さらに好ましくは55/45〜85/15、特に好
ましくは60/40〜80/20(モル比)で含有して
いる。このエチレンとα−オレフィンとの組成比が上記
範囲内にあれば、加工性、ゴム的特性、耐候性等の物性
を満足すべきレベルに維持することができる。
【0019】ポリエンは、次式[I]あるいは[II]で表さ
れる少なくとも一種の末端に二重結合を有するノルボル
ネン化合物である。
【化5】
【化6】 上記式中、nは0ないし10の整数であり、R1、R2
3については以下に説明する。
【0020】前記一般式[I]におけるR1および前記
式[II]におけるR3 は、水素原子または炭素原子数1
〜10のアルキル基である。ここでアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチ
ル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、t-ペンチル基、
ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基などが例示される。
【0021】また、一般式[I]におけるR2は、水素
原子または炭素原子数1〜5のアルキル基であり、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチ
ル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペ
ンチル基、イソペンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチ
ル基などが挙げられる。
【0022】上記一般式[I]または[II]で表わされ
るノルボルネン化合物の例としては、5−メチレン−2
−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−
(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブ
テニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−
プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテ
ニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−
2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3
−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−
3−ブテニル)−2−ノルボルネン、
【0023】5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネ
ン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボ
ルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−
2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2
−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)
−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘ
キセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5
−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3
−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネンな
どが挙げられる。
【0024】この中でも、5−ビニル−2−ノルボルネ
ン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロ
ペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−
2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノル
ボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネ
ン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−
(7−オクテニル)−2−ノルボルネンの使用が好まし
い。
【0025】この共重合体(B)の分子には、前記した
ノルボルネン化合物の他に、目的とする物性を損なわな
い範囲内で次に例示する非共役ポリエンを混合して使用
することもできる。 a)1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メ
チル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,
4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン
などの鎖状非共役ジエン、
【0026】b)メチルテトラヒドロインデン、5−エ
チリデン−2−ノルボネン、5−メチレン−2−ノルボ
ルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5
−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−
5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペン
タジエンのような環状非共役ジエン、 c)2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、
2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボル
ネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエンのよ
うなトリエン。
【0027】これらのエチレン・α−オレフィン・ポリ
エン非晶質共重合体(B)の中でも、エチレン・プロピ
レン・5−メチレン−2−ノルボルネンランダム共重合
体またはエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノル
ボルネンランダム共重合体であることが加硫可能ゴム組
成物を得る上で好ましい。
【0028】これらポリエン成分は、単独であるいは2
種以上組み合わせて用いることができる。そして、共重
合体(B)中に占めるポリエン成分の含有量は、共重合
体のヨウ素価を測定することによって、そのヨウ素価の
示す不飽和結合の含有量から間接的に推測することがで
きる。本発明で用いられる共重合体のヨウ素価は、0.
5〜50、好ましくは0.8〜40、さらに好ましくは
1〜30、特に好ましくは1.5〜20(g/100
g)である。この値の範囲内であれば、ゴムとして必要
な機械強度を保持していることに加え、伸度や永久変形
率が適正な範囲にあり、また環境劣化に対する抵抗力も
大きいことから、好ましいポリエン成分の含有量であ
る。
【0029】共重合体(B)の分子量を、135℃のデ
カリン溶液中で測定した極限粘度[η]で示すと、0.
5〜10、好ましくは0.7〜2.0(dl/g)の範
囲にある。極限粘度[η]が前記範囲内にあると、共重
合体は高い機械強度を有すると共に、優れた加工性を示
す。
【0030】一方、ゲル・パーミエーション・クロマト
グラフィー(GPC)によって測定される重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)は、通常分子量分布の指標となっているが、本発明
で使用される共重合体(B)のMw/Mn値は、3〜5
0であり、好ましくは3.3〜40、さらに好ましくは
3.5〜30である。分子量分布の指標が前記の範囲内
にあると、ゴムとしての物性と加工性とのバランスに優
れた共重合体になっている。
【0031】このエチレン・α−オレフィン・ポリエン
非晶質共重合体は、有機過酸化物によって架橋され、高
い架橋密度が得られる。架橋密度の程度は有効網目鎖密
度(ν)で判断されるが、共重合体100gに対しジク
ミルパ−オキサイドを0.01モル配合して170℃で
10分の条件でプレス架橋した時、その時の有効網目鎖
密度(ν)が、 1.5×1020〜100×1020
好ましくは1.8×1020〜100×1020、さらに好
ましくは2.0×1020〜100×1020 個/cm3
ある。
【0032】環状の非共役ポリエンである5−メチレン
−2−ノルボルネン(MND)や5−ビニル−2−ノル
ボルネン(VND)等を用いた本発明に係わるエチレン
・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(B)を過
酸化物架橋したとき、有効網目鎖密度(ν)が前記した
範囲のゴムを製造することができ、このゴムは永久歪み
が小さく、耐熱老化性にも著しく優れている。
【0033】一方、従来より使われている5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン(ENB)やジシクロペンタジエ
ン(DCPD)を含むエチレン・α−オレフィン・ポリ
エン非晶質共重合体では、たとえ共重合体のヨウ素価が
前記した範囲内にあっても、架橋後の有効網目鎖密度
(ν)を前記した範囲にすることは難しく、このような
共重合体は、永久歪みが大きく、耐熱老化性も十分では
ない。このことは、ヨウ素価が同じ、即ち共重合体中の
不飽和結合の含有量が同じであっても、前記一般式
[I]あるいは[II]で示されるノルボルネン化合物を
ポリエン成分として含む共重合体(B)は、ENBやD
CPDを含む共重合体よりも過酸化物による架橋速度が
大きいことを意味している。
【0034】その理由としては、次のことが考えられ
る。即ち、非共役ポリエンをエチレンおよびα−オレフ
ィンと共に共重合させると、1個のエチレン性不飽和結
合は共重合反応に使われ、他のエチレン性不飽和結合は
共重合体鎖中に残る。非共役ポリエンが環状構造である
と、残留するエチレン性不飽和結合は環内にある場合と
環の外にある場合の二通りがあるが、その内環の外にあ
るエチレン性不飽和結合の方が、環内にあるエチレン性
不飽和結合よりも自由度が大きく、反応性に富んでいる
と考えられる。前記一般式[I]あるいは[II]で示さ
れる化学構造のノルボルネン化合物を用いた時には、環
の外にあるエチレン性不飽和結合が残る割合が高く、こ
れが架橋反応に使われて、前述した優れた架橋ゴム物性
を与えたものと推測される。
【0035】また、本発明に係わるエチレン・α−オレ
フィン・ポリエン非晶質共重合体(B)では、架橋密度
と溶融流動性との間にも密接な関係がある。すなわち、
100℃でのメルトフロ−カ−ブから求めた、ずり応力
が0.4×106 dyn/cm2 を示すときのずり速度
γ1と、ずり応力が2.4×106dyn/cm2を示す
ときのずり速度γ2との比(γ2/γ1)の対数値と、前
記有効網目鎖密度(ν)との関係が下記の関係式[III]
を満たすことが望ましい。 0.04×10-19 ≦log(γ2/γ1)/ν≦0.20×10-19 ・・・・・・・・・・・・[III] 好ましくはこの関係式は、 0.042×10-19 ≦log(γ2/γ1)/ν≦0.19×10-19 さらに好ましくは、 0.050×10-19 ≦log(γ2/γ1)/ν≦0.18×10-19 である。
【0036】この関係式[III]は、ゴムの溶融流動時
におけるずり速度のずり応力依存性と架橋性とのバラン
スを示すものである。溶融粘度ηは、ずり速度をγ、ず
り応力をσとしたとき、η=σ/γで表されるが、重合
体のずり応力σとずり速度γとの関係をプロットしたメ
ルトフローカーブでは、ずり応力σの増大の程度当たり
のずり速度γの増大の程度は著しく大きい。式[III]
における重合体のずり速度比(γ2 /γ1) の対数値
は、共重合体の溶融流動時にずり速度γのずり応力σ依
存性が大きければ大きな値となり、小さければ小さい値
となるものである。従って、(γ2 /γ1) の対数値と
有効網目鎖密度(ν)との比が、式[III]の範囲内に
あることが、共重合体の加工性や機械的特性を高いレベ
ルに維持した上で、優れた耐熱老化性を得るために望ま
しい。即ち、この値が0.04×10-19を下回ると、
加工性が低下する傾向にあり、一方0.20×10-19
を上回ると、強度低下したり、永久歪みが増大したり、
耐熱老化性が低下する傾向を示すことがあり、このよう
な物性値をもった共重合体を本発明の組成物に使用する
のは好ましくない。
【0037】[共重合体(B)の製造方法]本発明にお
いて、エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重
合体は、エチレン、α−オレフィン及びノルボルネン骨
格を有するポリエンとを次に説明する重合条件下でラン
ダム共重合することによって得られる。
【0038】共重合反応は通常連続重合法で実施される
が、原料モノマー、触媒成分および炭化水素媒体が重合
反応系に連続的に供給され、そして重合反応混合物が重
合反応系から連続的に排出される。モノマー構成は、エ
チレン/α−オレフィンが共重合体中に占める割合で表
現して40/60〜95/5(モル比)、およびポリエ
ン/エチレンが供給量比で0.01〜0.2(モル比)
の範囲とし、重合温度30〜60、特に30〜50℃及
び重合圧力4〜12、特に5〜8kgf/cm2 の条件
で共重合し、必要に応じて窒素、アルゴンなどの不活性
ガスを存在させてもよい。平均滞留時間は、重合原料の
種類、触媒成分の濃度及び温度によっても異なるが、通
常は5分ないし5時間、好ましくは10分ないし3時間
の範囲である。また、共重合体の分子量を調整するため
に、適宜、水素などの分子量調節剤を存在させることも
行われる。
【0039】重合触媒を構成する主成分としては、重合
反応系の炭化水素媒体に可溶性のバナジウム化合物と有
機アルミニウム化合物である。必要に応じて、電子供与
体等の第三成分を併存させることもできる。
【0040】可溶性のバナジウム化合物触媒成分として
は、次の一般式で示される化合物が使用できる。VO
(OR)n3-n、 または V X4 ここで、Rは炭化
水素基、Xはハロゲン原子、0≦n≦3より詳細には、
次の一般式で表わされるバナジウム化合物、あるいはこ
れらの電子供与体付加物を代表例として挙げることがで
きる。VO(OR)a Xb 、またはV(OR)c Xdこ
こで、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦
c≦4、0≦d≦4、3≦c+d≦4
【0041】より具体的には、VOCl3 、VO(OC
25 )Cl2、VO(OC25 2 Cl、VO(O
−iso−C37 )Cl2 、VO(O−n−C4
9 )Cl2 、VO(OC2 53 、VOBr3 、VC
4 、VO(O−n−C4 9 3などを例示すること
ができる。
【0042】有機アルミニウム化合物触媒成分として
は、次の一般式で示される化合物が使用できる。 Rm Al X3-m ここで、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、0< m
≦3
【0043】上記一般式で表されるアルミニウム化合物
の具体例として、次の化合物を挙げることができる。 a)トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム; b)ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアル
ミニウムクロリドのようなジアルキルアルミニウムハラ
イド; c)エチルアルミニウムセスキクロリド、イソブチルア
ルミニウムセスキクロリド、n−ヘキシルアルミニウム
セスキクロリドのようなアルキルアルミニウムセスキハ
ライド; d)エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウ
ムジブロミド、イソブチルアルミニウムジブロミドなど
のようなアルキルアルミニウムジハライド;
【0044】これらの中では、平均組成が前記一般式に
おけるmが1≦ m ≦2を満足するハロゲン含有有機ア
ルミニウム化合物を使用するのが好ましい。また、前記
一般式で示される有機アルミニウム化合物と共に、ある
いは有機アルミニウム化合物の代わりに前記一般式のR
の一部が水素やアルコキシ基などで置換した有機アルミ
ニウム化合物を使用することもできる。前記有機アルミ
ニウム化合物の中でも、(C252 Al Clと(C2
51.5 Al Cl1.5とを1/5〜10/1、好まし
くは1/2〜8/1(モル比)の割合で混合した混合物
の使用が、生成共重合体中のキシレン不溶解分生成を減
少させることから望ましい。
【0045】この共重合反応は炭化水素媒体中で行うこ
とができ、炭化水素媒体としては、たとえばヘキサン、
ヘプタン、オクタン、灯油のような脂肪族炭化水素、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサンのような脂環族炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族
炭化水素、プロピレンのような重合性不飽和炭化水素な
ども例示することができる。この2種以上の混合媒体で
あっても差しつかえない。
【0046】重合操作が連続法で実施される場合、共重
合反応系内の可溶性バナジウム化合物の濃度は、バナジ
ウム原子として通常は0.01〜5、好ましくは0.0
5〜3(グラム原子/リットル)の範囲であり、重合反
応系に供給される可溶性バナジウム化合物の濃度は、重
合反応系の可溶性バナジウム化合物の濃度の1〜10、
好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜5、最も好ま
しくは1〜3倍の範囲である。
【0047】また、重合反応系内のバナジウム原子に対
するアルミニウム原子の比(Al/V)は2以上、好ま
しくは2ないし50、とくに好ましくは3ないし20の
範囲である。可溶性バナジウム化合物および有機アルミ
ニウム化合物は、それぞれ通常前記炭化水素媒体で希釈
して供給される。ここで、可溶性バナジウム化合物は前
記濃度範囲に希釈することが望ましいが、有機アルミニ
ウム化合物は重合反応系における濃度の例えば50倍以
下の任意の濃度に調整して重合反応系に供給する方法が
採用される。
【0048】重合反応系から排出される生成共重合体溶
液は、共重合体の炭化水素媒体溶液となっているが、こ
の溶液中に含まれる共重合体の濃度は通常2.0〜2
0.0、好ましくは2.0〜10.0重量%の範囲にあ
る。重合体溶液から常法に従って炭化水素媒体を除去す
ることによって、本発明に使用される共重合体が得られ
る。
【0049】[有機過酸化物]本発明に係わる加硫可能
なゴム組成物は、ラジカル発生剤、特に有機の過酸化物
をシリコーンゴム(A)とエチレン・α−オレフィン・
ポリエン非晶質共重合体(B)との組成物にさらに配合
し、加熱することによって架橋反応が進み、加硫ゴムを
製造することができる。使用できる有機過酸化物として
は特に限定されないが、好ましい具体的例として次の化
合物挙げることができ、またそれらの混合物を用いるこ
ともできる。
【0050】a)ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミル
パーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−
ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、α,α′−
ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベン
ゼン等のジアルキルパーオキサイド類;
【0051】b)t−ブチルパーオキシアセテート、t
−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシマレエート、t
−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレ
ート、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシエステル
類; c)ジシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパー
オキサイド類。
【0052】これらの有機過酸化物の中でも、半減期1
分を与える温度が130〜200℃の範囲にある有機過
酸化物は、実際の加硫条件に適合していることから好ま
しく、特に、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパー
オキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチ
ルヒドロパーオキサイド、1,1−ビス−t−ブチルパ
ーオキシ−3,3,5−トリ−メチルシクロヘキサンな
どが好適に用いられる。
【0053】[ゴ ム 組 成 物]本発明の加硫可能
なゴム組成物は、シリコーンゴム(A)と、エチレン・
α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(B)とから
なっており、両者の混合割合は、A/Bの重量%比で表
現して、98/2〜2/98の範囲で用いるのがよく、
好適には97/3〜3/97、さらに好適には95/5
〜5/95の範囲で用いるのがよい。このようにシリコ
ーンゴム(A)とエチレン・α−オレフィン・ポリエン
非晶質共重合体(B)とは、広い範囲で混合され、優れ
たゴム物性を有する加硫可能なゴム組成物が得られる。
この範囲内であれば、シリコーンゴムおよびエチレン・
α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体の持つ特性が
保持された上で、機械強度、耐水性、耐金型汚染性、耐
熱老化性が改良され、またコストパフォーマンスにも優
れたゴムが得られる。
【0054】加硫工程で使用される有機過酸化物の使用
量は、シリコ−ンゴム(A)、エチレン・α−オレフィ
ン・ポリエン共重合体(B)併せて100gに対して、
1×10-3〜5×10-2モル、好ましくは3×10-3
3×10-2モルの範囲に調整すると、適宜な加硫スピー
ドで目標とする加硫密度が得られることから望ましい。
【0055】本発明の加硫可能ゴム組成物には、上記3
成分に加えて、それ自体公知の配合剤、例えば、補強
材、充填材、軟化材、加硫助剤、加工助剤、顔料、老化
防止剤など通常ゴムの製造に使用される材料が適宜配合
され、加硫ゴムが製造される。
【0056】補強材としては、例えばSRF、GPF、
FEF、MAF、ISAF、SAF、FT、MTなどの
各種カ−ボンブラック、微粉けい酸などが適宜用いられ
る。充填材としては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質
炭酸カルシウム、タルク、クレ−などが用いられる。こ
れらの補強材および充填材の配合量は、所望の製品によ
り任意に調整されるが、いずれもシリコ−ンゴム
(A)、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体
(B)併せて100重量部に対して、通常200重量部
以下、好ましくは150重量部以下の量で用いられる。
【0057】また軟化材としては、通常ゴムに用いられ
る軟化材が用いられ、例えばプロセスオイル、潤滑油、
パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセ
リンなどの石油系物質、コ−ルタ−ル、コ−ルタ−ルピ
ッチなどのコ−ルタ−ル類、ヒマシ油、ナタネ油、大豆
油、ヤシ油などの脂肪油、ト−ル油、蜜ロウ、カルナウ
バロウ、ラノリンなどのロウ類、リシノ−ル酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウムなどの脂肪酸、またはその金属塩、ナ
フテン酸またはその金属石鹸、パイン油、ロジンまたは
その誘導体、
【0058】テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデ
ン樹脂、アタクチックポリプロピレン、ジオクチルフタ
レ−ト、ジオクチルアジペ−ト、ジオクチルセバケ−ト
などのエステル系可塑剤、ジイソドデシルカ−ボネ−ト
などの炭酸エステル系可塑剤、その他マイクロクリスタ
リンワックス、サブ(ファクチス)、液状ポリブタジエ
ン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコ−ル、炭化水
素系合成潤滑油などを挙げることができる。これらの軟
化材の配合量は、シリコ−ンゴム(A)、エチレン・α
−オレフィン・ポリエン共重合体(B)併せて100重
量部に対して、通常100重量部以下、好ましくは70
重量部以下の量で用いられる。
【0059】有機過酸化物を使用するときは加硫助剤の
併用が好ましい。加硫助剤としては硫黄、P−キノンジ
オキシムなどのキノンジオキシム系、エチレングリコ−
ルジメタクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリメタ
クリレ−トなどのアクリル系、ジアリルフタレ−ト、ト
リアリルイソシアヌレ−トなどのアリル系、その他マレ
イミド系、ジビニルベンゼンなどが例示される。このよ
うな加硫助剤は、使用する有機過酸化物1モルに対しし
0.5〜2モル、好ましくは均等モル使用するのがよ
い。
【0060】加工助剤としては、リシノ−ル酸、ステア
リン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、上
記酸のエステル類など、高級脂肪酸、その塩およびその
エステル類などを例示できる。これらの加工助剤は通常
の場合には、シリコ−ンゴム(A)、エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエン共重合体(B)併せて100
重量部に対して約10重量部まで、好ましくは約1〜5
重量部用いられる。
【0061】さらに、製品によっては、顔料が使用され
る。顔料としては、例えばチタンホワイトのような無機
顔料、ナフト−ルグリ−ンBのような有機顔料が使用さ
れる。その使用量は製品により異なるが、シリコ−ンゴ
ム(A)、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合
体(B)併せて100重量部に対して、最大20重量
部、好ましくは最大10重量部の量で使用される。
【0062】その他、活性剤として、亜鉛華、ポリエチ
レングリコ−ル、シランカップリング剤、有機チタネ−
ト等通常のゴム配合剤が適宜配合される。未加硫ゴムへ
の前記配合剤の混合は、バンバリ−ミキサ−やニ−ダ−
のようなミキサ−類へ、シリコ−ンゴム(A)、エチレ
ン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(B)、充填
材、軟化材、その他の配合剤を供給し、80〜150℃
の温度で3〜10分間混練する。その後、オ−プンロ−
ルの如きロ−ル類を使用して、有機過酸化物(C)を追
加混合し、ロ−ル温度40〜80℃で5〜30分間混練
し、リボン状またはシ−ト状の配合ゴムとして取り出
す。
【0063】このようにして調製された配合ゴムを押出
成形機、射出成形機、カレンダ−ロ−ル、またはプレス
機等を使用して希望の形状へと成形し、引き続き成形機
内で、あるいは成形物を加硫槽内に移し、130〜23
0℃の温度で、1〜30分間加熱することにより加硫物
を得ることができる。この加硫の段階は金型を用いて行
ってもよいし、また金型を用いずに行ってもよい。
【0064】
【実施例】次に実施例および比較例を通して本発明を説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。 (物性値の測定方法) 共重合体組成:13C−NMRを使用した。 ヨウ素価 :滴定法 極限粘度[η]:135℃、デカリン中で測定した。
【0065】分子量分布 :GPCにより求めた重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)とから、その
比(Mw/Mn)で表した。GPCには、カラムに東ソ
ー(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶
媒にはオルソジクロロベンゼンを用いた。
【0066】[γ2 /γ1 ]:100℃でのメルトフロ
ーカーブをもとめ、ずり応力0.4×106 dyn/c
2 を示すときのずり速度γ1と、ずり応力2.4×1
6 dyn/cm2 を示すときのずり速度γ2 の比を求
めた。 有効網目鎖密度(ν):JIS K 6258(199
3年)に準拠しサンプルをトルエン中に37℃で72時
間浸漬させ、Flory−Rehnerの式を用いて有
効網目鎖密度を算出した。
【0067】※Flory−Rehnerの式は次の通
り。 ν(個/cm3 )=[νR +ln(1−νR )+μνR2
]/[−V0 (νR 1/3 −νR /2)] ここで、前記式中の各記号の意味は次の通り。 ν(個/cm3 ):有効網目鎖密度。純ゴム1cm3
の有効網目鎖の数 νR :膨潤した加硫ゴム中における純ゴムの容積(純ゴ
ム容積+吸収した溶剤の容積)に対する純ゴムの容積分
率 μ :ゴムと溶剤との間の相互作用定数(0.49) V0 :溶剤の分子容
【0068】(試験サンプルの作製方法)共重合体10
0gに対し、ジクミルパーオキサイド0.01モルを添
加し、温度50℃で混練りした。試験用練りロール機
は、SRIS 2603(ゴム用標準練りロール機)に
規定する150×330mm(6×13型)試験用標準
練りロールを用いる。ロール機の温度を50±2℃に設
定し、ロール間隙を0.5mmに調節し、ゴムを高速側
に巻き付け3/4切り返しを左右交互に各1回行う。所
要時間1.0分。
【0069】その後、ジクミルパーオキサイド0.01
モルを添加し、3/4切り返しを左右交互に各3回行
う。3/4切り返しとは、ロール幅の3/4だけ切り込
み、ロール上のたまりが見えなくなるまでナイフで切り
込みを入れておく。この操作を左右交互に30秒ごとに
行う。所要時間13.0分。ロールからバッチを切り取
り、ロール間隙を約0.5mmにしながら、丸め通しを
6回行う。所要時間2.0分。バッチの質量を計り、質
量の変化が、総質量の±1%以内になければならない。
最終の厚さが約2.2mmになるように調整して加硫用
を取り出し、100トンプレス機を用いて170℃で1
0分間プレス加硫し、これを試験測定用サンプルとす
る。
【0070】(三元共重合体の製造方法)以下の実施例
及び比較例で用いたエチレン・α−オレフィン・ポリエ
ン非晶質共重合体は、次の方法で製造した。攪拌羽根を
備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合器
(攪拌回転数=250rpm)を用いて、連続的に3元
共重合を行った。重合器側部より液相へ毎時ヘキサンを
60リットル、エチレン、プロピレン、ポリエン、水
素、および触媒を表1に記した速度で連続的に供給し
た。表1に主な重合条件をまとめて示した。
【0071】以上の結果、エチレン・α−オレフィン・
ポリエン非晶質共重合体が均一な溶液状態で得られ、引
き続き重合器下部から連続的に抜き出し、重合溶液中に
少量のメタノールを添加して共重合反応を停止させた。
スチームストリッピング処理を行って重合体を溶媒から
分離し、55℃、48時間真空乾燥を行った。得られた
共重合体の物性を前記の測定法に従って評価し、その結
果を表1に併せて示した。
【0072】
【表1】
【0073】(実施例1〜3)まず、シリコ−ンゴム
(商品名 シリコ−ンゴムSH871U:ビニル基含量
0.1モル%、重量平均分子量440×103)100
重量部に有機過酸化物(ジクミールパーオキシド;三井
化学株式会社製品、商品名三井DCP−40C)1.0
重量部を加え、8インチオ−プンロ−ルを用いて40〜
50℃で10分間混練し、コンパウンド(A)を得た。
【0074】一方、表1に示すエチレン・プロピレン・
5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)共重合ゴム1
00重量部に、有機過酸化物(ジクミールパーオキシ
ド;三井化学株式会社製品、商品名三井DCP−40
C)1.0重量部、およびシリカ(乾式シリカ;ワッカ
ー社製品、商品名N20P)30.0重量部を加え、8
インチオープンロールを用いて40〜50℃で20分間
混練し、コンパウンド(B)を得た。なお、ここで使用
した共重合ゴムのエチレン/プロピレンのモル比は75
/25であり、ヨウ素価は11.5であり、135℃の
デカリン溶液での極限粘度は1.90(dl/g)であ
った。
【0075】次に、コンパウンド(A)および(B)を
表2記載の重量割合で混合し、SRIS規格に準拠し再
び8インチオープンロールを用いて混練りした。
【表2】
【0076】次に、混練されたゴム配合物を170℃で
10分間プレス加硫し、厚さ2mmの加硫ゴムシートを
作製した。このシートを用いて、JIS K 6251
に従って引張試験を行い、引張強さ(TB)、切断時伸
び(EB)、100%引張応力(M100)を測定した。
【0077】また、このシートを用いてJIS K 6
258に準拠して耐沸水性を測定した。浸漬条件を沸水
中で48時間とし、測定項目は体積変化率ΔV(%)で
ある。さらに、JIS K 6257に準拠して耐熱老
化性を測定した。熱老化条件を160℃で72時間に設
定し、試験後の引張強さおよび切断時伸びを測定し、試
験前の各々の値に対する変化率により耐熱老化性の指標
とした。また、同条件でプレス成形を複数回実施し、金
型の汚染が発生するまでの回数を調べ、金型汚染性の評
価とした。物性測定結果を表3に示した。
【0078】(比較例1)実施例1で用いたコンパウン
ド(A)をそのまま実験に用いた以外は、実施例1と同
様に行い、その結果を表3に示した。
【0079】(比較例2)実施例1で用いたコンパウン
ド(B)をそのまま実験に用いた以外は、実施例1を同
様に行い、その結果を表3に示した。
【0080】(比較例3〜5)実施例1〜3において、
エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン
共重合ゴムのかわりに、表1に記載のエチレン/プロピ
レン/ジシクロペンタジエン(DCPD)共重合ゴム
(コンパウンドB2)を用いた以外は実施例1と同様に
行った。その結果を表3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】(比較例6〜8)実施例1〜3において、
エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン
共重合ゴムのかわりに、表1に記載のエチレン/プロピ
レン/5−エチリデン−2−ノリボルネン(ENB)共
重合ゴム(コンパウンドB3)を用いた以外は実施例1
と同様に行った。その結果を表3に示す。
【0083】(比較例9〜11)実施例1〜3におい
て、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボル
ネン共重合ゴムのかわりに、表1に記載のエチレン/プ
ロピレン/1,4−ヘキサジエン(1,4HD)共重合
ゴム(コンパウンドB4)を用いた以外は実施例1と同
様に行った。その結果を表3に示す。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、シリコーンゴムとエチ
レン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体とを組
み合わせることにより、早い加硫スピードで適度な加硫
密度が得られるゴム組成物が得られた。その結果高い機
械強度と優れた加工性およびゴム弾性を有する加硫ゴム
製品を提供することができるようになった。
【0085】このゴム組成物は、シリコ−ンゴムが抱え
ていた強度不足、耐水性不足を改良し、またエチレン・
α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体が有していた
耐熱老化性不足、金型汚染性を改良することができた。
この改良効果が達成できた理由は明確ではないが、その
一つとしてエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質
共重合体(B)が特定のポリエン成分を含むため、ラジ
カル反応性が高まり、その結果、シリコ−ンゴムとエチ
レン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体の共架
橋性が向上したことによるものと考えている。
【0086】従って、本発明に係わる加硫可能なゴム組
成物は、強度、耐水性、耐熱老化性、耐金型汚染性に優
れたゴム物性を有していることから、工業部品、電機部
品、土木建築部材の分野に幅広く利用することができ
る。
【0087】工業部品としては、ベルト、ゴムロ−ル、
ホ−ス、ブ−ツ類、ガスケット、パッキングなどに使用
できる。電機部品としては、プラグキャップ、ディスト
リビュ−タ−キャップ、コンデンサ−キャップなどのキ
ャップ類、船舶用電線、イグニッションケ−ブルなどの
電気絶縁層に使用できる。土木建材用としては、建築用
ガスケット、ハイウエイジョイントシ−ルなどに使用で
きる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコ−ンゴム(A)が2〜98重量%
    およびエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重
    合体(B)が98〜2重量%とからなり、前記ポリエン
    が下記一般式[I]あるいは[II]で表される少なくと
    も一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物 【化1】 ここで、nは0ないし10の整数であり、 R1は水素または炭素数1〜10のアルキル基、 R2は水素または炭素数1〜5のアルキル基であり、 【化2】 ここで、R3 は水素または炭素数1〜10のアルキル基
    であることを特徴とする加硫可能ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンゴム(A)が、ビニル基を有
    するシリコーンであることを特徴とする請求項1記載の
    加硫可能ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 シリコーンゴム(A)が、ビニル基を
    0.02〜2.0モル%含有することを特徴とする請求
    項2記載の加硫可能ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
    晶質共重合体(B)は、 (1)α−オレフィンが炭素数3〜20であり、 (2)エチレン/α-オレフィンが40/60〜95/5
    (モル比)であり、 (3)ヨウ素価が0.5〜50であり、 (4)135℃のデカリン溶液での極限粘度が0.5〜1
    0(dl/g)であり、 (5)GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が3〜
    50である ことを特徴とする請求項1記載の加硫可能ゴム組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
    晶質共重合体(B)は、 (6)共重合体100gに対しジクミルパ−オキサイドを
    0.01モル配合して170℃で10分の条件でプレス
    架橋したときの有効網目鎖密度(ν)が1.5×1020
    〜100×1020個/cm3であり、 (7)100℃でのメルトフロ−カ−ブから求めた、ずり
    応力が0.4×106 dyn/cm2 を示すときのずり
    速度γ1と、ずり応力が2.4×106dyn/cm2
    示すときのずり速度γ2との比γ2/γ1と、前記有効網
    目鎖密度(ν)との関係が下記関係式[III]を満す 0.04×10-19 ≦log(γ2/γ1)/ν≦0.20×10-19 ・・・・・・・・・[III] ことを特徴とする請求項4記載の加硫可能ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
    晶質共重合体(B)が、エチレン・プロピレン・5−メ
    チレン−2−ノルボルネンランダム共重合体またはエチ
    レン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンラン
    ダム共重合体であることを特徴とする請求項1記載の加
    硫可能ゴム組成物。
  7. 【請求項7】 シリコ−ンゴム(A)およびエチレン・
    α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(B)併せて
    100g当たり、有機過酸化物を1×10-3〜5×10
    -2モル配合したことを特徴とする請求項1記載の加硫可
    能ゴム組成物。
  8. 【請求項8】 有機過酸化物は、半減期1分を与える温
    度が130〜200℃であることを特徴とする請求項7
    記載の加硫可能ゴム組成物。
  9. 【請求項9】 有機過酸化物が、ジクミルパーオキサイ
    ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパ
    ーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t
    −ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオ
    キサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、1,1−
    ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリ−メチ
    ルシクロヘキサンからなる群から選ばれたいずれかであ
    ることを特徴とする請求項7記載の加硫可能ゴム組成
    物。
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