JPH11117050A - 溶融金属めっき用ポット - Google Patents

溶融金属めっき用ポット

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JPH11117050A
JPH11117050A JP27904497A JP27904497A JPH11117050A JP H11117050 A JPH11117050 A JP H11117050A JP 27904497 A JP27904497 A JP 27904497A JP 27904497 A JP27904497 A JP 27904497A JP H11117050 A JPH11117050 A JP H11117050A
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pot
plating
steel strip
hot
dross
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JP27904497A
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Hidekazu Suzuki
秀和 鈴木
Akiyuki Iwatani
明之 岩谷
Ichirou Tanoguchi
一郎 田野口
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっき外観性と耐食性に優れた溶融金属めっ
き鋼板を製造するに際し、ボトムドロス巻き上げによる
ストリップへのドロス付着を抑制すると共に、ボトムド
ロス除去作業を容易に行うことが可能な溶融金属めっき
用ポットの提供。 【解決手段】 連続的にめっきを施す溶融金属めっき用
ポット5において、該めっき用ポット5の底面を、鋼帯
進入側に向かって下方に傾斜せしめ、より好ましくは、
該傾斜底面8上に、鋼帯板幅中央部と相対向する稜線9a
が形成された山形状の凸部底面9を有し、該山形状の凸
部底面9が、少なくとも前記めっき用ポット5内のめっ
き液中の鋼帯進行方向全長に渡って延びている溶融金属
めっき用ポット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続溶融金属めっ
きにおいて、ボトムドロスの巻き上げを抑制し、鋼板へ
のドロス付着を低減すると共に、ボトムドロスの除去作
業を容易にすることが可能な溶融金属めっき用ポットに
関する。
【0002】
【従来の技術】以下、本発明に係わる従来技術を、溶融
金属めっきラインの代表例である溶融亜鉛めっきライン
を例として説明する。現在、溶融亜鉛めっきラインにお
いては、一般的に、めっきしたままの通常の溶融亜鉛め
っき鋼板と、亜鉛めっき後、合金化処理を施す合金化溶
融亜鉛めっき鋼板を、同一ラインで適宜処理を切り替え
ることにより製造している。
【0003】この内、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、耐
食性、溶接性および加工性に優れた特性を有するため、
主に自動車用鋼板として広く使用されているが、特に外
装用鋼板として使用される場合には、塗装後の高鮮映性
も要求されるなど、品質に対する要求が益々厳しくなっ
ている。かかる状況下において、溶融亜鉛めっきポット
内では、鋼帯(以下ストリップとも記す)から溶出する
FeとZnが反応して、FeZn7 を主成分とするボトムドロス
が生成し、めっきポット内の底部に堆積する。
【0004】この場合、ボトムドロスは、めっき浴中の
シンクロールを周回して搬送されるストリップの随伴流
であるめっき液に巻き上げられてストリップに付着する
ことがある。この場合、製造されためっき鋼板のプレス
時に、プレスブツと称する表面不均一部分が生じ、鮮映
性が損なわれるばかりでなく、付着ドロスが金型に損傷
を与えるという問題がある。
【0005】従来、ドロス付着を防止する手段として
は、めっき浴内のAl分を富化し、下記式(1) の反応によ
り、ボトムドロスをFe2Al7のトップドロスに変えて浮上
させ回収する方法があるが、Alは合金化を抑制する働き
があるため、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際
に、合金化不良を引き起こすという問題があった。 2FeZn7 +5Al→ Fe2Al5 +14Zn ………(1) こうした状況から、Al添加によらないドロス付着防止手
段が強く求められており、特開平3−68746 号公報で
は、シンクロール下部のめっきポット底面に例えば稜線
がシンクロール軸芯と平行な部分円柱状の隆起部を設け
ることにより、シンクロールとめっきポット底面の間隔
を狭め、シンクロール下部での浴流速を上昇させ、シン
クロール下部のポット底面にボトムドロスを堆積させな
いことで、ボトムドロス巻き上げによるドロス付着を低
減させる方法を提案している。
【0006】また、特開平4−52257 号公報では、めっ
きポット底部の一部にドロス溜まりを設け、該ドロス溜
まりが設けられた空間とシンクロールが設けられた空間
とを遮断する開閉自在な開口を有する遮断部材を設け、
該遮断部材の作用により、ドロス溜まりに堆積したボト
ムドロスがめっき浴中を浮遊してストリップ表面に付着
することを防止する方法が提案されている。
【0007】また、特開昭55−128569号公報では、めっ
きポット内を、上部に開閉可能な開口を有し下部が解放
された隔壁によりめっき用槽と反応用槽とに2分割し、
前記めっき用槽の底部を反応用槽に向かうにつれて下降
する傾斜面とすることで、反応用槽内にボトムドロスを
導き入れ、反応用槽内の撹拌機を運転することでボトム
ドロスを浮上させてトップドロスとして回収する方法が
提案されている。
【0008】しかし、特開平3−68746 号公報で提案さ
れた方法の場合、一定時間後、ボトムドロスが隆起部以
外のポット底面に堆積し、最終的にはボトムドロスを除
去する作業が必要となるが、堆積面積が広いため除去作
業が大がかりになるという問題がある。また、特開平4
−52257 号公報で提案された方法の場合、シンクロール
が設けられた空間を開閉自在な遮断部材で囲むことは、
現実的にはスナウトが障害となって設置スペースを確保
するのが困難であり、また浴面に浮遊しているトップド
ロスを掻き寄せて除去する作業を著しく困難にするなど
の問題があり現実的でない。
【0009】また、特開昭55−128569号公報で提案され
た方法の場合、めっき用槽の傾斜底面によりボトムドロ
スを反応用槽内に導き入れることは可能だが、解放され
たままの隔壁下部の開口および隔壁上部の開口から反応
用槽内で撹拌されたボトムドロスがめっき用槽内へ入り
込むため、ドロス付着防止効果が不十分であるという問
題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、めっき外観性と耐食性に優れ
た溶融金属めっき鋼板を製造するに際し、ボトムドロス
巻き上げによるストリップへのドロス付着を抑制すると
共に、ボトムドロス除去作業を容易に行うことが可能な
溶融金属めっき用ポットを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼帯を、スナ
ウト2を介してめっき用ポット5に連続的に侵入させ、
シンクロール4を周回後、方向転換し、めっき用ポット
5より上方へ引き上げて連続的にめっきを施す溶融金属
めっき用ポット5において、該めっき用ポット5の底面
を、鋼帯進入側に向かって下方に傾斜せしめたことを特
徴とする溶融金属めっき用ポットである。
【0012】前記本発明においては、前記めっき用ポッ
ト5の底面の水平面に対する傾斜角度θ1 を、15°以上
とすることが好ましい。また、前記本発明においては、
前記めっき用ポット5の傾斜底面8上に、鋼帯板幅中央
部と相対向する稜線9aが形成された山形状の凸部底面9
を有し、該山形状の凸部底面9が、少なくとも前記めっ
き用ポット5内のめっき液中の鋼帯進行方向全長に渡っ
て延びていることが好ましい。
【0013】また、前記本発明においては、前記山形状
の凸部底面9の鋼帯幅方向の幅W1が、シンクロール4
の幅W2 以上であることが好ましい。また、前記本発明
においては、前記山形状の凸部底面9と鋼帯幅方向と平
行な仮想鉛直平面とで形成される該山形状の凸部底面9
の断面形状が三角形形状であることが好ましい。
【0014】また、前記本発明においては、前記山形状
の凸部底面9の稜線9a両側の斜面9bの傾斜角度θ2 を45
°以上とすることが好ましい。さらに、前記本発明にお
いては、シンクロール4のロール面下端と前記山形状の
凸部底面9の稜線9aとの垂直方向の距離hが200mm 以上
であることが好ましい。
【0015】なお、本発明における「稜線」とは、山形
状の凸部底面9の凸部の連続した頂上線を示す。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明は、上記した目的を達成するため、溶融金
属めっき用ポットの底面を鋼帯侵入側に向かって下方に
傾斜せしめ、底面近傍で鋼帯侵入側へ向かう流れを発生
させてボトムドロスを鋼帯侵入側のポット最深部に移動
させ、ポット内の流速が最も小さい該ポット最深部にボ
トムドロスを集中して堆積させることで、ボトムドロス
の巻き上げの抑制とボトムドロスの除去作業の効率化を
可能とするポットの構造を提案する。
【0017】また、本発明では、上記の傾斜底面上に鋼
帯幅方向中央と稜線が相対向する山形状の凸部底面を設
けることにより、ボトムドロスを鋼帯から離れたポット
の鋼帯幅方向の両脇に寄せてボトムドロスの堆積領域を
さらに狭め、ボトムドロスの巻き上げの抑制効果とボト
ムドロス除去作業の効率化をさらに向上させるポットの
構造を提案する。
【0018】すなわち、本発明は、溶融金属めっき用ポ
ットにおいて、めっき用ポットの構造を下記構造とする
ものである。 (1) めっき用ポットの底面を鋼帯侵入側に向かって下方
に傾斜した傾斜底面とする。なお、その傾斜角度は15°
以上であるのが、より好ましい。 (2) 前記傾斜底面上に、鋼帯幅方向中央部と稜線が相対
向する山形状の凸部底面を設け、該山形状の凸部底面
が、少なくともめっき用ポット内のめっき液中の鋼帯進
行方向全長に延在する溶融金属めっき用ポット。
【0019】(3) 前記山形状の凸部底面の鋼帯幅方向の
幅W1 を、シンクロールの幅W2 以上とする。 (4) 前記山形状の凸部底面と鋼帯幅方向と平行な仮想鉛
直平面で形成される該山形状の凸部底面の断面を三角形
形状とする。 (5) 前記山形状の凸部底面の稜線両側の斜面の傾斜角度
θ2 を45°以上とする。
【0020】(6) シンクロールのロール面下端と前記山
形状の凸部底面の稜線との垂直距離hを200mm 以上とす
る。 本発明によれば、上記した(1) のポット形状とすること
により、ポット底面近傍で鋼帯侵入側のポット最深部に
向かい、かつ、ボトムドロスを巻き上げる速度成分を持
たないめっき液の流れが生じるため、ポット底部に沈降
しようとするボトムドロスがこの流れに誘導され、最終
的にポット内で最もめっき液流速の小さいポット最深部
に集中的に堆積することから、ボトムドロスの巻き上げ
の抑制とボトムドロス除去作業の効率化が可能となる。
【0021】さらに好ましくは、上記の(2) のポット形
状とすることにより、山形状の凸部底面の斜面上にはボ
トムドロスが滞留せず、鋼帯から離れたポットの鋼帯幅
方向の両脇に寄せられることから、ボトムドロスが鋼帯
侵入側の鋼帯幅方向両脇の最深部という特定領域にのみ
堆積することになり、ボトムドロスの巻き上げの抑制と
ボトムドロスの除去作業の効率化をさらに効果的に行う
ことができる。
【0022】また、この効果は、(3) 〜(6) のポット形
状とすることにより、さらに促進される。以下、本発明
を、図面を参照しながら詳述する。図1に、本発明の溶
融金属めっき用ポットの一例を、斜視図により示す。ま
た、図2に、本発明の溶融金属めっき用ポットの一例
を、側面図により示す。
【0023】図1、図2において、1は鋼帯、2はスナ
ウト、3は溶融金属めっき液(以下単にめっき液と記
す)、4はシンクロール、5は溶融金属めっき用ポット
(以下めっき用ポットまたは単にポットとも記す)、6
はサポートロール、7はボトムドロス、8はポット5の
傾斜底面、fs は鋼帯の進行方向を示す。図1、図2に
おいて、鋼帯1はスナウト2を介してめっき液3中に侵
入し、シンクロール4を周回して進行方向fs をポット
の上方に変え、サポートロール6を経てめっき浴外に引
き上げられる一連の過程で連続的にめっきが施される。
【0024】ポット5の形状は、図1、図2に示すよう
に、ポット5の底面が、全体的に鋼帯1の侵入側ほど深
くなるように傾斜しており、この場合、ポット5内での
めっき液の流れは図2のfL のようになる。従来の角形
ポットでは、図3に示すように、鋼帯1の進行に伴う随
伴流fL がめっき液3の液面に至った後、ポット5の鋼
帯引き上げ側壁面に沿って下降し、この下降流が底面80
に衝突する際にボトムドロス7を巻き上げる流れを発生
させていたが、本発明のポット5の場合には、図2に示
すように、下降流が傾斜底面8に衝突した後に、傾斜底
面8の傾斜に沿って鋼帯侵入側のポット最深部に向かっ
て下降していくため、ボトムドロス7を巻き上げずにポ
ット5の最深部に誘導し、該最深部に集中的に堆積させ
る。
【0025】この際、該最深部ではポット5内全体で最
もめっき液の流速が小さいため、操業中のボトムドロス
の巻き上げを抑制することができるとともに、ボトムド
ロス7が、鋼帯侵入側の狭い領域に堆積することによ
り、ボトムドロスの除去作業を効率的に行うことができ
る。次に、図4に、図1、図2に示したポット5の鋼帯
侵入側に向かって下降する傾斜底面8上に、山形状の凸
部底面9を設けた本発明の溶融金属めっき用ポットの一
例を斜視図により示す。また、図5(a) に該ポットの側
面図を示し、図5(b) には図5(a) のA−A矢視図を示
す。
【0026】この場合、ポット5の底面は、山形状の凸
部底面9の断面形状が、図5(a) 、(b) に示すように、
鋼帯1の板幅中央部に相対向し、かつめっき液3中の鋼
帯進行方向全長に渡って延在した稜線9aである頂上を有
し、底部の幅W1 がシンクロールの幅W2 と同じかそれ
以上の幅を有する三角形形状の凸部底面(以下、三角形
形状凸部底面とも記す)となっており、鋼帯侵入側の三
角形形状凸部底面の両脇にポット5の最深部を形成して
いる。
【0027】なお、図5では、稜線9aが傾斜底面8と同
じ傾斜角度θ1 で、鋼帯侵入側が深くなるように傾斜し
ているが、特にこれに限定するものではなく、例えば稜
線9aが傾斜せずに水平であってもかまわない。また、ポ
ット底面の凸部の断面形状は三角形形状が好ましいが、
特に三角形形状に限定するものではない。
【0028】本発明によれば、ポット5の底面として、
その稜線9aが鋼帯1の幅方向中央部に相対向し、かつ少
なくともめっき液中の鋼帯1の進行方向全長に渡って延
在した山形状の凸部底面9を設けたことにより、ボトム
ドロス7は、山形状の凸部底面9の斜面9b上に留まるこ
とができず、鋼帯1から離れた傾斜底面8へ寄せられ
る。
【0029】さらに、ボトムドロス7は、傾斜底面8近
傍の鋼帯侵入側に向かって下降していくめっき液の流れ
L により鋼帯侵入側の最深部に、巻き上げられること
なく誘導され、最終的に最もめっき液流速の小さい鋼帯
幅方向両脇の最深部にのみ集中的に堆積するようにな
る。上記の効果により、めっきポット5内では、操業中
におけるボトムドロス7の巻き上げが抑制され、鋼帯1
へのドロス付着が低減できると共に、ボトムドロス7の
堆積領域がポット5の最深部という狭い領域に限定さ
れ、かつポット最深部が鋼帯幅方向両脇に存在すること
から、図6に示すポンプ10などを用いたボトムドロス7
の除去作業においてもスナウト2が邪魔になることなく
容易、かつ効率的に行うことができる。
【0030】なお、上記の効果を流動解析、および水モ
デル実験により検証したところ、ポット5の引き上げ側
ほど深く傾斜させた場合には、図7に示すように、鋼帯
引き上げ側の最深部では、鋼帯引き上げ側で発生する下
降流が底面81に衝突する際にボトムドロス7を巻き上げ
る速度成分を持つと共に、ボトムドロス7が該ポット最
深部に集まってくることから、該最深部でボトムドロス
7が定常的に巻き上がるという現象が発生し、ボトムド
ロス7の巻き上げ防止効果が期待できないという知見を
得た。
【0031】また、本発明の鋼帯侵入側が深い傾斜底面
ポットでは、傾斜角度θ1 を水平面に対して15°以上と
すれば、ポット底部での最深部に向かう流れを効果的に
生じさせることが可能であることがわかった。さらに、
水モデル実験により、山形状の凸部底面9においては、
稜線9a両側の斜面9bの傾斜角度θ2 を45°以上とした場
合、特に、斜面9b上へのボトムドロス7の堆積を防止
し、鋼帯1から離れた傾斜底面8上へボトムドロス7を
寄せる効果が大きいことがわかった。
【0032】また、シンクロール4のロール面下端と山
形状の凸部底面の稜線との垂直距離hを200mm 以上とす
ることにより、シンクロール4に近い斜面9b近傍でボト
ムドロス7を巻き上げる速度成分を持つ流れが生じるこ
とを防止し、鋼帯へのドロス付着抑制効果が一層増加す
るという知見を得た。従って、本発明を実施する場合、
傾斜底面8の傾斜角度θ1 、斜面9bの傾斜角度θ2 、シ
ンクロール4のロール面下端と山形状の凸部底面の稜線
との垂直距離hが、上記した条件を満足するポット形状
であることが好ましい。
【0033】なお、以上述べた本発明の構成に伴う作用
から明らかなように、本発明においては、傾斜底面8、
斜面9bはいずれも平面である必要はなく曲面でもよく、
その場合、前記した傾斜角度θ1 、傾斜角度θ2 は、そ
れぞれ、図8、図9に示すθ 1i、θ2iが下記式(2) 、
(3) のいずれか、または両者を満足するのが好ましい。 θ1i≧15°…………(2) ここで、θ1iは、図8において、傾斜底面8と該傾斜底
面8上の任意の点P1において接する仮想平面が水平面
となす角度を示す。
【0034】θ2i≧45°…………(3) ここで、θ2iは、図9において、斜面9と該斜面9上の
任意の点P2 において接する仮想平面が水平面となす角
度を示す。
【0035】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明および本発明に
より得られる効果をさらに具体的に説明する。まず、図
1、図2に示す本発明の溶融金属めっき用ポットを実機
の溶融亜鉛めっきポットに適用し、鋼板へのドロス付着
状況およびボトムドロスの堆積領域の評価を行い、図3
に示す従来の角形ポットとの比較を行った。
【0036】なお、本実施例においては、図2における
θ1 は15°とし、鋼板へのドロス付着状況調査は、平均
板幅1200mm、平均ライン速度90mpm での操業条件下にお
ける鋼板長100m当たりのドロス付着個数を、溶融亜鉛亜
鉛めっきライン出側の検査室で測定することにより実施
した。この結果、従来の角形ポットの場合、図10に示す
ように、ポット全域にボトムドロス7が堆積し、特に鋼
帯引き上げ側の底面では、図10のA部のようにボトムド
ロスが巻き上げられたと推定できる痕跡が見られ、鋼板
長100m当たりの付着ドロス数は、平均約2.0 個であっ
た。
【0037】これに対して、図1、図2に示す本発明の
溶融金属めっき用ポットの場合、図11に示すように、ボ
トムドロス7がポット最深部という狭い領域にのみ堆積
しており、例えば天井クレーンによりポンプを移動させ
てボトムドロスを汲み出す作業においては、従来の角形
ポットで約1時間かかっていた作業が、20分に短縮でき
たと共に、鋼帯へのドロス付着数が100m当たり約0.2 個
と従来の角形ポットの1/10に低減可能となった。
【0038】次に、図1、図2のポットの傾斜底面8上
に、図4、図5に示す山形状の凸部底面9を設置し、同
様に鋼板へのドロス付着状況およびボトムドロスの堆積
領域の評価を行った。なお、本実施例においては、図5
におけるθ1 、θ2 、h、W1 、W2 は下記仕様とし
た。
【0039】θ1 =15°、θ2 =45°、W1 =2200mm、
2 =2200mm、h=200mm また、稜線9aを鋼帯侵入側に向かって下方に傾斜せし
め、水平面に対する傾斜角度を15°とし、上記と同様の
操業条件および手法により鋼板へのドロス付着個数を測
定した。その結果、図4、図5に示す溶融金属めっき用
ポットの場合、図12に示すように、ボトムドロス7が、
鋼帯侵入側の鋼板幅方向の両脇に位置するポット最深部
というさらに狭い領域に堆積しており、ドロスの汲み出
し作業が10分に短縮できたと共に、鋼板へのドロス付着
個数が100m当たり約0.2 個と従来の角形ポットの1/10に
低減可能となった。
【0040】上記の結果から、本発明の溶融金属めっき
用ポットが下記の効果を有することがわかった。 (1) 鋼板へのドロス付着を大幅に防止する効果が得られ
る。 (2) ボトムドロスをポット底部の特定領域に集めること
が可能となり、ボトムドロス汲み出し作業時間を大幅に
短縮する効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、(1) 鋼板へのドロス付
着を大幅に防止する効果が得られ、さらには、(2) ボト
ムドロス汲み出し作業時間も大幅に短縮する効果が得ら
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融金属めっき用ポットの一例を示す
斜視図である。
【図2】本発明の溶融金属めっき用ポットの一例を示す
側面図である。
【図3】従来の角形の溶融金属めっき用ポットを示す側
面図である。
【図4】本発明の溶融金属めっき用ポットの一例を示す
斜視図である。
【図5】本発明の溶融金属めっき用ポットの一例を示す
側面図(a) およびA−A矢視図(b) である。
【図6】本発明の溶融金属めっき用ポットにおける、ボ
トムドロス除去作業の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の溶融金属めっき用ポットにおいて、傾
斜底面を鋼帯引き上げ側程深くした場合のめっき液の流
動状態の解析結果を示す説明図である。
【図8】本発明の溶融金属めっき用ポットの一例を示す
側面図である。
【図9】本発明の溶融金属めっき用ポットの一例を示す
正面図である。
【図10】従来の角形の溶融金属めっき用ポット底面に
おけるボトムドロス堆積領域の調査結果を示す説明図で
ある。
【図11】本発明の溶融金属めっき用ポット底面におけ
るボトムドロス堆積領域の調査結果を示す説明図であ
る。
【図12】本発明の溶融金属めっき用ポット底面におけ
るボトムドロス堆積領域の調査結果を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 鋼帯 2 スナウト 3 溶融金属めっき液(:めっき液) 4 シンクロール 5 溶融金属めっき用ポット(:めっき用ポット) 6 サポートロール 7 ボトムドロス 8 傾斜底面 80、81 底面 9 稜線が形成された山形状の凸部底面(:山形状の凸
部底面) 9a 山形状の凸部底面の稜線 9b 山形状の凸部底面の斜面 10 ポンプ 11a 、11b ボトムドロス排出用の配管 fs 鋼帯の進行方向 fL 溶融金属めっき液(:めっき液)の流れ h シンクロールのロール面下端と山形状の凸部底面の
稜線との垂直方向の距離 W1 山形状の凸部底面の鋼帯板幅方向の幅 W2 シンクロールの幅 θ1 傾斜底面の傾斜角度 θ2 山形状の凸部底面における稜線両側の斜面の傾斜
角度

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯を、スナウト(2) を介してめっき用
    ポット(5) に連続的に侵入させ、シンクロール(4) を周
    回後、方向転換し、めっき用ポット(5) より上方へ引き
    上げて連続的にめっきを施す溶融金属めっき用ポット
    (5) において、該めっき用ポット(5) の底面を、鋼帯進
    入側に向かって下方に傾斜せしめたことを特徴とする溶
    融金属めっき用ポット。
  2. 【請求項2】 前記めっき用ポット(5) の底面の水平面
    に対する傾斜角度θ 1 を、15°以上としたことを特徴と
    する請求項1記載の溶融金属めっき用ポット。
  3. 【請求項3】 前記めっき用ポット(5) の傾斜底面(8)
    上に、鋼帯板幅中央部と相対向する稜線(9a)が形成され
    た山形状の凸部底面(9) を有し、該山形状の凸部底面
    (9) が、少なくとも前記めっき用ポット(5) 内のめっき
    液中の鋼帯進行方向全長に渡って延びていることを特徴
    とする請求項1または2記載の溶融金属めっき用ポッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記山形状の凸部底面(9) の鋼帯幅方向
    の幅W1 が、シンクロール(4) の幅W2 以上であること
    を特徴とする請求項3記載の溶融金属めっき用ポット。
  5. 【請求項5】 前記山形状の凸部底面(9) と鋼帯幅方向
    と平行な仮想鉛直平面とで形成される該山形状の凸部底
    面(9) の断面形状が三角形形状であることを特徴とする
    請求項3または4記載の溶融金属めっき用ポット。
  6. 【請求項6】 前記山形状の凸部底面(9) の稜線(9a)両
    側の斜面(9b)の傾斜角度θ2 を45°以上としたことを特
    徴とする請求項3〜5いずれかに記載の溶融金属めっき
    用ポット。
  7. 【請求項7】 シンクロール(4) のロール面下端と前記
    山形状の凸部底面(9) の稜線(9a)との垂直方向の距離h
    が200mm 以上であることを特徴とする請求項3〜6いず
    れかに記載の溶融金属めっき用ポット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002275609A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Kawasaki Steel Corp めっき浴槽のドロス巻き上げ抑止方法

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