JPH1112328A - カルボン酸オリゴマー、それを用いたラテックス組成物およびそれを用いた紙塗工組成物 - Google Patents

カルボン酸オリゴマー、それを用いたラテックス組成物およびそれを用いた紙塗工組成物

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JPH1112328A
JPH1112328A JP17219097A JP17219097A JPH1112328A JP H1112328 A JPH1112328 A JP H1112328A JP 17219097 A JP17219097 A JP 17219097A JP 17219097 A JP17219097 A JP 17219097A JP H1112328 A JPH1112328 A JP H1112328A
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meth
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JP17219097A
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Shoichi Doi
正一 土井
Junichi Shishido
淳一 宍戸
Naoyuki Shiratori
直行 白鳥
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工組成物に添加して、塗工紙性能を維持し
たまま塗工操業性が向上できる水溶性オリゴマーを提供
する。 【解決手段】 不飽和カルボン酸、シアン化ビニルモノ
マー、(メタ)アクリルアミド類および他のビニルモノ
マーそれぞれ特定量を、水を溶媒として共重合して得ら
れる、重量平均分子量1000以上15000以下のカ
ルボン酸オリゴマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗工紙の塗工操業
性向上技術に関し、具体的にはラテックスもしくはそれ
を用いた紙塗工組成物に添加することにより、紙塗工組
成物の高速塗工性が改善される特定の水溶性オリゴマ
ー、それを用いたラテックス組成物およびそれを用いた
紙塗工組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塗工紙は、紙の印刷適性の向上および光
学特性の向上を目的として、抄造された原紙表面に、カ
オリンクレー、炭酸カルシウム、サチンホワイト、タル
ク、酸化チタンなどの顔料、それらのバインダーとして
の重合体ラテックスおよび粘度調整剤あるいは補助バイ
ンダーとしてのスターチ、ポリビニルアルコール、カル
ボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子を主構成成
分とする紙塗工組成物が塗工されているものである。こ
こで、バインダーとしての重合体ラテックスとしては従
来からスチレンとブタジエンを主要モノマー成分として
乳化重合されたスチレン−ブタジエン系共重合体ラテッ
クス、いわゆるSB系ラテックスが汎用的に用いられて
いる。
【0003】近年、カラー印刷された雑誌類やダイレク
トメール、パンフレット、広告類の需要の拡大にともな
って塗工紙の生産が著しく増大している。一方、塗工紙
の印刷ではオフセット印刷が増えているが、需要の拡大
から紙の生産性向上が求められ、紙塗工組成物の塗工操
業性に対する要求水準もさらに高度化している。塗工操
業性において問題とされる点の一つに、ブレードコータ
ーで塗工中に起こるブリーディングと呼ばれる現象があ
る。これはブレード刃先で発生した異物が成長する現象
であって、塗工紙上に付着するほど成長すると、製品の
歩留まりが下がるため塗工速度を上げられないという問
題がある。そのため、高速塗工条件下でもブリーディン
グ現象が起こりにくい(以下、これを高速塗工性が良い
という。)紙塗工組成物が要求されている。
【0004】ブリーディング現象については多くの研究
がなされているが、これまでは高せん断下に於ける塗料
の見かけ粘度が低い方がブリーディング現象が起こりに
くいと考えられていた。例えば、紙パ技協誌(紙パルプ
技術協会発行)の第49巻2号(1995年2月発行)
391ページから397ページまでに「ブレード塗工に
於けるブリーディング現象に関する一考察」と題して、
ブリーディング現象について記載されている。その39
5ページには図5として、ブレード刃先における粘度が
低い方がブリーディングが起こりにくいという結果が示
されている。
【0005】このように、従来、ブリーディング現象を
起こしにくくするには、ブレード直下に相当するせん断
力がかかったときの粘度(高せん断粘度)を低くすれば
良いと考えられてきた。そこで、印刷適性などを維持し
ながら、ハイシア時の粘度を下げるために、顔料の形状
(アスペクト比)を変えたり、バインダーラテックスの
粒径を小さくするなどの対策がとられたが、印刷適性や
塗工紙強度も同時に変わることが多く、操業性、印刷適
性、強度のバランスを同時に高い水準にすることは困難
な場合が多い。特に印刷性能を維持したまま、高速塗工
性を向上せしめることは困難であった。
【0006】一方、ラテックスや含量成分を変えずに添
加剤を加えることで操業性や印刷適性を付加しようとす
る研究もあった。例えば、特開昭60−224896号
公報には、塗工操業性の向上を目的として、ポリカルボ
ン酸のアルカリ金属塩、またはアンモニウム塩から選ば
れた水溶性オリゴマーを含むラテックスを含有する紙塗
工組成物が、保水性、分散性が良好で安定性、高せん断
粘度が低くなることが開示されている。高せん断粘度が
低くなる点において、従来の考え方に沿った発明が記載
されていると言える。しかし、この公報にはポリカルボ
ン酸アルカリ金属塩の具体的な製造方法が開示されてお
らず、追試することができなかった。特開昭53−12
9200号公報には、アクリル酸、マレイン酸のみから
構成され、少量で従来の分散材と同等の印刷適性を得る
ことを目的とするオリゴマーに関する発明が開示されて
いるが、操業性向上には効果が見られない。
【0007】特開昭53−85828号公報には、光沢
向上を目的として、アクリル酸あるいはメタクリル酸の
ヒドロキシアクリルエステルとアクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸あるいはイタコン酸のハーフエステルあ
るいはハーフアミドからなるオリゴマーが記載されてい
る。発明の目的は異なるが、記載されているオリゴマー
では操業性向上効果は見られない。
【0008】特開昭56−89827号公報、特開昭5
6−89828号公報では、塗工操業性を良くするため
には顔料の分散性を良くする必要があるとの観点から、
分散剤としてポリエチレングリコールモノアリルエーテ
ルおよび(メタ)アクリル酸系モノマーの共重合体を使
用する発明が記載されている。この組成のオリゴマーで
は操業性は向上できない。
【0009】特開昭56−118730号公報には、ア
クリル酸モノマー、スルホン酸モノマー、マレイン酸モ
ノマー等を共重合してなる無機顔料用分散剤が記載され
ている。しかし、この分散剤では操業性向上効果は見ら
れない。特開平5−125122号公報には、有機溶媒
系で有機系開始剤を使用したオリゴマーについて開示さ
れているが、このオリゴマーを明細書の記載に従って合
成し、追試を行ったが、塗工操業性の向上は不十分であ
った。
【0010】特開平5−222696号公報では、印刷
適性向上剤として紙塗工組成物の保水性を高めるため、
(メタ)アクリルアミド類モノマーを25〜75mol
%、シアン化ビニルモノマーを5〜25mol%、不飽
和カルボン酸モノマーを20〜50mol%から成るオ
リゴマーが開示されている。これを追試したが、塗工操
業性向上の効果は認められなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラテックス
もしくはそれを用いた紙塗工組成物に添加することによ
り、塗工紙の印刷適性、強度等を維持したまま、紙塗工
組成物の塗工操業性を向上することが可能な特定の水溶
性オリゴマーを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな従来技術の持つ問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結
果、特定の製法に従って製造され、特定の組成、製法、
分子量を有する水溶性オリゴマーを紙塗工組成物に用い
ると、紙塗工組成物の高せん断粘度が上がる場合がある
にもかかわらず、ブリーディング現象がおこりにくくな
り、結果、塗工操業性が著しく向上し、しかもそれを塗
工した塗工紙が、印刷適性、塗工紙強度の低下を起こさ
ないという、従来の知見を覆す驚くべき事実を見いだ
し、本発明に到達した。
【0013】すなわち本発明は、 1.(a)不飽和カルボン酸モノマー30〜95重量
%、(b)シアン化ビニル系モノマー5〜50重量%、
(c)(メタ)アクリルアミド類モノマー0〜10重量
%および(d)その他のビニルモノマー0〜65重量%
を、水を溶媒として共重合して得られる、重量平均分子
量が1000以上15000以下のカルボン酸オリゴマ
ーであり、 2.1.に記載のカルボン酸オリゴマーとラテックスを
含有するラテックス組成物であって、該ラテックスの固
形分に対し、該カルボン酸オリゴマーの固形分が0.5
〜30重量%であるラテックス組成物であり、 3.顔料と1.記載のカルボン酸オリゴマーとラテック
スを含有する紙塗工組成物であって、該顔料100重量
部に対して、該カルボン酸オリゴマーが固形分で0.0
2〜6重量部である紙塗工組成物である。
【0014】本発明の水溶性オリゴマーがどのような作
用により、高速塗工性を改善しうるのかは不明である
が、従来の考え方とは逆に、オリゴマーの添加により紙
塗工組成物の高せん断粘度が上がる場合があるにもかか
わらず、高速塗工性が改善されるという意外な作用効果
がある。本発明について以下さらに詳しく説明する。
【0015】従来、塗工操業性を評価するには、実際に
実機かまたはパイロットコーターで塗工試験を行わなけ
ればならず、手間と時間を要していた。そこで、本発明
者らは、従来の研究者が開発してきた操業性向上技術を
再検するとともに、新規な技術開発を検討する上での評
価手段として、特開平8−266998号公報に記載さ
れている、塗工操業性を簡便に評価する技術を用いるこ
とにした。その骨子とするところは、バッキングロール
に直接紙塗工組成物を塗布しブレードで掻き取る装置で
速度を上げていったときのブリーディング現象の発生状
況を観察することにより評価する技術である(これを、
以下BC評価(バッキングロール・コーティング評価)
と呼ぶ)。なお、パイロットコーターを用いた実機試験
の結果とこのBC評価の結果には相関性があることが確
認されている。
【0016】この評価技術を用いて先行文献に記載の各
種添加剤について評価したがその効果はいずれも前述の
通り不十分なものであった。発明者らはこの評価技術を
用いて広く検討を進め、本発明に到達した。本発明に用
いられる(a)不飽和カルボン酸モノマーとしては、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、イタコン酸、フマール酸などが挙げられる。中でも
反応が比較的マイルドで低分子量、高固形分のオリゴマ
ーを重合しやすいのでマレイン酸、イタコン酸、フマー
ル酸などの不飽和二塩基性カルボン酸を用いることが好
ましい。これらの不飽和カルボン酸は単独でまたは2種
以上の併用で使用することができ、使用割合は全モノマ
ー100重量%に対して30〜95重量%であり、カル
ボン酸の使用量が30重量%以上で水に溶解し、塗工操
業性が発揮できるようになる。95重量%以下で塗工操
業性が発揮できる。塗工操業性向上からさらに好ましく
は50〜80重量%である。
【0017】本発明の水溶性オリゴマーでは、(b)シ
アン化ビニル系モノマーを含むことが必要である。シア
ン化ビニル系モノマーとしてはアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等があげられる。 シアン化ビニル系モ
ノマーの使用量は5〜50重量%であり、5重量%以上
で塗工操業性が向上し、50重量%以下でオリゴマーの
溶解性が維持されて塗工操業性が良好となる。好ましく
は15〜40重量%である。
【0018】本発明では(c)(メタ)アクリルアミド
類モノマーを使用することができる(メタ)アクリルア
ミド類モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシ
(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸などを例示できる。本発明で
は、(メタ)アクリルアミド類モノマーを添加すること
で効果を高めることができるものの、その使用量は10
重量%以下である必要がある。10重量%を超えて使用
するとラテックスおよび紙塗工組成物の低せん断粘度を
上げてしまい作業性を悪化させてしまうので好ましくな
い。好ましくは1〜5重量%である。
【0019】本発明では(d)その他のビニルモノマー
を使用することができる。(d)その他のビニルモノマ
ーとしては、(a)不飽和カルボン酸モノマー、(b)
シアン化ビニル系モノマー、もしくは必要により添加さ
れる(c)(メタ)アクリルアミド類モノマーと共重合
可能なモノマーであり、(メタ)アクリル酸エステル
類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、不飽和二塩
基酸エステル類、アミノ基を有する塩基性ビニル単量
体、共役ジエン、ケイ素含有α、β−エチレン性不飽和
単量体、芳香族(ジ)ビニル化合物、ハロゲン化ビニ
ル、オレフィン、アリル化合物、その他の共重合性単量
体を挙げることができる。
【0020】(メタ)アクリル酸エステル類としては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)
アクリレート、イソアミルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)ア
クリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル
(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、2−エチル−ヘキシル(メタ)アクリレート、グリ
シジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールエトキシアクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパ
ン、メトキシポリエチリングリコール(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−
((メタ)アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ジエ
トキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−
((メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プ
ロパン、イソボルニル(メタ)アクリレート等が例示で
きる。
【0021】ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、ビ
ニルブチレート、ビニルステアレート、ビニルラウレー
ト、ビニルミリステート、ビニルプロピオネート、バー
サティク酸ビニル等を例示できる。ビニルエーテルとし
ては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、
プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミ
ルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル等を例示で
きる。
【0022】不飽和二塩基酸アルキルエステルとしては
クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸アルキルエス
テル、フマル酸アルキルエステル、マレイン酸アルキル
エステルなどを例示できる。アミノ基を有する塩基性単
量体としては、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート等を例示できる。
【0023】共役ジエンを例示すると、1,3−ブタジ
エン、イソプレン、2,3−ジメチル1,3−ブタジエ
ン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプ
レン、2−クロル−1,3−ブタジエン、シクロペンタ
ジエン等を挙げることができる。ケイ素含有α,β−エ
チレン性不飽和単量体としては、ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルビス(β−メトキシエトキシ)シラン等を
例示できる。
【0024】芳香族(ジ)ビニル化合物としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ブロモスチレ
ン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレ
ン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベン
ゼン、トリビニルベンゼンなどが例示できる。
【0025】ハロゲン化ビニルとしては、塩化ビニル、
臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニリデン等を例示できる。オレフィンとしては、エチレ
ン等を例示できる。アリル化合物としては、アリルエス
テル、ジアリルフタレート等を例示できる。
【0026】その他として、スチレンスルホン酸ナトリ
ウム、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン
酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリウムなどスルホ
ン酸基を有する単量体、アクロレイン、また、トリアリ
ルイソシアヌレート等の3個以上の二重結合を有する単
量体も使用できる。これらのビニルモノマー(d)は単
独で、または2種以上の併用で用いることができる。こ
れらのビニルモノマー(d)の使用割合は、0〜65重
量%である。
【0027】本発明におけるカルボン酸オリゴマーの重
量平均分子量は、1000以上15000以下である。
この範囲内で塗工操業性向上の効果が発現する。また、
15000以下でオリゴマーの水に対する溶解度が維持
される。好ましくは1000以上9000以下、さらに
好ましくは1000以上4000以下である。本発明の
カルボン酸オリゴマーの分子量は開始剤量によってコン
トロールすることが好ましい。開始剤量でなく、連鎖移
動剤などの分子量調節剤量によって重合時にコントロー
ルすることもできるが、塗工操業性が発揮しにくくなる
場合もある。
【0028】本発明のカルボン酸オリゴマーの重合に用
いられる溶媒としては、水を用いることが必要である。
理由は不明であるが、水を溶媒として重合したオリゴマ
ーが本願の目的を達することができる。ただし、水に溶
解しうる溶剤を適当量使用することは可能である。たと
えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール、ペンタノールなどのアルコー
ル類と水の混合溶媒も用いることができる。ただし、溶
媒を使用する場合は、少なくとも重合開始剤が混合溶媒
に溶解することが必要である。
【0029】本発明のカルボン酸オリゴマーの合成にあ
たって用いられる重合開始剤は、熱または還元性物質の
存在下でラジカル分解して単量体の付加重合を開始させ
る化合物であって、溶媒である水に溶解することが必要
である。具体例としてはペルオキソ二硫酸カリウム、ペ
ルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸塩、過酸化水素水、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビス
イソブチロニトリル、クメンハイドロパーオキサイドな
どの過酸化物が挙げられる。過硫酸塩と過酸化物を組み
合わせたり、重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ソーダな
どの還元剤を重合開始剤に組み合わせて用いることも可
能である。ペルオキソ二硫酸塩のように過硫酸塩の開始
剤を単独でまたは複数、さらには亜硫酸塩などの還元剤
を複合して用いることができる。特に、過硫酸塩、また
は還元剤として亜硫酸塩、亜硫酸水素塩を用いた場合、
塗工操業性は著しく向上することができ好ましい。過硫
酸塩等が重合開始剤として好ましい理由は不明である
が、硫酸根がオリゴマーの中に所定量存在することが紙
塗工組成物の塗工操業性をさらに有利にするのではない
かと考えている。重合開始剤の使用量は全モノマー10
0重量部に対して0.1〜40.0重量部であることが
好ましい。また、その添加の時期については特に制限さ
れない。
【0030】本発明のオリゴマーの重合において、連鎖
移動剤を分子量調節剤として重合時に加えてもよい。連
鎖移動剤としては、メルカプタン、α−メチルスチレン
ダイマーなどが使用できる。メルカプタンの具体例とし
ては、n−ヘキシルメルカプタン、2−エチルヘキシル
メルカプタン、n−オクチルメルカプタン、ラウリルメ
ルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシル
メルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、t−ヘ
キサデシルメルカプタン、セチルメルカプタン、ステア
リルメルカプタンなどが挙げられる。
【0031】これらは、全モノマー100重量部に対し
て、5重量部以下で用いられる。本発明のオリゴマーの
重合温度は50〜95℃、好ましくは70〜90℃であ
る。50℃以上で反応時間が短く生産性が良い。また、
95℃以下で分子量の制御が容易である。本発明のラテ
ックス組成物は、ラテックスの固形分に対し、前述した
特定のカルボン酸オリゴマーを固形分で0.5〜30重
量%含有する組成物である。ラテックスに対するオリゴ
マーの添加の時期は、ラテックスの乳化重合時および/
または乳化重合終了後のいずれであっても良い。カルボ
ン酸オリゴマーをラテックスの乳化重合時に添加する場
合は水などに溶解した状態で重合開始時、および/また
は重合中に添加することができる。乳化重合終了後に行
なう場合は、重合完了してpHを調整する前後いずれで
も可能である。
【0032】カルボン酸オリゴマーの紙塗工組成物への
添加の時期は特に限定されない。実際に紙塗工組成物を
調製する段階でも可能である。カルボン酸オリゴマーの
ラテックス組成物として添加しても良いし、ラテック
ス、カルボン酸オリゴマーを別の時点で添加しても良
い。本発明のラテックス組成物に用いるラテックスとし
ては、特に限定されず、SBラテックス、MBラテック
ス、アクリルラテックス、EVAラテックス、酢酸ビニ
ル系ラテックスなどなど従来公知の組成のラテックスが
いずれも使用できる。特に紙塗工用途に汎用されるSB
ラテックスに用いることが望ましい。
【0033】ラテックスの重合方法は、従来公知の方法
が適用でき、一段重合、多段重合を問わない。重合に使
用できるモノマーも従来公知のモノマーが使用でき、特
に限定されない。例えば、カルボン酸オリゴマーの製造
に使用できるモノマーとして例示した物が使用できる。
【0034】共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプ
レン等が例示され、不飽和カルボン酸としては、本発明
のカルボン酸モノマーの製造において例示したものと同
じものが使用できる。その他のモノマーの具体例として
は、シアン化ビニル系モノマー、(メタ)アクリルアミ
ド類モノマー、(メタ)アクリル酸エステル類、ビニル
エステル類、ビニルエーテル類、不飽和二塩基酸エステ
ル類、アミノ基を有する塩基性ビニル単量体、共役ジエ
ン、ケイ素含有α、β−エチレン性不飽和単量体、芳香
族(ジビニル化合物、ハロゲン化ビニル、オレフィン、
アリル化合物、その他の従来ラテックスの製造に使用さ
れる共重合性単量体を挙げることができる。
【0035】ラテックスの粒径は50nmから200n
mの一般的な大きさのものに適用できるが、限定される
ものではない。また、ラテックスが共役ジエン、スチレ
ン、不飽和カルボン酸から主としてなる組成のラテック
スである場合にも、本発明のカルボン酸オリゴマーは効
果を発揮することができる。ここにいう主としてなると
いう用語の意味は、モノマー全体に対する、共役ジエ
ン、スチレン、不飽和カルボン酸以外のモノマーの比率
が10重量%以下、好ましくは5重量%以下、さらに好
ましくは3重量%以下であることをいう。なお、このよ
うなラテックスでもその製造方法は従来のラテックスと
特に変化する点は無く、従来公知の製造方法で製造する
ことができる。
【0036】本発明のラテックス組成物は、カルボン酸
オリゴマーとラテックスを含有してなるが、その際、カ
ルボン酸オリゴマーの量は、ラテックスの固形分に対し
てカルボン酸オリゴマーの固形分で0.5〜30重量%
であることが必要である。カルボン酸オリゴマーが0.
5重量%以上で塗工操業性向上効果が発揮され、30重
量%以下でラテックスのバインダーとしての能力が発揮
され、印刷適性が良い。印刷適性、塗工操業性向上など
の効果のバランスから、より好ましくは0.5〜15重
量%である。
【0037】本発明の紙塗工組成物は、顔料とカルボン
酸オリゴマーとラテックスを含有してなるが、顔料10
0重量部に対して、カルボン酸オリゴマーの固形分が
0.02〜6重量部であることを要する。カルボン酸オ
リゴマーの固形分を0.02部より多くすることで塗工
操業性が向上する。6重量部以下で印刷適性に優れた効
果が得られる。より好ましくは0.02〜3重量部であ
る。
【0038】顔料としては、従来公知の顔料が使用で
き、特に制限されない。例えば、カオリンクレー、炭酸
カルシウム、サチンホワイト、水酸化アルミニウム、酸
化チタン、プラスチック顔料などが例示できる。紙塗工
組成物の製造に当たっては、ラテックスとカルボン酸オ
リゴマーを加えてラテックス組成物を作ってから顔料を
加えても良いし、カルボン酸オリゴマーと顔料を混合し
てからラテックスを加えても良く、また、ラテックスと
顔料を混合してから、カルボン酸オリゴマーを加えても
良い。特に混合順序に寄らない。
【0039】紙塗工組成物の固形分濃度は特に制限され
ず、目的に応じて適宜調節できる。本発明の紙塗工組成
物はブレードコーターのみならず、エアナイフコータ
ー、ロールコーター、バーコーターなどで使用すること
も可能である。紙塗工組成物には、必要に応じて他の添
加剤、例えば印刷適性向上剤、着色剤、耐水化剤、防腐
剤などを加えることは可能である。
【0040】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を示す。ま
ず実施例で用いる試験方法および試料作製方法を詳述す
る。 (1)ラテックスL1〜L4の調製 直径35nmのシード粒子の水性分散体(固形分濃度3
0重量%)4重量部を、撹拌装置と温度調節用ジャケッ
トを取り付けた耐圧反応容器に入れ、さらに水70重量
部、ラウリル硫酸ナトリウム0.2重量部、イタコン酸
2重量部、フマル酸1重量部を仕込み、内温を80℃に
昇温し、スチレン26重量部、ブタジエン42重量部、
メチルメタクリレート10重量部、アクリロニトリル1
8重量部、ヒドロキエチルアクリレート1重量部からな
る単量体混合物とt−ドデシルメルカプタン、α−メチ
ルスチレンダイマーの油性混合液と、水15重量部、ペ
ルオキソ二硫酸ナトリウム1重量部、水酸化ナトリウム
0.2重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.1重量部か
らなる水溶液をそれぞれ4時間および5時間かけて一定
の流速で添加した。そして、80℃の温度をそのまま1
時間保って、重合反応を完了した後、冷却した。つい
で、生成した共重合体ラテックスを水酸化ナトリウムで
pHを7に調整してからスチームストリッピング法によ
り未反応の単量体を除去し、200メッシュの金網で濾
過し、最終的には固形分濃度が50重量%になるように
調整して共重合ラテックスL1を得た。光散乱による粒
子径は113nmであった。
【0041】同様にして、表1に示したモノマー組成で
合成し共重合体ラテックスL2〜L4を得た。各ラテッ
クスの粒子径を表1に示す。 (2)紙塗工組成物の調製 表2の配合で紙塗工組成物を調製した。最終固形分が一
定になるように予め計算した重量のイオン交換水を容器
に入れ、引き続き分散剤としてアロンT−40(商品
名、東亜合成化学(株)製)を0.1〜0.2pph
(顔料総和100部に対して0.1〜0.2部を意味す
る。)、アルカリとして水酸化ナトリウム0.1〜0.
2pphを溶解させ、次に顔料を攪拌機で攪拌しながら
投入した。顔料としては、クレー(商品名;KCS、E
CCインターナショナル製)、クレー(商品名;UW−
90、ENGELHARD CORP製)、炭酸カルシ
ウム(商品名;カービタルCB−90、(株)イー・シ
ー・シー・インタ―ナショナル製)を適宜選択して投入
した。その30分後にクッキングしたスターチ(商品
名;王子エースAもしくは王子エースB、王子コーンス
ターチ(株)製)を投入した。その20分後には、先に
述べた方法で重合したラテックス及び合成したカルボン
酸オリゴマーを投入した。ラテックスはカルボン酸オリ
ゴマー込みで11〜12pphとなるように調製した。
さらに20分後に殺菌剤(商品名;ソマサイトAT、ソ
マール(株)製)を添加して数分後に停止させた。この
紙塗工組成物を用いて以下に説明する高速塗工性評価、
キャピラリー粘度測定、印刷適性評価を行った。 (3)高速塗工性評価 特開平8−266988号公報に示す装置および方法で
評価を行った。装置は、バッキングロール、カラーアプ
リケーター、コーターヘッド、ブレード等の部分からな
る塗工装置と、塗工厚みセンサ、ブレード角度計、ブレ
ード面観察装置からなる。紙塗工組成物はアプリケータ
ロールでバッキングロールに塗布されるが、厚みセンサ
で一定厚みとなるように制御される。紙塗工組成物をブ
レードで掻き取りながらロール速度を上げてゆく。この
時のブレード面を拡大して観察し、異物が発生し始め
る、すなわち、ブリーディングの発生する速度をVc
(臨界塗工速度)を決定する。Vcが高いほど高速塗工
性は良好であると判断する。一連の測定は23℃に管理
された環境で行い、ブレードはベベル角35度、設定角
37.5度、磨耗の外乱を防ぐため新品のブレードを用
いて測定した。
【0042】実施例1〜3、比較例1〜3は固形分を6
5%で、実施例4〜14、比較例4〜10は固形分6
7.8%の値を読みとった。 (4)キャピラリー粘度測定 キャピラリー粘度計(商品名;HOCHDRUCK K
APILAAR VISKOSIMETER HVA
6、ANTON PAAR K.G.製)を用いて測定
した。キャピラリー内径は0.305mm、長さ10m
m、(3)で調製した紙塗工組成物を325メッシュの
金網で濾過してから23℃の環境で測定した。これによ
り測定した値が、ブリーディングの原因といわれる高せ
ん断粘度に相当する。 (5)印刷適性評価用塗工紙の作成 印刷適性評価用の塗工紙を塗工装置(ウエアハウザー社
製のシリンドリカルラボラトリー コーター CLC−
6000)で作成した。坪量70.3g/m2のロール
紙を使用し、速度1600m/minで、塗工量16〜
18ドライg/m2 となるように固形分64%に調製し
た紙塗工組成物を塗工した。ブレード設置角度50度の
ポンド(紙塗工組成物を入れる容器)に装着したブレー
ドの厚みは0.508mm、ブレード角度は45度であ
った。乾燥条件はメーカーのマニュアルに従ってプレヒ
ートなし、赤外線乾燥機出力100%で30秒間、助走
は10mとした。得られた塗工紙は25℃、湿度65%
の恒温室で一昼夜養生後、50℃、線圧100kgf/
cmの条件にてスーパーカレンダー処理を二回行い、印
刷適性評価用の塗工紙を得た。 (6)印刷光沢(IG)の評価 0.6ccの印刷インクGEOS−G(藍色)(大日本
インキ化学工業株式会社製)をRI印刷機((株)明製
作所製、RI−1)のゴムロール上に乗せ、均一になる
ように約5分間練る。次に基準となる紙と、条件を変え
た試験用塗工紙を貼った台紙をRI印刷機にセットし、
1回印刷した。一昼夜23℃、65%の恒温恒湿室にて
乾燥させ、グロスメーター(商品名;GM−26D、M
URAKAMI COLOR RESEARCH LA
BORATORY製)にて75度の条件で測定した。 (7)インクセット(IS)の評価 0.3ccの印刷インクGEOS−G(藍色)(大日本
インキ化学工業株式会社製)をRI印刷機のゴムロール
上に乗せ、均一になるように約5分間練る。次に基準と
なる紙と、条件を変えた試験用塗工紙を貼った台紙をR
I印刷機にセットし、4番ロールに裏取り用の台紙をセ
ットして、印刷した。評価結果は裏取り用台紙へのイン
クの転写の程度を目視評価し、転写濃度の低いものを高
得点とする。目視評価の基準は3.0とし、1.0〜
5.0の範囲内でランクを決定した。
【0043】具体的には、各種の紙塗工組成物を塗工し
た塗工紙を同一台紙上に並べて、実施例1〜3はそれぞ
れ比較例1〜3を、実施例4〜14、比較例5〜9は比
較例4の紙塗工組成物を塗工した塗工紙を基準(得点
3.0)にとって、各得点を決定した。この試験を計3
回実施し、これらの試験結果の平均値を得点とした。 (8)分子量の測定 GPC(Gel Permeation Chroma
tography)法により、キャリアは水(ホウ酸塩
pH9.18緩衝液、キシダ化学(株)製)を使用し
た。ポリアクリル酸標準試薬(POLYMER LAB
ORATORIES社製)の分子量1250、296
5、18000のものを用いて検量線を作成した。カラ
ムはAsahipak GS−510(昭和電工社製)
を使用した。なお、GPCの測定に用いた装置は、コン
トローラーが島津製作所製LC−6A、UVディテクタ
ーが島津製作所製SPD−6Aである。
【0044】
【実施例1】攪拌速度制御可能な攪拌機、冷却管、温度
計の付いた容積1リットルのフラスコに、イタコン酸7
5g、アクリロニトリル25g、イオン交換水400
g、水酸化ナトリウム0.5gを室温で仕込んだ後、窒
素ガスを導入しながら撹拌し、系内の温度をウォーター
バスで85℃に昇温した。次にペルオキソ硫酸ナトリウ
ム10gを20gのイオン交換水に溶解させたものを系
内に添加し、85℃にて撹拌を続けた。1時間後に同量
のペルオキソ硫酸ナトリウムとイオン交換水を添加し、
3時間30分の間、85℃にて攪拌を続けた。反応開始
後4時間30分たったところで93℃まで昇温して1時
間保持した後、室温に冷却し、中和して暗褐色のカルボ
ン酸オリゴマーを得た。分子量は2756であった。
【0045】得られたカルボン酸オリゴマー0.03p
phとラテックスL1を11.7pph用い、前述の紙
塗工組成物調製手順と表2に従って固形分65%の紙塗
工組成物を調製した。高速塗工性評価と印刷適性試験を
行った結果を表3に示す。比較例1に比べて、高い高速
塗工性が得られ、印刷適性には問題がない。
【0046】
【比較例1】ラテックスとしてL1を使用して、各紙塗
工組成物を表2の配合に従って最終固形分が65%にな
るように調製した。ラテックスL1の量を12pphと
し、カルボン酸オリゴマーは入れなかった。この紙塗工
組成物を用いて、高速塗工性評価、印刷適性に関する各
試験を行った。評価結果を結果を表4に示す。
【0047】
【実施例2、3】ラテックスとしてL2、L3を11.
7pph各々使用し、実施例1で合成したカルボン酸オ
リゴマーを0.3pph使用して、各紙塗工組成物を表
2の配合に従って最終固形分が65%になるように調製
して、実施例2、3の紙塗工組成物とした。
【0048】これらの紙塗工組成物を用いて、高速塗工
性評価、印刷適性に関する各試験を行った。評価結果を
結果を表3に示す。ラテックスのモノマー組成の種類に
よらず、それぞれ同じラテックスを使用しながらカルボ
ン酸オリゴマーを含まない比例2、3に比べて高速塗工
性が向上し、印刷適性には問題のないことがわかる。
【0049】
【比較例2、3】物性評価用ラテックスとしてL2、L
3を使用した以外は比較例1と同様にして紙塗工組成物
を得た。この紙塗工組成物を用いて、高速塗工性評価、
印刷適性に関する各試験を行った。評価結果を結果を表
4に示す。
【0050】
【実施例4〜6】ラテックスとしてL4を使用し、実施
例1で得たカルボン酸オリゴマーの添加量を表3に記載
のように変えた以外は実施例1同様にして紙塗工組成物
を得、評価した。その内容及び評価結果を表3に示す。
【0051】
【比較例4】カルボン酸オリゴマーを添加せず、ラテッ
クス量を11pphとした以外は実施例4と同様にして
紙塗工組成物を調製した。高速塗工性評価、キャピラリ
ー粘度測定、印刷適性試験を行った結果を表4に示す。
【0052】
【実施例7】実施例1で得たカルボン酸オリゴマーをラ
テックスL4に1週間前に予め混合しておいた以外は実
施例4と同様にして紙塗工組成物を得た。高速塗工性評
価、キャピラリー粘度測定と印刷適性試験を行った結果
を表3に示す。比較例4に比べて、高い高速塗工性が得
られている。
【0053】
【実施例8〜13】表3に示すように、カルボン酸オリ
ゴマーの製造においてモノマー組成、開始剤添加量を変
えた以外は実施例1と同様にしてカルボン酸オリゴマー
を製造した。得られたカルボン酸オリゴマーとラテック
スL4を使用して、紙塗工組成物調製手順と表2に従っ
て固形分67.8%の紙塗工組成物を調製した。高速塗
工性評価、キャピラリー粘度測定、印刷適性試験を行っ
た。結果を表3に示す。本発明のカルボン酸オリゴマー
はキャピラリー粘度が高くても優れた性能を示すことが
わかる。
【0054】
【比較例5、6】表4のモノマー組成によった以外は、
実施例1と同様にしてカルボン酸オリゴマーを重合し
た。得られたオリゴマーとラテックスL4を使用して、
紙塗工組成物調製手順と表2に従って紙塗工組成物を調
製した。結果を表4に示す。いずれもオリゴマーを添加
しない比較例4よりキャピラリー粘度が低下しているに
もかかわらず、Vcの値は低く、高速塗工性が劣ってい
ることがわかる。
【0055】
【比較例7】カルボン酸オリゴマーの代わりに市販の分
散剤であるアロンT−40(東亜合成化学株式会社製)
を用いた以外は、比較例5と同様にして紙塗工組成物を
調製した。高速塗工性評価、キャピラリー粘度測定、印
刷適性試験を行った結果を表4に示す。
【0056】
【比較例8】500ccセパラブルフラスコにイソプロ
パノール140.6gを仕込み、メチルメタクリレート
30g、メタクリル酸45g、t−ドデシルメルカプタ
ン7.5gを入れてふたをした。ラウロイロパーオキサ
イド1.5gを加え、、容器を5分間窒素置換した。7
5℃のウォーターバスにつけ200rpmで攪拌し、6
時間反応させた。反応終了後、イソプロパノールを除去
せずに75℃において25%水酸化ナトリウム水溶液を
55g添加してpHを8とし、さらに水を150g添加
し冷却した。分子量を同じように測定したところ、96
30であった。紙塗工組成物調製手順と表2に従って紙
塗工組成物を調製した。高速塗工性評価、キャピラリー
粘度測定、印刷適性試験を行った。結果を表4に示す。
Vcは比較例4と同等であった。
【0057】
【比較例9】500ccセパラブルフラスコに水15
0.6gを仕込み、アクリルアミド22.7g、アクリ
ロニトリル4.2g、アクリル酸13.1gを入れてふ
たをした。25%水酸化ナトリウム水溶液3.2g滴下
してpHを3.6にした。容器を30分間窒素置換し
た。ペルオキソ硫酸ナトリウム1gを水30gに溶解し
て注入した。常温のウオーターバスにつけ200rpm
で攪拌し、5分後に亜硫酸水素ナトリウム1.2gを2
4gの水に溶解させたものを注入し10分観察したとこ
ろ、温度が約40℃まで上昇した。ここから30分で8
5℃まで温度が上昇した。2時間たって反応終了後、冷
却してから25%水酸化ナトリウム水溶液を添加してp
Hを9.4とした。この分子量は76800であった。
紙塗工組成物調製手順と表2に従って紙塗工組成物を調
製した。高速塗工性評価、キャピラリー粘度測定、印刷
適性試験を行った。結果を表4に示す。Vcは比較例4
より悪化した。
【0058】
【実施例14】500ccセパラブルフラスコに水20
0gを仕込み、アクリロニトリル25g、イタコン酸7
5g、水酸化ナトリウム0.5gを入れてふたをした。
硝酸第2鉄水溶液を鉄が0.0025g入るように添加
した。69%のパーブチルHを10g添加した。200
rpmで攪拌しながら80℃に昇温し、アスコルビン酸
ナトリウム11gを水50gに溶解した水溶液を3.5
時間に渡って滴下し続けた。さらに30分放置して反応
開始から4時間後、冷却して25%水酸化ナトリウム水
溶液39.4g滴下してpHを8.1にした。この分子
量は3085であった。紙塗工組成物調製手順と表2に
従って紙塗工組成物を調製した。高速塗工性評価、キャ
ピラリー粘度測定、印刷適性試験を行った。結果を表4
に示す。高速塗工性はやや向上した。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【発明の効果】本発明のカルボン酸オリゴマーは、ラテ
ックスを使用した紙塗工組成物に添加することにより、
印刷適性を低下させずに紙塗工組成物の高速塗工性を向
上させることができる。具体的には、ブレードコーター
で塗工する際にブリーディングの発生を抑えることがで
きる。
【0064】また、紙塗工組成物に使用するラテックス
が比較的単純な組成を有するラテックスであっても、本
発明のカルボン酸モノマーを添加することにより、印刷
適性を維持したまま、高速塗工性を向上せしめることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 35/00 C08L 35/00 D21H 19/44 D21H 1/28 Z //(C08F 222/02 5/00 Z 220:44 220:56)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)不飽和カルボン酸モノマー30〜
    95重量%、(b)シアン化ビニル系モノマー5〜50
    重量%、(c)(メタ)アクリルアミド類モノマー0〜
    10重量%および(d)その他のビニルモノマー0〜6
    5重量%を、水を溶媒として共重合して得られる、重量
    平均分子量が1000以上15000以下のカルボン酸
    オリゴマー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカルボン酸オリゴマーと
    ラテックスを含有するラテックス組成物であって、該ラ
    テックスの固形分に対し、該カルボン酸オリゴマーの固
    形分が0.5〜30重量%であるラテックス組成物。
  3. 【請求項3】 顔料と請求項1記載のカルボン酸オリゴ
    マーとラテックスを含有する紙塗工組成物であって、該
    顔料100重量部に対して、該カルボン酸オリゴマーを
    固形分で0.02〜6重量部含有する紙塗工組成物。
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