JPH1112498A - 粉体塗料の製造方法 - Google Patents

粉体塗料の製造方法

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JPH1112498A
JPH1112498A JP9171320A JP17132097A JPH1112498A JP H1112498 A JPH1112498 A JP H1112498A JP 9171320 A JP9171320 A JP 9171320A JP 17132097 A JP17132097 A JP 17132097A JP H1112498 A JPH1112498 A JP H1112498A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転する回転子の上部に設置した円筒体を通
して溶融混練された粉体塗料樹脂組成物を開口部より供
給でき、その外周上に均一な孔径を有する磁性材料をも
って形成された打ち抜き金網を備えた回転子と打ち抜き
金網を加熱する加熱手段を有する粉体塗料の製造装置に
おいて、回転する回転子に溶融混練された粉体塗料樹脂
組成物を供給することにより、径が1.0α〜20.0
α、長さが1.0α〜40.0α(但し、αは得られる
粉体塗料の平均粒径とする)の繊維状組成物とし、次い
でこれを任意の粉砕工程を用い、平均粒径がαである粉
体塗料を得る。 【解決手段】 製品の目標粒度に近い小さな粒径でか
つ、粒度分布の狭い繊維組成物を安定して得ることがで
きるため、粉砕工程で微粉や粗粒の発生を低減すること
が可能となる。つまり、分級工程の削減あるいは省力化
に伴う生産性の向上および作業環境の改善を行うことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体塗料の製造方
法、特に粉砕工程時に発生する微粉量が少ない粉体塗料
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料の製造方法としては乾式と湿式
がある。湿式法は粉体塗料組成物を溶剤に溶解あるいは
分散させ、塗装後に溶剤を除去させる方法であるため、
溶剤の取り扱いに多くの工程や付帯設備を必要とし、ま
た作業環境の点からもその利用は最近敬遠されつつあ
る。一方、乾式法は粉体塗料の各原料を溶融混練し、こ
れを冷却、粉砕する方法である。
【0003】冷却にはクーリングベルトが主として用い
られている。溶融混練組成物の冷却が不十分な場合に
は、冷却効率が低下し、場合によっては目標とする粒径
が得られない。粉砕には、パルペライザー、ビクトリー
ミル、ボールミル、ジェットミル等が用いられ、粉体の
性状と目標粒径に応じて使い分けられる。通常は、粉砕
効率を高めるために、5〜15mm程度の塊状にする粗粉
砕工程と、目標粒径までに粉砕する微粉砕工程に分けて
処理される。
【0004】流動浸漬法用粉体の場合平均粒径を40〜
80μm、静電塗装用の場合は30〜60μmにコント
ロールする必要があるが、ハンマーミル等の粗砕機を用
いた場合には、平均粒径は2〜5mmと大きく、且つ粒
度分布も数μmから10数mmと広くなる。一般的に、
粗粉砕物の粒径が、微粉砕後の目標粒径に近いほど微粉
砕に要する時間は短くなり、又粒度分布は狭いほど過粉
砕による微粉の発生を抑えることができるため、このよ
うな粗砕物を粉砕した場合には、粉砕時間が長くなると
共に、多くの微粉や粗粒が発生する。製品中に微粉が多
すぎると塗装作業性が悪化し、逆に粗粉が多すぎると塗
膜外観不良や粉体流動性不良に伴う経時劣化等の問題が
生じる。
【0005】使用する用途により最適な粒度分布は異な
るが、いずれの場合においても従来の製造方法における
粉砕工程では、得られる粉体の粒度分布は必要以上に広
いために分級工程を必要とする。分級された微粉や粗粒
を廃棄することは歩留まりの低下につながり、生産コス
トが高くなる。また、微粉や粗粒を回収し処理を行い製
品に加工することは加工費が高くなる。つまり、目標と
する粒度分布に対して微粉や粗粒が多い場合には生産効
率が低下し、高コストとなる。特に、微粉の発生は作業
環境の悪化を招く。
【0006】粉砕の効率を改善した粉体塗料の製造方法
は特開平8−218643号公報や特開平8−2949
16号公報に開示されている。この方法を用いることに
より、従来のハンマーミル等の粗砕工程を経た微粉砕工
程よりも発生する微粉量を低減することは可能である。
しかし、この方法のように溶融混練した樹脂を供給する
回転子がピン型ディスクあるいはベーン型ディスクで遠
心力のみを利用して溶融樹脂を繊維状とする場合には、
得られる生成物の大きさは不均一で且つ、目標とする粒
径に比べ大きくなる。例えばピン型ディスクの場合、供
給する樹脂の溶融粘度が低く糸状で回転子に連続供給し
た時には、樹脂は隣り合った2本のピンの間で遠心力に
より延ばされ、繊維状となるため、繊維の長さはピン間
距離よりも長くなる。
【0007】繊維長を短くするためにピン間距離を狭く
した場合には、ピン間の樹脂量が少なくなるために作用
する遠心力も小さくなりピン間より離れにくく、樹脂が
回転子内部で滞留することになる。滞留を防ぎ遠心力を
大きくするためには回転速度を上げる必要があり、大き
な動力を必要とすると共に、作業の安全性も低下する。
一方繊維の太さは樹脂供給量に依存するため、供給量が
十分少ないときは細くなるが、生産能力を上げるために
供給量を増やした場合には繊維径は太くなる。
【0008】また、供給する樹脂の溶融粘度が高い場合
や糸状での連続供給ができずに樹脂を断続的に回転ディ
スクに供給する場合には、局所的なピンに対しての樹脂
の供給となる。よって、局所的なピンにおいては樹脂は
過剰供給となり、ピンの空隙部全体より樹脂が押し出さ
れる形となるため不均一な板状で且つ極めて大きな形状
となる。このことはベーン型ディスクについても同様の
ことが言える。つまり、この方法では粉砕工程で効率よ
く目標粒度を得ることは不十分である。従来回転子を利
用した製造方法としては、特開昭50−121529号
公報、特開昭50−121530号公報、特開昭59−
203448号公報等に開示されているが、いずれも綿
状の製品を製造することを目的としており、本発明とは
異なるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は粉砕工程時に
発生する微粉や粗粒を低減することにより、従来の粉体
塗料の製造効率を大きく改善し、より低コストで且つ作
業環境に優れる粉体塗料を作る製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、粉体塗料の製
造効率を大きく改善し、より低コストで且つ作業環境に
優れる粉体塗料を作る製造方法について研究した結果な
されたものである。すなわち、回転する回転子の上部に
設置した円筒体を通して溶融混練された粉体塗料樹脂組
成物を開口部より供給でき、その外周上に孔を有する磁
性材料をもって形成された打ち抜き金網を備えた回転子
と打ち抜き金網を加熱する加熱手段を有する粉体塗料の
製造装置において、回転する回転子に溶融混練された粉
体塗料樹脂組成物を供給することにより、径が1.0α
〜20.0α、長さが1.0α〜40.0α(但し、α
は得られる粉体塗料の平均粒径とする)の繊維状組成物
とし、次いでこれを任意の粉砕工程を用い、平均粒径が
αである粉体とすることで粉砕工程時に発生する微粉や
粗粒を低減することができ、従来の粉体塗料の製造効率
を大きく改善し、より低コストで且つ作業環境に優れる
粉体塗料を作る製造方法である。
【発明の実施の形態】
【0011】本発明における溶融混練された粉体塗料樹
脂組成物とは、従来の乾式工程における冷却工程直前の
ものを意味する。すなわち、樹脂、硬化剤、充填材、顔
料、その他添加剤などの各種原料をドライブレンドし、
2軸押出機等の加熱混練機により溶融、均一分散体とな
ったなったものである。樹脂の種類は限定されるもので
はなく、エポキシ樹脂、エポキシ−ポリエステル樹脂、
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル−ポリエス
テル樹脂、ポリイミド等の熱硬化性樹脂、およびポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、フッ素系樹脂等
の熱可塑性樹脂あるいはこれらの変性系、混合系のいず
れも適応される。硬化剤は樹脂に応じて選ばれる。熱膨
張率の低下や衝撃性向上のためにシリカ粉末、炭酸カル
シウム粉末、タルク粉末、マグネシア粉末、木粉等の充
填剤や必要に応じ顔料、カップリング剤、レベリング剤
等の添加剤を配合することができる。
【0012】本発明によれば、その外周上に孔を有する
磁性材料をもって形成された打ち抜き金網を備えた回転
子と打ち抜き金網上部に設置した励磁コイルに交流電源
を通電させることにより、打ち抜き金網を加熱する粉体
塗料の製造装置において、回転する回転子の上部に設置
した円筒体を通して溶融混練された粉体塗料樹脂組成物
を開口部より供給し、加熱された打ち抜き金網と接触す
ることにより、樹脂の溶融粘度が低下するため遠心力で
飛散させることで容易に微粒子あるいは繊維状物とする
ことができ、粉砕工程時に発生する微粉や粗粒を低減で
きる粉体塗料の製造方法が提供できる。
【0013】次に本発明の一例を図面にて説明する。第
1図に本発明の粉体塗料の製造方法を実施するための概
略図、第2図に回転子及び励磁コイル、第3図に回転子
の上部に設置する円筒体を示す。二軸押出機7で溶融混
練された樹脂は内壁と外壁の間に冷媒を通し冷却された
円筒体4を通して回転子1に供給される。この時、円筒
体4が冷却されていない場合には、樹脂が円筒体の壁に
付着しやすく、安定した樹脂の供給が困難となり好まし
くない。回転子1はモーター8と接続されており、任意
の回転数で回転させることができる。回転子の外周上に
設置した上部に設置した孔を有する磁性材料をもって形
成された打ち抜き金網2はその上部に備えられた励磁コ
イル3に交流電源を通電させることによって発生する交
番磁束の通過に伴う、うず電流損やヒステリシス損によ
り発熱する。なお、この磁性材料は例えば鉄材や珪素鋼
等があげられ、1種類あるいは2種類以上の磁性材料を
複合して使用することができる。樹脂は回転子供給後、
遠心力により加熱された打ち抜き金網2に飛行移動す
る。
【0014】加熱された打ち抜き金網2に接触した樹脂
は溶融粘度が低下し、容易に打ち抜き金網2の孔を通過
し吐出される。加熱する温度は、適用する樹脂の特性に
より任意に設定することができる。熱硬化性樹脂を用い
る場合は、加熱温度を上げすぎると樹脂の硬化が進み特
性の劣化や打ち抜き金網2の孔で堆積が進むことがある
が、適当な温度条件の場合においては、樹脂と打ち抜き
金網2の接触時間が極めて短いために特性への影響は極
めて少ない。吐出された繊維状組成物は回転子1の周囲
に設置した外槽6で捕集される。外槽6の内径は小さす
ぎると繊維状組成物が十分冷却されないために内壁への
付着や、樹脂同士の融着が生じる恐れがあるため、好ま
しくない。一般には、回転子の回転により空気の流れが
生じ、冷却効果が得られるが必要に応じて冷風を導入し
たり、外槽をチラー等で冷却しても良い。外槽の大きさ
は、例えば回転子の直径が20cmの場合、内径は60
cmあれば付着や融着を防ぐことができる。
【0015】得られる粉体塗料の平均粒径をαとする
と、捕集される繊維状組成物の径は1.0α〜20.0
α、長さが1.0α〜40.0αに調整される。繊維径
及び繊維長は溶融粉体塗料樹脂組成物の供給速度、溶融
粘度や回転子の回転速度、及び打ち抜き金網の孔径、加
熱温度で調整される。繊維状組成物の径が20.0α以
上もしくは繊維長さが40.0αの場合、後の粉砕工程
で発生する微粉や粗粒の低減効果が少なく生産性の向上
や作業環境の改善が十分得られない。
【0016】繊維状組成物の粉砕には、任意の粉砕工程
を用いる事ができる。ボールミル、ビクトリーミル、ジ
ェットミル、パルペライザー等いずれの方式も適用可能
である。ついで、ミクロンセパレーター、サイクロン、
ターボスクリーナー、篩い等の分級機により微粉や粗粒
を除去し目標の粒度分布を有する粉体塗料を得る。本発
明により得られた粉体塗料は、粉砕工程で発生する微粉
や粗粒が少ないため、分級工程が省略できるかまたは、
省力化ができる。
【0017】
【実施例】本発明を実施例により更に詳しく説明する。 《実施例1》 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量850)5kg、結晶シリカ粉末5kg、2−
メチルイミダゾール0.06kg、レベリング剤0.0
2kgをヘンシェルミキサーでブレンド後、二軸押出機
にて溶融混練し、120℃の溶融粉体塗料樹脂組成物と
した。これを1.2mmの孔径を有し、励磁コイルで1
20℃に加熱した打ち抜き金網を備えた直径13cmで
3000r.p.mで回転している回転子に供給し、平
均繊維径500μm、平均繊維長1.2mmの繊維状組
成物を得た。これをパルペライザーにて4000回転で
粉砕したところ、5μm以下の微粉および200μm以
上の粗粒を含まない平均粒径70μmの粉体塗料を得
た。
【0018】《実施例2》 実施例1で得た120℃の
溶融粉体塗料樹脂組成物を0.6mmの孔径を有し、励
磁コイルで120℃に加熱した打ち抜き金網を備えた直
径13cmで3000r.p.mで回転している回転子
に供給し、平均繊維径270μm、平均繊維長1.0m
mの繊維状組成物を得た。これをパルペライザーにて4
000回転で粉砕したところ、10μm以下の微粉およ
び180μm以上の粗粒を含まない平均粒径65μmの
粉体塗料を得た。
【0019】《比較例1》 ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(エポキシ当量850)5kg、結晶シリカ粉末
5kg、2−メチルイミダゾール0.06kg、レベリ
ング剤0.02kgをヘンシェルミキサーでブレンド
後、二軸押出機にて溶融混練した。クーリングベルトで
冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕を行い平均粒径800
μm、粒度分布40μm〜10mmの粗粉砕物を得た。
これをパルペライザーにて4000回転で粉砕したとこ
ろ、10μm以下の微粉を11wt%および180μm
以上の粗粒を8%含んだ平均粒径70μmの粉体塗料を
得た。
【0020】
【発明の効果】 本発明における粉体塗料の製造方法で
は、製品の目標粒度に近い小さな粒径でかつ、粒度分布
の狭い繊維組成物を安定して得ることができるため、粉
砕工程で微粉や粗粒の発生を低減することが可能とな
る。つまり、分級工程の削減あるいは省力化に伴う生産
性の向上および作業環境の改善を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉体塗料製造方法を実施するための、
樹脂の溶融混練から繊維状生成物製造までの一例であ
る。
【図2】本発明に使用する回転子及び励磁コイルの断面
図の一例である。
【図3】溶融混練された粉体塗料樹脂組成物を回転子に
導入する円筒体の断面図の一例である。
【符号の説明】
1 回転子 2 打ち抜き金網 3 励磁コイル 4 円筒体 5 交流電源発生装置 6 外槽 7 二軸押出機 8 モーター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する回転子の上部に設置した円筒体
    を通して溶融混練された粉体塗料樹脂組成物を開口部よ
    り供給でき、その外周上に孔を有する磁性材料をもって
    形成された打ち抜き金網を備えた回転子と打ち抜き金網
    を加熱する加熱手段を有する粉体塗料の製造装置におい
    て、回転する回転子に溶融混練された粉体塗料樹脂組成
    物を供給することにより、径が1.0α〜20.0α、
    長さが1.0α〜40.0α(但し、αは得られる粉体
    塗料の平均粒径とする)の繊維状組成物とし、次いでこ
    れを任意の粉砕工程を用い、平均粒径がαである粉体と
    することを特徴とする粉体塗料の製造方法。
  2. 【請求項2】 回転子上部に設置した円筒体は2重管式
    であり、内壁と外壁の間に冷媒を通すことにより円筒体
    を冷却できる請求項1記載の粉体塗料の製造方法。
  3. 【請求項3】 回転子の外周上に孔を有する磁性材料を
    もって形成された打ち抜き金網は、その上部に備えられ
    た励磁コイルに交流電源を通電させることによって加熱
    できる請求項1記載の粉体塗料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007270043A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Hosokawa Funtai Gijutsu Kenkyusho:Kk 粉体塗料粒子及びその製造方法
WO2013024669A1 (ja) * 2011-08-15 2013-02-21 国立大学法人山梨大学 熱可塑性ポリマー微粒子からなるマイクロビーズの製造手段
JP2013072028A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd 多孔質粉体塗料粒子及びその製造方法並びにエポキシ樹脂粉体塗料組成物

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