JPH11128275A - 移送装置 - Google Patents

移送装置

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JPH11128275A
JPH11128275A JP9298757A JP29875797A JPH11128275A JP H11128275 A JPH11128275 A JP H11128275A JP 9298757 A JP9298757 A JP 9298757A JP 29875797 A JP29875797 A JP 29875797A JP H11128275 A JPH11128275 A JP H11128275A
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chassis
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Fumiaki Kato
文彰 加藤
Masahiro Wakasugi
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Araco Co Ltd
Aichi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】身障者を乗せて車椅子と車両間を移送するのに
適した移送装置であって、車椅子との間の移乗、車両用
シートとの間の移乗の際の介護作業を軽減する。 【解決手段】キャスタ付き車台10、車台10上に起立
する支持機構20、支持機構20に上下方向に移動可能
に組付けられた昇降機構30、昇降機構30を上下方向
に移動させる駆動機構40、昇降機構30に組付けられ
た座部機構50を備えた移送装置であり、車台10の前
側中央部にキャスタ12を、その左右各端部に脚部1
5、16を備え、かつ、後側の左右各端部にそれぞれキ
ャス13,14タを備えており、各脚部15、16は3
個のキャスタ12〜14が接地した状態では非接地状態
に設定されている移送装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体障害者、身体
弱者等を乗せて目的の場所まで移動させるための移送装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、身体障害者の乗降に適した車両、
所謂福祉車両の開発が進み、例えば、車椅子の使用者
や、寝たきりの人等の身体弱者(以下身障者ということ
がある)を乗車させたり降車させることが頻繁に行われ
るようになってきている。
【0003】福祉車両に関しては、車両用シートを一体
的に備えたリフターを装備し、身体弱者をリフター上の
車両用シートに着座させて、リフターにより車室内に搬
入して着座姿勢を保持した状態で乗車させ、かつ、乗車
姿勢を保持した状態で車外へ搬出させるごとき優れた福
祉車両が開発されている。
【0004】しかしながら、このような優れた車両に対
する乗降においても、車椅子の使用者にあっては、車椅
子からリフター上の車両用シートへの移乗や、リフター
上の車両用シートから車椅子への移乗の際には、介護者
が身障者を抱いて移動させる等の重労働を必要としてい
る。また、ベッド上の身障者にあっては、これらの重労
働に加えて、さらに、身障者をベッドから車両のリフタ
ーまでの移動や、車両のリフターからベッドまでの移動
を行わなければならず、これらの移動手段が問題にな
る。
【0005】身障者の移動手段に関しては、特開平8−
243123号公報に「床走行型昇降機」なる名称で移
送装置が提案されている。
【0006】当該移送装置は、キャスタ付き車台と、車
台上に上下方向に移動可能に組付けられた昇降フレーム
と、昇降フレームを上下方向に移動させる駆動機構と、
昇降フレームに組付けられて前後に延びる上部フレーム
と、上部フレームに支持された座部を備え、座部に身障
者を着座させて目的の場所に移動させるとともに、昇降
フレームの駆動により座部の高さを身障者の乗り降りに
最適な位置に調整できるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、当該移送装置
を車両の乗降者用に使用すれば、身障者の車両に対する
乗降の際の介護者の労働を大いに軽減できることは明ら
かである。しかしながら、当該移送装置は屋内専用のも
ので凹凸路面上での移動を考慮されてはおらず、屋外で
の使用に不可避である凹凸路面上での移動には適さな
い。 また、当該移送装置において、座部の形状、大き
さが一定であるため、設定された身障者の体格とは大き
な差がある人の着座には適さず、しかも、同一人の場合
でも、寒暖の差が大きい季節での服装の大きな相違によ
っても着座には適さない場合が生じることがある。
【0008】さらにまた、車両の乗降者用に使用する移
送装置にあっては、目的地毎に使用するため車室内に収
容する必要があり、この場合には、車室内に大きな収容
空間を要することなく収容できることが不可欠である。
しかしながら、当該移送装置は一体構造であって大きな
収容空間を要するため、車室内への収容には適さない。
【0009】従って、本発明の目的は、身障者の車両乗
降の際の移動手段として適した移送装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は移送装置に関す
るもので、当該移送装置は、キャスタ付き車台と、同車
台上に起立する支持機構と、同支持機構に上下方向に移
動可能に組付けられた昇降機構と、同昇降機構を上下方
向に移動させる駆動機構と、前記昇降機構に組付けられ
た座部機構を備え、同座部機構に人を着座させて目的の
場所に移動させるための移送装置であり、前記車台は、
前後のいづれか一方の左右の中央部に第1のキャスタを
備えるとともに左右の各端部に脚部を備え、かつ、前後
のいづれか他方の左右の各端部に第2のキャスタを備え
ていて、前記各脚部は前記3個のキャスタが接地した状
態では非接地状態に設定されていることを特徴とするも
のである。
【0011】本発明に係る移送装置においては、前記座
部機構を、前記昇降機構に組付けられて前後方向に延び
る左右一対の支持アームと、これら両支持アームにて支
持されて上方へ開口する座部を形成するハンモックを備
えた構成とするとともに、前記各支持アームを前記昇降
機構に対して左右方向に移動可能に組付けて、前記座部
の開口幅を拡大、縮小可能に構成することが好ましい。
【0012】また、本発明に係る移送装置においては、
前記昇降機構を前記座部の前方に位置する把持部を備え
た構成とするとともに、同把持部と前記ハンモック間に
前記座部の着座者を支持する支持ベルトを配設する構成
とすることが好ましい。
【0013】また、本発明に係る移送装置においては、
前記支持機構を前記車台に対して離脱可能に組付け、前
記座部機構を前記移動機構に対して離脱可能に組付ける
構成とすることが好ましい。
【0014】
【発明の作用・効果】かかる構成の移送装置において
は、介護者は、当該移送装置を目的の場所に移動させる
ことができるとともに、目的の場所にて座部を最適の高
さに調整することができる。このため、介護者は身障者
を、目的の場所に応じて最適高さに調整した座部に着座
させて、この状態で、他の目的の場所である車両のリフ
ターの位置に移動させることができ、かつ、移動位置に
て座部を最適高さに調整してリフター上の車両用シート
に着座させることができる。
【0015】この間の介護者の介護作業は、身障者を、
目的の場所からの移乗に適した高さの座部に着座させる
作業と、移送装置を目的の場所へ移動させる作業と、目
的の場所への移乗に適した座部から移乗させる作業であ
って、介護作業の労力を従来の介護作業に比較して大幅
に軽減させることができる。
【0016】なお、各介護作業を上記とは逆の手順で行
えば、車両用シートからの座部への移乗、座部から目的
の場所への移乗を、上記と同様に大きな労力を要するこ
となく行うことができる。
【0017】しかして、当該移送装置においては、その
移動手段として、前後のいずれか一方の左右の中央部に
設けた第1のキャスタと、前後のいずれか他方の左右の
各端部に設けた第2のキャスタの3個のキャスタを採用
している。このため、当該移送装置の凹凸状態の路面上
での設置および移動が安定し、屋外での使用に適してい
る。
【0018】また、当該移送装置においては、前後のい
ずれか一方の左右の各端部に第1のキャスタを挟んで脚
部を設けて、各脚部を3個のキャスタが接地した状態で
は非接地状態になるように設定している。このため、路
面の状態によっては、移送装置を3個のキャスタでは安
定した姿勢に設置しえない状況が発生しても、各脚部が
接地して移送装置を安定した姿勢に保持する。このた
め、当該移送装置は、この点からも屋外での使用に適し
ている。
【0019】本発明に係る移送装置において、前記座部
機構を、前記昇降機構に組付けられて前後方向に延びる
左右一対の支持アームと、これら両支持アームにて支持
されて上方へ開口する座部を形成するハンモックを備え
た構成とするとともに、前記各支持アームを前記昇降機
構に対して左右方向に移動可能に組付けて、前記座部の
開口幅を拡大、縮小可能に構成すれば、座部を体格の異
なる多くの身障者の着座に対応できるとともに、冬季の
着膨れの状態、夏期の薄着の状態等の身障者にも的確に
対応できる。
【0020】また、本発明に係る移送装置において、支
持機構を車台に対して離脱可能に組付け、座部機構を昇
降機構に対して離脱可能に組付けるように構成すれば、
移送装置を非使用時には分解してコンパクトな状態で収
容できるとともに、使用時には容易に組立てることがで
きるため、車両の搭載にも適している。
【0021】なお、以上の各移送装置においては、昇降
機構を座部の前方に位置する把持部を備えた構成とし
て、同把持部とハンモック間に座部の着座者を支持する
支持ベルトを配設するように構成することが好ましい。
これにより、着座者は把持部を自ら把持して着座姿勢を
保持することとにより不安感を解消させることができ、
かつ、支持ベルトにより着座姿勢を一層的確に保持する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明すると、図1および図2には、本発明に係る移送装置
の一例が示されている。当該移送装置は、車台10、支
持機構20、昇降機構30、駆動機構40、および座部
機構50にて構成されている。
【0023】車台10は、図1〜図3に示すように、パ
イプ製でコ字状のベースフレーム11と、3個のキャス
タ12,13,14と、2本の脚部15,16とからな
り、ベースフレーム11の前側の左右隅部には係止ワイ
ヤ17a,17bが設けられている。各係止用ワイヤ1
7a,17bは、ベースフレーム11における前側フレ
ーム部11aと左側フレーム部11b間、および前側フ
レーム部11aと右側フレーム部11c間に架橋状に設
けられて、ベースフレーム11の内側に位置している。
【0024】各キャスタ12〜14においては、1個の
第1のキャスタ12は大径のもので、ベースフレーム1
1の前側フレーム部11aの左右の中央部に四方向に回
転自在に組付けられており、かつ、2個の第2のキャス
タ13,14は小径のもので、左右のフレーム部11
b,11cの後端部に四方向に回転自在に組付けられて
いる。
【0025】各脚部15,16は、ワイヤを屈曲して形
成されているもので、ベースフレーム11の前側の左右
隅部に設けられて下方へ突出している。各脚部15,1
6の長さは、3個のキャスタ12〜14が接地した状態
ではわずかに浮遊した非接地状態となる寸法に設定され
ている。
【0026】支持機構20は、図1および図2,図4お
よび図5に示すように、門形のガイドフレーム21と、
V字形状の支持フレーム22と、サイドフレーム23を
主要部材としている。支持フレーム22は、その左右の
各フレーム部22a,22bの上端部が後方へわずかに
屈曲していて、屈曲部の先端にてガイドフレーム21に
おける左右の各フレーム部21a,21bの上端部に固
着されている。サイドフレーム23は、ガイドフレーム
21の各フレーム部21a,21bの下方の部位に固着
されている。
【0027】支持フレーム22とサイドフレーム23と
は、サイドフレーム23の左右の中央部と支持フレーム
22の下端部とに固着した連結プレート24にて互いに
連結されている。これにより、ガイドフレーム21,支
持フレーム22、サイドフレーム23の3者が一体とな
って、支持機構20を構成している。
【0028】かかる支持機構20においては、ガイドフ
レーム21の各フレーム部21a,21bの下端部に係
合部25a,25bが設けられており、また、支持フレ
ーム22の下端部に係合部26が設けられている。各係
合部25a,25bは後方へ下降傾斜する凹所を有する
爪部に形成されており、また、係合部26は後方へ開口
するコ字状断面の係合凹所に形成されている。
【0029】支持機構20における各係合部25a,2
5bは、ベースフレーム11に設けた各係止ワイヤ17
a,17bに係止されるもので、各係止ワイヤ17a,
17bとともに支持機構20の後側のロック機構を構成
する。
【0030】また、支持機構20における係合部26
は、ベースフレーム11の前側フレーム部11aに離脱
可能に嵌合するもので、係合部26には、図6に示すよ
うに、凹所の内外を貫通する貫通孔26aが形成されて
おり、貫通孔26aにはストッパピン27のピン部27
aが抜差し可能に貫通している。ストッパピン27は、
ピン部27aの上端部にボール状の握部27bを備えて
おり、係合部26に進退可能に螺合するネジ26bによ
り抜止めされている。
【0031】ストッパピン27のピン部27aの先端
は、貫通孔26aを貫通している状態では、ベースフレ
ーム11の前側フレーム部11aに設けた貫通孔11d
を挿通し、支持フレーム22をベースフレーム11に離
脱可能に組付ける。従って、支持機構20における係合
部26は、ストッパピン27、および前側フレーム部1
1aの貫通孔11dとともに、支持機構20の後側のロ
ック機構を構成する。
【0032】昇降機構30は、図1および図2、図4お
よび図5に示すように、左右一対の昇降部材31,32
と、両昇降部材31,32を互いに連結するクロスメン
バ33と、把持部材34により構成されている。
【0033】昇降部材31,32は、ガイドブラケット
31a,32aと、ガイドブラケット31a,32aに
回転可能に支持された前後一対のガイドローラ31b,
31c、32b,32cとにより構成されており、各ガ
イドローラ31b,31cはガイドフレーム21の左側
フレーム部21aの外周に嵌合可能であり、また、各ガ
イドローラ32b,32cはガイドフレーム21の右側
フレーム部21bの外周に嵌合可能である。
【0034】クロスメンバ33は、ガイドフレーム21
の左右両フレーム部21a,21b間の間隔と略同一の
寸法のもので、その各端部にて各ガイドブラケット31
a,32aの前側内面に固着されている。なお、各ガイ
ドローラ31b,32bは、クロスメンバ33に設けた
左右の各ブラケット33a,33bにも回転可能に支持
されている。
【0035】把持部材34は、ハンドル部34aと、ハ
ンドル部34aの左右の各端部から下方に突出するアー
ム部34bとからなり、各アーム部34bの下端部を各
ガイドブラケット31a,32aの外側面に固着するこ
とにより、両昇降部材31,32に組付けられている。
【0036】かかる昇降機構30は、ガイドフレーム2
1に、左側の昇降部材31の両ガイドローラ31b,3
1c間に左側フレーム部21aを挿通した状態で、ま
た、右側の昇降部材32の両ガイドローラ32b,32
c間に右側フレーム部21bを挿通した状態で組付けら
れているとともに、クロスメンバ33の左右の中央部に
設けた左右一対のブラケット33c,33dを介して、
後述する駆動機構40の昇降部材42に連結されて組付
けられている。
【0037】昇降機構30は、この組付け状態において
は、昇降部材31の各ガイドローラ31b,31cが左
側フレーム部21aの外周に前後から嵌合し、かつ、昇
降部材32の各ガイドローラ32b,32cが右側フレ
ーム部21bの外周に前後から嵌合して駆動機構40に
支持されており、駆動機構40の駆動により、ガイドフ
レーム21に沿って昇降する。
【0038】駆動機構40は、図4および図5,図8〜
図10に示すように、スクリューシャフト41、昇降部
材42、ギヤ機構43、クラッチ機構44、ロック機構
45、および駆動ハンドル46にて構成されている。
【0039】スクリューシャフト41は、その下端部に
て支持機構20のサイドフレーム23の中央部に回転可
能に支持され、かつ、その上端部にてガイドフレーム2
1の上側フレーム部21cの中央部に配設したギヤ機構
43に連結されていて、ガイドフレーム21の左右の中
央部に起立している。スクリューシャフト41は、この
状態でボールネジ軸を構成している。
【0040】昇降部材42は、その本体がボールナット
に構成されていてスクリューシャフト41上に螺合して
おり、本体とスクリューシャフト41間の螺旋状溝には
多数のボールが介装されている。これにより、昇降部材
42は、スクリュウーシャフト41の正逆回転により、
スクリューシャフト41上を昇降する。なお、昇降部材
42は、一対のブラケット33c,33dを介して、昇
降機構30のクロスメンバ33に連結されている。
【0041】ギヤ機構43は、ギヤボックス43a内に
大径のベベルギヤ43bと、小径のベベルギヤ43cを
回転可能に収容して構成されている。大径のベベルギヤ
43bは、ギヤボックス43aに水平状態に支持された
回転軸43d上に一体回転可能に組付けられて垂直状態
に支持されている。小径のベベルギヤ43cは、ギヤボ
ックス43aに垂直状態に支持されたスクリューシャフ
ト41の上端部に一体回転可能に組付けられて水平状態
に支持されていて、大径のベベルギヤ43bと噛合して
いる。
【0042】クラッチ機構44、ロック機構45、およ
び駆動ハンドル46は、回転軸43dにおけるギヤボッ
クス43aから突出した軸部上にて一体的に構成されて
いるもので、クラッチ機構44は、一対の摩擦クラッチ
プレート44a,44bと、駆動部材44cを備え、ロ
ック機構45はラチェットギヤ45aとラチェット45
bを備えている。
【0043】回転軸43dにおいては、そのギヤボック
ス43aから突出した軸部上に外向フランジ部43eが
一体的に形成されており、同フランジ部43eの外側の
軸部上に、クラッチプレート44a、ラチェットギヤ4
5a、およびクラッチプレート44bが回転可能に組付
けられている。また、回転軸43dの外端部はネジ部4
3fに形成されていて、このネジ部43f上に駆動部材
44cが進退可能に螺合しており、回転軸43dの外端
面には押え部材47aが固定されている。
【0044】クラッチプレート44bと押え部材47a
との間隔は、駆動部材44cが軸方向へわずかに移動し
得る寸法に設定されており、駆動部材44cに固着した
駆動ハンドル46を回転操作することにより駆動部材4
4cを前進させて、ラチェットギヤ45aを、両クラッ
チプレート44a,44bを介して、外向フランジ部4
3eと駆動部材44cとにより挟持して、駆動ハンドル
46の回転力を回転軸43dに伝達可能とする。また、
駆動ハンドル46を逆方向へ回転操作して駆動部材44
cを後退させると、ラチェットギヤ45aに対する上記
した挟持状態が解除され、回転軸43dは各クラッチプ
レート44a,44b、ラチェットギヤ45a、および
駆動部材44cに対して自由状態となる。
【0045】ロック機構45を構成するラチェット45
bは、ギヤボックス43aの外側面に固着した取付部に
螺着した支持ボルト45c上に回転可能に支持されて、
ラチェットギヤ45aに対して図10に示す状態に噛合
している。また、押え部材47aには係合突起47bが
設けられており、係合突起47bは駆動ハンドル46の
回転軌跡内に延びていて、駆動ハンドル46と係合可能
となっている。
【0046】ラチェット45bは、ラチェットギヤ45
aにおける図10の時計方向(矢印方向)への回転を許
容するとともに、反時計方向への回転を規制すべく機能
する。なお、駆動機構40においては、回転軸43dが
時計方向へ回転した場合には昇降機構42を上昇させ、
反時計方向へ回転した場合には昇降機構42を下降させ
る。
【0047】かかる構成の駆動機構40においては、駆
動ハンドル46を正方向へ回転操作することにより、回
転軸43dが図10の図示時計方向に回転し、同時に駆
動部材44cが前進して両クラッチプレート44a,4
4bを介して、ラチェットギヤ45aを回転軸43dに
結合させる。これにより、回転軸43dはラチェットギ
ヤ45aと一体に図示時計方向に回転して両ベベルギヤ
43b,43cを介してスクリューシャフト41を正方
向に回転させ、昇降機構30を上昇させる。
【0048】昇降機構30は、駆動ハンドル46の回転
操作を解除することにより停止するが、駆動ハンドル4
6の回転操作を解除した場合には、ラチェット45bの
ラチェットギヤ45aに対する噛合作用により回転軸4
3dの逆方向への回転が規制されるため、昇降機構30
はその停止位置に保持される。
【0049】一方、この状態で駆動ハンドル46を逆方
向へ回転操作すると、駆動部材44cが後退して両クラ
ッチプレート44a,44bを解放してラチェットギヤ
45aの回転軸43dに対する結合を解除し、同時に、
駆動ハンドル46が係合突起47bに係合して回転軸4
3dを図10の図示反時計方向へ回転する。これによ
り、回転軸43dは、ラチェットギヤ45aとラチェッ
ト45bとの噛合を保持した状態で図示反時計方向へ回
転し、両ベベルギヤ43b,43cを介してスクリュー
シャフト41を逆方向に回転させ、昇降機構30を下降
させる。
【0050】昇降機構30は、駆動ハンドル46の逆方
向への回転操作を解除することにより停止するが、駆動
ハンドル46を正方向へわずかに回転操作することによ
り、昇降機構30はその停止位置に保持される。
【0051】すなわち、駆動ハンドル46を正方向へわ
ずかに回転操作すると、駆動部材44cが前進して両ク
ラッチプレート44a,44bを介してラチェットギヤ
45aを回転軸43dに結合させ、ラチェット45bの
ラチェットギヤ45aに対する噛合作用により回転軸4
3dの逆方向への回転が規制されるため、昇降機構30
はその停止位置に保持される。
【0052】座部機構50は、図1および図2に示すよ
うに、左右一対の支持アーム51,52、ハンモック5
3、および支持ベルト54にて構成されている。
【0053】各支持アーム51,52は、所定長さのア
ーム部51a,52aと、アーム部51a,52aの先
端部に設けた掛止部51b,52bとからなるもので、
掛止部51b,52bは下方へ開口する断面コ字状に形
成されている。各支持アーム51,52は、図7に示す
ように、掛止部51b,52bを昇降機構30を構成す
るクロスメンバ33に上方から掛止することにより組付
けられていて、クロスメンバ33に沿って左右方向へ移
動可能に組付けられている。
【0054】ハンモック53は、皮革、合成樹脂シー
ト、編織布等の素材からなるもので、その左右の各端部
には筒部53a,53bを備え、各筒部53a,53b
を各支持アーム51,52のアーム部51a,52aに
挿通することにより、支持アーム51,52に支持され
ている。ハンモック53は、この支持状態では上方へ開
口する座部を構成するが、各支持アーム51,52を左
右方向へ移動させることにより、座部の開口幅を調整す
ることができる。
【0055】支持ベルト54は、長尺のメインベルト5
4aと、左右一対の短尺のサブベルト54b,54cと
により構成されている。メインベルト54aは、昇降機
構30における把持部材34のハンドル部34aに設け
た各ガイド部34cを通して取付けられており、各サブ
ベルト54b,54cは、ハンモック53の各筒部53
a,53bの後端部に取付けられている。
【0056】かかる支持ベルト54においては、メイン
ベルト54aの左端部が右側サブベルト54cに離脱可
能に連結され、かつ、メインベルト54aの右端部が左
側サブベルト54bに離脱可能に連結されるもので、ハ
ンモック53上に着座した身障者の背部を交差状態で支
持する。
【0057】かかる構成の移送装置においては、介護者
は、当該移送装置を目的の場所に移動させることができ
るとともに、目的の場所にて座部を最適の高さに調整す
ることができる。
【0058】例えば、目的の場所がベッドである場合に
は、身障者をベッドの端部に着座させて、ハンモック5
3を身障者の尻に身障者の体を左右に倒しながら敷き、
次いでハンモック53の各筒部53a,53bに取外さ
れ状態にある各支持アーム51,52のアーム部51
a,52aを挿通する。この状態で、当該移送装置を移
動して、そのクロスメンバ33を各支持アーム51,5
2の掛止部51b,52bに接近させて、各掛止部51
b,52bをクロスメンバ33に掛止することにより、
各支持アーム51,52をクロスメンバ33する。
【0059】その後、昇降機構30を操作することによ
り、座部機構50を上昇させて身障者をベッドから所定
の高さに浮かせ、この浮上状態を保持して当該移送装置
を車両の近傍に移動させ、身障者を車室内から搬出され
ているリフター上の車両用シートの着座部の上方に位置
させる。図1の2点鎖線は、身障者が座部機構50に着
座している状態を示している。
【0060】この状態で、昇降機構30を下降させれ
ば、身障者をハンモック53ごと車両用シートの着座部
に着座させることができる。着座させた後、当該移送装
置を車両用シートから遠のく方向へ移動させれば、ハン
モック53の各筒部53a,53bから各支持アーム5
1,52が抜け出る。
【0061】最後に、リフターを操作して車両用シート
を車室内に搬入すれば、車両用シートに着座している身
障者はその着座姿勢を保持したまま乗車することができ
る。なお、ハンモック53は身障者の尻に敷いたままで
もよく、また抜き取ってもよい。
【0062】また、以上の操作を上記とは略逆の手順で
行えば、乗車中の身障者を車両用シートに着座したまま
車外へ搬出させて当該移送装置に移乗させ、かつ、ベッ
ド上に移乗させることができる。なお、車椅子上の身障
者に対しても、上記の操作を略同様の手順で行えば、車
椅子上の身障者を乗車させ、かつ、車室内の車両用シー
トに着座する身障者を車椅子に移乗させることができ
る。
【0063】このように、当該移送装置の使用によれ
ば、介護者の介護作業は、身障者を、目的の場所からの
移乗に適した高さの座部に着座させる作業と、移送装置
を目的の場所へ移動させる作業と、移乗に適した座部か
ら目的の場所へ移乗させる作業となり、介護作業の労力
を従来の介護作業に比較して大幅に軽減させることがで
きる。
【0064】ところで、当該移送装置においては、その
移動手段として、車台10の前部に設けた第1のキャス
タ12と、後部の左右両側に設けた第2のキャスタ1
3,14の3個のキャスタを採用している。このため、
当該移送装置の凹凸状態の路面上での設置および移動が
安定し、屋外での使用に適している。
【0065】また、当該移送装置においては、車台10
の前側の左右の両側に第1のキャスタ12を挟んで2本
の脚部15,16を設けて、各脚部15,16を3個の
キャスタ12〜14が接地した状態では非接地状態にな
るように設定されている。このため、路面の状態によっ
ては、移送装置を3個のキャスタ12〜14では安定し
た姿勢に設置しえない状況が発生しても、各脚部15,
16が接地して移送装置を安定した姿勢に保持する。こ
のため、当該移送装置は、この点からも屋外での使用に
適している。
【0066】また、当該移送装置においては、座部機構
50を構成する各支持アーム51,52を昇降機構30
のクロスメンバ33に左右方向に移動可能に組付けて、
ハンモック53にて構成される座部の開口幅を拡大、縮
小可能に構成している。このため、座部の開口幅を調整
することにより、体格の異なる多くの身障者に対応でき
るとともに、冬季の着膨れの状態、夏期の薄着の状態等
にも的確に対応できる。
【0067】また、当該移送装置においては、支持機構
20を車台10に対して離脱可能に組付け、座部機構5
0を昇降機構30に対して離脱可能に組付け、かつ、座
部機構50を構成するハンモック53を各支持アーム5
1,52に対して離脱可能に組付けるように構成してい
る。このため、当該移送装置の非使用時には分解してコ
ンパクトな状態で収容できるとともに、使用時には容易
に組立てることができるため、車両の搭載に適してい
る。
【0068】また、当該移送装置においては、昇降機構
30を座部の前方に位置するハンドル部34aを備えた
構成として、ハンドル部34aとハンモック53間に座
部の着座者を支持する支持ベルト54を配設している。
このため、当該移送装置によれば、座部の着座者はハン
ドル部34aを自ら把持して着座姿勢を保持することに
より不安感を解消させ、かつ、支持ベルト54により着
座姿勢を一層的確に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係る移送装置の側面図である。
【図2】同移送装置の背面図である。
【図3】同移送装置を構成する車台の斜視図である。
【図4】同移送装置を構成する支持機構の背面図であ
る。
【図5】同支持機構における図4の矢印5−5線での縦
断側面図である。
【図6】同支持機構の車台に対するロック機構部の縦断
面図である。
【図7】同支持機構を構成する座部機構の昇降機構に対
する組付部の縦断側面図である。
【図8】同移送装置を構成する駆動機構の縦断側面図で
ある。
【図9】同駆動機構の平面図である。
【図10】同駆動機構のロック機構を構成するラチェッ
トギヤとラチェットの噛合状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10…車台、11…ベースフレーム、11a…前側フレ
ーム部、11b…左側フレーム部、11c…右側フレー
ム部、11d…貫通孔、12,13,14…キャスタ、
15,16…脚部、17a,17b…係止ワイヤ、20
…支持機構、21…ガイドフレーム、21a…左側フレ
ーム部、21b…右側フレーム部、21c…上側フレー
ム、22…支持フレーム、22a…左側フレーム部、2
2b…右側フレーム部、23…サイドフレーム、24…
連結プレート、25a,25b…係合部、26…係合
部、26a…貫通孔、26b…ネジ、27…ストッパピ
ン、27a…ピン部、27b…握部、30…昇降機構、
31,32…昇降部材、31a,32a…ガイドブラケ
ット、31b,31c、32b,32c…ガイドロー
ラ、33…クロスメンバ、33a,33b…ブラケッ
ト、33c、33d…ブラケット、34…把持部材、3
4a…ハンドル部、34b…アーム部、34c…ガイド
部、40…駆動機構、41…スクリューシャフト、42
…昇降部材、43…ギヤ機構、43a…ギヤボックス、
43b,43c…ベベルギヤ、43d…回転軸、43e
…回転軸、43f…ネジ部、44…クラッチ機構、44
a,44b…摩擦クラッチプレート、44c…駆動部
材、45…ロック機構、45a…ラチェットギヤ、45
b…ラチェット、45c…支持ボルト、46…駆動ハン
ドル、47a…押え部材、47b…係合突起、50…座
部機構、51、52…支持アーム、51a,52a…ア
ーム部、51b,52b…掛止部、53…ハンモック、
53a,53b…筒部、54…支持ベルト、54a…メ
インベルト、54b,54c…サブベルト。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャスタ付き車台と、同車台上に起立する
    支持機構と、同支持機構に上下方向に移動可能に組付け
    られた昇降機構と、同昇降機構を上下方向に移動させる
    駆動機構と、前記昇降機構に組付けられた座部機構を備
    え、同座部機構に人を着座させて目的の場所に移動させ
    るための移送装置であり、前記車台は、前後のいづれか
    一方の左右の中央部に第1のキャスタを備えるとともに
    左右の各端部に脚部を備え、かつ、前後のいづれか他方
    の左右の各端部に第2のキャスタを備えていて、前記各
    脚部は前記3個のキャスタが接地した状態では非接地状
    態に設定されていることを特徴とする移送装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の移送装置において、前記
    座部機構は、前記昇降機構に組付けられて前後方向に延
    びる左右一対の支持アームと、これら両支持アームにて
    支持されて上方へ開口する座部を形成するハンモックを
    備え、前記各支持アームは前記昇降機構に対して左右方
    向に移動可能に組付けられていて、前記座部の開口幅を
    拡大、縮小可能に構成されていることを特徴とする移送
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の移送装置におい
    て、前記昇降機構は前記座部の前方に位置する把持部を
    備えていて、同把持部と前記ハンモック間に前記座部の
    着座者を支持する支持ベルトが配設されていることを特
    徴とする移送装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の移送装置に
    おいて、前記支持機構は前記車台に対して離脱可能に組
    付けられ、前記座部機構は前記移動機構に対して離脱可
    能に組付けられていることを特徴とする移送装置。
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