JPH11140061A5 - - Google Patents
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- JPH11140061A5 JPH11140061A5 JP1998247335A JP24733598A JPH11140061A5 JP H11140061 A5 JPH11140061 A5 JP H11140061A5 JP 1998247335 A JP1998247335 A JP 1998247335A JP 24733598 A JP24733598 A JP 24733598A JP H11140061 A5 JPH11140061 A5 JP H11140061A5
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】
【0002】
本発明はペルオキシ化合物用活性化剤または−触媒として環状ポリアミン塩並びにこの化合物を含有する洗剤および洗浄剤に関する。
【従来の技術】
【0003】
水性の洗剤および洗浄剤、特に繊維物質の洗浄用のそれにおける過酸化物漂白剤は久しい以前から公知である。かゝる組成物は例えば繊維物質からお茶、フルーツ汁または赤ワインでの汚れを60〜100℃の温度で除くのに最も有効である。即ち、60℃より下の温度ではこの効果は著しく制限される。
【0004】
多くの遷移金属イオンが過酸化水素または過酸化水素遊離性化合物、例えば過硼酸ナトリウムまたは過炭酸ナトリウムを比較的低い温度で分解する触媒作用を示すことは公知である。遷移金属塩をキーレト化剤と一緒に、低温でも過酸化物漂白剤を活性化するのに使用できることも提案されてきた。洗剤において漂白触媒として使用される遷移金属化合物は非漂白分解反応による過酸化物の分解を過度に促進させてはならないし、また加水分解および酸化に対して安定していなければならない。現在知られる過酸化物漂白触媒の多くはコバルトまたはマンガンを遷移金属として含有している。しかしながら衛生上の理由からコバルト含有化合物を使用することは許されていない。多くの特許は、許容される遷移金属であるマンガンを使用することを開示している。それらの使用例の内の幾つかは遊離マンガンイオンの触媒活性に基づくものであり、加水分解安定性の基準を満足させていないし、また繊維に損傷を与える。米国特許第4,728,455号明細書には、高い加水分解−および酸化安定性を有する過酸化物漂白触媒としてMn-(III)- グルコナートを使用することが開示されている。しかしながらこの触媒系はマンガンイオンを基準として多量のリガンドを必要とし、20〜40℃での低温漂白には適していない。ヨーロッパ特許出願公開(A)第458,397号明細書、同第458,398号明細書および同第549,272号明細書には漂白触媒として、環状ポリアミンを有するマンガン錯塩が開示されている。この関係で使用されるリガンドは主として、ヘテロ原子の自由結合にメチル基を持つかまたは非置換である3または4個の該ヘテロ原子、多くの場合には窒素原子を持つ脂肪族巨大環状物である。開示されたマンガン錯塩は安定性についての要求を満足しそして低温でも、非常に沢山の種々の汚れに対して極めて活性である。しかしながら重大な問題点は、木綿をこれらの化合物で洗濯する間に観察されるような繊維物質に著しい損傷を与えることである。
【0005】
漂白触媒として環状アミンを使用することはヨーロッパ特許出願公開(A)第549,271号明細書に開示されている。しかしながらこの文献から、これらの環状アミンが鉄またはマンガンを放出する化合物と一緒でしか有効でないことがわかる。鉄およびマンガンを供給する化合物は洗剤および洗浄剤中に環状アミンの他に存在しなければならない相応する塩であってもよいしまたは鉄またはマンガンは処理すべき物質から抽出される。この文献の詳細な説明によると、金属イオン封鎖剤の添加によってこれら金属イオンを捕捉することは漂白効果を悪化させるので、いずれの場合にも金属イオン類が存在していなければならない。
【発明の構成】
【0006】
ヨーロッパ特許出願公開(A)第549,271号明細書が教示することと反対に、本発明者は、かゝる環状ポリアミンが塩の状態では重金属イオン源を添加せずに活性化剤または触媒として極めて適していることを見出した。
【0007】
本発明は、式(1)
【0008】
【化3】
【0009】
[式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は互いに無関係に水素原子、 アルキル基またはアリール基であり、これらはアルキル基、アルコキシ基、水 酸基、スルホ基またはカルボキシル基またはハロゲン原子で置換されていても よく、l、mおよびnは互いに無関係に1、2、3または4の数でありそして Xはアニオンである。]
で表される環状ポリアミン塩に関する。
【0010】
上記式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は好ましくは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基、特に好ましくはメチル基でありそしてl、mおよびnは好ましくは2である。R1 、R2 およびR3 が炭素原子数1〜4のアルキル基、特にメチル基であり、そしてR4 、R5 およびR6 が水素原子であるのがなかでも有利である。Xはアニオン、例えばCl- 、Br- 、I- 、NO3 - 、ClO4 - 、NCS- 、PF6 - 、RSO4 - 、RCOO- 、BPh4 - 、CF3 SO3 - 、RSO3 - の当量であり、ただしRは炭素原子数1〜4のアルキル基でありそしてPhはフェニル基である。
【0011】
適当な酸との反応によって式(1)の相応する塩を製造できる環状ポリアミンの例を以下に挙げる:
1,4,7−トリアザシクロノナン、1,4,7−トリアザシクロドデカン、1,4,8−トリアザシクロドデカン、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナンおよび1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロドデカン。
【0012】
これらの化合物は窒素原子および/またはCH基の所に別の置換基を有していてもよい。以下の環状ポリアミンが有効である:1,4,7−トリアザシクロノナン(TACN)、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,4,7−Me3 TACN)、2−メチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(2−MeTACN)、1,4−ジメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,4−Me2 TACN)、1,2,4,7−テトラメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,2,4,7−Me4 TACN)、1,2,2,4,7−ペンタメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,2,2,4,7−Me5 TACN)、2−ベンジル−1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナンおよび2−デシル−1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン。
【0013】
上記の環状ポリアミンは例えばK.Wieghardt等の”Inorganic Chemistry 1982”、21、3086頁以降、またはそこで引用された文献およびDietrich,Viout,Lehnの”Macrocyclic Chemistry”、ワインハイム、1993に記載された方法によって製造できる。
【0014】
これらの環状ポリアミンは適当な酸と公知の方法で反応させることによって式(1)の塩を得るのに使用される。
【0015】
本発明のプロトン化環状ポリアミンは、洗剤および洗浄剤において漂白触媒として非常に適している。この関係では粉末洗剤の状態の繊維物質用洗剤または液状調製物および食器用洗剤として特に有利である。本発明の漂白触媒の一つの長所は加水分解および酸化反応に対して安定である点である。洗剤調製物の場合には、これらは過酸化水素の漂白作用だけでなく有機系−および無機系ペルオキシ化合物のそれをも改善する。
【0016】
挙げることのできる別の用途上の長所は、親水性−および疎水性の両方のあらゆる種類の汚れを除く普遍的な効果を示し、かつ慣用の洗剤用酵素、例えばプロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼおよびオキシダーゼと融和性があることである。
【0017】
従って本発明は、水性の漂白液中の汚れた物質をペルオキシ化合物および漂白触媒としての有効量の1種類以上の式(1)のプロトン化環状ポリアミンと接触させることを特徴とする、汚れた物質の漂白法にも関する。この場合には水性漂白液は、好ましくはこれらのプロトン化ポリアミンを漂白液の重量を基準として0.001〜500ppm、好ましくは0.01〜80ppm、特に好ましくは0.1〜30ppmの量で含有する(ppmは100万分の1重量部を意味する)。ペルオキシ化合物および本発明の漂白触媒を含有する水性の洗浄用液および漂白用液は中性およびアルカリpH域で、即ち約pH7〜pH14で有効である。所期の効果を得るために最適なのはpH8〜11である。
【0018】
本発明は更に、慣用の成分、通常使用される量のペルオキシ化合物、および漂白触媒としての有効量の1種類以上の式(1)のプロトン化環状ポリアミンを含有する洗剤調製物および洗浄剤調製物にも関する。漂白触媒の有効量は調製物の重量を基準として一般に0.0001〜2重量%、特に0.001〜0.8重量%。特に好ましくは0.005〜0.5重量%である。この量は各国の慣習によって洗剤において僅かだけ違いがあり得る。
【0019】
汚れた物質を漂白する本発明の方法並びに本発明の洗剤−および洗浄剤調製物は特に、漂白過程で繊維に損傷を与えないという点で優れている。更に本発明の触媒は金属を含まない化合物であり、このことは衛生上の理由から有利である。 本発明の漂白触媒と一緒に使用できるペルオキシ化合物は過酸化水素、過酸化水素遊離化合物、過酸化水素遊離系、過酸およびその塩および過酸前駆体、およびそれらの混合物がある。公知の過酸化水素源の例にはアルカリ金属過酸化物、尿素/H2 O2 錯塩および無機系過酸塩化合物、例えばアルカリ金属過硼酸塩、−過炭酸塩、−過燐酸塩、−過珪酸塩および−過硫酸塩がある。二種類以上のかゝる化合物の混合物も使用できる。過硼酸ナトリウム一水和物、過硼酸ナトリウム四水和物および過炭酸ナトリウムが特に重要である。また、過炭酸ナトリウムは衛生上の理由でも有利である。他の種類の過酸化物漂白剤にはアルキルヒドロペルオキシド類がある。その例にはクメンヒドロペルオキシドおよび第三ブチルヒドロペルオキシドがある。
【0020】
上記の漂白剤は過酸前駆体と組合せて使用することができる。第四アンモニウム構造を有する過酸前駆体の例には2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチル−4−スルホフェニルカルボナート(SPCC)、N−オクチル−N,N−ジメチル−N−10−カルボフェノキシデシルアンモニウム−クロライド(ODC)、3−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)プロピル−4−スルホフェニルカルボン酸ナトリウムおよびN,N,N−トリメチルアンモニウムトルイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムがある。
【0021】
漂白前駆体、即ち過酸前駆体の有利な種類は上述の第四アンモニウム塩、アシルフェノールスルホナート類およびアシルアルキルフェノールスルホナート類を含むエステルおよびアシルアミン類である。
【0022】
特に興味の持てるものは、実際において容易に使用されそしてしばしば漂白前駆体とも呼ばれる以下の化合物である:4−ベンゾイルオキシベンゼンスルファート(SBOBS)、N,N,N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、1−メチルベンゾイルオキシベンゼン−4−スルホン酸ナトリウム、4−メチル−3−ベンゾイルオキシ安息香酸ナトリウム、ノナノイルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SNOBS)、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(STHOBS)、2−フェニルベンズ−(4H)1,3−オキサジン−4−オン、五醋酸グリコースおよびテトラアセチルキシロース。使用できる他の前駆体にはスルホンイミド類がある。
【0023】
脂肪族−および芳香族モノ−またはジカルボン酸もペルオキシ化合物として適している。その例にはペルオキシ−α−ナフトエ酸、ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、N,N−フタロイルアミノペルオキシカプロン酸(PAP)、1,12−ジペルオキシドデカン二酸、1,9−ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシイソフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸および4,4−スルホニルビスペルオキシ安息香酸がある。
【0024】
他の適するペルオキシ化合物には無機系過酸塩、例えばモノ過硫酸カリウムがある。本発明の洗剤調製物は一般に1〜30重量%、好ましくは2〜25重量%のペルオキシ化合物を含有している。過酸は少し少ない量、例えば1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の量で使用することができる。過酸前駆体もペルオキシ化合物と組合せて過酸と同様の濃度、例えば1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の濃度で使用することができる。
【0025】
本発明の洗剤は一般に、この目的のために慣用される成分、即ち、特別な界面活性物質およびビルダーをこの目的で慣用される量で含有する。本発明の漂白触媒は洗剤のこれらの成分、および場合によっては存在していてもよい他の助剤との相容性が非常に良い。界面活性物質(界面活性化剤)、ビルダーおよび洗剤の助剤の種類および量は当業者に熟知されており、ここで更に説明する必要はない。 性能試験において本発明の漂白触媒を記述する量で含有する市販のコンパクトな粉末洗剤は、お茶、血液、草、赤ワインおよび他の試験用の汚れもので汚された布の場合に漂白効果を著しく向上させることが実証された。
【実施例】
【0026】
漂白試験を過硼酸ナトリウム一水和物または過炭酸ナトリウムを使用して標準汚れ物質で汚れた木綿について実施する。実験の全てを洗濯機かまたはLinitest装置で実施する。全ての試験のために、脱ミネラル水に分析用品質の塩化カルシウムを添加して15°のドイツ硬度に調整する。
【0027】
実験条件は個々の実施例について決められている。反射率Rを洗濯工程の前または後にDatacolor Elrephometerを使用して測定する。これら両方の値の差ΔRが漂白効果の目安である。
【0028】
使用した基本洗剤(BD)は次の組成を有している:
┌────────────────────────────┬────┐
│ 成分 │ 部 │
├────────────────────────────┼────┤
│線状アルキルベンゼンスルフォナート(C平均:11.5) │ 7.5│
│C12-18−アルコール* EO7 │ 4.0│
│セッケン(65%C12-18 、35%C20-22) │ 2.8│
│ゼオライトA │25.0│
│炭酸ナトリウム │ 9.1│
│アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー のNa塩(CP5) │ 4.0│
│珪酸ナトリウム(SiO2 :NaO2 =3.23:1) │ 2.6│
│カルボキシメチルセルロース │ 1.0│
│EDTA │ 0.2│
│スチルベン増白剤 │ 0.2│
│硫酸ナトリウム、水、消泡剤 │20.1│
│プロテアーゼ酵素粒状物(活性度 300,00) │ 0.5│
└────────────────────────────┴────┘
触媒を試験するために、上記の基本洗剤(BD)をいずれの場合にも過硼酸ナトリウム一水和物PB* 1または過炭酸ナトリウムSPCと組合せて使用する。
実施例1:
この実施例は、1,4,7−Me3 TACNの硫酸水素塩の漂白作用の効果を触媒不含の基本洗剤(BD)およびヨーロッパ特許出願公開(A)第458,397号明細書に記載されている触媒[Mn2 (μ- O)3 (1,4,7−Me3 TACN)2 ](PF6 )2 (A)を含有する洗剤と比較して実証する。実験は洗濯機(主洗浄だけ)で実施する。使用する量は75gの基本界面活性化剤BD、10gの過炭酸ナトリウムSPC、60mgの触媒A(ヨーロッパ特許出願公開(A)第549,271号明細書に記載されている)または150mgの(本発明の)1,4,7−Me3 HTACN硫酸水素塩である。
┌──────────────┬────┬───────┬──────────┐
│ │ │反射率ΔR(%) │ │
├──────────────┼────┼───────┼──────────┤
│汚れ │ BD+SPC │1,4,7-Me3HTACN│[Mn2(μ-O) 3 (1,4,7-│
│ │ │ 硫酸水素塩 │Me3-TACN)2](PF6)2A │
├──────────────┼────┼───────┼──────────┤
│EMPA血液 │ 63.5 │ 73.8 │ 63.9 │
│EMPAココア │ 57.4 │ 59.7 │ 56.7 │
│WFK メークアップ │ 54.6 │ 58.2 │ 58.1 │
│EMPA赤ワイン │ 65.3 │ 76.9 │ 75.6 │
│WFK お茶(BC-1) │ 51.3 │ 59.2 │ 59.8 │
│WFK クロフサスグリージュース│ 29.7 │ 37.1 │ 38.8 │
│WFK チェリージュース │ 58.5 │ 68.2 │ 68.6 │
│WFK 草 │ 63.2 │ 68.4 │ 68.4 │
│WFK カレー │ 63.7 │ 64.6 │ 65.9 │
└──────────────┴────┴───────┴──────────┘
試験結果は、基本洗剤(BD)の作用が1,4,7−Me3 HTACN硫酸水素塩の添加によって顕著に改善されることを示している。この塩はその触媒作用の意味で触媒Aに匹敵している。添加する触媒Aの量は、上記の量を超えてはならない。もし超えると錯塩の濃い固有の色のために布を著しく変色させる。この事実は実施例2から明らかに成る。
【0029】
実施例2:
次の実施例は漂白効果の触媒濃度への依存性を実証している。この試験は30分の洗濯時間でLinitest装置で実施する。使用量は、1.5g/Lの基本洗剤および0.5g/Lの過硼酸ナトリウム1水和物である。使用した試験用布はWFK木綿布のお茶汚れ(BC−1)ものである。
┌───────┬──────────┬───────────┐
│ │ 反射率ΔR(%) │ │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 触媒濃度 │1,4,7-Me3 HTACN │[Mn2(μ-O) 3 (1,4,7- │
│ (mg/L) │ 硫酸水素塩 │Me3 TACN)2](PF6) 2 A │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 0 │ 52.0 │ 52.0 │
│ 5 │ 57.5 │ 58.4 │
│ 10 │ 57.9 │ 56.0 │
│ 20 │ 57.5 │ 54.2 │
│ 30 │ 57.4 │ 53.5 │
└───────┴──────────┴───────────┘
上記の表は、1,4,7−Me3 HTACN硫酸水素塩の漂白力が10mg/Lの濃度まで増加しそして更に濃度を高めても一定のままであることを示している。これは漂白触媒として使用できる多くの金属錯塩、例えばマンガン錯塩Aと反対である。その濃い固有の色のために多過ぎる量を添加するのはより変色をもたらし得る。
【0030】
実施例3
この実施例は洗浄温度への漂白力の依存性を実証する。この試験は30分の洗濯時間でLinitest装置で実施する。使用量は、1.5g/Lの基本洗剤BDおよび0.5g/Lの過硼酸ナトリウム一水和物PB* 1および5mg/Lの触媒である。使用した試験用布はWFK木綿布のお茶汚れ(BC−1)ものである。
┌───────┬──────────┬───────────┐
│ │ 反射率ΔR(%) │ │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 温度 (℃) │ BD+PB+ 1 │ 1,4,7-Me3HTACN │
│ │ │ 硫酸水素塩 │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 20 │ 45.7 │ 47.8 │
│ 40 │ 53.0 │ 57.5 │
│ 60 │ 58.8 │ 66.3 │
│ 80 │ 70.7 │ 78.3 │
└───────┴──────────┴───────────┘
全温度範囲に渡って触媒含有洗剤の漂白力は触媒不含のものよりも高い。両方の場合とも温度の上昇に比例して増加することが観察できる。
【0031】
実施例4
この実施例は洗濯液のpHへの漂白力の依存性を実証する。この試験は30分の洗濯時間、23℃の洗濯温度でLinitest装置で実施する。使用量は、2g/Lの基本洗剤BDおよび0.5g/Lの過硼酸ナトリウム一水和物である。使用した試験用布はWFK木綿布のお茶汚れ(BC−1)ものである。
┌───────────┬──────────────┐
│ │ 反射率ΔR(%) │
├───────────┼──────────────┤
│ pH │ 1,4,7-Me3 HTACN 硫酸水素塩│
├───────────┼──────────────┤
│ 7 │ 44.9 │
│ 8 │ 45.3 │
│ 9 │ 45.3 │
│ 10 │ 46.6 │
│ 11 │ 49.2 │
│ 12 │ 48.5 │
└───────────┴──────────────┘
最適な値にpH11で到達する。それ故に、試験用化合物は慣用の市販洗剤において使用するので適している。
【0032】
実施例5
漂白系を有する洗剤組成物は着色繊維物に対して色損傷を与える。この実施例は、洗濯後の色損傷の程度を示す。この試験はLinitest装置で30分間の洗濯時間で行った。洗剤の使用量は2g/Lの基本洗剤BDおよび0.5g/Lの過硼酸ナトリウム一水和物PB * 1である。使用した試験用布は汚染された木綿布である。
┌───────────────────┬─────────────┐
│洗剤 │ 反射率ΔR(%) │
├───────────────────┼─────────────┤
│BD+PB*1 │ 11.6 │
├───────────────────┼─────────────┤
│1,4,7-Me3 HTACN 硫酸水素塩 │ 12.1 │
├───────────────────┼─────────────┤
│[Mn2(μ-O)3(1,4,7-Me3TACN)2](PF6)2A │ 17.0 │
└───────────────────┴─────────────┘
従って本発明の塩は触媒不含の洗剤の場合と同様に僅かな色損傷しか生じない。反対に触媒Aは明らかな色損傷を引き起こす。
【0033】
実施例6:
この実施例は触媒によって生じる繊維の損傷を開示している。使用する繊維損傷の目安は木綿の解重合度(DP)である。触媒の不存在下では、約2000のDP値が測定される。これは低い繊維損傷に相当する。低い値は繊維損傷が多いことを意味する。以下の表は、触媒含有洗剤のDP値を触媒不含の基本洗剤と比較する。DP値を測定するために洗濯を2000ppmの触媒濃度で5度実施する。
┌────────────────────────┬────────┐
│洗剤 │解重合度(DP)│
├────────────────────────┼────────┤
│BD+TAED+SPC │ 1969 │
├────────────────────────┼────────┤
│BD+TAED+SPC+ 1,4,7-Me 3 HTACN 硫酸水素塩 │ 1954 │
├────────────────────────┼────────┤
│BD+TAED+SPC+[Mn2(μ-O)3(1,4,7-Me3TACN)2](PF6)2A │ 369 │
└────────────────────────┴────────┘
表は、本発明の漂白触媒を基本洗剤に添加した場合に僅かの追加的な繊維損傷しか生じないことを明瞭に示している。反対に、金属含有漂白触媒、例えばマンガン錯塩Aを添加すると著しい繊維損傷がある。
【0001】
【発明の利用分野】
【0002】
本発明はペルオキシ化合物用活性化剤または−触媒として環状ポリアミン塩並びにこの化合物を含有する洗剤および洗浄剤に関する。
【従来の技術】
【0003】
水性の洗剤および洗浄剤、特に繊維物質の洗浄用のそれにおける過酸化物漂白剤は久しい以前から公知である。かゝる組成物は例えば繊維物質からお茶、フルーツ汁または赤ワインでの汚れを60〜100℃の温度で除くのに最も有効である。即ち、60℃より下の温度ではこの効果は著しく制限される。
【0004】
多くの遷移金属イオンが過酸化水素または過酸化水素遊離性化合物、例えば過硼酸ナトリウムまたは過炭酸ナトリウムを比較的低い温度で分解する触媒作用を示すことは公知である。遷移金属塩をキーレト化剤と一緒に、低温でも過酸化物漂白剤を活性化するのに使用できることも提案されてきた。洗剤において漂白触媒として使用される遷移金属化合物は非漂白分解反応による過酸化物の分解を過度に促進させてはならないし、また加水分解および酸化に対して安定していなければならない。現在知られる過酸化物漂白触媒の多くはコバルトまたはマンガンを遷移金属として含有している。しかしながら衛生上の理由からコバルト含有化合物を使用することは許されていない。多くの特許は、許容される遷移金属であるマンガンを使用することを開示している。それらの使用例の内の幾つかは遊離マンガンイオンの触媒活性に基づくものであり、加水分解安定性の基準を満足させていないし、また繊維に損傷を与える。米国特許第4,728,455号明細書には、高い加水分解−および酸化安定性を有する過酸化物漂白触媒としてMn-(III)- グルコナートを使用することが開示されている。しかしながらこの触媒系はマンガンイオンを基準として多量のリガンドを必要とし、20〜40℃での低温漂白には適していない。ヨーロッパ特許出願公開(A)第458,397号明細書、同第458,398号明細書および同第549,272号明細書には漂白触媒として、環状ポリアミンを有するマンガン錯塩が開示されている。この関係で使用されるリガンドは主として、ヘテロ原子の自由結合にメチル基を持つかまたは非置換である3または4個の該ヘテロ原子、多くの場合には窒素原子を持つ脂肪族巨大環状物である。開示されたマンガン錯塩は安定性についての要求を満足しそして低温でも、非常に沢山の種々の汚れに対して極めて活性である。しかしながら重大な問題点は、木綿をこれらの化合物で洗濯する間に観察されるような繊維物質に著しい損傷を与えることである。
【0005】
漂白触媒として環状アミンを使用することはヨーロッパ特許出願公開(A)第549,271号明細書に開示されている。しかしながらこの文献から、これらの環状アミンが鉄またはマンガンを放出する化合物と一緒でしか有効でないことがわかる。鉄およびマンガンを供給する化合物は洗剤および洗浄剤中に環状アミンの他に存在しなければならない相応する塩であってもよいしまたは鉄またはマンガンは処理すべき物質から抽出される。この文献の詳細な説明によると、金属イオン封鎖剤の添加によってこれら金属イオンを捕捉することは漂白効果を悪化させるので、いずれの場合にも金属イオン類が存在していなければならない。
【発明の構成】
【0006】
ヨーロッパ特許出願公開(A)第549,271号明細書が教示することと反対に、本発明者は、かゝる環状ポリアミンが塩の状態では重金属イオン源を添加せずに活性化剤または触媒として極めて適していることを見出した。
【0007】
本発明は、式(1)
【0008】
【化3】
【0009】
[式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は互いに無関係に水素原子、 アルキル基またはアリール基であり、これらはアルキル基、アルコキシ基、水 酸基、スルホ基またはカルボキシル基またはハロゲン原子で置換されていても よく、l、mおよびnは互いに無関係に1、2、3または4の数でありそして Xはアニオンである。]
で表される環状ポリアミン塩に関する。
【0010】
上記式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は好ましくは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基、特に好ましくはメチル基でありそしてl、mおよびnは好ましくは2である。R1 、R2 およびR3 が炭素原子数1〜4のアルキル基、特にメチル基であり、そしてR4 、R5 およびR6 が水素原子であるのがなかでも有利である。Xはアニオン、例えばCl- 、Br- 、I- 、NO3 - 、ClO4 - 、NCS- 、PF6 - 、RSO4 - 、RCOO- 、BPh4 - 、CF3 SO3 - 、RSO3 - の当量であり、ただしRは炭素原子数1〜4のアルキル基でありそしてPhはフェニル基である。
【0011】
適当な酸との反応によって式(1)の相応する塩を製造できる環状ポリアミンの例を以下に挙げる:
1,4,7−トリアザシクロノナン、1,4,7−トリアザシクロドデカン、1,4,8−トリアザシクロドデカン、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナンおよび1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロドデカン。
【0012】
これらの化合物は窒素原子および/またはCH基の所に別の置換基を有していてもよい。以下の環状ポリアミンが有効である:1,4,7−トリアザシクロノナン(TACN)、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,4,7−Me3 TACN)、2−メチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(2−MeTACN)、1,4−ジメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,4−Me2 TACN)、1,2,4,7−テトラメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,2,4,7−Me4 TACN)、1,2,2,4,7−ペンタメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(1,2,2,4,7−Me5 TACN)、2−ベンジル−1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナンおよび2−デシル−1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン。
【0013】
上記の環状ポリアミンは例えばK.Wieghardt等の”Inorganic Chemistry 1982”、21、3086頁以降、またはそこで引用された文献およびDietrich,Viout,Lehnの”Macrocyclic Chemistry”、ワインハイム、1993に記載された方法によって製造できる。
【0014】
これらの環状ポリアミンは適当な酸と公知の方法で反応させることによって式(1)の塩を得るのに使用される。
【0015】
本発明のプロトン化環状ポリアミンは、洗剤および洗浄剤において漂白触媒として非常に適している。この関係では粉末洗剤の状態の繊維物質用洗剤または液状調製物および食器用洗剤として特に有利である。本発明の漂白触媒の一つの長所は加水分解および酸化反応に対して安定である点である。洗剤調製物の場合には、これらは過酸化水素の漂白作用だけでなく有機系−および無機系ペルオキシ化合物のそれをも改善する。
【0016】
挙げることのできる別の用途上の長所は、親水性−および疎水性の両方のあらゆる種類の汚れを除く普遍的な効果を示し、かつ慣用の洗剤用酵素、例えばプロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼおよびオキシダーゼと融和性があることである。
【0017】
従って本発明は、水性の漂白液中の汚れた物質をペルオキシ化合物および漂白触媒としての有効量の1種類以上の式(1)のプロトン化環状ポリアミンと接触させることを特徴とする、汚れた物質の漂白法にも関する。この場合には水性漂白液は、好ましくはこれらのプロトン化ポリアミンを漂白液の重量を基準として0.001〜500ppm、好ましくは0.01〜80ppm、特に好ましくは0.1〜30ppmの量で含有する(ppmは100万分の1重量部を意味する)。ペルオキシ化合物および本発明の漂白触媒を含有する水性の洗浄用液および漂白用液は中性およびアルカリpH域で、即ち約pH7〜pH14で有効である。所期の効果を得るために最適なのはpH8〜11である。
【0018】
本発明は更に、慣用の成分、通常使用される量のペルオキシ化合物、および漂白触媒としての有効量の1種類以上の式(1)のプロトン化環状ポリアミンを含有する洗剤調製物および洗浄剤調製物にも関する。漂白触媒の有効量は調製物の重量を基準として一般に0.0001〜2重量%、特に0.001〜0.8重量%。特に好ましくは0.005〜0.5重量%である。この量は各国の慣習によって洗剤において僅かだけ違いがあり得る。
【0019】
汚れた物質を漂白する本発明の方法並びに本発明の洗剤−および洗浄剤調製物は特に、漂白過程で繊維に損傷を与えないという点で優れている。更に本発明の触媒は金属を含まない化合物であり、このことは衛生上の理由から有利である。 本発明の漂白触媒と一緒に使用できるペルオキシ化合物は過酸化水素、過酸化水素遊離化合物、過酸化水素遊離系、過酸およびその塩および過酸前駆体、およびそれらの混合物がある。公知の過酸化水素源の例にはアルカリ金属過酸化物、尿素/H2 O2 錯塩および無機系過酸塩化合物、例えばアルカリ金属過硼酸塩、−過炭酸塩、−過燐酸塩、−過珪酸塩および−過硫酸塩がある。二種類以上のかゝる化合物の混合物も使用できる。過硼酸ナトリウム一水和物、過硼酸ナトリウム四水和物および過炭酸ナトリウムが特に重要である。また、過炭酸ナトリウムは衛生上の理由でも有利である。他の種類の過酸化物漂白剤にはアルキルヒドロペルオキシド類がある。その例にはクメンヒドロペルオキシドおよび第三ブチルヒドロペルオキシドがある。
【0020】
上記の漂白剤は過酸前駆体と組合せて使用することができる。第四アンモニウム構造を有する過酸前駆体の例には2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチル−4−スルホフェニルカルボナート(SPCC)、N−オクチル−N,N−ジメチル−N−10−カルボフェノキシデシルアンモニウム−クロライド(ODC)、3−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)プロピル−4−スルホフェニルカルボン酸ナトリウムおよびN,N,N−トリメチルアンモニウムトルイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムがある。
【0021】
漂白前駆体、即ち過酸前駆体の有利な種類は上述の第四アンモニウム塩、アシルフェノールスルホナート類およびアシルアルキルフェノールスルホナート類を含むエステルおよびアシルアミン類である。
【0022】
特に興味の持てるものは、実際において容易に使用されそしてしばしば漂白前駆体とも呼ばれる以下の化合物である:4−ベンゾイルオキシベンゼンスルファート(SBOBS)、N,N,N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、1−メチルベンゾイルオキシベンゼン−4−スルホン酸ナトリウム、4−メチル−3−ベンゾイルオキシ安息香酸ナトリウム、ノナノイルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SNOBS)、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(STHOBS)、2−フェニルベンズ−(4H)1,3−オキサジン−4−オン、五醋酸グリコースおよびテトラアセチルキシロース。使用できる他の前駆体にはスルホンイミド類がある。
【0023】
脂肪族−および芳香族モノ−またはジカルボン酸もペルオキシ化合物として適している。その例にはペルオキシ−α−ナフトエ酸、ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、N,N−フタロイルアミノペルオキシカプロン酸(PAP)、1,12−ジペルオキシドデカン二酸、1,9−ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシイソフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸および4,4−スルホニルビスペルオキシ安息香酸がある。
【0024】
他の適するペルオキシ化合物には無機系過酸塩、例えばモノ過硫酸カリウムがある。本発明の洗剤調製物は一般に1〜30重量%、好ましくは2〜25重量%のペルオキシ化合物を含有している。過酸は少し少ない量、例えば1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の量で使用することができる。過酸前駆体もペルオキシ化合物と組合せて過酸と同様の濃度、例えば1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の濃度で使用することができる。
【0025】
本発明の洗剤は一般に、この目的のために慣用される成分、即ち、特別な界面活性物質およびビルダーをこの目的で慣用される量で含有する。本発明の漂白触媒は洗剤のこれらの成分、および場合によっては存在していてもよい他の助剤との相容性が非常に良い。界面活性物質(界面活性化剤)、ビルダーおよび洗剤の助剤の種類および量は当業者に熟知されており、ここで更に説明する必要はない。 性能試験において本発明の漂白触媒を記述する量で含有する市販のコンパクトな粉末洗剤は、お茶、血液、草、赤ワインおよび他の試験用の汚れもので汚された布の場合に漂白効果を著しく向上させることが実証された。
【実施例】
【0026】
漂白試験を過硼酸ナトリウム一水和物または過炭酸ナトリウムを使用して標準汚れ物質で汚れた木綿について実施する。実験の全てを洗濯機かまたはLinitest装置で実施する。全ての試験のために、脱ミネラル水に分析用品質の塩化カルシウムを添加して15°のドイツ硬度に調整する。
【0027】
実験条件は個々の実施例について決められている。反射率Rを洗濯工程の前または後にDatacolor Elrephometerを使用して測定する。これら両方の値の差ΔRが漂白効果の目安である。
【0028】
使用した基本洗剤(BD)は次の組成を有している:
┌────────────────────────────┬────┐
│ 成分 │ 部 │
├────────────────────────────┼────┤
│線状アルキルベンゼンスルフォナート(C平均:11.5) │ 7.5│
│C12-18−アルコール* EO7 │ 4.0│
│セッケン(65%C12-18 、35%C20-22) │ 2.8│
│ゼオライトA │25.0│
│炭酸ナトリウム │ 9.1│
│アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー のNa塩(CP5) │ 4.0│
│珪酸ナトリウム(SiO2 :NaO2 =3.23:1) │ 2.6│
│カルボキシメチルセルロース │ 1.0│
│EDTA │ 0.2│
│スチルベン増白剤 │ 0.2│
│硫酸ナトリウム、水、消泡剤 │20.1│
│プロテアーゼ酵素粒状物(活性度 300,00) │ 0.5│
└────────────────────────────┴────┘
触媒を試験するために、上記の基本洗剤(BD)をいずれの場合にも過硼酸ナトリウム一水和物PB* 1または過炭酸ナトリウムSPCと組合せて使用する。
実施例1:
この実施例は、1,4,7−Me3 TACNの硫酸水素塩の漂白作用の効果を触媒不含の基本洗剤(BD)およびヨーロッパ特許出願公開(A)第458,397号明細書に記載されている触媒[Mn2 (μ- O)3 (1,4,7−Me3 TACN)2 ](PF6 )2 (A)を含有する洗剤と比較して実証する。実験は洗濯機(主洗浄だけ)で実施する。使用する量は75gの基本界面活性化剤BD、10gの過炭酸ナトリウムSPC、60mgの触媒A(ヨーロッパ特許出願公開(A)第549,271号明細書に記載されている)または150mgの(本発明の)1,4,7−Me3 HTACN硫酸水素塩である。
┌──────────────┬────┬───────┬──────────┐
│ │ │反射率ΔR(%) │ │
├──────────────┼────┼───────┼──────────┤
│汚れ │ BD+SPC │1,4,7-Me3HTACN│[Mn2(μ-O) 3 (1,4,7-│
│ │ │ 硫酸水素塩 │Me3-TACN)2](PF6)2A │
├──────────────┼────┼───────┼──────────┤
│EMPA血液 │ 63.5 │ 73.8 │ 63.9 │
│EMPAココア │ 57.4 │ 59.7 │ 56.7 │
│WFK メークアップ │ 54.6 │ 58.2 │ 58.1 │
│EMPA赤ワイン │ 65.3 │ 76.9 │ 75.6 │
│WFK お茶(BC-1) │ 51.3 │ 59.2 │ 59.8 │
│WFK クロフサスグリージュース│ 29.7 │ 37.1 │ 38.8 │
│WFK チェリージュース │ 58.5 │ 68.2 │ 68.6 │
│WFK 草 │ 63.2 │ 68.4 │ 68.4 │
│WFK カレー │ 63.7 │ 64.6 │ 65.9 │
└──────────────┴────┴───────┴──────────┘
試験結果は、基本洗剤(BD)の作用が1,4,7−Me3 HTACN硫酸水素塩の添加によって顕著に改善されることを示している。この塩はその触媒作用の意味で触媒Aに匹敵している。添加する触媒Aの量は、上記の量を超えてはならない。もし超えると錯塩の濃い固有の色のために布を著しく変色させる。この事実は実施例2から明らかに成る。
【0029】
実施例2:
次の実施例は漂白効果の触媒濃度への依存性を実証している。この試験は30分の洗濯時間でLinitest装置で実施する。使用量は、1.5g/Lの基本洗剤および0.5g/Lの過硼酸ナトリウム1水和物である。使用した試験用布はWFK木綿布のお茶汚れ(BC−1)ものである。
┌───────┬──────────┬───────────┐
│ │ 反射率ΔR(%) │ │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 触媒濃度 │1,4,7-Me3 HTACN │[Mn2(μ-O) 3 (1,4,7- │
│ (mg/L) │ 硫酸水素塩 │Me3 TACN)2](PF6) 2 A │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 0 │ 52.0 │ 52.0 │
│ 5 │ 57.5 │ 58.4 │
│ 10 │ 57.9 │ 56.0 │
│ 20 │ 57.5 │ 54.2 │
│ 30 │ 57.4 │ 53.5 │
└───────┴──────────┴───────────┘
上記の表は、1,4,7−Me3 HTACN硫酸水素塩の漂白力が10mg/Lの濃度まで増加しそして更に濃度を高めても一定のままであることを示している。これは漂白触媒として使用できる多くの金属錯塩、例えばマンガン錯塩Aと反対である。その濃い固有の色のために多過ぎる量を添加するのはより変色をもたらし得る。
【0030】
実施例3
この実施例は洗浄温度への漂白力の依存性を実証する。この試験は30分の洗濯時間でLinitest装置で実施する。使用量は、1.5g/Lの基本洗剤BDおよび0.5g/Lの過硼酸ナトリウム一水和物PB* 1および5mg/Lの触媒である。使用した試験用布はWFK木綿布のお茶汚れ(BC−1)ものである。
┌───────┬──────────┬───────────┐
│ │ 反射率ΔR(%) │ │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 温度 (℃) │ BD+PB+ 1 │ 1,4,7-Me3HTACN │
│ │ │ 硫酸水素塩 │
├───────┼──────────┼───────────┤
│ 20 │ 45.7 │ 47.8 │
│ 40 │ 53.0 │ 57.5 │
│ 60 │ 58.8 │ 66.3 │
│ 80 │ 70.7 │ 78.3 │
└───────┴──────────┴───────────┘
全温度範囲に渡って触媒含有洗剤の漂白力は触媒不含のものよりも高い。両方の場合とも温度の上昇に比例して増加することが観察できる。
【0031】
実施例4
この実施例は洗濯液のpHへの漂白力の依存性を実証する。この試験は30分の洗濯時間、23℃の洗濯温度でLinitest装置で実施する。使用量は、2g/Lの基本洗剤BDおよび0.5g/Lの過硼酸ナトリウム一水和物である。使用した試験用布はWFK木綿布のお茶汚れ(BC−1)ものである。
┌───────────┬──────────────┐
│ │ 反射率ΔR(%) │
├───────────┼──────────────┤
│ pH │ 1,4,7-Me3 HTACN 硫酸水素塩│
├───────────┼──────────────┤
│ 7 │ 44.9 │
│ 8 │ 45.3 │
│ 9 │ 45.3 │
│ 10 │ 46.6 │
│ 11 │ 49.2 │
│ 12 │ 48.5 │
└───────────┴──────────────┘
最適な値にpH11で到達する。それ故に、試験用化合物は慣用の市販洗剤において使用するので適している。
【0032】
実施例5
漂白系を有する洗剤組成物は着色繊維物に対して色損傷を与える。この実施例は、洗濯後の色損傷の程度を示す。この試験はLinitest装置で30分間の洗濯時間で行った。洗剤の使用量は2g/Lの基本洗剤BDおよび0.5g/Lの過硼酸ナトリウム一水和物PB * 1である。使用した試験用布は汚染された木綿布である。
┌───────────────────┬─────────────┐
│洗剤 │ 反射率ΔR(%) │
├───────────────────┼─────────────┤
│BD+PB*1 │ 11.6 │
├───────────────────┼─────────────┤
│1,4,7-Me3 HTACN 硫酸水素塩 │ 12.1 │
├───────────────────┼─────────────┤
│[Mn2(μ-O)3(1,4,7-Me3TACN)2](PF6)2A │ 17.0 │
└───────────────────┴─────────────┘
従って本発明の塩は触媒不含の洗剤の場合と同様に僅かな色損傷しか生じない。反対に触媒Aは明らかな色損傷を引き起こす。
【0033】
実施例6:
この実施例は触媒によって生じる繊維の損傷を開示している。使用する繊維損傷の目安は木綿の解重合度(DP)である。触媒の不存在下では、約2000のDP値が測定される。これは低い繊維損傷に相当する。低い値は繊維損傷が多いことを意味する。以下の表は、触媒含有洗剤のDP値を触媒不含の基本洗剤と比較する。DP値を測定するために洗濯を2000ppmの触媒濃度で5度実施する。
┌────────────────────────┬────────┐
│洗剤 │解重合度(DP)│
├────────────────────────┼────────┤
│BD+TAED+SPC │ 1969 │
├────────────────────────┼────────┤
│BD+TAED+SPC+ 1,4,7-Me 3 HTACN 硫酸水素塩 │ 1954 │
├────────────────────────┼────────┤
│BD+TAED+SPC+[Mn2(μ-O)3(1,4,7-Me3TACN)2](PF6)2A │ 369 │
└────────────────────────┴────────┘
表は、本発明の漂白触媒を基本洗剤に添加した場合に僅かの追加的な繊維損傷しか生じないことを明瞭に示している。反対に、金属含有漂白触媒、例えばマンガン錯塩Aを添加すると著しい繊維損傷がある。
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