JPH11140394A - 装飾用粘着シート - Google Patents

装飾用粘着シート

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Publication number
JPH11140394A
JPH11140394A JP9307232A JP30723297A JPH11140394A JP H11140394 A JPH11140394 A JP H11140394A JP 9307232 A JP9307232 A JP 9307232A JP 30723297 A JP30723297 A JP 30723297A JP H11140394 A JPH11140394 A JP H11140394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
sensitive adhesive
block copolymer
pressure
adhesive sheet
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9307232A
Other languages
English (en)
Inventor
Masateru Fukuoka
正輝 福岡
Hiroshi Miyashita
拓 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来品並の製造コストで、高温下でのベタつ
きがなく、低温下でも高い接着性を有し、また、曲面に
貼付しても、装飾性を損なわない装飾用粘着シートを提
供する。 【解決手段】 基材フィルムの一面に粘着剤層を設けて
なる装飾用粘着シートであって、上記粘着剤層は、組成
の異なるブロックA及びブロックBを有するブロック共
重合体(I)からなるアクリル系粘着剤よりなるもので
あり、上記ブロック共重合体(I)は、式(A−B)a
−Aで表されるブロック共重合体、式(B−A)b−B
で表されるブロック共重合体、式(A−B)cで表され
るブロック共重合体、式(A−B)d−Xで表されるブ
ロック共重合体、及び、式Ae−Y−Bfで表されるブ
ロック共重合体がさらにブロックA又はブロックBを介
して結合したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外及び屋内の広
告ステッカー類や表示用ステッカー類等に用いられる装
飾用粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】装飾用粘着シートは、装飾を施したい材
料の一面に粘着剤層を設け、貼り付け、表面の色や模様
等により装飾効果を発揮するものであり、近年、塗装に
代わり、ラベルやステッカー類として、広告や看板等の
ディスプレー分野、車両の装飾等のフリートマーキング
分野等に広く使用されている。
【0003】このような装飾用粘着シートとしては、従
来から、ポリ塩化ビニル製の樹脂フィルム、アクリル系
フィルム、フッ素系フィルム等の基材フィルムの一面に
粘着剤層を形成したもの等が用いられており、基材フィ
ルムは、顔料を含ませて着色したもの、透明なもの、半
透明なもの等様々である。
【0004】しかし、従来の装飾用粘着シートは、粘着
剤層にランダム共重合されたアクリル系粘着剤を使用し
ているため、例えば、夏場高温下でのベタつきを抑制す
る目的で、粘着剤を堅く設計すれば、冬場低温下での貼
付性が著しく低下してしまうというように、相反する性
質の両立が難しく、また、曲面を主体とする被着体に対
して使用した場合、例えば、車両等のフリートマーキン
グ分野での凹部分を有するものに貼付すると、貼付後に
経時でシートが浮き、当初の装飾性が著しく損なわれる
等の問題があった。
【0005】特開平6−234960号公報には、曲面
への接着性を上げるために、可とう性に優れたフッ素含
有フィルムを基材として用いる技術が開示されている。
しかしながら、フッ素含有フィルムは汎用フィルムより
コストが高く、また、スパッタリング、電子線処理、コ
ロナ処理等の表面改質を行わないと印刷適性が非常に悪
く、製造段階での工程が煩雑になる等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、従来品並の製造コストで、高温下でのベタつきがな
く、低温下でも高い接着性を有し、また、曲面に貼付し
ても、装飾性を損なわない装飾用粘着シートを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の装飾用粘着シー
トは、基材フィルムの一面に粘着剤層を設けてなる装飾
用粘着シートであって、上記粘着剤層は、組成の異なる
ブロックA及びブロックBを有するブロック共重合体
(I)からなるアクリル系粘着剤よりなるものであり、
上記ブロック共重合体(I)は、一般式 (A−B)a−A で表されるブロック共重合体、一般式 (B−A)b−B で表されるブロック共重合体、一般式 (A−B)c で表されるブロック共重合体、一般式 (A−B)d−X で表されるブロック共重合体、及び、一般式 Ae−Y−Bf で表されるブロック共重合体からなる群より選択される
少なくとも2種の同種又は異種の重合体が、少なくとも
1個のブロックA又はブロックBを介して結合している
ものであり、上記a、b、cは、同一又は異なって、1
〜10の整数であり、上記Xは、複数個の共重合体(A
−B)を結合することができる化合物であり、上記Y
は、ブロックAとブロックBとを結合することができる
化合物であり、上記dは、3〜30の整数であり、上記
e、fは、同一又は異なって、1以上の整数であり、e
+f=3〜30の関係を充たすものである装飾用粘着シ
ートである。
【0008】上記基材フィルムとしてはフィルム状に成
形できるものであれば特に限定されず、例えば、ポリ塩
化ビニル、軟質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリウレタ
ン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等の
合成樹脂からなるフィルム等が挙げられる。なかでも、
柔軟性、耐候性、成形性の点から軟質ポリ塩化ビニルフ
ィルムが好ましい。
【0009】上記ポリ塩化ビニルフィルムの厚みは、一
般的には、10〜200μmが好ましい。10μm未満
であると、取扱性が悪い上、塗工時にシワ、折れ等の問
題生じ、200μmを超えると、曲面追従性が低下した
り、不経済であるので好ましくない。より好ましくは、
使いやすさの点から50〜100μmである。上記ポリ
塩化ビニルフィルムは、例えば、ポリ塩化ビニルに顔
料、染料、安定剤、可塑剤等を混合して流延成形又はカ
レンダー成形することにより得ることができる。
【0010】上記粘着剤層は、組成が異なるブロックA
及びブロックBを有するブロック共重合体(I)からな
るアクリル粘着剤よりなるものである。上記ブロックA
及び上記ブロックBは、アクリル系ブロック共重合体で
ある。上記ブロックA及び上記ブロックBの組成が互い
に異なるものであるとは、例えば、上記ブロックAが2
種以上のモノマーよりなる共重合体であり、上記ブロッ
クBが1種類のモノマーよりなる重合体である場合、上
記ブロックA及び上記ブロックBが共に2種以上のモノ
マーよりなる共重合体であって、それぞれを構成するモ
ノマー成分が異なる場合等が挙げられる。
【0011】上記ブロックAを構成するモノマー成分
は、0℃以下のガラス転移点温度を有するアクリル系粘
着剤を形成し得る、アルキル基の炭素数が1〜14であ
る(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする
ものが好ましい。上記アルキル基の炭素数が1〜14で
ある(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては特に
限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステ
ル、アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸n
−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸イソプロピル
エステル、(メタ)アクリル酸n−ブチルエステル、
(メタ)アクリル酸sec−ブチルエステル、(メタ)
アクリル酸t−ブチルエステル、メタクリル酸シクロヘ
キシルエステル、(メタ)アクリル酸n−オクチルエス
テル、アクリル酸イソオクチルエステル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシルエステル、アクリル酸イソノ
ニルエステル、(メタ)アクリル酸ラウリルエステル等
が挙げられる。これらは単独でも2種以上併用して用い
てもよい。
【0012】上記アクリル系粘着剤のガラス転移点温
度、粘着力調整のために、他のビニルモノマーを共重合
させても構わない。このような共重合可能なビニルモノ
マーとしては特に限定されず、例えば、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、スチレン等のスチレン系単量
体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イ
ソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル系単量体;
フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル、フマル酸
のジアルキルエステル、マレイン酸、マレイン酸のモノ
アルキルエステル、マレイン酸のジアルキルエステル、
イタコン酸、イタコン酸のモノアルキルエステル、イタ
コン酸のジアルキルエステル、(メタ)アクリロニトリ
ル、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、酢酸ビニル、ビニルケトン、ビニルピロリドン、
ビニルピリジン、(メタ)アクリルアミド、ビニルカル
バゾール等を挙げることができる。これらは単独でも2
種以上併用して用いてもよい。
【0013】上記ブロックBを構成するモノマー成分
は、20℃以上のガラス転移点温度を有するビニル系共
重合体を形成し得る、ビニルモノマーを主成分とするも
のである。上記ビニルモノマーとしては特に限定され
ず、例えば、上記の共重合可能なビニルモノマー等が挙
げられるが、メタクリル酸メチルエステル、スチレンが
好適に使用される。
【0014】上記ブロック共重合体(I)は、一般式
(A−B)a−Aで表されるブロック共重合体、一般式
(B−A)b−Bで表されるブロック共重合体、一般式
(A−B)cで表されるブロック共重合体、一般式(A
−B)d−Xで表されるブロック共重合体、及び、一般
式Ae−Y−Bfで表されるブロック共重合体からなる
群より選択される少なくとも2種の同種又は異種の重合
体が、少なくとも1個のブロックA又はブロックBを介
して結合しているものである。
【0015】上記a、b、cは、同一又は異なって、1
〜10の整数である。10を超えると、粘度が上昇し、
基材への塗工性が悪くなるので上記範囲に限定される。
好ましくは1〜8である。
【0016】上記Xは、複数個の共重合体(A−B)を
結合することができる化合物である。上記Xとしては特
に限定されず、例えば、共重合体(A−B)をアニオン
重合等のリビング重合で得た場合には、テトラクロロシ
ラン、トリクロロメチルベンゼン、テトラクロロメチル
ベンゼン、ペンタクロロメチルベンゼン、ヘキサクロロ
メチルベンゼン等の含ハロゲン基が1分子中に3個以上
含まれる多官能開始剤等が挙げられる。上記Xは、共重
合体(A−B)の重合停止剤として添加することで(A
−B)d−Xブロック共重合体を得ることができる。
【0017】上記Yは、ブロックAとブロックBとを結
合することができる化合物である。上記Yとしては特に
限定されず、例えば、1分子中にパーオキサイド基を3
個以上含む開始剤である2,2−ビス(4,4−ジ−t
−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(日本油
脂社製、パーテトラA)、t−ブチルペルオキシ−アリ
ルカルボナート(日本油脂社製、ペロマーAC)、t−
ブチルペルオキシ−ビニルカルボナート等のビニル基含
有パーオキサイドをブロックA又はブロックBの構成モ
ノマーと共重合させた共重合体等が挙げられる。
【0018】上記dは、3〜30の整数である。上記
e、fは、同一又は異なって、1以上の整数であり、e
+f=3〜30の関係を充たすものである。
【0019】上記一般式(A−B)a−Aで表されるブ
ロック共重合体、上記一般式(B−A)b−Bで表され
るブロック共重合体、上記一般式(A−B)cで表され
るブロック共重合体、上記一般式(A−B)d−Xで表
されるブロック共重合体、及び、上記一般式Ae−Y−
Bfで表されるブロック共重合体のいずれにおいても、
上記ブロックAの含有率は、1〜40重量%が好まし
い。1重量%未満であると、粘着剤としての凝集力が不
足し、40重量%を超えると、粘着剤自体が堅くなり過
ぎるため接着性が悪化する。より好ましくは、1〜30
重量%である。
【0020】上記一般式(A−B)a−Aで表されるブ
ロック共重合体、上記一般式(B−A)b−Bで表され
るブロック共重合体、上記一般式(A−B)cで表され
るブロック共重合体、上記一般式(A−B)d−Xで表
されるブロック共重合体、及び、上記一般式Ae−Y−
Bfで表されるブロック共重合体の構造としては特に限
定されず、例えば、直鎖状構造であっても、星形構造で
あってもよい。しかしながら、櫛形構造を得るためにマ
クロモノマーを用いることは好ましくない。この理由
は、マクロモノマーの製造過程に由来するものであり、
以下の3点が問題点として挙げられる。
【0021】(1)マクロモノマー自体に副反応生成物
としての2量体が存在しているため、重合工程で発生す
るゲルを抑制するために、マクロモノマーの配合量を低
減しなければならず、必然的に目的とする性能が得られ
ない。 (2)高分子量の枝を有する櫛形構造の共重合体を得る
ために、マクロモノマーの分子量を数万以上にしようと
すると、付加重合に必要な末端官能基の導入が困難とな
り、多量に副生成する未反応オリゴマーのために所望の
物性が得られなくなる。 (3)マクロモノマーは、一般にアニオン重合で合成さ
れるので、使用できるモノマーの種類が限定され、特
に、極性基を少量しか導入できないので、設計自由度が
狭くなるという欠点もある。
【0022】上記星形構造である場合においては、上記
ブロックAが内側にあって上記ブロックBが外側にある
構造であってもよく、上記ブロックBが内側にあって上
記ブロックAが外側にある構造であってもよい。
【0023】上記ブロック共重合体(I)は、重量平均
分子量が1万〜200万のものが好ましい。重量平均分
子量が1万未満であると、粘着剤としての凝集量が不足
し、200万を超えると、粘度が上昇して塗工性が悪化
する。より好ましくは10万〜100万である。
【0024】上記ブロック共重合体(I)は、ガラス転
移点温度が0℃以下が好ましい。ガラス転移点温度が0
℃を超えると、冬場低温環境下での貼付性が低下してし
まう。上記ブロック共重合体(I)は、測定周波数10
Hz、剪断モードにおける100℃の貯蔵弾性率が10
万Pa以上のものが好ましい。10万Pa未満である
と、高温環境下でのベタつきが生じるばかりでなく、曲
面を主体とする被着体(特に車両等のフリートマーキン
グ分野での凹部を有するもの)に対して貼付した場合
に、経時でのシート浮きや剥がれが発生してしまう。
【0025】上記一般式(A−B)a−A、一般式(B
−A)b−B、一般式(A−B)c、一般式(A−B)
d−X及び一般式Ae−Y−Bfで表されるブロック共
重合体により構成されるブロック共重合体(I)の合成
方法としては特に限定されず、例えば、リビング重合
法、反応性の異なる開始点を有する開始剤を用いる方
法、紫外線重合法等が挙げられる。
【0026】上記リビング重合法では、リビング重合性
の開始剤を用いて、例えば、上記ブロックAを構成する
モノマー及び上記ブロックBを構成するモノマーのいず
れか一方の重合を行い、その重合が完結した時点で、も
う一方のブロックを構成するモノマーを添加し、生長鎖
末端に更に続けて重合を行い、上記ブロックB又は上記
ブロックAの重合を行うことができる。
【0027】上記リビング重合法としては特に限定され
ず、例えば、N,N,N′,N′−テトラエチルリチウ
ムジスルフィド、ベンジル−N,N−ジエチルジチオカ
ルバメート、p−キシレンビス(N,N−ジエチルジチ
オカルバメート)等を開始剤として用いる方法;有機ラ
ンタノイド化合物を開始剤として用いる方法;アルキル
リチウム等を開始剤として用いるアニオン重合法;シリ
ルケテンアセタール等を開始剤として用いるグループト
ランスファー法;アルミニウムポルフィリンを開始剤と
して用いる方法;メタルフリーリビングアニオン法;リ
ビングラジカル法等の公知の各手法を採用することがで
きる。
【0028】上記反応性の異なる開始点を有する開始剤
を用いる方法としては特に限定されず、例えば、ラジカ
ル発生温度の異なるパーオキサイド基を少なくとも2個
有する開始剤を用いる方法;ラジカル発生機構の異なる
パーオキサイド基を少なくとも2個有する開始剤を用い
る方法等を用いることができる。上記ラジカル発生温度
の異なるパーオキサイド基を少なくとも2個有する開始
剤を用いる方法では、例えば、低温側開始点から、上記
ブロックAを構成するモノマー及び上記ブロックBを構
成するモノマーのいずれか一方の重合を開始させ、上記
ブロックA及び上記ブロックBのいずれか一方の重合を
開始させた後、高温側開始点から、もう一方のブロック
を構成するモノマーの重合を開始させることにより、上
記ブロックB又は上記ブロックAの重合を行うことがで
きる。
【0029】上記ラジカル発生機構の異なるパーオキサ
イド基を少なくとも2個有する開始剤を用いる方法によ
れば、例えば、一方の開始点に還元剤を用いてラジカル
を発生させて上記ブロックAを構成するモノマー及び上
記ブロックBを構成するモノマーのいずれか一方の重合
を開始させ、上記ブロックA及び上記ブロックBのいず
れか一方の重合を開始させた後に、温度を上昇させて他
方の開始点からもう一方のブロックを構成するモノマー
の重合を開始させて、上記ブロックB又は上記ブロック
Aの重合を行うことができる。具体的には、例えば、先
ず、上記ブロックAを構成するモノマー及び一分子中に
2個以上のパーオキサイド基を有するラジカル重合開始
剤を、設定された温度レベル1で加熱反応させて上記ブ
ロックAを重合し、次いで、上記ブロックBを構成する
モノマーを加え、上記温度レベル1より高温に設定され
た温度レベル2で加熱反応させることにより、上記一般
式(A−B)cで表されるブロック共重合体を合成する
ことができる。
【0030】上記一分子中に反応性基と開始点とを有す
る開始剤を用いる方法としては特に限定されず、例え
ば、一分子中にパーオキサイド基とビニル基とを少なく
とも1つずつ有する開始剤を用いる方法等が挙げられ
る。上記一分子中にパーオキサイド基とビニル基とを少
なくとも1つずつ有する開始剤(D)を用いる方法は、
開始剤(D)とは異なる光開始剤又は低温活性を有する
開始剤によって、上記ブロックA又は上記ブロックBを
構成するモノマーのいずれか一方と開始剤(D)のビニ
ル基部分とを共重合させて、上記ブロックA及び上記ブ
ロックBのいずれか一方を重合した後、開始剤(D)の
パーオキサイド基によって、もう一方のブロックを構成
するモノマーの重合を行うことにより、もう一方のブロ
ックの重合を行うことができる。
【0031】上記紫外線重合では、例えば、先ず、上記
ブロックBを構成するモノマー及び上記ブロックAを構
成するモノマーのうちいずれか一方と、N,N−ジエチ
ルジチオカルバメートとを混合し、反応容器内を窒素パ
ージした後に、紫外線(UV)ランプにて、UV照射し
て上記ブロックBを構成するモノマー及び上記ブロック
Aを構成するモノマーのうちいずれか一方を重合させ、
次いで、もう一方のブロックを構成するモノマーを加
え、更にUV照射してもう一方をブロック重合させるこ
とにより、上記一般式(A−B)a−Aで表されるブロ
ック共重合体、又は、上記一般式(B−A)b−Bで表
されるブロック共重合体を合成することができる。
【0032】その他の方法としては、例えば、上記ブロ
ックAであってアゾ基を有するもの、または、上記ブロ
ックBであってアゾ基を有するものを重合し、上記アゾ
基を開始点として他ブロックを構成するモノマーを重合
させる方法;予め通常のラジカル重合等で上記ブロック
A及び上記ブロックBを重合した後、これらを混合して
紫外線、電子線、放射線等を照射することにより、上記
ブロックAと上記ブロックBとをブロック結合させる方
法等を採用することもできる。
【0033】本発明においては、上記アクリル系粘着剤
には、凝集力向上のために架橋剤を添加することができ
る。上記架橋剤としては特に限定されず、例えば、N,
N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジン
カルボアミド)、N,N′−ジフェニルメタン−1,6
−ビス(1−アジリジンカルボアミド)、トリメチロー
ル−トリ−β−アジリジニルブロピオネート等の2官能
以上のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネ
ート付加物等のイソシアネート系化合物;N,N,
N′,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン
等のエポキシ系架橋剤;アルキルエーテル化メラミン樹
脂、多価金属塩、金属キレート等が挙げられる。
【0034】上記アクリル系粘着剤には、必要に応じ
て、従来既知の添加剤、例えば、粘着付与樹脂、可塑
剤、軟化剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔
料、染料等を添加してもよい。
【0035】上記粘着剤層の厚さは、5〜100μmが
好ましい。5μm未満であると、所望の接着力が得られ
なかったり、シート貼り直し時に糊残りを起こす等の問
題があり、100μmを超えると、糊のはみ出しが発生
したり、不経済である。より好ましくは、15〜50μ
mである。
【0036】本発明の装飾用粘着シートの製造方法とし
ては、例えば、アクリル系粘着剤及び有機溶剤等の所定
配合物を基材フィルム上に塗布後、乾燥することにより
有機溶剤を揮発させ、基材フィルム上に粘着剤層を設け
る。上記粘着剤の塗布に使用できる塗工機としては、通
常の粘着剤溶液塗布に使用されるものであれば特に限定
されず、例えば、精度良く厚みを調整でき、生産性良く
塗工できるナイフコーター、コンマロールコーター、ロ
ールコーター等が挙げられる。また、塗布方式として
は、上記のように基材フィルムに直接粘着剤を塗布、乾
燥する方式の他に、一旦、離型紙に粘着剤溶液を塗布し
た後、乾燥することにより粘着剤層を形成させ、上記基
材フィルムと貼り合わせることによる転写方式等も用い
ることができる。
【0037】このようにして、製造された装飾用粘着シ
ートは、通常、粘着剤層面に剥離シートを貼り合わせた
積層体として保管され、使用する際に剥離シートを粘着
剤層面から剥がして使用する。上記剥離シートとして
は、支持力を有し、アクリル系粘着剤層を剥離すること
が可能な剥離層を有しているものであれば、特に限定さ
れず、例えば、不織布、合成織維、ネット、紙、プラス
チックフィルム、ポリオレフィンフィルムと紙との積層
物等の各種シート状体に、剥離層を形成するための材料
をコートしたもの等が挙げられる。具体的には、シリコ
ン樹脂コートした紙、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム等が挙げられる。
【0038】(作用)本発明の装飾用粘着シートにおい
て、ブロック構造を有するアクリル系粘着剤組成物を粘
着剤層として用いることによって、従来のようなランダ
ム共重合体を主体とする粘着剤層をもつ装飾用粘着シー
トが、長年に渡って課題としてきた、夏場のベタつきと
冬場の貼付け不良といったトレードオフの関係にある問
題の解決が可能となる。即ち、ブロック共重合体により
構成される粘着剤組成物系内には、相分離構造が形成さ
れるため、各成分の特性を強く保持することができ、本
発明のように、各ブロック部分のガラス転移点温度や弾
性率を適正に設定することができれば、粘着剤に低温領
域での柔軟性と高温領域での流動性抑制といった相反す
る特性の付与が可能となる。それゆえ、上述の夏場のベ
タつきと冬場の貼付け不良といった問題を共に解決でき
るのである。
【0039】また、ブロック構造を有するアクリル系粘
着剤組成物では、高ガラス転移点温度を有するブロック
部分の物理架橋構造形成に伴う高温弾性率の維持が可能
となり、粘着剤の強靱性が高められる。粘着剤の強靱性
が向上できれば、応力に対する抵抗力が増し、曲面を主
体とする被着体に使用した場合にも、浮きや剥がれの発
生を効果的に抑制することが可能となる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げるこ
とにより、本発明を明らかにするが、本発明は、これら
実施例のみに限定されるものではない。
【0041】実施例1粘着剤の製造 (第一工程)攪拌機、冷却器、温度計及び窒素ガス導入
口を備えた2Lセパラブルフラスコにアクリル酸ブチル
エステル(BA)300.0g、一分子中に共重合性二
重結合とパーオキサイド結合を有する化合物:t−ブチ
ルペルオキシアリルカーボネート(ペロマーAC、日本
油脂社製)1.35g、連鎖移動剤としてのドデシルメ
ルカプタン(DDM)0.09g、光開始剤としてのベ
ンジルメチルケタール(イルガキュアー651、チバガ
イギー社製)0.15g及び重合溶剤としての酢酸エチ
ル245.45gを配合した。モノマー混合溶液を窒素
ガスを用いて20分間バブリングすることによって溶存
酸素を除去した。引き続き、窒素ガスでモノマー混合溶
液をバブリング、100rpmの回転数で攪拌しなが
ら、ケミカルランプを用いて波長365nmの光を2m
Wの強度で照射することで重合を開始させた。昇温が確
認された時点を重合開始点として、4時間の重合反応を
行った。
【0042】(第2工程)攪拌機、冷却器、温度計及び
窒素ガス投入口を備えた2Lセパラブルフラスコに、第
1工程で得られたポリBA/酢酸エチル溶液250gを
計り取った後、メタクリル酸メチルエステル(MMA)
10.75g、アクリル酸(AAc)4.60g及びメ
タクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル(2HEM
A)0.8gを添加した。また、重合溶剤としての酢酸
エチルを、全体の固形分が55重量%となるように1
3.21g添加した。ポリマー/モノマー混合溶液を、
窒素ガスを用いて20分間バブリングすることによっ
て、溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ内を窒
素ガスで置換、60rpmで攪拌しながら、ウォーター
バスを用いて、ポリマー/モノマー混合溶液を昇温させ
た。冷却管に還流液が確認された時点を重合の開始点と
して、4時間の沸点重合反応を行うことによって、目的
とするアクリル系共重合体を得た。得られた重合体の重
量平均分子量は50.3万、多分散度は3.88であっ
た。
【0043】装飾用粘着シートの製造 (基材フィルム)基材フィルムを作成するために、下記
の配合の塩化ビニル系オルガノゾル組成物をディゾルバ
ー攪拌機にて調製し、これを、上質紙にアルキッド樹脂
を被覆した厚み170μmの剥離シート(DNTP−N
ML、大日本印刷社製)からなる工程紙上に塗工し、1
20℃で1分間予備乾燥した後に、200℃で1分間加
熱し、硬化させて厚み50μmの基材フィルムを得た。
【0044】塩化ビニル系オルガノゾル組成物は、塩化
ビニル樹脂(日本ゼオン社製、ゼオン121)100重
量部、金属安定剤(アデカアーガス社製、MARK−A
P551)7重量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤(チバガイギー社製、チアピン326)0.5重量
部、ポリエステル系可塑剤(アデカアーガス社製、P−
300)30重量部、炭化水素系溶剤(シェル化学社
製、ソルベッソ#150)60重量部からなるものであ
った。
【0045】(粘着剤層)得られた粘着剤溶液に、架橋
剤としてのメチロールプロパントリレンジイソシアネー
ト3量体付加物の酢酸エチル溶液(固形分45重量%)
(日本ポリウレタン社製、コロネートL45)をアクリ
ル系共重合体100重量部に対して2.5重量部を添加
し、均一に混合した後に、離型紙上に乾燥後の厚みが3
0μmとなるように塗工し、しかる後に110℃の温度
で5分間乾燥することによって粘着剤層を得た。基材フ
ィルムに、粘着剤層を積層することによって、装飾用粘
着シートを得た。得られた装飾用粘着シートについて下
記の評価を行った。結果を表1に示した。
【0046】粘着性能評価 粘着力評価 被着体としてSP板を用意し、試料を25mm幅で切っ
たものを貼り付け、重量2kgのローラーを1往複して
圧着した後、20分後に300mm/minの速度で1
80°ピール力を測定した。
【0047】曲面(凹面)施工性評価 図1のように加工したアルミ板の端部A、Bに長さ20
0mm程度の装飾用粘着シートを渡し、装飾用粘着シー
トを延ばしながら押し込むようにアルミ板に貼着した。
施工1週間後の装飾用粘着シートの浮きの状況を下記の
評価基準で評価した。 ○:フィルム浮きなし △:極一部で浮き発生 ×:貼付面積50%以上で浮き発生
【0048】保持力評価 試料を25mm幅でSP板に貼り付け、100gの重り
を吊し、60℃の温度条件下での2時間後のズレ値を測
定した。
【0049】施工性評価 低温(5℃)及び高温(30℃)環境下で、50mm幅
の試料をSP板に貼り付け、施工時の貼り易さを下記の
価基準で評価した。 (低温(5℃)の場合) ○:被着体との貼着性が良く、施工性が良好である。 △:若干貼り付きにくく、施工性がやや難である。 ×:被着体との貼着性が悪く、簡単に剥がれてしまっ
た。 (高温(30℃)の場合) ○:糊面がベタつかず、施工性が良好である。 △:若干糊面がベタつき、施工しにくい。 ×:糊面が非常にベタつき、位置決めが困難となり、施
工性が悪い。
【0050】動的粘弾性評価 得られたアクリル系共重合体の動的粘弾性スペクトル
を、アイティー計測制御社製、DVA−320を用いて
測定した。主な測定条件は、下記の通りであった。 測定温度範囲:−40〜120℃ 周波数:10Hz 昇温速度:3℃/min データ取り込み間隔:3℃
【0051】比較例1 攪拌機、冷却器、温度計及び窒素ガス導入口を備えた2
Lセパラブルフラスコに、BA268.5g、AAc9
g、MMA21g、2HEMA1.5g及び重合溶剤と
しての酢酸エチル245.45gを配合した。モノマー
混合溶液を窒素ガスを用いて20分間バブリングするこ
とによって溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ
系内を窒素ガスで置換、100rpmの攪拌回転数で攪
拌しながら、ウォーターバスを用いてモノマー混合溶液
を昇温させた。
【0052】冷却管に還流液が確認された時点で、重合
開始剤としての1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(パーヘキサ
TMH、日本油脂社製)0.06gを約1gの酢酸エチ
ルに溶解、投入することによって沸点重合を開始させ
た。1時間後に再びパーヘキサTMH0.09gを約1
gの酢酸エチルに溶解、投入した。また、重合開始2時
間後、3時間後及び4時間後にジ(3,5,5−トリメ
チルヘキサノイル)パーオキシド(パーロイル355、
日本油脂社製)0.12g、0.30g及び0.90g
を約1gの酢酸エチルに溶解、投入した。7時間の沸点
重合を行うことによって目的とするランダム重合体を得
た。得られた重合体の重量平均分子量は53.4万、多
分散度は2.88であった。得られた重合体を用いて実
施例1と同様にして装飾用粘着シートを作製し、粘着性
能を評価した。結果を表1に示した。
【0053】比較例2 攪拌機、冷却器、温度計及び窒素ガス導入口を備えた2
Lセパラブルフラスコに、BA268.5g、AAc9
g、MMAマクロモノマー(AA−6、東亜合成化学工
業社製、Mw=6000)21g、2HEMA1.5g
及び重合溶剤としての酢酸エチル245.45gを配合
した。モノマー混合溶液を窒素ガスを用いて20分間バ
ブリングすることによって溶存酸素を除去した後、セパ
ラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換、100rpmの
攪拌回転数で攪拌しながら、ウォーターバスを用いてモ
ノマー混合溶液を昇温させた。冷却管に還流液が確認さ
れた時点で、重合開始剤としての1,1−ジ(t−ヘキ
シルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン(パーヘキサTMH、日本油脂社製)0.06gを
約1gの酢酸エチルに溶解、投入することによって沸点
重合を開始させた。1時間後に再びパーヘキサTMH
0.09gを約1gの酢酸エチルに溶解、投入した。し
かしながら、反応開始3時間目に、セパラブルフラスコ
系内でゲル化が発生したため重合反応を終了し、装飾用
粘着シートを作製することはできなかった。
【0054】比較例3 第1工程で配合するDDM量を1.00gとし、第2工
程でもDDMを0.1g添加したこと以外は実施例1と
同様にしてアクリル系重合体を得た。得られた重合体の
重量平均分子量は0.83万、多分散度は2.20であ
った。得られた重合体を用いて実施例1と同様にして装
飾用粘着シートを作製し、粘着性能を評価した。結果を
表1に示した。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明の装飾用粘着シートは、上述の構
成からなるので、夏場のベタつきや冬場の貼付不良とい
った問題を解決し、作業環境に影響されずに、常に優れ
た粘着性能を発揮し、曲面(特に、車両等のフリートマ
ーキング分野での凹部分を有するもの)を主体とする被
着体に貼着した場合にも、シート浮きや剥がれが生じな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】曲面(凹面)施工性評価を説明するための概略
図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの一面に粘着剤層を設けて
    なる装飾用粘着シートであって、前記粘着剤層は、組成
    の異なるブロックA及びブロックBを有するブロック共
    重合体(I)からなるアクリル系粘着剤よりなるもので
    あり、前記ブロック共重合体(I)は、一般式 (A−B)a−A で表されるブロック共重合体、一般式 (B−A)b−B で表されるブロック共重合体、一般式 (A−B)c で表されるブロック共重合体、一般式 (A−B)d−X で表されるブロック共重合体、及び、一般式 Ae−Y−Bf で表されるブロック共重合体からなる群より選択される
    少なくとも2種の同種又は異種の重合体が、少なくとも
    1個のブロックA又はブロックBを介して結合している
    ものであり、前記a、b、cは、同一又は異なって、1
    〜10の整数であり、前記Xは、複数個の共重合体(A
    −B)を結合することができる化合物であり、前記Y
    は、ブロックAとブロックBとを結合することができる
    化合物であり、前記dは、3〜30の整数であり、前記
    e、fは、同一又は異なって、1以上の整数であり、e
    +f=3〜30の関係を充たすものであることを特徴と
    する装飾用粘着シート。
  2. 【請求項2】 ブロックAを構成するモノマー成分は、
    0℃以下のガラス転移点温度を有するアクリル系粘着剤
    を形成し得る、アルキル基の炭素数が1〜14である
    (メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするも
    のであり、前記ブロックBを構成するモノマー成分は、
    20℃以上のガラス転移点温度を有するビニル系共重合
    体を形成し得る、ビニルモノマーを主成分とするもので
    ある請求項1記載の装飾用粘着シート。
  3. 【請求項3】 ブロック共重合体(I)の重量平均分子
    量は、1万〜200万である請求項1記載の装飾用粘着
    シート。
  4. 【請求項4】 ブロック共重合体(I)は、ガラス転移
    点温度が、0℃以下であり、且つ、測定周波数100H
    z、剪断モードにおける100℃の貯蔵弾性率が、10
    万Pa以上であるものである請求項1記載の装飾用粘着
    シート。
  5. 【請求項5】 基材フィルムが、軟質ポリ塩化ビニルフ
    ィルムである請求項1、2、3又は4記載の装飾用粘着
    シート。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001288442A (ja) * 2000-02-03 2001-10-16 Nitto Denko Corp 非架橋型粘着剤組成物およびその製造方法と粘着シ―ト
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