JPH11147876A - テトラヒドロイソキノリン誘導体およびそれを有効成分とする薬剤 - Google Patents

テトラヒドロイソキノリン誘導体およびそれを有効成分とする薬剤

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JPH11147876A
JPH11147876A JP10255899A JP25589998A JPH11147876A JP H11147876 A JPH11147876 A JP H11147876A JP 10255899 A JP10255899 A JP 10255899A JP 25589998 A JP25589998 A JP 25589998A JP H11147876 A JPH11147876 A JP H11147876A
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JP
Japan
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compound
tnf
tetrahydroisoquinoline
acid
carboxamide
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JP10255899A
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English (en)
Inventor
Minoru Yamamoto
実 山本
Noboru Sugimoto
登 杉本
Nobuyasu Nishimura
宣泰 西村
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下式(I) 【化1】 で示される化合物またはその薬学的に許容される塩およ
びこれらを有効成分とする薬剤。 【効果】化合物(I)またはその薬学的に許容される塩
は、強力なTNF−α産生抑制作用を有し、かつ、生体
に投与した後、長時間にわたり高い血中濃度を示すの
で、薬剤、特にTNF−α産生抑制剤として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下式(I)
【0002】
【化2】
【0003】で示される化合物またはその薬学的に許容
される塩並びにそれを有効成分とする薬剤に関する。
【0004】
【従来の技術】腫瘍壊死因子−α(以下、TNF−α)
は、活性化マクロファージが産生するサイトカインの一
種で、炎症性のメディエーターとして炎症局所で働いて
いる。TNF−αは本来重要なサイトカインであるが、
それが過剰に産生された場合、例えば、慢性関節リウマ
チ、変形性関節症、敗血症、先天性免疫不全症候群(A
IDS)、移植片対宿主反応(GVHD)、インスリン
非依存性糖尿病、喘息、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸
炎等の疾患の原因となることが知られており、TNF−
αの産生を抑制する薬剤(TNF−α産生抑制剤)はこ
れら疾患の予防薬または治療薬となる可能性がある。
【0005】TNF−αは、233個のアミノ酸からな
る分子量26kDaの膜結合型の前駆体として膜表面に
分泌され、アミノ酸Ala−76とVal−77の間で
切断され細胞外へ遊離する。この切断に関与する酵素
は、TNF−α変換酵素(以下、TACEと略記す
る。)と呼ばれている。TACEはTNF−αを産生す
る酵素であるところから、TACE阻害活性を有する化
合物はTNF−α産生抑制剤としての用途が期待され
る。
【0006】ヒドロキサム酸を有するいくつかのMMP
阻害剤がこのTACEを阻害することから、TACEが
細胞外マトリックス分解酵素(以下、MMPと略記)に
類似した酵素であることが報告されている。(Nature 37
0(21),218-220(1994);Nature 370(18),555-557(199
4);Nature 370(18),558-561(1994))しかしながら、強
いMMP阻害作用を示す化合物にTACEの阻害作用が
ない〔J. Med. Chem. 40,1026-1040(1997)〕との報告も
あり、MMP阻害活性を示す化合物が必ずしもTACE
を阻害するとは限らない。欧州特許公開公報EP606
046号にはMMP阻害剤として式(1)
【0007】
【化3】
【0008】〔式中、Arは炭素環式アリールまたは複
素環式アリールを表し、R2は水素原子または低級アル
キル基を表し、RおよびR1はそれらが付加されている
鎖と一緒になって1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン、ピペリジン、オキサゾリジン、チアゾリジン又
はピロリン環を形成(それぞれは未置換であるか若しく
は低級アルキル基により置換されている)する。〕で示
される化合物の記載があり、テトラヒドロイソキノリン
骨格を持つ下式(2)
【0009】
【化4】
【0010】で示される化合物が開示されている。しか
しながら、TACE阻害作用については全く記載がな
い。PCT国際公開公報WO97/18194には請求
項2として下式(3)
【0011】
【化5】
【0012】〔式中、Aはカルボキシル基またはヒドロ
キシアミノカルボニル基を示し、R’はベンゼン環また
はその他の置換基を示し、mおよびnはR’およびQの
選択に応じて0〜2の整数を示し、Qは下式(4)〜
(7)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、Dは原子団NR4または硫黄原子
を示し、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は水素原
子、メトキシ基、メチレンジオキソ基、アミノ基または
水酸基を示す)で示される原子団を示す。〕で示される
広範な化合物が記載され、これらがMMP阻害剤および
TNF−α産生抑制剤として有用であることが開示され
ている。
【0015】しかしながら、本発明化合物はいずれの公
報にも具体的に記載されていない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】TNF−α産生抑制剤
の有効成分としては、強いTACE阻害活性を有し、か
つ、生体に投与した後、長時間にわたり高い血中濃度を
維持する化合物が望まれる。本発明の目的は、かかる要
求を満足すべき新規化合物およびそれを有効成分とする
薬剤、特にTNF−α産生抑制剤を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討を
行った結果、下式(I)
【0018】
【化7】
【0019】で示される化合物またはその薬学的に許容
される塩が上記目的にかなうことを見出し本発明を完成
した。
【0020】本発明化合物(I)の薬学的に許容される
塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、カルシ
ウム塩などの金属塩、又は塩酸、硝酸などの無機酸との
塩またはフマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸など
の有機酸との塩を挙げることができる。
【0021】本発明化合物(I)およびその薬学的に許
容される塩は下記に従って製造できる。
【0022】
【化8】
【0023】(式中、Bzlはベンジル基を示し、OMeはメ
トキシ基を示す。) 即ち、本発明化合物(I)は化合物(II)をメタノー
ル、エタノールなどの低級アルコール中、必要ならば
水、塩酸、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミド(以
下、DMFと略記する。)などを加え、パラジウムカー
ボン(以下、Pd−Cと略記。)などの触媒の存在下、
水素気流下または加圧下に室温〜60℃でニトロ基の還
元と同時に水素化分解を行うことにより製造できる。以
上の方法により得られる本発明化合物(I)は常法によ
りその薬学的に許容される塩に変換することができる。
次に原料化合物の製造方法について述べる。原料化合物
(II)は以下の方法により製造できる。
【0024】
【化9】
【0025】(式中、TsOHはp-トルエンスルホン酸を示
し、BzlおよびOMeは前記に同じ。) 光学活性体(III)は、文献〔Chem.Pharm.Bull.31
(1),312-314(1983)〕に記載の方法により得られる。そ
の光学活性体(III)を炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム等の塩基を用いて中和した後、
(III)1モルに対して1.0〜5.0モルの塩酸の
存在下、前述の方法により水素化分解を行い、化合物
(IV)を得る。
【0026】次に、化合物(IV)のメチルエステル化
を行う。化合物(IV)にメタノールを加え、−20℃
〜室温で塩化チオニルを滴下した後、室温〜還流温度で
2〜18時間反応することによりメチルエステル(V)
が得られる。次に常法により、メチルエステル(V)の
ニトロ化を行う。即ち、濃硫酸を溶媒に用いてメチルエ
ステル(V)に当量の濃硝酸を加え、−30℃〜0℃で
反応することによりニトロ体(VI)が得られる。次
に、DMF、ジオキサン、テトラヒドロフラン(以下、
THFと略記する。)又は水などを溶媒とし、ジメチル
アミノピリジン、トリエチルアミンなどの塩基の存在
下、ニトロ体(VI)と4−メトキシベンゼンスルホニ
ルクロリドとを1〜18時間、室温で反応させることに
より化合物(VII)が得られる。この場合、ニトロ体
(VI)1モルに対して4−メトキシベンゼンスルホニ
ルクロリドは1〜1.5モルを使用するのが好ましい。
【0027】化合物(VII)をメタノール、エタノー
ル、ジオキサンまたは水など、通常、アルカリ加水分解
に用いられる溶媒中、(VII)1モルに対して1.0
〜2.0モルの水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム
を用いて0℃〜60℃で0.5〜24時間加水分解し、
化合物(VIII)を得る。次いで化合物(VIII)
とO−ベンジルヒドロキシルアミンとを縮合する。この
縮合反応は、DMF、THF又はジクロロメタン等の非
プロトン性溶媒中で、ペプチド合成に用いられる通常の
縮合剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(以
下、DCCと略記する。)、1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(以
下、WSCと略記する。)等を用いて行うことができ
る。反応は、通常、0℃〜室温で2〜24時間行い、反
応に供する化合物のモル比は化合物(VIII)1モル
に対して、通常、0−ベンジルヒドロキシルアミン1.
0〜1.5モル、縮合剤1.0〜1.5モルである。
【0028】化合物(VIII)とO−ベンジルヒドロ
キシルアミンの縮合は混合酸無水物法により行うことも
できる。この場合、上記と同様の非プロトン性溶媒に化
合物(VIII)を溶解しトリエチルアミンやN−メチ
ルモルホリン等の三級アミンを当量添加した後、好まし
くは−20〜5℃でエチルクロロホルメート等のクロロ
炭酸エステル又は塩化ピバロイル等の酸クロリドを加え
て混合酸無水物を調製する。次いでO−ベンジルヒドロ
キシルアミンを加えて好ましくは2〜8時間、0℃〜室
温で反応させ目的とする化合物(II)を得ることがで
きる。なお、反応には化合物(VIII)1モルに対し
てO−ベンジルヒドロキシルアミン1.0〜1.5モ
ル、クロロ炭酸エステル又は酸クロリド1.0〜1.5
モルを通常使用する。
【0029】本発明化合物(I)またはその薬学的に許
容される塩は、経口又は非経口でヒトに投与される。経
口投与の剤形としては、錠剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、
硬カプセル剤等の固形製剤の他、シロップ剤、軟カプセ
ル剤等の液剤が含まれる。かかる製剤は常法によって製
造可能であり、錠剤、顆粒剤、散剤又は細粒剤は、本発
明化合物(I)又はその薬学的に許容される塩と、例え
ば、乳糖、でんぷん、結晶セルロース、ステアリン酸マ
グネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、タルク等
の通常用いられる医薬添加物とを混合して製造され、硬
カプセル剤は上記の細粒剤又は散剤を適宜カプセルに充
填して製造される。又、シロップ剤は、白糖、カルボキ
シセルロース等を含む水溶液に本発明化合物(I)また
はその薬学的に許容される塩を溶解又は懸濁して製造さ
れ、軟カプセル剤は、脂質賦形剤、例えば、植物油、油
性エマルジョン、グリコール等に本発明化合物(I)ま
たはその薬学的に許容される塩を溶解または懸濁し、軟
カプセルに充填して製造される。
【0030】非経口投与の剤形としては、注射剤の他、
坐薬、膣坐薬等の坐剤、噴霧剤等の経鼻投与剤等が例示
される。これらの製剤は常法によって製造可能であり、
例えば注射剤は、本発明化合物(I)またはその薬学的
に許容される塩を生理食塩液又は脂質賦形剤、例えば、
植物油、油性エマルジョン、グリコール等に溶解又は乳
化させ無菌的にアンプル又はバイヤルに封入することに
よって製造される。
【0031】本発明化合物(I)またはその薬学的に許
容される塩の投与量は、患者の年齢、性別若しくは体重
又は症状によって異なるが、一般には化合物(I)とし
て0.1〜200mg/kg体重/日、好ましくは1〜
100mg/kg体重/日が適量であり、これを1日1
回または2〜4回に分けて投与する。
【0032】
【発明の効果】本発明化合物は、比較化合物に比べて強
いTNF−α産生抑制作用を示し(試験例1参照)、か
つ生体に投与後長時間にわたって高い血中濃度を維持す
る(試験例2参照)。又、本発明化合物の毒性は低く、
糖尿病モデル動物において血糖値低下作用を示した(試
験例3参照)。従って、本発明化合物またはその薬学的
に許容される塩は、TNF−α産生抑制剤として好適に
使用される。以下に試験例を示して本発明化合物の作用
及び効果を具体的に説明する。 (試験例1)TNF−α産生抑制作用 1.供試化合物 ・本発明化合物A:N−ヒドロキシ−7−アミノ−2−
(4−メトキシベンゼンスルホニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3(R)−カルボキサミ
ド ・比較化合物 X:N−ヒドロキシ−2−ベンゼンスル
ホニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3(R)−カルボキサミド
【0033】2.試験方法 ウシ胎児血清を10%とLPS(リポポリサッカライ
ド;Difcoより購入)10ng/mlを含むRPM
I−1640培地2mlに、THP−1細胞(大日本製
薬より購入)1×106個を懸濁し、24ウエル培養プ
レート(Falcon3047、ベクトンデイッキンソ
ン社製)中で、ウシ胎児血清を10%含むRPMI−1
640培地により最終濃度10、5、2.5、1.25
および0.625μMに調製した供試化合物とともに、
5%CO2雰囲気下、37℃で24時間培養し、培養上
清を得た。
【0034】この培養上清中のTNF−α濃度を、ヒト
TNF−α測定ELISAキット(Amersham社
製)により定量した。供試化合物を入れなかった場合の
培養上清中のTNF−α濃度(A)を対照とし、供試化
合物を入れた場合の培養上清中のTNF−α濃度(X)
から、下式
【0035】
【数1】 TNF−α分泌抑制率(%)=(1−X/A)×100 によりTNF−α分泌抑制率(%)を算出し、プロビッ
ト法によりIC50値を求めた。 3.試験結果 結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】(試験例2)経口投与後の血中濃度 1.供試化合物 ・本発明化合物A:N−ヒドロキシ−7−アミノ−2−
(4−メトキシベンゼンスルホニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン− 3(R)−カルボキサ
ミド ・比較化合物 X:N−ヒドロキシ−2−ベンゼンスル
ホニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3(R)−カルボキサミド 2.試験方法 2-1)供試化合物の定量方法 供試化合物 0.1μg、0.2μg、0.5μg、
1.0μgおよび2.0μgを各々血清0.1mlに加
え、アセトニトリル0.4mlを添加し、20秒間攪拌
した。15000rpmで5分間遠心分離した後、上清
0.4mlをとり減圧下乾固した。残査に、本発明化合
物Aの場合は0.1%トリフルオロ酢酸水/アセトニト
リル=3/1溶液 0.1mlを、比較化合物Xの場合
は30%アセトニトリル水溶液0.1mlを加え、5分
間超音波処理した後、15000rpmで5分間遠心分
離して上清を採取して、1、2、5、10および20μ
g/mlの検量線用サンプルを調製した。それぞれのサ
ンプルを下記条件のHPLCで分析し、得られたピーク
の面積から検量線を作製した。
【0038】a)本発明化合物AのHPLC条件 高速液体クロマトグラフ: L−6200(HITAC
HI) 分析カラム : L−column ODS 4.6×15
0mm(化学品質協会) カラム温度 : 40℃ 流速: 1.0ml/分 検出器: L−4250(HITACHI) 検出波長: 245nm 移動層: 0.1%トリフルオロ酢酸水/アセトニトリ
ル = 86/14 溶出時間: 7.8分 b)比較化合物XのHPLC条件 検出波長: 214nm 移動層:0.1%トリフルオロ酢酸水/ アセトニトリ
ル= 70/30 溶出時間: 7.8分 (カラム温度、流速および検出器
は上記(1)と同様)
【0039】2-2)血中濃度の測定方法 供試化合物を0.5%Tween80に懸濁し、マウス
に1群3匹として経口投与または皮下投与(いずれも供
試化合物の投与量100mg/kg)した。10分、3
0分、1時間および3時間後に採血し、15000rp
mで5分間遠心分離して血清を分離した。血清0.1m
lにアセトニトリル0.4mlを添加し、20秒間攪拌
した。15000rpmで5分間遠心分離した後、上清
0.4mlをとり減圧下乾固した。残査に、本発明化合
物Aの場合は0.1%トリフルオロ酢酸水/アセトニト
リル(比率3/1)溶液0.1mlを、比較化合物Xの
場合は30%アセトニトリル水溶液0.1mlを加え、
5分間超音波処理した後、15000rpmで5分間遠
心分離して上清を採取して分析試料とした。上記の条件
でHPLC分析を行い、検量線より血中濃度(μg/m
l)を求めモル濃度に換算した。 3.試験結果 投与10分、30分、1時間および3時間後におけるそ
れぞれの供試化合物の血中濃度(μM)を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】(試験例3)糖尿病モデルマウスにおける
血糖値降下作用 1.供試化合物 ・本発明化合物A:N−ヒドロキシ−7−アミノ−2−
(4−メトキシベンゼンスルホニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3(R)−カルボキサミ
ド 2.試験方法 インスリン非依存性糖尿病モデルとして知られているK
K−Ayマウスを用いて以下の実験を行った。13週齢
雄性KK−Ay/Ta Jclマウス(日本クレア)
を1群7匹として2群(コントロール群および供試化合
物投与群)に分けた。供試化合物を0.5% Twee
n 80溶液に懸濁し、200mg/kgの割合で供試
化合物投与群のマウスに1日1回2週間皮下投与した。
コントロール群のマウスには0.5% Tween 8
0溶液を1日1回2週間皮下投与した。投与開始前およ
び投与期間中1週間毎に眼底静脈叢よりヘマトクリット
採血管を用いて少量の血液を採取し、血漿を分離した。
グルコースB−テストワコー(和光純薬)を用いて、血糖
値を測定し、ダネット法によりコントロール群に対する
供試化合物投与群の有意性を検定した。 3.試験結果 図1に示すとおり、供試化合物はKK−Ayマウスの血
糖値を有意に低下させた。
【0042】
【実施例】以下に、参考例および実施例を挙げて本発明
を更に具体的に説明する。 参考例N−ベンジルオキシ− 2−(4−メトキシベンゼンス
ルホニル)−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3(R)−カルボキサミドの製造 (1)1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
(R)−カルボン酸・塩酸塩:1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン−3(R)−カルボン酸ベンジルエ
ステル・p-トルエンスルホン酸塩30g〔Chem.Pharm.B
ull.,31(1),312-314(1983)の記載に従って調製した。〕
を炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて中和した後、酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、
硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去
した後、溶媒を留去して得られる残査にエタノール20
0ml、水100mlを加えた。濃塩酸 12mlを加
えた後、触媒として10%Pd−C 2.0gを用いて
3.6kgf/cm2の圧力で水素雰囲気下、4時間攪
拌した。触媒を除去した後、溶媒を留去することにより
標記化合物13.1gを無色固体として得た。
【0043】(2)1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−3(R)−カルボン酸メチルエステル・塩酸
塩:1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
(R)−カルボン酸・塩酸塩13.1gにメタノール2
00mlを加えて、氷冷下、塩化チオニル12mlをゆ
っくり滴下した。3.5時間加熱還流した後、メタノー
ルを留去することにより標記化合物14.0gを得た。
【0044】(3)7−ニトロ−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−3(R)−カルボン酸メチルエ
ステル:濃硫酸33mlに1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3(R)−カルボン酸メチルエステル
・塩酸塩5.3gを氷冷下にゆっくり加えて溶解させ
た。濃硝酸1.5mlを滴下して30分間攪拌した。反
応液を氷水に注いだ後、水酸化ナトリウム水溶液を用い
て溶液を中性にした。得られる不溶物を酢酸エチルで抽
出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去後、溶媒
を留去して得られる残査をジイソプロピルエーテルより
再結晶して淡赤色粉末状として標記化合物1.8gを得
た。
【0045】1H−NMR(CDCl3)δ;3.13(1H,dd,J=9.2
Hz,17.1Hz),3.28(1H,dd,J=4.8Hz,17.1Hz),3.86(3H,s),
3.8-3.9(1H,m),4.21(1H,d,J=16.4Hz),4.31(1H,d,J=16.4
Hz),7.35(1H,d,J=8.4Hz),8.02(1H,d,J=2.2Hz),8.08(1H,
dd,J=2.2Hz,8.4Hz).
【0046】(4)2−(4−メトキシベンゼンスルホ
ニル)−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−3(R)−カルボン酸メチルエステル:7
−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
−3(R)−カルボン酸メチルエステル4.2gとジメ
チルアミノピリジン2.4gをDMF50mlに溶解
し、4−メトキシベンゼンスルホニルクロリド4.1g
を加えて終夜室温で攪拌した。反応液に希塩酸を加えて
酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽
和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。
硫酸マグネシウムを除去して得られる残査をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(移動層;酢酸エチル/n−
ヘキサン=1/1)で分離精製を行い、無色パウダー状
として標記化合物6.9gを得た。
【0047】1H−NMR(CDCl3)δ;3.34(2H,d,J=4.5H
z),3.54(3H,s),3.92(3H,s),4.57(1H,d,J=16.1Hz),4.87
(1H,d,J=16.1Hz),5.14(1H,t,J=4.5Hz),7.03(2H,d,J=8.9
Hz),7.33(1H,d,J=8.4Hz),7.84(2H,d,J=8.9Hz),8.02(1H,
d,J=8.4Hz),8.07(1H,s). (5)2−(4−メトキシベンゼンスルホニル)−7−
ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3(R)−カルボン酸:2−(4−メトキシベンゼンス
ルホニル)−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3(R)−カルボン酸メチルエステル
6.9gにジオキサン30mlと水15mlを加えて、
氷冷下で1NNaOH水 25mlを加えて1時間攪拌し
た。反応液に希塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチル
で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、硫
酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシムを除去後、
溶媒を留去することにより淡赤色固体として標記化合物
3.8gを得た。
【0048】1H−NMR(DMSO-d6)δ;3.0-3.3(2H,m),
3.80(3H,s),4.50(1H,d,J=16.6Hz),4.75(1H,d,J=16.6H
z),4.80-4.88(1H,m),7.02(2H,d,J=8.9Hz),7.42(1H,d,J=
8.4Hz),7.75(2H,d,J=8.9Hz),7.97(1H,dd,J=2.0Hz,8.4H
z),8.09(1H,d,J=2.0Hz),13.0(1H,bs). (6)N−ベンジルオキシ−2−(4−メトキシベンゼ
ンスルホニル)−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン−3(R)−カルボキサミド:2−
(4−メトキシベンゼンスルホニル)−7−ニトロ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3(R)
−カルボン酸 3.0gをDMF50mlに溶解し、W
SC1.7g、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.
3g、O−ベンジルヒドロキシルアミン・塩酸塩1.4
g、トリエチルアミン0.89gを順次加えて室温で終
夜攪拌した。反応液に希塩酸を加えて酸性にした後、酢
酸エチルで抽出した。有機層を炭酸ナトリウム水溶液、
水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
した。硫酸マグネシウムを除去した後、溶媒を留去する
ことにより標記化合物3.0gを黄色固体として得た。
【0049】1H−NMR(CDCl3)δ;2.74(1H,dd,J=5.3
Hz,16.0Hz),3.34(1H,d,J=16.0Hz),3.83(3H,s),4.33(1H,
d,J=15.8Hz),4.48(1H,d,J=15.8Hz),4.53-4.65(1H,m),4.
85(2H,s),6.88(2H,d,J=8.8Hz),7.23(1H,d,J=8.3Hz),7.2
5-7.40(5H,m),7.65(2H,d,J=8.8Hz),7.84(1H,d,J=2.1H
z),8.00(1H,dd,J=2.1Hz,8.3Hz),9.10(1H,s). 実施例1N−ヒドロキシ−7−アミノ−2−(4−メトキシベン
ゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−3(R)−カルボキサミドの製造 参考例で得られたN−ベンジルオキシ−2−(4−メト
キシベンゼンスルホニル)−7−ニトロ−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン−3(R)−カルボキサ
ミド0.39gをメタノール20mlに溶解し、触媒と
して10%Pd−C0.1gを用いて加圧下(3.5k
gf/cm2)で1時間接触還元を行った。Pd−Cを
除去した後、溶媒を留去して得られる残査をHPLC
(カラム;YMC-Pack ODS SH-343-5 S-5 120A、移動層;
水/アセトニトリル=3/1)を用いて精製した画分を
凍結乾燥することにより標記化合物0.2gを無色粉末
として得た。HPLCでは、以下の保持時間を示した。
【0050】カラム;L−column ODS 4.
6×150mm 移動層;0.1%トリフルオロ酢酸水/アセトニトリル
=83/17 流速;1.0ml/分 保持時間;7.4分1 H−NMR(DMSO-d6)δ;2.64(1H,dd,J=5.9Hz,15.6H
z),2.88(1H,dd,J=3.7Hz,15.6Hz),3.85(3H,s),4.3-4.5(3
H,m),4.83(2H,s),6.31(1H,d,J=1.9Hz),6.35(1H,dd,J=1.
9Hz,8.1Hz),6.70(1H,d,J=8.1Hz),7.04(2H,d,J=8.9Hz),
7.73(2H,d,J=8.9Hz),8.8(1H,bs),10.6(1H,bs). 元素分析(C171935S・0.5H2Oとして) 計算値(%)C,5.22;H,52.84;N,1
0.87 実測値(%)C,5.07;H,52.85;N,1
0.88
【0051】実施例2錠剤の製造 以下の通り、1錠中にN−ヒドロキシ−7−アミノ−2
−(4−メトキシベンゼンスルホニル)−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン−3(R)−カルボキサ
ミド(化合物A)100mgを含有する錠剤を得る。 [処方] [操作]主薬、コーンスターチ及び微結晶セルロースを
混合し、これに水50重量部に溶解したヒドロキシプロ
ピルセルロースを加えて充分練合する。この練合物を篩
に通して顆粒上に造粒して乾燥した後、得られた顆粒に
ステアリン酸マグネシウムを混合し1錠250mgに打
錠する。
【0052】実施例3顆粒剤の製造 以下の通り、N−ヒドロキシ−7−アミノ−2−(4−
メトキシベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−3(R)−カルボキサミド(化
合物A)を含有する顆粒剤を得る。 [処方] [操作]主薬、乳糖及びコーンスターチを混合し、これ
に水120重量部に溶解したヒドロキシプロピルセルロ
ースを加えて充分練合する。この練合物を20メッシュ
の篩に通して造粒し、乾燥して整粒を行い、500mg
中に主薬200mgを含有する顆粒剤を得る。
【0053】実施例4カプセル剤の製造 以下の通り、1カプセル中にN−ヒドロキシ−7−アミ
ノ−2−(4−メトキシベンゼンスルホニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3(R)−カ
ルボキサミド(化合物A)100mgを含有するカプセ
ル剤を得る。 [処方] [操作]上記の各成分を充分混合して、この混合末の2
00mg宛をカプセルに充填してカプセル剤を得る。
【0054】実施例5注射剤の製造 N−ヒドロキシ−7−アミノ−2−(4−メトキシベン
ゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−3(R)−カルボキサミド0.5重量部およ
びソルビット5重量部の混合物に注射用蒸留水を加えて
溶解し、100重量部とし、この水溶液をメンブランフ
ィルターで濾過する。濾液を窒素置換したアンプルに5
gずつ充填し、溶閉後、120℃で15分間滅菌処理し
て1アンプル中にN−ヒドロキシ−7−アミノ−2−
(4−メトキシベンゼンスルホニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3(R)−カルボキサミ
ド25mgを含有する注射剤を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1にインスリン非依存性糖尿病モデルマウス
に本発明化合物を投与した場合の血糖値の経時変化(試
験例3)を示した。
【符号の説明】
折れ線a、bはそれぞれ以下の群の血糖値を示す。 a:コントロール群 b:本発明化合物投与群 また、ダネット法によりコントロール群に対する本発明
化合物投与群の有意差を検定し、*印または**印で表
した。 P<0.05 ** P<0.01
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/47 ACL A61K 31/47 ACL ADA ADA ADP ADP AED AED

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(I) 【化1】 で示される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の化合物またはその薬学的
    に許容される塩を有効成分とする薬剤。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の化合物またはその薬学的
    に許容される塩を有効成分とする、TNF−α産生抑制
    剤。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000023443A1 (en) * 1998-10-22 2000-04-27 Akzo Nobel N.V. Tetrahydropyridopyridine derivatives and intermediates for producing the same
JP2001151780A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Nikken Chem Co Ltd 4,5,6,7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン化合物
JP2001151779A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Nikken Chem Co Ltd 4,5,6,7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン系化合物
JP2001158789A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Nikken Chem Co Ltd 4,5,6,7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体
JP2006515319A (ja) * 2002-12-19 2006-05-25 バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド Taceのインヒビター
WO2009005045A1 (ja) * 2007-07-04 2009-01-08 Daiichi Sankyo Company, Limited 置換ジヒドロイソキノリン誘導体

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