JPH11152390A - エポキシ樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物およびその製造方法

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JPH11152390A
JPH11152390A JP31942697A JP31942697A JPH11152390A JP H11152390 A JPH11152390 A JP H11152390A JP 31942697 A JP31942697 A JP 31942697A JP 31942697 A JP31942697 A JP 31942697A JP H11152390 A JPH11152390 A JP H11152390A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
polymer segment
meth
polymer
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JP31942697A
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English (en)
Inventor
Shinya Hikita
真也 疋田
Norihisa Ujigawa
典久 氏川
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Original Assignee
NOF Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エポキシ樹脂本来の機械的特性および耐熱性
を損なうことなく、硬化温度に依存されずに接着強度等
の性能を発揮できるエポキシ樹脂組成物およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂中
に、(メタ)アクリロニトリルから形成される重合体セ
グメントAと、下記一般式(1)で表される(メタ)ア
クリル酸エステルの少なくとも1種より形成される重合
体セグメントBとからなるA−B型ブロック共重合体を
含有するものである。重合体セグメントAの溶解度パラ
メータ値はフェドーズの式による計算値で10以上であ
り、重合体セグメントBのガラス転移温度は25℃以下
であることが望ましい。 【化1】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は脂肪族炭化
水素基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、接着剤、塗料、
土木、電気・電子部品等に用いるのに適したエポキシ樹
脂組成物、特にエポキシ樹脂本来の機械的特性および耐
熱性を損なうことなく、接着性能等の性能に優れたエポ
キシ樹脂組成物およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にエポキシ樹脂は、寸法安定性、機
械的強度、電気絶縁特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性な
ど多くの点で優れており、接着剤、複合材料、注型材料
などに用いられている。しかしながら、エポキシ樹脂は
強靭性および耐衝撃性が小さく、クラックが発生しやす
いという問題を有している。
【0003】この問題を解決する手段の一つとして、エ
ポキシ樹脂にそれと反応しうる官能基を有する液状のア
クリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等を混合し
たエポキシ樹脂組成物が提案されている〔コンポジット
サイエンステクノロジー「Comp.Sci. Technol. 」31
巻、179頁(1988)〕。
【0004】また、特開平2−117498号公報で
は、エポキシ樹脂に架橋ゴム微粒子を添加して接着性を
向上させたエポキシ樹脂組成物も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム等の液状ゴムではその相溶性の
良さから、エポキシ樹脂本来の特徴である耐熱性および
機械的強度が低下してしまう。また、それらの性能は、
硬化温度に左右されるという問題があった。
【0006】さらに、特開平2−117498号公報に
記載のエポキシ樹脂組成物においては、架橋ゴム微粒子
をエポキシ樹脂に添加したとき、エポキシ樹脂組成物の
保存時における粘度上昇が大きくなり、実用的でないと
いう問題があった。
【0007】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、エポキシ樹脂本来の機械的特性および耐
熱性を損なうことなく、硬化温度に依存されずに接着強
度等の性能を発揮できるエポキシ樹脂組成物およびその
製造方法を提供することにある。その他の目的とすると
ころは、保存時における粘度上昇を抑制できるエポキシ
樹脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹
脂中に、(メタ)アクリロニトリルから形成される重合
体セグメントAと、下記一般式(1)で表される(メ
タ)アクリル酸エステルの少なくとも1種より形成され
る重合体セグメントBとからなるA−B型ブロック共重
合体を含有するものである。
【0009】
【化3】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は脂肪族炭化
水素基である。)第2の発明のエポキシ樹脂組成物は、
第1の発明において、前記重合体セグメントAが、(メ
タ)アクリロニトリルと、下記一般式(2)で表される
(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも1種との共重
合体である。
【0010】
【化4】 (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 は水素、グリ
シジル基または脂肪族炭化水素基である。) 第3の発明のエポキシ樹脂組成物は、第1または第2の
発明において、前記重合体セグメントAの溶解度パラメ
ータ値がフェドーズの式による計算値で10以上であ
り、前記重合体セグメントBのガラス転移温度が25℃
以下である。
【0011】第4の発明のエポキシ樹脂組成物の製造方
法は、エポキシ樹脂中で、重合開始剤としてポリメリッ
クペルオキシドを用い、前記重合体セグメントAを形成
する単量体または前記重合体セグメントBを形成する単
量体のいずれか一方を最初に重合させて、分子中にペル
オキシ結合を有する重合体を合成し、次にその重合体に
他方の重合体セグメントを形成する単量体単独または単
量体混合物を共重合させてA−B型ブロック共重合体を
製造する第1の発明のエポキシ樹脂組成物の製造方法で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹
脂中に、(メタ)アクリロニトリルから形成される重合
体セグメントAと、下記一般式(1)で表される(メ
タ)アクリル酸エステルの少なくとも1種より形成され
る重合体セグメントBとからなるA−B型ブロック共重
合体を含有するものである。
【0013】
【化5】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は脂肪族炭化
水素基である。) 上記エポキシ樹脂としては、公知の各種のものが使用さ
れ、その分子中にエポキシ結合を少なくとも2個有する
ものであれば、分子構造、分子量等に特に制限されな
い。具体的には例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリ
シジルアミン型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹
脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これ
らのエポキシ樹脂は、単独または2種類以上混合して使
用することができる。
【0014】次に、A−B型ブロック共重合体の重合体
セグメントAは、(メタ)アクリロニトリル単独、また
は(メタ)アクリロニトリルと(メタ)アクリル酸エス
テルとを共重合したものである。アクリロニトリルの溶
解度パラメータ(以下、SPと略記する。)はSP;1
3.1であり、メタクリロニトリルのSPはSP;1
1.8である。重合体セグメントAとしてこれらの単量
体を使用するのは、エポキシ樹脂との相溶性を考慮して
エポキシ樹脂中で相分離構造を形成させるためである。
なお、(メタ)アクリロニトリルとは、アクリロニトリ
ルとメタクリロニトリルとを総称したものである。ま
た、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エス
テルとメタクリル酸エステルとを総称したものである。
この(メタ)アクリル酸エステルとしては、次の一般式
(2)で表されるものが望ましい。
【0015】
【化6】 (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 は水素、グリ
シジル基または脂肪族炭化水素基である。) 一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルの
中でR4 が脂肪族炭化水素基である場合、炭素数1〜1
2のものが好ましい。
【0016】(メタ)アクリル酸エステルの具体例とし
ては、例えばアクリル酸メチル(SP;9.5)、アク
リル酸エチル(SP;9.0)、メタクリル酸メチル
(SP;9.5)、メタクリル酸エチル(SP;9.
0)、アクリル酸ヘキシル(SP;9.5)、メタクリ
ル酸ヘキシル(SP;10.5)、メタクリル酸グリシ
ジル(SP;12.1)、アクリル酸(SP;12.
9)等が挙げられる。これらのうち、特にアクリル酸メ
チルが好ましい。
【0017】(メタ)アクリロニトリルと(メタ)アク
リル酸エステルとを共重合させる場合、フェドーズの式
で計算される重合体セグメントA全体の溶解度パラメー
タ値(SP値)が10以上が好ましく、10〜15がさ
らに好ましい。SP値が10より小さい場合および15
を越える場合には、エポキシ樹脂中において相分離構造
が形成されず、例えば接着剤として使用した場合に接着
性が不十分となる傾向にある。
【0018】ここで、SP値(δ)の計算に用いたフェ
ドーズの式とは、下記の一般式で表されるものである。 δ=(△E/V) 1/2 =(Σ△ei/Σ△vi) 1/2 式中の△E、Vはそれぞれ凝集エネルギー密度、モル体
積を、△ei、△viはそれぞれ原子または原子団の蒸
発エネルギー、モル体積を示す。代表的な原子または原
子団の△ei、△viを表1に示した。
【0019】
【表1】 次に、A−B型ブロック共重合体の重合体セグメントB
は、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体または共
重合体である。重合体セグメントBとして(メタ)アク
リル酸エステルを使用するのは、エポキシ樹脂との相溶
性を考慮してエポキシ樹脂中で相分離構造を形成させる
ためである。
【0020】重合体セグメントBを形成する(メタ)ア
クリル酸エステルは、前記一般式(1)で表されるもの
である。一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エ
ステルの中でR2 が脂肪族炭化水素基である場合、炭素
数1〜12のものが好ましい。
【0021】(メタ)アクリル酸エステルの具体例とし
ては、例えばアクリル酸エチル〔単独重合体のガラス転
移温度(以下、Tgと略記する)Tg;−24℃〕、ア
クリル酸プロピル(Tg;−37℃)、アクリル酸n−
ブチル(Tg;−54℃)、アクリル酸2−エチルヘキ
シル(Tg; −50℃)等が挙げられる。これらのう
ち、特にアクリル酸n−ブチルが好ましい。
【0022】重合体セグメントB全体のTgは25℃以
下が好ましく、−60〜25℃がさらに好ましい。Tg
が25℃を超えると弾性率が十分に低下せず、つまり柔
軟性がなくなって、応力が十分に緩和されず、例えば接
着剤として使用した場合に接着性能が不十分となる傾向
にある。
【0023】A−B型ブロック共重合体の重合体セグメ
ントAと重合体セグメントBの構成比率A/Bは、重量
比で90/10〜10/90であることが好ましい。重
合体セグメントAが90重量%を越える場合には、製造
時の粘度が上昇し、実質的にエポキシ樹脂組成物に使用
可能なA−B型ブロック共重合体を得ることが困難とな
る傾向がある。また、10重量%未満である場合には、
A−B型ブロック共重合体がエポキシ樹脂組成物からブ
リードし、弾性率の低下が不十分となり、例えば接着剤
として使用した場合、接着性能が不十分となる傾向にあ
る。
【0024】A−B型ブロック共重合体の全体としての
重量平均分子量(GPCで測定;スチレン換算であり、
以下同様である)は通常1〜50万が好ましく、5〜3
0万がさらに好ましい。この重量平均分子量が1万未満
あるいは50万を超える場合には、いずれもエポキシ樹
脂中で相分離構造が形成されず、例えば接着剤として使
用した場合に接着性能が不十分となる。
【0025】エポキシ樹脂組成物中のA−B型ブロック
共重合体の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対し
て1〜50重量部が好ましく、5〜30重量部がさらに
好ましい。この含有量が1重量部未満であると弾性率が
十分低下せずに、例えば接着剤として使用した場合に接
着性能が不十分である。一方、50重量部を越える場合
には高温時の接着性能が低下して好ましくない。
【0026】次に、エポキシ樹脂組成物の製造方法につ
いて説明する。A−B型ブロック共重合体は、例えば、
重合開始剤としてポリメリックペルオキシドを用いる二
段重合法として知られている製造プロセスにより製造さ
れる(例えば、特公昭60−3327号公報または特公
昭63−30956号公報に記載)。すなわち、まずエ
ポキシ樹脂中で、重合開始剤としてポリメリックペルオ
キシドを用い、前記重合体セグメントAを形成する単量
体または前記重合体セグメントBを形成する単量体のい
ずれか一方を最初に重合させて、分子中にペルオキシ結
合を有する重合体を合成する。次に、その重合体に他方
の重合体セグメントを形成する単量体単独または単量体
混合物を共重合させることにより、所望のA−B型ブロ
ック共重合体が得られる。
【0027】この際、重合体セグメントAまたはBを形
成するいずれか一方の単量体または単量体混合物の第一
段目の重合反応で生じた分子内にペルオキシ結合を有す
る重合体は、中間体として反応系から取り出して次のブ
ロック共重合体の原料にすることができ、反応系から取
り出すことなく引き続いて第二段目のブロック共重合反
応に供することもできる。
【0028】前記のポリメリックペルオキシドとして
は、特公昭60−3327号公報記載の各種のポリメリ
ックペルオキシドの一種または二種以上使用することが
できる。例えば、下記一般式(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)、(8)、(9)で示されるものが使用
できる。
【0029】
【化7】 (nは2〜20の整数を示す)
【0030】
【化8】 (nは2〜20の整数を示す)
【0031】
【化9】 (nは2〜20の整数を示す)
【0032】
【化10】 (nは2〜20の整数を示す)
【0033】
【化11】 (nは2〜20の整数を示す)
【0034】
【化12】 (nは2〜20の整数を示す)
【0035】
【化13】 (nは2〜20の整数を示す)ポリメリックペルオキシ
ドの使用量は、第一段目の重合反応に用いる単量体単独
または単量体混合物100重量部に対して0. 1〜20
重量部が好ましい。0. 1重量部より少ない場合は、残
存する単量体が多くなり、20重量部より多くなると低
分子量になり、エポキシ樹脂中で相分離構造をとらず、
例えば接着剤として使用する場合に接着性能が低下す
る。
【0036】重合温度は、第一段目の重合反応について
は、好ましくは60〜80℃であり、さらに好ましくは
65〜75℃である。60℃より低い場合は残存する単
量体が多くなり、80℃より高い場合は低分子量にな
り、接着性能が低下する。第二段目の重合における重合
温度は、好ましくは70〜100℃であり、さらに好ま
しくは75〜90℃である。70℃より低い場合は重合
速度が遅くなり、100℃より高い場合は重合速度の調
整が難しい。さらに、第二段目の重合温度は第一段目の
重合温度より高いことが望ましい。また、重合法として
は、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法
等の任意の重合法を採用することができる。
【0037】また、A−B型ブロック共重合体の製造時
に分子量調節の目的で連鎖移動剤を使用することができ
る。この連鎖移動剤としては、公知の各種のものが使用
できる。具体的には、例えばn−ドデシルメルカプタ
ン、t−ブチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタ
ン、α−メチルスチレンダイマー〔日本油脂(株)製、
商品名:ノフマーMSD〕等が挙げられる。連鎖移動剤
の使用量は、単量体に対して0.1〜10重量%が好ま
しい。0.1重量%未満では分子量低減効果が低く、1
0重量%を越えて使用すると重合時間が延び、実用に適
さない。
【0038】ところで、A−B型ブロック共重合体の製
造時に単独重合体が副生するが、前記製造法によれば、
全重合物中に占める正味のA−B型ブロック共重合体の
割合、すなわち、ブロック率が高い。このため、エポキ
シ樹脂組成物として使用する場合には、特に精製する必
要なく、そのまま用いることができる。
【0039】A−B型ブロック共重合体は、エポキシ樹
脂中で製造することもできる。重合開始剤として用いら
れるポリメリックペルオキシドとしては、前記一般式
(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)また
は(9)で示されるものが使用される。その使用量は、
単量体混合物100重量部に対して0.1〜20重量部
が好ましい。重合温度は第一段目の重合反応については
60〜80℃が好ましく、65〜75℃がさらに好まし
い。60℃より低い場合は残存する単量体が多くなる。
一方、80℃より高い場合は低分子量になってエポキシ
樹脂中で相分離構造が形成されず、例えば接着剤として
使用した場合、接着性能が低下する。
【0040】第二段目の重合における重合温度は、好ま
しくは70〜100℃であり、さらに好ましくは75〜
90℃である。70℃より低い場合は重合速度が遅くな
り、100℃より高い場合は重合速度の調整が難しくな
る。さらに、第二段目の重合温度は、第一段目の重合温
度より高いことが好ましい。
【0041】使用する単量体の量は全体の仕込み量の1
〜60重量%が好ましい。1重量%より小さいと接着性
能が不十分となる傾向にあり、60重量%を越えると重
合中の粘度が高くなり、ブロック共重合体を容易に合成
することができない。
【0042】また、合成時における粘度が高くなる場合
には、必要に応じて希釈溶剤を使用することができる。
このようにして合成されたA−B型ブロック共重合体を
含有するエポキシ樹脂組成物はそのまま用いてもよい
し、エポキシ樹脂でA−B型ブロック共重合体の含有量
を調整して使用することもできる。
【0043】エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて公
知の各種硬化剤を使用することができる。そのような硬
化剤としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン等の脂肪族ポリアミン、メタフェニレンジアミン、ジ
アミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニル
メタン等の芳香族ポリアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、ピ
ペリジン、ポリアミドアミン等の第二級、三級アミン、
無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸、無水マレイン酸、無水コハク酸テトラヒドロ無水フ
タル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の酸無水
物、イミダゾール、2ーメチルイミダゾール、2ーエチ
ルイミダゾール、2ーエチルー4ーメチルイミダゾー
ル、2ーフェニルイミダゾール、2ーウンデシルイミダ
ゾール、2ーヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾー
ル誘導体、ジシアンジアミドおよびその誘導体、アジピ
ン酸ヒドラジド等の有機酸ヒドラジド、3ー(3、4ー
ジクロロフェニル)ー1、1ージメチル尿素、3ー(p
ークロロフェニル)ー1、1ージメチル尿素等の尿素誘
導体、ポリメルカプタン系硬化剤、フェノール樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂等のメチロール基含有化合物、
ポリイソシアネート、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ス
ルホニウム塩等が挙げられる。これらの硬化剤は、エポ
キシ基に対して化学量論量以上を加えることが必要であ
り、そのような条件下で2種類以上を併用することがで
きる。
【0044】また、エポキシ樹脂組成物には必要に応じ
て、公知の添加剤、例えば充填剤(炭酸カルシウム、ク
レー、シリカ、カーボンブラック、金属粉)、顔料、耐
炎剤、レベリング剤、チキソトロピー付与剤等を添加し
ても良い。
【0045】前記各成分を混合してエポキシ樹脂組成物
を調製する場合、またはエポキシ樹脂組成物に他の成分
を混合する場合、混合する方法は各種の混合装置を使用
して行うことができる。そのような目的で用いられる混
合装置の例としては、ロール、ニーダー、押出装置(エ
クストゥルーダー)等が挙げられる。
【0046】以上の実施形態により発揮される効果につ
いて以下に記載する。 ・ 実施形態のエポキシ樹脂組成物によれば、特定のA
−B型ブロック共重合体を含有することにより、エポキ
シ樹脂とA−B型ブロック共重合体との相溶性等の関係
に基づいてエポキシ樹脂中で相分離構造が形成され、エ
ポキシ樹脂組成物内の内部応力が緩和される。このた
め、エポキシ樹脂本来の機械特性および耐熱性を損なう
ことなく、しかも硬化温度に依存されずに接着強度等の
性能を良好に発揮することができる。
【0047】・ 実施形態のエポキシ樹脂組成物によれ
ば、A−B型ブロック共重合体がエポキシ樹脂組成物中
で安定に存在することから、エポキシ樹脂組成物の保存
時における粘度上昇を抑制することができる。
【0048】・ 実施形態のエポキシ樹脂組成物によれ
ば、重合体セグメントAとして(メタ)アクリロニトリ
ルに一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステ
ルを併用することにより、(メタ)アクリロニトリルを
希釈してエポキシ樹脂組成物を容易に調製することがで
きる。
【0049】・ 実施形態のエポキシ樹脂組成物によれ
ば、重合体セグメントAの溶解度パラメータ値がフェド
ーズの式による計算値で10以上に設定することによ
り、エポキシ樹脂中において相分離構造を確実に形成す
ることができ、接着性能等の性能を向上させることがで
きる。
【0050】・ 実施形態のエポキシ樹脂組成物によれ
ば、重合体セグメントBのガラス転移温度を25℃以下
に設定することにより、エポキシ樹脂組成物の弾性を保
持できて、応力が緩和され、接着性能等の性能を高める
ことができる。
【0051】・ 実施形態の発明のエポキシ樹脂組成物
の製造方法によれば、ポリメリックペルオキシドを用
い、二段階の重合方法により、ブロック率の高いA−B
型ブロック共重合体よりなるエポキシ樹脂組成物を容易
かつ収率良く製造することができる。
【0052】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて実施形態
をさらに具体的に説明する。なお、各例中、部および%
は特に断らない限り重量部および重量%を示す。また、
表中の化合物の略記号は次の化合物を示す。 DMF:ジメチルホルムアミド AN:アクリロニトリル MMA:メタクリル酸メチル BA:アクリル酸ブチル Ep828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェルエポキシ社製;商品名:エピコート828) Ep801:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シ
ェルエポキシ社製;商品名:エピコート801) DICY:ジシアンジアミド 2MeIm:2−メチルイミダゾール TETA:トリエチレンテトラミン また、接着性試験は次に示す方法である。
【0053】引張り剪断接着強度:JIS K6850
「接着剤の引張り接着強さ試験方法」に準じて、厚さ
1.4mmのステンレス板同士を接着し、所定の硬化条
件で硬化後の引張剪断強度(kgf/cm2 )を測定し
た。
【0054】T型剥離接着強度:JIS K6854
「接着剤の剥離接着強さ試験方法」に準じて、厚さ0.
8mmのステンレス板同士を接着し、所定の硬化条件で
硬化後のT型剥離強度(kgf/15mm)を測定し
た。 (合成例1、A−B型ブロック共重合体の製造)温度
計、混合機およびコンデンサーを備えたステンレス製反
応器にジメチルホルムアミド(DMF)79.4部を仕
込んだ。これに、前記一般式(3)で示されるポリメリ
ックペルオキシド(以下P・POと略)6.8部をDM
F30.5部に溶解したもの、およびアクリロニトリル
50部を窒素気流下70℃で1時間で滴下した。その
後、同じ温度で1時間反応させ、第一段目の重合を完了
した。次いで、アクリル酸ブチル50部およびDMF1
16.6部を一時間で滴下し、その後80℃で4時間反
応させ、第二段目の重合を完了した。そして、室温に冷
却して重合操作を完了した。
【0055】以上の操作によりブロック共重合体を30
重量%含有するDMF溶液を得た。その後、再沈により
ブロック共重合体を取り出して使用した。 (合成例2および3並びに合成例6〜9)単量体の仕込
量を表2および表3に示したように変更した以外は合成
例1に従って合成し、A−B型ブロック共重合体を得
た。なお、表2および表3において、SP値はフェドー
ズの式による計算値であり、重量平均分子量Mwはゲル
パーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定
したものである。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】 (合成例4および5)第一段目の重合時の単量体をアク
リロニトリル/メタクリル酸メチルに変更した以外は合
成例1に準じて合成を行い、A−B型ブロック共重合体
を得た。(合成例10)第二段目の重合時の単量体をア
クリル酸ブチル/メタクリル酸メチルに変更した以外は
合成例1に準じて合成を行い、A−B型ブロック共重合
体を得た。 (合成例11および12)第一段目の重合時のポリメリ
ックペルオキシドの使用量を表に示すように変更した以
外は合成例1に準じて合成を行い、A−B型ブロック共
重合体を得た。 (合成例13)P・POとして一般式(4)のものを使
用した以外は合成例1に従って合成し、A−B型ブロッ
ク共重合体を得た。 (実施例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量;190)(油化シェルエポキシ(株)製、商品
名:エピコート828)100部、合成例1で得られた
A−B型ブロック共重合体20.0部、硬化剤DICY
(ジシアンジアミド)10部、促進剤2MeIm(2ー
メチルイミダゾール)0.5部を添加し、約100℃で
10分間撹拌し、エポキシ樹脂組成物を得た。これを用
いて150℃で1時間硬化させた試験サンプルの接着性
試験を行った。 (実施例2〜11)A−B型ブロック共重合体を表4〜
表6に示すように変更した以外は、実施例1に従ってエ
ポキシ樹脂組成物を調製し、接着性試験を行った。
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】 (実施例12)使用したエポキシ樹脂をビスフェノール
A型およびビスフェノールF型エポキシ樹脂にした以外
は、実施例1に従いエポキシ樹脂組成物を調製し、接着
性試験を行った。 (実施例13および14)配合量を表7に示したように
変更した以外は実施例1に従ってエポキシ樹脂組成物を
調製し、接着性試験を行った。 (実施例15)温度計、混合機およびコンデンサーを備
えたステンレス製反応器にビスフェノールA型エポキシ
樹脂(エピコート828)を228.3部仕込み、前記
一般式(3)で示されるP・PO5部、アクリロニトリ
ル50部を窒素気流下70℃で1時間で滴下した。その
後、同じ温度で1時間反応させ、第一段目の重合を完了
した。次いで、アクリル酸n−ブチル50部を一時間で
滴下し、その後80℃で4時間反応させ、第二段目の重
合を完了した。そして、室温に冷却して重合操作を完了
した。
【0061】以上の操作により、A−B型ブロック共重
合体を30重量%含有するエポキシ樹脂組成物を得た。
ガスクロマトグラフ(GC)により残存単量体がないこ
とを確認して重合を完了した。
【0062】このエポキシ樹脂を66.7部に前記エポ
キシ樹脂53.3部、硬化剤DICY10部、促進剤
0.5部を添加し、約100℃で10分間撹拌した。こ
れを用い、150℃で1時間硬化させた試験サンプルの
接着性試験を行った。 (実施例16)硬化剤をトリエチレンテトラミン(TE
TA)に変更した以外は、実施例1に従ってエポキシ樹
脂組成物を調製し、25℃で24時間硬化させた試験サ
ンプルの接着性試験を行った。
【0063】
【表7】 なお、実施例1〜16においては、いずれもエポキシ樹
脂が本来有する機械的特性および耐熱性を維持すること
ができた。 (比較例1)カルボキシ末端変性アクリロニトリルーポ
リブタジエンゴム( CTBN ;商品名:ハイカー)を使用
した以外は、実施例1に従ってエポキシ樹脂組成物を調
製し、接着性試験を行った。 (比較例2)カルボキシ末端変性アクリロニトリルーポ
リブタジエンゴム(CTBN ;商品名:ハイカー) を使用
し、硬化剤をトリエチレンテトラミン(TETA)に変更し
た以外は、実施例1に従ってエポキシ樹脂組成物を調製
し、接着性試験を行った。 (比較例3)配合量を表8に示したように変更した以外
は、実施例1に従ってエポキシ樹脂組成物を調製し、接
着性試験を行った。 (比較例4および5)表8に示すように変更した以外
は、実施例1に従いエポキシ樹脂組成物を調製し、接着
性試験を行った。なお、比較例4および5は、合成例
8、9の重合体であり、各セグメント単独で、A−B型
ブロック共重合体になっていない。
【0064】
【表8】 表4〜8に示したように、実施例1〜15の場合、引張
剪断強度およびT型剥離強度のいずれも高く維持され、
接着強度に優れていることが示された。また、実施例1
6の場合、常温硬化であるにもかかわらず、良好な接着
強度を発揮することができた。これに対して、比較例1
〜5の場合、いずれも各実施例に比べて引張剪断強度と
T型剥離強度が低く、接着性能が悪いことがわかった。
【0065】なお、前記実施形態より把握される技術的
思想について以下に記載する。 ・ 前記溶解度パラメータ値が10〜15である請求項
3に記載のエポキシ樹脂組成物。
【0066】このように構成した場合、エポキシ樹脂中
において相分離構造を確実に形成することができ、例え
ば接着剤として使用した場合に接着性を向上させること
ができる。
【0067】・ 前記ガラス転移温度が−60〜25℃
である請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。このよう
に構成した場合、エポキシ樹脂組成物の弾性が保持され
て、応力が緩和され、例えば接着剤として使用した場合
に接着性能を高めることができる。
【0068】・ A−B型ブロック共重合体の含有量
は、エポキシ樹脂100重量部に対して1〜50重量部
である請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエポキシ
樹脂組成物。
【0069】このように構成した場合、エポキシ樹脂組
成物の弾性が保持されるとともに、高温時の接着性能を
維持でき、例えば接着剤として使用した場合に接着性能
を向上させることができる。
【0070】・ 前段の重合反応における重合温度は6
0〜80℃であり、後段の重合反応における重合温度は
70〜100℃である請求項4に記載のエポキシ樹脂組
成物の製造方法。
【0071】このように構成した場合、残存する単量体
を少なくし、エポキシ樹脂中で相分離構造を形成できて
接着性能を発揮できるとともに、重合速度の維持を図る
ことができる。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。第1の発明のエポキシ樹
脂組成物によれば、特定のA−B型ブロック共重合体を
含有することにより、エポキシ樹脂中で相分離構造が形
成され、エポキシ樹脂本来の機械的特性および耐熱性を
損なうことなく、硬化温度に依存されずに接着強度等の
性能を効果的に発揮することができる。しかも、エポキ
シ樹脂組成物の保存時における粘度上昇を抑制すること
ができる。
【0073】第2の発明のエポキシ樹脂組成物によれ
ば、第1の発明の効果に加え、重合体セグメントAとし
て所定の(メタ)アクリル酸エステルを併用することに
より、(メタ)アクリロニトリルを希釈してエポキシ樹
脂組成物を容易に調製することができる。
【0074】第3の発明のエポキシ樹脂組成物によれ
ば、第1または第2の発明の効果に加え、エポキシ樹脂
中において相分離構造を確実に形成することができ、接
着性能等の性能を向上させることができる。しかも、エ
ポキシ樹脂組成物の弾性を保持できて、応力が緩和さ
れ、接着性能を高めることができる。
【0075】第4の発明のエポキシ樹脂組成物の製造方
法によれば、ブロック率の高いA−B型ブロック共重合
体よりなるエポキシ樹脂組成物を容易かつ収率良く製造
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C09D 163/00 C09D 163/00 C09J 153/00 C09J 153/00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂中に、(メタ)アクリロニ
    トリルから形成される重合体セグメントAと、下記一般
    式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルの少な
    くとも1種より形成される重合体セグメントBとからな
    るA−B型ブロック共重合体を含有するエポキシ樹脂組
    成物。 【化1】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は脂肪族炭化
    水素基である。)
  2. 【請求項2】 前記重合体セグメントAが、(メタ)ア
    クリロニトリルと、下記一般式(2)で表される(メ
    タ)アクリル酸エステルの少なくとも1種との共重合体
    である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。 【化2】 (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 は水素、グリ
    シジル基または脂肪族炭化水素基である。)
  3. 【請求項3】 前記重合体セグメントAの溶解度パラメ
    ータ値がフェドーズの式による計算値で10以上であ
    り、前記重合体セグメントBのガラス転移温度が25℃
    以下である請求項1または請求項2に記載のエポキシ樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂中で、重合開始剤としてポ
    リメリックペルオキシドを用い、前記重合体セグメント
    Aを形成する単量体または前記重合体セグメントBを形
    成する単量体のいずれか一方を最初に重合させて、分子
    中にペルオキシ結合を有する重合体を合成し、次にその
    重合体に他方の重合体セグメントを形成する単量体単独
    または単量体混合物を共重合させてA−B型ブロック共
    重合体を製造する請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121526A (ja) * 2000-10-17 2002-04-26 Shin Etsu Polymer Co Ltd 絶縁性接着剤、異方導電接着剤、及びヒートシールコネクタ
JP2017183227A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリント配線基板および半導体装置

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JP2002121526A (ja) * 2000-10-17 2002-04-26 Shin Etsu Polymer Co Ltd 絶縁性接着剤、異方導電接着剤、及びヒートシールコネクタ
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