JPH11157458A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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Publication number
JPH11157458A
JPH11157458A JP34070997A JP34070997A JPH11157458A JP H11157458 A JPH11157458 A JP H11157458A JP 34070997 A JP34070997 A JP 34070997A JP 34070997 A JP34070997 A JP 34070997A JP H11157458 A JPH11157458 A JP H11157458A
Authority
JP
Japan
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input shaft
movable member
control valve
valve
steering
Prior art date
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Application number
JP34070997A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuyoshi Maruyama
辰義 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体の小型化を図ることができると共
に、製造コストの低廉なパワーステアリング装置を提供
する。 【解決手段】 パワーシリンダ13への作動油の供給を
司る制御弁20を設ける。前記制御弁20を操作可能な
操作棒54を含み、入力軸1に入力される操舵トルクを
操作棒54の変位に変換する変換機構53を設ける。前
記制御弁20とパワーシリンダ13との間に、操舵トル
クの方向に応じて、作動油の供給をパワーシリンダ13
の一方のシリンダ室15Lまたは他方のシリンダ室15
Rへ切り換えると共に、これらシリンダ室15L、15
Rからの作動油の排出を司る方向切替え弁63を設け
る。前記変換機構53の可動部材55を出力軸2に対し
て軸方向移動可能でかつ相対回動不能に連繋し、この可
動部材55に操作棒54を連繋する。前記切替え弁63
を入力軸1と可動部材55との間に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のパワー
ステアリング装置に関し、とりわけ、操舵操作の中立位
置においてパワーシリンダへの作動油の供給を遮断する
形式の制御弁を備えたパワーステアリング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のパワーステアリング装置とし
て、WO95/11158号明細書に記載されたものが
知られている。
【0003】前記従来のパワーステアリング装置は、操
舵機構の入力軸に入力される操舵トルクに応じて、パワ
ーシリンダに作動油を給排して操舵助勢力を得るパワー
ステアリング装置であって、操舵助勢力を発揮するパワ
ーシリンダと、このパワーシリンダへの作動油の供給を
司り、操舵操作の中立位置においてパワーシリンダへの
作動油の供給を遮断する形式の制御弁を有している。前
記制御弁は一対備えられており、操舵機構の左方向また
は右方向の転舵操作において選択的に作動するようにし
てある。
【0004】即ち、前記従来のパワーステアリング装置
は、操舵機構の左方向または右方向の転舵操作、例えば
左方向の転舵操作において一方の制御弁を開弁して、作
動油をパワーシリンダの一方のシリンダ室に導いて左方
向の転舵操作に対する操舵助勢力を得る一方、右方向の
転舵操作においては他方の制御弁を開弁して、作動油を
パワーシリンダの他方のシリンダ室に導いて右方向の転
舵操作に対する操舵助勢力が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例にあっては、左方向の転舵操作において開弁する制
御弁と、右方向の転舵操作において開弁する制御弁との
2つの制御弁が設けられているため、装置全体が大型化
することはもとより、部品点数が多く、製造コストが高
騰する虞がある。
【0006】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出され
たもので、装置全体の小型化を図ることができると共
に、製造コストの低廉なパワーステアリング装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、操舵機構の入力軸に対して相対回動可能に連繋
された出力軸を備え、入力軸に入力される操舵トルクに
応じて、パワーシリンダに作動油を給排して操舵助勢力
を得るパワーステアリング装置において、前記入力軸に
入力される操舵トルクに応じてパワーシリンダへの作動
油の供給を司り、操舵操作の中立位置においてパワーシ
リンダへの作動油の供給を遮断する形式の制御弁と、こ
の制御弁を操作可能な操作棒を含み、前記入力軸に入力
される操舵トルクを操作手段の変位に変換する変換機構
と、前記制御弁とパワーシリンダとの間に設けられ、前
記入力軸に入力される操舵トルクの方向に応じて、作動
油の供給をパワーシリンダの一方または他方のシリンダ
室へ切り換えると共に、これらシリンダ室からの作動油
の排出を司る方向切替え弁と、を備え、前記変換機構
が、出力軸または入力軸に対して、軸方向移動可能で、
かつ相対回動不能に連繋されると共に、操作棒が連繋さ
れた可動部材と、この可動部材とこの可動部材に対向す
る入力軸または出力軸の対向面との間に設けられ、これ
ら可動部材と入力軸または出力軸との相対回動を可動部
材の軸方向移動に変換する運動変換手段と、を備えてな
り、前記方向切替え弁が、可動部材とこの可動部材に対
して相対回動可能な入力軸または出力軸との間に形成さ
れてなる構成にしてある。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記可動部材が入力軸を回動可
能に収容したハウジング内に収容されていると共に、操
作棒は可動部材に基端側が連繋され、先端側がハウジン
グを貫通して制御弁を操作可能に延びており、その基端
側と先端側との間の中間部分がハウジングに枢動可能に
連結されてなる構成にしてある。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記運動変換手段が、前記可動
部材とこの可動部材に対向する入力軸または出力軸の対
向面との何れか一方に設けられ、回動方向に傾斜する一
対の傾斜面と、何れか他方に設けられ、前記一対の傾斜
面に接する突起とを備えてなる構成にしてある。
【0010】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記制御弁は、変換機構の操作
手段によって軸方向に移動操作されるスプール弁を備え
てなり、このスプール弁が入力軸と略平行に配置されて
いる構成にしてある。
【0011】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記方向切替え弁が、前記入力
軸または出力軸の外周と可動部材の内周との間に形成さ
れてなる構成にしてある。
【0012】また、請求項6記載の発明は、請求項2記
載の発明の構成のうち、前記方向切替え弁が、前記入力
軸または出力軸の外周と可動部材の内周との間に形成さ
れてなり、制御弁がハウジングに接している構成にして
ある。
【0013】また、請求項7記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記変換機構の操作棒による制
御弁の操作に助勢力を与えるカットオフ弁が付設されて
なり、このカットオフ弁が変換機構の操作棒を挟んで制
御弁に対向する位置に設けられている構成にしてある。
【0014】斯かる構成にあっては、前記操舵機構の入
力軸に入力される操舵トルクに応じて、変換機構の操作
棒によって制御弁を操作する。即ち、操舵トルクに応じ
て変換機構の可動部材が移動し、この可動部材に連繋さ
れた操作棒が制御弁を操作する。また、請求項2記載の
発明にあっては、前記操作棒の先端側は、可動部材に連
繋された基端側の動きと反対方向の動きをして、制御弁
を操作する。この場合に、前記制御弁は操舵トルクの方
向には無関係に、操舵トルクの大きさに応じて開弁操作
される。
【0015】前記制御弁が開弁操作されることによっ
て、作動油が制御弁から方向切替え弁を介してパワーシ
リンダに導かれる。
【0016】前記方向切替え弁は、可動部材とこの可動
部材に対して相対回動可能な入力軸または出力軸との間
に形成されてなるから、入力軸に入力される操舵トルク
の方向に応じて作動し、作動油の供給をパワーシリンダ
の一方のシリンダ室または他方のシリンダ室に切り換え
る。
【0017】これによって、操舵機構の左方向または右
方向の転舵操作に対して、パワーシリンダによる操舵助
勢力が得られる。
【0018】ここで、前記パワーシリンダへの作動油の
供給を司る制御弁は1つであり、この1つの制御弁が操
舵方向に関係なく、即ち左方向へ転舵する場合及び右方
向へ転舵する場合の両方において操舵トルクに応じて操
作される。
【0019】また、前記制御弁を操作する操作棒は、方
向切替え弁を構成する可動部材に連繋されているから、
操舵トルクに応じて移動する可動部材によって制御弁と
方向切替え弁の両方が操作される。
【0020】したがって、装置全体の小型化を図ること
ができると共に、製造コストの低廉なパワーステアリン
グ装置が得られる。
【0021】また、請求項2記載の発明にあっては、前
記変換機構の操作棒がハウジングに枢動可能に連結され
ていることにより、この枢支連結点を選択することによ
って、所謂レバー比を選択することができるから、可動
部材に連繋された操作棒の基端側の動きに対する先端側
の動き量を選択することができる。
【0022】また、請求項3記載の発明にあっては、前
記運動変換手段が傾斜面と突起とによって構成されてい
るから、簡単な構成で、前記可動部材と入力軸または出
力軸との相対回動の方向に拘らず、操舵トルクに応じて
可動部材を一定方向に移動させることができる。
【0023】また、請求項4記載の発明にあっては、前
記制御弁を入力軸と略平行に配置できるから、これを略
直角方向に配置する場合に比較して、半径方向外方への
突出部を少なくして、装置全体の小型化を図ることがで
きる。
【0024】また、請求項5記載の発明にあっては、前
記方向切替え弁が所謂ロータリ弁で構成できるから、半
径方向外方への突出部を少なくして、装置全体の小型化
を図ることができる。
【0025】また、請求項6記載の発明にあっては、前
記方向切替え弁と制御弁との間の作動油の通路をハウジ
ングに形成することができるから、配管等の設置を必要
最小限とすることができる。
【0026】また、請求項7記載の発明にあっては、前
記制御弁による油圧特性に所謂カットオフ特性を付与す
ることができると共に、カットオフ弁が制御弁に対して
直列配置されるから、半径方向外方への突出部を少なく
して、装置全体の小型化を図ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳述する。
【0028】図1は本発明の実施の形態を示すパワース
テアリング装置の説明図で、制御弁及び方向切替え弁の
断面図を含む図面、図2は図1の要部を拡大して示す断
面図、図3は図1のA−A線断面図を含む説明図、図4
は図1のB−B線断面図、図5は車速をパラメータとし
て、入力軸に入力される操舵トルク(T)と操舵助勢力
を発生させる作動油圧(P)との関係を示す線図であ
る。
【0029】図において1は中空状の入力軸で、この入
力軸1には図外のステアリングホイールが連結され、操
舵トルクが入力される。2は前記入力軸1に対して相対
回動可能に連繋された出力軸で、これら入力軸1及び出
力軸2は、バルブハウジング3aとギヤハウジング3b
とからなるハウジング3内に回動可能に収容されてい
る。4、5、6は前記入力軸1及び出力軸2を支持する
軸受け、7は前記出力軸2とハウジング3との間を封止
するシール部材である。
【0030】前記出力軸2はピニオン軸8を備えてお
り、このピニオン軸8は図外の操縦リンクを操向操作す
るラック軸9に噛合している。
【0031】10はラックサポートで、このラックサポ
ート10はラック軸9をその背面側からばね11のばね
力によってピニオン軸8に向かって押圧しており、これ
によって、このラック軸9とピニオン軸8との噛合隙間
を除去して、滑らかな操舵感覚が得られるようにしてあ
る。尚、12は前記ばね11のばね受けを兼ねるプラグ
である。
【0032】前記ラック軸9にはパワーシリンダ13が
付属しており、このパワーシリンダ13は、ラック軸9
に取付けたピストン14の両側に対峙する一対のシリン
ダ室15L、15Rを備えている。
【0033】16は前記入力軸1の中空内部に挿通され
たトーションバーで、このトーションバー16は適当な
捩じり弾性を有しており、一端がピン17によって入力
軸1に連結され、他端がセレーション18によって出力
軸2に連結されている。これによって、前記出力軸2
は、トーションバー16を介して入力軸1に連繋され、
このトーションバー16が捩じられることにより、入力
軸1に対して相対回動可能である。
【0034】20は、前記入力軸1に入力される操舵ト
ルクに応じて、パワーシリンダ13への作動油の供給を
司る制御弁である。前記制御弁20は、ハウジング3に
接して配置され、次のように構成されている。
【0035】即ち、24は制御弁20のボディで、この
ボディ24には入力軸1と略平行にスプール弁収容孔2
5が形成してある。前記スプール弁収容孔25は、一端
側がプラグ26によって封止されており、その内部は、
一端側(封止端側)に大径部25aが形成され、他端側
に小径部25bが形成してある。尚、27は前記プラグ
26の抜止めを司る抜止めリングである。
【0036】28は前記スプール弁収容孔25内に摺動
自在に収容された第1スプール弁で、この第1スプール
弁28はスプール弁収容孔25内部を一端側の第1油室
29と他端側の第2油室30とに区画している。また、
前記第1スプール弁28は、その胴部が縮径され、スプ
ール弁収容孔25の略中央部分に第3油室31を区画形
成している。
【0037】前記第3油室31の第1油室29に対する
区画は、スプール弁収容孔25の大径部25a側におい
て第1スプール弁28にテーパ状に拡径して形成された
ポペット部28aが、スプール弁収容孔25の大径部2
5aと小径部25bとの段部25cに接し、前記第1油
室29と第3油室31との連通を遮断することによって
成就されている。したがって、前記第1油室29と第3
油室31との間は、第1スプール弁28が第1油室29
側に移動し、ポペット部28aが段部25cから離間す
ることによって連通可能である。
【0038】また、前記第3油室31の第2油室30に
対する区画は、第1スプール弁28の胴部外周に設けた
シールリング32によって成就されている。
【0039】また、前記第1スプール弁28の第2油室
30側端部には凹形状のテーパ面35が形成してある。
【0040】36は前記第1油室29と第2油室30と
を連通する連通油路で、この連通油路36はこの実施の
形態において第1スプール弁28に形成してある。即
ち、前記連通油路36は、第1スプール弁28の軸方向
に貫通して形成してある。
【0041】37は前記スプール弁収容孔25の他端側
に摺動自在に収容された第2スプール弁である。前記第
2スプール弁37は、この実施の形態において、一端側
に第1スプール弁28側に向かって凸形状のテーパ面3
8が形成され、他端側に半球状の球面39が形成されて
いる。前記第2スプール弁37の一端側に形成した凸形
状のテーパ面38は第1スプール弁28の凹形状のテー
パ面35に接すると共に、半球面39が形成された他端
側の先端部は、スプール弁収容孔25に略直交してボデ
ィ24に形成された貫通孔40内に突出し、後に詳述す
る変換機構の操作棒に接している。なお、前記貫通孔4
0の開口端は、プラグ板41によって封止してある。
【0042】42は前記第1油室29内に収容された供
給スプリングで、この供給スプリング42は、一端がプ
ラグ26に接し、他端が第1スプール弁28に接して、
この第1スプール弁28を第2油室30側に付勢してい
る。これによって、前記第1スプール弁28は、常態に
おいて、ポペット部28aがスプール弁収容孔25の段
部25cに接し、第1油室29と第3油室31との連通
を遮断している。
【0043】43は前記第2油室30内に収容された排
出スプリングで、この排出スプリング43は、一端が第
1スプール弁28に接し、他端が第2スプール弁37に
接して、この第2スプール弁37をバルブボディ20か
ら突出する方向に付勢している。つまり、前記排出スプ
リング43は第2スプール弁37を第1スプール弁28
から離れる方向に付勢して相互に接触させず、即ち、第
1スプール弁28の凹形状のテーパ面35と第2スプー
ル弁37の凸形状のテーパ面38とが接触しない状態と
する。このため、前記第2スプール弁37は、常態にお
いて、第1スプール弁28に形成した連通油路36を第
2油室30側端部において閉塞することがなく、この連
通路36を開いている状態としている。
【0044】前記制御弁20の第1油室29は通路44
を介して、後に詳述する方向切替え弁に連通している。
また、第2油室30は斜め孔45を介してドレン通路4
6に連通し、第3油室31は作動油の供給通路47に連
通している。
【0045】53は変換機構で、この変換機構53は、
制御弁20を操作可能な操作棒54を有し、入力軸1に
入力される操舵トルクを操作手段54の変位に変換す
る。前記変換機構53は、ハウジング3内に収容された
出力軸2に対して、軸方向に移動可能で、かつ相対回動
不能に連繋された可動部材55と、この可動部材55と
入力軸1の可動部材55に対向する対向面との間に設け
られ、これら可動部材55と入力軸1との相対回動を可
動部材55の軸方向移動に変換する運動変換手段56を
有している。また、前記制御弁20を操作可能な操作棒
54は後に詳述するように、可動部材55に連繋されて
いる。
【0046】前記可動部材55は中空円筒状で、中空内
部に入力軸1が挿入された状態でこの入力軸1の外周側
に配置され、入力軸1に形成した半径方向外方に延びる
フランジ57と出力軸2との間に配置されており、出力
軸2に軸方向に植設されたピン58によって、軸方向に
移動可能で、かつ相対回動不能に連繋されている。ま
た、前記可動部材55は、一端がシール部材7に接する
ばね部材59によって、常時入力軸1のフランジ57側
に付勢されている。
【0047】前記運動変換手段56は、可動部材55に
設けられた回転方向に傾斜する一対の傾斜面60と、こ
の傾斜面60に接する突起としての球61を備えてお
り、この球61は入力軸1の可動部材55に対向する対
向面、即ちフランジ57の端面に設けられている(図4
参照)。これによって、前記入力軸1に操舵トルクが入
力され、入力軸1と出力軸2との間に相対回動が生じる
ことにより、球61が傾斜面60を押すことになるか
ら、可動部材55はばね部材59のばね力に抗して軸方
向に、即ちフランジ57の端面から離れる方向に移動す
ることが可能になる。この場合、前記傾斜面60は可動
部材55の回転方向に一対設けられているから、入力軸
1と出力軸2との相対回動が左右何れの方向であって
も、可動部材55は一方向に移動することになる。
【0048】前記操作棒(操作手段)54は、基端54
a側が可動部材55に連繋され、先端54b側がハウジ
ング3を貫通して延び、制御弁20の第2スプール弁3
7の半球面39に接している。また、前記操作棒54
は、その基端54a側と先端54b側との間の中間部分
がハウジング3に取付けた球面軸受け62によって支持
されており、この球面軸受け62によって、ハウジング
3に枢動可能に連結されている。このため、前記操作棒
54は、球面軸受け62を支点として揺動可能であり、
可動部材55に連繋された基端54a側が図1において
上方向に移動することによって、先端54b側は下方向
に移動して制御弁20を操作することになる。
【0049】63は前記制御弁20とパワーシリンダ1
3との間に設けられた方向切替え弁で、この方向切替え
弁63は、図3に最もよく示されるように、この実施の
形態において、入力軸1の外周と可動部材55の内周と
の間に所謂ロータリ弁として形成されている。
【0050】前記方向切替え弁63は、入力軸1に入力
される操舵トルクの方向に応じて、作動油の供給をパワ
ーシリンダ13の一方のシリンダ室15Lまたは他方の
シリンダ室15Rへ切替えると共に、これらシリンダ室
15L、15Rからの作動油の排出を司る。
【0051】即ち、前記入力軸1の外周には窪み64、
65が円周方向等間隔に配置して形成され、可動部材5
5の内周には、入力軸1の窪み64、65の間に位置し
て、窪み66、67が円周方向等間隔に配置して形成さ
れており、これら窪み64、65、66、67の間に、
方向切替え弁63を構成する絞り68a、68b、69
a、69bが形成してある。
【0052】前記窪み64は、通路70を介して可動部
材55の外周に形成した周溝71に連通している。前記
周溝71は貫通孔40及び通路44を介して制御弁20
の第1油室29に連通しており、窪み64には制御弁2
0の第1油室29内の作動油が導かれることが可能であ
る。また、前記周溝71内に操作棒54の基端54a側
が挿入され、これによって、操作棒54の基端54a側
が可動部材55に連繋されている。
【0053】また、前記周溝71は、2つの直径をもっ
て形成されており、ばね部材59に近い側(図1及び図
2において下側)の直径d1が、入力軸1のフランジ5
7に近い側(図1及び図2において上側)の直径d2よ
りも大きく形成されている。このため、前記窪み64内
に高圧の作動油が導かれるとき、受圧面積の差によって
可動部材55はばね部材59側に付勢される傾向とな
る。
【0054】前記窪み65は、通路72及び入力軸1の
内周とトーションバー16の外周との間の隙間を介して
ハウジング3内の低圧部分に連通し、このハウジング3
内を介してドレン通路46に連通している。
【0055】前記窪み66は、通路73を介して可動部
材55の外周に形成した周溝74に連通し、この周溝7
4を介してパワーシリンダ13の一方のシリンダ室15
Lに連通している。
【0056】前記窪み67は、通路75を介して可動部
材55の外周に形成した周溝76に連通し、この周溝7
6を介してパワーシリンダ13の他方のシリンダ室15
Rに連通している。
【0057】また、前記周溝71、74、76の両側に
はシールリング77、78、79、80が配置されてお
り、これによって、これら周溝71、74、76は液密
的に区画されている。
【0058】81は前記変換機構53の制御棒54によ
る制御弁20の操作に助勢力を与えるカットオフ弁で、
このカットオフ弁81は変換機構53の制御棒54を挟
んで制御弁20に対向する位置に設けられている。
【0059】前記カットオフ弁81は、制御弁20と共
通のボディ24に形成したシリンダ収容孔82内に収容
固定された有底筒状のシリンダ83と、このシリンダ8
3内に摺動自在に収容されたプランジャ84とを備えて
いる。前記シリンダ収容孔82は貫通孔40に開口して
おり、プランジャ84の先端は貫通孔40内に突出し
て、操作棒54を挟んで制御弁20の第2スプール弁3
7に対向している。
【0060】また、前記有底筒状のシリンダ83の底部
とプランジャ84との間には圧力室85が形成されてお
り、この圧力室85内の圧力によってプランジャ84を
貫通孔40内に突出させるようになっている。一方、前
記シリンダ83の貫通孔40側端部には筒状のプラグ8
6がねじ込み固定されており、このプラグ86とプラン
ジャ84との間にはばね部材87が設けられ、プランジ
ャ84を圧力室85側に付勢している。前記プランジャ
84は、圧力室85内の圧力がばね部材87のばね力よ
りも小さい状態及び両者が拮抗している状態において
は、その先端は変換手段53の操作棒54に接触せず、
所定の隙間をもって対向している状態とされている。
【0061】前記カットオフ弁81の圧力室85内に
は、制御弁20の第1圧力室29内の作動油が導かれる
ようになっている。即ち、前記制御弁20の第1圧力室
29に連通する通路44が、シリンダ83の外周に形成
した周溝88及びこの周溝88の底部に開口する貫通孔
89を介して、圧力室85に連通しており、これによっ
て、圧力室85内に制御弁20の第1圧力室29内の作
動油が導かれる。
【0062】また、前記シリンダ83の内部は、圧力室
85内を除いて、貫通孔90、91を介してシリンダ収
容孔82内に連通し、更に、斜め孔92を介してハウジ
ング3内の低圧部分に連通し、このハウジング3内を介
してドレン通路46に連通している。
【0063】95は前記供給通路47に作動油を供給す
る油圧ポンプである。前記供給通路47の途中には、油
圧ポンプ95から制御弁20の第3油室31側への作動
油の流通を許容し、逆方向の流通を阻止するチェック弁
96が設けられており、このチェック弁96よりも下流
側の供給通路47には、この供給通路47内の圧力を所
定圧力に保持可能なアキュームレータ97が接続されて
いる。
【0064】98は前記油圧ポンプ95を回転駆動する
モータで、このモータ98は、チェック弁96よりも下
流側の供給通路47内の圧力をモニターする圧力スイッ
チ99の検出信号に基づいて駆動及び停止が制御され
る。
【0065】なお、100は作動油のリザーバである。
【0066】斯かる構成において、前記入力軸1に連結
される図外のステアリングホイールが操舵操作され、こ
の入力軸1に操舵トルクが入力されると、この操舵トル
クはトーションバー16を介して出力軸2に伝達され、
ラック軸9を介して図外の操縦リンクを操向操作する。
【0067】このとき、図外の車輪の接地抵抗が大きい
場合には、前記トーションバー16が捩じられ、入力軸
1と出力軸2との間に相対回動が生じることになる。
【0068】前記入力軸1と出力軸2との相対回動が生
じることによって、制御弁20及び方向切替え弁63が
作動し、パワーシリンダ13に作動油を給排して、作動
油圧による操舵助勢力が得られることになるのであり、
これについて順を追って説明する。
【0069】まず、前記供給通路47の作動油は、チェ
ック弁96よりも下流側に設けたアキュームレータ97
によって加圧されて、常時所定圧力に維持されている。
即ち、前記供給通路47内の作動油の圧力は圧力スイッ
チ99によってモニターされており、この供給通路47
内の圧力が所定圧力よりも低下した場合には圧力スイッ
チ99の検出信号に基づいてモータ98が回転し、油圧
ポンプ95が回転駆動されることによって、供給通路4
7内の作動油の圧力が高められる。一方、前記供給通路
47内の圧力が所定圧力に達した場合には、圧力スイッ
チ99がこれを検出し、モータ98及び油圧ポンプ95
の回転駆動を停止させる。したがって、前記制御弁20
の第3油室31内には常時所定圧力の作動油が導かれて
いることになる。
【0070】このとき、前記入力軸1と出力軸2との間
に相対回動が生じない状態、即ち操舵操作の中立位置に
おいては、変換機構53の可動部材55はばね部材59
のばね力で押圧されて、運動変換手段56の一対の傾斜
面60に球体61が接しない状態(図4参照)にあるか
ら、操作棒54は図1に示す中立位置にあり、制御弁2
0を操作しない。このため、前記制御弁20の第1スプ
ール弁28及び第2スプール弁37は共に図1に示す中
立状態にあり、作動油の方向切替え弁63及びパワーシ
リンダ13への供給は遮断された状態にある。
【0071】即ち、前記制御弁20の第1スプール弁2
8は、常態にあって、この第1スプール弁28によって
スプール弁収容孔25内に形成された第1油室29、第
2油室30及び第3油室31をそれぞれ区画しており、
各油室間の相互の連通は阻止された状態にある。つま
り、前記第1スプール弁28は供給スプリング42によ
って第2油室30側に付勢され、この第1スプール弁2
8のポペット部28aがスプール弁収容孔25の段部2
5cに接しており、第1油室29と第3油室31との連
通を阻止している。また、前記第2油室30と第3油室
31との間はシールリング32によって封止が施されて
いる。つまり、前記作動油の供給通路47が連通する第
3油室31は、方向切替え弁63の周溝71に連通する
第1油室29、及びドレン通路46に連通する第2油室
30に対してそれぞれ区画されており、このため、前記
第3油室31に供給される作動油は方向切替え弁63及
びドレン通路46の何れにも供給されない状態にある。
【0072】また、前記第2スプール弁37は排出スプ
リング43によってボディ24から突出する方向に付勢
されているけれども、常態にあって、その先端部の半球
面39は変換機構53の操作棒54によって押圧され
ず、第1油室29と第2油室30とを連通する連通油路
36を連通状態に保っている。即ち、前記第2スプール
弁37は排出スプリング43によってバルブボディ20
から突出する方向に付勢され、これによって、第2スプ
ール弁37は第1スプール弁28から離間して、第1ス
プール弁28の凹形状のテーパ面35と第2スプール弁
37の凸形状のテーパ面38とが接触しない状態とされ
る。このため、前記第2スプール弁37は第1スプール
弁28に形成した連通油路36を第2油室30側端部に
おいて閉塞することがなく、この連通路36を開いてい
る。したがって、前記方向切替え弁63に連通する第1
油室29は、第2油室30に連通するドレン通路46に
連通していることになる。
【0073】斯かる状態から、前記図外のステアリング
ホイールを介して入力軸1に操舵トルクが入力され、ト
ーションバー16が捩じられて入力軸1と出力軸2とが
相対回動することにより、変換機構53の操作棒54が
第2スプール弁37の先端部の半球面39を操作し、こ
の第2スプール弁37を排出スプリング43のばね力に
抗して押圧して、軸方向に移動させる。
【0074】具体的には、前記入力軸1と出力軸2とが
相対回動することにより、運動変換手段56の球61が
可動部材55に形成した一対の傾斜面60の一方にのみ
接することになり、この可動部材55を図1において下
方向に移動させる。これによって、前記可動部材55に
基端54a側が連繋された操作棒54が球面軸受け62
を介して揺動し、この操作棒54の先端54b側が図1
において上方向に動くことになるから、この先端54b
側で第2スプール弁37の先端部が押される。その結
果、前記第2スプール弁37は操作棒54によって押圧
され、入力軸1と出力軸2との相対回動量に応じて軸方
向に移動することになるのである。
【0075】前記操作棒54が制御弁20の第2スプー
ル弁37を軸方向に押圧して移動させることにより、こ
の第2スプール弁37が、第1油室29と第2油室30
とを連通する連通油路36を閉じることになる。
【0076】即ち、前記第2スプール弁37が排出スプ
リング43のばね力に抗して第1スプール弁28側に移
動されることにより、第2スプール弁37が第1スプー
ル弁28に接し、第1スプール弁28の凹形状のテーパ
面35と第2スプール弁37の凸形状のテーパ面38と
が接触する。このため、前記第2スプール弁37は第1
スプール弁28に形成した連通油路36を第2油室30
側端部において閉塞することになり、この連通路36を
閉じる。したがって、前記方向切替え弁63に連通する
第1油室29は第2油室30に連通するドレン通路46
との連通が阻止されることになる。
【0077】また、前記操作棒54が第2スプール弁3
7を押圧して軸方向に移動させ、この第2スプール弁3
7が第1スプール弁28に接することにより、この第1
スプール弁28が軸方向に押圧され、供給スプリング4
2のばね力に抗して第1油室29側に移動することにな
る。
【0078】前記第1スプール弁28が第1油室29側
に移動することにより、第1油室29と第3油室31と
が連通することになる。これによって、前記作動油の供
給通路47に連通する第3油室31から第1油室29に
導かれる作動油が方向切替え弁63を介してパワーシリ
ンダ13に供給される。
【0079】即ち、いま、前記入力軸1に一定方向の操
舵トルクが入力され、スプール弁収容孔25内の第1ス
プール弁28が第1油室29側に移動すると、この第1
スプール弁28に形成されたポペット部28aが、スプ
ール弁収容孔25の大径部25aと小径部25bとの段
部25cから離れ、前記第1油室29と第3油室31と
が連通される。これによって、前記供給通路47から第
3油室31に供給される作動油が、第1油室29内に導
かれ、この第1油室29から、通路44、貫通孔40、
及び周溝71を介して方向切替え弁63に導かれ、この
方向切替え弁63による制御のもとに、パワーシリンダ
13の一方のシリンダ室15L(転舵方向が逆の場合に
は他方のシリンダ室15R)に供給されるのである。
【0080】ここで、前記方向切替え弁63は、入力軸
1と出力軸2との間に相対回動が生じない状態、即ち操
舵操作の中立位置においては、絞り68a、69aは閉
じており、絞り68b、69bは僅かに開いている。こ
のため、前記パワーシリンダ13の一方のシリンダ室1
5Lは、周溝74、通路73、絞り68b、窪み65、
通路72を介してドレン通路46に連通しており、他方
のシリンダ室15Rは、周溝76、通路75、絞り69
b、窪み65を介してドレン通路46に連通している。
【0081】斯かる状態から、前記図外のステアリング
ホイールを介して入力軸1に操舵トルクが入力され、ト
ーションバー16が捩じられて入力軸1と出力軸2とが
相対回動することにより、方向切替え弁63の絞り68
aが開いて絞り68bが閉じる(転舵方向が逆の場合に
は絞り69aが開いて絞り69bが閉じる)ことにな
る。これによって、前記制御弁20通路44を介して周
溝71に供給される作動油が、通路70から絞り68a
を介してパワーシリンダ13の一方のシリンダ室15L
に導かれる(転舵方向が逆の場合には、通路70から絞
り69aを介してパワーシリンダ13の他方のシリンダ
室15Rに導かれる)。
【0082】つまり、前記制御弁20が方向切替え弁6
3に作動油を導く動作と、方向切替え弁63がパワーシ
リンダ13の一方のシリンダ室15Lまたは他方のシリ
ンダ室15Rとに作動油の供給を選択的に切替える動作
とは、略同時に実行されることになる。
【0083】前記制御弁20が方向切替え弁63を介し
てパワーシリンダ13に作動油を供給するとき、制御弁
20の第1スプール弁28は、操舵トルクが増加する過
程で、入力軸1に入力される操舵トルクとパワーシリン
ダ13の一方のシリンダ室15L内(転舵方向が逆の場
合には、他方のシリンダ室15R内)の圧力及び供給ス
プリング42のばね力との3者の釣合いが徐々に変化す
ることによって移動し、次のように作動する。
【0084】即ち、前記第1スプール弁28のポペット
部28aがスプール弁収容孔25の段部25cから離
れ、作動油が第1油室29からパワーシリンダ13に供
給されて、例えば一方のシリンダ室15L内の圧力が上
昇し、操舵助勢力が発揮されると、前記図外のステアリ
ングホイールから入力軸1に入力されている操舵トルク
は、パワーシリンダ13によって得られる助勢力の大き
さの分、減じられることが可能である。同時に、前記シ
リンダ15L内の圧力が上昇することによって第1油室
29内の圧力も上昇することになるから、第1スプール
弁28は第1油室29内の圧力によって押し戻され、ポ
ペット部28aがスプール弁収容孔25の段部25cに
接して、第1油室29と第3油室31との連通を遮断す
る。さらに、転舵操作のために、前記入力軸1に入力さ
れる操舵トルクが増大すると、再びポペット部28aが
スプール弁収容孔25の段部25cから離れ、作動油が
パワーシリンダ13の一方のシリンダ室15Lに供給さ
れる。以後、前記入力軸1に入力される操舵トルクに応
じて所定の大きさの操舵助勢力が得られるまで、前記動
作が繰り返されることになる。
【0085】つまり、前記制御弁20の第1スプール弁
28は、入力軸1に操舵トルクが入力されて、入力軸1
と出力軸2との相対回動が生じ、所定の大きさの助勢力
が得られるまで、ポペット部28aがスプール弁収容孔
25の段部25cから離れて作動油をパワーシリンダ1
3に導入する動作と、ポペット部28aがスプール弁収
容孔25の段部25cに接して作動油の導入を中止する
動作とを繰り返すことになる。
【0086】したがって、前記トーションバー16は、
第1スプール弁28のポペット部28aがスプール弁収
容孔25の段部25cから離れるまでの範囲内でのみ捩
じられることになり、また、前記入力軸1と出力軸2と
相対回動量もその範囲内となる。
【0087】一方、前記制御弁20からの作動油が方向
切替え弁63を介してパワーシリンダ13の一方のシリ
ンダ室15Lに導入されるとき、パワーシリンダ13の
他方のシリンダ室15Rは周溝76、通路75、窪み6
7、絞り69b窪み65、通路67を介してドレン通路
46に連通している。
【0088】このため、前記パワーシリンダ13の一方
のシリンダ室15Lに導入される作動油の圧力によっ
て、ピストン14を介してラック軸9に操舵方向の力が
与えられ、操舵助勢力が発揮されるのである。
【0089】これにより、前記入力軸1に与えられる操
舵トルクに応じて、パワーシリンダ13に供給される作
動油によって所定の操舵助勢力が得られる。
【0090】次に、操舵操作が完了し、前記入力軸1へ
の操舵トルクの入力が解除されると、制御弁20の第1
スプール弁28が第1油室29内の圧力及び供給スプリ
ング42のばね力によって第2油室30側に押し戻さ
れ、第1スプール弁28のポペット部28aがスプール
弁収容孔25の段部25cに接して、第1油室29と第
3油室31との連通を遮断する。
【0091】また、前記第2スプール弁37が、第2油
室30内の圧力(この圧力は作動油が供給されるパワー
シリンダ13のシリンダ室、例えば一方のシリンダ室1
5L内の圧力に等しい)及び排出スプリング43のばね
力によって第1スプール弁28から離間する方向に徐々
に押し戻され、第1スプール弁28の凹形状のテーパ面
35と第2スプール弁37の凸形状のテーパ面38とが
接触しない状態とされる。このため、前記第2スプール
弁37は第1スプール弁28に形成した連通油路36を
第2油室30側端部において開口し、この連通油路36
を開く。これによって、前記パワーシリンダ13の一方
のシリンダ室15Lに連通する第1油室29がドレン通
路46に連通し、シリンダ室15L内を大気圧のもとに
解放して、操舵助勢力を除すことになる。
【0092】これと同時に、前記方向切替え弁63も中
立位置に戻り、パワーシリンダ13の一方のシリンダ室
15L内及び他方のシリンダ室15R内はセンターオー
プン型の絞り68b、69bからドレン通路46に連通
される。
【0093】このとき、前記制御弁20の第2スプール
弁37は、操舵トルクが減じられる過程で入力軸1に残
留する操舵トルクとパワーシリンダ13の一方のシリン
ダ室15L内(転舵方向が逆の場合には、他方のシリン
ダ室15R内)に残留する圧力及び排出スプリング43
のばね力との3者の釣合いが徐々に変化することによっ
て移動し、連通油路36を徐々に開くことになる。
【0094】即ち、前記第2スプール弁37が連通油路
36を僅かに開くと、パワーシリンダ13の一方のシリ
ンダ室15L内の油圧力が僅かに減じられ、操舵助勢力
が減じられる。前記パワーシリンダ13の助勢力が減じ
られると、入力軸1に残留する操舵トルクが勝り、第2
スプール弁37は第1スプール弁28に接し、連通油路
36を閉じることになる。さらに、転舵操作を解除する
ために前記入力軸1に入力されている操舵トルクを除す
と、再び第2スプール弁37が第1スプール弁28から
離間して連通油路36を開き、パワーシリンダ13の一
方のシリンダ室15L内の作動油をドレン通路46に逃
がす。以後、前記入力軸1に入力される操舵トルク及び
パワーシリンダ13での操舵助勢力が零になるまで、前
記動作が繰り返されることになる。
【0095】つまり、前記制御弁20の第2スプール弁
37は、入力軸1に入力される操舵トルクが減じられる
ことによって、入力軸1と出力軸2との相対回動が減じ
られ、操舵助勢力が零になるまで、第1スプール弁28
から離間して連通油路36を開き、パワーシリンダ13
とドレン通路46とを連通する動作と、第1スプール弁
28に接して連通油路36を閉じる動作とを繰り返すこ
とになる。
【0096】一方、前記図外のステアリングホイールが
逆方向に操舵操作された場合には、運動変換手段56の
球61は可動部材55に形成した一対の傾斜面60の他
方にのみ接することになるけれども、この可動部材55
は前記同様に図1において下方向に移動するから、前記
同様に操作棒54が制御弁20を操作する。これに対し
て、前記方向切替え弁63は前記した方向とは逆方向に
作動し、絞り69a、68bを開き、絞り69b、68
aを閉じる。これによって、方向切替え弁63は、制御
弁20からの作動油を絞り69aを介してパワーシリン
ダ13の他方のシリンダ室15R内に供給すると共に、
一方のシリンダ室15L内が絞り68bを介してドレン
通路46に連通することになる。
【0097】これにより、前記同様に、入力軸1に入力
される操舵トルクに応じて、パワーシリンダ13に供給
される作動油によって所定の操舵助勢力が得られる。
【0098】その結果、操舵機構の左方向または右方向
の転舵操作に対して、パワーシリンダ13による操舵助
勢力が得られるのである。
【0099】このとき、前記通路44を介して制御弁2
0の第1油室29内の作動油が導かれる窪み64は2つ
の直径d1、d2をもっているから、窪み64内に高圧
の作動油が導かれるとき、受圧面積の差によって可動部
材55はばね部材59側に付勢される傾向となり、この
可動部材55の作動が円滑となる。
【0100】また、前記カットオフ弁81は次のように
作動する。即ち、操舵操作の中立位置で、前記制御弁2
0が操作棒54によって操作されず、第2スプール弁3
7が連通路36を開いて、第1油室29内がドレン通路
46に連通している状態では、第1油室29内及び圧力
室85内は何れも大気圧の下にあるから、プランジャ8
4はばね部材87のばね力によって付勢されて、操作棒
54から所定寸法だけ離れた位置にある(図2参照)。
【0101】次に、前記操作棒54が制御弁20を操作
して第2スプール弁37が連通路36を閉じ、第1スプ
ール弁28が移動して第1油室29内に第3油室31内
の作動油が導かれると、カットオフ弁81は通路44を
介して導かれる第1油室29内の作動油圧力によって作
動制御され、このカットオフ弁81のプランジャ84が
操作棒54を操作する。
【0102】つまり、前記カットオフ弁81の圧力室8
5内には通路44を介して制御弁20の第1圧力室29
内の油圧が導かれており、変換機構53の操作棒54に
よって制御弁20が操作され、第1油室29内の油圧力
が上昇することにより、プランジャ84が圧力室85内
の圧力とばね部材87との釣り合いによって貫通孔40
内に突出し、プランジャ84の先端と操作棒59との間
の隙間による所定のストロークの後、変換機構53の操
作棒54を押圧操作し、この変換機構53の操作棒54
が制御弁20の第2スプール弁37を排出スプリング4
3のばね力に抗して押圧する力に対して助勢力を与える
ことになる。
【0103】このため、前記入力軸1に操舵トルクが入
力されて、変換機構53の操作棒54が制御弁20を操
作して第1油室29内の油圧が増圧されるとき、この制
御弁20の第1油室29が所定の圧力に上昇したカット
オフ点以降、操舵トルク(T)に対する油圧(P)の増
加割合が増加する特性を持って制御されることになる
(図5参照)。
【0104】ここで、前記パワーシリンダ13への作動
油の供給を司る制御弁20は1つであり、この1つの制
御弁20が操舵方向に関係なく、即ち左方向へ転舵する
場合及び右方向へ転舵する場合の両方において操舵トル
クに応じて操作される。
【0105】また、前記制御弁20を操作する操作棒5
4は、方向切替え弁63を構成する可動部材55に連繋
されているから、操舵トルクに応じて移動する可動部材
55によって制御弁20と方向切替え弁63の両方が操
作される。
【0106】したがって、装置全体の小型化を図ること
ができると共に、製造コストの低廉なパワーステアリン
グ装置が得られる。
【0107】また、前記変換機構53の操作棒54がハ
ウジング3に球面軸受け62を介して枢動可能に連結さ
れていることにより、この枢支連結点を選択することに
よって、所謂レバー比を選択することができるから、可
動部材55に連繋された操作棒54の基端54a側の動
きに対する先端54b側の動き量を選択することができ
る。
【0108】また、前記変換機構53の運動変換手段6
5が一対の傾斜面60と球61とによって構成されてい
るから、簡単な構成で、可動部材55と入力軸1との相
対回動の方向に拘らず、操舵トルクに応じて可動部材5
5を一定方向に移動させることができる。
【0109】また、前記制御弁20が入力軸1と略平行
に配置されていることにより、これを略直角方向に配置
する場合に比較して、半径方向外方への突出部を少なく
して、装置全体の小型化を図ることができる。
【0110】また、前記方向切替え弁63が所謂ロータ
リ弁で構成されているから、半径方向外方への突出部を
少なくして、装置全体の小型化を図ることができる。
【0111】また、前記方向切替え弁63と制御弁20
との間の作動油の通路(斜め孔45、92)をハウジン
グ3(3a)に形成したことにより、配管等の設置を必
要最小限とすることができる。
【0112】また、前記制御弁20による油圧特性に所
謂カットオフ特性を付与することができると共に、カッ
トオフ弁81が制御弁20に対して直列配置されるか
ら、半径方向外方への突出部を少なくして、装置全体の
小型化を図ることができる。
【0113】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこれらの実施の形態に限られるもの
ではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能であ
る。
【0114】例えば、前記変換機構53として、可動部
材55を出力軸2に対して軸方向に移動可能で、かつ相
対回動不能に連繋した実施の形態について述べたが、可
動部材55を入力軸1に対して軸方向移動可能で、かつ
相対回動不能に連繋する構成としてもよい。この場合に
は、前記運動変換手段56を可動部材55と出力軸2の
可動部材55に対向する対向面との間に設けることにな
る。
【0115】また、前記運動変換手段56を、可動部材
55の端面に傾斜面60を設け、この傾斜面60に接す
る突起としての球61を入力軸1の可動部材55に対向
する対向面、即ち入力軸1に形成した半径方向フランジ
57の端面に設けた実施の形態について述べたが、入力
軸1に形成した半径方向フランジ57の端面に傾斜面を
設け、可動部材55の端面に突起を設ける構成としても
よい。なお、前記運動変換手段56を可動部材55と出
力軸2の可動部材55に対向する対向面との間に設ける
場合についても、同様に考えることができる。
【0116】また、前記制御弁20の第1スプール弁2
8に連通油路36を形成した実施の形態について述べた
が、この連通油路36はボディ24に設けるようにして
もよいものである。
【0117】また、前記方向切替え弁63を所謂ロータ
リ弁で構成したが、スプール弁で構成することも可能で
ある。
【0118】また、前記パワーシリンダ13への作動油
の供給を司る制御弁20の第1スプール弁28や、制御
弁20を操作する操作棒54に対して、これらの作動に
抗力を与えるアクチュエータを付属させ、このアクチュ
エータを車速に応じて制御して第1スプール弁28や操
作棒54に車速に応じた抗力(制御力)を与えることが
可能である。具体的には、前記操作棒54による制御弁
20の開弁操作の場合の操作力に対して車速の増加に伴
って増加する抗力を与える。この場合には、操舵トルク
に応じて変化する作動油の油圧特性において、油圧が立
ち上がり始める操舵トルク及び減少し始める操舵トルク
の大きさが、車速に応じて変化し、車両の低速走行時或
いは停止時は、高速走行時に比較して小さな操舵トルク
で所定の作動油圧力が得られ、所謂車速感応制御される
ことになる。
【0119】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、装置全体の小型化を図ることができると共に、
製造コストの低廉なパワーステアリング装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すパワーステアリング
装置の説明図で、制御弁及び方向切替え弁の断面図を含
む図面である。
【図2】図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】図1のA−A線断面を含む説明図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】車速をパラメータとして、入力軸に入力される
操舵トルク(T)と操舵助勢力を発生させる作動油圧
(P)との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 13 パワーシリンダ 15L、15R シリンダ室 20 制御弁 53 変換機構 54 操作棒 55 可動部材 56 運動変換手段 63 方向切替え弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵機構の入力軸に対して相対回動可能
    に連繋された出力軸を備え、入力軸に入力される操舵ト
    ルクに応じて、パワーシリンダに作動油を給排して操舵
    助勢力を得るパワーステアリング装置において、前記入
    力軸に入力される操舵トルクに応じてパワーシリンダへ
    の作動油の供給を司り、操舵操作の中立位置においてパ
    ワーシリンダへの作動油の供給を遮断する形式の制御弁
    と、この制御弁を操作可能な操作棒を含み、前記入力軸
    に入力される操舵トルクを操作手段の変位に変換する変
    換機構と、前記制御弁とパワーシリンダとの間に設けら
    れ、前記入力軸に入力される操舵トルクの方向に応じ
    て、作動油の供給をパワーシリンダの一方または他方の
    シリンダ室へ切り換えると共に、これらシリンダ室から
    の作動油の排出を司る方向切替え弁と、を備え、前記変
    換機構が、出力軸または入力軸に対して、軸方向移動可
    能で、かつ相対回動不能に連繋されると共に、操作棒が
    連繋された可動部材と、この可動部材とこの可動部材に
    対向する入力軸または出力軸の対向面との間に設けら
    れ、これら可動部材と入力軸または出力軸との相対回動
    を可動部材の軸方向移動に変換する運動変換手段と、を
    備えてなり、前記方向切替え弁が、可動部材とこの可動
    部材に対して相対回動可能な入力軸または出力軸との間
    に形成されてなることを特徴とする、パワーステアリン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 前記可動部材が入力軸を回動可能に収容
    したハウジング内に収容されていると共に、操作棒は可
    動部材に基端側が連繋され、先端側がハウジングを貫通
    して制御弁を操作可能に延びており、その基端側と先端
    側との間の中間部分がハウジングに枢動可能に連結され
    てなることを特徴とする、請求項1記載のパワーステア
    リング装置。
  3. 【請求項3】 前記運動変換手段は、前記可動部材とこ
    の可動部材に対向する入力軸または出力軸の対向面との
    何れか一方に設けられ、回動方向に傾斜する一対の傾斜
    面と、何れか他方に設けられ、前記一対の傾斜面に接す
    る突起とを備えてなることを特徴とする、請求項1記載
    のパワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 前記制御弁は、変換機構の操作手段によ
    って軸方向に移動操作されるスプール弁を備えてなり、
    このスプール弁が入力軸と略平行に配置されていること
    を特徴とする、請求項1記載のパワーステアリング装
    置。
  5. 【請求項5】 前記方向切替え弁は、前記入力軸または
    出力軸の外周と可動部材の内周との間に形成されてなる
    ことを特徴とする、請求項1記載のパワーステアリング
    装置。
  6. 【請求項6】 前記方向切替え弁は、前記入力軸または
    出力軸の外周と可動部材の内周との間に形成されてな
    り、制御弁がハウジングに接していることを特徴とす
    る、請求項2記載のパワーステアリング装置。
  7. 【請求項7】 前記変換機構の操作棒による制御弁の操
    作に助勢力を与えるカットオフ弁が付設されてなり、こ
    のカットオフ弁が変換機構の操作棒を挟んで制御弁に対
    向する位置に設けられていることを特徴とする、請求項
    1記載のパワーステアリング装置。
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