JPH11158247A - 硬化剤及び一液性コーティング組成物 - Google Patents

硬化剤及び一液性コーティング組成物

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JPH11158247A
JPH11158247A JP9330497A JP33049797A JPH11158247A JP H11158247 A JPH11158247 A JP H11158247A JP 9330497 A JP9330497 A JP 9330497A JP 33049797 A JP33049797 A JP 33049797A JP H11158247 A JPH11158247 A JP H11158247A
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JP
Japan
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curing agent
group
acid
aliphatic
residue
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JP9330497A
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English (en)
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Shinji Suzuki
紳次 鈴木
Ichiro Ibuki
一郎 伊吹
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揮発するブロック剤を含まない新規な硬化剤
及びその硬化剤を使用した一液性コーティング組成物を
提供する。 【解決手段】 一分子中に脂肪族及び/又は脂環族ジイ
ソシアネートより構成されたトリアジン構造、ビウレッ
ト構造、またはジソシアネートとポリオールとの反応で
得られたウレタン構造を1つ以上有し、末端にウレトジ
オン基を含む構造を有することを特徴とする硬化剤、及
びこれらの硬化剤と樹脂分水酸基価20〜300mgK
OH/gのポリオールを主成分とすることを特徴とする
一液性コーティング組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揮発するブロック
剤を含まない硬化剤、及び該硬化剤を使用した一液性コ
ーティング組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、塗料を代表とする一液性ポリウレ
タンコーティング材は、硬化剤としてオキシム系化合物
やラクタム系化合物等で活性なイソシアネート基をブロ
ックしたブロックイソシアネートが使用されている。し
かし、これらは塗装焼付け時にブロック剤が放出される
ことによる、白煙発生、臭気等による環境の悪化、ヤニ
発生による焼き付け塗装炉の汚染及びメンテナンスの必
要性、また、残留したブロック剤による塗膜表面の荒
れ、黄変という課題がある。
【0003】この欠点を解決するため、特公昭57−4
6447号公報、特公昭64−5627号公報、特公平
2−16332号公報等にはブロック剤を使用せず、ウ
レトジオン基を構造中に含む硬化剤が開示されている。
これは2モルのNCO基同士でできるウレトジオン基
が、加熱することにより再び2モルのNCO基に解離
し、ポリオールと反応することができるので、硬化剤と
して使用することができるというものである。従って、
ブロック剤の揮発がなく、前述したブロック剤による課
題を解決できるというものである。しかしながら、これ
らの硬化剤は粉体塗料用の硬化剤であり、固形状のため
溶剤系塗料での使用は難しい。
【0004】また、特開平8−120222号公報では
ブロック剤を低減する目的でウレトジオン基を導入して
いるが、用途が電着塗料に限定されており、揮発するブ
ロック剤との併用となるため、前述したブロック剤によ
る課題を完全に解決するには至っていない。従って、一
液型ポリウレタンコーティング材が使用されている分
野、たとえば、自動車の上中塗り塗料、耐チッピング塗
料、電着塗料、自動車部品、家電・事務機器等の金属製
品等のプレコートメタル、防錆鋼板、プラスチック塗
料、接着剤、接着性付与剤、シーリング剤等において
は、ブロック剤の揮発がない一液型ポリウレタンコーテ
ィング材が切望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、揮発するブ
ロック剤を含まない硬化剤、及び該硬化剤を使用した一
液性コーティング組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、ポリイソシアネートのイソシアネート基をウレ
トジオン基にすることにより上記目的を達成しうること
を見出し、本発明の完成に至った。即ち、本発明は下記
の通りである。
【0007】1)1分子中に脂肪族及び/又は脂環族系
ジイソシアネートより構成される一般式(1)で表され
るトリアジン構造及び/又は一般式(2)で表されるビ
ウレット構造を1つ以上有し、末端が一般式(3)で表
されるウレトジオン基を含む構造を有することを特徴と
する硬化剤。
【0008】
【化5】
【0009】(式中、Rは脂肪族、脂環族系ジイソシア
ネートのイソシアネート基以外の残基を表す。)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、Rは脂肪族、脂環族系ジイソシア
ネートのイソシアネート基以外の残基を表す。)
【0012】
【化7】
【0013】(式中、Xは−R1 −NH−CO−R2
または−R3 を表す。但し、R1 は脂肪族および脂環族
系ジイソシアネートのイソシアネート基以外の残基、R
2 はモノオール、モノアミン等の活性水素化合物の水素
以外の残基、R3 はモノイソシアネートのイソシアネー
ト基以外の残基を表す。) 2)脂肪族及び/又は脂環族系ジイソシアネートより構
成されたウレトジオン基を含む構造を有する一般式
(4)で表される硬化剤。
【0014】
【化8】
【0015】(式中、Xは−R1 −NH−CO−R2
または−R3 を表す。但し、R1 は脂肪族および脂環族
系ジイソシアネートのイソシアネート基以外の残基、R
2 はモノオール、モノアミン等の活性水素化合物の水素
以外の残基、R3 はモノイソシアネートのイソシアネー
ト基以外の残基を表す。また、R4 はポリオールの水素
以外の残基を表し、n≧2である。) 3)上記1記載の硬化剤及び/又は上記2記載の硬化剤
と、樹脂分水酸基価20〜300mgKOH/gのポリ
オールを主成分とすることを特徴とする一液性コーティ
ング組成物。
【0016】以下、本発明をさらに詳しく述べる。本発
明に用いられる脂肪族及び/又は脂環族系ジイソシアネ
ートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ペンタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート(以下、HDIと略す)、2,2,4(また
は2,4,4)−トリメチル−1,6−ジイソシアナト
ヘキサン、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート(以下、IPDIと略す)、1,3−ビス
(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、4,4−ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルネン
ジイソシアネート等があげられる。またこれらは単独も
しくは併用しても良い。
【0017】上記脂肪族及び/又は脂環族系ジイソシア
ネートから構成されるトリアジン構造を含む化合物とし
ては、前記一般式(1)のトリアジン構造を含む上記ジ
イソシアネートの3量体を主成分としたポリイソシアヌ
レートが挙げられる。本発明では、モノアルコール、ジ
オール等で一部変性されたポリイソシアヌレートでも良
い。また、上記脂肪族及び/又は脂環族系ジイソシアネ
ートから構成されるビウレット構造を含む化合物として
は、前記一般式(2)を含む、たとえば上記ジイソシア
ネートを水等と反応させて得られるビウレット型ポリイ
ソシアネートが挙げられる。
【0018】本発明の硬化剤は、上記トリアジン構造及
び/又はビウレット構造を1分子中に1つ以上有してお
り、末端は前記一般式(3)で表されるウレトジオン基
を含む構造を有している。重量平均分子量としては、7
00〜5000、粘度としては、1000〜10000
0mPa・s/25℃がよい。有効イソシアネート基含
有率は5〜20%が良い。ここで有効イソシアネート基
含有率(以下、有効NCO%と略す)は、赤外分光光度
計(FT−IR)にて検量線を作成して、ウレトジオン
基含有量を求め、それよりウレトジオン基が解離した時
に生ずるウレタン架橋反応に関与するイソシアネート基
の含有率を硬化剤に対する重量%で表した値である。ポ
リオールとの配合量はこれをもとに計算される。
【0019】また、本発明の硬化剤は、脂肪族及び/又
は脂環族系ジイソシアネートより構成されたウレトジオ
ン基を含む構造を有する前記一般式(4)で表される硬
化剤である。本発明の硬化剤は、分子中には上記トリア
ジン構造及びビウレット構造を有しても良い。重量平均
分子量としては、500〜5000、粘度としては、1
000〜100000が良い。有効NCO%は5〜20
%が良い。
【0020】本発明の硬化剤を使用した架橋機構は、上
記に示した末端にあるウレトジオン基が加熱することに
より解離して、再び2モルのイソシアネート基を生成し
て、ポリオールの水酸基と反応する。従って、ブロック
剤の揮発がなく、前述したブロック剤による課題を完全
に解決できるというものである。本発明の分子中にトリ
アジン構造を含有する硬化剤は、たとえば次のような方
法で得ることができる。まず、脂肪族及び/又は脂環族
系ジイソシアネートをウレトジオン化触媒存在下で−1
0℃〜120℃の反応温度で反応させ、反応停止剤を添
加した後、未反応のジイソシアネートを留去することに
よってウレトジオン基含有ポリイソシアネートを得る。
得られたウレトジオン基含有ポリイソシアネートを、イ
ソシアヌレート化触媒の存在下で40〜120℃の反応
温度で反応させ、反応停止剤を添加した後、末端イソシ
アネート基をモノアルコール、モノアミン等の活性水素
を1個もつ化合物と反応させることによって得られる。
【0021】また、別の方法としては、まず、脂肪族及
び/又は脂環族系ジイソシアネートを、イソシアヌレー
ト触媒の存在化、40℃〜120℃の反応温度で反応さ
せ、反応停止剤を添加し反応を停止させ、未反応のジイ
ソシアネートを留去することによって、トリアジン構造
を有するポリイソシアネートを得る。得られたポリイソ
シアネートを、ウレトジオン化触媒存在下でモノイソシ
アネートと−10℃〜120℃の反応温度で反応させ、
反応停止剤により反応を停止させた後、モノイソシアネ
ート、及び副生成物であるモノイソシアネートの二量体
を留去ことによっても得ることができる。
【0022】また、本発明のビウレット構造を有する硬
化剤は、たとえば次のようにして得られる。前述した方
法により得られたウレトジオン基含有ポリイソシアネー
トに水を添加し、100℃〜160℃の反応温度でビウ
レット化し、末端イソシアネート基をモノアルコール、
モノアミン等の活性水素を1個もつ化合物と反応させる
ことによって得られる。
【0023】また、別の方法として、脂肪族及び/又は
脂環族系ジイソシアネートに水等を添加し、100〜1
60℃の反応温度でビウレット化し、得られたビウレッ
ト構造を有するポリイソシアネートをウレトジオン化触
媒存在下でモノイソシアネートと−10℃〜120℃の
反応させ、モノイソシアネート、及び副生成物であるモ
ノイソシアネートの二量体を留去ことによっても得るこ
とができる。
【0024】ここで使用するウレトジオン化触媒として
は、ウレトジオン基の選択率の高い触媒が好ましい。た
とえば、トリスジメチルアミノホスフィン、トリスジエ
チルアミノホスフィン、トリスジプロピルアミノホスフ
ィン、トリスジブチルアミノホスフィン、トリスジペン
チルアミノホスフィン、トリスジヘキシルアミノホスフ
ィン等のトリスジアルキルアミノホスフィン、及び、テ
トラメチルビホスフィン、テトラエチルビホスフィン、
テトラプロピルビホスフィン、テトラブチルビホスフィ
ン、テトラペンチルビホスフィン、テトラヘキシルビホ
スフィン、テトラフェニルビホスフィン等のテトラアル
キルビホスフィン、及び、1,2−ビス(ジアルキルホ
スフィン)アルキレン、1,2−ビス(フェニルホスフ
ィン)アルキレン、1,2−ビス(ジアルキルホスフィ
ン)フェニレン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ン)フェニレン等が挙げられる。
【0025】ここで、アルキル基としては、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、アルキ
レン基としてメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン等が挙げられる。また、触媒の添加量としては、使用
するジイソシアネートまたはポリイソシアネートに対し
て0.01重量%〜5重量%の範囲で用いることができ
る。
【0026】ウレトジオン化反応の反応停止剤として
は、たとえば次のようなものが挙げられる。アルキル化
剤、アシル化剤、硫黄、あるいは大気酸素または酸素を
放出する化合物、硫酸、硫酸エステル、リン酸、リン酸
エステル等が挙げられる。これらは単独で用いても併用
しても良い。反応停止剤の添加量は、触媒の添加量に対
して1.0倍モル〜10倍モルの範囲で添加することが
できる。
【0027】ウレトジオン化は通常−10℃〜120℃
の反応温度で行われる。反応温度が−10℃未満の場
合、反応時間が長時間必要となり、生産上不利な場合が
ある。また120℃を越えると、得られる硬化剤が着色
する傾向がある。また、イソシアヌレート化触媒として
は、たとえば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチ
ルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等のテトラ
アルキルアンモニウムのバイドロオキサイドや有機弱酸
塩、または、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウ
ム、トリメトルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエ
チルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒド
ロキシエチルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアン
モニウムのハイドロオキサイドや有機弱酸塩、または、
酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアル
キルカルボン酸のアルカリ金属塩、上記カルボン酸の
錫、亜鉛、鉛等の金属塩、または、ヘキサメチルジシラ
ザン等のアミニシリル基含有化合物が挙げられる。ま
た、触媒の添加量としては、使用するジイソシアネート
またはポリイソシアネートに対して0.01重量%〜5
重量%の範囲で用いることができる。
【0028】イソシアヌレート化反応の反応停止剤は、
上記ウレトジオン化反応停止剤と同様のものが使用でき
る。反応停止剤の添加量は、触媒の添加量に対して1.
0倍モル〜10倍モルの範囲で添加することができる。
イソシアヌレート化反応は通常40℃〜120℃の反応
温度で行われる。40℃未満では反応速度が遅く生産性
が不利である。また120℃を越えると得られた硬化剤
が黄変するという問題が生じる傾向がある。
【0029】末端のイソシアネート基をブロックするた
めに使用する活性水素一個を持つ化合物としては、脂肪
族、脂環族、芳香族のモノオール、モノアミン、また
は、ラクタム系、オキシム系、ピラゾール系、イミダゾ
ール系化合物等であり、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ペ
ンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノニルアル
コール、シクロブタノール、シクロヘキサノール、フェ
ノール、ベンジルアルコール、アミノプロパン、アミノ
ブタン、アミノペンタン、アミノヘキサン、アミノオク
タン、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、メチ
ルエチルケトオキシム、シクロヘキサノノキシム、ピラ
ゾール、3,5−ジメチルピラゾール、イミダゾール、
3−ミチルイミダゾール等が挙げられる。上記化合物
は、使用する用途、溶剤、種々の添加剤、あるいは塗装
条件、焼き付け条件、必要とする塗膜物性等種々の条件
に合わせて選択することができる。
【0030】モノイソシアネート化合物としては、たと
えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、
イソプロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、
フェニルイソシアネート、α−ナフチルイソシアネー
ト、β−ナフチルイソシアネートニトロフェニルイソシ
アネート、ビニルイソシアネート等が挙げられる。本発
明の脂肪族及び/又は脂環族系ジイソシアネートより構
成されたウレトジオン基を含む構造を有する前記一般式
(4)で表される硬化剤は、たとえばつぎのようにして
得られる。
【0031】前述した方法で得られたウレトジオン基含
有ポリイソシアネートを、ポリオールと60℃〜160
℃の反応温度で反応させ、ウレタン型ポリイソシアネー
トを得る。末端イソシアネート基をモノアルコール、モ
ノアミン等の活性水素化合物と反応させることによって
得ることができる。また別の方法としては、脂肪族及び
/又は脂環族系ジイソシアネートをポリオールと60℃
〜160℃の反応温度で反応させウレタン型ポリイソシ
アネートを得る。次にモノイソシアネートを加え、ウレ
トジオン化触媒存在下で−10℃〜120℃の反応温度
で反応させ、反応停止剤を添加した後、モノイソシアネ
ート、及び副生成物であるモノイソシアネートの二量体
を留去ことによって得ることができる。
【0032】ここで使用するポリオールとしては、平均
官能基数で2を越えるものが好ましい。具体的には、ポ
リエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類等
が挙げられる。特に好ましいものとして、トリメチロー
ルプロパン、グリセリン等の3価アルコール、ポリカプ
ロラクトンポリオール、ポリテトラメチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0033】ポリカプロラクトンポリオールとしては、
プラクセル305、プラクセル308、プラクセル31
2AL等(いずれもダイセル化学工業株式会社製)、ポ
リテトラメチレングリコールとしては、PTG100
0、PTG2000(いずれも保土ヶ谷化学株式会社
製)、ポリプロピレングリコールとしては、エクセノー
ル820、エクセノール840(いずれも旭硝子工業株
式会社製)等がある。これらポリオール類と上記に示し
たジイソシアネートとの反応温度は40℃〜160℃で
行われる。好ましくは80℃〜140℃である。
【0034】本発明の硬化剤は、必要に応じて適当な溶
剤を含有することができる。溶剤としては、例えば、キ
シレン、トルエン、シクロヘキサン、ミネラルスピリッ
ト、ナフサ等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチル、酢酸セルソルブ等のエステル類が
ある。
【0035】本発明の一液性コーティング組成物は、ポ
リオールと前記硬化剤を主成分として形成される。本発
明におけるポリオールとしては、例えば、脂肪族炭化水
素ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエス
テルポリオール類、エポキシ樹脂類、含フッ素ポリオー
ル類、及びアクリルポリオール類等があげられる。
【0036】炭化水素ポリオール類の具体例としては、
例えば、末端水酸基化ポリブタジエンやその水素添加物
等があげられる。また、ポリエーテルポリオール類とし
ては、例えば、グリセリンやプロピレングリコール等の
多価アルコールの単独または混合物に、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイ
ドの単独または混合物を付加して得られるポリエーテル
ポリオール類、ポリテトラメチレングリコール類、更に
アルキレンオキサイドにエチレンジアミン、エタノール
アミン類などの多官能化合物を反応させて得られるポリ
エーテルポリオール類及びこれらポリエーテル類を媒体
としてアクリルアミド等を重合して得られる、いわゆる
ポリマーポリオール類が含まれる。
【0037】ポリエステルポリオール類としては、例え
ば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、
無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、等のカルボン酸の群から選ばれた二塩基酸の単
独または混合物と、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、トリメチロールプロパン、グリセリンなどの群か
ら選ばれた多価アルコールの単独または混合物との縮合
反応によって得られるポリエステルポリオール樹脂類、
及び、例えば、ε−カプロラクトンを多価アルコールを
用いて開環重合して得られるようなポリカプロラクトン
類等があげられる。
【0038】エポキシ樹脂類としては、例えば、ノボラ
ック型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グ
リシジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不
飽和化合物のエポキシ型、エポキシ化脂肪酸エステル
型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、
ハロゲン化型、レゾルシン型等のエポキシ樹脂類及びこ
れらエポキシ樹脂をアミノ化合物、ポリアミド化合物等
で変性した樹脂類等があげられる。
【0039】含フッ素ポリオール類としては、例えば、
特開昭57−34107号公報、特開昭61−2753
11号公報等で開示されているフルオロオレフィンとシ
クロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニ
ルエーテル、モノカルボン酸ビニルエステル等との共重
合体等があげられる。アクリルポリオール類は、一分子
中に1個以上の活性水素を持つ重合性モノマーと、これ
に共重合可能な他のモノマーを共重合させることによっ
て得られる。例えば、アクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸
−2−ヒドロキシブチル等の活性水素を持つアクリル酸
エステル類、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−
2−ヒドロキシブチル等の活性水素を持つメタクリル酸
エステル類、またはグリセリンのアクリル酸モノエステ
ルあるいはメタクリル酸モノエステル、トリメチロール
プロパンのアクリル酸モノエステルあるいはメタクリル
酸モノエステル等の多価活性水素を有する(メタ)アク
リル酸エステル類の群から選ばれた単独または混合物
と、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソ
プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸
シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
グリシジル等のメタクリル酸エステル類、更に必要に応
じて、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等の不飽和カルボン酸、アクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、ジアセトナクリルアミド等の不
飽和アミド、及び、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビ
ニル、アクリロニトリル等のその他の重合性モノマーの
群から選ばれた単独または混合物とを共重合することに
より得られる。
【0040】また、特開平1−261409号公報、特
開平3−6273号公報等で例示されている重合性紫外
線安定性単量体、例えば、4−(メタ)アクリロイルオ
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−
(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイ
ルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン等を共重合して得
られるアクリルポリオール樹脂等も用いることができ
る。
【0041】本発明の一液性コーティング組成物におけ
るポリオールは、樹脂分水酸基価が20〜300mgK
OH/gである。樹脂分水酸基価が20mgKOH/g
未満の場合には、イソシアネート成分との反応によるウ
レタンの架橋密度が減少して、ウレタン結合の機能が発
揮できず、樹脂分水酸基価が300mgKOH/gを越
えると、逆に架橋密度が増大し、塗膜の機械的特性が低
下し、場合によっては水酸基とイソシアネート基が完全
に反応せず好ましくない。
【0042】また、本発明の一液性コーティング組成物
は、ウレトジオン基を低温で解離させる触媒を使用する
ことにより、硬化性をさらに向上させることができる。
具体的には、たとえば、ジブチルスズアセテート系、ジ
ブチルスズオキサイド系、ジメチルスズオキサイド系等
の有機スズ化合物、トリエチレンジアミン、トリエチル
アミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロ
キシプロピル)エチレンジアミン、N−メチルモルホリ
ン、1,2−ジメチルイミダゾール、1,5−ジアザビ
シクロ(4,3,0)ノネン−5,1,8−ジアザビシ
クロ(5,4,0)−ウンデセン−7(以下、DBUと
略す)等のアミン系化合物、またはこれらアミン系化合
物のボラン塩、DBUフェノール塩、DBUのオクチル
塩、DBUの炭酸塩等のアミン塩系触媒、ナトリウムメ
チラート等のアルコキシド類、アルミニウム、クロムコ
バルト、鉄、スズ、鉛、チタン、モリブデン等の3価あ
るいは4価の金属のアセチルアセトン塩類、オキザリル
クロライド類、シュウ酸ジフェニルエステル等のシュウ
酸エステル類、テトラフェニルボロンナトリウム、テト
ラフェニルボロンカリウム等のテトラフェニルボロンの
金属塩、トリエチルアミンテトラフェニルボロン等のテ
トラフェニルボロンの第3級アミン塩、ジオキサン類、
トリメチルホスファイト、トリブチルホスファイト、ト
リフェニルホスファイト等のトリ置換ホスファイト類等
があげられる。
【0043】上記ウレトジオン基解離触媒を用いてウレ
トジオン基が解離した後、ウレタン化反応を促進する触
媒を添加することができる。ウレタン化促進触媒として
は有機スズ系、有機亜鉛系、有機ジルコニウム系等があ
げられる。特に有機スズ系は良好である。有機錫系とし
ては、たとえば、ブチルスズマレエート系、ブチルスズ
ラウレート系、ジブチルスズマレエート系、ジブチルス
ズレウレート系、ジブチルスズアセテート系、ジブチル
スズオキサイド系、ジメチルスズオキサイド系等が挙げ
られる。
【0044】本発明の一液性コーティング組成物には、
酸化防止剤、熱安定剤、金属不活性化剤等を添加するこ
とによって、加熱時の着色を低減することができる。添
加剤としては、ジアシルヒドラジン系化合物群、ベンゾ
トリアゾール系化合物群、アミノトリアゾール系化合物
群、ポリカルボン酸系化合物群、ヒドラジド基またはセ
ミカルバジド基を含む化合物群、亜リン酸エステル化合
物群、2価の錫化合物群から選ばれた化合物を使用する
ことができる。
【0045】具体的には、ジアシルヒドラジン系化合物
としては、例えば、N,N’−ジホルミルヒドラジン,
N,N’−ジアセチルヒドラジン、N,N’−ジプロピ
オニルヒドラジン、N,N’−ブチリルヒドラジン、N
−ホルミル−N’−アセチルヒドラジン、N,N’−ジ
ベンゾイルヒドラジン、N,N’−ジトルオイルヒドラ
ジン、N,N’−ジサリチロイルヒドラジン、N−ホル
ミル−N’−サリチロイルヒドラジン、N−ホルミル−
N’−ブチル置換サリチロイルヒドラジン、N−アセチ
ル−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス
(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル)ヒドラジン、シュウ酸−ジ−
(N’−サリチロイル)ヒドラジン、アジピン酸−ジ−
(N’−サリチロイル)ヒドラジン、ドデカンジオイル
−ジ−(N’−サリチロイル)ヒドラジン等があげられ
る。
【0046】ベンゾトリアゾール系化合物としては、例
えば、1H−ベンゾトリアゾール及びその誘導体があげ
られる。1H−ベンゾトリアゾールの誘導体としては、
例えば、トリルトリアゾール、キシリルトリアゾール、
4−(または5−)エチルベンゾトリアゾール、4−
(または5−)カルボキシルベンゾトリアゾール、4−
(または5−)ベンゾトリアゾールブチルエステル、4
−(または5−)ベンゾトリアゾールメチルエステル、
4−(または5−)クロロベンゾトリアゾール等のベン
ゼン環の水素をアルキル基、置換アルキル基、カルボキ
シル基、アルキルエステル基、ハロゲン基で置換した誘
導体、1−ヒドロキシメチルベンゾトリアゾール、1−
(2,3−ジヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾー
ル、1−(1,2−ジカルボキシエチル)ベンゾトリア
ゾール、1−(N,N−ビス(2−エチルヘキシル)ア
ミノメチル)ベンゾトリアゾール、1−クロロベンゾト
リアゾール、ベンゾトリアゾールナトリウム塩、ベンゾ
トリアゾールカリウム塩等の1位の窒素に結合した水素
をアルキル基、置換アルキル基、ハロゲン、アルカリ金
属で置換した誘導体、トリルトリアゾールカリウム塩等
ベンゼン環の水素と1位の窒素に結合した水素をアルキ
ル基、置換アルキル基、カルボキシル基、アルキルエス
テル基、ハロゲン、アルカリ金属等で置換した誘導体を
あげることができる。
【0047】アミノトリアゾール系化合物としては、例
えば、3−アミノ−1,2,4トリアゾール、3−アミ
ノ−1,2,4−トリアゾール−5カルボキシリックア
シッド、3−アミノ−5メチル−1,2,4トリアゾー
ル、3−メチル−5ヘプチル−1,2,4トリアゾール
等や、上記化合物のアミノ基の水素が、例えば、ホルミ
ル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、ト
ルオイル基、サリチロイル基等のアシル基に置換した化
合物、例えば、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,
2,4トリアゾール、3−(N−サリチロイル)アミノ
−5メチル−1,2,4トリアゾール、3−(N−アセ
チル)アミノ−1,2,4トリアゾール−5カルボキシ
リックアシッド等をあげることができる。
【0048】ポリカルボン酸系化合物としては、例え
ば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、リンゴ酸、酒石酸、シクロプロパンジカルボン
酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、イタコン酸等の脂肪族不飽和ジカル
ボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、カル
ボキシフェニル酢酸、カルボキシフェニルプロピオン
酸、フェニレンジ酢酸等の芳香族ジカルボン酸トリカル
バリル酸、トリメリト酸等の3価以上のポリカルボン酸
等があげられる。
【0049】ヒドラジド基を含む化合物としては、例え
ば、カルボン酸クロライドとヒドラジンまたは置換ヒド
ラジンの反応によって、もしくはカルボン酸エステルと
ヒドラジンまたは置換ヒドラジンとのエステル交換反応
等によって得られたもので、例えば、アセチルヒドラジ
ド、ラウリン酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、プ
ロピオン酸−N,N−ジメチルヒドラジド、2エチルヘ
キサン酸−N−プロピルヒドラジド、アジピン酸ジヒド
ラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンジオヒドラ
ジド、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸−ビス−
(N,N−ジメチルヒドラジド)等をあげることができ
る。
【0050】セミカルバジド基を含む化合物としては、
例えば、イソシアネート化合物とN,N−ジ置換ヒドラ
ジンとの反応等によって得られる。N,N−ジ置換ヒド
ラジンとしては、例えば、N,N−ジメチルヒドラジ
ン、N,N−ジエチルヒドラジン、N,N−ジプロピル
ヒドラジン、N,N−ジイソプロピルヒドラジン、N,
N−ジステアリルヒドラジン、N−メチル−N−エチル
ヒドラジン、N−メチル−N−イソプロピルヒドラジ
ン、N−メチル−N−ベンジルヒドラジン、N,N−ジ
(β−ヒドロキシエチル)−ヒドラジン等があげられ
る。これらのN,N−ジ置換ヒドラジンは単独で使用し
ても2種以上の併用で使用しても良い。
【0051】イソシアネート化合物としては、例えば、
テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイ
ソシアネート、HDI、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチル−1,6−ジイソシアネトヘキサン、
リジンジイソアネート、1,3−ビス(イソシアネート
メチル)−シクロヘキサン、4,4−ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂肪族
または脂環族ジイソシアネート、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシア
ネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレ
ンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、及
び、これらのジイソシアネートより誘導されるポリイソ
シアネート、n−ブチルイソシアネート、n−ヘキシル
イソシアネート、n−オクチルイソシアネート、フェニ
ルイソシアネート等のモノイソシアネートをあげること
ができる。
【0052】ジイソシアネートより誘導されるポリイソ
シアネートとしては、イソシアヌレート型ポリイソシア
ネート、ビュレット型ポリイソシアネート、ウレタン型
ポリイソシアネート等がある。亜リン酸エステル系化合
物としては、例えば、ジラウリルハイドロゲンホスファ
イト等の亜リン酸ジアルキルエステル類、ジフェニルハ
イドロゲンホスファイト等の亜リン酸ジアリルエステル
類、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイ
ト、トリス(2エチルヘキシル)ホスファイト、トリド
デシルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイ
ト、トリステアリルホスファイト、ジステアリルペンタ
エリスリトールジホスファイト、トリラウリルトリチオ
ホスファイト、ビス(ドデシル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト等の亜リン酸トリアルキルエステル類、
トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)
ホスファイト等のトリアリルエステル類、ジフェニルモ
ノ(2エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノ
デシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホ
スファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペン
タエリスリトールテトラホスファイト、テトラ(トリデ
シル)4,4−イソプロピリデンジフェニルホスファイ
ト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト等の亜リン酸トリアルキルアリルエス
テル類等があげられる。これらは単独で使用することも
でき、または2種以上併用して使用することもできる。
【0053】2価の錫化合物は有機化合物でも無機化合
物でもよい。2価の有機錫化合物としては、例えば、カ
ルボン酸第一錫、スルホン酸第一錫、アルキル第一錫化
合物、アルキルエーテル第一錫化合物等がある。カルボ
ン酸第一錫化合物としては、例えば、蟻酸第一錫、酢酸
第一錫、プロピオン酸第一錫、酪酸第一錫、ヘキサン酸
第一錫、2,2−メチルブタン第一錫、ヘプタン酸第一
錫、2エチルヘキサン酸第一錫、オクタン酸第一錫、ノ
ナン酸第一錫、デカン酸第一錫、ウンデカン酸第一錫、
ドデカン酸第一錫、テトラデカン酸第一錫、ヘキサデカ
ン酸第一錫、ヘプタデカン酸第一錫、オクタデカン酸第
一錫、エイコサン酸第一錫、ドコサン酸第一錫、ヘキサ
コサン酸第一錫、トリアコンタン酸第一錫、アクリル酸
第一錫、メタクリル酸第一錫、シュウ酸第一錫、マロン
酸第一錫、コハク酸第一錫、グルタル酸第一錫、アジピ
ン酸第一錫、マレイン酸第一錫等がある。
【0054】スルホン酸第一錫化合物としては、例え
ば、スルファミン酸第一錫等がある。アルキル第一錫化
合物としては、例えば、ジエチル錫、ジn−プロピル
錫、ジイソプロピル錫、ジ−n−ブチル錫、ジイソブチ
ル錫等がある。アルキルエーテル第一錫化合物として
は、例えば、ジメトキシ錫、ジエトキシ錫、ジ−n−プ
ロポキシ錫、ジイソプロポオキシ錫、ジ−n−ブトキシ
錫、ジイソブトキシ錫等がある。
【0055】2価の無機錫化合物としては、例えば、塩
化第一錫、臭化第一錫、ヨウ化第一錫、水酸化第一錫、
硫化第一錫、リン酸第一錫、リン酸ニ水素錫、硫酸第一
錫、酸化第一錫等がある。これらの2価の錫化合物は単
独で使用することもでき、または2種以上併用しても使
用することができる。本発明の一液性コーティング組成
物には、上記に示した成分以外に目的に応じて当該技術
分野で使用されている他の成分を配合して使用すること
もできる。これらの他の成分としては、例えば、有機顔
料類、無機顔料類、金属粉、顔料分散剤、発泡防止剤、
沈降防止剤、レベリング剤、チクソトロピー剤、光安定
剤、その他の添加剤等である。
【0056】本発明の硬化剤及び一液性コーティング組
成物は、一液型ポリウレタンコーティング材が使用され
ている分野、たとえば、自動車の上中塗り塗料、耐チッ
ピング塗料、電着塗料、自動車部品、家電・事務機器等
の金属製品等のプレコートメタル、防錆鋼板、プラスチ
ック塗料、接着剤、接着性付与剤、シーリング剤等に使
用することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、実施例等により本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により
限定されるものではない。なお、「部」は重量部を表
す。実施例中の物性は下記の方法にて測定した。有効イ
ソシアネート基含有率(以下、有効NCO%と略す)
は、赤外分光光度計(FT−IR)にて検量線を作成し
て、ウレトジオン基含有量を求め、それより計算した。
【0058】揮発分の測定は、塗料組成物を80℃にて
1時間乾燥し、その後、乾燥膜厚50μになるように塗
装し、室温で24時間減圧乾燥を行った。その後160
℃で1時間加熱後の重量減少率より求めた。ゲル分率
は、塗料溶液にジブチルスズジラウレートを塗料固形分
に対して1%添加後、スプレー塗装し、所定の焼き付け
温度で焼き付けた塗膜をアセトンに浸し、20℃で24
時間処理した後に取り出し乾燥した塗膜の重量から求め
た。
【0059】
【合成例1】[ウレトジオン基含有ポリイソシアネート
成分の合成]攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにHDIを500部、トリスジエチルアミノ
ホスフィンを5部仕込み、60℃で4時間反応させ、反
応停止剤であるリン酸を4部添加する。80℃で1時間
加熱処理後、冷却し、濾過後、流下式薄膜蒸留装置を用
いて、1回目155℃、0.3torr、2回目145
℃0.2torrで未反応のHDIを除去する。
【0060】得られたウレトジオン基含有ポリイソシア
ネートはイソシアネート基含有量が24%であった。こ
のウレトジオン基含有ポリイソシアネート化合物をポリ
イソシアネートAとする。
【0061】
【合成例2】[ウレトジオン基含有ポリイソシアネート
成分の合成]攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにIPDIを500部、トリスジエチルアミ
ノホスフィンを5部仕込み、60℃で4時間反応させ、
反応停止剤であるリン酸を4部添加する。80℃で1時
間加熱処理後、冷却し、濾過後、流下式薄膜蒸留装置を
用いて、1回目155℃、0.3torr、2回目14
5℃0.2torrで未反応のIPDIを除去する。
【0062】得られたウレトジオン基含有ポリイソシア
ネートはイソシアネート基含有量が18%であった。こ
のウレトジオン基含有ポリイソシアネート化合物をポリ
イソシアネートBとする。
【0063】
【合成例3】[ポリイソシアネート成分の合成]攪拌
機、温度計、冷却管を取り付けた四つ口フラスコにHD
Iを500部、ポリカプロラクトンポリオールであるプ
ラクセル308(ダイセル化学工業(株)製;商標)1
70部を仕込み、100℃で1時間反応させた。得られ
た反応液を流下式薄膜蒸留装置を用いて、160℃、
0.2torrで未反応のHDIを留去する。
【0064】得られたポリイソシアネートはイソシアネ
ート基含有量が9.4%であった。このウレトジオン基
含有ポリイソシアネート化合物をポリイソシアネートC
とする。
【0065】
【実施例1】攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにポリイソシアネートAを500部、キシレ
ンを160部仕込み、60℃攪拌下、触媒としてテトラ
メチルアンモニウム・カプリエート2.0部を30分ご
とに分割して添加した。60℃反応を続け、4時間後に
リン酸を1.3部添加して反応を停止させた後、90℃
で1時間加熱処理をした。得られたポリイソシアネート
に80℃攪拌下で1−ブタノールを140部添加してイ
ソシアネート基と完全に反応させた。
【0066】得られた硬化剤は、重量平均分子量220
0、粘度4000mPa・s/25℃、有効NCO%は
9.9%であった。赤外分光光度計(FT−IR)にて
構造確認を行ったところ、1767cm-1にウレトジオ
ン基、1688cm-1にトリアジン環のピークを確認し
た。
【0067】
【実施例2】攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにイソシアヌレート型ポリイソシアネートT
PA−100(旭化成工業(株)製;商標)500部、
ブチルイソシアネート821部を仕込み、60℃攪拌下
でトリスジメチルアミノホスフィン1.5部を添加し
た。60℃で6時間反応ウレトジオン基生成率を赤外分
光光度計にて測定し、50%になった時点でリン酸を
1.5部添加し反応を停止させた。得られた化合物を濾
過後、流下式薄膜蒸留装置を用いて、1回目120℃、
1torr、2回目130℃、0.2torrにて副生
成物であるブチルイソシアネート、及びブチルイソシア
ネートの二量体を留去した。
【0068】得られた硬化剤の重量平均分子量は95
0、粘度2500mPa・s/25℃、有効NCO%は
15.0%であった。赤外分光光度計(FT−IR)に
て構造確認を行ったところ、1767cm-1にウレトジ
オン基、1688cm-1にトリアジン環のピークを確認
した。
【0069】
【実施例3】攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにイソシアヌレート型ポリイソシアネートT
−1890L(ヒュルス(株)製;商標)500部、イ
ソソブチルイソシアネート435部を仕込み、60℃攪
拌下でトリスジメチルアミノホスフィン1.5部を添加
した。60℃で6時間反応ウレトジオン基生成率を赤外
分光光度計にて測定し、50%になった時点でリン酸を
1.5部添加し反応を停止させた。得られた化合物を濾
過後、流下式薄膜蒸留装置を用いて、1回目120℃、
1torr、2回目130℃、0.2torrにて副生
成物であるイソブチルイソシアネート、及びイソブチル
イソシアネートの二量体を留去した。
【0070】得られた硬化剤の重量平均分子量は150
0、粘度20000mPa・s/25℃、有効NCO%
は12.5%であった。赤外分光光度計(FT−IR)
にて構造確認を行ったところ、1767cm-1にウレト
ジオン基、1688cm-1にトリアジン環のピークを確
認した。
【0071】
【実施例4】攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにビウレット型ポリイソシアネート24A−
100(旭化成工業(株)製;商標)500部、ブチル
イソシアネート857部を仕込み、60℃攪拌下でトリ
スジメチルアミノホスフィン1.5部を添加した。60
℃で6時間反応ウレトジオン基生成率を赤外分光光度計
にて測定し、50%になった時点でリン酸を1.5部添
加し反応を停止させた。得られた化合物を濾過後、流下
式薄膜蒸留装置を用いて、1回目120℃、1tor
r、2回目130℃、0.2torrにて副生成物であ
るブチルイソシアネート、及びブチルイソシアネートの
二量体を留去した。
【0072】得られた硬化剤の平均分子量は800、粘
度8000mPa・s/25℃、有効NCO%は15.
2%であった。赤外分光光度計(FT−IR)にて構造
確認を行ったところ、1767cm-1にウレトジオン
基、1690cm-1にビウレットのピークを確認した。
【0073】
【実施例5】攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにポリイソシアネートC500部、ブチルイ
ソシアネート330部を仕込み、60℃攪拌下でトリス
ジメチルアミノホスフィン1.5部を添加した。60℃
で6時間反応ウレトジオン基生成率を赤外分光光度計に
て測定し、50%になった時点でリン酸を1.5部添加
し反応を停止させた。得られた化合物を濾過後、流下式
薄膜蒸留装置を用いて、1回目120℃、1torr、
2回目130℃、0.2torrにて副生成物であるブ
チルイソシアネート及びブチルイソシアネートの二量体
を留去した。
【0074】得られた硬化剤の重量平均分子量は250
0、粘度30000mPa・s/25℃、有効NCO%
は7.7%であった。赤外分光光度計(FT−IR)に
て構造確認を行ったところ、1767cm-1にウレトジ
オン基、1706cm-1にウレタン結合のピークを確認
した。
【0075】
【実施例6】攪拌機、温度計、冷却管を取り付けた四つ
口フラスコにポリイソシアネートB500部、トリメチ
ロールプロパンを仕込み、攪拌下100℃で1時間反応
させた。得られた化合物を流下式薄膜蒸留装置を用い
て、160℃、0.2torrにて未反応のポリイソシ
アネートBを留去した。得られたポリイソシアネートに
80℃攪拌下で1−ブタノールを140部添加してイソ
シアネート基と完全に反応させた。
【0076】得られた硬化剤の重量平均分子量は200
0、粘度50000mPa・s/25℃、有効NCO%
は9.0%であった。赤外分光光度計(FT−IR)に
て構造確認を行ったところ、1767cm-1にウレトジ
オン基、1706cm-1にウレタン結合のピークを確認
した。
【0077】
【実施例7】実施例2で得られた硬化剤とアクリルポリ
オール(樹脂分水酸基価100mg−KOH/g)をイ
ソシアネート基と水酸基の当量比が1になるように配合
し、シンナーとして酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル
/キシレン/プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート=30/30/20/15/5(重量比)の
混合液を加え、固形分30%に調整した。
【0078】得られた塗料溶液を用いて140℃、15
0℃、160℃、30分焼き付けたときのゲル分率と、
揮発分を測定した。その結果、ゲル分率は140℃:8
0%、150℃:92%、160℃:97%、揮発分は
0.3%であった。
【0079】
【実施例8】実施例5で得られた硬化剤とポリエステル
ポリオール(水酸基価220mg−KOH/g)を使用
した以外は実施例7と同様の操作を行った。得られた結
果は、ゲル分率は140℃:81%、150℃:93
%、160℃:97%、揮発分は0.2%であった。
【0080】
【比較例1】硬化剤としてイソシアヌレート型ポリイソ
シアネートをメチルエチルケトオキシムでブロックした
ブロックポリイソシアネート(平均分子量900、粘度
2000、有効NCO%12.5%)を用いた以外は実
施例7と同様な操作を行った。得られた結果は、ゲル分
率は140℃:90%、150℃:95%、160℃:
97%、揮発分は30%であった。
【0081】
【発明の効果】本発明は、ポリイソシアネートのイソシ
アネート基をウレトジオン基にすることにより、硬化剤
中に揮発するブロック剤を含まない構造にしたため、こ
れを使用した一液性コーティング組成物は、塗装焼き付
け時のブロック剤の揮発による、白煙、臭気、ヤニ等の
発生がなく、残留したブロック剤による塗膜への影響の
ないものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に脂肪族及び/又は脂環族系ジ
    イソシアネートより構成される一般式(1)で表される
    トリアジン構造及び/又は一般式(2)で表されるビウ
    レット構造を1つ以上有し、末端が一般式(3)で表さ
    れるウレトジオン基を含む構造を有することを特徴とす
    る硬化剤。 【化1】 (式中、Rは脂肪族、脂環族系ジイソシアネートのイソ
    シアネート基以外の残基を表す。) 【化2】 (式中、Rは脂肪族、脂環族系ジイソシアネートのイソ
    シアネート基以外の残基を表す。) 【化3】 (式中、Xは−R1 −NH−CO−R2 、または−R3
    を表す。但し、R1 は脂肪族および脂環族系ジイソシア
    ネートのイソシアネート基以外の残基、R2 はモノオー
    ル、モノアミン等の活性水素化合物の水素以外の残基、
    3 はモノイソシアネートのイソシアネート基以外の残
    基を表す。)
  2. 【請求項2】 脂肪族及び/又は脂環族系ジイソシアネ
    ートより構成されたウレトジオン基を含む構造を有する
    一般式(4)で表される硬化剤。 【化4】 (式中、Xは−R1 −NH−CO−R2 、または−R3
    を表す。但し、R1 は脂肪族および脂環族系ジイソシア
    ネートのイソシアネート基以外の残基、R2 はモノオー
    ル、モノアミン等の活性水素化合物の水素以外の残基、
    3 はモノイソシアネートのイソシアネート基以外の残
    基を表す。また、R4 はポリオールの水素以外の残基を
    表し、n≧2である。)
  3. 【請求項3】 請求項1記載の硬化剤及び/又は請求項
    2記載の硬化剤と、樹脂分水酸基価20〜300mgK
    OH/gのポリオールを主成分とすることを特徴とする
    一液性コーティング組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001226626A (ja) * 2000-02-14 2001-08-21 Asahi Kasei Corp ポリウレタン塗料用硬化剤
JP2007514019A (ja) * 2003-11-25 2007-05-31 ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション 固体架橋剤を含む水性塗料の製造方法

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