JPH11164672A - パスタ用ソース及びその製造方法並びに該パスタ用ソースを用いたレトルト食品 - Google Patents

パスタ用ソース及びその製造方法並びに該パスタ用ソースを用いたレトルト食品

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JPH11164672A
JPH11164672A JP9335393A JP33539397A JPH11164672A JP H11164672 A JPH11164672 A JP H11164672A JP 9335393 A JP9335393 A JP 9335393A JP 33539397 A JP33539397 A JP 33539397A JP H11164672 A JPH11164672 A JP H11164672A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風味、食感、外観を損なうことなく、原料中
に存在する油脂の一部を除去したパスタ用ソース、及び
その製造方法、並びにかかるパスタ用ソースを用いたレ
トルト食品の提供。 【解決手段】 肉原料を主とする原料を炒め処理し、他
の原料と混合して加熱するパスタ用ソースの製造方法に
おいて、肉原料を主とする原料を炒め処理した後に生じ
る炒め汁から、油脂の全部または一部を除去することを
特徴とするパスタ用ソースの製造方法;かかる製造方法
により製造したパスタ用ソース;及びかかるパスタ用ソ
ースを用いたレトルト食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料中に存在する
油脂の一部を製造過程で除去したパスタ用ソース及びそ
の製造方法並びにかかるパスタ用ソースを含有したレト
ルト食品に関する。
【0002】
【従来の技術】消費者ニーズの多様化、調理の簡便性の
要求等から、レトルト殺菌されたパスタ用ソース、クリ
ームシチュー、牛丼の具材等が市販されるようになって
久しい。
【0003】ところでパスタ用ソースのなかで例えば、
挽肉の配合量の多いミートソースやベーコン、パンチェ
ッタを用いるアマトリチャーナ等は油脂含有量が多いた
め、油脂が分離する場合が多い。油脂が分離すると、ゆ
でたパスタにこれらをかけて食するとき、食味がしつこ
くなり、また外観上も見苦しく好ましくない。このため
上記パスタ用ソースを製造する際、油脂含有量の多い原
料を予め熱水に浸漬し、油脂を熱水中に浸出させて分離
することが行われている(特開平9−75036号公
報)。
【0004】一方油脂を除去するため熱水の代わりにた
れ等を用いる場合もある。例えば牛丼の具を製造する場
合、牛肉をたれに浸漬し、所定の条件で煮込むことによ
り、過剰な油脂をたれに浸出させて分離することが行わ
れている(特開平8−131123号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、油脂含
有量の多い原料を熱水に浸漬する方法では、油脂の浸出
量のコントロールが困難で油脂が過剰に浸出しがちであ
る。また水溶性の旨味成分が熱水中に浸出してしまい、
かつ煮込み状態になるため、香ばしさがでず肉のくさみ
が残り、浸出した油脂のみを除去して水溶性旨味成分を
含有する熱水をソースに配合したとしても、食味が非常
に劣化してしまい、また粘度等の食感の調整が困難であ
るという欠点を有する。
【0006】またたれに浸漬する方法では、目的によっ
てはたれの成分(醤油、砂糖、酒等)が具材(牛肉)に
浸み込むため食味が劣化することはないが、具材のもっ
ている風味を殺す結果にもなり好ましくない。
【0007】さらに油脂成分を予め除去した原料を選択
して用いることは、経済性、労力の点で極めて不利であ
る。
【0008】したがって本発明は、風味、食感、外観を
損なうことなく、原料中に存在する油脂の一部を除去し
たパスタ用ソース、及びその製造方法、並びにかかるパ
スタ用ソースを含有したレトルト食品を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実状に
鑑み鋭意研究した結果、油脂含有量の多い肉原料を炒め
処理することにより炒め汁を生じさせ、炒め汁中の油脂
のみを除去すれば、風味、食感、外観を損なうことな
く、容易に油脂含有量の多い原料から油脂の一部を除去
したパスタ用ソースを製造することができることを見出
すとともに、かかる方法を用いたパスタ用ソース及びか
かるパスタ用ソースを含有したレトルト食品を得ること
ができることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】すなわち本発明は、肉原料を主とする原料
を炒め処理し、他の原料と混合して加熱するパスタ用ソ
ースの製造方法において、肉原料を主とする原料を炒め
処理した後に生じる炒め汁から、油脂の全部または一部
を除去することを特徴とするパスタ用ソースの製造方
法;及びかかる製造方法により製造したパスタ用ソー
ス;並びに該パスタ用ソースを含有したレトルト食品で
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】肉原料を主とする原料とは、肉原
料及び肉原料と混合しても後述する炒め処理や油脂の除
去処理を困難にすることがない原料をいう。肉原料と
は、牛、豚、羊、鶏等の食用に供することのできる肉を
いい、すね肉、もも肉、むね肉、手羽等どの部位の肉で
あってもよい。またこれらを適宜加工したものであって
もよい。例えばスライスしたもの、挽肉、ハム、ベーコ
ン、ソーセージ等が挙げられる。炒め処理等を困難にす
ることがない原料とは、例えばにんにく等が挙げられ
る。
【0012】炒め処理に使用する調理釜は、肉原料を主
とする原料を炒め処理することができるものであればい
ずれでもよく、特に制限されるものではない。例えばガ
スや電気等で肉を加熱調理するための家庭用のフライパ
ンであってもよく、本発明においては、大量生産のた
め、周囲を蒸気が流通するための蒸気ジャケットを有す
る蒸気釜が好ましい。蒸気釜の容量は特に制限はない
が、例えば20〜1000Kgのものが挙げられる。か
かる蒸気釜には撹拌装置がついていてもよく、撹拌装置
の形状は、肉を炒めながら撹拌できるものであれば特に
制限されない。さらにかかる蒸気釜は、肉原料を主とす
る原料を容易に取り出すため、床に固定された支持部材
によって回動自在に支持されていることが好ましい。
【0013】他の原料とは、目的とするパスタ用ソース
を製造する際に一般的に用いられる、肉原料を主とする
原料以外の原料をいう。例えばパスタ用ミートソースの
場合には、たまねぎ、にんじん、トマトペースト、調味
料、香辛料、小麦粉、植物油、水等であり、パスタ用ア
マトリチャーナの場合には、トマトペースト、ホールト
マト、調味料、香辛料、加工澱粉、植物油、水等を挙げ
ることができる。
【0014】次に本発明の製造方法について説明する。
本発明における炒め処理は、調理釜に油、肉原料を主と
する原料を添加して、肉原料等を食しても細菌上問題が
ない程度にまで加熱殺菌するのが好ましい。例えば挽肉
を炒め処理する場合には、挽肉の赤身が完全に消失する
まで加熱するのが好ましい。このとき油は一般的に調理
に用いることができる油ならどのようなものでもよく、
例えばサラダ油、コーン油、オリーブ油、ごま油等の植
物油、牛脂、豚脂等の動物油が挙げられる。加熱殺菌の
方法は特に制限はなく、電気、ガス、蒸気等いずれの方
法であってもよいが、蒸気を用いる方法が特に好まし
い。蒸気の温度は特に制限はないが、例えば100〜1
50℃、特には110〜140℃程度が好ましい。
【0015】炒め処理の後、炒め汁中の油脂の全部また
は一部を除去する。ここで炒め汁とは、炒め処理の後肉
原料を主とする原料から分離した油脂を含有した液と、
炒め処理の際に用いた油であって遊離した状態にある油
との混合液をいう。かかる炒め汁は、油脂の他に水溶性
の旨味成分も含有しているため、炒め汁全部を除去する
と、パスタ用ソースの風味が著しく劣化する。このため
炒め汁中の油脂のみを除去することが必要である。
【0016】かかる方法としては、炒め汁を静置して油
脂相と水相とに分離せしめた後、油脂相の全部または一
部を除去する方法が簡便で好ましい。炒め汁の静置は、
調理釜内で行ってもよく、また炒め汁を他の容器に移し
て原料固形物を分離した後に行ってもよい。
【0017】前者の場合には、肉原料を炒めた後、所定
の時間(例えば2分)調理釜を静置し、炒め汁中の上部
に分離した油脂を柄杓、バット等を用いてくみ取る方
法、調理釜を傾けて油脂を調理釜外に排除する方法等が
ある。
【0018】後者の場合は、例えば肉原料を主とする原
料と炒め汁との混合物を、所定の網目密度を有するふる
いにあけて両者を分離し、炒め汁を調理釜以外の容器に
移した後、所定の時間静置する。次いで炒め汁中の上部
に分離した油脂を柄杓、バット等を用いてくみ取る、も
しくは当該容器を傾けて油脂を容器外に排除する、また
は当該容器が下部に排出口を有する場合には、該排出口
から水溶性の旨味成分と必要な油脂とをさらに他の容器
に受け、残余の油脂を除去する等の方法が挙げられる。
この場合、旨味成分を残すため、所定量の油脂を除去し
た後の炒め汁と、肉原料を主とする原料とを再び混合す
ることが必要である。なおふるいの網目は、肉原料を主
とする原料の大きさに応じて適宜選択することができ
る。
【0019】なお前者の場合において、調理釜を傾ける
ことによって分離する方法では水溶性の旨味成分も調理
釜外に排出される可能性の有る場合には、静置によって
分離した油脂と水溶性の旨味成分とを他の容器に移し、
当該他の容器内で再び油脂と水溶性の旨味成分とを分離
させて油脂を除去させてもよい。
【0020】除去する油脂の量は、目的とするパスタ用
ソースにより異なり特に制限はないが、パスタ用ソース
中の油脂含量が4〜10重量%となるように除去するこ
とが好ましい。なお、油脂を除去した後、肉原料を主と
する原料に水等を添加して加熱すると(ボイル)、肉の
旨味が消失するのみならず、肉が軟らかくなりすぎる傾
向があるため、油脂除去後ボイルしない方が好ましい。
【0021】次いで油脂を除去した肉原料を主とした原
料と、他の原料とを混合し、加熱調理してパスタ用ソー
スとする。このとき熱源の温度は特に制限はないが、熱
源として蒸気を用いる場合には、例えば100〜150
℃、特には110〜140℃程度が好ましい。
【0022】本発明の方法により製造されるパスタ用ソ
ースは、油脂を含有するものであれば特に制限はない
が、油脂含量の多いミートソース、アマトリチャーナが
特に好ましい。
【0023】本発明はまたかかるパスタ用ソースを用い
たレトルト食品を提供する。本発明のレトルト食品は、
上記食品材料をかん、ビン、レトルトパウチ等に適量充
填し、所定のレトルト殺菌を行うことにより得ることが
できる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0025】実施例1 50Kg炊き用蒸気釜(調理釜)に、にんにくのみじん
切り500gと、サラダ油500gとを加え、撹拌しな
がらよく加熱した。これに牛挽肉(赤身率85%)30
Kgを加えて炒め処理した。次いで20Kg容バットの
上に20メッシュのざるを置き、これに上記の炒め処理
したもの全量をあけた。バット中に滴下した炒め汁を2
分間静置した後、分離した上部の一部の油脂を1Kgく
み取り除去した。
【0026】別に100Kg炊き用蒸気釜(調理釜)に
タマネギの粗みじん切り25Kg、にんじんの粗みじん
切り7Kg及びサラダ油1Kgを加え、撹拌しながらよ
く加熱した。これに上記のざるに残った牛挽肉とにんに
くのみじん切り、及び炒め汁から油脂の一部を除去した
液を加え、さらにトマトペースト16Kg、調味料4.
3Kg、香辛料90g、小麦粉0.7Kg、及び水1
8.91Kgを加えて全量を103Kgとし、撹拌しな
がらよく加熱し、パスタ用ミートソースとした。このと
きの油脂含有量は4.9重量%であった。
【0027】上記で得られたパスタ用ミートソースを7
号缶に300gずつ充填し、巻き締め機で密封した後、
FO 値が4のレトルト殺菌を行い、缶詰用ミートソース
とした。
【0028】比較例1 実施例1において、炒め処理後の油脂の除去処理を行わ
なかった以外は実施例1と同様にして缶詰用ミートソー
スを製造した。このときの油脂含有量は5.9重量%で
あった。
【0029】実施例2 実施例1において、牛挽肉を炒め処理した後、パスタ用
ミートソースの製造に用いる水18.91Kgを添加
し、98℃で30分間ボイルした以外は実施例1と同様
にして油脂を除去した。その後水18.91Kgを添加
せず、他は実施例1と同様にして缶詰用ミートソースを
製造した。
【0030】実施例3 500Kg容横型蒸気釜(調理釜)ににんにくのみじん
切り5Kgと、オリーブ油5Kgとを加え、撹拌しなが
らよく加熱した。これに2mmスライス、10mm幅カ
ットのベーコン135Kgを加えて炒め処理した。これ
を2分間静置した後、蒸気釜をゆっくり傾けて炒め汁か
らすべての油脂7.5Kgを除去した。
【0031】これにトマトペースト125Kg、ホール
トマト(缶詰)を潰したもの150Kg、調味料20K
g、香辛料300g、加工デンプン5Kg、及び水7
7.2Kgを加えて全量を515Kgとし、撹拌しなが
らよく加熱し、パスタ用アマトリチャーナとした。この
ときの油脂含有量は9.9重量%であった。
【0032】上記で得られたパスタ用アマトリチャーナ
をレトルトパウチに100gずつ充填し、FO 値が4の
レトルト殺菌を行い、レトルトパウチ入りアマトリチャ
ーナとした。
【0033】比較例2 実施例2において、炒め処理後の油脂の除去処理を行わ
なかった以外は実施例2と同様にしてレトルトパウチ入
りアマトリチャーナを製造した。このときの油脂含有量
は11.4重量%であった。
【0034】実施例4 実施例2において、ベーコンを炒め処理した後、パスタ
用アマトリチャーナの製造に用いる水77.2Kgを添
加し、98℃で30分間ボイルした以外は実施例2と同
様にして油脂7.5Kgを除去した。その後水77.2
Kgを添加せず、他は実施例2と同様にしてレトルトパ
ウチ入りアマトリチャーナを製造した。
【0035】試験例1 実施例1、2と比較例1の缶詰用ミートソース、及び実
施例3、4と比較例2のレトルトパウチ入りアマトリチ
ャーナの油っこさ、コク、深み、外観を、10人のパネ
ラーにより以下の評価基準で評価した。結果を表1に示
す。 ◎評価基準 油っこさ 5:油っこいしつこさが全くなく、極めて良好 4:油っこいしつこさがなく、サッパリ感があり良好 3:平均的な風味 2:やや油っこく、ややしつこい風味 1:非常に油っこく、しつこい風味 コク、深み: 5:コク、深みが非常にあり、極めて良好 4:コク、深みがあり、良好 3:平均的な風味 2:コク、深みが不足し、やや水っぽい風味でやや不良 1:コク、深みが全く不足し、水っぽい風味で不良 外観: 5:油脂分離が全くなく、極めて良好 4:油脂分離がなく良好、またはややツヤが不足するが
ほぼ良好 3:油脂分離がわずかに認められるが許容範囲内、また
はややツヤが不足するがほぼ許容範囲内 2:透明な油脂の分離が多少認められ不良またはツヤが
不足 1:透明な油脂の分離が多量に認められ不良またはツヤ
が全くない
【0036】
【表1】
【0037】表1より、実施例1〜4のレトルト食品は
比較例1、2のものと比較して風味、外観とも優れてい
ることが確認された。
【0038】試験例2 実施例1において、くみ取る油脂の量を調整して、油脂
含有量が3.9重量%、4.4重量%及び5.4重量%
のパスタ用ミートソースとした以外は実施例1と同様に
して缶詰ミートソースを製造した。これを試験例1の場
合と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2より、3.9重量%の場合、油脂のコ
クが若干少なく、サッパリ感の強い風味になり、外観も
ツヤがやや不足する傾向にあったが、全体としては良好
であった。また5.4重量%では食感がわずかにしつこ
く、また外観もわずかに油脂分離が認められたが全体と
しては良好であった。また4.4重量%の場合は最も優
れていることが確認された。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法によれば、原料中に存在す
る油脂の一部を容易に除去することができ、かかる方法
により風味、食感の優れたパスタ用ソース及びこれを用
いたレトルト食品を容易に得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉原料を主とする原料を炒め処理し、他
    の原料と混合して加熱するパスタ用ソースの製造方法に
    おいて、 肉原料を主とする原料を炒め処理した後に生じる炒め汁
    から、油脂の全部または一部を除去することを特徴とす
    るパスタ用ソースの製造方法。
  2. 【請求項2】 パスタ用ソース中の油脂含有量が4〜1
    0重量%となるように、油脂の全部または一部の除去を
    行うものである請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2項記載の製造方法によ
    り製造したパスタ用ソース。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のパスタ用ソースを含有す
    ることを特徴とするレトルト食品。
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