JPH111661A - 機能性無機塗料、それを用いた塗装品およびそれらの用途 - Google Patents

機能性無機塗料、それを用いた塗装品およびそれらの用途

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JPH111661A
JPH111661A JP10098669A JP9866998A JPH111661A JP H111661 A JPH111661 A JP H111661A JP 10098669 A JP10098669 A JP 10098669A JP 9866998 A JP9866998 A JP 9866998A JP H111661 A JPH111661 A JP H111661A
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孝一 高濱
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井上  稔
Junko Ikenaga
順子 池永
Shoichi Nakamoto
彰一 中本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製膜後、光半導体が効果を発揮するまでの期
間も水濡れ性に優れ、その後、光半導体が効果を発揮し
始めた後は、水濡れ性を含む各種光触媒機能が発現する
被膜を形成することのできる機能性無機塗料と、それを
用いた機能性塗装品と、それらの用途を提供すること。 【解決手段】 機能性無機塗料は、シリコーンレジンを
主成分とする無機塗料中に光半導体と界面活性剤を含有
してなり、前記光半導体の配合量が塗料全量中での全縮
合化合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性剤成
分との合計100重量部に対し1〜80重量部の割合で
ある。機能性塗装品は、基材の表面に上記機能性無機塗
料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化被膜を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性、防カビ
性、防曇性、帯電防止性、防汚性、耐候性、耐久性等の
機能に優れた被膜を形成することのできる機能性無機塗
料と、それを用いた機能性塗装品と、それらの用途に関
する。
【0002】
【従来の技術】光半導体に紫外線が当たると活性酸素が
発生すること(光触媒性)が知られている。活性酸素は
有機物を酸化して分解することができるため、光半導体
層または光半導体を含む塗膜を基材の表面に形成させた
材料には、その表面に付着したカーボン系汚れ成分(た
とえば、自動車の排気ガス中に含まれるカーボン留分
や、タバコのヤニ等)を分解する自己洗浄効果;アミン
化合物、アルデヒド化合物に代表される悪臭成分を分解
する消臭効果;大腸菌、黄色ブドウ球菌に代表される菌
成分の発生を防ぐ抗菌効果;防カビ効果等が期待され
る。また、光半導体を含む塗膜に紫外線が当たると、塗
膜表面に付着した、水をはじく有機物等の汚れが光半導
体により分解除去され、塗膜表面に対する水の接触角が
低下して塗膜表面が水に濡れ(馴染み)やすくなるとい
う水濡れ性向上効果もある(特開昭61−83106号
公報、WO96/29375公報等参照)。この水濡れ
性向上効果から、屋内の部材においては、ガラスや鏡が
水滴で曇りにくい防曇効果が期待され、屋外の部材にお
いては、付着した汚れが雨水によって洗浄される防汚効
果が期待される。また、光半導体層または光半導体を含
む塗膜を基材の表面に形成させた材料には、光半導体の
光触媒作用による帯電防止機能もあり、この機能によっ
ても防汚効果が期待される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した、
光半導体層または光半導体を含む塗膜が表面に形成され
た材料は、光半導体が効果を発揮するまでにある程度の
時間がかかるため、製膜後、光半導体の効果が発揮され
るまでの間は、汚れが付着しやすい、効果がわかりにく
い等の問題がある。また、紫外線の当たらない場所では
光半導体が効果を発揮するのにさらに長い時間がかかる
ため使用しにくい等の問題点がある。
【0004】なお、上述した光半導体の光触媒作用によ
り得られる効果の中でも最も重要なものは、水濡れ性向
上効果である。そこで、本発明の課題は、製膜後、光半
導体が効果を発揮するまでの期間も水濡れ性に優れ、そ
の後、光半導体が効果を発揮し始めた後は、水濡れ性を
含む各種光触媒機能が発現する被膜を形成することので
きる機能性無機塗料と、それを用いた機能性塗装品と、
それらの用途を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の機能性無機塗料
は、シリコーンレジンを主成分とする無機塗料中に光半
導体と界面活性剤を含有してなり、前記光半導体の配合
量が、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分と全光半
導体成分と全界面活性剤成分との合計100重量部に対
し1〜80重量部の割合である。
【0006】本発明の機能性無機塗料中、前記界面活性
剤の配合量は、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分
と全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計100重
量部に対し0.1〜20重量部の割合であることが好ま
しい。前記シリコーンレジンは、下記シリコーンレジン
(1)または(2)であることが好ましい。
【0007】シリコーンレジン(1)は、下記(A)成
分を含む。 (A)成分:(A1 )一般式R2 Si(OR1 3 で表
されるケイ素化合物100重量部に対し、(A2 )一般
式Si(OR1 4 で表されるケイ素化合物および/ま
たはコロイダルシリカ5〜30000重量部と、
(A3 )一般式R2 2 Si(OR12 で表されるケイ
素化合物0〜60重量部とを含む加水分解性混合物(こ
こでR1 、R2 は1価の炭化水素基を示す)の加水分解
重縮合物であって、この加水分解重縮合物の重量平均分
子量がポリスチレン換算で900以上になるように調整
されているオルガノシロキサンの溶液(以下、これを
「オルガノシロキサン溶液(A)」と称することがあ
る)。
【0008】シリコーンレジン(2)は、下記(B)、
(C)および(D)成分を含み、(B)成分においてシ
リカを固形分として5〜95重量%含有し、かつ、
(B)成分の原料の加水分解性オルガノシランの少なく
とも50モル%がm=1のオルガノシランである。 (B)成分: 一般式R3 m SiX4-m …(I) で表される(ここでR3 は同一または異種の置換もしく
は非置換で炭素数1〜8の1価炭化水素基を示し、mは
0〜3の整数、Xは加水分解性基を示す。)加水分解性
オルガノシランを、有機溶媒、水またはそれらの混合溶
媒に分散されたコロイダルシリカ中で、前記加水分解性
基(X)1モル当量当たり水0.001〜0.5モルを
使用する条件下で部分加水分解してなる、オルガノシラ
ンのシリカ分散オリゴマー溶液(以下、これを「シリカ
分散オリゴマー溶液(B)」と称することがある)。 (C)成分: 平均組成式R4 a Si(OH)b (4-a-b)/2 …(II) で表され(ここでR4 は同一または異種の置換もしくは
非置換で炭素数1〜8の1価炭化水素基を示し、aおよ
びbはそれぞれ0.2≦a≦2、0.0001≦b≦
3、a+b<4の関係を満たす数である。)、分子中に
シラノール基を含有するポリオルガノシロキサンの溶液
(以下、これを「ポリオルガノシロキサン溶液(C)」
と称することがある)。 (D)成分:硬化触媒(以下、これを「硬化触媒
(D)」と称することがある)。
【0009】本発明の機能性無機塗料に用いられる前記
光半導体は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、
酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化クロム、酸
化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化ゲルマニウム、酸
化鉛、酸化カドミウム、酸化銅、酸化バナジウム、酸化
ニオブ、酸化タンタル、酸化マンガン、酸化コバルト、
酸化ロジウム、酸化ニッケルおよび酸化レニウムからな
る群より選ばれた少なくとも1種の金属酸化物であるこ
とが好ましい。
【0010】本発明の機能性無機塗料に用いられる前記
光半導体は、粉末状またはゾル状であってもかまわな
い。さらに、光半導体がpH7以下のゾル状であれば、
硬化がより短時間で進み、使用する上で利便性に優れ
る。本発明の機能性無機塗料に用いられる前記光半導体
の表面には、金属が担持されていることが好ましい。担
持される前記金属は、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、白
金、金、パラジウム、カドミウム、コバルト、ロジウム
およびルテニウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種であることが好ましい。
【0011】本発明の機能性無機塗料に用いられる前記
界面活性剤は、帯電防止性をも付与できる機能を持つも
のであることが好ましい。本発明の機能性無機塗料に用
いられる前記界面活性剤は、アニオン系およびノニオン
系からなる群より選ばれた少なくとも1種であることが
好ましい。本発明の機能性無機塗料に用いられる前記界
面活性剤は、反応性界面活性剤であることが好ましい。
【0012】前記反応性界面活性剤は、たとえば、ポリ
オキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニルエ−テ
ルの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリルグリシ
ジルノニルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンノニ
ルプロペニルフェニルエ−テルおよびポリオキシエチレ
ンノニルプロペニルフェニルエ−テル硫酸エステルアン
モニウム塩からなる群より選ばれた少なくとも1種であ
る。
【0013】本発明の機能性塗装品は、基材の表面に、
本発明の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗
布硬化被膜からなる塗装層を備える。前記基材は、無機
質基材、有機質基材、無機有機複合基材、これらの基材
のうちのいずれかの表面に少なくとも1層の無機物被膜
および/または少なくとも1層の有機物被膜を有する塗
装基材の各単独材料、これらのうちの少なくとも2つを
組み合わせてなる複合材料、および、これらのうちの少
なくとも2つを積層してなる積層材料からなる群の中か
ら選ばれていることが好ましい。
【0014】前記基材は、金属、ガラス、ホ−ロ−、セ
ラミックス、セメント、コンクリ−ト、木、木材、プラ
スチック、無機繊維強化プラスチック、これらの基材の
うちのいずれかの表面に少なくとも1層の無機物被膜お
よび/または少なくとも1層の有機物被膜を有する塗装
基材の各単独材料、これらのうちの少なくとも2つを組
み合わせてなる複合材料、および、これらのうちの少な
くとも2つを積層してなる積層材料からなる群より選ば
れていることがより好ましい。
【0015】前記塗装基材が表面に有する前記被膜はプ
ライマー層であってもよい。本発明の機能性無機塗料お
よび機能性塗装品は、前記機能性無機塗料の厚さ0.0
1〜10μmの塗布硬化被膜を少なくとも一部に装備さ
せることにより、下記の用途に用いられることが好まし
い。建物関連部材(たとえば、ガラス等)、建物用門お
よびそれに用いるための部材(たとえば、門柱等)、建
物用塀およびそれに用いるための部材、窓(たとえば、
採光窓等)およびそれに用いるための部材(たとえば、
窓枠等)、自動車、機械装置、道路周辺部材(特に交通
標識)、広告塔、屋外または屋内用照明器具およびそれ
に用いるための部材(たとえば、ガラス、樹脂、金属お
よびセラミックスからなる群の中から選ばれた少なくと
も1種の材料からなる部材等)。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の機能性無機塗料に含まれ
るシリコーンレジンは、造膜成分として用いられる。シ
リコーンレジンとしては、光半導体を混入させても経時
劣化しない点と、得られる塗膜の耐候性、硬度の点で、
前記(A)成分を含むシリコーンレジン(1)であるこ
とが好ましく、光半導体を混入させても経時劣化しない
点と、室温(常温)硬化性の点と、得られる塗膜の耐候
性、硬度の点で、前記(B)、(C)および(D)成分
を含むシリコーンレジン(2)であることが好ましい。
これらシリコーンレジン(1)および(2)のうちでも
シリコーンレジン(1)が、より高い硬度の塗膜が得ら
れる点で特に好ましい。
【0017】シリコーンレジン(1)に含まれる前記
(A)成分すなわちオルガノシロキサン溶液(A)中の
オルガノシロキサンの原料としては、前記ケイ素化合物
(A1)〜(A3 )を含む加水分解性混合物が用いられ
る。コロイダルシリカ以外のケイ素化合物(A1 )〜
(A3 )は、 一般式R2 p Si(OR1 4-p …(III) で総体的に表すことができる(ここでR1 、R2 は1価
の炭化水素基を示し、pは0〜2の整数)。
【0018】R2 としては、特に限定はされないが、た
とえば、置換または非置換で炭素数1〜8の1価の炭化
水素基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;2−フ
ェニルエチル基、2−フェニルプロピル基、3−フェニ
ルプロピル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基
等のアリール基;ビニル基、アリル基等のアルケニル
基;クロロメチル基、γ−クロロプロピル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換炭化水素
基;γ−メタクリロキシプロピル基、γ−グリシドキシ
プロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル
基、γ−メルカプトプロピル基等の置換炭化水素基等を
例示することができる。これらの中でも、合成の容易さ
或いは入手の容易さから炭素数1〜4のアルキル基およ
びフェニル基が好ましい。
【0019】また、R1 としては、特に限定はされない
が、たとえば、炭素数1〜4のアルキル基を主原料とす
るものが用いられる。特に、p=0のテトラアルコキシ
シランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシランなどが例示でき、p=1のオルガノトリアルコ
キシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメト
キシシランなどが例示できる。また、p=2のジオルガ
ノジアルコキシシランとしては、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキ
シシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニ
ルジメトキシシランなどが例示できる。
【0020】これらR1 、R2 は、ケイ素化合物
(A1 )〜(A3 )の間で同一のものであってもよい
し、違うものであってもよい。オルガノシロキサン溶液
(A)は、たとえば、前記加水分解性混合物を適当な溶
剤で希釈し、そこに硬化剤としての水および必要に応じ
て触媒(たとえば、塩酸、酢酸、ハロゲン化シラン、ク
ロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメチルマロン酸、蟻
酸、プロピオン酸、グルタール酸、グリコール酸、マレ
イン酸、マロン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸など
の有機酸および無機酸等の1種または2種以上)等を必
要量添加して(必要に応じ加温(たとえば、40〜10
0℃)してもよい)、加水分解および重縮合反応を行わ
せてプレポリマー化させることにより調製することがで
きる。その際、得られるプレポリマー(加水分解重縮合
物)の重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で9
00以上、好ましくは1000以上になるように調整す
る。プレポリマーの分子量分布(重量平均分子量(M
w))が900より小さいときは、シリコーンレジン
(1)の縮重合の際の硬化収縮が大きくて、硬化後に塗
膜にクラックが発生しやすくなったりする。
【0021】オルガノシロキサン溶液(A)を調製する
際の原料(A1 )〜(A3 )の使用量は、(A1 )10
0重量部に対して、(A2 )5〜30000重量部(好
ましくは10〜25000重量部、より好ましくは20
〜20000重量部)、(A 3 )60重量部以下(好ま
しくは40重量部以下、より好ましくは30重量部以
下)の割合である。(A2 )の使用量が上記範囲より少
ないか、あるいは、(A 3)の使用量が上記範囲より多い
と、硬化被膜の所望の硬度が得られない(硬度が低くな
る)という問題がある。また、(A2 )の使用量が上記
範囲より多いと、硬化被膜の架橋密度が高すぎて硬度が
高くなりすぎ、そのためクラックを発生しやすいという
問題がある。
【0022】原料(A2 )としては、前記一般式Si
(OR1 4 で表されるケイ素化合物およびコロイダル
シリカのうちのいずれか一方または両方が用いられる。
使用できるコロイダルシリカとしては、特に限定はされ
ないが、たとえば、水分散性あるいはアルコール等の非
水系の有機溶媒分散性コロイダルシリカが使用できる。
一般に、このようなコロイダルシリカは、固形分として
のシリカを20〜50重量%含有しており、この値から
シリカ配合量を決定できる。また、水分散性コロイダル
シリカを使用する場合、固形分以外の成分として存在す
る水は、後に示すように硬化剤として用いることができ
る。水分散性コロイダルシリカは、通常、水ガラスから
作られるが、市販品として容易に入手することができ
る。また、有機溶媒分散性コロイダルシリカは、前記水
分散性コロイダルシリカの水を有機溶媒と置換すること
で容易に調製することができる。このような有機溶媒分
散性コロイダルシリカも水分散性コロイダルシリカと同
様に市販品として容易に入手することができる。有機溶
媒分散性コロイダルシリカにおいて、コロイダルシリカ
が分散している有機溶媒の種類は、たとえば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール等の低級脂肪族アルコール類;エチレン
グリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、
酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレ
ングリコール誘導体;ジエチレングリコール、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコ
ール誘導体;およびジアセトンアルコール等を挙げるこ
とができ、これらからなる群より選ばれた1種もしくは
2種以上のものを使用することができる。これらの親水
性有機溶媒と併用してトルエン、キシレン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、メチルエチルケトオキシム等も用いることが
できる。
【0023】なお、原料(A2 )の少なくとも一部とし
てコロイダルシリカを用いる場合、(A2 )の前記使用
量に含まれるコロイダルシリカの量は、シリカ分として
の重量部である。また、前記加水分解性混合物の加水分
解重縮合反応の際に用いられる硬化剤としては、水が用
いられるが、この量としては、加水分解性混合物中に含
まれるOR1 基1モル当量当たり、水0.01〜3.0
モルが好ましく、0.3〜1.5モルがさらに好まし
い。
【0024】加水分解性混合物の加水分解重縮合反応の
際に用いられる希釈溶剤としては、コロイダルシリカの
分散溶媒として前述した、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等の
低級脂肪族アルコール類;エチレングリコール、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコ
ールモノエチルエーテル等のエチレングリコール誘導
体;ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のジエチレングリコール誘導体;およ
びジアセトンアルコール等を挙げることができ、これら
からなる群より選ばれた1種もしくは2種以上のものを
使用することができる。これらの親水性有機溶媒と併用
してトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエ
チルケトオキシムなども例示することができる。
【0025】また、オルガノシロキサン溶液(A)のp
Hは3.8〜6の範囲内に調整されていることが好まし
い。pHがこの範囲内であれば、前記の分子量の範囲内
で、安定してオルガノシロキサン溶液(A)を使用する
ことができる。pHがこの範囲外であると、オルガノシ
ロキサン溶液(A)の安定性が悪いため、塗料調製時か
らの使用できる期間が限られてしまう。ここで、pH調
整方法は、特に限定されるものではないが、たとえば、
オルガノシロキサン溶液(A)の原料混合時、pHが
3.8未満となった場合は、たとえば、アンモニア等の
塩基性試薬を用いて前記範囲内のpHに調整すればよ
く、pHが6を超えた場合も、たとえば、塩酸等の酸性
試薬を用いて調整すればよい。また、pHによっては、
分子量が小さいまま逆に反応が進まず、前記分子量範囲
に到達させるのに時間がかかる場合は、オルガノシロキ
サン溶液(A)を加熱して反応を促進してもよいし、酸
性試薬でpHを下げて反応を進めた後、塩基性試薬で所
定のpHに戻してもよい。
【0026】シリコーンレジン(1)は、硬化触媒を含
む必要はないが、(A)成分の縮合反応を促進すること
によって、塗布被膜の硬化を促進させる目的で必要に応
じて、さらに硬化触媒を含むことができる。硬化触媒と
しては、特に限定はされないが、たとえば、アルキルチ
タン酸塩類;オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、
ジオクチル錫ジマレエート等のカルボン酸金属塩類;ジ
ブチルアミン−2−ヘキソエート、ジメチルアミンアセ
テート、エタノールアミンアセテート等のアミン塩類;
酢酸テトラメチルアンモニウム等のカルボン酸第4級ア
ンモニウム塩;テトラエチルペンタミン等のアミン類、
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン等のアミン系シランカップリン
グ剤;p−トルエンスルホン酸、フタル酸、塩酸等の酸
類;アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレート
等のアルミニウム化合物;酢酸リチウム、酢酸カリウ
ム、蟻酸リチウム、蟻酸ナトリウム、リン酸カリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ金属塩;テトライソプロピ
ルチタネート、テトラブチルチタネート、チタニウムテ
トラアセチルアセトネート等のチタニウム化合物;メチ
ルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメ
チルモノクロロシラン等のハロゲン化シラン類等が挙げ
られる。しかし、これらの他に、(A)成分の縮合反応
の促進に有効なものであれば特に制限はない。
【0027】シリコーンレジン(1)が硬化触媒をも含
む場合、その量は、オルガノシロキサン溶液(A)の全
縮合化合物換算固形分に対し、好ましくは10重量%以
下、より好ましくは8%以下である。10重量%を超え
ると、機能性無機塗料の貯蔵安定性を損なう可能性があ
る。機能性無機塗料中に含まれるシリコーンレジンがシ
リコーンレジン(1)である場合、機能性無機塗料は、
低温加熱するか、あるいは、常温放置することにより、
(A)成分中のオルガノシロキサンの有する加水分解性
基同士が縮合反応して硬化被膜を形成する。したがっ
て、このような機能性無機塗料は、常温で硬化するとき
にも湿度の影響をほとんど受けない。また、加熱処理を
行えば、縮合反応を促進して硬化被膜を形成することが
できる。
【0028】シリコーンレジンとしてシリコーンレジン
(1)を含む機能性無機塗料は、加熱硬化だけでなく、
常温硬化も可能であるため、広い乾燥硬化条件範囲ある
いは温度範囲での使用が可能である。従って、熱を均等
にかけにくい形状を持つ基材、大きな寸法を持つ基材ま
たは耐熱性に劣る基材等に対しても塗装ができるのみで
なく、屋外等で塗装作業を行ったりする場合等のように
熱をかけにくい場合でも塗装できることから、その産業
的価値が高い。シリコーンレジン(2)に含まれる前記
(B)成分すなわちシリカ分散オリゴマー溶液(B)
は、機能性無機塗料の硬化被膜形成に際して、硬化反応
に預かる官能性基としての加水分解性基(X)を有する
ベースポリマーの主成分である。これは、たとえば、有
機溶媒または水(有機溶媒と水との混合溶媒でもよい)
に分散されたコロイダルシリカに、前記一般式(I)で
表される加水分解性オルガノシランの1種あるいは2種
以上を加え、水(コロイダルシリカ中に予め含まれてい
た水および/または別途添加された水)を前記加水分解
性基(X)1モル当量当たり水0.001〜0.5モル
使用する条件下で、該加水分解性オルガノシランを部分
加水分解することで得られる。
【0029】前記一般式(I)で表される加水分解性オ
ルガノシラン中の基R3 としては、同一または異種の置
換もしくは非置換で炭素数1〜8の1価炭化水素基であ
れば特に限定はされないが、たとえば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;2
−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基、3−フ
ェニルプロピル基等のアラルキル基;フェニル基、トリ
ル基等のアリール基;ビニル基、アリル基等のアルケニ
ル基;クロロメチル基、γ−クロロプロピル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換炭化
水素基;γ−メタクリロキシプロピル基、γ−グリシド
キシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチ
ル基、γ−メルカプトプロピル基等の置換炭化水素基等
を例示することができる。これらの中でも、合成の容易
さ或いは入手の容易さから炭素数1〜4のアルキル基お
よびフェニル基が好ましい。
【0030】前記一般式(I)中、加水分解性基Xとし
ては、特に限定はされないが、たとえば、アルコキシ
基、アセトキシ基、オキシム基、エノキシ基、アミノ
基、アミノキシ基、アミド基などが挙げられる。これら
の中でも、入手の容易さおよびシリカ分散オリゴマー溶
液(B)を調製しやすいことから、アルコキシ基が好ま
しい。
【0031】前記加水分解性オルガノシランの具体例と
しては、前記一般式(I)中のmが0〜3の整数である
モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−の各官能性のアルコキ
シシラン類、アセトキシシラン類、オキシムシラン類、
エノキシシラン類、アミノシラン類、アミノキシシラン
類、アミドシラン類などが挙げられる。これらの中で
も、入手の容易さおよびシリカ分散オリゴマー溶液
(B)を調製しやすいことから、アルコキシシラン類が
好ましい。
【0032】アルコキシシラン類のうち、特に、m=0
のテトラアルコキシシランとしては、テトラメトキシシ
ラン、テトラエトキシシランなどが例示でき、m=1の
オルガノトリアルコキシシランとしては、メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ
イソプロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオ
ロプロピルトリメトキシシランなどが例示できる。ま
た、m=2のジオルガノジアルコキシシランとしては、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシラン、メチルフェニルジメトキシシランなどが例示
でき、m=3のトリオルガノアルコキシシランとして
は、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシ
ラン、トリメチルイソプロポキシシラン、ジメチルイソ
ブチルメトキシシランなどが例示できる。さらに、一般
にシランカップリング剤と呼ばれるオルガノシラン化合
物もアルコキシシラン類に含まれる。
【0033】これらの前記一般式(I)で表される加水
分解性オルガノシランの内、50モル%以上(好ましく
は60モル%以上、より好ましくは70モル%以上)
は、m=1で表される三官能性のものである。これが、
50モル%未満では、十分な塗膜硬度が得られないとと
もに、塗膜の乾燥硬化性が劣りやすい。シリカ分散オリ
ゴマー溶液(B)中のコロイダルシリカは、機能性無機
塗料の塗布硬化被膜の硬度を高くし、平滑性と耐クラッ
ク性を改善する効果がある。コロイダルシリカとして
は、特に限定はされないが、たとえば、水分散性あるい
はアルコールなどの非水系の有機溶媒分散性コロイダル
シリカが使用できる。一般に、このようなコロイダルシ
リカは、固形分としてのシリカを20〜50重量%含有
しており、この値からシリカ配合量を決定できる。ま
た、水分散性コロイダルシリカを使用する場合には、固
形分以外の成分として存在する水は、前記加水分解性オ
ルガノシランの加水分解に用いることができるととも
に、機能性無機塗料の硬化剤として用いることができ
る。水分散性コロイダルシリカは、通常、水ガラスから
作られるが、市販品として容易に入手することができ
る。また、有機溶媒分散性コロイダルシリカは、前記水
分散性コロイダルシリカの水を有機溶媒と置換すること
で容易に調製することができる。このような有機溶媒分
散性コロイダルシリカも水分散性コロイダルシリカと同
様に市販品として容易に入手することができる。有機溶
媒分散性コロイダルシリカにおいて、コロイダルシリカ
が分散している有機溶媒の種類は、特に限定はされない
が、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、イソブタノール等の低級脂肪族
アルコール類;エチレングリコール、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエ
チルエーテル等のエチレングリコール誘導体;ジエチレ
ングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル等のジエチレングリコール誘導体;およびジアセトン
アルコール等を挙げることができ、これらからなる群よ
り選ばれた1種もしくは2種以上を使用することができ
る。これらの親水性有機溶媒と併用して、トルエン、キ
シレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトオキシ
ムなども用いることができる。
【0034】シリカ分散オリゴマー溶液(B)中のコロ
イダルシリカは、前述の効果があるが、配合量が多すぎ
ると、機能性無機塗料の硬化被膜が硬くなりすぎて同被
膜のクラックの発生を招来する原因となる恐れがある。
そのため、シリカ分散オリゴマー溶液(B)中におい
て、コロイダルシリカは、シリカを固形分として、5〜
95重量%(好ましくは10〜90重量%、より好まし
くは20〜85重量%)の範囲内で含有される。含有量
が5重量%未満であると、所望の被膜硬度が得られなく
なる傾向がある。一方、95重量%を越えると、クラッ
クの発生を招来しやすくなる。
【0035】シリカ分散オリゴマー溶液(B)を調製す
る際に用いられる水の量は、前述のように、前記加水分
解性オルガノシランが持つ加水分解性基(X)1モル当
量当たり0.001〜0.5モルの範囲内、好ましくは
0.01〜0.4モルの範囲内である。水の使用量が
0.001モル未満であると、十分な部分加水分解物が
得られず、0.5モルを超えると、部分加水分解物の安
定性が悪くなる。ここで、加水分解性オルガノシランの
部分加水分解反応における水の上記使用量は、水を全く
含まないコロイダルシリカ(たとえば、分散媒として有
機溶媒のみを用いたコロイダルシリカ)を用いた場合は
別途に添加された水の量であり、水を含むコロイダルシ
リカ(たとえば、コロイダルシリカの分散媒として水の
みまたは有機溶媒と水との混合溶媒を用いたコロイダル
シリカ)を用いた場合は、コロイダルシリカ中に予め含
まれていた水および別途添加の水のうちの少なくともコ
ロイダルシリカ中に予め含まれていた水の量である。水
の量がコロイダルシリカ中に予め含まれていた水だけで
上記使用量に足りるならば別途に水を添加しなくてもよ
いのであるが、水の量がコロイダルシリカ中に予め含ま
れていた水だけでは上記使用量に足りない場合は、別途
に水を上記使用量に達するまで添加する必要がある。そ
の場合、上記水の使用量は、コロイダルシリカ中に予め
含まれていた水と別途添加された水の合計量である。な
お、コロイダルシリカ中に予め含まれていた水だけで上
記使用量に足りる場合でも、別途に水を添加してもよ
く、その場合も、上記水の使用量は、コロイダルシリカ
中に予め含まれていた水と別途添加された水の合計量で
ある。ただし、この合計量が上記上限(加水分解性基
(X)1モル当量当たり0.5モル)を超えないように
別途に水を添加する。
【0036】加水分解性オルガノシランを部分加水分解
する方法は、特に限定されず、たとえば、加水分解性オ
ルガノシランとコロイダルシリカとを混合すればよい
(コロイダルシリカに水が全く含まれていないかあるい
は必要量含まれていない場合はここで水を添加配合す
る)。その際、部分加水分解反応は常温で進行するが、
部分加水分解反応を促進させるために、必要に応じ、加
温(たとえば、60〜100℃)するか、あるいは、触
媒を用いてもよい。この触媒としては、特に限定はされ
ないが、たとえば、塩酸、酢酸、ハロゲン化シラン、ク
ロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメチルマロン酸、蟻
酸、プロピオン酸、グルタール酸、グリコール酸、マレ
イン酸、マロン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸など
の有機酸および無機酸等の1種または2種以上を用いる
ことができる。
【0037】シリカ分散オリゴマー溶液(B)は、その
性能を長期にわたり安定して得るために、液のpHを、
好ましくは2.0〜7.0、より好ましくは2.5〜
6.5、さらに好ましくは3.0〜6.0にすると良
い。pHがこの範囲外であると、特に水の使用量が加水
分解性基(X)1モル当量当たり0.3モル以上の条件
下で(B)成分の性能持続性の低下が著しい。(B)成
分のpHが上記範囲外にあるときは、この範囲より酸性
側であれば、アンモニア、エチレンジアミン等の塩基性
試薬を添加してpHを調整すれば良く、塩基性側であれ
ば、塩酸、硝酸、酢酸等の酸性試薬を用いてpHを調整
すればよい。しかし、その調整方法は特に限定されるも
のではない。
【0038】シリコーンレジン(2)に含まれる前記
(C)成分すなわちシラノール基含有ポリオルガノシロ
キサン溶液(C)は、硬化反応に預かる官能性基として
の加水分解性基を有するベースポリマーである前記
(B)成分と縮合反応して硬化被膜中に3次元架橋を形
成するための架橋剤であり、前記(B)成分の硬化収縮
による歪みを吸収してクラック発生を防止する効果のあ
る成分である。
【0039】(C)成分中のシラノール基含有ポリオル
ガノシロキサンを表す前記平均組成式(II)中のR4
しては、特に限定はされず、前記式(I)中のR3 と同
じものが例示されるが、好ましくは、炭素数1〜4のア
ルキル基、フェニル基、ビニル基、γ−グリシドキシプ
ロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−アミノ
プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基など
の置換炭化水素基、より好ましくはメチル基およびフェ
ニル基である。また、前記式(II)中、aおよびbはそ
れぞれ前記の関係を満たす数であり、aが0.2未満ま
たはbが3を超えると、機能性無機塗料の硬化被膜にク
ラックを生じる等の不都合がある。また、aが2を超え
且つ4以下の場合またはbが0.0001未満では硬化
がうまく進行しない。
【0040】シラノール基含有ポリオルガノシロキサン
溶液(C)は、特に限定されるわけではないが、たとえ
ば、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシ
ラン、もしくは、これらに対応するアルコキシシランの
1種もしくは2種以上の混合物を公知の方法により大量
の水で加水分解することにより得ることができる。シラ
ノール基含有ポリオルガノシロキサン溶液(C)を得る
ために、アルコキシシランを用いて公知の方法で加水分
解した場合、加水分解されないアルコキシ基が微量に残
る場合がある。すなわち、シラノール基と極微量のアル
コキシ基とが共存するようなポリオルガノシロキサンが
得られることもあるが、本発明においては、このような
ポリオルガノシロキサンを用いても差し支えない。
【0041】シリコーンレジン(2)に含まれる前記
(D)成分すなわち硬化触媒(D)は、前記(B)成分
と(C)成分との縮合反応を促進し、機能性無機塗料の
塗布被膜を硬化させる成分である。硬化触媒(D)とし
ては、特に限定はされないが、たとえば、アルキルチタ
ン酸塩類;オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジ
オクチル錫ジマレエート等のカルボン酸金属塩類;ジブ
チルアミン−2−ヘキソエート、ジメチルアミンアセテ
ート、エタノールアミンアセテート等のアミン塩類;酢
酸テトラメチルアンモニウム等のカルボン酸第4級アン
モニウム塩;テトラエチルペンタミン等のアミン類、N
−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン等のアミン系シランカップリング
剤;p−トルエンスルホン酸、フタル酸、塩酸等の酸
類;アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレート
等のアルミニウム化合物;酢酸リチウム、蟻酸リチウ
ム、蟻酸ナトリウム、リン酸カリウム、水酸化カリウム
等のアルカリ金属塩;テトライソプロピルチタネート、
テトラブチルチタネート、チタニウムテトラアセチルア
セトネート等のチタニウム化合物;メチルトリクロロシ
ラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルモノクロロ
シラン等のハロゲン化シラン類等が挙げられる。しか
し、これらの他に、(B)成分と(C)成分との縮合反
応の促進に有効なものであれば特に制限はない。
【0042】シリコーンレジン(2)中、(B)成分お
よび(C)成分の配合割合は、特に限定はされないが、
たとえば、全縮合化合物換算固形分基準で述べると、
(B)成分と(C)成分の合計100重量部に対し、
(B)成分0.5〜99.5重量部、(C)成分99.
5〜0.5重量部が好ましく、(B)成分2.5〜9
7.5重量部、(C)成分97.5〜2.5重量部がよ
り好ましく、(B)成分5〜95重量部、(C)成分9
5〜5重量部がさらに好ましい。(B)成分が0.5重
量部未満である((C)成分が99.5重量部を超え
る)と、常温硬化性に劣り、また、十分な被膜硬度が得
られない傾向がある。一方、(B)成分が99.5重量
部を超える((C)成分が0.5重量部未満である)
と、硬化性が不安定であり、かつ、良好な塗膜が得られ
ないことがある。
【0043】シリコーンレジン(2)中、(D)成分の
配合割合は、特に限定はされないが、たとえば、(B)
成分の全縮合化合物換算固形分と(C)成分の全縮合化
合物換算固形分との合計100重量部に対し、好ましく
は0.0001〜10重量部の範囲内、より好ましくは
0.0005〜8重量部の範囲内、さらに好ましくは
0.0007〜5重量部の範囲内である。(D)の配合
量が0.0001重量部未満では常温硬化性が低下し、
また、十分な被膜硬度が得られない傾向がある。10重
量部を超えると、硬化被膜の耐熱性や耐候性が低下した
り、硬化被膜の硬度が高くなりすぎてクラックを生じた
りする恐れがある。
【0044】機能性無機塗料中に含まれるシリコーンレ
ジンがシリコーンレジン(2)である場合、機能性無機
塗料は、(B)成分に含まれるオルガノシランのオリゴ
マーの有する加水分解性基と(C)成分に含まれるポリ
オルガノシロキサンの有するシラノ−ル基とが硬化触媒
(D)の存在下で、常温放置もしくは低温加熱すること
により縮合反応して硬化被膜を形成する。従って、この
ような機能性無機塗料は、常温で硬化するときにも湿度
の影響をほとんど受けない。また、加熱処理により縮合
反応を促進して硬化被膜を形成することもできる。
【0045】シリコーンレジンとしてシリコーンレジン
(2)を含む機能性無機塗料は、加熱硬化だけでなく、
常温硬化も可能であるため、広い乾燥硬化条件範囲ある
いは温度範囲での使用が可能である。従って、熱を均等
にかけにくい形状を持つ基材、大きな寸法を持つ基材ま
たは耐熱性に劣る基材等に対しても塗装ができるのみで
なく、屋外等で塗装作業を行ったりする場合等のように
熱をかけにくい場合でも塗装できることから、その産業
的価値が高い。
【0046】本発明の機能性無機塗料に含まれる光半導
体としては、特に限定はされないが、たとえば、酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ジルコニウム、
酸化タングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化
ルテニウム、酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウ
ム、酸化銅、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタ
ル、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ロジウム、酸化
ニッケル、酸化レニウム等の金属酸化物の他、チタン酸
ストロンチウム等が挙げられる。これらの中でも、上記
金属酸化物が、実用的に容易に利用可能な点で好まし
く、金属酸化物の中でも特に酸化チタンが、その光触媒
性能、安全性、入手の容易さおよびコストの面で好まし
い。なお、酸化チタンを光半導体として用いる場合は、
結晶型がアナタース型(アナターゼ型)であるものを用
いる方が、光触媒性能が最も強く、しかも長期間発現す
る点で好ましい。
【0047】塗膜の透明性が必要とされる場合は、光半
導体の平均一次粒子径が50μm以下であることが好ま
しく、5μm以下であることがより好ましく、0.5μ
m以下であることがさらに好ましい。光半導体は、1種
のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0048】光半導体は、粉末、微粒子粉末、溶液分散
ゾル粒子等、塗料に分散可能なものであれば、いかなる
形態のものでも構わないが、ゾル状、特にpH7以下の
ゾル状であれば、硬化がより短時間で進み、使用する上
で利便性に優れる。ゾル状のものを使用する場合、分散
媒は水でも有機溶媒でも構わないが、有機溶媒の方が塗
料調製の点で好ましい。
【0049】さらに、光半導体の原料となるものも、最
終的に光半導体の性質を示す物であれば、制限されな
い。光半導体は、紫外線を照射されると、活性酸素を発
生すること(光触媒性)は公知である。活性酸素は、有
機物を酸化、分解させることができるため、その特性を
利用して、塗装品に付着したカーボン系汚れ成分(たと
えば、自動車の排気ガス中に含まれるカーボン留分や、
タバコのヤニ等)を分解する自己洗浄効果;アミン化合
物、アルデヒド化合物に代表される悪臭成分を分解する
消臭効果;大腸菌、黄色ブドウ球菌に代表される菌成分
の発生を防ぐ抗菌効果;防カビ効果等を得ることができ
る。また、塗膜表面に付着した、水をはじく有機物等の
汚れが光半導体の光触媒作用で分解除去されることによ
り、水に対する塗膜の濡れ性が向上して、防曇性や、雨
水洗浄による防汚性等が得られるという効果もある。
【0050】さらには、光半導体の光触媒作用による帯
電防止機能もあり、この機能によっても防汚効果が得ら
れる。たとえば、機能性無機塗料の塗膜に光を照射する
と、この塗膜に含まれる光半導体の作用により塗膜の表
面抵抗値が下がることで帯電防止効果が発現されて、塗
膜表面が汚れにくくなる。光半導体含有塗膜に光が照射
されたとき、どのようなメカニズムで塗膜の表面抵抗値
が下がるのかはまだ明確には確認されていないが、光照
射により生成した電子とホ−ルが作用することで塗膜の
表面抵抗値が下がるものと考えられる。
【0051】光半導体の表面に金属が担持されている
と、光半導体の光触媒効果がより高くなる。そのメカニ
ズムは、まだ明確には確認されていないが、光半導体の
表面に金属が担持されることにより光半導体の電荷分離
が促進されて、電荷分離により生成した電子とホ−ルの
消失確立が小さくなることが関係していると考えられ
る。
【0052】光半導体の表面に担持してよい金属として
は、たとえば、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、白金、
金、パラジウム、カドミウム、コバルト、ロジウム、ル
テニウム等が、光半導体の電荷分離をより促進させる点
で好ましい。担持される金属は、1種のみでも2種以上
でもよい。金属の担持量は、特に限定はされないが、た
とえば、光半導体に対し、0.1〜10重量%であるこ
とが好ましく、0.2〜5重量%であることがより好ま
しい。担持量が0.1重量%未満だと、担持効果が充分
に得られない傾向があり、10重量%を超えて担持して
も、効果はあまり増加せず、逆に変色や性能劣化等の問
題が起きる傾向がある。
【0053】金属の担持方法としては、特に限定するわ
けではないが、浸積法、含浸法、光還元法等が挙げられ
る。また、光半導体を層間に担持した粘土架橋体を用い
ても良い。光半導体を層間に導入することで、光半導体
が微粒子に担持されて光触媒性能が向上する。機能性無
機塗料中、光半導体の配合量は、特に限定はされない
が、たとえば、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分
と全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計100重
量部に対する光半導体の重量部として述べると、光半導
体の表面に金属が担持されていない場合は、好ましくは
5〜80重量部、より好ましくは10〜50重量部であ
り、光半導体の表面に金属が担持されている場合は、好
ましくは1〜75重量部、より好ましくは3〜45重量
部である。光半導体の配合量が上記範囲より少ないと、
充分な光触媒機能が得られにくくなる等の傾向があり、
上記範囲より多いと、クラックが発生しやすくなる等、
塗膜性能が低下する傾向がある。なお、光半導体の表面
に金属が担持されている場合の光半導体の上記配合量
は、担持金属を含めない量である。
【0054】本発明の機能性無機塗料に用いられる界面
活性剤は、該塗料の硬化被膜に紫外線が照射されなくて
も製膜当初から、該被膜に高い水濡れ性を付与して防曇
性と雨水洗浄による防汚性とを発揮させる成分である。
界面活性剤は、さらに帯電防止性をも付与できる機能を
持つものであることが好ましい。ただし、光半導体を用
いずに界面活性剤だけを用いても水濡れ性(および帯電
防止性)以外の光触媒性能は発揮されない。
【0055】前記界面活性剤としては、特に限定はされ
ないが、光半導体の凝集を防いで光半導体を均一に分散
させ、これにより、光半導体に由来する各種機能を充分
発揮させる点からは、アニオン系界面活性剤およびノニ
オン系界面活性剤からなる群より選ばれた少なくとも1
種の使用が好ましく、中でも、ノニオン系界面活性剤の
使用が最適である。
【0056】アニオン系界面活性剤としては、特に限定
はされないが、たとえば、脂肪酸型、アルキル硫酸塩
型、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリカル
ボン酸型、アシルメチルタウリン酸塩型等が挙げられ
る。ノニオン系界面活性剤としては、特に限定はされな
いが、たとえば、ポリオキシエチレン型、アルキルフェ
ノール型、エステル型、ソルビタンエステル型、ソルビ
タンエステルエーテル型等が挙げられる。
【0057】前記界面活性剤は、その効力を長く続かせ
るためには、反応性界面活性剤であることが好ましい。
前記反応性界面活性剤としては、特に限定はされない
が、たとえば、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノ
ニルフェニルエ−テルの硫酸エステル塩、ポリオキシエ
チレンアリルグリシジルノニルフェニルエ−テル、ポリ
オキシエチレンノニルプロペニルフェニルエ−テル、ポ
リオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエ−テル硫
酸エステルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0058】界面活性剤は、1種のみを用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。本発明の機能性無機塗
料中、界面活性剤の配合量は、塗料全量中での全縮合化
合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性剤成分と
の合計100重量部に対し、好ましくは0.1〜20重
量部、より好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ま
しくは0.1〜5重量部の範囲である。界面活性剤の配
合量が上記範囲より少ないと、製膜当初からの水濡れ性
が発揮されない恐れがあり、逆に多すぎると、塗膜の造
膜性に悪い影響が出る恐れがある。
【0059】本発明の機能性無機塗料は、必要に応じ、
顔料、染料等の着色剤をさらに含むことにより、調色可
能である。使用できる顔料としては、特に限定はされな
いが、たとえば、カーボンブラック、キナクリドン、ナ
フトールレッド、シアニンブルー、シアニングリーン、
ハンザイエロー等の有機顔料;酸化チタン、硫酸バリウ
ム、弁柄、複合金属酸化物等の無機顔料がよく、これら
の群から選ばれる1種あるいは2種以上を組み合わせて
使用しても差し支えない。顔料の分散は、特に限定はさ
れず、通常の方法、たとえば、ダイノーミール、ペイン
トシェーカー等により顔料粉を直接分散させる方法等で
よい。その際、分散剤、分散助剤、増粘剤、カップリン
グ剤等の使用が可能である。顔料の添加量は、顔料の種
類により隠蔽性が異なるので特に限定はされないが、た
とえば、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分100
重量部に対して、好ましくは5〜80重量部、より好ま
しくは10〜70重量部である。顔料の添加量が5重量
部未満の場合は隠蔽性が悪くなる傾向があり、80重量
部を超えると塗膜の平滑性が悪くなることがある。
【0060】使用できる染料としては、特に限定はされ
ないが、たとえば、アゾ系、アントラキノン系、インジ
コイド系、硫化物系、トリフェニルメタン系、キサンテ
ン系、アリザリン系、アクリジン系、キノンイミン系、
チアゾール系、メチン系、ニトロ系、ニトロソ系等の染
料が挙げられる。これらの群から選ばれる1種あるいは
2種以上を組み合わせて使用しても差し支えない。染料
の添加量は、染料の種類により隠蔽性が異なるので特に
限定はされないが、たとえば、塗料全量中での全縮合化
合物換算固形分100重量部に対して、好ましくは5〜
80重量部、より好ましくは10〜70重量部である。
染料の添加量が5重量部未満の場合は隠蔽性が悪くなる
傾向があり、80重量部を超えると塗膜の平滑性が悪く
なることがある。
【0061】なお、レベリング剤、金属粉、ガラス粉、
抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等も、本発明の効果
に悪影響を与えない範囲内で機能性無機塗料に含まれて
いてもよい。機能性無機塗料は、取り扱いの容易さから
必要に応じて各種有機溶媒で希釈して使用できるし、ま
た、同有機溶媒で希釈したものであってもよい。有機溶
媒の種類は、シリコーンレジンの各成分の有する1価炭
化水素基の種類、または、シリコーンレジンの各成分の
分子量の大きさ等に応じて適宜選定することができる。
このような有機溶媒としては、特に限定はされないが、
たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール等の低級脂肪族ア
ルコール類;エチレングリコール、エチレングリコール
モノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等のエチレングリコール誘導体;ジエチレン
グリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
等のジエチレングリコール誘導体;および、トルエン、
キシレン、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
チルエチルケトオキシム、ジアセトンアルコール等を挙
げることができ、これらからなる群より選ばれた1種も
しくは2種以上を使用することができる。有機溶媒での
希釈割合は特に制限はなく、必要に応じて希釈割合を適
宜決定すれば良い。
【0062】機能性無機塗料を塗布する方法は、特に限
定されるものではなく、たとえば、刷毛塗り、スプレ
ー、浸漬(ディッピング)、ロール、フロー、カーテ
ン、ナイフコート、スピンコート等の通常の各種塗布方
法を選択することができる。機能性無機塗料の塗膜の硬
化方法については、公知の方法を用いればよく、特に限
定はされない。また、硬化の際の温度も特に限定はされ
ず、所望される硬化被膜性能や、光半導体および基材の
耐熱性等に応じて常温〜加熱温度の広い範囲をとること
ができる。
【0063】機能性無機塗料から形成される塗布硬化被
膜の厚みは、特に制限はなく、たとえば、0.01〜1
0μm程度であればよいが、塗膜の各種機能をより効果
的に発揮させるとともに、塗布硬化被膜が長期的に安定
に密着、保持され、かつ、クラックや剥離が発生しない
ためには、0.01〜5μmが好ましく、0.05〜2
μmがより好ましい。
【0064】本発明の機能性無機塗料が塗布される基材
(本発明の機能性塗装品に用いられる基材でもある)と
しては、特に限定はされないが、たとえば、無機質基
材、有機質基材、無機有機複合基材、および、これらの
うちのいずれかの表面に少なくとも1層の無機物被膜お
よび/または少なくとも1層の有機物被膜を有する塗装
基材等が挙げられる。
【0065】無機質基材としては、特に限定はされない
が、たとえば、金属基材;ガラス基材;ホーロー;水ガ
ラス化粧板、無機質硬化体等の無機質建材;セラミック
ス等が挙げられる。金属基材としては、特に限定はされ
ないが、たとえば、非鉄金属〔たとえば、アルミニウム
(JIS−H4000等)、アルミニウム合金(ジュラ
ルミン等)、銅、亜鉛等〕、鉄、鋼〔たとえば、圧延鋼
(JIS−G3101等)、溶融亜鉛めっき鋼(JIS
−G3302等)、(圧延)ステンレス鋼(JIS−G
4304、G4305等)等〕、ブリキ(JIS−G3
303等)、その他の金属全般(合金含む)が挙げられ
る。
【0066】ガラス基材としては、特に限定はされない
が、たとえば、ナトリウムガラス、パイレックスガラ
ス、石英ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。前
記ホーローとは、金属表面にガラス質のホーローぐすり
を焼き付け、被覆したものである。その素地金属として
は、たとえば、軟鋼板、鋼板、鋳鉄、アルミニウム等が
挙げられるが、特に限定はされない。ホーローぐすりも
通常のものを用いればよく、特に限定はされない。
【0067】前記水ガラス化粧板とは、たとえば、ケイ
酸ソーダをスレートなどのセメント基材に塗布し、焼き
付けた化粧板などを指す。無機質硬化体としては、特に
限定はされないが、たとえば、繊維強化セメント板(J
IS−A5430等)、窯業系サイディング(JIS−
A5422等)、木毛セメント板(JIS−A5404
等)、パルプセメント板(JIS−A5414等)、ス
レート・木毛セメント積層板(JIS−A5426
等)、石膏ボード製品(JIS−A6901等)、粘土
瓦(JIS−A5208等)、厚形スレート(JIS−
A5402等)、陶磁器質タイル(JIS−A5209
等)、建築用コンクリートブロック(JIS−A540
6等)、テラゾ(JIS−A5411等)、プレストレ
ストコンクリートダブルTスラブ(JIS−A5412
等)、ALCパネル(JIS−A5416等)、空洞プ
レストレストコンクリートパネル(JIS−A6511
等)、普通煉瓦(JIS−R1250等)等の無機材料
を硬化、成形させた基材全般を指す。
【0068】セラミックス基材としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ
素、窒化ケイ素等が挙げられる。有機質基材としては、
特に限定はされないが、たとえば、プラスチック、木、
木材、紙等が挙げられる。プラスチック基材としては、
特に限定はされないが、たとえば、ポリカーボネート樹
脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性もしくは熱可塑
性プラスチック、および、これらのプラスチックをナイ
ロン繊維等の有機繊維で強化した繊維強化プラスチック
(FRP)等が挙げられる。
【0069】無機有機複合基材としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、上記プラスチックをガラス繊維、
カーボン繊維等の無機繊維で強化した繊維強化プラスチ
ック(FRP)等が挙げられる。前記塗装基材を構成す
る有機物被膜としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、アクリル系、アルキド系、ポリエステル系、エポキ
シ系、ウレタン系、アクリルシリコーン系、塩化ゴム
系、フェノール系、メラミン系等の有機樹脂を含むコー
ティング材の硬化被膜等が挙げられる。
【0070】前記塗装基材を構成する無機物被膜として
は、特に限定はされないが、たとえば、シリコーン樹脂
等の無機樹脂を含むコーティング材の硬化被膜等が挙げ
られる。本発明の機能性無機塗料を基材に塗布する際
に、基材の材質や表面状態によっては、そのまま本発明
の機能性無機塗料を塗布すると密着性や耐候性が得にく
い場合があるので、必要に応じ、基材の表面に、本発明
の機能性無機塗料の塗布硬化被膜を形成させる前に予め
プライマー層を形成させておいてもよい。プライマー層
としては、有機、無機を問わず、特に限定はされない
が、有機プライマー層の例としては、ナイロン樹脂、ア
ルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、有機変性シ
リコーン樹脂(たとえば、アクリルシリコーン樹脂
等)、塩化ゴム樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、
ポリエステル樹脂およびメラミン樹脂からなる群の中か
ら選ばれた少なくとも1種の有機樹脂を固形分として1
0重量%以上含有する有機プライマー組成物の硬化樹脂
層等が挙げられ、無機プライマー層の例としては、シリ
コーン樹脂等の無機樹脂を固形分として90重量%以上
含有する無機プライマー組成物の硬化樹脂層等が挙げら
れる。
【0071】プライマー層の厚みは、特に限定はされな
いが、たとえば、0.1〜50μmが好ましく、0.5
〜10μmがより好ましい。この厚みが薄すぎると密着
性や耐候性が得られない恐れがあり、厚すぎると乾燥時
に発泡等の恐れがある。なお、表面に上記のような有機
プライマー層および/または無機プライマー層を少なく
とも1層有する基材は、前記塗装基材の範疇に含まれ
る。すなわち、前記塗装基材が表面に有する前記被膜は
上記プライマー層であってもよいのである。
【0072】また、プライマー層には、必要に応じ、調
色のために顔料、染料等の着色剤が含まれていてもよ
い。使用可能な着色剤としては、機能性無機塗料に添加
可能なものとして前述したものが挙げられる。プライマ
ー層への着色剤の配合量の好ましい数値範囲について
も、前述の、機能性無機塗料の場合と同様である。ただ
し全縮合化合物換算固形分100重量部に対してではな
くて、プライマー組成物全量中での全樹脂固形分100
重量部に対して規定される。
【0073】基材の形態については、特に限定はされ
ず、たとえば、フィルム状、シート状、板状、繊維状等
が挙げられる。また、基材は、これらの形状の材料の成
形体、または、これらの形状の材料もしくはその成形体
の少なくとも1つを一部に備えた構成体等であってもよ
い。基材は、上述した各種材料単独からなるものでもよ
いし、上述した各種材料のうちの少なくとも2つを組み
合わせてなる複合材料または上述した各種材料のうちの
少なくとも2つを積層してなる積層材料でもよい。
【0074】本発明の機能性無機塗料および機能性塗装
品は、その塗膜に光半導体が含まれているため、紫外線
が照射されると、光半導体による前述の様々な光触媒効
果が発揮される。また、上記塗膜には界面活性剤も含ま
れているため、紫外線が照射されなくても、製膜当初か
ら、汚れ分解性、表面親水性(水濡れ性)による雨水洗
浄性、防曇性などの機能が発現され、塗膜の耐候性が高
まり、汚れの付着を低減する効果もでる。そのため、機
能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化被膜
を各種材料または物品の少なくとも一部に装備させるこ
とにより、たとえば、下記の用途に好適に用いることが
できる。
【0075】建物関連の部材または物品、たとえば、外
装材(たとえば、外壁材、平板瓦・日本瓦・金属瓦等の
瓦等)、塩ビ雨とい等の樹脂製雨とい・ステンレス雨と
い等の金属製雨とい等の雨とい、門およびそれに用いる
ための部材(たとえば、門扉・門柱・門塀等)、フェン
ス(塀)およびそれに用いるための部材、ガレージ扉、
ホームテラス、ドア、柱、カーポート、駐輪ポート、サ
インポスト、宅配ポスト、配電盤・スイッチ等の配線器
具、ガスメーター、インターホン、テレビドアホン本体
およびカメラレンズ部、電気錠、エントランスポール、
縁側、換気扇吹き出し口、建物用ガラス等;窓(たとえ
ば、採光窓、天窓、ルーバー等の開閉窓等)およびそれ
に用いるための部材(たとえば、窓枠、雨戸、ブライン
ド等)、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、機械装置、
道路周辺部材(たとえば、防音壁、トンネル内装板、各
種表示装置、ガードレール、車止め、高欄、交通標識の
標識板および標識柱、信号機、ポストコーン等)、広告
塔、屋外または屋内用照明器具およびそれに用いるため
の部材(たとえば、ガラス、樹脂、金属およびセラミッ
クスからなる群の中から選ばれた少なくとも1種の材料
からなる部材等)、太陽電池用ガラス、農業用ビニール
およびガラスハウス、エアコン用室外機、VHF・UH
F・BS・CS等のアンテナ等。
【0076】なお、本発明の機能性無機塗料を上記の各
種材料または物品の少なくとも一部に直接塗布し、硬化
させてもよいが、これに限定されず、たとえば、本発明
の機能性無機塗料をフィルム基材の表面に塗布し、硬化
させてなる機能性フィルムを上記の各種材料または物品
の少なくとも一部に貼るようにしてもよい。このような
フィルムの基材の材質としては、たとえば、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹
脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂およびそ
れらの複合樹脂等の樹脂が挙げられるが、特に限定はさ
れない。
【0077】さらに、本発明で添加している光半導体
は、その効果を発揮するまである程度の時間がかかる
が、それまでの期間は、界面活性剤がその機能(特に塗
膜表面の水濡れ性)を補完するので、本発明の塗料から
得られる塗膜は、製膜当初から水濡れ性等に優れた理想
的な機能性塗膜になる。
【0078】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。実施例及び比較例中、特に断らない限
り、「部」はすべて「重量部」を、「%」はすべて「重
量%」を表す。また、分子量はGPC(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー)により、測定機種として東
ソー(株)のHLC8020を用いて、標準ポリスチレ
ンで検量線を作成し、その換算値として測定したもので
ある。なお、本発明は下記実施例に限定されない。 <実施例1>原料(A1 )としてメチルトリメトキシシ
ラン100部に、原料(A2 )としてテトラエトキシシ
ラン10部、同じく原料(A2 )として酸性コロイダル
シリカであるIPAオルガノシリカゾル(商品名「OS
CAL1432」、触媒化成工業(株)製、固形分30
%)90部、原料(A3 )としてジメチルジメトキシシ
ラン30部、希釈溶媒としてイソプロピルアルコール
(本明細書中、IPAと略すことがある)100部を混
合し、更に、水90部を添加し、攪拌した。得られた液
を60℃恒温槽中で5時間加熱することにより、反応生
成物のオルガノシロキサン(A)の重量平均分子量(M
w)を1500に調整してオルガノシロキサンのアルコ
ール溶液を得た。
【0079】オルガノシロキサンのアルコール溶液の調
製条件: ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 1.73 ・重量平均分子量 1500 ・全縮合化合物換算固形分 23.3% この溶液に、光半導体として酸化チタンゾル(触媒化成
(株)製酸化チタンゾル:商品名「クィ−ンタイタニッ
ク11−1020G」)と、界面活性剤としてノニオン
系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名「ア
デカリアソ−プNE−10」)とを、塗料全量中での全
縮合化合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性剤
成分との合計100部に対し、光半導体が20部、界面
活性剤が1部になる量添加混合することにより、機能性
無機塗料(1)を得た。
【0080】この機能性無機塗料(1)を、アセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(1)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は
0.5μmであった。 <実施例2>実施例1において、光半導体として、酸化
チタンゾルの代わりに酸化チタン粉末(石原産業(株)
製酸化チタン:商品名「ST−01」)を同じ量用いた
こと以外は実施例1と同様にして機能性無機塗料(2)
を得た。
【0081】この機能性無機塗料(2)を、アセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(2)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は
0.5μmであった。 <実施例3>実施例1において、光半導体として、酸化
チタンゾルの代わりに白金を担持した酸化チタンを同じ
量用いたこと以外は実施例1と同様にして機能性無機塗
料(3)を得た。
【0082】なお、白金担持は、酸化チタン粉末(石原
産業(株)製酸化チタン:商品名「ST−01」)に光
電着法で行い、酸化チタンに対して0.5%担持した。
次に、機能性無機塗料(3)を、アセトンで洗浄したガ
ラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗膜を室温下
で150時間乾燥硬化させることにより、機能性塗装品
(3)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は0.5μm
であった。 <実施例4>実施例1において、界面活性剤としてノニ
オン系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名
「アデカリアソ−プNE−10」)の代わりにアニオン
系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名「ア
デカリアソ−プSE−10N」)を同じ量用いたこと以
外は実施例1と同様の作業を行って機能性無機塗料
(4)を得た。
【0083】次に、機能性無機塗料(4)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(4)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚
は0.5μmであった。 <実施例5>原料(A1 )としてメチルトリメトキシシ
ラン100部に、原料(A2 )として酸性コロイダルシ
リカであるIPAオルガノシリカゾル(商品名「OSC
AL1432」、触媒化成工業(株)製、固形分30
%)60部、原料(A3 )としてジメチルジメトキシシ
ラン30部、希釈溶媒としてIPA100部を混合し、
更に、水120部を添加し、攪拌した。得られた液を6
0℃恒温槽中で5時間加熱することにより、反応生成物
のオルガノシロキサン(A)の重量平均分子量(Mw)
を1200に調整してオルガノシロキサンのアルコール
溶液を得た。
【0084】オルガノシロキサンのアルコール溶液の調
製条件: ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 2.46 ・重量平均分子量 1200 ・全縮合化合物換算固形分 20.9% この溶液に、光半導体として酸化チタンゾル(触媒化成
(株)製酸化チタンゾル:商品名「クィ−ンタイタニッ
ク11−1020G」)と、界面活性剤としてノニオン
系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名「ア
デカ」)とを、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分
と全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計100部
に対し、光半導体が20部、界面活性剤が1 部になる量
添加混合することにより、機能性無機塗料(5)を得
た。
【0085】この機能性無機塗料(5)を、アセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(5)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は
0.5μmであった。 <実施例6>実施例5において、界面活性剤としてノニ
オン系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名
「アデカ」)の代わりにノニオン系界面活性剤(旭電化
工業(株)製;商品名「アデカブルニックL.P.F.
シリ−ズP−103」)を用いたこと以外は実施例5と
同様の作業を行って機能性無機塗料(6)を得た。
【0086】この機能性無機塗料(6)を、アセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(6)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は
0.5μmであった。 <実施例7>実施例5において、機能性無機塗料中、界
面活性剤として用いたノニオン系反応性界面活性剤(旭
電化工業(株)製;商品名「アデカ」)の配合量を10
部に変更したこと以外は実施例5と同様の作業を行って
機能性無機塗料(7)を得た。
【0087】この機能性無機塗料(7)を、アセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(7)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は
0.5μmであった。 <実施例8>実施例5において、界面活性剤として用い
たノニオン系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;
商品名「アデカ」)の配合量を0.2部に変更したこと
以外は実施例5と同様の作業を行って機能性無機塗料
(8)を得た。
【0088】この機能性無機塗料(8)を、アセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(8)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は
0.5μmであった。 <実施例9>実施例5において、基材としてガラス基板
の代わりにアルミ基板を用いたこと以外は実施例5と同
様の作業を行って機能性塗装品(9)を得た。 <実施例10>実施例5において、基材としてガラス基
板の代わりにアクリル基板を用いたこと以外は実施例5
と同様の作業を行って機能性塗装品(10)を得た。 <実施例11>実施例5において、光半導体として用い
た酸化チタンゾルの添加量を5部に変更したこと以外は
実施例5と同様にして機能性無機塗料(11)を得た。
【0089】この機能性無機塗料(11)を、アセトン
で洗浄したアルミ基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(11)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例12>実施例5において、光半導体として用い
た酸化チタンゾルの添加量を80部に変更したこと以外
は実施例5と同様にして機能性無機塗料(12)を得
た。
【0090】この機能性無機塗料(12)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(12)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例13>原料(A1 )としてメチルトリメトキシ
シラン100部に、原料(A2 )としてテトラエトキシ
シラン20部、同じく原料(A2 )として酸性コロイダ
ルシリカであるIPAオルガノシリカゾル(商品名「O
SCAL1432」、触媒化成工業(株)製、固形分3
0%)50部、原料(A3 )としてジメチルジメトキシ
シラン50部、希釈溶媒としてIPA100部を混合
し、更に、水180部を添加し、攪拌した。得られた液
を60℃恒温槽中で5時間加熱することにより、反応生
成物のオルガノシロキサン(A)の重量平均分子量(M
w)を1200に調整してオルガノシロキサンのアルコ
ール溶液を得た。
【0091】オルガノシロキサンのアルコール溶液の調
製条件: ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 2.92 ・重量平均分子量 1200 ・全縮合化合物換算固形分 20.2% この溶液に、光半導体として酸化チタンゾル(石原産業
(株)製酸化チタンゾル:商品名「STS−01」)
と、界面活性剤としてノニオン系反応性界面活性剤(旭
電化工業(株)製;商品名「アデカリアソ−プNE−1
0」)とを、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分と
全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計100部に
対し、光半導体が20部、界面活性剤が1部になる量添
加混合することにより、機能性無機塗料(13)を得
た。
【0092】この機能性無機塗料(13)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(13)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例14>原料(A1 )としてメチルトリメトキシ
シラン100部に、原料(A2 )としてテトラエトキシ
シラン10部、同じく原料(A2 )として酸性コロイダ
ルシリカであるIPAオルガノシリカゾル(商品名「O
SCAL1432」、触媒化成工業(株)製、固形分3
0%)90部、希釈溶媒としてIPA100部を混合
し、更に、水200部を添加し、攪拌した。得られた液
を60℃恒温槽中で5時間加熱することにより、反応生
成物のオルガノシロキサン(A)の重量平均分子量(M
w)を1200に調整してオルガノシロキサンのアルコ
ール溶液を得た。
【0093】オルガノシロキサンのアルコール溶液の調
製条件: ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 4.63 ・重量平均分子量 1200 ・全縮合化合物換算固形分 15.8% この溶液に、光半導体として酸化チタンゾル(石原産業
(株)製酸化チタンゾル:商品名「STS−01」)
と、界面活性剤としてノニオン系反応性界面活性剤(旭
電化工業(株)製;商品名「アデカリアソ−プNE−1
0」)とを、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分と
全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計100部に
対し、光半導体が20部、界面活性剤が1 部になる量添
加混合することにより、機能性無機塗料(14)を得
た。
【0094】この機能性無機塗料(14)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(14)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例15>原料(A1 )としてメチルトリメトキシ
シラン100部に、原料(A2 )として酸性コロイダル
シリカであるIPAオルガノシリカゾル(商品名「OS
CAL1432」、触媒化成工業(株)製、固形分30
%)60部、希釈溶媒としてIPA100部を混合し、
更に、水60部を添加し、攪拌した。得られた液を60
℃恒温槽中で5時間加熱することにより、反応生成物の
オルガノシロキサン(A)の重量平均分子量(Mw)を
1200に調整してオルガノシロキサンのアルコール溶
液を得た。
【0095】オルガノシロキサンのアルコール溶液の調
製条件: ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 1.51 ・重量平均分子量 1200 ・全縮合化合物換算固形分 21.0% この溶液に、光半導体として酸化チタンゾル(触媒化成
(株)製酸化チタンゾル:商品名「クィ−ンタイタニッ
ク11−1020G」)と、界面活性剤としてノニオン
系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名「ア
デカリアソ−プNE−10」)とを、塗料全量中での全
縮合化合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性剤
成分との合計100部に対し、光半導体が20部、界面
活性剤が1 部になる量添加混合することにより、機能性
無機塗料(15)を得た。
【0096】この機能性無機塗料(15)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(15)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例16>実施例15において、塗膜の硬化後の膜
厚を1.0μmに変更したこと以外は実施例15と同様
の作業を行って機能性塗装品(16)を得た。 <実施例17>実施例15において、塗装法をスピンコ
ート塗装法に変更して塗膜の硬化後の膜厚を0.05μ
mに変更したこと以外は実施例15と同様の作業を行っ
て機能性塗装品(17)を得た。 <実施例18>実施例15において、塗装法をスピンコ
ート塗装法に変更して塗膜の硬化後の膜厚を0.1μm
に変更したこと以外は実施例15と同様の作業を行って
機能性塗装品(18)を得た。 <実施例19>実施例15において、塗膜の硬化後の膜
厚を0.3μmに変更したこと以外は実施例15と同様
の作業を行って機能性塗装品(19)を得た。 <実施例20>実施例15において、機能性無機塗料
(15)に顔料(石原産業(株)製白色顔料)を塗料全
量中での全縮合化合物換算固形分100部に対して45
部添加することにより、機能性無機塗料(20)を得
た。
【0097】この機能性無機塗料(20)をアセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(20)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚
は0.5μmであった。 <比較例1>実施例1において、界面活性剤を全く用い
ないこと以外は実施例1と同様にして比較用機能性無機
塗料(1)を得た。
【0098】この比較用機能性無機塗料(1)をアセト
ンで洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布
し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、比較用機能性塗装品(1)を得た。なお、塗膜の硬
化後の膜厚は0.5μmであった。 <比較例2>実施例1において、光半導体として用いた
酸化チタンゾルの添加量を0.5部に変更したこと以外
は実施例1と同様にして比較用機能性無機塗料(2)を
得た。
【0099】この比較用機能性無機塗料(2)をアセト
ンで洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布
し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、比較用機能性塗装品(2)を得た。なお、塗膜の硬
化後の膜厚は0.5μmであった。 <比較例3>実施例5において、光半導体として用いた
酸化チタンゾルの添加量を85部に変更したこと以外は
実施例5と同様にして比較用機能性無機塗料(3)を得
た。
【0100】この比較用機能性無機塗料(3)をアセト
ンで洗浄したアルミ基板にスプレー塗装法により塗布
し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、比較用機能性塗装品(3)を得た。なお、塗膜の硬
化後の膜厚は0.5μmであった。次に、以下の実施例
および比較例に先立ち、それらに用いるシリコーンレジ
ン(2)の(B)、(C)成分を以下のようにして調製
した。 (B成分の調製例): <調製例B−1>攪拌機、加温ジャケット、コンデンサ
ー及び温度計をつけたフラスコ中に、IPA分散コロイ
ダルシリカゾルIPA−ST(粒子径10〜20nm、
固形分30%、水分0.5%、日産化学工業(株)製)
100部と、メチルトリメトキシシラン68部と、水1
0.8部とを投入し、攪拌しながら65℃で約5時間か
けて部分加水分解反応を行った後、冷却することによ
り、オルガノシランのシリカ分散オリゴマー溶液を得
た。これをB−1と称する。このものは、室温で48時
間放置したときの全縮合化合物換算固形分が36%であ
った。
【0101】 B−1の調製条件: ・加水分解性基1モル当量に対する水のモル数 0.4モル ・(B−1)成分のシリカ分含有量 47.2% ・m=1の加水分解性オルガノシランのモル% 100モル% <調製例B−2>攪拌機、加温ジャケット、コンデンサ
ー及び温度計をつけたフラスコ中に、キシレン・n−ブ
タノール混合溶媒分散コロイダルシリカゾルXBA−S
T(粒子径10〜20nm、固形分30%、水分0.2
%、日産化学工業(株)製)100部と、メチルトリメ
トキシシラン68部とを投入し、攪拌しながら65℃で
約5時間かけて部分加水分解反応を行った後、冷却する
ことにより、オルガノシランのシリカ分散オリゴマー溶
液を得た。これをB−2と称する。このものは、室温で
48時間放置したときの全縮合化合物換算固形分が3
7.8%であった。
【0102】 B−2の調製条件: ・加水分解性基1モル当量に対する水のモル数 0.007モル ・(B−2)成分のシリカ分含有量 47.2% ・m=1の加水分解性オルガノシランのモル% 100モル% <調製例B−3>攪拌機、加温ジャケット、コンデンサ
ー及び温度計をつけたフラスコ中に、IPA分散コロイ
ダルシリカゾルIPA−ST(粒子径10〜20nm、
固形分30%、水分0.5%、日産化学工業(株)製)
100部と、メチルトリメトキシシラン68部と、ジメ
チルジメトキシシラン18部と、水2.7部と、無水酢
酸0.1部とを投入し、攪拌しながら80℃で約3時間
かけて部分加水分解反応を行った後、冷却することによ
り、オルガノシランのシリカ分散オリゴマー溶液を得
た。これをB−3と称する。このものは、室温で48時
間放置したときの全縮合化合物換算固形分が39.5%
であった。
【0103】 B−3の調製条件: ・加水分解性基1モル当量に対する水のモル数 0.1モル ・(B−3)成分のシリカ分含有量 40.2% ・m=1の加水分解性オルガノシランのモル% 77モル% (C成分の調製例): <調製例C−1>攪拌機、加温ジャケット、コンデンサ
ー、滴下ロート及び温度計を取り付けたフラスコに、メ
チルトリイソプロポキシシラン220部(1モル)がト
ルエン150部に溶解してなる溶液を仕込み、これに、
1%塩酸水溶液108部を20分かけて滴下し、メチル
トリイソプロポキシシランを攪拌下60℃で加水分解し
た。滴下終了から40分後に攪拌を止め、反応液を分液
ロートに移し入れて静置したところ、二層に分離した。
少量の塩酸を含んだ下層の水とイソプロピルアルコール
の混合溶液を分液除去し、後に残ったトルエンの樹脂溶
液中に残存している塩酸を水洗で除去し、更にトルエン
を減圧除去した後、残留物をイソプロピルアルコールで
希釈することにより、重量平均分子量(Mw)約200
0のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンのイソプ
ロピルアルコール溶液を得た。これをC−1と称する。
この溶液C−1中の全縮合化合物換算固形分は40%で
ある。また、C−1中のシラノール基含有ポリオルガノ
シロキサンは前記平均組成式(II)を満たすものである
ことが確認されている。
【0104】<調製例C−2>攪拌機、加温ジャケッ
ト、コンデンサー、滴下ロート及び温度計を取り付けた
フラスコに水1000部、アセトン50部を仕込み、更
にメチルトリクロロシシラン44.8部(0.3モ
ル)、ジメチルジクロロシラン38.7部(0.3モ
ル)およびフェニルトリクロロシラン84.6部(0.
4モル)がトルエン200部に溶解してなる溶液を攪拌
下に滴下しながら60℃で加水分解した。滴下終了から
40分後に攪拌を止め,反応液を分液ロートに移し入れ
て静置したところ、二層に分離した。下層の塩酸水を分
液除去し、後に残ったオルガノポリシロキサンのトルエ
ン溶液中に残存している水と塩酸を減圧ストリッピング
により過剰のトルエンとともに除去することにより、重
量平均分子量(Mw)約3000のシラノール基含有ポ
リオルガノシロキサンのトルエン溶液を得た。これをC
−2と称する。この溶液C−2中の全縮合化合物換算固
形分は60%である。また、C−2中のシラノール基含
有ポリオルガノシロキサンは前記平均組成式(II)を満
たすものであることが確認されている。
【0105】上記のようにして得られた(B)、(C)
成分を用い、以下の実施例および比較例を行った。 <実施例21>B−1(70部(全縮合化合物換算固形
分としては約25部))と、C−1(30部(全縮合化
合物換算固形分としては12部))と、硬化触媒として
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン1部とを混合した後に、光半導体として酸
化チタンゾル(触媒化成(株)製酸化チタンゾル:商品
名「クィ−ンタイタニック11−1020G」)と、ノ
ニオン系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品
名「アデカリアソ−プNE−1」)を、塗料全量中での
全縮合化合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性
剤成分との合計100部に対し、光半導体が20部、界
面活性剤が1部になる量添加混合することにより、機能
性無機塗料(21)を得た。
【0106】この機能性無機塗料(21)を、アセトン
で洗浄したステンレス基板にスプレー塗装法により塗布
し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、機能性塗装品(21)を得た。なお、塗膜の硬化後
の膜厚は1.0μmであった。 <実施例22>実施例21において、光半導体として、
酸化チタンゾルの代わりに酸化チタン粉末(石原産業
(株)製酸化チタン:商品名「ST−01」)を同じ量
用いたこと以外は実施例21と同様にして機能性無機塗
料(22)を得た。
【0107】この機能性無機塗料(22)を、アセトン
で洗浄したステンレス基板にスプレー塗装法により塗布
し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、機能性塗装品(22)を得た。なお、塗膜の硬化後
の膜厚は1.0μmであった。 <実施例23>実施例21において、光半導体として、
酸化チタンゾルの代わりに銀を担持した酸化チタンを同
じ量用いたこと以外は実施例21と同様にして機能性無
機塗料(23)を得た。
【0108】なお、銀担持は、酸化チタン粉末(石原産
業(株)製酸化チタン:商品名「STS−01」)に光
電着法で行い、酸化チタンに対して0.5%担持した。
次に、機能性無機塗料(23)を、アセトンで洗浄した
ガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗膜を室温
下で150時間乾燥硬化させることにより、機能性塗装
品(23)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は0.5
μmであった。 <実施例24>B−2(60部(全縮合化合物換算固形
分としては約23部))中に、光半導体として酸化チタ
ン粉末(石原産業(株)製酸化チタン:商品名「ST−
01」)と、界面活性剤としてノニオン系反応性界面活
性剤(旭電化工業(株)製;商品名「アデカリアソ−プ
NE−1」)とを、塗料全量中での全縮合化合物換算固
形分と全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計10
0部に対し、光半導体が20部、界面活性剤が1部にな
る量、分散させてなる溶液と、C−1(40部(全縮合
化合物換算固形分としては16部))と、硬化触媒とし
てN−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン2部とを混合することにより、機能性無
機塗料(24)を得た。
【0109】この機能性無機塗料(24)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(24)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.1μmであった。 <実施例25>B−1(60部(全縮合化合物換算固形
分としては約22部))中に光半導体として酸化チタン
ゾル(石原産業(株)製酸化チタンゾル:商品名「ST
S−01」)と、界面活性剤としてノニオン系反応性界
面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名「アデカリアソ
−プSE−10N」)とを、塗料全量中での全縮合化合
物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性剤成分との
合計100部に対し、光半導体が20部、界面活性剤が
1部になる量、分散させてなる溶液と、C−1(40部
(全縮合化合物換算固形分としては16部))と、硬化
触媒としてN−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン2部とを混合することにより、
機能性無機塗料(25)を得た。
【0110】この機能性無機塗料(25)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(25)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.3μmであった。 <実施例26>B−2(50部(全縮合化合物換算固形
分としては約19部))と、C−2(50部(全縮合化
合物換算固形分としては30部))と、硬化触媒として
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン2部とを混合した後に、光半導体として酸
化チタンゾル(触媒化成(株)製酸化チタンゾル:商品
名「クィ−ンタイタニック11−1020G」)と、界
面活性剤としてノニオン系反応性界面活性剤(旭電化工
業(株)製;商品名「アデカリアソ−プSE−10
N」)とを、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分と
全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計100部に
対し、光半導体が20部、界面活性剤が1部になる量添
加混合することにより、機能性無機塗料(26)を得
た。
【0111】この機能性無機塗料(26)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスピンコート塗装法により塗布
し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、機能性塗装品(26)を得た。なお、塗膜の硬化後
の膜厚は0.05μmであった。 <実施例27>B−3(50部(全縮合化合物換算固形
分としては約20部))と、C−2(50部(全縮合化
合物換算固形分としては30部))と、硬化触媒として
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン2部とを混合した後に、光半導体として酸
化チタンゾル(触媒化成(株)製酸化チタンゾル:商品
名「クィ−ンタイタニック11−1020G」)と、界
面活性剤としてノニオン系反応性界面活性剤(旭電化工
業(株)製;商品名「アデカリアソ−プNE−10」)
とを、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分と全光半
導体成分と全界面活性剤成分との合計100部に対し、
光半導体が20部、界面活性剤が1部になる量添加混合
することにより、機能性無機塗料(27)を得た。
【0112】この機能性無機塗料(27)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(27)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.2μmであった。 <実施例28>アセトン洗浄したガラス板の表面にエポ
キシ系プライマー(イサム塗料(株):商品名「E−1
プライマ−」)を約10μmの膜厚で塗装した後、実施
例1で得られた機能性無機塗料(1)を硬化膜厚が0.
1μmになるようにスプレー塗装法により塗布し、次い
で室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機能
性塗装品(28)を得た。 <実施例29>アセトン洗浄したアクリル板の表面にエ
ポキシ系プライマー(イサム塗料(株):商品名「E−
1プライマ−」)を約10μmの膜厚で塗装した後、実
施例21で得られた機能性無機塗料(21)を硬化膜厚
が0.1μmになるようにスプレー塗装法により塗布
し、次いで室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、機能性塗装品(29)を得た。 <実施例30>まず、プライマー組成物に用いる(30
−1)〜(30−4)成分を以下のようにして準備し
た。
【0113】(30−1)成分の調製:攪拌機、加温ジ
ャケット、コンデンサー及び温度計をつけたフラスコ中
に、IPA分散コロイダルシリカゾルIPA−ST(粒
子径10〜20nm、固形分30%、水分0.5%、日
産化学工業(株)製)100部と、メチルトリメトキシ
シラン68部と、水2.2部とを投入し、攪拌しながら
65℃で約5時間かけて部分加水分解反応を行った後、
冷却することにより、オルガノシランのシリカ分散オリ
ゴマー溶液を得た。これを(30−1)成分と称する。
このものは、室温で48時間放置したときの全縮合化合
物換算固形分が37.3%であった。
【0114】 (30−1)成分の調製条件: ・加水分解性基1モル当量に対する水のモル数 0.1モル ・(30−1)成分のシリカ分含有量 47.3% ・m=1の加水分解性オルガノシランのモル% 100モル% (30−2)成分:前記調製例C−1で得られた重量平
均分子量(Mw)約2000のシラノール基含有ポリオ
ルガノシロキサンのイソプロピルアルコール40%溶液
C−1を(30−2)成分と称する。
【0115】(30−3)成分:(30−3)成分とし
て、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシランをD−1と称し、ジブチル錫ジラウレ
ートをD−2と称する。 (30−4)成分の調製:次に、攪拌機、加温ジャケッ
ト、コンデンサー、滴下ロート、窒素ガス導入・排出口
及び温度計を取り付けたフラスコ中で、n−ブチルメタ
クリレート(BMA)5.69部(40mmol)、ト
リメトキシシリルプロピルメタクリレート(SMA)
1.24部(5mmol)、グリシジルメタクリレート
(GMA)0.71部(5mmol)、更に連鎖移動剤
としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.
784部(4mmol)をトルエン8.49部に溶解さ
せてなる反応液に、アゾビスイソブチロニトリル0.0
25部(0.15mmol)がトルエン3部に溶解して
なる溶液を窒素気流下で滴下し、70℃で2時間反応さ
せた。これにより、重量平均分子量Mw=1000のア
クリル樹脂の40%トルエン溶液を得た。これを(30
−4)成分と称する。
【0116】(30−4)成分の調製条件: ・単量体モル比率 BMA/SMA/GMA=8/1/
1 ・重量平均分子量 1000 ・固形分含有量 40% 次に、上記成分を、 (30−1)成分 50部 (30−2)成分 50部 (30−4)成分 20.25部 の割合で混合し、イソプロピルアルコールで固形分25
%になるように希釈することにより、プライマー組成物
を得た。このプライマー組成物をアクリル板(50mm
×50mm×2.5mm)にスプレー塗装法で硬化塗膜
厚1.0μmになるように塗布し、60℃で15分間硬
化させることにより、プライマー層を形成した。
【0117】プライマー層を形成後、10分間セッティ
ング時間をおき、実施例27で得た機能性無機塗料(2
7)をスプレー塗装法で硬化塗膜厚0.5μmになるよ
うに塗布し、室温下で150時間乾燥硬化させることに
より、機能性塗装品(30)を得た。 <実施例31>実施例30において、プライマ−組成物
に顔料(石原産業(株)製白色顔料)をプライマー組成
物全量中での全樹脂固形分100部に対して45部添加
したこと以外は実施例30と同様にして機能性塗装品
(31)を得た。 <実施例32>トヨタスプリンタ−(自動車;平成2年
式)のボンネットをアセトンで充分洗浄した後、実施例
21で得られた機能性無機塗料(21)をスプレー塗装
法で硬化塗膜厚0.5μmになるように塗布し、室温下
で一昼夜乾燥硬化させることにより、機能性塗装品(3
2)を得た。 <実施例33>松下電工(株)本館(建物;大阪府門真
市)南面の一部(10m2 )をフッ酸で洗浄した後、ア
セトンでさらに充分洗浄した後、実施例21で得られた
機能性無機塗料(21)をスプレー塗装法で硬化塗膜厚
1.0μmになるように塗布し、外気温下約20℃で一
昼夜乾燥硬化させることにより、機能性塗装品(33)
を得た。 <実施例34>松下電工(株)大阪門真敷地内の研究所
建物の屋上に設置した松下電工(株)製採光窓(型式M
WT2025JH)の一部に、実施例25で得られた機
能性無機塗料(25)をスプレー塗装法で硬化塗膜厚
0.5μmになるように塗布し、室温下で一昼夜乾燥硬
化させることにより、機能性塗装品(34)を得た。 <実施例35>松下電工(株)大阪門真敷地内の中間実
験室にあるドラフトの全面ガラスの一部(約250cm
2 )に、実施例25で得られた機能性無機塗料(25)
をスプレー塗装法で硬化塗膜厚0.5μmになるように
塗布し、室温下で一昼夜乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(35)を得た。 <実施例36>松下電工(株)大阪門真敷地内の大きさ
600mmφ、高さ1200mmの進入禁止の道路標識
の一部(約1400cm2 )に、実施例25で得られた
機能性無機塗料(25)をスプレー塗装法で硬化塗膜厚
0.5μmになるように塗布し、室温下で一昼夜乾燥硬
化させることにより、機能性塗装品(36)を得た。 <実施例37>松下電工(株)大阪門真敷地内の建物の
窓ガラス(1m2 、厚み6mm)に、実施例25で得ら
れた機能性無機塗料(25)をスプレー塗装法で硬化塗
膜厚1.0μmになるように塗布し、室温下で一昼夜乾
燥硬化させることにより、機能性塗装品(37)を得
た。 <実施例38>松下電工(株)大阪門真敷地内の正門に
設置した道路照明器具(型式YA32020)の全面ガ
ラス、ポ−ル、器具の一部に、実施例25で得られた機
能性無機塗料(25)をスプレー塗装法で硬化塗膜厚
0.5μmになるように塗布し、室温下で一昼夜乾燥硬
化させることにより、機能性塗装品(38)を得た。 <実施例39>松下電工(株)大阪門真敷地内の社内食
堂の厨房内に設置した富士型蛍光灯器具(型式FA22
063)の反射板の一部に、実施例25で得られた機能
性無機塗料(25)をスプレー塗装法で硬化塗膜厚0.
5μmになるように塗布し、室温下で一昼夜乾燥硬化さ
せることにより、機能性塗装品(39)を得た。 <実施例40>実施例1において、光半導体として、酸
化チタンゾルの代わりにチタン酸ストロンチウム(フル
ウチ化学(株)製試薬)を同じ量用いたこと以外は実施
例1と同様にして機能性無機塗料(40)を得た。
【0118】この機能性無機塗料(40)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(40)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例41>実施例1において、光半導体として、酸
化チタンゾルの代わりに、酸化チタン(石原産業(株)
製、商品名「ST−01」)と酸化亜鉛(ナカライテス
ク(株)製、商品名「試薬ZnO」)との重量比1:1
混合物を同じ量用いたこと以外は実施例1と同様にして
機能性無機塗料(41)を得た。
【0119】この機能性無機塗料(41)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(41)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例42>実施例1において、塗膜の硬化後の膜厚
を9.5μmに変更したこと以外は実施例1と同様の作
業を行って機能性塗装品(42)を得た。 <実施例43>実施例23において、塗膜の硬化後の膜
厚を9.5μmに変更したこと以外は実施例23と同様
の作業を行って機能性塗装品(43)を得た。 <実施例44>実施例1において、界面活性剤の添加量
を18部に変更したこと以外は実施例1と同様にして機
能性無機塗料(44)を得た。
【0120】この機能性無機塗料(44)をアセトンで
洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗
膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、機
能性塗装品(44)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚
は0.5μmであった。 <実施例45>実施例1において、塗膜の硬化後の膜厚
を0.01μmに変更したこと以外は実施例1と同様の
作業を行って機能性塗装品(45)を得た。 <実施例46>実施例15において、水の添加量を40
部に変更したこと以外は実施例15と同様の作業を行っ
て機能性無機塗料(46)を得た。
【0121】ただし、この塗料の作製工程におけるオル
ガノシロキサンのアルコール溶液の調製条件は下記の通
りであった。 ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 1.007 ・重量平均分子量 950 ・全縮合化合物換算固形分 22% 次に、機能性無機塗料(46)を、アセトンで洗浄した
ガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、塗膜を室温
下で150時間乾燥硬化させることにより、機能性塗装
品(46)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜厚は0.5
μmであった。 <実施例47>原料(A1 )としてメチルトリメトキシ
シラン100部に、原料(A2 )としてテトラエトキシ
シラン10部、原料(A3 )としてジメチルジメトキシ
シラン30部、希釈溶媒としてイソプロピルアルコール
190部を混合し、更に、水80部および0.1N塩酸
10部を添加し、攪拌した。得られた液を60℃恒温槽
中で5時間加熱することにより、反応生成物のオルガノ
シロキサン(A)の重量平均分子量(Mw)を1700
に調整してオルガノシロキサンのアルコール溶液を得
た。
【0122】オルガノシロキサンのアルコール溶液の調
製条件: ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 1.73 ・重量平均分子量 1700 ・全縮合化合物換算固形分 16.90% この溶液に、光半導体として酸化チタンゾル(触媒化成
(株)製酸化チタンゾル:商品名「クィ−ンタイタニッ
ク11−1020G」)と、界面活性剤としてノニオン
系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名「ア
デカリアソ−プNE−10」)とを、塗料全量中での全
縮合化合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性剤
成分との合計100部に対し、光半導体が20部、界面
活性剤が1部になる量添加混合することにより、機能性
無機塗料(47)を得た。
【0123】この機能性無機塗料(47)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(47)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <実施例48>原料(A1 )としてメチルトリメトキシ
シラン10部に、原料(A2 )としてテトラエトキシシ
ラン2000部、同じく原料(A2 )として酸性コロイ
ダルシリカであるIPAオルガノシリカゾル(商品名
「OSCAL1432」、触媒化成工業(株)製、固形
分30%)900部、希釈溶媒としてイソプロピルアル
コール1000部を混合し、更に、水700部を添加
し、攪拌した。得られた液を60℃恒温槽中で5時間加
熱することにより、反応生成物のオルガノシロキサン
(A)の重量平均分子量(Mw)を2400に調整して
オルガノシロキサンのアルコール溶液を得た。
【0124】オルガノシロキサンのアルコール溶液の調
製条件: ・〔水〕/〔OR1 〕モル比 1.01 ・重量平均分子量 2400 ・全縮合化合物換算固形分 12.60% この溶液に、光半導体として酸化チタンゾル(触媒化成
(株)製酸化チタンゾル:商品名「クィ−ンタイタニッ
ク11−1020G」)と、界面活性剤としてノニオン
系反応性界面活性剤(旭電化工業(株)製;商品名「ア
デカリアソ−プNE−10」)とを、塗料全量中での全
縮合化合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活性剤
成分との合計100部に対し、光半導体が20部、界面
活性剤が1部になる量添加混合することにより、機能性
無機塗料(48)を得た。
【0125】この機能性無機塗料(48)を、アセトン
で洗浄したガラス基板にスプレー塗装法により塗布し、
塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることにより、
機能性塗装品(48)を得た。なお、塗膜の硬化後の膜
厚は0.5μmであった。 <比較例4>実施例1において、塗膜の硬化後の膜厚を
0.007μmに変更したこと以外は実施例1と同様の
作業を行って比較用機能性塗装品(4)を得た。 <比較例5>実施例1において、塗膜の硬化後の膜厚を
12μmに変更したこと以外は実施例1と同様の作業を
行って比較用機能性塗装品(5)を得た。 <比較例6>実施例26において、界面活性剤を全く添
加しなかったこと以外は実施例26と同様にして比較用
機能性無機塗料(6)を得た。
【0126】この比較用機能性無機塗料(6)を、アセ
トンで洗浄したガラス基板にスピンコート塗装法により
塗布し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させること
により、比較用機能性塗装品(6)を得た。なお、塗膜
の硬化後の膜厚は0.05μmであった。 <比較例7>実施例26において、光半導体を全く添加
しなかったこと以外は実施例26と同様にして比較用無
機塗料(7)を得た。
【0127】この比較用無機塗料(7)を、アセトンで
洗浄したガラス基板にスピンコート塗装法により塗布
し、塗膜を室温下で150時間乾燥硬化させることによ
り、比較用塗装品(7)を得た。なお、塗膜の硬化後の
膜厚は0.05μmであった。以上のようにして得られ
た塗料および塗装品の性能を次のような方法で評価し
た。 <評価方法> (塗膜性能):JIS−K5400に記載された煮沸試
験により評価した。
【0128】(水に対する濡れ性):塗膜作製直後に水
と硬化被膜との接触角を測定することにより評価した。
なお、実施例26、比較例6および比較例7について
は、製膜直後だけでなく、製膜してから5日後と20日
後にも接触角を測定して経時変化を見た。接触角の測定
は、0.2ccの蒸留水を塗膜表面に滴下した後、拡大
カメラで観察することにより行った。
【0129】(物品などに塗装したものの評価):塗装
してから3ヶ月経過後の塗装部と未塗装部の汚れ方の違
いで評価した。結果を表1〜4に示す。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】
【表3】
【0133】
【表4】
【0134】表1〜3にみるように、実施例1〜31お
よび40〜48は、比較例1〜5と比べて、塗膜性能お
よび製膜直後の水濡れ性のいずれも優れていることが確
認された。表4からは、以下のことが確認された。光半
導体は含むが界面活性剤は含まない比較例6では、界面
活性剤を含まないため製膜直後は接触角が大きくて水濡
れ性が悪く、その後、光半導体の作用により接触角が低
下して水濡れ性が良くなるのに時間がかかっている。界
面活性剤は含むが光半導体は含まない比較例7では、界
面活性剤を含むため製膜直後は接触角が低く水濡れ性に
優れるが、光半導体を含まないため、時間の経過ととも
に接触角が増加して水濡れ性が悪くなっている。これに
対し、光半導体および界面活性剤を両方とも含む実施例
26では、製膜直後から界面活性剤により接触角が低く
水濡れ性に優れ、その後、時間が経過すると光半導体の
効果が発揮されて接触角が低いままで良好な水濡れ性が
保たれ、しかも水濡れ性が若干さらによくなっていさえ
する。
【0135】実施例32〜39については、いずれも未
塗装部に比較して塗装部での汚れ付着がほとんど見られ
なかった。
【0136】
【発明の効果】請求項1から13までのいずれかに記載
の機能性無機塗料は、光半導体を含むため、抗菌性、消
臭性の他、水濡れ性向上による防曇性や雨水洗浄防汚
性、さらには帯電防止機能による防汚効果等の、光半導
体の光触媒作用に由来する種々の特性を充分発揮すると
ともに、無機系の塗料であるため、光半導体の添加によ
り塗膜性能が損なわれることが少なく、紫外線で劣化し
にくく、耐候性、耐久性等にも優れた塗布硬化被膜を形
成することができる。また、様々な色に調色可能である
ため、デザイン性も高く、使用範囲が広い。
【0137】上記機能性無機塗料は、それに含まれる樹
脂と光半導体との割合を変えることにより、用途に応じ
て、光触媒作用による上記各種機能性や、塗膜特性等を
コントロールすることができる。上記機能性無機塗料
は、さらに界面活性剤を含むため、光半導体の効果が発
揮され始めるまでの期間でも、製膜当初から水濡れ性が
高く防曇性や雨水洗浄防汚性等に優れた機能性塗膜を形
成することができる。光半導体は、一度励起しておけば
その後紫外線を当てなくても光触媒作用を発揮すること
ができるため、それを含む塗膜は、紫外線が当たらない
ような部位でも使用可能であるとともに、光半導体が効
果を発揮するまでの期間は、界面活性剤がその機能(特
に塗膜表面の水濡れ性)を補完するため、理想的な機能
性塗膜になる。
【0138】請求項2に記載の機能性無機塗料では、界
面活性剤の配合量が前記特定範囲内であるため、塗膜の
造膜性に悪影響を与えることなく、界面活性剤による製
膜当初からの水濡れ性を充分発揮させることができる。
請求項3に記載の機能性無機塗料では、その主成分であ
るシリコーンレジンとして、前記(A)成分を含むシリ
コーンレジン(1)が用いられているため、光半導体を
混入させても経時劣化しにくく、より高い耐候性かつ硬
度の塗膜が得られる。また、シリコーンレジン(1)を
用いた機能性無機塗料は、加熱硬化だけでなく、常温硬
化も可能であるため、広い乾燥硬化条件範囲あるいは温
度範囲での使用が可能である。従って、熱を均等にかけ
にくい形状を持つ基材、大きな寸法を持つ基材または耐
熱性に劣る基材等に対しても塗装ができるのみでなく、
屋外等で塗装作業を行ったりする場合等のように熱をか
けにくい場合でも塗装できることから、その産業的価値
が高い。
【0139】請求項4に記載の機能性無機塗料では、そ
の主成分であるシリコーンレジンとして、前記(B)、
(C)および(D)成分を含むシリコーンレジン(2)
が用いられているため、光半導体を混入させても経時劣
化しにくく、より高い耐候性かつ硬度の塗膜が得られ
る。また、シリコーンレジン(2)を用いた機能性無機
塗料は、加熱硬化だけでなく、常温硬化も可能であるた
め、広い乾燥硬化条件範囲あるいは温度範囲での使用が
可能である。従って、熱を均等にかけにくい形状を持つ
基材、大きな寸法を持つ基材または耐熱性に劣る基材等
に対しても塗装ができるのみでなく、屋外等で塗装作業
を行ったりする場合等のように熱をかけにくい場合でも
塗装できることから、その産業的価値が高い。
【0140】請求項5に記載の機能性無機塗料では、光
半導体が各種金属酸化物の中から選ばれるため、光半導
体が実用的に容易に利用可能である。請求項6に記載の
機能性無機塗料では、光半導体の、塗料中に分散させる
前の形態が粉末状またはゾル状であるため、光半導体を
塗料中に容易に分散させることができる。
【0141】請求項7に記載の機能性無機塗料では、光
半導体の、塗料中に分散させる前の形態がpH7以下の
ゾル状であるため、硬化がより短時間で進み、使用する
上で利便性に優れる。請求項8に記載の機能性無機塗料
では、表面に金属を担持した光半導体が用いられるた
め、光半導体の電荷分離が促進されて、より高い光触媒
効果を得ることができる。
【0142】請求項9に記載の機能性無機塗料では、上
記担持金属として光半導体の電荷分離をより促進させる
ものが用いられるため、さらに高い光触媒効果を得るこ
とができる。請求項10に記載の機能性無機塗料では、
界面活性剤として、帯電防止性をも付与できる機能を持
つものが用いられるため、光半導体による帯電防止性付
与と合わさって、より高い防汚効果が得られる。
【0143】請求項11に記載の機能性無機塗料では、
界面活性剤として、アニオン系界面活性剤およびノニオ
ン系界面活性剤からなる群より選ばれた少なくとも1種
が用いられるため、光半導体の凝集を防いで光半導体を
均一に分散させることができ、これにより、光半導体に
由来する各種機能を充分発揮させることができる。請求
項12または13に記載の機能性無機塗料では、界面活
性剤として反応性界面活性剤が用いられるため、界面活
性剤の効力を長く続かせることができる。
【0144】請求項14から17までのいずれかに記載
の機能性塗装品および請求項18から33までのいずれ
かに記載の材料または物品は、上記機能性無機塗料の塗
布硬化被膜を備えたものであるため、上記機能性無機塗
料や、それから形成される機能性無機塗膜に由来する上
記の優れた各種特性や利点を有する。請求項15または
16に記載の機能性塗装品では、無機、有機を問わず、
様々な材質・形態の材料の中から基材を選ぶことができ
る。
【0145】請求項17に記載の機能性塗装品では、プ
ライマー塗装を施した基材が用いられるため、上記機能
性無機塗料から形成される塗布硬化被膜と基材との密着
性が高い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 5/00 C09D 5/00 Z 7/12 7/12 Z (72)発明者 中本 彰一 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコーンレジンを主成分とする無機塗料
    中に光半導体と界面活性剤を含有してなり、前記光半導
    体の配合量が、塗料全量中での全縮合化合物換算固形分
    と全光半導体成分と全界面活性剤成分との合計100重
    量部に対し1〜80重量部の割合である、機能性無機塗
    料。
  2. 【請求項2】前記界面活性剤の配合量が、塗料全量中で
    の全縮合化合物換算固形分と全光半導体成分と全界面活
    性剤成分との合計100重量部に対し0.1〜20重量
    部の割合である、請求項1に記載の機能性無機塗料。
  3. 【請求項3】前記シリコーンレジンは、下記(A)成分
    を含むシリコーンレジンである、請求項1または2に記
    載の機能性無機塗料。 (A)成分:一般式R2 Si(OR1 3 で表されるケ
    イ素化合物100重量部に対し、一般式Si(OR1
    4 で表されるケイ素化合物および/またはコロイダルシ
    リカ5〜30000重量部と、一般式R2 2 Si(OR
    1 2 で表されるケイ素化合物0〜60重量部とを含む
    加水分解性混合物(ここでR1 、R2 は1価の炭化水素
    基を示す)の加水分解重縮合物であって、この加水分解
    重縮合物の重量平均分子量がポリスチレン換算で900
    以上になるように調整されているオルガノシロキサンの
    溶液。
  4. 【請求項4】前記シリコーンレジンは、下記(B)、
    (C)および(D)成分を含み、(B)成分においてシ
    リカを固形分として5〜95重量%含有し、かつ、
    (B)成分の原料の加水分解性オルガノシランの少なく
    とも50モル%がm=1のオルガノシランであるシリコ
    ーンレジンである、請求項1または2に記載の機能性無
    機塗料。 (B)成分: 一般式R3 m SiX4-m …(I) で表される(ここでR3 は同一または異種の置換もしく
    は非置換で炭素数1〜8の1価炭化水素基を示し、mは
    0〜3の整数、Xは加水分解性基を示す。)加水分解性
    オルガノシランを、有機溶媒、水またはそれらの混合溶
    媒に分散されたコロイダルシリカ中で、前記加水分解性
    基(X)1モル当量当たり水0.001〜0.5モルを
    使用する条件下で部分加水分解してなる、オルガノシラ
    ンのシリカ分散オリゴマー溶液。 (C)成分: 平均組成式R4 a Si(OH)b (4-a-b)/2 …(II) で表され(ここでR4 は同一または異種の置換もしくは
    非置換で炭素数1〜8の1価炭化水素基を示し、aおよ
    びbはそれぞれ0.2≦a≦2、0.0001≦b≦
    3、a+b<4の関係を満たす数である。)、分子中に
    シラノール基を含有するポリオルガノシロキサンの溶
    液。 (D)成分:硬化触媒。
  5. 【請求項5】前記光半導体は、酸化チタン、酸化亜鉛、
    酸化錫、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化タングステ
    ン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸
    化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化銅、酸
    化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マンガ
    ン、酸化コバルト、酸化ロジウム、酸化ニッケルおよび
    酸化レニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の
    金属酸化物である、請求項1から4までのいずれかに記
    載の機能性無機塗料。
  6. 【請求項6】前記光半導体の、塗料中に分散させる前の
    形態は粉末状またはゾル状である、請求項1から5まで
    のいずれかに記載の機能性無機塗料。
  7. 【請求項7】前記光半導体の、塗料中に分散させる前の
    形態はpH7以下のゾル状である、請求項6に記載の機
    能性無機塗料。
  8. 【請求項8】前記光半導体の表面に金属が担持されてい
    る、請求項1から7までのいずれかに記載の機能性無機
    塗料。
  9. 【請求項9】前記光半導体の表面に担持されている前記
    金属は、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、白金、金、パラ
    ジウム、カドミウム、コバルト、ロジウムおよびルテニ
    ウムからなる群より選ばれた少なくとも1種である、請
    求項8に記載の機能性無機塗料。
  10. 【請求項10】前記界面活性剤は、帯電防止性をも付与
    できる機能を持つものである請求項1から9までのいず
    れかに記載の機能性無機塗料。
  11. 【請求項11】前記界面活性剤は、アニオン系およびノ
    ニオン系からなる群より選ばれた少なくとも1種であ
    る、請求項1から10までのいずれかに記載の機能性無
    機塗料。
  12. 【請求項12】前記界面活性剤は反応性界面活性剤であ
    る、請求項1から11までのいずれかに記載の機能性無
    機塗料。
  13. 【請求項13】前記反応性界面活性剤は、ポリオキシエ
    チレンアリルグリシジルノニルフェニルエ−テルの硫酸
    エステル塩、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニ
    ルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンノニルプロペ
    ニルフェニルエ−テルおよびポリオキシエチレンノニル
    プロペニルフェニルエ−テル硫酸エステルアンモニウム
    塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求
    項12に記載の機能性無機塗料。
  14. 【請求項14】基材の表面に、請求項1から13までの
    いずれかに記載の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10
    μmの塗布硬化被膜からなる塗装層を備えた機能性塗装
    品。
  15. 【請求項15】前記基材は、無機質基材、有機質基材、
    無機有機複合基材、これらの基材のうちのいずれかの表
    面に少なくとも1層の無機物被膜および/または少なく
    とも1層の有機物被膜を有する塗装基材の各単独材料、
    これらのうちの少なくとも2つを組み合わせてなる複合
    材料、および、これらのうちの少なくとも2つを積層し
    てなる積層材料からなる群の中から選ばれている、請求
    項14に記載の機能性塗装品。
  16. 【請求項16】前記基材は、金属、ガラス、ホ−ロ−、
    セラミックス、セメント、コンクリ−ト、木、木材、プ
    ラスチック、無機繊維強化プラスチック、これらの基材
    のうちのいずれかの表面に少なくとも1層の無機物被膜
    および/または少なくとも1層の有機物被膜を有する塗
    装基材の各単独材料、これらのうちの少なくとも2つを
    組み合わせてなる複合材料、および、これらのうちの少
    なくとも2つを積層してなる積層材料からなる群より選
    ばれている、請求項15に記載の機能性塗装品。
  17. 【請求項17】前記塗装基材が表面に有する前記被膜は
    プライマー層である、請求項15または16に記載の機
    能性塗装品。
  18. 【請求項18】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた建物関連部材。
  19. 【請求項19】ガラスである請求項18に記載の建物関
    連部材。
  20. 【請求項20】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた建物用門。
  21. 【請求項21】請求項20に記載の門に使用するための
    門柱。
  22. 【請求項22】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた建物用塀。
  23. 【請求項23】請求項22に記載の塀に使用するための
    部材。
  24. 【請求項24】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた窓。
  25. 【請求項25】採光窓である請求項24に記載の窓。
  26. 【請求項26】請求項24または25に記載の窓に使用
    するための窓枠。
  27. 【請求項27】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた自動車。
  28. 【請求項28】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた機械装置。
  29. 【請求項29】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた道路周辺部材。
  30. 【請求項30】交通標識として用いられる請求項29に
    記載の道路周辺部材。
  31. 【請求項31】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた広告塔。
  32. 【請求項32】請求項1から13までのいずれかに記載
    の機能性無機塗料の厚さ0.01〜10μmの塗布硬化
    被膜を少なくとも一部に備えた照明器具。
  33. 【請求項33】請求項32に記載の照明器具に用いら
    れ、ガラス、樹脂、金属およびセラミックスからなる群
    の中から選ばれた少なくとも1種の材料からなる部材。
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