JPH111713A - 極低Pの高清浄高Ni鋼の製造方法 - Google Patents
極低Pの高清浄高Ni鋼の製造方法Info
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- JPH111713A JPH111713A JP15345097A JP15345097A JPH111713A JP H111713 A JPH111713 A JP H111713A JP 15345097 A JP15345097 A JP 15345097A JP 15345097 A JP15345097 A JP 15345097A JP H111713 A JPH111713 A JP H111713A
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- steel
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- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶鋼成分が [P]≦0.0010%、[S] ≦0.0015
%、鋼中T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppmおよび [H]≦1.
0 ppm であり、スラグ中低級酸化物1%以下である高Ni
([Ni] ≧5.0 %) 鋼の効果的な製造方法を確立する。 【解決手段】向流精錬法により得られた高Ni、低P溶鋼
に対して、鉄系酸化物+媒溶剤を添加する出鋼脱P、取
鍋精錬の酸化期に脱P、同じく還元期に脱硫を行い、そ
してRH処理を順次行う。
%、鋼中T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppmおよび [H]≦1.
0 ppm であり、スラグ中低級酸化物1%以下である高Ni
([Ni] ≧5.0 %) 鋼の効果的な製造方法を確立する。 【解決手段】向流精錬法により得られた高Ni、低P溶鋼
に対して、鉄系酸化物+媒溶剤を添加する出鋼脱P、取
鍋精錬の酸化期に脱P、同じく還元期に脱硫を行い、そ
してRH処理を順次行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、[Ni]:5.0 %以
上、[P] :10 ppm以下の高Ni低P鋼の効果的な製造方法
に関する。詳述すれば、出鋼時および取鍋精錬 (LF)
時に極低P・高清浄化を図り、次いでRH処理する高Ni
低P高清浄鋼の製造方法に関する。
上、[P] :10 ppm以下の高Ni低P鋼の効果的な製造方法
に関する。詳述すれば、出鋼時および取鍋精錬 (LF)
時に極低P・高清浄化を図り、次いでRH処理する高Ni
低P高清浄鋼の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の鋼材に対する厳しい特性要求は、
高清浄鋼を出現させたが、さらに今日では、低温靱性や
強度の点からもNi≧5.0 %以上という高Ni低P鋼につい
ても更なる高清浄化が求められている。しかしながら、
転炉等においてNiを溶解するためには、高温が必要とな
り、一方、高温では低P化は達成できない。逆に、低温
では低P化が可能となるが、今度は高Ni化が達成できな
い。したがって、転炉等で一旦高Ni化し、その後の処理
によって低P化を図る必要がある。
高清浄鋼を出現させたが、さらに今日では、低温靱性や
強度の点からもNi≧5.0 %以上という高Ni低P鋼につい
ても更なる高清浄化が求められている。しかしながら、
転炉等においてNiを溶解するためには、高温が必要とな
り、一方、高温では低P化は達成できない。逆に、低温
では低P化が可能となるが、今度は高Ni化が達成できな
い。したがって、転炉等で一旦高Ni化し、その後の処理
によって低P化を図る必要がある。
【0003】ところで、極低Pあるいは高Ni含有溶鋼を
得る従来技術としては以下のようなものがある。まず、
高Ni含有鋼を製造する方法としては、Fe−Ni合金、金属
Ni塊を転炉 (脱炭炉) 内に投入する方法や、脱炭末期に
Ni酸化物粉末を脱炭炉内に吹き込む方法が提案されてき
た。しかし、これらの方法では、高Ni含有溶鋼は得るこ
とができるが、極低P化は達成できない。
得る従来技術としては以下のようなものがある。まず、
高Ni含有鋼を製造する方法としては、Fe−Ni合金、金属
Ni塊を転炉 (脱炭炉) 内に投入する方法や、脱炭末期に
Ni酸化物粉末を脱炭炉内に吹き込む方法が提案されてき
た。しかし、これらの方法では、高Ni含有溶鋼は得るこ
とができるが、極低P化は達成できない。
【0004】また、極低P鋼を得る方法としては、特開
昭62−6607号公報に示すように、取鍋内に未脱酸溶鋼と
転炉スラグとを流出させ攪拌し脱Pする方法や、特開昭
61−217515号公報に示すように溶銑予備処理を行って
[P] ≦0.010 %とした溶鋼の出鋼時に、CaO-CaF2−ソー
ダ灰系フラックスを添加するか、もしくは特開平7−11
020 号公報に示すように転炉吹錬末期に転炉内にCaF2系
フラックスを添加し、転炉炉底からのガス吹き込み攪拌
により脱Pを行って[P] ≦0.003 %の溶鋼を得る方法
や、または出鋼後の溶鋼にCaO-CaF2-FeO系フラックスを
添加し、これを滓化、攪拌することにより脱Pを行う方
法がある。
昭62−6607号公報に示すように、取鍋内に未脱酸溶鋼と
転炉スラグとを流出させ攪拌し脱Pする方法や、特開昭
61−217515号公報に示すように溶銑予備処理を行って
[P] ≦0.010 %とした溶鋼の出鋼時に、CaO-CaF2−ソー
ダ灰系フラックスを添加するか、もしくは特開平7−11
020 号公報に示すように転炉吹錬末期に転炉内にCaF2系
フラックスを添加し、転炉炉底からのガス吹き込み攪拌
により脱Pを行って[P] ≦0.003 %の溶鋼を得る方法
や、または出鋼後の溶鋼にCaO-CaF2-FeO系フラックスを
添加し、これを滓化、攪拌することにより脱Pを行う方
法がある。
【0005】しかしこれらはいずれも脱Pを目的として
いるため高Ni含有鋼を出鋼時までに溶製できないばかり
でなく、スラグ中での低級酸化物濃度が高く、溶鋼での
清浄性が著しく悪い。
いるため高Ni含有鋼を出鋼時までに溶製できないばかり
でなく、スラグ中での低級酸化物濃度が高く、溶鋼での
清浄性が著しく悪い。
【0006】さらに高Niかつ極低P鋼を溶製する技術と
しては、特開平8−188814号公報に示されるように、S
RP法 (向流精錬法) を利用したものがあり、出鋼時
[P]≦0.001 %かつ[Ni]≧9.0 %の溶鋼を得られるとし
ている。しかし、この技術を用いてもその後の精錬処理
における復Pにより、実際の製品では [P]≦0.005 %程
度となり、安定的に [P]≦0.001 %は得られない上、溶
鋼の清浄性を確保する手段を擁していないため、清浄性
が悪い。
しては、特開平8−188814号公報に示されるように、S
RP法 (向流精錬法) を利用したものがあり、出鋼時
[P]≦0.001 %かつ[Ni]≧9.0 %の溶鋼を得られるとし
ている。しかし、この技術を用いてもその後の精錬処理
における復Pにより、実際の製品では [P]≦0.005 %程
度となり、安定的に [P]≦0.001 %は得られない上、溶
鋼の清浄性を確保する手段を擁していないため、清浄性
が悪い。
【0007】以上のように従来技術では、転炉のみでの
脱P技術では脱Pは不十分であり、また出鋼後に行う脱
P技術はいずれも鉄系酸化物を使用するため溶鋼の清浄
性が悪い。従って、従来技術では高Niかつ極低P鋼([P]
≦0.0010) を安定的に溶製し、かつ高清浄性を実現する
技術はない。
脱P技術では脱Pは不十分であり、また出鋼後に行う脱
P技術はいずれも鉄系酸化物を使用するため溶鋼の清浄
性が悪い。従って、従来技術では高Niかつ極低P鋼([P]
≦0.0010) を安定的に溶製し、かつ高清浄性を実現する
技術はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、LN
Gタンクや原子力発電用のペンストックの材料として最
近着目されている高清浄性を有した極低Pかつ高Ni含有
溶鋼を得るために、好ましくはSRP法で得られる高Ni
([Ni]≧5.0 %) 、低P( [P] ≦0.008 %) の溶鋼を、
LF装置を用いて効率良く脱P、かつ高清浄化し、その
後RH処理を行うことで、更なる高清浄化を図り、最終
的に溶鋼成分が [P]≦0.0010%、[S] ≦0.0015%、鋼中
T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppmおよび [H]≦1.0 ppm で
あり、スラグ中低級酸化物が1%以下であるような高Ni
低Pの高清浄鋼の効果的な製造方法を提供することであ
る。
Gタンクや原子力発電用のペンストックの材料として最
近着目されている高清浄性を有した極低Pかつ高Ni含有
溶鋼を得るために、好ましくはSRP法で得られる高Ni
([Ni]≧5.0 %) 、低P( [P] ≦0.008 %) の溶鋼を、
LF装置を用いて効率良く脱P、かつ高清浄化し、その
後RH処理を行うことで、更なる高清浄化を図り、最終
的に溶鋼成分が [P]≦0.0010%、[S] ≦0.0015%、鋼中
T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppmおよび [H]≦1.0 ppm で
あり、スラグ中低級酸化物が1%以下であるような高Ni
低Pの高清浄鋼の効果的な製造方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的達成のために種々の検討を重ねた結果、以下の知見を
得た。 出鋼までに[Ni]≧5.0 %、[P] ≦0.008 %を確保する
とともに出鋼時に鉄系酸化物とCaF2の混合粉末を出湯流
に添加することにより、容易に極低P範囲まで脱Pでき
る。
的達成のために種々の検討を重ねた結果、以下の知見を
得た。 出鋼までに[Ni]≧5.0 %、[P] ≦0.008 %を確保する
とともに出鋼時に鉄系酸化物とCaF2の混合粉末を出湯流
に添加することにより、容易に極低P範囲まで脱Pでき
る。
【0010】取鍋内でのスラグ−メタル精錬におい
て、酸化期に脱Pを行い、その後、還元期で脱硫を行う
ことで、極低P([P]≦0.0010%) かつ極低硫([S]≦0.00
15%) の溶鋼ができ、さらに脱Pによるスラグ中の低級
酸化物の値を低く抑えることができる。
て、酸化期に脱Pを行い、その後、還元期で脱硫を行う
ことで、極低P([P]≦0.0010%) かつ極低硫([S]≦0.00
15%) の溶鋼ができ、さらに脱Pによるスラグ中の低級
酸化物の値を低く抑えることができる。
【0011】スラグ中の低級酸化物を低く抑えた後R
H脱ガス装置で環流処理を行うことにより、鋼中の介在
物量が著しく減少する。 大気下でのLF処理においても、攪拌用不活性ガス流
量を適正値に制御することにより、[N] ピックアップを
抑えることができる。
H脱ガス装置で環流処理を行うことにより、鋼中の介在
物量が著しく減少する。 大気下でのLF処理においても、攪拌用不活性ガス流
量を適正値に制御することにより、[N] ピックアップを
抑えることができる。
【0012】これらの知見の組み合わせにより、高清浄
性を有する極低Pかつ高Ni含有溶鋼の溶製を可能とする
本発明を完成した。
性を有する極低Pかつ高Ni含有溶鋼の溶製を可能とする
本発明を完成した。
【0013】ここに、本発明は、重量%でNi含有量5.0
%以上、P含有量0.008 %以下の溶鋼の出鋼脱P処理段
階、取鍋精錬段階、そしてRH 脱ガス処理段階を経て行
われる高Ni溶鋼の製造方法であって、前記出鋼脱P処理
段階において鉄系酸化物+媒溶剤を溶鋼流に投入し、脱
P処理とそれに続く取鍋内スラグの除滓を行い、さらに
前記取鍋精錬段階において取鍋内溶鋼に媒溶剤を投入し
て脱Pを行い、次いで金属還元剤を投入して脱硫処理を
行い、そして取鍋内スラグの除滓を行いまたは行わず
に、前記RH脱ガス処理段階においてRH脱ガス処理を
行いスラグ中の低級酸化物(FeO+MnO)≦1%とすること
を特徴とする、鋼中[P] ≦0.0010%、[S]≦0.0015%、
T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppm、[H] ≦1.0 ppm である
高清浄高Ni鋼を製造する方法である。
%以上、P含有量0.008 %以下の溶鋼の出鋼脱P処理段
階、取鍋精錬段階、そしてRH 脱ガス処理段階を経て行
われる高Ni溶鋼の製造方法であって、前記出鋼脱P処理
段階において鉄系酸化物+媒溶剤を溶鋼流に投入し、脱
P処理とそれに続く取鍋内スラグの除滓を行い、さらに
前記取鍋精錬段階において取鍋内溶鋼に媒溶剤を投入し
て脱Pを行い、次いで金属還元剤を投入して脱硫処理を
行い、そして取鍋内スラグの除滓を行いまたは行わず
に、前記RH脱ガス処理段階においてRH脱ガス処理を
行いスラグ中の低級酸化物(FeO+MnO)≦1%とすること
を特徴とする、鋼中[P] ≦0.0010%、[S]≦0.0015%、
T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppm、[H] ≦1.0 ppm である
高清浄高Ni鋼を製造する方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に、本発明での工程の流れを
示し、以下の各工程での詳細を説明する。
示し、以下の各工程での詳細を説明する。
【0015】本発明によれば、(出鋼時脱P) →(LF 脱
P) →(LF 脱硫) →(RH 脱ガス) の各処理工程を経てス
ラグ中の低級酸化物(FeO+MnO)≦1%とするのである。
P) →(LF 脱硫) →(RH 脱ガス) の各処理工程を経てス
ラグ中の低級酸化物(FeO+MnO)≦1%とするのである。
【0016】[出鋼時脱P]本発明における出発溶鋼とし
てはNi含有量5.0 %以上、P含有量0.008 %以下の溶鋼
であれば特に制限はされないが、好ましくはSRP法(
向流精錬法) 等を用いて溶製された高Ni溶鋼を出発溶鋼
とすることが好ましい。
てはNi含有量5.0 %以上、P含有量0.008 %以下の溶鋼
であれば特に制限はされないが、好ましくはSRP法(
向流精錬法) 等を用いて溶製された高Ni溶鋼を出発溶鋼
とすることが好ましい。
【0017】なお、Ni≧5.0 %に制限する理由は、この
ように高Ni鋼の場合には、特に脱Pおよび脱硫が困難で
あるからである。また、P含有量0.008 %以下に限定す
るのは、これを越えるP量が存在していると、それ以降
の脱P処理が困難となり、最終製品でのP≦10ppm 以下
を達成できなくなるおそれがあるばかりでなく、脱P処
理が長びくことにより、溶鋼の清浄性が著しく悪くなっ
てしまうためである。
ように高Ni鋼の場合には、特に脱Pおよび脱硫が困難で
あるからである。また、P含有量0.008 %以下に限定す
るのは、これを越えるP量が存在していると、それ以降
の脱P処理が困難となり、最終製品でのP≦10ppm 以下
を達成できなくなるおそれがあるばかりでなく、脱P処
理が長びくことにより、溶鋼の清浄性が著しく悪くなっ
てしまうためである。
【0018】このようにして用意した溶鋼を、図2に示
すように、取鍋への出鋼時に鉄系酸化物、ならびに媒溶
剤としてのCaO およびCaF2の混合粉末を出湯流に添加
し、スラグの酸素濃度を上昇させることにより、脱Pを
行う。
すように、取鍋への出鋼時に鉄系酸化物、ならびに媒溶
剤としてのCaO およびCaF2の混合粉末を出湯流に添加
し、スラグの酸素濃度を上昇させることにより、脱Pを
行う。
【0019】脱Pは、酸素濃度が高くP吸収能の高いス
ラグを、酸素濃度の高い溶鋼と十分に攪拌することによ
り、容易に起こる。従って、媒溶剤(CaO-CaF2)+鉄系酸
化物を混合した、脱P能が高く、酸素濃度の高い媒溶剤
+鉄系酸化物を、取鍋への出湯流に混合することによ
り、十分な攪拌力を得ることができ、脱Pが起こる。こ
の際、出鋼時の[P] 濃度は0.008 %以下であればよい。
ラグを、酸素濃度の高い溶鋼と十分に攪拌することによ
り、容易に起こる。従って、媒溶剤(CaO-CaF2)+鉄系酸
化物を混合した、脱P能が高く、酸素濃度の高い媒溶剤
+鉄系酸化物を、取鍋への出湯流に混合することによ
り、十分な攪拌力を得ることができ、脱Pが起こる。こ
の際、出鋼時の[P] 濃度は0.008 %以下であればよい。
【0020】媒溶剤の量は、例えば、CaO:5〜8kg/t、
CaF2:2〜4kg/tであり、鉄系酸化物の量は2〜4kg/t
であり、合計で10〜15kg/tである。鉄系酸化物としては
FeO、Fe2O3 等が例示される。
CaF2:2〜4kg/tであり、鉄系酸化物の量は2〜4kg/t
であり、合計で10〜15kg/tである。鉄系酸化物としては
FeO、Fe2O3 等が例示される。
【0021】この[P] ≦0.008 %の溶鋼に対して上記処
理を行うことにより、溶鋼の[P] 濃度はこの段階で0.00
30%程度まで低減できる。また、この処理を行った後の
スラグは取り除く。これは、出鋼脱P後のスラグは、P
濃度が高く復Pの問題があること、また酸素濃度が高く
これを脱酸するには、大量のAl等の還元剤が必要で、コ
ストが高くなるためである。
理を行うことにより、溶鋼の[P] 濃度はこの段階で0.00
30%程度まで低減できる。また、この処理を行った後の
スラグは取り除く。これは、出鋼脱P後のスラグは、P
濃度が高く復Pの問題があること、また酸素濃度が高く
これを脱酸するには、大量のAl等の還元剤が必要で、コ
ストが高くなるためである。
【0022】[LF脱P]図3に、LFでの処理中の[P]
、[S] 、[N] およびスラグ中低級酸化物濃度の推移を
示す。
、[S] 、[N] およびスラグ中低級酸化物濃度の推移を
示す。
【0023】LF処理を用いた脱Pでは、出鋼時のスラ
グを除滓するためもう一度スラグを作る必要がある。こ
のとき添加する媒溶剤は、十分な脱P能と滓化性を兼ね
備える必要がある。滓化が悪いと十分な攪拌を行っても
脱P能が発揮できないからである。従って、ここではCa
O:6〜8kg/t、CaF2:2〜3kg/tを添加する。また脱P
を促進するために、酸素源として1〜2kg/t程度の鉄系
酸化物を添加してもよい。
グを除滓するためもう一度スラグを作る必要がある。こ
のとき添加する媒溶剤は、十分な脱P能と滓化性を兼ね
備える必要がある。滓化が悪いと十分な攪拌を行っても
脱P能が発揮できないからである。従って、ここではCa
O:6〜8kg/t、CaF2:2〜3kg/tを添加する。また脱P
を促進するために、酸素源として1〜2kg/t程度の鉄系
酸化物を添加してもよい。
【0024】脱Pに必要な攪拌力には、不活性ガスによ
る攪拌を使う。不活性ガスの吹き込み方法としては、取
鍋底吹きポーラスレンガを用いるが、望ましい流量は、
0.2〜0.5 Nm3/分である。脱Pを進めるだけなら、ガス
流量は大きいほうが好ましいが、0.5 Nm3/分を超える
と、溶鋼およびスラグの飛散や、スラグ面揺動によるア
ーク電極の溶損が起こるためである。また、溶鋼の酸素
濃度が低いと脱Pが進まないため、Al等の還元剤は用い
ない。
る攪拌を使う。不活性ガスの吹き込み方法としては、取
鍋底吹きポーラスレンガを用いるが、望ましい流量は、
0.2〜0.5 Nm3/分である。脱Pを進めるだけなら、ガス
流量は大きいほうが好ましいが、0.5 Nm3/分を超える
と、溶鋼およびスラグの飛散や、スラグ面揺動によるア
ーク電極の溶損が起こるためである。また、溶鋼の酸素
濃度が低いと脱Pが進まないため、Al等の還元剤は用い
ない。
【0025】これらの媒溶剤を添加し、不活性ガスで攪
拌しながら、アーク加熱することで、スラグ滓化とスラ
グ−メタル攪拌を行う。この処理により、[P] ≦0.0010
%まで低減できる。また、この処理後のスラグは必ずし
も取り除く必要はない。これは、LF処理前の溶鋼が充
分に脱Pされ、かつスラグが新しいことから復Pの恐れ
がないためでる。
拌しながら、アーク加熱することで、スラグ滓化とスラ
グ−メタル攪拌を行う。この処理により、[P] ≦0.0010
%まで低減できる。また、この処理後のスラグは必ずし
も取り除く必要はない。これは、LF処理前の溶鋼が充
分に脱Pされ、かつスラグが新しいことから復Pの恐れ
がないためでる。
【0026】[LF脱硫]脱硫は、酸素濃度が低く、S吸
収能の高いスラグを酸素濃度の低い溶鋼と十分に攪拌す
ることにより、容易に起こる。前述のLF処理による脱
Pは、溶鋼、スラグとも酸素濃度が高い状態で行われる
ため、脱硫を行う場合には還元剤を用いて、脱酸する必
要がある。つまり、溶鋼、スラグの脱酸剤として金属還
元剤である金属Alを1〜2kg/t加え、溶鋼、スラグ脱酸
を行う。また、脱硫時は[N] ピックアップが起こり易い
ことに加え、LF装置は大気圧下でのアーク加熱を用い
ているため、滓化が悪い、スラグ厚が小さい等に起因し
て溶鋼と外気のシールが不十分だと溶鋼の[N] ピックア
ップが大きくなる。そこで、LF処理における脱P終了
後にシール性向上のため滓化性を考慮して、好ましくは
CaO 、CaF2とも3〜4kg/tを添加する。
収能の高いスラグを酸素濃度の低い溶鋼と十分に攪拌す
ることにより、容易に起こる。前述のLF処理による脱
Pは、溶鋼、スラグとも酸素濃度が高い状態で行われる
ため、脱硫を行う場合には還元剤を用いて、脱酸する必
要がある。つまり、溶鋼、スラグの脱酸剤として金属還
元剤である金属Alを1〜2kg/t加え、溶鋼、スラグ脱酸
を行う。また、脱硫時は[N] ピックアップが起こり易い
ことに加え、LF装置は大気圧下でのアーク加熱を用い
ているため、滓化が悪い、スラグ厚が小さい等に起因し
て溶鋼と外気のシールが不十分だと溶鋼の[N] ピックア
ップが大きくなる。そこで、LF処理における脱P終了
後にシール性向上のため滓化性を考慮して、好ましくは
CaO 、CaF2とも3〜4kg/tを添加する。
【0027】脱硫に必要な攪拌力には、不活性ガスによ
る攪拌を使う。不活性ガスの吹込み方法としては、取鍋
底吹きポーラスレンガを用いるが、望ましい流量は、0.
1 〜0.3 Nm3/分である。脱P同様に、脱硫を進めるだけ
であれば、ガス流量は大きい方が好ましいが、ガス流量
が0.3 Nm3/分より大きいと湯面がスラグから出て外気と
接触する面積 (プルムゾーン) が大きくなり、[N] ピッ
クアップが大きくなる。また、0.1 Nm3/分より小さいと
ポーラスレンガの溶鋼詰まりが発生する。
る攪拌を使う。不活性ガスの吹込み方法としては、取鍋
底吹きポーラスレンガを用いるが、望ましい流量は、0.
1 〜0.3 Nm3/分である。脱P同様に、脱硫を進めるだけ
であれば、ガス流量は大きい方が好ましいが、ガス流量
が0.3 Nm3/分より大きいと湯面がスラグから出て外気と
接触する面積 (プルムゾーン) が大きくなり、[N] ピッ
クアップが大きくなる。また、0.1 Nm3/分より小さいと
ポーラスレンガの溶鋼詰まりが発生する。
【0028】これら媒溶剤を添加し、不活性ガスで攪拌
しながら、アーク加熱することで、スラグ、メタル還元
とスラグ−メタル攪拌を行い、[S] ≦0.0015%、スラグ
中低級酸化物 (%FeO+%MnO) ≦1.0 %まで低減できる。
また、脱硫前の溶鋼は[S] ≦0.0040%であればよい。
[N] についてもスラグによる大気とのシールおよび攪拌
用ガス流量適正化により、LF脱硫後で[N] ≦0.0030%
となる。
しながら、アーク加熱することで、スラグ、メタル還元
とスラグ−メタル攪拌を行い、[S] ≦0.0015%、スラグ
中低級酸化物 (%FeO+%MnO) ≦1.0 %まで低減できる。
また、脱硫前の溶鋼は[S] ≦0.0040%であればよい。
[N] についてもスラグによる大気とのシールおよび攪拌
用ガス流量適正化により、LF脱硫後で[N] ≦0.0030%
となる。
【0029】[RH脱ガス]図4にRH脱ガス処理中の
[H] 、[N] およびT.[O] の推移を示す。LF処理は、大
気圧下での処理であるため、溶鋼の[H] 、[N] を除去で
きない。また、スラグ−メタル攪拌を行うため、スラグ
は十分に脱酸され清浄性が高いが、溶鋼中にはスラグ起
因の介在物が多く、清浄性は悪い。そこでRH処理によ
り、[H] 、[N] および鋼中の介在物を除去する。脱[H]
、[N] を行うためには高真空が必要であり、真空度≦
2torrが好ましい。環流のための不活性ガスの流量は、
2.0 〜3.0 Nm3/分が好ましい。2.0 Nm3/分未満では十分
な環流が行えないためであり、3.0 Nm3/分超に上げて
も、環流量は増加せず、浸漬管などの耐火物への損傷が
大きくなり、コストが高くなるためである。また、十分
な脱ガスと脱介在物を行うには、環流時間は10分以上が
必要である。
[H] 、[N] およびT.[O] の推移を示す。LF処理は、大
気圧下での処理であるため、溶鋼の[H] 、[N] を除去で
きない。また、スラグ−メタル攪拌を行うため、スラグ
は十分に脱酸され清浄性が高いが、溶鋼中にはスラグ起
因の介在物が多く、清浄性は悪い。そこでRH処理によ
り、[H] 、[N] および鋼中の介在物を除去する。脱[H]
、[N] を行うためには高真空が必要であり、真空度≦
2torrが好ましい。環流のための不活性ガスの流量は、
2.0 〜3.0 Nm3/分が好ましい。2.0 Nm3/分未満では十分
な環流が行えないためであり、3.0 Nm3/分超に上げて
も、環流量は増加せず、浸漬管などの耐火物への損傷が
大きくなり、コストが高くなるためである。また、十分
な脱ガスと脱介在物を行うには、環流時間は10分以上が
必要である。
【0030】以上の条件にて、RH環流処理を10分以上
行うことで、図4に示すように溶鋼中の[H] 、[N] およ
び介在物が除去され、T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppmお
よび[H] ≦1.0 ppm の高清浄鋼が溶製できる。
行うことで、図4に示すように溶鋼中の[H] 、[N] およ
び介在物が除去され、T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦30 ppmお
よび[H] ≦1.0 ppm の高清浄鋼が溶製できる。
【0031】次に、実施例によって本発明の作用効果を
さらに具体的に説明する。
さらに具体的に説明する。
【0032】
【実施例】本例ではSRP法を用いて溶製された270 ト
ン溶鋼を、図1に示す工程図にしたがって処理し、上記
発明に基づき処理した。その処理条件を表1−1、表1
−2に、そして結果を表2−1、表2−2に示す。
ン溶鋼を、図1に示す工程図にしたがって処理し、上記
発明に基づき処理した。その処理条件を表1−1、表1
−2に、そして結果を表2−1、表2−2に示す。
【0033】
【表1−1】
【0034】
【表1−2】
【0035】
【表2−1】
【0036】
【表2−2】
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば従来技術では製造できなかった、溶鋼成分が[P] ≦0.
0010%、[S] ≦0.0015%、鋼中T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦
30 ppmおよび[H] ≦1.0 ppm であり、スラグ中低級酸化
物が1%以下である高清浄の高Ni([Ni] ≧5.0 %) 含有
鋼が溶製でき、かかる高Ni低P鋼は、特にLNGタンク
用に有用であって、本発明の実用上の意義は大きい。
ば従来技術では製造できなかった、溶鋼成分が[P] ≦0.
0010%、[S] ≦0.0015%、鋼中T.[O] ≦20 ppm、[N] ≦
30 ppmおよび[H] ≦1.0 ppm であり、スラグ中低級酸化
物が1%以下である高清浄の高Ni([Ni] ≧5.0 %) 含有
鋼が溶製でき、かかる高Ni低P鋼は、特にLNGタンク
用に有用であって、本発明の実用上の意義は大きい。
【図1】本発明の処理工程図である。
【図2】出鋼前[P] と出鋼脱P後[P] の関係を示すグラ
フである。
フである。
【図3】LF処理中の成分挙動と鋼中[N] 、[S] 、[P]
濃度との関係を示すグラフである。
濃度との関係を示すグラフである。
【図4】RH処理時間と鋼中[N] 、T.[O] 、[H] 濃度と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%でNi含有量5.0 %以上、P含有量
0.008 %以下の溶鋼の出鋼脱P処理段階、取鍋精錬段
階、そしてRH脱ガス処理段階を経て行われる高Ni溶鋼
の製造方法であって、前記出鋼脱P処理段階において鉄
系酸化物+媒溶剤を溶鋼流に投入し、脱P処理とそれに
続く取鍋内スラグの除滓を行い、さらに前記取鍋精錬段
階において取鍋内溶鋼に媒溶剤を投入して脱Pを行い、
次いで金属還元剤を投入して脱硫処理を行い、そして取
鍋内スラグの除滓を行いまたは行わずに、前記RH脱ガ
ス処理段階においてRH脱ガス処理を行いスラグ中の低
級酸化物(FeO+MnO)≦1%とすることを特徴とする、鋼
中[P] ≦0.0010%、[S] ≦0.0015%、T.[O] ≦20 ppm、
[N] ≦30 ppm、[H] ≦1.0 ppm である高清浄高Ni鋼を製
造する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15345097A JPH111713A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 極低Pの高清浄高Ni鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15345097A JPH111713A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 極低Pの高清浄高Ni鋼の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH111713A true JPH111713A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15562827
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15345097A Pending JPH111713A (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 極低Pの高清浄高Ni鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH111713A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015028191A (ja) * | 2013-07-30 | 2015-02-12 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の脱硫方法 |
| JP2023518615A (ja) * | 2020-04-24 | 2023-05-02 | 南京鋼鉄股▲ふん▼有限公司 | 高リン熔鉄からニッケル系鋼を生産する方法 |
-
1997
- 1997-06-11 JP JP15345097A patent/JPH111713A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015028191A (ja) * | 2013-07-30 | 2015-02-12 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の脱硫方法 |
| JP2023518615A (ja) * | 2020-04-24 | 2023-05-02 | 南京鋼鉄股▲ふん▼有限公司 | 高リン熔鉄からニッケル系鋼を生産する方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030107 |