JPH11180058A - 熱転写記録用シート - Google Patents

熱転写記録用シート

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JPH11180058A
JPH11180058A JP9356816A JP35681697A JPH11180058A JP H11180058 A JPH11180058 A JP H11180058A JP 9356816 A JP9356816 A JP 9356816A JP 35681697 A JP35681697 A JP 35681697A JP H11180058 A JPH11180058 A JP H11180058A
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JP
Japan
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heat
resin
transfer recording
recording sheet
thermal transfer
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Application number
JP9356816A
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English (en)
Inventor
Toshinori Torii
寿紀 鳥居
Hideo Shinohara
秀雄 篠原
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 ベースフィルムの一方の面に耐熱滑性層を設け、他方の
面に色材層を設けた熱転写記録用シートにおいて、該耐
熱滑性層を構成する樹脂系が硬化性樹脂とこれとは非相
容の樹脂とからなり海島構造を示すことを特徴とする熱
転写記録用シート。 【効果】本発明の耐熱滑性層を有する熱転写性記録用シ
ートは、画像欠陥を生じにくくヘッドクリーニング性を
有し、高温多湿条件下での保存時にも層間融着を発生し
ないものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録用シートに関
し、特にプリンタ、ファクシミリ、複写機等のOA端末
機におけるカラー記録やテレビ画像のカラー記録用等に
有利に使用できる熱転写記録用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】カラー記録には、電子写真、インクジェ
ット、感熱転写記録などの種々の方式が検討されている
が、感熱転写記録方式は装置の保守性、操作の容易性な
どの点において、他の方式に比べて有利である。感熱転
写記録方式では、一般にポリエステル等のプラスチック
基材上に色材をバインダー樹脂中に分散させたインキを
塗布した熱転写記録用シートの色材層に、色材受容性樹
脂からなる受像体を重ね合わせ、熱転写記録用シートの
背面をサーマルヘッドで加熱して、熱転写記録用シート
の色材を受像体に転写させることにより記録が行われ
る。かかる方式には、熱溶融性インキを用いる溶融型熱
転写記録方式と、昇華性(もしくは熱移行性)の色素を
含むインキを用いる昇華型熱転写記録方式がある。
【0003】ところで、近年画像形成速度の向上や色濃
度を高める目的から熱転写記録用シートに印加される熱
エネルギー密度が高まる傾向にある。このような技術的
な環境にあって、画像形成時に熱転写記録用シートとサ
ーマルヘッドとの融着を防止したり、高エネルギー密度
での画像形成時に熱転写記録用シートに発生するしわを
低減する目的で、基材のサーマルヘッドと接する面には
より高耐熱性の樹脂からなる滑性層を形成するようにな
ってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような高耐熱性の
樹脂として、ガラス転移温度(Tg)の高い熱可塑性樹
脂や、樹脂系を光硬化性や熱硬化性などにして耐熱性を
向上する工夫がなされている。しかしながら、一般にT
gの高い熱可塑性樹脂は、基材として広く用いられてい
るポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとの
接着性が乏しく、これを改善すべくTgの低い熱可塑性
樹脂をプライマーとして混合すると、十分に耐熱性が向
上しない結果となる。
【0005】一方、硬化性の樹脂系ではPETとの接着
性は良好であるが、サーマルヘッドに付着した微細なゴ
ミを除去する能力(ヘッドクリーニング性)に乏しく、
耐熱滑性層中に微粒子を添加するなどしてこの能力を持
たせている。しかしながら、一般に耐熱滑性層に微粒子
を多量に添加すると、サーマルヘッドとの間の摩擦係数
が高まり滑性が低下する結果となる。
【0006】耐熱滑性層に適切な範囲のTgを有する熱
可塑性樹脂を用いた場合には、画像形成時にサーマルヘ
ッドから印加される熱によって樹脂が軟化し、このとき
の粘着性によってヘッドクリーニング性が発現する。こ
の場合には熱転写記録シートを巻いた状態で高温下に保
存すると、色材層と耐熱滑性層との間で層間粘着が生じ
たり、耐熱滑性層に含有される滑剤が色材層へ移ったり
するという問題がある。本発明は以上の従来技術の問題
点を解決しようとするものであり、即ち、高い耐熱性を
有すると同時にヘッドクリーニング性を有する耐熱滑性
層を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】本発明者は鋭意研究の
結果、熱転写記録用シートの背面層を構成する耐熱滑性
層が、主に硬化性樹脂の硬化物と該硬化性樹脂に非相容
の熱軟化性樹脂とからなる場合に、特には、硬化性樹脂
部からなる連続領域と、熱軟化性樹脂部が互いに独立し
て島状に形成された非連続領域とからなる構造を示す場
合により好適に、上述の目的を達成することを見いだ
し、本発明を完成させるに至った。即ち本発明は、ベー
スフィルムの一方の面に耐熱滑性層を設け、他方の面に
色材層を設けた熱転写記録用シートにおいて、該耐熱滑
性層が主に硬化性樹脂から得られた硬化物とこれとは非
相容の熱軟化性樹脂からなる熱転写記録用シートを提供
するものである。
【0008】本発明における硬化性樹脂とは、物理的ま
たは化学的な刺激によって架橋反応を生じ三次元無限網
目構造を形成し得る樹脂であり、架橋剤、反応開始剤等
により架橋しうる反応性樹脂、あるいは反応性モノマー
(オリゴマー)を示す。硬化性樹脂としては1分子内に
2個以上の水酸基、アミノ基などの活性水素を有する樹
脂が好ましく、これらは2官能性以上のポリイソシアネ
ートにより硬化させて用いられる。活性水素含有樹脂の
具体例としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルア
セタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトア
セタールなどのポリビニルアルコールのケタール化物、
変性セルロースやアクリルポリオール、ポリエステルポ
リオール、ポリエーテルポリオール、ポリアクリルアミ
ドなどがあげられる。また、硬化に用いられるポリイソ
シアネートは公知の接着剤やポリウレタンの合成に使用
されているいずれのジイソシアネート、トリイソシアネ
ートなどのポリイソシアネートでよく、例えば、パラフ
ェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシ
アネート、2,6−トルエンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジ
イソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、4,4’,4”−トリメチル3,3’,2’−トリ
イソシアネート−トリフェニルシアヌレートなどや、プ
ロピレングリコールとトリレンジイソシアンートとの化
合物、トリメチロールプロパンとトルエンジイソシアネ
ートとの化合物などがあげられる。
【0009】その他の硬化性樹脂としては、光ラジカル
発生剤による単官能性アクリレートと多官能性アクリレ
ートとの混合物の硬化反応、側鎖に不飽和結合を有する
高分子と多官能性アクリレートとの硬化反応、光カチオ
ン発生剤によるエポキシ樹脂の硬化反応を始め種々の公
知の架橋反応によって硬化し得る樹脂を用いることがで
きる。本発明において用いられる熱軟化性樹脂とは、上
記硬化性樹脂に対して塗布液の状態で非相容性を示すも
のであれば良く、特に限定されるものではない。熱硬化
性樹脂としては、線状高分子化合物、グラフト高分子化
合物、星形高分子化合物等を示し、その分子量は通常
1,000〜100,000、より好適には5,000
〜30,000の範囲である。熱硬化性樹脂のガラス転
移温度(Tg)は20〜100℃の範囲が好ましく、よ
り好適には40〜70℃である。より具体的には、ベー
スフィルムであるポリエチレンテレフタレート(PE
T)の化学構造と類似したポリエステルが好適に用いら
れる。このような高分子化合物を用いることにより、基
材のPETフィルムとの接着性をより向上させることが
できる。
【0010】本発明の耐熱滑性層はこれらの硬化性樹脂
部が連続領域を形成し、熱軟化性樹脂部が互いに独立し
て島状に非連続領域を形成しこの海島構造により、良好
なヘッドクリーニング性を発現させる。すなわち、従来
のように硬化性樹脂と他の樹脂を混合した場合、その相
容性が良い場合には、硬化物は相互進入高分子網目を形
成するためヘッドクリーニング性が効果的に発現しな
い。つまり、硬化性樹脂に対して添加した熱軟化性樹脂
が非相容であることで、熱軟化性樹脂の局所濃度が高い
領域が互いに独立して存在して海島構造を形成する確率
が高くなり、この構造の島状の領域が画像形成時に選択
的に粘着性を発生しサーマルヘッドに付着する微細なゴ
ミを取り去り、良好なヘッドクリーニング性が生じるも
のである。このため両樹脂は非相容であることが要求さ
れる。ここで、島状の非連続領域とは光学顕微鏡を用い
て観察される範囲での相分離である。本発明の熱軟化性
樹脂の島状領域の形状は円形であり、また、上方から観
察した場合の最大径は0.1〜20μm、更には、0.
05〜20μmであることがヘッドクリーニング性の点
からも好適である。また、硬化性樹脂とこれとは非相容
の熱軟化性樹脂との混合重量比は98/2〜70/30
(硬化性樹脂/熱軟化性樹脂)の範囲が好適に使用され
る。
【0011】本発明の耐熱滑性層において用いられる滑
剤は、酸型燐酸エステル、塩型燐酸エステルや亜燐酸エ
ステル類、(変性)シリコーン類、フッ素系界面活性
剤、高級脂肪酸エステル類、金属石鹸等を適宜用いるこ
とができる。また、前述の滑剤の色材層への移行を低減
する目的で、シリカ、雲母、タルク、炭酸カルシウム、
酸化チタン等の不定形無機粒子やフッ素樹脂系、シリコ
ーン樹脂系、ベンゾグアナミン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の真球状または不定形の微粒子を用いること
ができる。このとき微粒子の平均粒子径は0.5μm〜
3μmが好ましい。さらに、耐熱滑性層の摩擦係数を適
切なものとしヘッドクリーニング性を向上させるため
に、前述の不定形無機微粒子を併用することもでき、こ
の場合の平均粒子径は0.01〜0.2μmである。
【0012】耐熱滑性層の塗布量は、一般に乾燥膜厚で
0.1〜2μmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜
2μmである。中でも、粒子を添加した場合の塗布量は
大きい方の粒子の平均粒子径の50〜90%とすること
が好ましい。活性水素含有樹脂を硬化剤で硬化させてな
る耐熱滑性層は、塗布乾燥時の熱だけでは十分な架橋密
度が得られないため、一般に40℃以上の温度で数時間
〜数日の熟成を行ない膜強度を向上させる。
【0013】本発明におけるベースフィルムとしては、
特に限定されるものではなく、二軸延伸ポリチレンテレ
フタレートフィルムを用いることが好ましいが、ポリエ
チレンナフタレートフィルム、芳香族ポリアミドフィル
ム等の耐熱性に優れたフィルムを用いることも有効であ
る。ベースフィルムに関しては、耐熱滑性層や色材層と
の接着性を向上させる目的でコロナ放電処理を施した
り、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニ
ルアルコール系樹脂、ウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン系樹脂などによる下引きコート処理を行っても良い。
【0014】ベースフィルムの厚みに特に制限はない
が、2〜10μmが好適である。熱転写記録用シートの
ベースフィルム上の耐熱滑性層とは反対面に設けられる
色材層の形成方法は、特に限定されるものではなく、例
えば、昇華型感熱転写記録用シートの場合には、昇華ま
たは熱拡散性色素と耐熱性の良好なバインダー樹脂を、
適当な溶媒に溶解あるいは分散させてインキを調製し、
このインキをベースフィルムに塗布、乾燥させて形成す
ることができ、また溶融型熱転写記録用シートの場合に
は、顔料または色素などの色材を熱溶融性物質中に、必
要に応じて溶媒を用いて溶解あるいは分散させてインキ
を調製し、このインキをベースフィルムに塗布、乾燥し
て形成することができる。
【0015】昇華型熱転写記録用シートに用いられる昇
華または熱拡散性色素としては、アゾ系、アントラキノ
ン系、スチリル系、ナフトキノン系、キノフタロン系、
アゾメチン系、クマリン系、および縮合多環系などの種
々の非イオン性の色素が用いられ、またバインダー樹脂
としては、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアリ
レート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂およびアセチルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどの
ようなセルロース系樹脂などが用いられる。溶剤として
は、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどの
エステル系溶剤;イソプロパノール、ブタノール、メチ
ルセロソルブなどのアルコール系溶剤;ジオキサン、テ
トラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;ジメチルホル
ムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶剤な
どが用いられる。
【0016】溶融型熱転写記録用に用いられる色材とし
ては、例えば顔料としてカーボンブラックのような無機
顔料;アゾ系、縮合多環系などの各種有機顔料が用いら
れ、また色素として例えば、酸性染料、塩基性染料、油
溶性染料、金属錯塩染料などが用いられる。又、熱溶融
性物質としては融点が40〜120℃の固体または半固
体物質が好ましく、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックス、カルナバワックス、モンタンワック
ス、木ロウ、油脂系合成ワックスなどが挙げられる。溶
剤としては、前記の昇華型熱転写記録用シートの場合と
同様のものが挙げられる。
【0017】上記の色材層用インキの中には上記成分の
他に、必要に応じて有機または無機の非昇華性粒子、分
散剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、酸化
防止剤、粘度調節剤、pH調整剤、潤滑剤などの添加剤
を添加してもよい。これら色材層用インキは、耐熱滑性
層と同様の塗布方法により塗設されればよく、塗布膜厚
は乾燥膜厚で0.1〜5μmが適当である。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本実施例はその要旨を超えない限り、本発明を
何等限定するものではない。
【0019】実施例1 (a)熱転写記録用シートの作製 エスレックKS−1(ポリビニルアセタール樹脂、分子
量約30,000、アセタール化度70mol%以上、
アセチル基3mol%以下、積水化学工業株式会社製)
40重量部、バイロン200(飽和ポリエステル樹脂、
分子量15,000〜20,000、Tg67℃、東洋
紡績株式会社製)10重量部、およびフォスペア−41
(酸型燐酸エステルアミン塩、堺化学工業株式会社製)
50重量部をトルエンと2−ブタノンと(1:1)の混
合溶媒710重量部に攪拌溶解した。これに対し硬化剤
であるマイテックGP105A(ポリイソシアネート、
固形分率75%、三菱化学株式会社製)80重量部を混
合し耐熱滑性層用塗布液を得た。硬化剤添加前後の溶液
においては、いずれも樹脂の相分離が確認された。な
お、液中の樹脂の相分離の観測評価は溶液の濁度により
目視で行なった。
【0020】この液を厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルムに湿潤膜厚が約6μmに
なるように塗工し、130℃で5秒間乾燥し1.1μm
厚の耐熱滑性層を形成し、得られた耐熱滑性層を光学顕
微鏡で500倍に拡大し、観察したところ、島状領域が
確認され、その最大径は7μmであった。次いで60℃
において3日間の熟成を行い、このフィルムの耐熱滑性
層の反対面に、赤色系昇華性色素(カラーインデック
ス、ディスパースレッド60)4重量部、フェノキシ樹
脂10重量部、メチルエチルケトン90重量部、イソプ
ロパノール10重量部からなるインキを塗布乾燥し、
1.0μm厚の色材層を形成し、熱転写記録用シートを
作成した。
【0021】(b)受像体の作製 TR−220(飽和ポリエステル樹脂、日本合成化学工
業株式会社製)10重量部、KF393(アミノ変性シ
リコーンオイル、信越化学工業株式会社製)0.5重量
部、メチルエチルケトン15重量部、トルエン15重量
部からなる液を合成紙(商品名:ユポFPG150、王
子油化合成紙株式会社製)にワイヤーバーで塗布、乾燥
し(乾燥膜厚5.1μm)、さらにオーブン中で90℃
で20分間熱乾燥することにより受像体を作製した。
【0022】(c)評価 (熱転写記録試験)前記(a)の様にして作製した熱転
写記録用シートの色材層面と、前記(b)の方法で作製
した受像体の樹脂塗布面とを重ねた(熱転写記録試験
片)。これに6ドット/mmの発熱抵抗体密度を有する
部分グレース型ラインサーマルヘッドを記録用シートの
耐熱滑性層面の側から2kgfの力で押しつけ、0.4
W/ドットの電力を連続的に11m秒周期で10m秒間
印加して熱転写記録を行った。表−1にカラーシートの
伸びに起因する画像欠陥(スマイル)の有無に関する結
果を示した。
【0023】(ヘッドクリーニング性の試験)上記熱転
写記録試験と同様の方法にて転写記録を行う際に、1枚
目の熱転写記録試験片の耐熱滑性層の側に直径1μm長
さ2mmの人工ゴミを少量散布し熱転写記録を行った
後、2枚目以降の熱転写記録試験片には人工ゴミを散布
せずに同条件で熱転写記録を行った。2枚目以降の試験
片に人工ゴミに由来する色濃度の低下した筋の発生の有
無で、ヘッドクリーニング性の評価を行い、その結果を
表−1に示した。ここで、2枚目、3枚目の試験片に筋
が発生していないものはヘッドクリーニング性が「有
り」、2枚目に筋が発生し、3枚目には筋が発生しない
ものはクリーニング性が「低い」、2枚目、3枚目いず
れも筋が発生するものをクリーニング性が「無し」とし
た。
【0024】(保存性評価試験)前記(a)の様にして
作製した熱転写記録用シートを外径1cmのプラスティ
ック管に巻き付け、温度50℃、相対湿度90%の環境
下に3日間保存した。次いで、熱転写記録試験と同様の
条件で画像欠陥の有無、及び色材層と耐熱滑性層との層
間融着の有無の評価を行った。この結果を表−1に示し
た。
【0025】実施例2 上述の耐熱滑性層に下記のタルク粒子を添加した以外は
実施例1と同様に耐熱滑性層を作製した。即ち、実施例
1の(a)に記載の硬化剤マイテックGP105Aを添
加する前の溶液に、LMS#200(タルク、平均粒径
1.5μm、富士タルク工業社製)10重量部を添加
し、ペイントシェーカーで1時間分散した。この分散液
に対し硬化剤であるマイテックGP105Aの80重量
部を混合し耐熱滑性層用塗布液を得た。次いで実施例1
と同様の方法によって耐熱滑性層(乾燥膜厚1.1μ
m)および色材層を形成し、実施例1と同様に評価を行
った。上記の耐熱滑性層用塗布溶液では樹脂の相分離は
確認されたが、作成した耐熱滑性層には光学顕微鏡で確
認できる大きさの島状領域は観察できなかった。
【0026】実施例3 実施例1で作製した熱転写記録用シートにおいて耐熱滑
性層に対する熟成を施さない以外は実施例1と同様に熱
転写記録用シートを作成し、評価を行った。
【0027】実施例4 滑剤に下記の変性シリコーンオイルを用いた以外は実施
例1と同様に耐熱滑性層を作製した。即ち、実施例1の
(a)に記載の硬化剤マイテックGP105Aを添加す
る前の溶液でフォスペア−41を溶解する代わりにKF
−865(アミノ変性シリコーンオイル、アミン当量
4,400g/mol、粘度90cSt(25℃)、信
越化学工業株式会社製)10重量部を溶解し、それ以降
は実施例1の(a)と同様の方法によって耐熱滑性層
(乾燥膜厚1.1μm)および色材層を形成し、実施例
1と同様に評価を行った。上記の溶液では樹脂の相分離
は確認されたが、作成した耐熱滑性層には光学顕微鏡で
確認できる大きさの島状領域は観察できなかった。
【0028】実施例5 活性水素含有樹脂としてポリビニルアセタールを用いる
代わりにポリビニルブチラールを用いた以外は実施例1
と同様に耐熱滑性層を作成した。即ち、実施例1の
(a)に記載の硬化剤マイテックGP105Aを混合す
る前の溶液でエスレックKS−1を溶解する代わりにエ
スレックBX−1(ポリビニルブチラール樹脂、水酸基
約33mol%、アセチル化度3mol%以下、積水化
学工業株式会社製))40重量部を溶解し、それ以降は
実施例1の(a)と同様の方法によって耐熱滑性層(乾
燥膜厚1.1μm)および色材層を形成し、評価用の熱
転写記録用シートを得、実施例1と同様に評価を行っ
た。
【0029】比較例1 熱軟化性樹脂を含有しない以外は実施例1と同様に耐熱
滑性層を作成した。即ち、エスレックKS−1 40重
量部およびフォスペア−41 50重量部をトルエンと
2−ブタノンと(1:1)の混合溶媒665重量部に攪
拌溶解した。これ以降は実施例1の(a)と同様の方法
によって耐熱滑性層(乾燥膜厚1.1μm)および色材
層を形成し、評価用の熱転写記録用シートを得、実施例
1と同様に評価を行った。
【0030】比較例2 比較例1の耐熱滑性層に2種類の粒子を添加した耐熱滑
性層を作製した。即ち、比較例1の硬化剤マイテックG
P105Aを添加する前の溶液に、トレフィルR−93
0(球状シリコーン樹脂粒子、平均粒径1.0μm、東
レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)の10重
量部とアエロジルR−972(不定形シリカ微粒子、平
均粒径16nm、日本アエロジル株式会社製)の5重量
部とを添加し、ペイントシェーカーで2時間分散した。
この分散液に対し硬化剤であるマイテックGP105A
の80重量部を混合し耐熱滑性層用塗布液を得た。これ
以降は実施例1の(a)と同様の方法によって耐熱滑性
層および色材層を形成し、評価用の熱転写記録用シート
を得、実施例1と同様に評価を行った。
【0031】比較例3 イソシアネートを加えずに熱硬化性樹脂を硬化させない
耐熱滑性層を作成した。エスレックKS−1の80重量
部、バイロン200の20重量部、およびフォスペア−
41の12重量部を、トルエンと2−ブタノンと(1:
1)の混合溶媒510重量部に攪拌溶解した。この液を
厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルムに湿潤膜厚が約6μmになるように塗工し、1
30℃で5秒間乾燥し1.1μm厚の耐熱滑性層を形成
した。この背面層に対しては熟成は行わなかった。この
フィルムの耐熱滑性層の反対面に赤色系昇華性色素(カ
ラーインデックス、ディスパースレッド60)4重量
部、フェノキシ樹脂10重量部、メチルエチルケトン9
0重量部、イソプロパノール10重量部からなるインキ
を塗布乾燥し、1.0μm厚の色材層を形成し、評価用
の熱転写記録用シートを得、実施例−1と同様に評価を
行った。
【0032】実施例6 非相容性樹脂としてよりTgの高い熱硬化性樹脂を含有
した以外は実施例1と同様に耐熱滑性層を作成した。即
ち、エスレックKS−1(ポリビニルアセタール樹脂、
分子量約30,000、アセタール化度70mol%以
上、アセチル基3mol%以下、積水化学工業株式会社
製)40重量部、バイロン290(飽和ポリエステル樹
脂、分子量20,000〜25,000、Tg77℃、
東洋紡績株式会社製)10重量部、およびフォスペア−
41(酸型燐酸エステルアミン塩、堺化学工業株式会社
製)50重量部をトルエンと2−ブタノンと(1:1)
の混合溶媒710重量部に攪拌溶解した。これに対し硬
化剤であるマイテックGP105A(ポリイソシアネー
ト、固形分率75%、三菱化学株式会社製)80重量部
を混合し耐熱滑性層用塗布液を得た。さらに、前記の実
施例1の(a)と同様の方法によって耐熱滑性層および
色材層を形成し、評価用の熱転写記録用シートを得、実
施例1と同様に評価を行った。
【0033】
【表1】 表−1 評価結果 ──────────────────────────────────── 海島 島状領域 画像欠陥 ヘッドクリ 保存後の 構造 最大径 保存前 保存後 ーニング性 層間融着 ──────────────────────────────────── 実施例1 有り 7μm 無し 無し 有り 無し 実施例2 無し − 無し 無し 有り 無し 実施例3 有り 6μm 無し 無し 有り やや発生 実施例4 無し − 無し 無し 有り 無し 実施例5 有り 12 μm 無し 無し 有り 無し 実施例6 有り 20 μm 無し 無し 低い 無し 比較例1 無し 無し 無し 無し 無し 比較例2 無し 無し 無し 無し 無し 比較例3 有り 7μm 無し 評価不可能 有り 発生 ────────────────────────────────────
【0034】結果のまとめ 比較例1および2に見るように、硬化性樹脂とは非相容
の熱軟化性樹脂であるバイロン200を含有しない耐熱
滑性層ではクリーニング性が発現せず、また、比較例3
に見るように、硬化剤を添加せず樹脂が硬化する要件を
満たさない場合には、高温多湿条件下に保存すると色材
層と耐熱滑性層との間で層間融着が発生する。以上よ
り、ヘッドクリーニング性と保存性とを同時に満足する
ためには、熱硬化性樹脂と熱軟化性樹脂との混合樹脂系
が必須となることがわかる。
【発明の効果】本発明の耐熱滑性層を有する熱転写性記
録用シートは、画像欠陥を生じにくくヘッドクリーニン
グ性を有し、高温多湿条件下での保存時にも層間融着を
発生しないものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルムの一方の面に耐熱滑性層
    を設け、他方の面に色材層を設けた熱転写記録用シート
    において、該耐熱滑性層が主に硬化性樹脂の硬化物と該
    硬化性樹脂に非相容の熱軟化性樹脂からなることを特徴
    とする熱転写記録用シート。
  2. 【請求項2】 硬化性樹脂部が連続領域を形成し、熱軟
    化性樹脂部が互いに独立して島状に非連続領域を形成
    し、該島状領域の最大径が0.05〜20μmであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録用シート。
  3. 【請求項3】 熱軟化性樹脂がガラス転移温度40〜7
    0℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    熱転写記録用シート。
  4. 【請求項4】 硬化物が活性水素含有樹脂からなる硬化
    性樹脂を用いてポリイソシアネートで硬化させてなる請
    求項1ないし3いずれかに記載の熱転写記録用シート。
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