JPH1118903A - プラスチック成形品およびその製造方法 - Google Patents

プラスチック成形品およびその製造方法

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JPH1118903A
JPH1118903A JP9180018A JP18001897A JPH1118903A JP H1118903 A JPH1118903 A JP H1118903A JP 9180018 A JP9180018 A JP 9180018A JP 18001897 A JP18001897 A JP 18001897A JP H1118903 A JPH1118903 A JP H1118903A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品用の金型コストを安価に抑える。 【解決手段】 加熱溶融した熱可塑性合成樹脂を所定の
金型のキャビティ内に供給することによって得られるプ
ラスチック成形品であって、左右の一方に前後方向に向
けて突出した係合突片28が設けられている一方、他方
の対称位置に係合突片28に対応する係合孔29が凹設
された単位成形品が備えられ、この単位成形品の一対
を、各係合突部が対応した係合孔29に係合するように
前後方向に合体することによってハンガー枠体1が形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形等によっ
て製造されるプラスチック成形品およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図8に示すような実開平7−39
658号公報によって開示された合成樹脂製の成形品が
知られている。この成形品は、衣類Cを多段で吊持する
ように構成された多段式のハンガー100であり、水平
杆210および一対の腕部220からなる逆U字形状の
ハンガー枠体200と、このハンガー枠体200の上部
に上方に向かって突設されたフック400と、上記一対
の腕部220間に水平に配設された衣類Cを吊り掛ける
複数の吊持杆300とから構成されている。
【0003】上記両腕部220の対向面には上記吊持杆
300を着脱可能に係止する係止手段が設けられてい
る。この係止手段は各腕部220の対向面に突設され、
かつ、上方に向かって開いた係止凸部230から構成さ
れている。この係止凸部230は、上面部から下方に向
かって吊持杆300のキャップ体320を嵌入する係止
溝231が形成されており、吊持杆300は、各キャッ
プ体320を水平方向で対向した各係止凸部230の係
止溝231に嵌め込むことによって一対の腕部220間
に架橋されるようになっている。
【0004】このような多段式のハンガー100は、材
料コストの低減を図り、かつ、取り扱いの容易さを考慮
して軽量化されているのが好ましい。軽量化の方策とし
ては、内部が空洞に形成されるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な成形品(ハンガー枠体200)は、非常に複雑な外観
形状を呈しているばかりか、内部が中空に形成されてい
るため、例えば多段式のハンガー100を射出成形法で
製造しようとすれば、金型が非常に複雑なものになる。
また、射出成形においては、図8の二点鎖線で示す部分
でハンガー枠体200を前後に二分した一対の半割れ品
をそれぞれ成形する必要があり、しかも一方の半割れ品
にはパーティング面に突部を形成するとともに、他方の
半割れ品にはパーティング面に上記突部が係合される凹
部を設けなければならず、一つの成形品をつくるのに2
種類の金型を用意する必要があり、これによって金型の
コストが嵩み、製造コストがアップするという問題点を
有している。
【0006】そのようなことから、実開平7−3965
8号公報によって開示されたものは、金型に高精度が要
求されない吹き込み成形法によって製造されている。因
に、この吹き込み成形法は、ハンガー枠体200の外観
形状だけを備えたキャビティを有する金型内に加熱溶融
した合成樹脂原料を装填してからキャビティ内にガスを
吹き込むことにより溶融原料を膨張させてキャビティ形
状に沿った成形品を製造する方法である。
【0007】しかしながら、このような吹き込み成形法
においては、得られ成形品の厚み寸法が均一にならず、
これによって成形品には部分的に構造上弱い部分が発生
し易くなり、均質な成形品を得ることが困難であるとい
う問題点を有している。
【0008】かかる問題点を解消するためには、樹脂原
料を加圧しながら供給してキャビティ内に満たすことに
より成形品にする射出成形法の採用が望ましい。すなわ
ち、射出成形法によれば、キャビティ形状の設定のみで
成形製品の厚み寸法を均一にしたり、部分的に厚い部分
を形成させる等の肉厚設定を自由に行い得るが、上記の
ように金型が複雑になるとともに、二つの金型が必要に
なって装置コストが嵩むという二律背反の問題点が生じ
る。
【0009】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、内部が中空の射出成形品で
ありながら、一つの金型で済ませることが可能であり、
これによって金型コストを抑えた上で射出成形により製
造し得るプラスチック成形品およびその製造方法を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
プラスチック成形品は、加熱溶融した熱可塑性合成樹脂
を所定の金型のキャビティ内に供給することによって得
られる単位成形品の一対を、ぞれぞれのパーティング面
を合わせることによって得られるプラスチック成形品で
あって、上記単位成形品は、パーティング面が上下方向
に延びる中心線を基準にして左右に点対称に形成され、
上記パーティング面の上記中心線を基準にした点対称位
置の一方に前後方向に向けて突出した係合突片が設けら
れている一方、他方の点対称位置に上記係合突片に対応
した係合凹部が凹設され、上記単位成形品の一対が、各
係合突部を対応した係合凹部に係合させることによって
前後方向に合体されて形成されていることを特徴とする
ものである。
【0011】本発明の請求項2記載のプラスチック成形
品の製造方法は、加熱溶融した熱可塑性合成樹脂からな
る原料樹脂を上型と下型とからなる金型のキャビティ内
に供給することによってプラスチック成形品を製造する
プラスチック成形品の製造方法であって、前後方向に延
びる中心線を基準にして上記上型の左右の一方に上下方
向に向けて突出した突部を設ける一方、上記下型の点対
称位置に上記突部に対応した凹部を有する金型を用い、
この金型の上型と下型とを合わせることによって形成さ
れたキャビティ内に上記原料樹脂を供給することによっ
て上記突部に対応した部分に係合凹部を形成させるとと
もに、上記凹部に対応した部分に係合突部を形成させた
単位成形品を得、この単位成形品の一対を、各係合突部
が対応した係合凹部に係合するように合わせることを特
徴とするものである。
【0012】本発明のプラスチック成形品およびその製
造によれば、一種類の金型を用いて得られた一の単位成
形品を、他の単位成形品にそれぞれのパーティング面を
合わせるようにして合体させることにより、一の単位成
形品の係合突部が他の単位成形品の係合凹部に内嵌する
とともに、一の単位成形品の係合凹部が他の単位成形品
の係合突部に外嵌してそれぞれ係合し、両単位成形品が
相互に結合されたプラスチック成形品が形成される。そ
して、得られたプラスチック成形品は、中心線周りに点
対称に形成されている。
【0013】このように、一つの金型で同一形状の単位
成形品を多数成形してパーティング面同士を相互に当接
させることで、中心線周りに点対称に形成されるプラス
チック成形品が得られるため、従来のように2種類の金
型を用いて2種類の単位成形品をつくり、異なった種類
の間で一つずつを組み合わせて成形品を得る場合に比較
して金型を半減することが可能であり、これによって金
型コストの低減化を図ることができる。特に、内部が空
洞であったり、多くの凹凸が複雑に形成されるようなプ
ラスチック成形品を射出成形する場合には、金型コスト
低減化の効果が顕著である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図面を基に詳細に
説明する。なお、本実施形態においては、プラスチック
成形品として多段式ハンガーを挙げている。図1は、本
発明に係る多段式ハンガーの一実施形態を示す分解斜視
図であり、図2は、その組立て斜視図である。なお、図
1および図2において、X−X方向を幅方向、Y−Y方
向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を
右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
【0015】これらの図に示すように、本発明に係る多
段式ハンガー10(プラスチック成形品)は、逆U字形
状を呈したハンガー枠体1と、このハンガー枠体1に着
脱自在に装着されるハンギングロッド3と、上記ハンガ
ー枠体1に取り付けられるフック部材4とを備えた基本
構成を有している。上記ハンガー枠体1は、図2に示す
ように、水平方向に延びる横杆12と、この横杆12の
両端部から垂下した幅方向一対の縦杆13とからなって
いる。かかる多段式ハンガー10は、外観形状が前後お
よび左右でそれぞれ対称に形成されている。
【0016】このようなハンガー枠体1は、同一形状の
一対の単位成形品2を、成形時のパーティング面11が
互いに当接するように合わせられて形成されている。な
お、パーティング面11とは、所定の金型を用いて単位
成形品2を射出成形する際に、上型と下型との当接面の
直ぐ内側に形成される面のことであり、二つの単位成形
品2のパーティング面11同士を相互に当接させること
によってハンガー枠体1が形成される。
【0017】上記単位成形品2は、水平方向に延びる半
割れ水平杆21と、この半割れ水平杆21の両端部から
垂下した一対の半割れ垂直杆22とからなっている。上
記横杆12は、前後の半割れ水平杆21がそれぞれのパ
ーティング面11を当接させた状態で結合されることに
よって形成され、上記縦杆13は、前後の半割れ垂直杆
22がそれぞれのパーティング面11を当接させた状態
で結合されることによって形成されている。
【0018】かかる単位成形品2は、断面形状が略同一
厚み寸法を備えた円弧状に形成され、これによって前後
方向の一方の面に、単位成形品2の全長に亘った断面視
で円弧状の凹溝23が形成され、前後の単位成形品2が
パーティング面11同士の接合によって合体した状態
で、ハンガー枠体1内に前後の凹溝23からなる空洞1
4が形成されるようになっている。
【0019】上記半割れ水平杆21の中央部には、上方
に膨出した半割れ膨出部24が設けられ、前後の単位成
形品2が合体された状態で横杆12の上部に正面視で上
に凸の円弧状の膨出部15が形成されるようになってい
る。この膨出部15に上記フック部材4が装着されてい
る。
【0020】また、幅方向一対の半割れ垂直杆22の対
向面には、互いに対向する方向に突設された半割れ支持
突片25が、上下方向に等ピッチで複数個設けられてい
る。各半割れ支持突片25は、半割れ水平杆21の対向
面に向かってL字形状を呈し、前後の単位成形品2が合
体された状態で、前後の半割れ支持突片25が合わされ
ることにより、それらで上方に向かって開いたU字溝1
6aを有するロッド支持部16が形成されるようになっ
ている。従って、前後の単位成形品2が合体されて形成
したハンガー枠体1の幅方向一対の各U字溝16aにハ
ンギングロッド3の両端部を嵌め込むことによって、図
2に示すように、幅方向一対の縦杆13間にハンギング
ロッド3が装着された状態になる。
【0021】図3は、後方に位置した図1に示す単位成
形品2の部分拡大斜視図であり、図4は、前方に位置し
た図1に示す単位成形品2の部分拡大斜視図である。ま
た、図5は、図2のA−A線断面図であり、図6は、図
2のB−B線断面図である。まず図3に示すように、単
位成形品2の凹溝23には、半割れ水平杆21の中央部
に凹溝23内に向かって膨出した中央膨出部26が形成
されているとともに、中央膨出部26の幅方向両端部に
対して若干離間した位置から左右の半割れ垂直杆22の
下端部に向けて凹溝23内に膨出された幅方向一対の膨
出条27とが設けられている。これら中央膨出部26お
よび膨出条27が形成されることによって半割れ垂直杆
22の表面側には、図4に示すように、陥没部17およ
び化粧溝18が凹設されている。特に上記化粧溝18に
よってハンガー枠体1の外観がデザイン的に優れたもの
になっている。また、上記陥没部17は、化粧板17a
によって閉止され、これによってハンガー枠体1の外観
の見苦しさが解消されるようにしている。
【0022】上記中央膨出部26は、ハンガー枠体1の
上下方向に延びる中心線Lに対して左右対称の第1中央
膨出部26aと第2中央膨出部26bとからなっている
とともに、上記膨出条27は、中心線Lに対して左右対
称の第1膨出条27aと第2膨出条27bとからなって
いる。
【0023】そして、第1中央膨出部26aには、図3
の前方に向けて二股状の係合突片28(二股状係合突片
281)および板状の係合突片28(板状係合突片28
3)が前方に向けて突設されている一方、第2中央膨出
部26bには、中心線Lに対する左右対称位置に各係合
突片28に対応した係合孔(係合凹部)29(二股状係
合突片281に対応した第1係合孔291および板状係
合突片283に対応した第2係合孔292)が穿設され
ている。上記二股状係合突片281の先端部には互いに
反対方向に突出した先細りの爪片282が設けられてい
るとともに、板状係合突片283の先端部には先細りの
一つの爪片284が設けられている。
【0024】これによって、一の単位成形品2と他の単
位成形品2とを、パーティング面11を合わせて合体さ
せることにより、二股状係合突片281が第1係合孔2
91に嵌入してその爪片282が第1係合孔291の縁
部に係止されるとともに(図5および図6)、板状係合
突片283が第2係合孔292に嵌入して爪片284が
第2係合孔292の縁部に係止されて一対の単位成形品
2は強固に結合されるようになっている。
【0025】また、図3における右方の半割れ水平杆2
1および半割れ垂直杆22のパーティング面11には、
外縁部から若干内側に寄った部分に、縁部に沿った案内
突条211が設けられている一方、左方の半割れ水平杆
21および半割れ垂直杆22には上記案内突条211よ
りも内側寄りの部分に上記案内突条211に対応した嵌
入突条212が設けられている。そして、一対の単位成
形品2がパーティング面11を接するように合わせられ
た状態で、嵌入突条212が案内突条211に案内され
つつ凹溝23内に摺接状態で嵌まり込み、これによって
一対の単位成形品2の当接部分に貫通した隙間が形成さ
れないようにしている(図5)。
【0026】また、図3における左方の半割れ支持突片
25のパーティング面11には、水平方向に延びる嵌合
溝251が凹設されている一方、同右方の半割れ支持突
片25のパーティング面11には、上記嵌合溝251に
対応した嵌合突片252が突設され、一対の単位成形品
2が合体された状態で嵌合突片252が嵌合溝251に
嵌まり込み、これによって上記U字溝16が形成される
ようになっている。
【0027】また、上記半割れ膨出部24の頂部には半
円錐状で上方に突出した半円錐部24aが設けられてい
る。この半円錐部24aには中心線L(図3)に沿うよ
うに上下方向に延びる装着溝24bが設けられ、二つの
単位成形品2が合体された状態で一対の半円錐部24a
によって円錐部19が形成されるとともに、この円錐部
19を上下に貫通した装着孔19aが形成されるように
なっている。
【0028】上記ハンギングロッド3は、棒状のロッド
本体31と、このロッド本体31の幅方向両端部に取り
付けられた一対の六角形状キャップ32とからなってい
る。各キャップ32は、回り止めされた状態でハンガー
枠体1のU字溝16に着脱自在に装着されるように寸法
設定されている。また、上記ロッド本体31の外周面に
は長手方向に延びる複数の突条が周方向に等ピッチで設
けられており、衣類Cをロッド本体31に掛けた状態で
衣類Cの滑り落ちが防止されるようになっている。
【0029】上記フック部材4は、図1に示すように、
上記装着孔19aの径寸法より若干小さい径寸法の棒体
41と、この棒体41の頂部に形成された鈎状のフック
42と、上記棒体41の下端部に同心で設けられた係止
円盤43とを備えて形成されている。係止円盤43の径
寸法は装着孔19aの径寸法より大きく寸法設定され、
二つの単位成形品2の合体時に棒体41を各装着溝24
bに嵌め込むことによって、フック部材4は係止円盤4
3に抜け止めされた状態で装着孔19aに装着されるよ
うになっている。
【0030】本実施形態に係る多段式ハンガー10は、
以上詳述したように、ハンガー枠体1の外観形状が前後
方向および左右方向のいずれにおいても対称に形成され
ているとともに、ハンガー枠体1を構成する単位成形品
2は、左右方向において中心線Lに対して互いに対称な
位置の一方に係合用の突部(係合突片28、嵌入突条2
12および嵌合突片252)が突設されているととも
に、他方に上記突部が嵌まり込む凹部(係合孔29、案
内突条211間の凹部および嵌合溝251)が形成され
ているため、全く同一に構成された一の単位成形品2と
他の単位成形品2とを、図1に示すように、それらのパ
ーティング面11を互いに対向させ後、各パーティング
面11が当接するように両者を合体させることによって
各突部が対応した各凹部に嵌まり込み、図2に示すよう
な多段式ハンガー10が得られる。
【0031】この多段式ハンガー10の実施形態で示し
たように、本発明のプラスチック成形品は、左右の一方
に前後方向に向けて突出した係合突片を設ける一方、他
方の対称位置に上記係合突片に対応する係合凹部を凹設
した単位成形品を射出成形で製造し、この単位成形品の
一対を、各係合突部が対応した係合凹部に係合するよう
に前後方向に合体することによって形成するものである
ため、従来のように異なった金型で2種類の単位成形品
をつくり、異なった種類の単位成形品を合体させてプラ
スチック成形品を得る場合に比較して金型を一種類のみ
用意するだけでよく、その分高価な金型コストを半減す
ることができ、プラスチック成形品の製造コストの低減
化を図る上で極めて有効である。
【0032】図7は、本発明に係るプラスチック成形品
の製造方法を説明するための説明図であり、(イ)は上
型と下型とが互いに離間した状態、(ロ)は上型と下型
とが合体されて形成したキャビティ内に合成樹脂原料が
射出されつつある状態、(ハ)は得られた二つの単位成
形品のパーティング面を相互に対向させた状態、(ニ)
対向させた二つの単位成形品を合わせてハンガー枠体1
が形成された状態をそれぞれ示している。なお、図7
は、本発明方法の原理を説明するものであるため実際の
ものを簡略化して示している。
【0033】単位成形品2を射出成形するに際しては、
図7の(イ)および(ロ)に示すようなに金型5が用い
られる。この金型5は、単位成形品2の表面側(図7に
おいては下側)の形状に沿った下型51と、同裏面側の
形状に沿った上型52とから構成されている。また上型
52は、図略の昇降手段の駆動によって昇降するように
構成されており、下降して下型51と合わせられた状態
で、図7の(ロ)に示すように、両型51,52間に単
位成形品2の立体形状に合致したキャビティ53が形成
されるとともに、図7の(イ)に示すように上昇された
状態でキャビティ53内に形成した単位成形品2を取り
出し得るようになっている。
【0034】また、上型52には、キャビティ53の左
半分に単位成形品2の係合突片28に対応した所定個数
の凹部54が凹設されているとともに、同右半分に単位
成形品2の係合孔29に対応した凸部55が凸設されて
おり、キャビティ53内に溶融樹脂が射出された状態で
凹部54に樹脂が供給されることによって係合突片28
が形成されるとともに、凸部55によって樹脂が排除さ
れることにより係合孔29が形成されるようになってい
る。そして、本発明においては、各凹部54と各凸部5
5とは、中心線Lを挟んで左右対称の位置にそれぞれ設
けられている。
【0035】また、下型51には、射出成形機6からの
加熱溶融樹脂をキャビティ53内に導く注入孔56が穿
設されている。そして、単位成形品2を成形するに当た
っては、図7の(ロ)に示すように、下型51上に上型
52装着した後、射出成形機6からの溶融樹脂を注入孔
56を介してキャビティ53内に注入する。これによっ
てキャビティ53内は溶融樹脂によって満たされる。つ
いで所定の冷却手段にで金型5を冷却することによりキ
ャビティ53内に単位成形品2が形成される。キャビテ
ィ53内の単位成形品2は、図7の(イ)に示すよう
に、上型52が昇降手段の駆動で上昇された状態でキャ
ビティ53から取り出される。このような操作が繰り返
されることによって、単位成形品2が順次射出成形され
る。
【0036】そして、上記のようにして得られた単位成
形品2の二つを、一の単位成形品2の係合突片28が、
他の単位成形品2の係合孔29に対応するようにするよ
うに、それぞれのパーティング面11を対向させること
により、図7の(ハ)に示す状態になる。この状態で、
対向した一対の単位成形品2のパーティング面11を互
いに合わせるように押圧することによって、図7の
(ニ)に示すように、それぞれの単位成形品2の係合突
片28が他方の単位成形品2の係合孔29に嵌まり込ん
で合体し、これによってハンガー枠体1が得られる。
【0037】本発明のプラスチック成形品の製造方法に
よれば、中心線Lを境にして左右の対称位置に凹部54
と、この凹部54に対応した凸部55とを備えた上型5
2を用いてキャビティ53を形成するようにしているた
め、得られた単位成形品2は、左右の対称位置に係合突
片28と、この係合突片28が嵌まり込む係合孔29と
が形成された状態になる。従って、この金型5から得ら
れた単位成形品2は、二つを向きを変えて合体させるこ
とにより相互に係合突片28が係合孔29に嵌入してハ
ンガー枠体1が形成され、従来のように係合突片28の
みが設けられたものと、係合孔29のみが設けられたも
のとの二種類の単位成形品をつくる必要はなく、その分
金型コストを削減することが可能になる。
【0038】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0039】(1)上記の実施形態においては、プラス
チック成形品として多段式ハンガー10が採用されてい
るが、本発明は、前後方向および左右方向の双方におい
て対称なプラスチック成形品一般に対して適用すること
が可能である。
【0040】(2)上記の実施形態においては、プラス
チック成形品として多段式ハンガー10が採用されてい
るが、本発明は、プラスチック成形品が多段式ハンガー
10であることに限定されるものではなく、通常の一段
式の衣類用ハンガーに適用してもよい。
【0041】(3)上記の実施形態においては、ハンガ
ー枠体1は射出成形によって製造されているが、本発明
はプラスチック成形が射出成形であることに限定される
ものではなく、金型を用いた成形法、例えば発泡性合成
樹脂を原料として用いた、いわゆる発泡成形法等にも適
用することが可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1および2記載のプラス
チック成形品およびその製造方法によれば、上型と下型
とからなる一種類の金型を用いて得られた複数の同一形
状の単位成形品を成形し、一の単位成形品のパーティン
グ面と、他の単位成形品のパーティング面とが相互に当
接するように二つの単位成形品を合体することにより、
一の単位成形品の係合突部が他の単位成形品の係合凹部
に内嵌するとともに、一の単位成形品の係合凹部が他の
単位成形品の係合突部に外嵌してそれぞれ係合して両単
位成形品が相互に結合され、これによって中心線周りに
点対称の成形品を得ることができる。
【0043】このように、一つの金型で同一形状の単位
成形品を多数成形し、パーティング面同士を相互に当接
させることで、中心線周りに点対称の成形品が得られる
ため、従来のように2種類の金型を用いて2種類の単位
成形品をつくり、各種類の一つずつを組み合わせて成形
品を得る場合に比較して金型を半減することが可能であ
り、これによって金型コストを低減することができる。
特に、内部が空洞であったり、多くの凹凸が複雑に形成
されるようなプラスチック成形品を射出成形する場合に
は、金型コスト低減化は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多段式ハンガーの一実施形態を示
す分解斜視図である。
【図2】図1に示す多段式ハンガーの組立て斜視図であ
る。
【図3】後方に位置した図1に示す単位成形品の部分拡
大斜視図である。
【図4】前方に位置した図1に示す単位成形品の部分拡
大斜視図である。
【図5】図2のA−A線断面図である。
【図6】図2のB−B線断面図である。
【図7】(イ)〜(ニ)は、本発明に係るプラスチック
成形品の製造方法を説明するための説明図である。
【図8】従来の成形品(多段式のハンガー)を例示する
一部切欠き斜視図である。
【符号の説明】
10 多段式ハンガー 1 ハンガー枠体 11 パーティング面 12 横杆 13 縦杆 14 空洞 15 膨出部 16 U字溝 17 陥没部 17a 化粧板 18 化粧溝 19 円錐部 19a 装着孔 2 単位成形品 21 半割れ水平杆 211 案内突条 212 嵌入突条 22 半割れ垂直杆 23 凹溝 24 半割れ膨出部 24a 半円錐部 25 半割れ支持突片 251 嵌合溝 252 嵌合突片 26 中央膨出部 26a 第1中央膨出部 26b 第2中央膨出部 27 膨出条 27a 第1膨出条 27b 第2膨出条 28 係合突片 281 二股状係合突片 282,284 爪片 283 板状係合突片 3 ハンギングロッド 31 ロッド本体 32 キャップ 4 フック部材 41 棒体 42 フック 43 係止円盤 5 金型 51 下型 52 上型 53 キャビティ 6 射出成形機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29C 45/26 B29C 45/26 // B29L 31:44

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱溶融した熱可塑性合成樹脂を所定の
    金型のキャビティ内に供給することによって得られる単
    位成形品の一対を、ぞれぞれのパーティング面を合わせ
    ることによって得られるプラスチック成形品であって、
    上記単位成形品は、パーティング面が上下方向に延びる
    中心線を基準にして左右に点対称に形成され、上記パー
    ティング面の上記中心線を基準にした点対称位置の一方
    に前後方向に向けて突出した係合突片が設けられている
    一方、他方の点対称位置に上記係合突片に対応した係合
    凹部が凹設され、上記単位成形品の一対が、各係合突部
    を対応した係合凹部に係合させることによって前後方向
    に合体されて形成されていることを特徴とするプラスチ
    ック成形品。
  2. 【請求項2】 加熱溶融した熱可塑性合成樹脂からなる
    原料樹脂を上型と下型とからなる金型のキャビティ内に
    供給することによってプラスチック成形品を製造するプ
    ラスチック成形品の製造方法であって、前後方向に延び
    る中心線を基準にして上記上型の左右の一方に上下方向
    に向けて突出した突部を設ける一方、上記下型の点対称
    位置に上記突部に対応した凹部を有する金型を用い、こ
    の金型の上型と下型とを合わせることによって形成され
    たキャビティ内に上記原料樹脂を供給することによって
    上記突部に対応した部分に係合凹部を形成させるととも
    に、上記凹部に対応した部分に係合突部を形成させた単
    位成形品を得、この単位成形品の一対を、各係合突部が
    対応した係合凹部に係合するように合わせることを特徴
    とするプラスチック成形品の製造方法。
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