JPH11193336A - 含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤および該捕捉剤含有含ハロゲン樹脂組成物 - Google Patents
含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤および該捕捉剤含有含ハロゲン樹脂組成物Info
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- JPH11193336A JPH11193336A JP36257497A JP36257497A JPH11193336A JP H11193336 A JPH11193336 A JP H11193336A JP 36257497 A JP36257497 A JP 36257497A JP 36257497 A JP36257497 A JP 36257497A JP H11193336 A JPH11193336 A JP H11193336A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 含ハロゲン樹脂から発生するハロゲン化水素
を高温においても効率よく捕捉でき、しかも良貯蔵安定
性、安価という要件を満たすハロゲン化水素捕捉剤、お
よび該捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 下記式(1) Ca1-xM2+ x(OH)2 (1) (式中、M2+はMg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+,Ni
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を示し、xは
0≦x≦0.5の範囲の数を示す)で表されるCa系水
酸化物を有効成分とする含ハロゲン樹脂のハロゲン化水
素捕捉剤、及び該捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成
物。
を高温においても効率よく捕捉でき、しかも良貯蔵安定
性、安価という要件を満たすハロゲン化水素捕捉剤、お
よび該捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 下記式(1) Ca1-xM2+ x(OH)2 (1) (式中、M2+はMg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+,Ni
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を示し、xは
0≦x≦0.5の範囲の数を示す)で表されるCa系水
酸化物を有効成分とする含ハロゲン樹脂のハロゲン化水
素捕捉剤、及び該捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成
物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウム系水酸
化物を有効成分とする含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素
捕捉剤、および燃焼時に発生するハロゲン化水素を低減
できる該カルシウム系水酸化物を含有する含ハロゲン樹
脂組成物に関する。さらに詳しくは、含ハロゲン樹脂の
欠点である燃焼時あるいは火災時のハロゲン化水素発生
による周辺機器の腐食、人命の危機、極めて毒性の高い
ダイオキシンの発生等を、カルシウム系水酸化物を含ハ
ロゲン樹脂に充填させ、これによりハロゲン化水素の発
生を著しく低減させることにより防止できる含ハロゲン
樹脂のハロゲン化水素捕捉剤、および該ハロゲン化水素
捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成物に関する。
化物を有効成分とする含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素
捕捉剤、および燃焼時に発生するハロゲン化水素を低減
できる該カルシウム系水酸化物を含有する含ハロゲン樹
脂組成物に関する。さらに詳しくは、含ハロゲン樹脂の
欠点である燃焼時あるいは火災時のハロゲン化水素発生
による周辺機器の腐食、人命の危機、極めて毒性の高い
ダイオキシンの発生等を、カルシウム系水酸化物を含ハ
ロゲン樹脂に充填させ、これによりハロゲン化水素の発
生を著しく低減させることにより防止できる含ハロゲン
樹脂のハロゲン化水素捕捉剤、および該ハロゲン化水素
捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】含ハロゲン樹脂、例えばその代表樹脂で
あるポリ塩化ビニル(以下PVCともいう)は、種々の
優れた物性を有するため、建材、パイプ、包装材等の広
い分野で大量に消費されている。しかし、唯一重大な欠
点として、燃焼あるいは火災時に、大量の塩化水素を発
生する。これにより、猛毒のダイオキシン発生、周辺機
器の腐食、人命を危うくする等の害を及ぼす。このよう
な含ハロゲン樹脂の欠点を克服すべく、種々のハロゲン
化水素捕捉剤が提案されてきた。例えば、炭酸カルシウ
ム、ゾノトライト(ケイ酸カルシウム)、アルミン酸カ
ルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム、炭
酸ナトリウム等である。この中で、多少とも実用性があ
るのは炭酸カルシウムのみである。
あるポリ塩化ビニル(以下PVCともいう)は、種々の
優れた物性を有するため、建材、パイプ、包装材等の広
い分野で大量に消費されている。しかし、唯一重大な欠
点として、燃焼あるいは火災時に、大量の塩化水素を発
生する。これにより、猛毒のダイオキシン発生、周辺機
器の腐食、人命を危うくする等の害を及ぼす。このよう
な含ハロゲン樹脂の欠点を克服すべく、種々のハロゲン
化水素捕捉剤が提案されてきた。例えば、炭酸カルシウ
ム、ゾノトライト(ケイ酸カルシウム)、アルミン酸カ
ルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム、炭
酸ナトリウム等である。この中で、多少とも実用性があ
るのは炭酸カルシウムのみである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】炭酸カルシウム以外の
ハロゲン化水素捕捉剤は、反応性すなわち捕捉率が炭酸
カルシウムよりさらに悪いか、あるいは約800℃とい
う燃焼温度で捕捉剤と塩化水素との反応物が分解すると
いう問題点を有している。また炭酸カルシウムは塩化水
素との反応性が悪いとともに重量当たりの塩化水素捕捉
性も悪いため、大量に樹脂に配合する必要がある。この
ため、樹脂本来の物性を損なうという問題点を有してい
る。水酸化リチウムは、前記捕捉剤の中で、例外的に捕
捉性に優れているが、それ自体が強アルカリ性であるた
め、含ハロゲン樹脂を劣化させるという問題点および高
価であるという問題点を有している。さらに水酸化リチ
ウムは、水に溶け易いため、樹脂から溶出するという問
題、さらには炭酸ガスを吸収し易いため、炭酸リチウム
に変化して捕捉率が低下するという問題点をも有してい
る。従って、ハロゲン化水素捕捉率が高温においても高
く、炭酸化、吸湿性等に関して貯蔵安定性がよく、しか
も安価であるハロゲン化水素捕捉剤の開発は久しく待望
されてきた。
ハロゲン化水素捕捉剤は、反応性すなわち捕捉率が炭酸
カルシウムよりさらに悪いか、あるいは約800℃とい
う燃焼温度で捕捉剤と塩化水素との反応物が分解すると
いう問題点を有している。また炭酸カルシウムは塩化水
素との反応性が悪いとともに重量当たりの塩化水素捕捉
性も悪いため、大量に樹脂に配合する必要がある。この
ため、樹脂本来の物性を損なうという問題点を有してい
る。水酸化リチウムは、前記捕捉剤の中で、例外的に捕
捉性に優れているが、それ自体が強アルカリ性であるた
め、含ハロゲン樹脂を劣化させるという問題点および高
価であるという問題点を有している。さらに水酸化リチ
ウムは、水に溶け易いため、樹脂から溶出するという問
題、さらには炭酸ガスを吸収し易いため、炭酸リチウム
に変化して捕捉率が低下するという問題点をも有してい
る。従って、ハロゲン化水素捕捉率が高温においても高
く、炭酸化、吸湿性等に関して貯蔵安定性がよく、しか
も安価であるハロゲン化水素捕捉剤の開発は久しく待望
されてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(1) Ca1-xM2+ x(OH)2 (1) (式中、M2+はMg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+,Ni
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を、好ましく
はMg2+および/またはZn2+を,特に好ましくはMg
2+を示し、xは0≦x≦0.5、好ましくは0<x≦
0.5、さらに好ましくは0.01≦x≦0.5、特に
好ましくは0.05≦x≦0.4の範囲の数を示す)で
表されるCa系水酸化物を有効成分とすることを特徴と
する含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤を提供す
る。さらに本発明は、上記ハロゲン化水素捕捉剤を含ハ
ロゲン樹脂100重量部に対し11−150重量部、好
ましくは40−100重量部、特に好ましくは50−8
0重量部配合したことを特徴とする燃焼時のハロゲン化
水素発生が低減された含ハロゲン樹脂組成物を提供す
る。
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を、好ましく
はMg2+および/またはZn2+を,特に好ましくはMg
2+を示し、xは0≦x≦0.5、好ましくは0<x≦
0.5、さらに好ましくは0.01≦x≦0.5、特に
好ましくは0.05≦x≦0.4の範囲の数を示す)で
表されるCa系水酸化物を有効成分とすることを特徴と
する含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤を提供す
る。さらに本発明は、上記ハロゲン化水素捕捉剤を含ハ
ロゲン樹脂100重量部に対し11−150重量部、好
ましくは40−100重量部、特に好ましくは50−8
0重量部配合したことを特徴とする燃焼時のハロゲン化
水素発生が低減された含ハロゲン樹脂組成物を提供す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のハロゲン化水素捕捉剤
は、低温から少なくとも800℃の高温に至る範囲でハ
ロゲン化水素の捕捉性に優れている。かつ貯蔵安定性も
比較的良好である。特に表面処理した場合に良好であ
る。また安価である等の特徴を有している。さらに本発
明のハロゲン化水素捕捉剤は、含ハロゲン樹脂の混練、
成形工程における熱安定性付与という機能も有する。
は、低温から少なくとも800℃の高温に至る範囲でハ
ロゲン化水素の捕捉性に優れている。かつ貯蔵安定性も
比較的良好である。特に表面処理した場合に良好であ
る。また安価である等の特徴を有している。さらに本発
明のハロゲン化水素捕捉剤は、含ハロゲン樹脂の混練、
成形工程における熱安定性付与という機能も有する。
【0006】本発明者は、約800℃という温度に至る
含ハロゲン樹脂燃焼時において、ハロゲン化水素発生を
抑え、より少ない添加量で高いハロゲン化水素捕捉性を
示すという意味で反応性に優れ、かつ安価、取り扱い容
易という特性を有するハロゲン化水素捕捉剤を開発すべ
く鋭意研究に努めてきた。その結果、従来注目されてい
なかった水酸化カルシウムが、高温でもハロゲン化水素
との反応、結合性が強い事を見いだした。この物質のハ
ロゲン化水素との反応性は従来使用されてきた炭酸カル
シウムよりも優れているが、未だ十分といえるものでは
なかった。その原因を解明すべく研究した結果、BET
比表面積が約2m2/gと1次粒子(結晶粒径)が大き
く、1次粒子の凝集した2次粒子も平均2次粒径が約1
0−50μmと大きいことにあるものと推定した。そし
てこの原因は、水酸化カルシウムを水酸化カルシウム系
固溶体とし、さらに好ましくは樹脂との親和性を改善す
るために該固溶体の表面を高級脂肪酸等で処理してやれ
ば取り除くことができることを見いだした。
含ハロゲン樹脂燃焼時において、ハロゲン化水素発生を
抑え、より少ない添加量で高いハロゲン化水素捕捉性を
示すという意味で反応性に優れ、かつ安価、取り扱い容
易という特性を有するハロゲン化水素捕捉剤を開発すべ
く鋭意研究に努めてきた。その結果、従来注目されてい
なかった水酸化カルシウムが、高温でもハロゲン化水素
との反応、結合性が強い事を見いだした。この物質のハ
ロゲン化水素との反応性は従来使用されてきた炭酸カル
シウムよりも優れているが、未だ十分といえるものでは
なかった。その原因を解明すべく研究した結果、BET
比表面積が約2m2/gと1次粒子(結晶粒径)が大き
く、1次粒子の凝集した2次粒子も平均2次粒径が約1
0−50μmと大きいことにあるものと推定した。そし
てこの原因は、水酸化カルシウムを水酸化カルシウム系
固溶体とし、さらに好ましくは樹脂との親和性を改善す
るために該固溶体の表面を高級脂肪酸等で処理してやれ
ば取り除くことができることを見いだした。
【0007】水酸化カルシウムに例えば水酸化マグネシ
ウムを固溶させると、水酸化カルシウムの水への高い溶
解性に起因する粗大結晶の生成が抑制され、1次および
2次粒子が小さくなり、ハロゲン化水素との反応性が高
くなるものと推定された。またこのような固溶体とする
ことにより、水酸化カルシウムと二酸化炭素との反応に
よる炭酸カルシウムへの変化を防止しかつ水への溶解性
を減少することにより、水酸化カルシウムが本来有する
不安定性を防止できることを見いだした。なお炭酸カル
シウムは水酸化カルシウムに比してハロゲン化水素との
反応性は顕著に劣っている。さらに本発明のハロゲン化
水素捕捉剤は、安価に製造できるという利点をも有す
る。
ウムを固溶させると、水酸化カルシウムの水への高い溶
解性に起因する粗大結晶の生成が抑制され、1次および
2次粒子が小さくなり、ハロゲン化水素との反応性が高
くなるものと推定された。またこのような固溶体とする
ことにより、水酸化カルシウムと二酸化炭素との反応に
よる炭酸カルシウムへの変化を防止しかつ水への溶解性
を減少することにより、水酸化カルシウムが本来有する
不安定性を防止できることを見いだした。なお炭酸カル
シウムは水酸化カルシウムに比してハロゲン化水素との
反応性は顕著に劣っている。さらに本発明のハロゲン化
水素捕捉剤は、安価に製造できるという利点をも有す
る。
【0008】本発明のハロゲン化水素捕捉剤は、下記式
(1) Ca1-xM2+ x(OH)2 (1) (式中、M2+はMg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+,Ni
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を、好ましく
はMg2+および/またはZn2+を,特に好ましくはMg
2+を示し、xは0≦x≦0.5、好ましくは0<x≦
0.5、さらに好ましくは0.01≦x≦0.5、特に
好ましくは0.05≦x≦0.4の範囲の数を示す)で
表されるCa系水酸化物を有効成分とすることを特徴と
する含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤である。こ
のカルシウム系水酸化物とは、水酸化カルシウムにM2+
が固溶した水酸化カルシウム固溶体、あるいは該固溶体
とM2+(OH)2にCa2+が固溶したM2+(OH)2固溶
体との混合物を意味する。ハロゲン化水素との反応性と
いう見地からみると、水酸化カルシウムに固溶するM2+
の量は多くなる程好ましい。しかし約800℃という高
温におけるハロゲンの捕捉性、保持性は、逆に少し悪く
なる傾向が見られる。このため、M2+の範囲は0.5以
下とすることが必要である。M2+としては、Mg2+が、
ついでZn2+が、安価、白色という点で好ましく、しか
も樹脂の熱安定性を損なうことが無い点で好ましい。
(1) Ca1-xM2+ x(OH)2 (1) (式中、M2+はMg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+,Ni
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を、好ましく
はMg2+および/またはZn2+を,特に好ましくはMg
2+を示し、xは0≦x≦0.5、好ましくは0<x≦
0.5、さらに好ましくは0.01≦x≦0.5、特に
好ましくは0.05≦x≦0.4の範囲の数を示す)で
表されるCa系水酸化物を有効成分とすることを特徴と
する含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤である。こ
のカルシウム系水酸化物とは、水酸化カルシウムにM2+
が固溶した水酸化カルシウム固溶体、あるいは該固溶体
とM2+(OH)2にCa2+が固溶したM2+(OH)2固溶
体との混合物を意味する。ハロゲン化水素との反応性と
いう見地からみると、水酸化カルシウムに固溶するM2+
の量は多くなる程好ましい。しかし約800℃という高
温におけるハロゲンの捕捉性、保持性は、逆に少し悪く
なる傾向が見られる。このため、M2+の範囲は0.5以
下とすることが必要である。M2+としては、Mg2+が、
ついでZn2+が、安価、白色という点で好ましく、しか
も樹脂の熱安定性を損なうことが無い点で好ましい。
【0009】本発明のハロゲン化水素捕捉剤は、種々の
方法で製造することができる。以下、本発明のハロゲン
化水素捕捉剤の製造方法について説明する。さらに詳細
は特開平6−72709号公報、特開平6−88075
号公報の記載を参照されたい。CaCl2、Ca(N
O3)2等の水溶性のCa塩とMgCl2、Mg(NO3)
2、苦汁、海水等のM2+の塩との混合液に、当量以上の
NaOH,KOH等のアルカリを撹拌下に加える方法に
より得ることができる。またCaO(生石灰)を水と反
応させて生じたCa(OH)2(消石灰)にM2+の水溶
性塩を撹拌下に添加する方法によっても得ることができ
る。さらには、天然鉱物のドロマイト(CaCO3・M
gCO3)を約1000℃以上で焼成してCaO、Mg
Oを生成させ、その後水と反応させる方法によっても得
ることができる。このような方法で得られたカルシウム
系化合物を、さらに約100−200℃で水熱処理、あ
るいはボールミル等の慣用の湿式粉砕を行う等の後処理
を実施してもよい。これらの後処理により、2次凝集を
低減できる。BET比表面積は、好ましくは5m2/g
以上、さらに好ましくは10m2/g以上であり、平均
2次粒子径は好ましくは5μm以下、特に好ましくは2
μm以下である。
方法で製造することができる。以下、本発明のハロゲン
化水素捕捉剤の製造方法について説明する。さらに詳細
は特開平6−72709号公報、特開平6−88075
号公報の記載を参照されたい。CaCl2、Ca(N
O3)2等の水溶性のCa塩とMgCl2、Mg(NO3)
2、苦汁、海水等のM2+の塩との混合液に、当量以上の
NaOH,KOH等のアルカリを撹拌下に加える方法に
より得ることができる。またCaO(生石灰)を水と反
応させて生じたCa(OH)2(消石灰)にM2+の水溶
性塩を撹拌下に添加する方法によっても得ることができ
る。さらには、天然鉱物のドロマイト(CaCO3・M
gCO3)を約1000℃以上で焼成してCaO、Mg
Oを生成させ、その後水と反応させる方法によっても得
ることができる。このような方法で得られたカルシウム
系化合物を、さらに約100−200℃で水熱処理、あ
るいはボールミル等の慣用の湿式粉砕を行う等の後処理
を実施してもよい。これらの後処理により、2次凝集を
低減できる。BET比表面積は、好ましくは5m2/g
以上、さらに好ましくは10m2/g以上であり、平均
2次粒子径は好ましくは5μm以下、特に好ましくは2
μm以下である。
【0010】本発明のハロゲン化水素捕捉剤は、含ハロ
ゲン樹脂との親和性を高めることにより樹脂中での3次
凝集を防ぐことができる。3次凝集の防止は樹脂中での
分散性を良くし、また二酸化炭素との反応抑制、水への
溶解性の低減に寄与する。上記した親和性の向上は、従
来使用されてきた公知の表面処理剤により表面処理する
ことにより達成される。表面処理は、例えば高級脂肪
酸、高級脂肪酸の金属塩、アニオン系界面活性剤、リン
酸エステル、カップリング剤(シラン系、チタネート
系、アルミニウム系)および多価アルコールと脂肪酸の
エステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の少なく
とも一種により実施される。
ゲン樹脂との親和性を高めることにより樹脂中での3次
凝集を防ぐことができる。3次凝集の防止は樹脂中での
分散性を良くし、また二酸化炭素との反応抑制、水への
溶解性の低減に寄与する。上記した親和性の向上は、従
来使用されてきた公知の表面処理剤により表面処理する
ことにより達成される。表面処理は、例えば高級脂肪
酸、高級脂肪酸の金属塩、アニオン系界面活性剤、リン
酸エステル、カップリング剤(シラン系、チタネート
系、アルミニウム系)および多価アルコールと脂肪酸の
エステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の少なく
とも一種により実施される。
【0011】表面処理剤として好ましく用いられるもの
をさらに具体的に例示すれば次の通りである。ステアリ
ン酸、エルカ酸、パルミチン酸、ラウリン酸、オレイン
酸、ベヘニン酸等の炭素数10以上の高級脂肪酸類;前
記高級脂肪酸のアルカリ金属塩;ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコール等の高級アルコールの硫酸エス
テル塩;ポリエチレングリコールエーテルの硫酸エステ
ル塩、アミド結合硫酸エステル塩、エステル結合硫酸エ
ステル塩、エステル結合スルホネート、アミド結合スル
ホン酸塩、エーテル結合スルホン酸塩、エーテル結合ア
ルキルアリルスルホン酸塩、エステル結合アルキルアリ
ルスルホン酸塩、アミド結合アルキルアリルスルホン酸
塩等のアニオン系界面活性剤類;オルトリン酸とオレイ
ルアルコール、ステアリルアルコール等のモノまたはジ
エステルまたは両者の混合物であって、それらの酸型ま
たはアルカリ金属塩またはアミン塩等のリン酸エステル
類;ビニルエトキシシラン、ビニル−トリス(2−メト
キシーエトキシ)シラン、ガンマ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、ベーター(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、ガンマ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤
類;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリス(ジオクチルパイロフォスフェート)
チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−ア
ミノエチル)チタネート、イソプロピルトリデシルベン
ゼンスルホニルチタネート等のチタネート系カップリン
グ剤類;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレ
ート等のアルミニウム系カップリング剤類;グリセリン
モノステアレート、グリセリンモノオレエート等の多価
アルコールと脂肪酸のエステル類。
をさらに具体的に例示すれば次の通りである。ステアリ
ン酸、エルカ酸、パルミチン酸、ラウリン酸、オレイン
酸、ベヘニン酸等の炭素数10以上の高級脂肪酸類;前
記高級脂肪酸のアルカリ金属塩;ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコール等の高級アルコールの硫酸エス
テル塩;ポリエチレングリコールエーテルの硫酸エステ
ル塩、アミド結合硫酸エステル塩、エステル結合硫酸エ
ステル塩、エステル結合スルホネート、アミド結合スル
ホン酸塩、エーテル結合スルホン酸塩、エーテル結合ア
ルキルアリルスルホン酸塩、エステル結合アルキルアリ
ルスルホン酸塩、アミド結合アルキルアリルスルホン酸
塩等のアニオン系界面活性剤類;オルトリン酸とオレイ
ルアルコール、ステアリルアルコール等のモノまたはジ
エステルまたは両者の混合物であって、それらの酸型ま
たはアルカリ金属塩またはアミン塩等のリン酸エステル
類;ビニルエトキシシラン、ビニル−トリス(2−メト
キシーエトキシ)シラン、ガンマ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、ベーター(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、ガンマ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤
類;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリス(ジオクチルパイロフォスフェート)
チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−ア
ミノエチル)チタネート、イソプロピルトリデシルベン
ゼンスルホニルチタネート等のチタネート系カップリン
グ剤類;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレ
ート等のアルミニウム系カップリング剤類;グリセリン
モノステアレート、グリセリンモノオレエート等の多価
アルコールと脂肪酸のエステル類。
【0012】表面処理剤による式(1)のカルシウム系
水酸化物表面のコーティング処理は、それ自体公知の湿
式または乾式法により実施できる。例えば、湿式法とし
ては、カルシウム系水酸化物のスラリーに該表面処理剤
を液状またはエマルジョン状で加え、約100℃までの
温度で機械的に十分混合すればよい。乾式法としてはカ
ルシウム系水酸化物の粉末を、ヘンシェルミキサー等の
混合機により十分撹拌下に表面処理剤を液状、エマルジ
ョン状、固形状で加え、加熱または非加熱下に十分に混
合すればよい。表面処理剤の添加量は適宜選択できる
が、該カルシウム系水酸化物の重量に基づいて約0.1
〜約10重量%とするのが好ましい。
水酸化物表面のコーティング処理は、それ自体公知の湿
式または乾式法により実施できる。例えば、湿式法とし
ては、カルシウム系水酸化物のスラリーに該表面処理剤
を液状またはエマルジョン状で加え、約100℃までの
温度で機械的に十分混合すればよい。乾式法としてはカ
ルシウム系水酸化物の粉末を、ヘンシェルミキサー等の
混合機により十分撹拌下に表面処理剤を液状、エマルジ
ョン状、固形状で加え、加熱または非加熱下に十分に混
合すればよい。表面処理剤の添加量は適宜選択できる
が、該カルシウム系水酸化物の重量に基づいて約0.1
〜約10重量%とするのが好ましい。
【0013】表面処理をした後は、必要に応じ、例えば
水洗、脱水、造粒、乾燥、粉砕、分級等の手段を適宜選
択して実施し、最終製品形態とすることができる。本発
明で使用される含ハロゲン樹脂とは、塩素、臭素および
ヨウ素の少なくともいずれかを含有する樹脂を意味す
る。具体的に例示すると次の通りである。ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−
プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、
塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレ
イン酸共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニト
リル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化
ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩素化プロ
ピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビ
ニル3元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩
化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−各種ビニル
エーテル共重合体等の含塩素樹脂、四フッ化エチレン樹
脂、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹
脂、PFA樹脂(四フッ化エチレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合樹脂)、三フッ化エチレン樹
脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体等の含フッ素
樹脂、クロロプレンゴム、臭素化ブチルゴム、クロロス
ルホン化ポリエチレンゴム等のゴム。上記含ハロゲン樹
脂の中でも、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が
最も大量に使用される。
水洗、脱水、造粒、乾燥、粉砕、分級等の手段を適宜選
択して実施し、最終製品形態とすることができる。本発
明で使用される含ハロゲン樹脂とは、塩素、臭素および
ヨウ素の少なくともいずれかを含有する樹脂を意味す
る。具体的に例示すると次の通りである。ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−
プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、
塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレ
イン酸共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニト
リル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化
ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩素化プロ
ピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビ
ニル3元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩
化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−各種ビニル
エーテル共重合体等の含塩素樹脂、四フッ化エチレン樹
脂、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹
脂、PFA樹脂(四フッ化エチレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合樹脂)、三フッ化エチレン樹
脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体等の含フッ素
樹脂、クロロプレンゴム、臭素化ブチルゴム、クロロス
ルホン化ポリエチレンゴム等のゴム。上記含ハロゲン樹
脂の中でも、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が
最も大量に使用される。
【0014】含ハロゲン樹脂に対する本発明のハロゲン
化捕捉剤は、含ハロゲン樹脂100重量部に対し約11
−150重量部、好ましくは約50−80重量部、さら
に好ましくは約40−100重量部配合される。本発明
の含ハロゲン樹脂組成物には、本発明のハロゲン化捕捉
剤の他に、慣用の他の添加剤を併用することができる。
このような添加剤としては、熱安定剤、滑剤、加工助
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、発
泡剤、可塑剤、架橋剤、加硫剤等が例示される。
化捕捉剤は、含ハロゲン樹脂100重量部に対し約11
−150重量部、好ましくは約50−80重量部、さら
に好ましくは約40−100重量部配合される。本発明
の含ハロゲン樹脂組成物には、本発明のハロゲン化捕捉
剤の他に、慣用の他の添加剤を併用することができる。
このような添加剤としては、熱安定剤、滑剤、加工助
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、発
泡剤、可塑剤、架橋剤、加硫剤等が例示される。
【0015】以下実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明する。
説明する。
【0016】
【実施例1】生石灰600gを60℃の水5リットルに
撹拌下に加え、30分間撹拌を継続した。得られたCa
(OH)2のスラリーを100メッシュの篩で濾過し
た。濃度2モル/リットルに調整したCa(OH)2の
スラリー5リットル(約50℃)に撹拌下にMgCl2
として2モル/リットル含有するイオン苦汁1リットル
と加え、約20分間撹拌を継続した。この反応物を濾
過、水洗、再度スラリー化後、約50℃に加温し、オレ
イン酸ナトリウムを15g含有する約50℃の温水溶液
300ミリリットルを撹拌下に加え、約15分間撹拌を
継続し、表面処理を行った。この後、濾過、乾燥し、ア
トマイザー粉砕機で粉砕した。この物の粉末X線回折を
測定したところ、Ca(OH)2よりも高角側にシフト
したCa(OH)2と同じパターンと、Mg(OH)2よ
りも低角側にシフトしたMg(OH)2と同じであるが
弱いパターンとを示した。従って、この結果はCa(O
H)2にMgが固溶した化合物が殆どを占め、それに僅
かにMg(OH)2にCaが固溶した化合物が共存して
いることを示していることを示す。キレート法による化
学分析の結果によると、化学組成は次の通りであった。 Ca0.81Mg0.19(OH)2 BET比表面積15.2m2/g、平均2次粒子径はイ
ソプロピルアルコールを溶媒として超音波分散処理後に
レーザー回折法により測定したところ3.16μmであ
った。
撹拌下に加え、30分間撹拌を継続した。得られたCa
(OH)2のスラリーを100メッシュの篩で濾過し
た。濃度2モル/リットルに調整したCa(OH)2の
スラリー5リットル(約50℃)に撹拌下にMgCl2
として2モル/リットル含有するイオン苦汁1リットル
と加え、約20分間撹拌を継続した。この反応物を濾
過、水洗、再度スラリー化後、約50℃に加温し、オレ
イン酸ナトリウムを15g含有する約50℃の温水溶液
300ミリリットルを撹拌下に加え、約15分間撹拌を
継続し、表面処理を行った。この後、濾過、乾燥し、ア
トマイザー粉砕機で粉砕した。この物の粉末X線回折を
測定したところ、Ca(OH)2よりも高角側にシフト
したCa(OH)2と同じパターンと、Mg(OH)2よ
りも低角側にシフトしたMg(OH)2と同じであるが
弱いパターンとを示した。従って、この結果はCa(O
H)2にMgが固溶した化合物が殆どを占め、それに僅
かにMg(OH)2にCaが固溶した化合物が共存して
いることを示していることを示す。キレート法による化
学分析の結果によると、化学組成は次の通りであった。 Ca0.81Mg0.19(OH)2 BET比表面積15.2m2/g、平均2次粒子径はイ
ソプロピルアルコールを溶媒として超音波分散処理後に
レーザー回折法により測定したところ3.16μmであ
った。
【0017】この物を、下記処方 ポリ塩化ビニル 100重量部 ジオクチルフタレート 50重量部 ステアリン酸亜鉛 0.5重量部 本発明の塩酸捕捉剤 60−100重量部 で均一に混合した後、オープンロールを用い、約160
℃で3分間混練して厚さ約0.8mmのシートを作成し
た。このシートから0.5−1.0gのサンプルを採
り、精秤した。このサンプルについて、IEC STA
NDARD 754−1に従って、HClの発生量を測
定した。その概要を示すと次の通りである。800℃ま
で、乾燥空気を110ミリリットル/分の流速で流通さ
せながら、20℃/分の速度で昇温し、800℃で20
分間維持し、発生したHClを3連のガス吸収管に0.
1モル/リットルのNaOH水溶液に吸収させた後、N
aOH水溶液を回収し、硝酸銀を加え、塩化銀を沈澱分
離後、過剰の硝酸銀をチオシアン酸アンモニウムで滴定
してHClを定量する。発生したHCl量をサンプル1
g当たりのmgに換算した値を表1に示す。なお、IE
C規格では、HClの発生量90mg/g以下が規格で
ある。
℃で3分間混練して厚さ約0.8mmのシートを作成し
た。このシートから0.5−1.0gのサンプルを採
り、精秤した。このサンプルについて、IEC STA
NDARD 754−1に従って、HClの発生量を測
定した。その概要を示すと次の通りである。800℃ま
で、乾燥空気を110ミリリットル/分の流速で流通さ
せながら、20℃/分の速度で昇温し、800℃で20
分間維持し、発生したHClを3連のガス吸収管に0.
1モル/リットルのNaOH水溶液に吸収させた後、N
aOH水溶液を回収し、硝酸銀を加え、塩化銀を沈澱分
離後、過剰の硝酸銀をチオシアン酸アンモニウムで滴定
してHClを定量する。発生したHCl量をサンプル1
g当たりのmgに換算した値を表1に示す。なお、IE
C規格では、HClの発生量90mg/g以下が規格で
ある。
【0018】
【実施例2】塩化カルシウム、塩化マグネシウムと塩化
亜鉛の混合水溶液(Ca2+=0.9モル/リットル、M
g2+=0.05モル/リットル、Zn2+=0.05モル
/リットル)5リットルを3モル/リットルのNaOH
水溶液4リットルに約30℃で加ええ反応させた。7.
4gのラウリン酸ナトリウムを含有する水溶液200ミ
リリットルを上記反応物に加えて表面処理を行った。こ
の後、濾過、水洗、乾燥し、アトマイザーで粉砕した。
この物の粉末X線回折結果は、Ca(OH)2のみのパ
ターンであった。ただしCa(OH)2のパターンより
も少し高角側にシフトしていた。従って、MgとZnが
Ca(OH)2に固溶した化合物が生成していることが
分かる。この物の化学組成は次の通りであった。 Ca0.90Mg0.05Zn0.05(OH)2 BET比表面積は11.2m2/g、平均2次粒子径は
1.07μmであった。この物を実施例1と同様に操作
してポリ塩化ビニルへの溶融混練、シート作成、HCl
発生量の測定を実施した。結果を表1に示す。ただし、
この物の配合量は、実施例1の配合において50重量部
とした点が実施例1と異なる。
亜鉛の混合水溶液(Ca2+=0.9モル/リットル、M
g2+=0.05モル/リットル、Zn2+=0.05モル
/リットル)5リットルを3モル/リットルのNaOH
水溶液4リットルに約30℃で加ええ反応させた。7.
4gのラウリン酸ナトリウムを含有する水溶液200ミ
リリットルを上記反応物に加えて表面処理を行った。こ
の後、濾過、水洗、乾燥し、アトマイザーで粉砕した。
この物の粉末X線回折結果は、Ca(OH)2のみのパ
ターンであった。ただしCa(OH)2のパターンより
も少し高角側にシフトしていた。従って、MgとZnが
Ca(OH)2に固溶した化合物が生成していることが
分かる。この物の化学組成は次の通りであった。 Ca0.90Mg0.05Zn0.05(OH)2 BET比表面積は11.2m2/g、平均2次粒子径は
1.07μmであった。この物を実施例1と同様に操作
してポリ塩化ビニルへの溶融混練、シート作成、HCl
発生量の測定を実施した。結果を表1に示す。ただし、
この物の配合量は、実施例1の配合において50重量部
とした点が実施例1と異なる。
【0019】比較例1 BET比表面積11.5m2/g、平均2次粒子径0.
15μmの微粒子炭酸カルシウムを、配合量を100重
量部とした他は実施例1と同様に操作してシートを作成
し、HCl発生量を測定した。結果を表1に示す。
15μmの微粒子炭酸カルシウムを、配合量を100重
量部とした他は実施例1と同様に操作してシートを作成
し、HCl発生量を測定した。結果を表1に示す。
【0020】実施例3 2モル/リットルのCa(OH)2のスラリー5リット
ル(約30℃)に1モル/リットルの塩化マグネシウム
水溶液(約30℃)0.5リットルを撹拌下に加え、反
応させた。約20分間撹拌を継続した後、濾過し、再び
水を加えてスラリー化した。74gのステアリン酸ナト
リウムを溶解した約50℃の水溶液150ミリリットル
を上記スラリーを約50℃に加温後加え、表面処理を行
った。この後、濾過、乾燥、粉砕した。粉末X線回折パ
ターンは、Ca(OH)2だけであった。ただしCa
(OH)2のパターンよりも少し高角側にシフトしてい
た。従って、MgがCa(OH)2に固溶した化合物が
生成していることが分かる。キレート分析による化学組
成は次の通りであった。 Ca0.95Mg0.05(OH)2 BET比表面積は6m2/g、平均2次粒子径は3.4
μmであった。この物の配合量を80重量部とした他は
実施例1と同様に操作して、シートを作成し、HCl発
生量を測定した。結果を表1に示す。
ル(約30℃)に1モル/リットルの塩化マグネシウム
水溶液(約30℃)0.5リットルを撹拌下に加え、反
応させた。約20分間撹拌を継続した後、濾過し、再び
水を加えてスラリー化した。74gのステアリン酸ナト
リウムを溶解した約50℃の水溶液150ミリリットル
を上記スラリーを約50℃に加温後加え、表面処理を行
った。この後、濾過、乾燥、粉砕した。粉末X線回折パ
ターンは、Ca(OH)2だけであった。ただしCa
(OH)2のパターンよりも少し高角側にシフトしてい
た。従って、MgがCa(OH)2に固溶した化合物が
生成していることが分かる。キレート分析による化学組
成は次の通りであった。 Ca0.95Mg0.05(OH)2 BET比表面積は6m2/g、平均2次粒子径は3.4
μmであった。この物の配合量を80重量部とした他は
実施例1と同様に操作して、シートを作成し、HCl発
生量を測定した。結果を表1に示す。
【0021】比較例2 実施例1で用いた本発明のHCl捕捉剤の配合量を40
重量部とした他は実施例1と同様に操作してシートを作
成し、HCl発生量を測定した。結果を表1に示す。
重量部とした他は実施例1と同様に操作してシートを作
成し、HCl発生量を測定した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】 各種添加剤のHCl捕捉性 添加剤の種類 添加量 HCl発生量 (重量部) (mg/g) 実施例1−1 A 100 9.9 1−2 A 80 50.8 1−3 A 60 67.3 実施例2 B 50 82.5 比較例1 CaCO3 100 120 実施例3 C 80 88.4 比較例2 A 40 148
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、低温から高温に至る領
域で含ハロゲン樹脂から発生するハロゲン化水素を効率
的に捕捉でき、貯蔵安定性に優れ、かつ安価であるとい
う特徴を有する含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉
剤、および該捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成物が
提供される。
域で含ハロゲン樹脂から発生するハロゲン化水素を効率
的に捕捉でき、貯蔵安定性に優れ、かつ安価であるとい
う特徴を有する含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉
剤、および該捕捉剤を含有する含ハロゲン樹脂組成物が
提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記式(1) Ca1-xM2+ x(OH)2 (1) (式中、M2+はMg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+,Ni
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を示し、xは
0≦x≦0.5の範囲の数を示す)で表されるCa系水
酸化物を有効成分とすることを特徴とする含ハロゲン樹
脂のハロゲン化水素捕捉剤。 - 【請求項2】 式(1)のCa系水酸化物において、x
が0.05≦x≦0.4の範囲の数であることを特徴と
する請求項1記載の含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕
捉剤。 - 【請求項3】 式(1)のCa系水酸化物が、BET比
表面積10m2/g以上であることを特徴とする請求項
1記載の含ハロゲン化水素捕捉剤。 - 【請求項4】 式(1)のCa系水酸化物において、M
2+がMg2+および/またはZn2+であることを特徴とす
る請求項1記載の含ハロゲン樹脂組成物。 - 【請求項5】 下記式(1) Ca1-xM2+ x(OH)2 (1) (式中、M2+はMg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+,Ni
2+,Cu2+およびZn2+の少なくとも一種を示し、xは
0≦x≦0.5の範囲の数を示す)で表されるCa系水
酸化物を含ハロゲン樹脂100重量部に対し11−15
0重量部配合することを特徴とする含ハロゲン樹脂組成
物。 - 【請求項6】 式(1)のCa系水酸化物が、高級脂肪
酸、高級脂肪酸の金属塩、リン酸エステル、シラン系、
チタネート系およびアルミニウム系のカップリング剤、
多価アルコールと脂肪酸のエステル類,アニオン系界面
活性剤およびオレフィン−マレイン酸共重合体のナトリ
ウム塩からなる群から選ばれた少なくとも一種の表面処
理剤により表面処理されたものであることを特徴とする
請求項5記載の含ハロゲン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36257497A JPH11193336A (ja) | 1997-11-04 | 1997-12-12 | 含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤および該捕捉剤含有含ハロゲン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31768497 | 1997-11-04 | ||
| JP9-317684 | 1997-11-04 | ||
| JP36257497A JPH11193336A (ja) | 1997-11-04 | 1997-12-12 | 含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤および該捕捉剤含有含ハロゲン樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11193336A true JPH11193336A (ja) | 1999-07-21 |
Family
ID=26569105
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP36257497A Pending JPH11193336A (ja) | 1997-11-04 | 1997-12-12 | 含ハロゲン樹脂のハロゲン化水素捕捉剤および該捕捉剤含有含ハロゲン樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11193336A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001226603A (ja) * | 1999-12-08 | 2001-08-21 | Sankyo Organic Chem Co Ltd | 塩素含有樹脂組成物 |
| WO2005007734A1 (ja) * | 2003-07-18 | 2005-01-27 | Mochigase Electrical Equipment Co., Ltd. | プラスチック用添加剤及びプラスチック |
| WO2005047184A1 (ja) | 2003-11-13 | 2005-05-26 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. | 水銀化カルシウム、それを含有する樹脂組成物および成形品 |
| JPWO2005013695A1 (ja) * | 2003-08-12 | 2006-09-28 | 用瀬電機株式会社 | 抗ウイルス剤、これを用いた繊維及び抗ウイルス部材 |
| WO2015046456A1 (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | 積水化学工業株式会社 | 塩素化塩化ビニル系樹脂を含む成形用樹脂組成物及びその成形体 |
| WO2015046454A1 (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | 積水化学工業株式会社 | 塩素化塩化ビニル系樹脂を含む成形用樹脂組成物及びその成形体 |
-
1997
- 1997-12-12 JP JP36257497A patent/JPH11193336A/ja active Pending
Cited By (16)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001226603A (ja) * | 1999-12-08 | 2001-08-21 | Sankyo Organic Chem Co Ltd | 塩素含有樹脂組成物 |
| WO2005007734A1 (ja) * | 2003-07-18 | 2005-01-27 | Mochigase Electrical Equipment Co., Ltd. | プラスチック用添加剤及びプラスチック |
| JPWO2005013695A1 (ja) * | 2003-08-12 | 2006-09-28 | 用瀬電機株式会社 | 抗ウイルス剤、これを用いた繊維及び抗ウイルス部材 |
| JP4621590B2 (ja) * | 2003-08-12 | 2011-01-26 | 株式会社モチガセ | 抗ウイルス剤、これを用いた繊維及び抗ウイルス部材 |
| KR101159372B1 (ko) * | 2003-08-12 | 2012-06-25 | 고이치 오츠키 | 항바이러스제와 이것을 이용한 섬유 및 항바이러스 부재 |
| WO2005047184A1 (ja) | 2003-11-13 | 2005-05-26 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. | 水銀化カルシウム、それを含有する樹脂組成物および成形品 |
| EP2366666A1 (en) | 2003-11-13 | 2011-09-21 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd | Process for producing a calcium hydroxide compound |
| US8809439B2 (en) | 2003-11-13 | 2014-08-19 | Kyowa Chemical Industry Co., Ltd. | Calcium hydroxide, resin composition containing the same, and molded article containing the composition |
| WO2015046456A1 (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | 積水化学工業株式会社 | 塩素化塩化ビニル系樹脂を含む成形用樹脂組成物及びその成形体 |
| WO2015046454A1 (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | 積水化学工業株式会社 | 塩素化塩化ビニル系樹脂を含む成形用樹脂組成物及びその成形体 |
| US20170029594A1 (en) * | 2013-09-27 | 2017-02-02 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Molding resin composition including chlorinated vinyl chloride-based resin, and molded article thereof |
| US20170029593A1 (en) * | 2013-09-27 | 2017-02-02 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Molding resin composition including chlorinated vinyl chloride-based resin, and molded article thereof |
| US9611373B2 (en) | 2013-09-27 | 2017-04-04 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Molding resin composition including chlorinated vinyl chloride-based resin, and molded article thereof |
| US9611374B2 (en) | 2013-09-27 | 2017-04-04 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Molding resin composition including chlorinated vinyl chloride-based resin, and molded article thereof |
| US9758633B2 (en) | 2013-09-27 | 2017-09-12 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Molding resin composition including chlorinated vinyl chloride-based resin, and molded article thereof |
| US9765195B2 (en) | 2013-09-27 | 2017-09-19 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Molding resin composition including chlorinated vinyl chloride-based resin, and molded article thereof |
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