JPH11199801A - 防汚剤および防汚組成物 - Google Patents

防汚剤および防汚組成物

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JPH11199801A
JPH11199801A JP263698A JP263698A JPH11199801A JP H11199801 A JPH11199801 A JP H11199801A JP 263698 A JP263698 A JP 263698A JP 263698 A JP263698 A JP 263698A JP H11199801 A JPH11199801 A JP H11199801A
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JP
Japan
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antifouling
polymer
atom
triarylboron
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Application number
JP263698A
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English (en)
Inventor
Kiyomi Mori
喜代美 毛利
Hitoshi Tabuchi
均 田淵
Toshiyuki Takesawa
利之 武澤
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Nitto Kasei Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリアリールホウ素化合物を含有し、漁網、
船底等への塗布後の塗膜物性が良好で、長期間優れた防
汚効果を発揮する防汚剤および防汚組成物を提供する。 【解決手段】 一般式(1): 【化11】 (R1、R2:水素原子、メチル基、R3:ハロゲン原
子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコ
キシ基、Z:炭素数1〜18のアルキレン基、フェニレ
ン基等、X、Y:水素原子、炭素数1〜18のアルキル
基、アリール基等、k:0又はl、m、n:0〜3の整
数)で表されるN配位−トリアリールホウ素含有構成単
位を含む重合体を有効成分とする海中防汚剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なN配位−ト
リアリールホウ素含有重合体からなる防汚剤およびそれ
をビヒクルとする防汚組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶の船底、定置網、養殖網、その他海
中構築物は、その表面に海藻類、フジツボ、セルプラ、
カキ、ホヤ、コケ虫、軟体動物等の海棲汚損生物が付着
することにより多大な被害を被っている。これらの海棲
汚損生物の付着を防止する為、従来は有機錫化合物等を
防汚薬剤として含有する防汚塗料が使用されていたが、
該防汚塗料の防汚効果の持続性を改良した自己研磨性を
有する有機錫含有重合体をビヒクルとする防汚塗料が広
く使用されてきた。しかし、近年、環境汚染の問題か
ら、有機錫含有重合体の使用が制限されるようになり、
それに代わるビヒクルとして主にアクリル樹脂や塩化ビ
ニル−イソブチルビニルエーテル樹脂とロジンを併用す
ることが行なわれるようになった。これらのビヒクルを
用いる場合、ビヒクル自体には殺菌力がないため、さら
に防汚薬剤を併用する必要があるが、物性、安定性、防
汚効果の持続に問題があり、十分に満足しうる防汚塗料
が得られていない。
【0003】また、有機錫化合物に代わる防汚薬剤とし
てはトリフェニルホウ素ピリジン塩を用いる例(特開平
7−133207号公報)があり、優れた防汚効果が認
められるものの、有機錫含有重合体の場合のようにビヒ
クル部分と薬剤部分が化学的に結合していないため、薬
剤の海水中への溶出コントロールが不充分となり、長期
の防汚効果を発揮できないという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機錫含有
重合体のようにビヒクル部分と薬剤部分が化学的に結合
した防汚剤であって、防汚効果およびその持続性が優れ
た防汚剤およびそれを用いる防汚組成物を開発すること
を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
トリアリールホウ素化合物の防汚活性に着目して鋭意研
究を行った結果、N配位−トリアリールホウ素含有構成
単位を含む重合体をヒビクルとして使用して防汚塗料と
すれば、船底、漁網、海中構築物等への塗布後の塗膜物
性も良好で長時間優れた防汚効果を持続することを見出
し、本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明は、一般式(1)又は
(2):
【0007】
【化4】
【0008】
【化5】
【0009】〔式中、R1、R2は水素原子又はメチル基
を、R3はハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基又
は炭素数1〜8のアルコキシ基を、R4はハロゲン原子
又は炭素数1〜18のアルキル基を、Zは炭素数1〜1
8のアルキレン基、フェニレン基、ベンジレン基、基−
C(=O)−、基−C(=O)−O−R5−、基−O−
5−又は基−C(=O)−O−R5−O−C(=O)−
(ここでR5は炭素数1〜18のアルキレン基若しくは
フェニレン基を示す)を、kは0又は1を、m、nは独
立に0〜3の整数を示し、X、Yは互いに結合していて
もいなくてもよく、(a)X、Yが互いに結合していな
い場合:X、Yは独立に水素原子、炭素数1〜18のア
ルキル基、アリール基、基−C(=O)−R6(ここで
6は炭素数1〜18のアルキル基若しくはアリール基
を示す)を示し、(b)X、Yが互いに結合している場
合:それらが結合している窒素原子と共に複素5〜6員
環又はその縮合環を形成しており、式(3):
【0010】
【化6】
【0011】で表される基は、複素多員環又はその縮合
環状化合物残基をぞれぞれ示す〕で表されるN配位−ト
リアリールホウ素含有構成単位を含む重合体からなるこ
とを特徴とする防汚剤に関する。
【0012】さらに本発明は、前記N配位−トリアリー
ルホウ素含有構成単位を含む重合体をビヒクルとして含
有することを特徴とする防汚組成物に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】一般式(1)、(2)において、
3で表わされるハロゲン原子としては、塩素原子、フ
ッ素原子、臭素原子などがあげられる。R3で表わされ
る炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチ
ル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブ
チル、n−オクチル、2−エチルヘキシルなどの直鎖ま
たは分岐鎖アルキル基があげられ、とくに炭素数1〜4
のアルキル基が好ましい。R3で表わされる炭素数1〜
8のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−
プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブト
キシ、n−オクトキシなどの直鎖または分岐鎖アルコキ
シ基があげられ、とくに炭素数1〜4のアルコキシ基が
好ましい。
【0014】一般式(1)、(2)において、Zで表わ
される炭素数1〜18のアルキレン基(メチレン基を含
む、以下同様)としては、メチレン、エチレン、1−メ
チルエチレン、プロピレン、ブチレン、3−メチルブチ
レン、n−オクチレン、ドデシレン、ヘキサデシレンな
どの直鎖または分岐鎖アルキレン基があげられ、とくに
炭素数1〜4のアルキレン基が好ましい。Zで表わされ
る基−C(=O)−O−R5−、基−O−R5−、基−C
(=O)−O−R5−O−C(=O)−中におけるR5
表わされる炭素数1〜18のアルキレン基としては、メ
チレン、エチレン、1−メチルエチレン、プロピレン、
ブチレン、3−メチルブチレン、n−オクチレン、ドデ
シレン、ヘキサデシレンなどの直鎖または分岐鎖アルキ
レン基があげられ、とくに炭素数1〜4のアルキレン基
が好ましい。
【0015】一般式(1)において、互いに結合してい
ないX、Yで表わされる炭素数1〜18のアルキル基と
しては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ル、n−ブチル、t−ブチル、n−オクチル、2−エチ
ルヘキシル、ラウリル、ステアリルなどの直鎖または分
岐鎖アルキル基があげられ、とくに炭素数1〜4のアル
キル基が好ましい。互いに結合していないX、Yで表わ
されるアリール基としては、フェニル、トリル、p−メ
トキシフェニル、p−クロロフェニルなどがあげられ
る。互いに結合していないX、Yで表わされる基−C
(=O)−R6中のR6で表わされる炭素数1〜18のア
ルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i
−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−オクチル、
2−エチルヘキシル、ラウリル、ステアリルなどの直鎖
または分岐鎖アルキル基があげられ、とくに炭素数1〜
4のアルキル基が好ましく、アリール基としては、フェ
ニル、トリル、p−メトキシフェニル、p−クロロフェ
ニルなどがあげられる。
【0016】一般式(1)において、X、Yが互いに結
合している場合において、X、Yがそれらが結合してい
る窒素原子と共に形成する複素5〜6員環又はその縮合
環としては、ピロリジン環、ピロール環、ピラゾリン
環、ピラゾール環、イミダゾリン環、ピペリジン環、ピ
ペラジン環、モルホリン環、インドール環、ベンゾトリ
アゾール環、カルバゾール環、フェノチアジン環、フェ
ノキサジン環などがあげられる。
【0017】一般式(2)において、式(3)で表わさ
れる複素多員環又は縮合環状化合物残基としては、ピロ
リジン環、ピロール環、ピラゾリン環、ピリジン環、ピ
ベリジン環、キノリン環などがあげられる。それらの置
換基であるR4で表わされるハロゲンとしては塩素原
子、フッ素原子、臭素原子などがあげられ、炭素数1〜
18のアルキル基としてはメチル、エチル、n−プロピ
ル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−オク
チル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ステアリルなど
の直鎖または分岐鎖アルキル基があげられ、とくに炭素
数1〜4のアルキル基が好ましい。式(3)で表わされ
る複素多員環又は縮合環状化合物における、結合手は、
環の窒素原子が1個のばあいは環の他の原子から出てい
る。
【0018】一般式(1)又は(2)で表されるN配位
−トリアリールホウ素含有構成単位を含む重合体は、通
常つぎのようにして得ることができる。すなわち、一般
式(4)又は(5):
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】(式中、R1、R2、R4、X、Y、k、n
および式(3)で表される基は前記と同じ意義を有す
る)で表される分子中に少なくとも1個の窒素原子を有
する不飽和単量体を単独重合させるか、または、これと
他の重合性不飽和単量体を共重合して得られる重合体若
しくは共重合体にトリアリールホウ素を作用させて得ら
れる。
【0022】本発明のN配位−トリアリールホウ素含有
構成単位を含む重合体を得るために使用されるトリアリ
ールホウ素化合物としては、例えばトリフェニルホウ
素、トリ(o−クロロフェニル)ホウ素、トリ(p−ク
ロロフェニル)ホウ素、トリ(o−フルオロフェニル)
ホウ素、トリ(p−フルオロフェニル)ホウ素、トリ
(o−トリル)ホウ素、トリ(p−トリル)ホウ素、ト
リ(o−エチルフェニル)ホウ素、トリ(p−エチルフ
ェニル)ホウ素、トリ(o−メトキシフェニル)ホウ
素、トリ(p−メトキシフェニル)ホウ素、トリ(o−
エトキシフェニル)ホウ素、トリ(p−エトキシフェニ
ル)ホウ素、トリス(2,4−ジメチルフェニル)ホウ
素、トリス(2,3,6−トリメチルフェニル)ホウ素
などが挙げられる。
【0023】本発明のN配位−トリアリールホウ素含有
構成単位を含む重合体を得る為に使用される一般式
(4)で表される分子中に少なくとも1個の窒素原子を
有する不飽和単量体としては、例えばアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N−イミダゾリル(メタ)アクリレートな
どのアミノ(メタ)アクリレート類、N−ビニルメチル
アミン、N−ビニルエチルアミン、N−ビニルブチルア
ミン、N−ビニルドデシルアミン、N−ビニルフェニル
アミン、N−ビニルピロール、N−ビニルインドール、
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルフェノチアジン、
N−ビニルベンゾトリアゾール、N−ビニルモルホリ
ン、N−ビニルピペリジン、N−ビニルピペラジン、N
−ビニルピラゾール、N−ビニルピラゾリンなどのN−
ビニルアミン類、アリルアミン、アリルメチルアミン、
アリルジメチルアミン、アリルエチルアミン、アリルジ
エチルアミン、アリルジベンジルアミン、アリルエチル
フェニルアミン、N−アリルモルホリン、N−アリルピ
ロール、N−アリルインドール、N−アリルピペリジ
ン、N−アリルピラゾール、N−アリルカルバゾール、
N−アリルアニリンなどのアリルアミン類、o−アミノ
スチレン、m−アミノスチレン、p−アミノスチレンな
どのアミノスチレン類、アミノエチルビニルエーテル、
N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N,N
−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、N−メチルア
ミノエチルビニルエーテル、N−2−エチルヘキシルア
ミノエチルビニルエーテル、β−ピロリジルエチルビニ
ルエーテル、β−モルホリノエチルビニルエーテル、β
−ピペリジノエチルビニルエーテル、γ−モルホリノプ
ロピルビニルエーテル、β−カルバゾリルエチルビニル
エーテル、β−ピラゾリニルエチルビニルエーテルなど
のアミノビニルエーテル類が挙げられる。
【0024】一般式(5)で表される分子中に少なくと
も1個の窒素原子を有する不飽和単量体としては、例え
ば2−ピリジル(メタ)アクリレート、3−ピリジル
(メタ)アクリレート、4−ピリジル(メタ)アクリレ
ート、2−ピリジルメチル(メタ)アクリレート、3−
ピリジルメチル(メタ)アクリレート、4−ピリジルメ
チル(メタ)アクリレート、2−ピリジルエチル(メ
タ)アクリレート、3−ピリジルエチル(メタ)アクリ
レート、4−ピリジルエチル(メタ)アクリレート、ニ
コチン酸エチル(メタ)アクリレート、イソニコチン酸
エチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレー
ト類、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−
ビニルピリジン、2−ビニル−4−メチルピリジン、4
−ビニル−2−メチルピリジン、2−ビニルピペリジ
ン、4−ビニルピペリジン、4−ビニル−2−メチルピ
ペリジン、2−ビニルピロリジン、3−ビニルピロリジ
ン、3−ビニルピロール、2−ビニルキノリン、3−ビ
ニルピラゾリンなどのビニル化合物等が挙げられる。
【0025】一般式(4)又は(5)で表される分子中
に少なくとも1個の窒素原子を有する不飽和単量体と共
重合させることのできる他の重合性不飽和重合体として
は、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ベンジル
などのメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i
−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ベンジルなどのアクリル酸エステル類、塩化ビニル、塩
化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル類、アクリロニト
リル、メタクリロニトリルなどのアクリロニトリル類、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、i−ブ
チルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、フェニ
ルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルなどのビニ
ルエーテル類、メチルビニルケトン、フェニルビニルケ
トンなどのビニルケトン類、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルなどのビニルエ
ステル類、1−ブテン、1,3−プタジエン、スチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレンなどのビニル系炭化水素類が挙げられる。
【0026】一般式(4)又は(5)で表される分子中
に少なくとも1個の窒素原子を有する不飽和単量体の重
合体、あるいは該不飽和単量体と他の重合性不飽和単量
体との共重合体は、適当な重合触媒、好ましくはラジカ
ル触媒の存在下で、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸
濁重合等の方法によって得ることができるが、後にトリ
アリールホウ素を配位させる反応工程を考慮すれば溶液
重合とするのが好ましい。
【0027】こうして得られた重合体(若しくは共重合
体)は、その側鎖に窒素原子を含有していることから、
この窒素原子にトリアリールホウ素を配位させることが
できる。このトリアリールホウ素を配位させる反応は、
トリアリールホウ素のホウ素原子に対して該重合体(若
しくは共重合体)中の窒素原子を配位子として配位結合
を行わしめるものである。こうして生成される化合物
は、一般に付加化合物、複塩、錯塩化合物、広義には配
位化合物と呼ばれる。
【0028】上記した重合反応およびこれに続くトリア
リールホウ素を配位させる反応は、通常、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジブチルエー
テル、ジグライムなどのエーテル類、イソプロパノー
ル、ブタノール、エチルセロソルブなどのアルコール類
等の有機溶剤の存在下で行うことができる。
【0029】得られた窒素原子を含有する重合体(若し
くは共重合体)に配位させるトリアリールホウ素の量的
割合は、重合体(若しくは共重合体)に含有される窒素
原子に対して当量又はそれ以下の範囲であって、重合体
の組成、被塗布体の種類等を考慮して適宜に選択され
る。重合体(若しくは共重合体)とトリアリールホウ素
化合物との反応は、たとえば前記溶剤中で40〜80℃
で3〜10時間加熱することによって容易に行うことが
できる。
【0030】N配位−トリアリールホウ素含有構成単位
を含む重合体溶液は、次の方法によっても製造すること
が出来る。すなわち、一般式(4)又は(5)で表わさ
れる分子中に少なくとも1個の窒素原子を有する不飽和
単量体に、トリアリールホウ素を作用させて得られる一
般式(6)又は(7):
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】(式中、R1、R2、R3、R4、X、Y、
k、m、n及び式(3)で表される基は前記と同じ意義
を有する)で表されるN配位−トリアリールホウ素含有
単量体を単独重合させるか、または、これと他の重合性
不飽和単量体を共重合させることにより、本発明のN配
位−トリアリールホウ素含有構成単位を含む重合体溶液
とすることができる。
【0034】N配位−トリアリールホウ素含有単量体と
共重合させることができる他の重合性不飽和単量体、溶
剤等は、前述した種々の不飽和単量体、有機溶剤等が使
用され、また、重合方法も前述した方法と同様の方法で
行われる。
【0035】本発明のN配位−トリアリールホウ素含有
構成単位を含む重合体について配位結合が形成されてい
ることは種々の機器分析、例えば、核磁気共鳴スペクト
ルやX線解析の手法によって確認できる。
【0036】本発明のN配位−トリアリールホウ素含有
構成単位を含む重合体中の一般式(1)又は(2)で表
されるN配位−トリアリールホウ素含有構成単位の存在
割合はとくに制限されず、被塗布体の防汚塗膜の物性、
防汚性能を考慮して適宜決定することができるが、該重
合体固形分中のトリアリールホウ素の含有量は通常5〜
80重量%、好ましくは20〜60重量%である。
【0037】本発明の重合体の重量平均分子量は、2×
103〜5×105であることがのぞましい。重量平均分
子量が2×103未満であれば形成される塗膜が脆弱と
なり容易に剥離し、一方重量平均分子量が5×105
超えると重合体溶液の粘度が上昇し、その取扱いが困難
となるからである。
【0038】本発明の重合体は、被塗布体の防汚目的に
応じて種々の態様で使用される。その為、本発明の重合
体は、必要に応じて、亜酸化銅、酸化亜鉛、タルク、ベ
ンガラ、酸化チタン等の無機顔料、フタロシアニンブル
ーなどの有機顔料、オイルブルーなどの染料、ジオクチ
ルフタレート(DOP)、トリクレジルホスフェート
(TCP)、ジ−t−ノニルポリスルフィド(TNP
S)、ワセリン、塩素化パラフィン等の可塑剤、ロジ
ン、変性ロジン、塩化ゴム、アクリル樹脂等の天然若し
くは合成樹脂、トルエン、メチルイソブチルケトン、酢
酸ブチルなどの溶剤、テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、3,4−ジクロロフェニル−1,1−ジメチルウレ
ア等の薬剤、ベントナイト、酸化ポリエチレン、アミド
化合物などの揺変剤などを併用することができる。
【0039】本発明の重合体は、たとえば船底、海中構
築物等の防汚塗料組成物として、あるいは漁網等の防汚
剤組成物として使用できる。
【0040】防汚塗料組成物のばあい、たとえば本発明
の重合体10〜30重量%、顔料30〜60重量%、可
塑剤0〜5重量%、溶剤30〜40重量%からなる組成
があげられる。必要に応じ前記他の樹脂、他の薬剤等を
配合することができる。
【0041】漁網等の防汚剤組成物のばあい、たとえば
本発明の重合体10〜30重量%、可塑剤0〜5重量
%、溶剤70〜90重量%からなる組成があげられる。
必要に応じて他の薬剤等を配合することができる。
【0042】本発明の防汚組成物は、貯蔵安定性に優
れ、また、船底、漁網又は海中構築物等に塗布すること
により、長時間海棲生物の付着を有効に防止できる。
【0043】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を説明するが、
各実施中の%は重量%を、粘度は25℃での測定値を、
分子量はGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換
算値)を示す。但し、表1中の各成分の配合量は、重量
(g)を表す。なお、N配位−トリアリールホウ素含有
構成単位を含む重合体中で窒素原子とトリアリールホウ
素が配位結合を形成していることは核磁気共鳴スペクト
ルにより確認した。
【0044】<重合体の製造> 製造例1 温度計、還流冷却器及び撹拌機を備えた200mlの四
つ口フラスコに、2−ピリジルエチルメタクリレート3
1g、メチルメタクリレート20g、n−ブチルアクリ
レート10g、キシレン100g及びアゾビスイソブチ
ロニトリル0.2gを仕込み、窒素雰囲気下で80〜8
5℃に保ちながら2時間重合した。さらに、この温度
で、2時間毎に2回、アゾビスイソブチロニトリル0.
2gを加えて重合した後、50℃に冷却して窒素雰囲気
下でトリフェニルホウ素39gを加えて45〜50℃で
8時間撹拌することにより付加反応を行ってN配位−ト
リフェニルホウ重合体溶液Aを得た。重合体溶液Aの粘
度は135cps(25℃)加熱残分は50.3%、重
量平均分子量27000であった。
【0045】製造例2〜7 表1に示す有機溶剤、単量体及び重合開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリルを用いて、製造例1と同様の操
作で重合を行い、N配位−トリフェニルホウ素重合体溶
液B〜Gを得た。得られた重合体溶液の粘度、加熱残分
及び重量平均分子量を測定した。これらの結果を表1に
示す。
【0046】製造例8 温度計、還流冷却器及び撹拌機を備えた200mlの四
つ口フラスコに、3−ピリジルメチルメタクリレート2
0g、トリフェニルホウ素27g、及びキシレン50g
を仕込み、窒素雰囲気下45〜50℃で8時間反応を行
い、N配位−トリフェニルホウ素単量体を製造後、メチ
ルメタクリレート33g、n−ブチルアクリレート20
g、キシレン50g及びアゾビスイソブチロニトリル
0.2gを加え、窒素雰囲気下にて80〜85℃に保ち
ながら2時間重合した。さらに、この温度で、2時間毎
に2回、アゾビスイソブチロニトリル0.2gを加えて
重合し、N配位−トリフェニルホウ素重合体溶液Hを得
た。重合体溶液Hの粘度は150cps(25℃)、加
熱残分50.3%、重量平均分子量27000であっ
た。
【0047】製造例9 温度計、還流冷却器及び撹拌機を備えた200mlの四
つ口フラスコに、2−ピリジルエチルアクリレート25
g、トリフェニルホウ素34g、及びキシレン50gを
仕込み、窒素雰囲気下45〜50℃で8時間反応を行
い、N配位−トリフェニルホウ素単量体を製造後、メチ
ルメタクリレート31g、n−ブチルアクリレート10
g、キシレン50g及びアゾビスイソブチロニトリル
0.2gを加え、窒素雰囲気下にて80〜85℃に保ち
ながら2時間重合した。さらに、この温度で、2時間毎
に2回、アゾビスイソブチロニトリル0.2gを加えて
重合し、N配位−トリフェニルホウ素重合体溶液Iを得
た。重合体溶液Iの粘度は125cps(25℃)、加
熱残分49.9%、重量平均分子量25000であっ
た。
【0048】
【表1】
【0049】比較製造例1 温度計、還流冷却器及び撹拌機を備えた200mlの四
つ口フラスコに、メチルメタクリレート20g、n−ブ
チルアクリレート50g、キシレン100g及びアゾビ
スイソブチロニトリル0.2gを仕込み、窒素雰囲気下
にて80〜85℃に保ちながら2時間重合した。さら
に、この温度で、2時間ごとに2回、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.2gを加えて重合を行った後、50℃に
冷却して窒素雰囲気下でトリフェニルホウ素30gを加
え、トリフェニルホウ素を含有する重合体溶液Jを得
た。重合体溶液Jの粘度は135cps(25℃)、加
熱残分50.0%、重量平均分子量35000であっ
た。
【0050】比較製造例2 温度計、還流冷却器及び撹拌機を備えた200mlの四
つ口フラスコに、N,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート25g、n−ブチルアクリレート45、キシレ
ン100g及びアゾビスイソブチロニトリル0.2gを
仕込み、窒素雰囲気下で80〜85℃に保ちながら2時
間重合した。さらに、この温度で、2時間ごとに2回、
アゾビスイソブチロニトリル0.2gを加えて重合を行
った後、50℃に冷却して窒素雰囲気下でテトラエチル
チウラムジスルフィド30gを加え、黄色透明なテトラ
エチルチウラムジスルフィドを含有する重合体溶液Kを
得た。重合体溶液Kの粘度は120cps(25℃)、
加熱残分50.2%、重量平均分子量33000であっ
た。
【0051】<船底塗料の製造> 実施例1〜9、比較例1〜2 撹拌器を備えた300mlのナス型フラスコに、各々表
2の配合にて製造例1〜9及び比較製造例1〜2で得た
重合体溶液A〜Kを用いて顔料、可塑剤、他樹脂、他薬
剤、分散剤及び溶剤を加え、さらに、直径1.5〜2.
5mmのガラスビーズ100gを入れ、30分間撹拌
後、ガラスビーズを除き、実施例1〜9及び比較例1〜
2の船底防汚塗料を得た。
【0052】<漁網用防汚剤の製造> 実施例10〜18及び比較例3〜4 製造例1〜9及び比較製造例1〜2で得た重合体溶液A
〜Kを用いて、本発明の漁網用防汚剤を表3に示す配合
により製造した。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】防汚試験〔船底塗料用〕 実施例1〜9及び比較例1〜2で得た各船底防汚塗料を
100×200×2mmの硬質塩化ビニル板の両面に乾
燥塗膜で約100ミクロンの厚みになるように塗布し4
0℃で1日乾燥した。これらの試験板を三重県尾鷲市の
海面下1.5mに浸漬して付着生物による試験板の汚損
状態を6カ月観察した。この結果を表4に示す。なお、
表中の数字は汚損生物の付着面積パーセントを表す。
【0056】
【表4】
【0057】<防汚試験〔漁網用〕>実施例10〜18
及び比較例3〜4で得た各海中防汚剤溶液にポリエチレ
ン製漁網(20×30cm)を5分間浸漬し、1日室温
で乾燥した後、鉄製枠に取り付けた。これらの試験網を
三重県尾鷲市の海面下1.5mに浸漬して付着生物によ
る試験網の汚損状態を3カ月観察した。この結果を表5
に示す。なお、表中の数字は汚損生物の付着面積パーセ
ントを表す。
【0058】
【表5】
【0059】<塗膜物性試験>実施例10〜18及び比
較例3〜4で得た海中防汚剤溶液にポリエチレン製漁網
(10cm×10cm)を5分間浸漬し、1日室温で乾
燥した後、指触にて、漁網の風合いを観察し、下記基準
で評価した。この結果を表6に示す。
【0060】 ○:物性良好 △:強ばり又は粘着あり ×:強ばり又は粘着が大きい
【0061】
【表6】
【0062】
【発明の効果】各種の試験結果から明らかなように、本
発明のトリアリールホウ素化合物が配位したトリアリー
ルホウ素含有重合体を用いた防汚組成物は塗膜物性が良
好で、長時間優れた防汚効果を発揮する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)又は(2): 【化1】 【化2】 〔式中、R1、R2は水素原子又はメチル基を、R3はハ
    ロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜
    8のアルコキシ基を、R4はハロゲン原子又は炭素数1
    〜18のアルキル基を、Zは炭素数1〜18のアルキレ
    ン基、フェニレン基、ベンジレン基、基−C(=O)
    −、基−C(=O)−O−R5−、基−O−R5−又は基
    −C(=O)−O−R5−O−C(=O)−(ここでR5
    は炭素数1〜18のアルキレン基若しくはフェニレン基
    を示す)を、kは0又は1を、m、nは独立に0〜3の
    整数を示し、X、Yは互いに結合していてもいなくても
    よく、(a)X、Yが互いに結合していない場合:X、
    Yは独立に水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、ア
    リール基、基−C(=O)−R6(ここでR6は炭素数1
    〜18のアルキル基若しくはアリール基を示す)を示
    し、(b)X、Yが互いに結合している場合:それらが
    結合している窒素原子と共に複素5〜6員環又はその縮
    合環を形成しており、式(3): 【化3】 で表される基は、複素多員環又はその縮合環状化合物残
    基をぞれぞれ示す〕で表されるN配位−トリアリールホ
    ウ素含有構成単位を含む重合体からなることを特徴とす
    る防汚剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のN配位−トリアリールホ
    ウ素含有構成単位を含む重合体をビヒクルとして含有す
    ることを特徴とする防汚組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2199349A1 (en) 2008-12-19 2010-06-23 Ppg B.V. Resin composition, antifouling coating comprising barnacle antifoulant and processes of production thereof
JP4806884B2 (ja) * 1999-07-21 2011-11-02 株式会社エーピーアイ コーポレーション トリフェニルボロン含有ポリマーおよびその用途
CN114790258A (zh) * 2022-04-15 2022-07-26 哈尔滨工程大学 丙烯酸吲哚改性丙烯酸硼聚合物及其涂料的制备方法

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