JPH11200032A - 絶縁膜のスパッタ成膜方法 - Google Patents

絶縁膜のスパッタ成膜方法

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JPH11200032A
JPH11200032A JP431298A JP431298A JPH11200032A JP H11200032 A JPH11200032 A JP H11200032A JP 431298 A JP431298 A JP 431298A JP 431298 A JP431298 A JP 431298A JP H11200032 A JPH11200032 A JP H11200032A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のスパッタ法では困難であった数十〜数百
Åの極薄で磁気ヘッドのギャップ層やトンネル接合型G
MRに好都合な絶縁特性の良い化合物絶縁膜を形成する
方法を提案すること 【解決手段】真空室1内に、直流電源5に接続されたメ
タルターゲット6とその背後の磁石7及び該ターゲット
の前方のイオン化率を高めるRFコイル8を備えたマグ
ネトロンカソード9を設け、プロセス開始前の到達真空
度を1×10-6Pa以下とし、プラズマ発生のための該タ
ーゲット及びRFコイルへの投入電力と、該真空室内へ
導入するスパッタ用不活性ガス及び反応性ガスの流量と
を制御し、該ターゲットに対向して設けた基板13にメ
タル膜の成膜と該メタル膜の絶縁化合物化を交互に行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク磁
気ヘッド等に適用される絶縁膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハードディスク読み取り用磁気ヘ
ッドとして、薄膜ヘッドや磁気抵抗(MR:Magneto-Re
sistance)ヘッドが用いられており、これらのヘッドに
は1000〜2000 程度の厚さのAl2O3膜がギャ
ップ用絶縁膜として設けられている。このAl2O3膜を
形成するには、ターゲットとしてAl2O3を使用したR
Fマグネトロンスパッタ法が一般に採用されているが、
その生産性を重視する場合には、ターゲットにAlを用
い、スパッタ中の雰囲気にO2ガスを導入し、Alをス
パッタしながらプラズマ酸化を利用してAl2O3膜を形
成する反応性スパッタ法を採用することも行われてい
る。
【0003】また、スパッタカソードとして、ターゲッ
トの背後に磁石を設けると共に該ターゲットの前方にR
Fコイルを設けた誘導結合RFプラズマ支援マグネトロ
ンカソードが出願人により提案されている(特開平6−
41739号公報)。このカソードは高真空中でプラズ
マの発生を持続でき、不純物や2次生成物の発生が少な
い利点を持っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ハードディスクに関し
て記録密度を向上させることの要求があり、これに伴い
読み取り用磁気ヘッドもスピンバルブ膜、多層膜やトン
ネル効果を用いた巨大磁気抵抗(GMR)ヘッドに置き
換わると考えられており、そこに用いられる絶縁膜も数
十〜数百Åの極めて薄いAl2O3やAlNなどの化合物
絶縁膜が必要になると予想されている。しかし、この程
度の極めて薄い例えばAl2O3膜を、従来のAl2O3タ
ーゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法や反応性
スパッタ法で作製すると、リーク電流が10-6A/mm
2以下で絶縁耐圧が5MV/cm以上の電気特性を有す
る良質な絶縁膜は形成出来ない。これは以下の理由に基
づくと考えられている。即ち、下地のメタル膜とAl2
O3は“濡れ”が悪いため、メタル膜に接する領域のA
l2O3層は欠陥が入り易いが、Al2O3膜が堆積してい
くにつれこの欠陥が少なくなり、健全なAl2O3層とな
っていき、1000Å程度の厚膜となればその電気特性
も満足なものになると考えられる。そのため、数十〜数
百Åの極めて薄いAl2O3膜を形成した場合、界面層近
傍の欠陥が多い部分の影響が顕著に現れ、上記電気特性
の良好な絶縁膜が形成出来ない、と考えられている。
【0005】これに対処するため、プレーナーマグネト
ロンターゲットの前方にRFコイルを取り付けることによ
りスパッタされた粒子やスパッタガスなどのイオン化率
を高くできる誘導結合RFプラズマ支援マグネトロンカソ
ードを用い、ターゲットとRFコイルへの投入電力および
スパッタ用Ar(不活性)ガスと酸素などの反応性ガスの
流量を制御することにより、メタル膜を堆積する工程と
その膜をプラズマ酸化などの反応により化合物化する工
程とを交互に行い絶縁膜を形成するメタル堆積/プラズ
マ反応積層法を提案した(特願平9−137044)。
この方法では、Alターゲットを使用すれば、下地メタ
ル膜の上には、下地メタル膜と“濡れ”の良いAl膜が
形成され、その後プラズマ酸化やプラズマ窒化などによ
り該Al膜が化合物になるため、界面近傍でも欠陥の少
ない良質な膜が形成可能である。しかしこの方法によっ
ても絶縁特性を大きく改善することはできなかった。こ
の方法の場合、いかに良好なAl膜を下地膜の上に形成
できるかが鍵であり、結晶粒の大きいAl膜を形成する
ことが絶縁特性改善に有効であると考えられる。
【0006】本発明は、従来のスパッタ法では困難であ
った数十〜数百Åの極薄で磁気ヘッドのギャップ層やト
ンネル接合型GMRに好都合な化合物絶縁膜を形成する
方法を提案することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、真空室内
に、磁石を背後に備えたメタルターゲットと、イオン化
率を高めるための該ターゲットの前方のRFコイルと、
該ターゲットに対向した基板とを有するマグネトロンス
パッタ装置を設け、該真空室内の到達真空度を1×10
-6Pa以下とした後、該真空室内のスパッタ用不活性ガス
及び反応性ガスの流量を制御しながら該マグネトロンス
パッタ装置を作動させ、該基板にメタル膜の成膜と該メ
タル膜の絶縁化合物化とを交互に行い絶縁膜を形成する
ことにより、上記の目的を達成するようにした。該絶縁
膜は数十〜数百Åの極薄の厚さに形成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明すると、図1は磁気ヘッドの絶縁膜の形成に使用
したスパッタリング装置で、同図の符号1はクライオポ
ンプ15及びターボ分子16に連なる排気口2と、半導
体グレード(99.9999%)のものをさらに純化器
で精製しガス中不純物を10ppb以下にしたアルゴンガ
ス等のスパッタ用ガスの導入口3及びO2やN2等の反応
性ガスを導入する反応性ガス導入口4を設けた真空室を
示す。該真空室1内には、直流電源5に異常放電防止回
路10を介して接続された直径2インチのAl製等のメ
タルターゲット6とその背後の磁石7及び該ターゲット
6の前方のイオン化率を高めるRFコイル8を備えたマ
グネトロンカソード9が設けられる。このカソード9
は、上記した誘導結合RFプラズマ支援マグネトロンカ
ソードとして公知のもので、RFコイル8はメタルター
ゲット6の前方周囲を囲繞して設けられ、これにマッチ
ングボックス11を介してRF電源12から電力が供給
される。13は、表面に極薄の化合物の絶縁膜を形成す
べく該ターゲット6と対向して設けられた例えば直径2
インチの低抵抗シリコンの基板で、薄膜ヘッドやMRヘ
ッド用の場合はその表面にメタル膜が下地膜として予め
形成される。該RFコイル8は該メタルターゲット6と
同材質の例えばAlにて形成され、必要な場合は、その
内部に冷却水を循環させる。14はスパッタ中のH2O
分圧を測定するために設けた10-9Paの到達真空度を測
定できる差動排気付極高真空対応四重極質量分析計であ
る。尚、RFコイル8はメタルターゲット6と同材質の
もので製作することが好ましい。
【0009】図1の装置を使用して反応性スパッタによ
り基板13に約100ÅのAl2O3等の極薄の化合物絶
縁膜を形成するには、まず真空室1内を排気し、スパッ
タ用アルゴンガスをカソード9の近傍の導入口3から適
量導入して圧力を調整したのち、メタルターゲット6に
直流電力と、RFコイル8に高周波電力を夫々投入す
る。これによりターゲット6の前方にプラズマが発生
し、イオンによりターゲット6がスパッタされ、スパッ
タされたメタル粒子が基板13に堆積する。メタルが例
えば数十 程度の極薄く堆積したところで、ターゲット
6への投入電力を零にし、RFコイル8への高周波電力
のみを投入した状態で反応ガス導入口4から反応ガスを
導入する。これによりターゲット6は殆どスパッタされ
ず、導入された反応性ガスはRFコイル8によりプラズ
マ励起・イオン化されるので堆積したメタル膜と速やか
に反応し、化合物絶縁膜となる。堆積した該メタル膜は
極めて薄いので、薄膜内部までほぼ完全に化合した化合
物膜になる。
【0010】このあと、前記したターゲット6のスパッ
タ工程と反応ガスの導入による化合物化工程を繰り返
し、基板13上に例えば100Å程度の極薄の化合物絶
縁膜を形成する。これにより得られた化合物絶縁膜は、
極薄でありながらリーク電流が小さく絶縁破壊電圧が高
い良好な耐絶縁性をもち、絶縁性にバラつきのない化合
物絶縁膜を形成でき、高密度記録を読み取る磁気ヘッド
に好都合に適用できる。ターゲット6には化合して絶縁
膜を形成する各種のメタルが使用可能であり、例えばS
iを使用すれば、SiO2の極薄絶縁膜を形成でき、タ
ーゲットをAl、反応性ガスにN2を使用してAlNの
極薄絶縁膜でき、ターゲットの材料と反応性ガスを適当
に選択することで種々の極薄絶縁膜を形成できる。
【0011】該基板13へのメタルの堆積速度は主にタ
ーゲット6へ投入する直流電力に依存し、スパッタされ
たメタル粒子や反応ガスのイオン化や励起の程度は主に
RFコイル8に投入する高周波電力に依存する。これは
スパッタされた中性メタル粒子がRFコイル8のつくる
プラズマゾーンを通過するときにイオン化されるという
イオンプレーティングと同様なポストイオン化機構によ
るためと考えられる。該基板13上へメタル膜を堆積さ
せる際には、該ターゲット6への直流電力のみならずR
Fコイル8に高周波電力を同時に投入することにより、
イオン化効率が高まり、基板13の下地の上に被覆性良
く緻密で結晶性の良い数十Å程度の極薄いメタル膜を堆
積させ得る。そして、ターゲット6への直流電力を零と
し、RFコイル8への高周波電力のみとした状態で反応
性ガスを導入すると、スパッタされるメタルはほとんど
なく、RFコイル8によるプラズマ励起・イオン化で、
堆積した極薄いメタル膜を迅速にしかもほぼ完全に化合
物絶縁膜化させることができる。
【0012】尚、RFコイル8による化合物化工程にお
いては、ターゲット6からのスパッタ粒子によりRFコ
イル8表面へのメタル膜のコーティングが行われないた
め、むき出しになったRFコイル8の表面が誘導結合プ
ラズマ放電によりスパッタされ、そのコイル材のスパッ
タ粒子が基板13の表面に付着するという汚染が考えら
れるが、このような汚染はRFコイル8をターゲット6
と同材質で作製しておくことで防げる。
【0013】また、この反応性ガスのプラズマ励起・イ
オン化の際、ターゲット6の表面も反応してそこに化合
物層が形成され、次のスパッタ工程に於ける直流放電が
不安定になる場合がある。これは電気伝導度の小さい化
合物や絶縁物がターゲット表面に形成されると、直流放
電ではその表面に正電荷が帯電し、カソード(ターゲッ
ト)とアノード(基板)との間の電位差を消失する方向
に働くことが原因で、放電が不安定になったり、放電が
停止する結果になる。この状態を解消するには、ターゲ
ット表面にたまった正電荷をプラズマからの電子で中和
すればよく、そのため該ターゲット6の直流電源5に異
常放電防止回路10を介在させ、一定の割合で正電位を
発生させるようにし、この正電位となったときにターゲ
ット表面にプラズマからの電子を引き込んでターゲット
表面にたまった正電荷を中和するようにした。
【0014】こうした極薄の化合物絶縁膜の成膜方法
は、先に提案した方法とほぼ同様であり、リーク電流が
10-6A/mm2以下で絶縁耐圧が5MV/cm以上の
電気特性を有する絶縁膜は得られるものの、まだ大幅に
良好な絶縁特性が得られない。これは、従来の到達真空
度が10-5Pa程度の高真空中の成膜では、H2Oを主と
する残留ガスが下地基板表面に吸着され、基板表面に飛
来するスパッタ粒子の基板表面でのマイグレーションを
抑制するため、基板表面に形成された結晶核の成長が抑
制されて大きな結晶に成長できず、微細な結晶粒が形成
されてしまうものと推定される。そしてこの結晶粒は、
その後のプラズマ酸化などによる化合物化によってもそ
の粒径を維持すると考えられるので、結果として基板表
面上には微細な化合物結晶が堆積することになる。隣り
合う結晶間に存在する結晶粒界には欠陥が集中している
ため、絶縁物膜の場合、主に粒界を経由して電子などの
電荷の移動が起こる。微結晶ほど粒界が多いので、結果
として微細で不完全な絶縁物結晶の膜ほどリーク電流が
多くなり絶縁特性が劣化することになる。
【0015】本発明は、こうした観点に基づき、化合物
の結晶粒を大きくすること、そして結晶粒を大きくする
ためプロセス開始前の到達真空度を超高真空領域とし、
上記した極薄の化合物絶縁膜を成膜するという特異な手
法に基づいて絶縁特性の向上を図ったものである。ここ
でいう超高真空領域とは、真空度が10-6Pa以下であ
り、これ以上の真空度では良好な絶縁特性が得られな
い。真空室1にこの真空度を得るため、排気口2にはク
ライオポンプ15とターボ分子ポンプ16を接続し、例
えば、該真空室1を1.3×10-7Pa以下の真空度まで
排気する。次にArのスパッタガスを一定流量流し、R
Fコイル8に一定電力を投入し、まずメタルターゲット
6にDC電源5から電力を所定時間供給してスパッタを
行い、基板13に極薄の薄膜を堆積させる。次いでDC
電源5からの電力供給を止め、O2ガス等の反応性ガス
を一定量所定時間供給し、該薄膜を反応させて絶縁物化
する。この堆積と絶縁物化とを繰り返し、所定の厚さの
極薄の絶縁物膜を形成する。必要な場合、この絶縁物化
された薄膜上に導電膜を形成し、さらに導電膜上に前記
の方法で化合物絶縁膜を形成し、多層の絶縁膜と導電膜
とを成膜することもできる。
【0016】
【実施例】図1に示した誘導結合RFプラズマ支援マグ
ネトロンカソードを備えた装置を使用して、低抵抗シリ
コンの基板13上の約100Åの極めて薄いAl2O3の
化合物絶縁膜を形成した。RFコイル8は水冷したAl
製で、Al製のターゲット6に異常放電防止回路10を
介して直流電源5を接続した。また、スパッタガスとし
てアルゴンガスを導入口3から導入できるようにし、反
応性ガスとしてO2ガスを反応性ガス導入口4から導入
できるようにした。カソード6の直径は2インチであ
る。
【0017】該化合物絶縁膜の形成に先立ち、真空室1
を150℃でベーキングしながら超高真空ポンプで1×
10-7Paまで排気した。そしてRFコイル8に60Wを
印加し、該真空室1内のプラズマクリーニングを繰り返
すことにより、該真空室1内のH2Oを除去した。この
状態で図2に示すようにArガスを15sccm流すと共
に、RFコイル8に50W一定電力を投入し、130W
の電力を18秒間ターゲット6に供給して基板13にA
l膜をスパッタ堆積させる。続いて該ターゲット6への
電力供給を60秒間止め、この間O2ガスを30sccm流
し、該Al膜を酸化させる。この堆積・酸化を繰り返し
て所定の約100ÅのAl2O3膜を作成した。この際A
rガス放電中の残留H2O分圧が10-8Pa以下になって
いることを該分析計14で確認した。尚、スパッタAr
圧力は1×10-1Pa、基板13の温度は室温とした。
【0018】こうして得られたAl2O3膜の電気特性を
測定するため、この膜の上に500μm□のCu電極を
スパッタ法により堆積させた。得られた膜のV−I特性
を図3の曲線Aに示した。これによれば、膜厚が約10
0Åと極めて薄いにもかかわらず、絶縁物特有のV−I
特性になっていることが分かる。
【0019】次に残留H2O分圧がAl2O3膜の絶縁特
性に及ぼす影響を調べるため、真空室1をベーキング排
気・プラズマクリーニング後、大気でリークし真空室1
内を大気に曝し水分を吸着させ、そのあとベーキングな
しで5種類の所定の真空度すなわち1×10-6Pa、5×
10-6Pa、1×10-5Pa、5×10-5Pa、1×10-4Pa
まで排気し、直ちに図2に示す手順で約100 の厚さ
のAl2O3膜を作成した。このとき残留H2O分圧を調
整するため、必要に応じ微量のH2Oを微小リークバル
ブより真空室に導入してAl2O3膜を作成した。残留H
2O分圧としてはArガス放電中の四重極質量分析計で
測定した値を用いた。このようにして得られた膜のV−
I特性を図3に先の結果と合わせて示した。同図の曲線
Bは到達真空度が1×10-6PaのときのV−I特性、曲
線Cは5×10-6Pa、曲線Dは1×10-5Pa、曲線Eは
5×10-5Pa、曲線Fは1×10-4Paのときのものであ
る。尚、同図にカッコ書きした数値は、それぞれの到達
圧力におけるArガス放電中の残留H2O分圧である。
これによれば、残留H2O分圧が1×10-6Pa以上にな
ると絶縁膜のリーク電流が大きくなり、絶縁特性の劣化
が目立つようになることが分かる(曲線E、F参照)。
この残留H2O分圧の1×10-6Paは、前述した高真空
中ではAlの大きな結晶粒が得られない理由と一致して
いる。この点から、Al2O3膜の絶縁特性の劣化は、プ
ラズマ酸化するAl膜の結晶粒径が小さいためプラズマ
酸化した後のAl2O3膜の結晶粒径も小さくなり、多数
存在する結晶粒界を経由してのリーク電流が増加したも
のと考えられる。
【0020】この残留H2O分圧が1×10-6Paが得ら
れた排気時の真空度は約1×10-5Paであった。従って
良好な絶縁特性の得られる到達真空度として、多少の安
全性を考えると1×10-6Pa以下とするのが適切であ
る。
【0021】以上の説明では、Al2O3膜の例を説明し
たが、SiO2、AlNなどの種々の化合物絶縁膜や化
合物材料への適用が可能である。また、ここではハード
ディスク磁気ヘッドの絶縁膜スパッタプロセスについて
述べたが、その他フラットディスプレーをはじめ種々の
電子機器デバイスの薄膜作製プロセスへの適用も可能で
ある。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によるときは、プロ
セス開始前の到達真空度を1×10-6Pa以下とし、RF
コイルを備えたマグネトロンカソードを設け、ターゲッ
ト及びRFコイルへの投入電力と、真空室内へ導入する
スパッタ用不活性ガス及び反応性ガスの流量とを制御
し、基板にメタル膜の成膜と該メタル膜の絶縁化合物化
を交互に行うようにしたので、基板に数十〜数百Å程度
の従来のスパッタ法では困難であった電気特性の良好な
極薄絶縁膜を形成することができ、高密度化されたハー
ドディスク磁気ヘッドの製造に好都合に適用できる等の
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の実施に使用した装置の切断側面
図
【図2】本発明方法の実施の手順の線図
【図3】本発明の方法で得られた膜のリーク電流と電圧
の関係図
【符号の説明】
1 真空室、3 スパッタガス導入口、4 反応性ガス
導入口、5 直流電源、6 メタルターゲット、7 磁
石、8 RFコイル、9 マグネトロンカソード、10
異常放電防止回路、13 基板、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山川 洋幸 茨城県つくば市東光台5−9−7 日本真 空技術株式会社筑波超材料研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空室内に、磁石を背後に備えたメタルタ
    ーゲットと、イオン化率を高めるための該ターゲットの
    前方のRFコイルと、該ターゲットに対向した基板とを
    有するマグネトロンスパッタ装置を設け、該真空室内の
    到達真空度を1×10-6Pa以下とした後、該真空室内の
    スパッタ用不活性ガス及び反応性ガスの流量を制御しな
    がら該マグネトロンスパッタ装置を作動させ、該基板に
    メタル膜の成膜と該メタル膜の絶縁化合物化とを交互に
    行い絶縁膜を形成することを特徴とする絶縁膜のスパッ
    タ形成方法。
  2. 【請求項2】上記絶縁膜の厚みが数十〜数百Åの極薄絶
    縁膜であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁膜の
    スパッタ成膜方法。
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