JPH11209737A - 硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シート - Google Patents

硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シート

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JPH11209737A
JPH11209737A JP10008580A JP858098A JPH11209737A JP H11209737 A JPH11209737 A JP H11209737A JP 10008580 A JP10008580 A JP 10008580A JP 858098 A JP858098 A JP 858098A JP H11209737 A JPH11209737 A JP H11209737A
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JP
Japan
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adhesive
crosslinked rubber
pressure
curable
rubber particles
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Application number
JP10008580A
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English (en)
Inventor
Makoto Miura
誠 三浦
Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な被着体に適用することができ、架橋ゴ
ム微粒子が分散されており、常温では高い凝集力及び感
圧接着性を示し、光の照射により硬化し、高い接着力及
び耐熱性を発現し得る硬化型粘接着剤組成物を得る。 【解決手段】 粘着性ポリマーと、光カチオン重合性化
合物と、架橋ゴム粒子と、ノニオン系界面活性剤と、光
カチオン重合開始剤とを含み、粘着性ポリマー及び光カ
チオン重合性化合物の合計100重量部に対し、架橋ゴ
ム粒子が0.1〜50重量部、ノニオン系界面活性剤が
0.01〜10重量部の割合で配合されている硬化型粘
接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温で感圧接着
性、すなわち粘着性を示し、光を照射することにより硬
化し、高い接着力を発揮し得る硬化型粘接着剤組成物及
び硬化型粘接着シートに関し、より詳細には、架橋ゴム
粒子を分散させることにより応力緩和性が高められ、接
着力及び耐熱接着性を高め得る硬化型粘接着剤組成物及
び硬化型粘接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】接着剤は一般に液状であり、被着体にハ
ケやローラーを用いて塗布された後に接合作業が行われ
る。接合後には、接着剤は溶剤の気化や高分子量化反応
によって固体化し、被着体を強固に接着する。接着剤で
は、接着強度が高いものの、被着体に塗布する作業が煩
雑であること、反応に比較的時間を要すること、接着剤
の固化までに何らかの方法で固定しなければならないこ
となどの制約があった。
【0003】他方、粘着剤は、フィルム状の支持体に塗
布された形態で供給されていることが多い。粘着剤は基
本的にタックと称されている吸着感を有する半固形の粘
弾性体であり、被着体に弱い圧力で圧着することがで
き、貼付に際しての作業を簡便なものとし得る。しかし
ながら、粘着剤では、接着剤ほど強固な接着力を得るこ
とができなかった。
【0004】近年、接着剤及び粘着剤の欠点を補うもの
として粘接着剤が提案されている。粘接着剤では、接合
時には粘着剤と同様に容易に貼付することができ、接合
後には何らかの方法で硬化されることにより接着剤なみ
の接着力を発現する。
【0005】例えば、特公平2−5791号公報には、
嫌気性硬化物質をゴム状ポリマーに特定量配合してなる
粘接着剤が提案されている。嫌気性硬化物質は空気中で
は硬化せず、従ってゴム状ポリマーの感圧接着性を利用
することにより、粘着剤と同様にして被着体に容易に接
合することができる。接合後には、被着体が非通気性の
場合には、嫌気性硬化物質が硬化し、弾性率が高められ
て接着力が増大する。
【0006】また、特開昭63−193980号公報に
は、アクリル系モノマーと、光ラジカル発生剤と、熱硬
化性エポキシ樹脂と、硬化促進剤とを含み、光の照射に
よりアクリル系モノマーを光ラジカル重合させてアクリ
ル系粘着性ポリマーを生成させ得る粘接着剤組成物が開
示されている。ここでは、光を照射しアクリル系粘接着
剤を被着体に適用した後に、加熱により熱硬化性エポキ
シ樹脂を硬化させることにより、接着力を高めることが
可能とされている。
【0007】他方、特公表5−506465号公報に
は、アクリル系粘着剤の問題点を解消するものとして、
(メタ)アクリレートモノマーと、エポキシモノマー
と、光カチオン重合開始剤と、光ラジカル重合開始剤と
を含む感圧性接着剤が開示されている。ここでは、光の
照射により粘着性のアクリル系ポリマーの形成と、エポ
キシモノマーの重合とが行われ、粘着性(初期タック)
が発現されるだけでなく、光カチオン重合により硬化が
進行し、接着力が向上するとされている。
【0008】さらに、特開平7−138550号公報に
は、液状エポキシ樹脂、架橋ゴム粒子及び潜在性硬化剤
を用いた粘接着剤が開示されており、この粘接着剤は、
貼付時には粘着性を示し、しかる後、熱、光または湿気
などにより硬化されて接着力が高められる。潜在性硬化
剤の種類により、上述したような様々な硬化方法を採用
することができ、また、架橋ゴム粒子を用いることによ
り初期感圧接着性が高められている。
【0009】上記のように、従来の粘接着剤では、接合
時には感圧接着性(粘着性)を利用することにより被着
体に容易に接合でき、貼付後に脱酸素、光、熱などを利
用することにより接着力を高めていた。
【0010】しかしながら、従来の粘接着剤では、接合
後の硬化方法により、被着体に様々な制約があるという
問題があった。例えば、特公平2−5791号公報で
は、嫌気性硬化物質を利用しているため、通気性を有す
る被着体に適用することが困難であった。
【0011】また、特開平7−138550号公報に記
載の粘接着剤では、液状エポキシ樹脂が主成分であるた
め、感圧性が低く、仮接着程度の粘着力しか得られな
い。従って、被着体の表面が粗面であったり、曲面であ
ったり、接合工程において応力が加わったりすると、欠
落や端部剥離などの密着不良を生じることがあった。
【0012】さらに、架橋ゴム粒子を用いてエポキシ樹
脂に応力緩和性を付与しているが、架橋ゴム粒子の粒径
が大きくなると、相対的にゴム粒子の表面積(比表面
積)が小さくなり、応力を十分に緩和することができな
くなる。従って、曲げ変形や熱収縮・熱膨張時の反り応
力に耐えられなくなることがあった。
【0013】また、一般に微粒子は粒径が小さくなる程
凝集し易くなる性質があり、より小さな粒径の微粒子を
分散させる場合には、長い分散時間が必要となったり、
分散時に高剪断力が必要であるため、装置に高いトルク
負荷がかかると共に、樹脂自体に摩擦による高熱が加わ
り熱劣化等の変質を生じたりすることがあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、架橋
ゴムを容易に微粒径に分散することが可能で、様々な被
着体に適用することができ、常温では高い凝集力と感圧
接着性を示し、被着体に容易に貼付することができ、光
の照射により硬化し、高い接着力及び耐熱性を発現し得
る硬化型粘接着剤組成物、並びに該硬化型粘接着剤組成
物を用いた硬化型粘接着シートを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、粘着性ポリマーと、光カチオン重合性化合物と、架
橋ゴム粒子と、ノニオン系界面活性剤と、光カチオン重
合開始剤とを含み、前記粘着性ポリマー及び光カチオン
重合性化合物の合計100重量部に対し、前記架橋ゴム
粒子が0.1〜50重量部、前記ノニオン系界面活性剤
が0.01〜10重量部の割合で配合されていることを
特徴とする硬化型粘着剤組成物である。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に係る硬化型粘接着剤組成物により構成されてい
ることを特徴とする硬化型粘接着シートである。以下、
本発明の詳細を説明する。
【0017】(粘着性ポリマー)本発明において用いら
れる上記粘着性ポリマーとしては、特に限定されるわけ
ではないが、一般的なゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤
またはシリコーン系粘着剤に用いられる適宜の粘着性ポ
リマーを用いることができ、特に、アクリル系ポリマー
は、該ポリマー単体で粘着性を有するため好ましく用い
られる。
【0018】上記アクリル系粘着性ポリマーは、アルキ
ル(メタ)アクリレートを主成分とする共重合体であ
る。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、i−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル
基などを好適に用いることができる。
【0019】また、上記アルキル(メタ)アクリレート
共重合体では、必要に応じて、(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸等の不飽和カルボン酸や、アクリロニトリル、
ウレタンアクリレート、スチレン、酢酸ビニル、ε−
(ポリ)カプロラクトンアクリレート、テトラヒドロフ
ラニルアクリレート等を共重合してもよい。
【0020】上記アクリル系粘着性ポリマーのガラス転
移温度Tgは、好ましくは20℃以下であり、それによ
って感圧接着性を高めることができ、常温における被着
体への圧着を容易とすることができる。
【0021】(光カチオン重合性化合物)上記光カチオ
ン重合性化合物は、光の照射によりカチオン重合し、硬
化し、接着強度を高めるように作用する。
【0022】光カチオン重合性化合物としては、主とし
て、ビニルエーテル基、エピスルフィド基、エチレンイ
ミン基及び/またはエポキシ基を有する種々の化合物が
用いられる。このカチオン重合性化合物の分子量につい
ては特に制限されず、場合によっては、ポリマーも好適
に用いることができる。
【0023】上記光カチオン重合性化合物としては、好
ましくは、エポキシ基を有する化合物が用いられる。エ
ポキシ基の開環重合は反応性が高く、かつ硬化時間が短
いため、接着工程の短縮を図ることができる。さらに、
硬化物の凝集力及び弾性率も高いため、耐熱性及び接着
強度に優れた接着硬化物を得ることができ、例えばプリ
ント回路基板やフレキシブルプリント基板の製造工程に
おける半田付け等の高熱に晒される工程において、剥離
やズレなどの接着異常を効果的に防止することができ
る。
【0024】上記エポキシ基を有する化合物としては、
エポキシ樹脂が好適に用いられる。エポキシ樹脂として
は、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノ
ールノボラック型、クレゾールノボラック型、グリシジ
ルエーテル型、グリシジルアミン型などの任意のエポキ
シ樹脂を挙げることができる。
【0025】また、エポキシ基含有オリゴマーも好適に
用いることができ、例えば、ビスフェノールA型エポキ
シオリゴマー(例えば、油化シェルエポキシ社製、商品
名:エピコート1001,エピコート1002など)を
挙げることができる。
【0026】さらに、上記エポキシ基含有モノマーやオ
リゴマーの付加重合体を用いてもよく、このような付加
重合体としては、例えば、グリシジル化ポリエステル、
グリシジル化ポリウレタン、グリシジル化アクリルポリ
マーなどを挙げることができる。
【0027】特に、エポキシ基を含有するグリシジル化
アクリルポリマーのようなアクリル系ポリマーは、上記
アクリル系粘着性ポリマーとの相溶性が高く好ましい。
このようなグリシジル化アクリル系ポリマーは、OH基
を含有するアクリル系ポリマーにエピクロルヒドリンを
反応させる方法、あるいはグリシジル(メタ)アクリレ
ートを共重合する方法により得ることができる。
【0028】上記光カチオン重合性化合物は、必要に応
じて、異種の樹脂で変成されていてもよく、官能基が変
成されていてもよく、ラジカル重合性不飽和結合を導入
したものなどの反応性官能基を有するものであってもよ
い。
【0029】本発明においては、硬化型粘接着剤組成物
中に含まれるカチオン重合性化合物のカチオン重合性官
能基当量は、好ましくは、5000g−resin/m
ol以下とされる。カチオン重合性官能基当量が500
0g−resin/molを超えると、組成物中のカチ
オン重合性官能基濃度が低下し、カチオン重合が不十分
となり、硬化後も接着力及び耐熱性が不十分となること
がある。
【0030】(架橋ゴム粒子)本発明においては、応力
緩和により剥離接着力を高めるために、微粒径の架橋ゴ
ム粒子が配合される。上記架橋ゴム粒子を構成する材料
としては、特に限定されるわけではないが、例えば、N
BR、アクリルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムな
どを用いることができる。より具体的には、日本合成ゴ
ム社製、COOH基含有架橋NBRゴム(商品名:XE
R91やXER91S)、同社製エポキシ基含有架橋N
BRゴム(商品名:XER71やXER71S)、ある
いは同社製COOH基含有架橋アクリルゴム(商品名:
DHS2やDHS2S)を例示することができる。
【0031】上記架橋ゴム粒子の粒径については、一次
粒径で20μm以下であることが好ましく、より好まし
くは1μm以下である。粒径が大きすぎると、応力を緩
和させる作用が不十分となり、剥離力が十分に高められ
ないことがある。
【0032】上記架橋ゴム粒子の配合割合については、
粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
0重量部に対し、0.1〜50重量部の範囲とすること
が好ましい。0.1重量部未満では、剥離接着力を改善
する効果が十分得られないことがあり、50重量部を超
えると、初期接着性及び耐熱性が低下することがある。
【0033】(ノニオン系界面活性剤)本発明において
は、硬化型粘接着剤組成物の相構造の安定化により、経
時的な接着力の変動を抑制するために、ノニオン系界面
活性剤が用いられる。
【0034】ノニオン系界面活性剤は、非イオン性分子
であり、特に限定されるわけではないが、例えば代表的
にポリアルキレングリコールのアルキルエーテルまたは
アリールエーテル(以下、アルキレンオキサイド系と総
称する)またはこれらの変性体を好適に用いることがで
きる。このようなアルキレンオキサイド系のノニオン系
界面活性剤のより具体的な例としては、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル(第一工業製薬社製、商品
名:ノイゲンEA80、EA110、EA120、EA
140、EA150、EA160、EA170、EA1
90D;花王社製、商品名:エマルゲン906、90
9、910、PI−20T、911、913、920、
930、931、935、950、985)、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル(花王社製、エマルゲン21
0P、220)、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル(花王社製、エマルゲン320P)、ポリオキシエチ
レンオクチルフェニルエーテル(第一工業製薬社製、商
品名:ノイゲンEA102、EA112、EA142、
EA152;花王社製、商品名:エマルゲン810、8
40S)、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテ
ル(第一工業製薬社製、商品名:ノイゲンEA14
3)、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル
(第一工業製薬社製、商品名:ノイゲンEA126、E
A137、EA157、EA167、EA177、EA
141)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(第一
工業製薬社製、商品名:ノイゲンET100E、ET1
20E、ET140E、ET150E、ET180E;
花王社製、商品名:エマルゲン408、409P、42
0、430)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル
(第一工業製薬社製、商品名:ノイゲンET102、E
T143、ET160、ET170、ET190;花王
社製、商品名:エマルゲン106、108、109P、
120、123P、147、130K)、ポリオキシエ
チレン高級アルコールエーテル(花王社製、エマルゲン
705、707、709)、プロペニル基付加ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル(第一工業製薬社
製、アクアロンRN10、RN20、RN30、RN4
0)、アリル基付加ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル(旭電化社製、アデカリアソープNE10、N
E20、NE30)、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノラウレート(花王社製、レオドールTW−L120、
TW−L106)、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
パルミテート(花王社製、レオドールTW−P12
0)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート
(花王社製、レオドールTW−S120)、ポリオキシ
エチレンソルビタントリステアレート(花王社製、レオ
ドールTW−S320)、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノオレエート(花王社製、レオドールTW−O12
0、OW−O106)、ポリオキシエチレンソルビタン
トリオレエート(花王社製、レオドールTW−O32
0)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
(花王社製、レオドールスーパーTW−L120)、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノステアレート(花王社
製、レオドールスーパーTW−S120)、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノオレート(花王社製、レオドー
ルスーパーTW−O120)等が例示される。
【0035】前述したように上記ノニオン系界面活性剤
を用いることにより、硬化型粘接着剤組成物の相構造が
安定化し、経時的な接着性の変化が抑制される。上記ノ
ニオン系界面活性剤の配合割合については、粘着性ポリ
マー及び光カチオン重合性化合物の合計100重量部に
対し、0.01〜10重量部の範囲とされる。0.01
重量部未満では、相構造を安定化する効果が低く、熱や
化学的な影響を受け易くなり、接着性が安定しない。ま
た、10重量部より多いと、接着界面に界面活性剤がブ
リードアウトし、界面接着力を低下させる。なお、上記
ノニオン系界面活性剤としては、カチオン重合性化合物
によるカチオン重合反応を阻害しないものを用いること
が好ましい。
【0036】(架橋ゴム粒子の分散)上記架橋ゴム粒子
は、ノニオン系界面活性剤の存在下で分散させることに
より、短時間で、かつ容易に分散させることができる。
他方、本発明においては、架橋ゴム粒子の分散粒径(2
次粒径)が小さい程、接着硬化物における応力緩和性が
高くなり、剥離接着力、耐屈曲性及び耐伸縮性が高めら
れる。従って、2次粒径は、体積平均粒径で10μm以
下とすることが好ましい。
【0037】上記架橋ゴム粒子を分散させる方法につい
ては、特に限定されるわけではなく、万能攪拌機、高速
攪拌機、ホモジナイザー等の種々の装置を用いて行うこ
とができ、組成物に適した混合攪拌方法を選択すればよ
い。
【0038】(光カチオン重合開始剤)上記光カチオン
重合開始剤としては、特に限定されず、イオン性光酸発
生タイプ及び非イオン性光酸発生タイプのいずれであっ
てもよい。
【0039】イオン性光酸発生タイプとしては、芳香族
ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニ
ウム塩などのオニウム塩や、鉄−アレン錯体、チタノセ
ン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などの
有機金属錯体類などを挙げることができる。より具体的
には、例えば、オプトマーSP−150(旭電化社
製)、オプトマーSP−170(旭電化社製)、UVE
−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、CD−
1012(サートマー社製)などの市販の化合物を用い
ることができる。
【0040】また、非イオン光酸発生タイプとしては、
ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エ
ステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフト
キノン、N−ヒドロキシイミドスルホナートなどを用い
ることができる。光カチオン重合開始剤は単独で用いら
れてもよく、2種以上併用されてもよい。
【0041】上記光カチオン重合開始剤は、カチオン重
合性反応基1molに対し、カチオンが0.0001m
ol%以上発生するように配合することが望ましい。
0.0001mol%より少ない場合には、光カチオン
重合が十分に進行し難くなり、硬化速度が遅くなること
がある。
【0042】上記のような光カチオン重合を生じさせる
光としては、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、X
線、γ線などを用いることができるが、一般的に取扱い
が容易かつ簡便であり、比較的高エネルギーを得ること
ができる紫外線が好適に用いられる。より好ましくは、
波長400nm以下の紫外線が用いられる。
【0043】上記紫外線は、高圧水銀灯、マイクロ波励
起型ランプ、ケミカルランプ、ハロゲンランプなどの適
宜の光源を用いて照射することができる。また、本発明
に係る硬化型粘接着剤組成物では、本発明の目的を阻害
しない範囲で、公知の粘着付与樹脂や増量剤などを適宜
配合してもよい。
【0044】例えば、粘着性を高めるために、上記粘着
付与樹脂として、ロジン系樹脂、変成ロジン系樹脂、テ
ルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変成テル
ペン樹脂、C5系またはC9系の石油樹脂、クマロン樹
脂などを添加してもよい。
【0045】(硬化型粘接着シート)本発明に係る硬化
型粘接着シートは、本発明に係る硬化型粘接着剤組成物
により構成されていることを特徴とする。この場合、シ
ート化の方法については、特に限定されるものではな
い。
【0046】好ましくは、シート状の表面が離型処理さ
れた支持体上において、ロールコート法、グラビアコー
ト法または押出法などの各種成形方法により硬化型粘接
着剤を加工し、シート状とする。硬化型粘接着剤組成物
が固形であったり、あるいは液状であっても粘性が高
く、塗布できない場合などにおいては、適当な溶剤によ
り硬化型粘接着剤組成物を希釈したり、熱により溶融さ
せたりすることにより粘性を低下させ、塗布してもよ
い。
【0047】シート化された硬化型粘接着シートは、常
温で感圧接着性を有するため、取扱いを容易とするに
は、表面が離型処理された離型シートにより感圧接着性
面を保護することが望ましい。
【0048】硬化型粘接着シートの厚みについては、1
〜500μmが好ましく、より好ましくは10〜200
μmである。硬化型粘接着シートすなわち硬化型粘接着
剤よりなるシート状物の厚みが1μmより薄いと、被着
体表面の凹凸により接着性が低下することがあり、50
0μmより厚いと硬化に長時間を要することとなる。
【0049】また、本発明に係る硬化型粘接着シートに
おいては、常温におけるボールタックが5以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは10以上であり、それに
よって十分な感圧接着性を発現する。
【0050】(硬化型粘接着シートの使用方法)本発明
に係る硬化型粘接着シートの使用方法については特に限
定されるものではない。例えば、光透過性部材を接合す
るのに用いる場合には、光透過性を有する部材を硬化型
粘接着シートの感圧接着性を利用して接合した後、光を
照射し、硬化させてもよい。
【0051】もっとも、一般には、接合すべき部材は光
透過性でないことが多い。このような場合には、一方の
被着体に硬化型粘接着シートを感圧接着性を利用して貼
付した後、他方の被着体を接合する直前に、硬化型粘接
着シートに光を照射し、しかる後、他方の被着体を接合
する。この場合、光照射後、できるだけ速やかに他方の
被着体を硬化型粘接着シートに接合することが望まし
い。
【0052】本発明に係る硬化型粘接着シートでは、上
記光を照射した後、室温でカチオン重合による硬化が進
行し、短時間で十分な接着強度及び耐熱性を発現する。
この場合、熱や熱湿度を加えることにより反応を促進し
てもよく、それによって、より一層短時間で硬化させる
ことができる。
【0053】(作用)請求項1に記載の発明に係る硬化
型粘接着剤組成物では、粘着性ポリマーにより、常温に
おいて十分な感圧接着性を示し、被着体に容易に貼付す
ることができる。また、光の照射により、光カチオン重
合開始剤が活性化され、光重合性化合物が重合し、硬化
が進行し、十分な接着強度を発現する。
【0054】加えて、ノニオン系界面活性剤の配合によ
り架橋ゴム粒子の微粒化が容易であるため、微粒化され
た架橋ゴム粒子により高い応力緩和性が発現する。従っ
て、剥離強度及び耐熱性が大幅に高められる。さらに、
上記ノニオン系界面活性剤は、粘接着剤が硬化すると共
に、硬化物のマトリクスに閉じ込められるため、接着界
面にブリードし難い。従って、ノニオン系界面活性剤の
ブリードによる剥離力の低下も生じ難い。
【0055】なお、上記ノニオン系界面活性剤の配合に
より架橋ゴム粒子の微分散化を果たし得るのは、ノニオ
ン系界面活性剤により、島相である架橋ゴム粒子界面
と、海相である粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化
合物との濡れ性が高められているためと考えられる。
【0056】また、ノニオン系界面活性剤が、架橋ゴム
粒子自体の表面をコーティングし、電気的な相互作用を
低下させ、架橋ゴム粒子同士の合着を防止していると考
えられる。
【0057】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明をより詳細に説明する。なお、以下に
おいて、部は、特に断らない限り重量部を意味するもの
とする。
【0058】 (実施例1) ポリエチルアクリレート(Mw=70万、Mw/Mn=2.6) 50部 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコ ート#828) 50部 架橋アクリルゴム粒子メチルエチルケトン(MEK)分散液(体積平均粒径= 80nm、日本合成ゴム社製、商品名:DHS2S) 固形分5部 ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル(第一工業製薬社製、商品名 :EA120) 0.5部
【0059】上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び
架橋アクリルゴム粒子メチルエチルケトン(MEK)分
散液を、23℃の温度で、特殊機化工業社製、商品名:
ホモディスパーL型にて攪拌速度3000rpmで体積
平均粒径が100nmとなるまで攪拌した。
【0060】上記攪拌により得られた混合物に、上記ポ
リエチルアクリレート50部、ポリエチレングリコール
ノニルフェニルエーテル0.5部、メチルエチルケトン
100部及び光カチオン重合開始剤(旭電化社製、商品
名:アデカオプトマーSP170)3部を一括に配合
し、体積平均粒子径が10μmとなるように、攪拌機
(特殊機化工業社製、商品名:ホモミクサーMK.2
2.5)にて攪拌速度を12000rpmで攪拌し、硬
化型粘接着剤組成物を得た。
【0061】なお、体積平均粒径の測定は、堀場製作所
製、レーザー光散乱分光光度計(品番:LA910)を
用いて行った。上記のようにして得た硬化型粘接着剤組
成物溶液をロールコータにて、50μm厚みのポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルム上に、最終厚み
が50μmとなるように塗布し、乾燥し、硬化型粘接着
シートを得た。この硬化型粘接着シートの粘着面を保護
するために、シリコーンで離型処理されたポリエチレン
ラミネート上質紙(以下、離型紙と略す)をラミネート
した。
【0062】 (実施例2) ポリブチルアクリレート(Mw=60万、Mw/Mn=2.7) 60部 フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エ ピコート152) 40部 架橋NBR粒子(体積平均粒径70nm、日本合成ゴム社製、商品名:XER 91S) 固形分10部 ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル(第一工業製薬社製、品番: EA80) 1部 上記組成としたことを除いては、実施例1と同様にして
硬化型粘接着剤組成物溶液を得、かつ硬化型粘接着シー
トを得た。
【0063】(比較例1)ポリエチレングリコールノニ
ルフェニルエーテルを用いなかったことを除いては、実
施例1と同様にして硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘
接着シートを得た。
【0064】(比較例2)ポリエチレングリコールノニ
ルフェニルエーテルを用いなかったことを除いては、実
施例2と同様にして硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘
接着シートを得た。
【0065】(比較例3)架橋アクリルゴム粒子MEK
分散液及びポリエチレングリコールノニルフェニルエー
テルを用いなかったことを除いては、実施例1と同様に
して硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シートを得
た。
【0066】なお、比較例3においては、架橋ゴム粒子
の分散は行わず、使用原料を全て一括混合し、攪拌機
(特殊機化工業社製、商品名:ホモディスパーL型)に
て均一になるまで攪拌した。
【0067】(比較例4)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂を用いなかったことを除いては、実施例1と同様に
して硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シートを得
た。
【0068】(評価)実施例及び比較例について、以下
の架橋ゴム分散性、架橋ゴム粒径、初期接着力及
び耐熱性を評価した。
【0069】架橋ゴム分散性…実施例1,2及び比較
例1,2,4において、MEK100部及び光カチオン
重合開始剤などを一括に配合し、体積平均粒子径が10
μm以下となるまで攪拌する工程に要した時間を測定し
た。測定に際しては、分散液上部の混合液を1分毎にサ
ンプリングし、レーザー光散乱分光光度計(堀場製作所
製、商品名:LA910)にて粒径を測定し、該粒径が
10μm以下になるまでの時間を測定した。この時間が
短い程、分散が容易であることになる。
【0070】架橋ゴム粒径…実施例1,2及び比較例
1,2,4において分散した架橋ゴム粒子の体積平均粒
径をレーザー光散乱分光光度計(堀場製作所製、商品
名:LA910)を用いて測定した。
【0071】初期接着力…硬化型粘接着シートから離
型紙を剥離しつつ、硬化型粘接着シートを50μmの厚
みのポリイミドフィルムに、ラミネート圧力3kg/c
m、速度2m/分で常温にてラミネートした。
【0072】次に、硬化型粘接着シート背面の離型PE
Tフィルムを剥離し、超高圧水銀灯にて波長365nm
の紫外線を3J/cm2 の強度となるように照射し、粘
接着面に厚み250μmのガラスエポキシ板をラミネー
トした。
【0073】上記のようにして得た接着サンプルを室温
で1日放置し、10mm幅に切断した後、剥離速度50
mm/分でT型剥離し、剥離強度を測定し、初期接着力
とした。
【0074】耐熱性…初期接着力評価で室温で1日
放置し、10mm幅に切断した接着サンプルを、100
℃で30分間乾燥した後、300℃のギアオーブンに1
時間投入し、接着端面の剥がれの有無を観察した。
【0075】結果を下記の表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】比較例1,2では、ポリエチレングリコー
ルノニルフェニルエーテルを用いなかったため、架橋ア
クリルゴム粒子あるいは架橋NBR粒子の分散に長時間
を要しかつ分散粒径も6μmあるいは9μmと大きかっ
た。
【0078】これに対して、実施例1,2では、ポリエ
チレングリコールノニルフェニルエーテルの存在下で架
橋ゴム粒子を分散させているので、分散時間が1分と非
常に短く、分散粒径も0.3μmまたは0.5μmと非
常に小さく、分散が容易であることがわかる。
【0079】さらに、比較例1,2では耐熱性評価にお
いて、端面剥がれが見られ、これに対して、実施例1,
2では変化が認められなかった。すなわち、比較例1,
2に比べて、実施例1,2では、架橋ゴム粒子が微粒子
化されているため、耐熱性が高められた。
【0080】比較例3では、架橋ゴム粒子を配合してい
ないため、初期接着力が7N/10mmと低く、かつ耐
熱性評価において全面剥がれが認められた。比較例4で
は、カチオン重合性化合物としてのビスフェノールA型
エポキシ樹脂を用いていないため、耐熱性評価において
全面剥がれが生じていた。
【0081】従って、非イオン性界面活性剤の存在下で
架橋ゴム粒子を分散させてなる実施例1,2によれば、
分散に要する時間の短縮、初期接着力及び耐熱性の向上
を図り得ることがわかる。
【0082】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る硬化型粘接
着剤組成物では、粘着性ポリマーと、光カチオン重合性
化合物と、架橋ゴム粒子と、ノニオン系界面活性剤と、
光カチオン重合開始剤とを含み、粘着性ポリマー及び光
カチオン重合性化合物の合計100重量部に対し、架橋
ゴム粒子が0.1〜50重量部、ノニオン系界面活性剤
が0.01〜10重量部の割合で配合されているので、
架橋ゴム粒子が容易に微分散され、分散に必要な時間を
短縮することができ、製造工程の短縮を図ることができ
る。また、架橋ゴム粒子が微分散されているので、接着
強度を高めることができる共に、硬化後の耐熱性も高め
られる。
【0083】従って、粘着性ポリマーの感圧接着性によ
り被着体に常温で容易に貼付することができ、かつ光を
照射することにより光カチオン重合性化合物が硬化し、
高い接着強度を発現する硬化型粘接着剤において、さら
に架橋ゴム粒子の応力緩和作用による接着力の向上が図
られた硬化型粘接着剤を提供することができる。
【0084】請求項2に記載の発明では、本発明に係る
硬化型粘接着剤組成物よりなる硬化型粘接着シートが提
供され、従って、種々の被着体に常温で容易に貼付する
ことができ、光を照射することにより硬化されて高い接
着力を発現するため、様々な被着体の貼付に広範に用い
ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着性ポリマーと、光カチオン重合性化
    合物と、架橋ゴム粒子と、ノニオン系界面活性剤と、光
    カチオン重合開始剤とを含み、 前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
    100重量部に対し、前記架橋ゴム粒子が0.1〜50
    重量部、前記ノニオン系界面活性剤が0.01〜10重
    量部の割合で配合されていることを特徴とする硬化型粘
    着剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明に係る硬化型粘接
    着剤組成物よりなる硬化型粘接着シート。
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