JPH11215974A - 食材の洗浄・殺菌・鮮度保持方法および装置 - Google Patents

食材の洗浄・殺菌・鮮度保持方法および装置

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JPH11215974A
JPH11215974A JP10021167A JP2116798A JPH11215974A JP H11215974 A JPH11215974 A JP H11215974A JP 10021167 A JP10021167 A JP 10021167A JP 2116798 A JP2116798 A JP 2116798A JP H11215974 A JPH11215974 A JP H11215974A
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JP
Japan
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water
food
cleaning
tank
sterilizing
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JP10021167A
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English (en)
Inventor
Atsushi Hashimoto
敦 橋本
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DENKOUSHA KEISOKU KK
SGK KK
Original Assignee
DENKOUSHA KEISOKU KK
SGK KK
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Publication date
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食材の鮮度保持や回復を図りながら、効率よ
く食材の洗浄・殺菌を行う。 【解決手段】 食材が浸される水槽10に備えられた水
の電気分解手段20により殺菌作用を得ながら、この水
槽10内の水を濾過手段52を介して濾過・冷却槽50
に取り込み、冷却手段40により冷却した後、こうして
濾過・冷却された水を水流形成手段30によって水槽1
0内に噴射して、食材の冷却、殺菌、洗浄を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水流を利用した洗
浄と、水の電気分解によってもたらされる殺菌作用によ
る殺菌と、冷水による鮮度保持または回復とを並行して
行う食材の洗浄・殺菌・鮮度保持方法および装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】野菜、果実、鮮魚介類や精肉等の食材
は、これらの食材を扱うレストランやスーパーマーケッ
ト等に入荷される状態では様々の異物が付着しているた
め、レストラン等においては調理前に、スーパーマーケ
ット等においては商品陳列前等にこれら食材の洗浄が行
われている。この洗浄作業には、多量の食材を取り扱う
場合、極めて大きな労力を要するため、機械化が求めら
れており、例えば、シャワー状の水を食材に直接噴射し
て洗浄する方法や、食材をドラム状のかごに装入して、
これを水中で回転させることによって洗浄する方法等が
提案されている。
【0003】このような食材の洗浄は、食材についた汚
れ、特に生魚介類や精肉に付着している血合いやヌルの
多くを除去しうることから食材の鮮度保持に寄与するも
のであるが、さらに鮮度の保持や回復を主目的として、
例えば、鮮魚介類等については食塩をまぶして身を締め
る作業や、生鮮野菜等については冷水に浸す作業等も行
われている。このような鮮度保持のための作業も、多量
の食材を扱う場合には多大な労力を要するものであり、
作業者の手作業によると作業者によってばらつきが生じ
るため、近年では、冷塩水を満たした水槽に食材を浸漬
して鮮度の保持や回復を行う冷塩水処理装置が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような冷
塩水処理装置によると、冷塩水処理を行う水槽に付着し
ている細菌によって投入された食材が汚染されてしまう
ことがあり、さらに冷塩水処理を行う水槽に多種多様の
食材が投入されるために、細菌で汚染された食材が汚染
されていない食材を汚染してしまうという欠点があっ
た。
【0005】一方、最近では、食中毒防止の観点から、
食材に付着した細菌による障害をなくす研究も進められ
ており、例えば、食材を塩素や次亜塩素酸ソーダ、二酸
化塩素などを溶解した希釈水に浸漬する方法や、食材を
電気分解によって得られるpH3程度以下の酸性水に浸
漬する方法等が提案されている。
【0006】これらの方法によれば、食材に付着した細
菌等を撲滅することはできるものの、前者の方法では、
残留塩素が人体に悪影響を及ぼす恐れがあり、また後者
の方法では、特に緑黄野菜等が劣化、変色する問題や強
酸性水による水槽や配水管等の腐蝕の問題が生じてい
た。
【0007】さらに、上述の冷塩水処理後にこのような
殺菌処理を行うとすれば、冷塩水処理によって付着しう
る細菌の撲滅は図れるが、冷塩水処理による食材の鮮度
の保持や回復の効果が半減するとともに、一連の作業時
間が長時間化するために、食材を痛め、鮮度を低下させ
てしまう問題が生じる。
【0008】また、上述した食材洗浄方法についても、
シャワー状の水を噴射する方法では食材の形状等によっ
ては隅々までの洗浄ができず、ドラム状のかごを水中で
回転させる洗浄方法では食材同士の衝突によって痛んだ
り変質させることがあり、食材の鮮度の低下を招く要因
となりうるという問題を有している。
【0009】本発明は、上記のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、食材の鮮度保持や回復を図りながら、
効率よく高い洗浄効果および殺菌効果を得ることができ
る方法および装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するため、本発明にかかる食材の洗浄・殺菌・鮮度保
持方法は、食材を水中に浸し、この食材が浸される水に
水流を形成しながら、この水の電気分解およびこの水の
冷却を行うことにより、この食材の洗浄、殺菌および冷
却を行なうものである。この方法によれば、水中に浸さ
れる食材は、この食材が浸される水に形成される水流に
よって洗浄されながら、この水の電気分解によりもたら
される殺菌作用によって殺菌されるとともに、この水の
冷却により冷却されるため、食材の洗浄・殺菌・鮮度の
保持や回復が並行して効率よく行われる。
【0011】また、食材から除去され、水中に滞留する
異物を取り除くため、上記方法は、この水の濾過を並行
して行うことが望ましい。
【0012】さらに、電気分解の効率を高めることがで
き、食材によっては、さらに高い鮮度の保持や回復の効
果が得られることから、食材が浸される水として、食塩
水を用いることが望ましい。
【0013】また、本発明にかかる食材の洗浄・殺菌・
鮮度保持装置は、上記食材の洗浄・殺菌・鮮度保持方法
を実施する際に好ましく採用される装置であって、食材
が浸される水槽と、前記水槽に水流を形成する水流形成
手段と、前記水槽内の水を電気分解する電気分解手段
と、前記水槽内の水を冷却する冷却手段とを備えたもの
である。
【0014】この装置においては、食材から除去され
て、水槽内に滞留する異物を取り除くため、水槽内の水
を濾過する濾過手段を備えることが望ましい。
【0015】また、この水槽内から水を取り込み、この
水を水槽内に戻すことにより水を循環させる循環経路を
備えることが望ましい。このような循環経路を備えれ
ば、この循環経路内に、電気分解手段、冷却手段あるい
は濾過手段を設けることができ、これにより水槽内の水
の電気分解、冷却あるいは濾過を行うことができる。
【0016】さらに、この循環経路による水の循環によ
って水槽内に水流を形成して、水流形成手段をこの循環
経路の一部として構成すれば、装置の簡素化を図ること
ができる。このように循環経路に水流形成手段を構成す
る場合には、より高い洗浄作用を得るために、循環経路
から水槽内に戻される水を前記水槽内に噴射することに
より水流を形成するように構成することが望ましい。さ
らに、互いに異なる複数の方向に水を噴射する複数の水
流噴射口を設けて、水槽内の食材が複数の方向から水流
を受けるように構成すれば、さらに高い洗浄効果を得る
ことができる。
【0017】また、食材を収納した状態で、水槽内に装
脱可能なかごを備えれば、食材をこのかごに収納して水
槽内に出し入れすることができ、食材の水槽への浸漬操
作および取り出し操作、さらに、取り出し操作の際の水
切りが容易になるため望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明にかかる洗浄・殺菌・鮮度
保持方法は、上述のように、食材を水中に浸し、この食
材が浸される水に水流を形成しながら、この水の電気分
解およびこの水の冷却を行うことにより、この食材の洗
浄、殺菌および冷却を行うものである。さらに、この食
材の洗浄、殺菌および冷却とともに、食材が浸される水
の濾過を並行して行うことが望ましく、食材によって
は、食材が浸される水として食塩水を用いることが望ま
しいものである。
【0019】以下、この方法において食材が浸される水
の水質、この方法が好適に用いられる食材、食材が浸さ
れる水に水流を形成する手段、水の電気分解を行う手
段、水を冷却する手段および水を濾過する手段につい
て、具体的手段を例示しながら順に説明する。
【0020】食材が浸される水の水質としては、一定の
清浄度を有するものであれば、水道水、井戸水等、特に
限定されるものではないが、水の電導度を高めて電解効
率を高めるとともに、金属イオンの生成に伴う殺菌効果
の向上を増進するため、CaやMg等のミネラル成分を
含む水を使用することが望ましい。また、食塩を洗浄水
中に少量添加して溶解した食塩水を用いれば、後述する
ように、食材の種類によっては、食材の鮮度保持や回復
に寄与するとともに、さらに水の導電性が高められ、電
解効率の向上を図ることができるため望ましい。
【0021】この洗浄・殺菌・鮮度保持方法が好適に用
いられる食材の種類は、洗浄・殺菌が求められる食材で
あれば特に制限されるものではないが、食材を冷却しな
がら洗浄・殺菌を並行して行うことにより食材の鮮度保
持や回復を図ることができるという本発明の技術的特徴
をより効果的に発揮させる上では、例えば、野菜類や果
実、魚介類や海藻、精肉等の生鮮食品に、より好適に用
いられる。
【0022】特に、鮮魚介類や精肉は、血合い、ヌル、
肉汁等が付着していることが多く、これらを栄養源とす
る細菌によって鮮度が低下しやすいことから、この洗浄
・殺菌・鮮度保持方法が有効である。さらに、鮮魚介類
や精肉の場合、食材が浸される水として食塩水を用いれ
ば、冷却手段によって冷却された冷塩水によって、タン
パク質の分解酵素の作用を著しく低下させ、自己消化、
熟成といった品質劣化の速度を低下させることができる
上、冷塩水の浸透圧作用によって肉汁等のドリップを抑
えて、食材の旨みを逃がさず変色等の変化速度を抑制す
ることができる。
【0023】水流形成手段は、食材が浸される水に水流
を形成して、食材の洗浄作用を発揮するものであれば特
に限定されるものではないが、好ましい実施態様とし
て、食材を水槽内に装入し、この水槽内に水を噴射する
ことにより水流を形成する手段や、水槽内に備えた羽根
車により水流を形成する手段等が挙げられる。これらの
手段には、食材の隅々までを水流にさらし、高い洗浄効
果を得ることが望まれるため、水を噴射する手段であれ
ば、複数の水流噴射口を設けたり、複数方向に水を噴射
する構成としたり、あるいは、断続的に水を噴射するな
どの方法によって、食材が非定常的な水流にさらされる
ようにすることが望ましい。また、羽根車によって水流
を形成する手段であれば、この羽根車を適当な周期で正
・逆両方向に回転させたり、回転速度を周期的に変化さ
せるなどの手段を採用することが望ましい。
【0024】また、食材の種類や汚染状態に応じて、あ
るいは、洗浄開始からの時間に応じて、水流の強さや流
れの方向の変化などを任意に調整することが望ましい。
【0025】なお、この水流形成手段は、水流を形成し
てこの水流に食材をさらすことによって、食材の洗浄を
行うだけでなく、後述する水の電気分解手段によって水
中に生成される殺菌成分や、冷却手段によって冷却され
た水を食材に触れさせ、殺菌効果や冷却効果を高める作
用も発揮する。
【0026】電気分解手段は、水中に浸された陽極と陰
極との間に直流電流を流すことにより、食材が浸される
水の電気分解を行い、この電気分解により得られる殺菌
作用により水の殺菌および食材の殺菌を行うものであ
る。この殺菌作用は、電気分解によって生成するラジカ
ル、次亜塩素酸(洗浄水として食塩水などを用いた場合
は次亜塩素酸ソーダ)、金属イオンあるいは電池形成に
より発揮されるものと考えられる。以下、これらの各殺
菌機構について説明する。
【0027】ラジカルによる殺菌作用 ラジカルとは、強力な酸化作用を有する遊離状態の原子
や分子であり、水の電気分解によって生成する代表的な
ラジカルはヒドロキシラジカル(OH・)である。この
酸化電位(電極電位)は約2.8eVであって、塩素の
有する約1.4eVの約2倍であり、またこのラジカル
は、殺菌作用を発揮して安定化した後に有害な副産物や
公害原因を生じることもない。このようなラジカルによ
る殺菌作用は、電気的に中性の遊離原子や遊離分子の反
応により、細菌の細胞壁や細胞膜の構成要素である蛋白
質を分解することによってもたらされるものと考えられ
る。後で詳述するように水槽内に水を満たして、陽極、
陰極間に直流電流を流すと、陰極側では還元反応が起こ
り、プラスイオンであるCa2+やMg2+などの金属イオ
ンが電子の授受により電極に付着した金属となって析出
し、水素ガスが発生するが、このとき水中では、下記式
に示す反応によって水酸基イオン(OH- )が生成し、
ここからヒドロキシラジカル(OH・)が生成する。 4H2 O + 4e- → 4OH- + 2H2 ↑
【0028】一方、陽極側では酸化反応が起こり、マイ
ナスイオンであるCl- ,SO4 -2,NO3 2- などが増
加し、下記式に示すように酸化されて酸素ガスが発生す
るが、このとき、水中の水素イオンは増加する。 4OH- → 2H2 O + O2 ↑ + 4e-
【0029】次亜塩素酸または次亜塩素酸ソーダによ
る殺菌水道水には、微量のClイオンが存在するため、
水道水の電気分解を行なうと、このClイオンが酸化さ
れて下記の反応が起こり、生成したClO- と2H+の
反応によって次亜塩素酸(HClO)が生成する。 Cl- + H2 O + → ClO- + 2H+
+ 2e-
【0030】また陽極側で生じる塩素の不均化分解によ
っても、下記の反応により次亜塩素酸が生成する。この
ようにして生成される次亜塩素酸の酸化電位は約1.5
eVであって、細菌の細胞を破壊させる機能を発揮す
る。 Cl2 + H2 O → HClO + H+ + C
l-
【0031】また、水として食塩水を用いた場合は、電
気分解によって下記の反応が起こり、生成する次亜塩素
酸ソーダ(NaOCl)によって殺菌効果が発揮され
る。なお、次亜塩素酸ソーダは食品添加物としても認め
られており、かつ高い殺菌作用を有しているので極めて
有効である。しかもこの方法によれば、電気分解により
生成する高活性の次亜塩素酸ソーダが、生成される都度
殺菌に活用されるので、水中の次亜塩素酸ソーダ濃度が
過度に上昇することなく、比較的低濃度でも安定して優
れた殺菌効果を発揮することができる。 Cl2 + 2NaOH → NaOCl + NaC
l + H2 O
【0032】金属イオンによる殺菌 殺菌に関する他の要因として水中の金属イオンが挙げら
れる。すなわち水の電気分解を行なうと、電子の授受に
よる金属イオンの移動が起こり、Mg2+,Ca 2+等のプ
ラスイオンは陰極に向かって移動する一方、NO3 2- や
Cl- 等のマイナスイオンは陽極に向かって移動する。
このときに細菌の生細胞と金属イオンが出会うと、細胞
と金属イオン間で電子の移動が起こり、細胞内の酸素と
酸化還元反応が起こって細胞の活性が低下し、やがて死
に至るものと思われる。従来から銀イオン等に期待され
る殺菌作用はこの理論によるものと考えられており、細
菌の種類によって活性を低下させる酸化還元電位に多少
の差異はあるが、一般的に+0.5eV〜1.0eV程
度の陽極電位が必要と考えられる。
【0033】電池の形成による殺菌 細菌の生細胞が陽極と陰極の間に位置すると、電気的な
力によって細胞内で分極現象が起こる。このとき、通常
の細菌の大きさは10μm以下であるため、水中の細菌
は電極表面で電気的に引っ張られ、該電気エネルギーを
長時間受けると電極と細菌の間で電解反応が進行しやが
て死に至ると考えられる。
【0034】以上の各殺菌作用〜は、この電気分解
手段をなす陽極と陰極間に直流電流を流して電気分解を
行うことにより、同時並行的に進行するものであり、こ
れら各殺菌作用〜によって、食材が浸される水の殺
菌とともに水槽内の食材の殺菌が効率よく遂行される。
【0035】なお、陽極と陰極間に流す電流量を任意に
調整することにより、食材が浸される水や食材の汚染度
合に応じて、上記殺菌作用の程度を調整することができ
るので好ましい。
【0036】冷却手段は、食材が浸される水を冷却する
ことによって、この水にさらされる食材を冷却するもの
である。一般に、食材は、低温に保持されることで、付
着している細菌の活動が抑えられ、かつ、鮮魚介類や精
肉の場合には、タンパク質の分解酵素の作用が著しく低
下することから、食材の鮮度低下、品質劣化の速度を低
下させることができる。
【0037】このような冷却手段としては、食材が浸さ
れる水を冷却しうる手段であればいかなる公知手段をも
適用することができるが、例えば、好ましい実施形態と
して、食材が浸される水が循環する経路内に冷却パイプ
を設け、この中に冷却機によって冷却された冷却媒体を
流通させる手段等を挙げることができる。
【0038】濾過手段は、好ましい実施態様として、上
記洗浄・殺菌・鮮度保持方法に付加される手段であっ
て、上述の洗浄、殺菌、冷却を行いながら、食材が浸さ
れる水を濾過することによって清浄化する手段である。
このような濾過手段を備えれば、食材から洗浄によって
食材が浸される水の中にに取り出された汚れ等の異物を
取り除くことができるため、食材を常に清浄化された水
の中に浸すことができ、より一層の高い食材の洗浄効果
を得ることができる。
【0039】この濾過手段としては、いかなる公知手段
をも適用することができるが、例えば、濾過手段を流通
する水をフィルター等によって濾過する手段を挙げるこ
とができる。また、このような濾過手段を設ける位置に
ついても、食材が浸される水が循環する位置であれば、
いずれの位置に設けてもよいが、例えば、上記水流形成
手段によって食材が装入される水槽内に形成される水流
が流通する位置や、水槽内への給水および排水を常時行
うものとして、この排水される水が流通する位置を挙げ
ることができる。さらには、この食材が装入される水槽
とは別にこの水槽から水を取り込み、再びこの水槽内に
水を戻す水の循環経路を形成し、この循環経路中に濾過
手段を設ける構成とすることもできる。
【0040】次に、上記方法を実施する際に好ましく使
用される本発明にかかる食材の洗浄・殺菌・鮮度保持装
置について、一具体例を示す図面を参照しつつ詳細に説
明する。
【0041】図1は、本発明にかかる食材の洗浄・殺菌
・鮮度保持装置の一実施形態を示す全体見取り図であ
る。この洗浄・殺菌・鮮度保持装置は、装置上面に開口
した洗浄用水槽10内に装入される食材の洗浄・殺菌を
行うものである。なお、この図中において、50は濾過
・冷却槽、52は濾過ユニット、81は操作パネル、6
2は給水管、72は排水管、91は換気口を示し、付帯
機器はケーシング90内に収納されて製品形態が整えら
れている。
【0042】図2は、この装置の縦断面説明図、図3
は、平面説明図である。以下、これら図2および図3を
用いて、この装置を詳述する。
【0043】図2に示すように、ケーシング90内に
は、洗浄用水槽10と濾過・冷却槽50とが隣接して取
り付けられている。これら洗浄用水槽10および濾過・
冷却槽50の底面および側面は、断熱材11に覆われて
おり、洗浄用水槽10および濾過・冷却槽50内の水の
保冷や結露防止が図られている。
【0044】この洗浄用水槽10の底部近傍には、図3
に示すように、電気分解手段20をなす、棒状部材から
なる2本の陽極21と、板状部材からなる1枚の陰極2
2が取り付けられている。これら陽極21および陰極2
2には、洗浄用水槽10下部に配置された直流電源23
が接続され、直流電流が通電されるようになっている。
【0045】これら陽極21および陰極22を構成する
各電極の素材は特に制限されないが、特に、陽極21の
素材としては、殺菌効率に大きく寄与する塩素過電圧の
低い素材を使用することが望ましく、好ましい電極素材
として、フェライト系の電極を挙げることができる。こ
のフェライト系電極は、電解用電極として通常用いられ
ることの多いチタン材に白金めっきを施した電極と比較
して、塩素過電圧がかなり低く、同一通電量における殺
菌効率は2倍以上であり、また同一表面積であれば、2
0%程度低減した電流値で同等の殺菌効率を得ることが
できる。また、他の好ましい電極素材としては、白金メ
ッキを施したチタン材に、さらにイリジウムメッキを施
した電極を挙げることができ、本発明者らが確認したと
ころによると、この電極は、フェライト系電極を用いた
場合と同等の殺菌効果を得ることができる。
【0046】また、電気分解による殺菌効率には電極の
電流密度が大きな影響を及ぼすため、電極の単位面積当
たりの通電電流を大きくし、かつ比表面積の大きい電極
を使用することが望ましい。また、洗浄用水槽10の内
壁面を電極として利用して電極面積の向上を図ることも
極めて有効であり、例えば、洗浄用水槽10の内壁面の
一部を陰極22とすれば、陽極21との電解反応をさら
に促進させることができる。
【0047】なお、この電気分解手段への通電量は、食
材の種類や付着している細菌の種類、目標殺菌レベルな
どによって調整しうるように構成することが望ましい。
【0048】また、作業者が電極に直接手を触れてしま
った場合であっても、感電事故を防止するために、電気
分解手段にかかる電圧は、24V程度以下に抑えること
が望ましい。さらに、安全性を高めるため、電極等には
絶縁材によってカバーをするとともに、電極配設部位に
は漏電防止のアースを施し、過電流防止のヒューズや過
電流保護回路等を設けることが望ましい。
【0049】洗浄用水槽10の下部には、水槽10内に
水を噴射することにより水流を形成する水流形成手段3
0が設けられている。この水流形成手段30は、洗浄用
水槽10の下方に配置されたポンプ34によって加圧さ
れた水が、パイプ33を介して洗浄用水槽10の底壁面
に取り付けられた4つの噴射部31から洗浄用水槽10
内に噴射するように構成されている。
【0050】この水流形成手段30によって噴射される
水は、後述する濾過・冷却槽50において濾過・冷却さ
れたものであり、噴射部31上方に配置された陽極21
および陰極22において生成されたラジカル等の殺菌成
分を巻き込んで、洗浄用水槽10内に水流を形成するた
め、洗浄用水槽10内に装入される食材は、この水流に
さらされることによって、洗浄、殺菌および冷却され
る。
【0051】この水流形成手段30の噴射部31は、図
4に示すように、その表面に複数の水流噴射口32…が
設けられた半球体形状に形成されており、各水流噴射口
32…は、この噴射部31を中心として放射方向に、す
なわち、それぞれが異なる方向に水を噴射するようにな
っている。したがって、洗浄用水槽10内に装入される
食材は、これら複数の水流噴射口32…から複数の方向
に噴射される水流にさらされるため、その隅々まで洗
浄、殺菌および冷却が行われるようになっている。
【0052】なお、この水流形成手段についても、食材
の種類、特に食材の形状、汚れの程度等に応じて、形成
する水流の大きさ等を調整できるように、ポンプ34の
出力等を制御しうるように構成することが望ましい。
【0053】洗浄用水槽10の底部に設けられた電気分
解手段20および水流噴射部31の上方には、網状部材
からなる棚12が略水平に設けられている。この棚12
は、洗浄用水槽10内に直接装入される食材を載置する
とともに、作業者が洗浄用水槽10内で電極21,22
に直接触れることを防止するものである。
【0054】この棚12は、容易に取り外すことができ
るように、洗浄用水槽10側壁に設けられた突起121
上に載せられて設置されており、この棚12の洗浄作
業、あるいは、この棚12の下側の電極21,22や、
後述する水流噴射部31、排水口71等の洗浄作業を容
易に行うことができるようになっている。
【0055】なお、洗浄・殺菌処理される食材は、上述
のように洗浄用水槽10内に直接に装入し、前記棚12
上に載置してもよいが、図5に示すようなかご13に装
入して、このかご13ごと洗浄用水槽10内に装入する
ことが望ましい。
【0056】この図5に示すかご13は、その上部に蓋
131が取り付けられ、このかご13が洗浄用水槽に装
入されたときには、この蓋131も水面下に沈むように
なっている。このため、このかご13に装入される食材
は、洗浄用水槽10内において、その全体が水中におか
れることとなり、食材全体が確実に洗浄・殺菌される。
さらに、食材から離脱した異物はかご13の編み目をか
ら外に排出されるため、洗浄・殺菌後には、食材をこの
かご13ごと洗浄用水槽10から引き上げることによっ
て、食材の水切りとともに異物の分離を容易に行うこと
ができる。
【0057】この洗浄用水槽10の上部には、給水管6
2に連通する給水口61が設けられ、底部中央には、排
水管72に連通する排水口71が設けられている。これ
ら給水管62および排水管72にはそれぞれ給水弁63
および排水弁73が設けらている。また、この洗浄用水
槽10の上部には、排水管62に連通するオーバーフロ
ー口74が設けられており、洗浄用水槽10の水位が異
常上昇した場合に、このオーバーフロー口74から排水
することによって、洗浄用水槽10の上縁から水が溢れ
出ることが防止されている。
【0058】この洗浄用水槽10の濾過・冷却槽50と
接する一側壁の上縁には、この側壁を略水平の切欠きと
して形成された循環用流水口51が設けられている。こ
の循環用流水口51は、洗浄用水槽10内の水を濾過・
冷却槽50に流出させるものであり、洗浄用水槽10で
食材の洗浄を行うことで、食材から除去された異物が浮
遊する汚れた水が濾過・冷却槽50に送られる。また、
この循環用流水口51は、この循環用流水口51の高さ
位置を越える水を濾過・冷却槽50に流出することによ
り、洗浄用水槽10の水位を略一定に保つことができる
ようになっている。
【0059】濾過・冷却槽50は、濾過手段(濾過ユニ
ット)52および冷却手段40を備え、循環用流水口5
1から送られる水を濾過・冷却するものである。
【0060】濾過手段をなす濾過ユニット52は、洗浄
用水槽10から循環用流水口51を介して送り込まれる
水を受けるように、濾過・冷却槽50の上部に備えられ
ており、その内部に、この濾過ユニット52を流通する
水を濾過する濾過フィルター53が取り替え可能に取り
付けられている。したがって、この濾過ユニット52か
ら流入する水は、浮遊する異物が濾過されて浄化された
上で、濾過・冷却槽50に供給される。
【0061】冷却手段40は、こうして濾過・冷却槽5
0に供給される水を冷却するもので、濾過・冷却槽50
内にらせん状に張り巡らされた冷却パイプ42内に冷却
機41によって冷却した冷却媒体を流通させるように構
成されている。この冷却パイプ42は、耐食性に優れた
チタン材によって構成されており、洗浄水として食塩水
等が用いられる場合にも対応することができるようにな
っている。また、この冷却手段40は、洗浄・殺菌対象
となる食材に応じた適切な水温となるように水温調整機
構を備えている。
【0062】また、この濾過・冷却槽50内には、水温
センサ82および塩分濃度センサ83設けられている。
この水温センサ82および塩分濃度センサ83は、濾過
・冷却槽50内の水温および塩分濃度を計測し、コント
ロールボックス80内のコントローラに伝達するもので
ある。
【0063】この濾過・冷却槽50の底面には、排水管
72に連通する排水口76設けられている。この排水口
76の下側の排水管72上には、濾過・冷却槽50内の
水位を計測する水位センサ84と、排水管72から濾過
・冷却槽50内に水が逆流することを防止する逆止弁7
5が設けられている。
【0064】また、この濾過・冷却槽50の底面には、
上記排水口76と並んで、上述した水流形成手段30に
連通する取水口35が設けられている。この取水口35
は、濾過・冷却槽50において濾過・冷却された水を取
り込むもので、この取水口35から取り込まれた水は、
水の逆流を防止する逆止弁36を介してから、上述の水
流形成手段30によって洗浄用水槽10に戻されるよう
になっている。
【0065】すなわち、この洗浄・殺菌・鮮度保持装置
において、洗浄用水槽10内の水は循環用流水口51か
ら濾過・冷却槽50に送られ、上記取水口35から水流
形成手段30を介して再び洗浄用水槽10に戻るという
水の循環経路が形成されている。ここに、濾過・冷却槽
50は、この水の循環経路の一部分を形成している。
【0066】次に、図6を用いて、この洗浄・殺菌・鮮
度保持装置の制御系について説明する。
【0067】この洗浄・殺菌・鮮度保持装置の制御系
は、操作パネル81に設けられた入力部を介して入力さ
れる作業者からの指示、並びに、水温センサ82、塩分
濃度センサ83および水位センサ84の各センサから得
られる情報に基づいて、コントローラ80が、操作パネ
ル81に設けられた出力部を介して作業者に各センサか
ら得られた情報および装置の運転状態を出力するととも
に、電気分解手段20、水流形成手段30、冷却手段4
0、給水弁63および排水弁73の各動作部を動作させ
るようになっている。
【0068】具体的に、操作パネル81を介して作業者
から入力される指示としては、洗浄・殺菌時間の設定
や、洗浄・殺菌のスタート、ストップの指示等を挙げる
ことができる。さらに、電気分解手段20による殺菌作
用の強さ、水流形成手段30による水流強度、冷却手段
40による冷却度合あるいは水温等を詳細に指示する構
成としてもよい。
【0069】一方、コントローラ80から、操作パネル
81を介して作業者に出力される情報としては、運転中
あるいは停止中等の運転状況、運転残り時間、その他、
作業者によって入力された設定事項を確認する情報等を
挙げることができる。さらに、電気分解手段20に印加
されている電圧、水流強度、水温等の詳細な運転状態を
示す事項を表示する構成としてもよい。
【0070】電気分解手段20は、このコントローラ8
0によって、直流電源23から陽極21および陰極22
に印加される電圧が制御される。この印加電圧は、作業
者からの指示によりあるいはコントローラ80の判断に
よって適宜調整されるようになっている。この印加電圧
の調整は、0または所定の印加電圧の2つの状態のみを
制御する構成としてもよいが、段階的に、あるいは無段
階に電圧の調整をすることができるように構成すること
が好ましい。
【0071】水流形成手段30は、コントローラ80に
よって、ポンプ34の駆動が制御されることによって、
洗浄用水槽10内に形成される水流の強さおよび大きさ
を制御することができるようになっている。
【0072】冷却手段40は、コントローラ80によっ
て、冷却機41の動作が制御され、冷却パイプ42内を
流通する冷却媒体の温度および流量を制御することによ
って濾過・冷却槽50内の水の冷却強度を調整すること
ができるようになっている。
【0073】給水弁63および排水弁73は、コントロ
ーラ80によって、その開閉動作が制御されるようにな
っている。
【0074】次に、この洗浄・殺菌・鮮度保持装置の動
作を制御系による制御から説明する。
【0075】まず、作業者によって、洗浄・殺菌動作の
スタート、あるいは給水の指示が与えられると、コント
ローラ80は、排水弁73を閉じ、給水弁63を開ける
ことにより、洗浄用水槽10に給水を行う。こうして給
水されることで洗浄用水槽10の水位が循環用流水口5
1の高さ位置を越えると、この循環用流水口51を介し
て、濾過・冷却槽50にも水が供給されるようになって
いる。そして、この濾過・冷却槽50内の水位が所定高
さに達すれば、水位センサ84により検知され、コント
ローラ80は、給水弁63を閉じて給水を停止する。
【0076】この状態において、コントローラ80は、
水流形成手段30を作動して、洗浄用水槽10と濾過・
冷却槽50間での水の循環を開始する。そして、洗浄用
水槽10、濾過・冷却槽50内の水温を作業者からの指
示に応じた水温とするため、水温センサ82からの情報
に応じて、冷却手段40を作動する。
【0077】また、コントローラ80は、塩分濃度セン
サ83から得られる濾過・冷却槽50内の塩分濃度を操
作パネル81に出力し、作業者は、この塩分濃度を見な
がら、洗浄用水槽10または濾過・冷却槽50に食塩あ
るいは高濃度の食塩水を投入することによって、洗浄・
殺菌を行う食材に応じた所望の塩分濃度となるように調
整を行う。
【0078】こうして、洗浄用水槽10および濾過・冷
却槽50内が所望の水温、塩分濃度となれば、作業者
は、洗浄・殺菌対象となる食材を直接、あるいは、図5
に示したようなかご13に装入して、洗浄用水槽10に
投入する。そして、操作パネル81を介してコントロー
ラ80に所望の洗浄時間や洗浄、殺菌強度、さらには、
水温等を指示することにより、コントローラ80が、各
動作部を駆動させ、食材の洗浄・殺菌が行われる。
【0079】次に、実際の洗浄・殺菌実験例を挙げて本
発明の効果を立証する。
【0080】図1〜6に示した洗浄・殺菌・鮮度保持装
置に、水道水に食塩を投入することによって生成した
2.5%、40リットルの食塩水を供給し、この食塩水
を冷却手段40によって摂氏3度まで冷却したうえで、
水流形成手段30による水流の形成と、電気分解手段2
0に通電(電圧:5V、電流:5A)しながら、魚のア
ジの洗浄・殺菌を行い、このアジに付着した一般細菌お
よび大腸菌の個数を、初期値、処理開始10分後および
20分後に測定した。この測定作業は、魚(アジ)の皮
をできるだけ剥ぎ、この皮の重量に対して9倍の滅菌処
理した生理食塩水と混合・撹拌したものを分析用試料と
して、一般細菌については標準寒天培地法により、大腸
菌についてはデゾキシコレート培地法によって行った。
結果は下記の通りである。
【0081】一般細菌 初期値 : 2000 個/ml 10分後: 380 個/ml 20分後: 20 個/ml 大腸菌 初期値 : 20 個/ml 10分後: 検出せず 20分後: 検出せず この結果に示すように、この装置による洗浄・殺菌を行
うことにより、一般細菌および大腸菌のほとんどを殺菌
できることがわかる。また、この洗浄・殺菌は摂氏3度
の冷食塩水中で行われており、食材(アジ)の鮮度も高
く保持することができる。
【0082】また、上記測定とともに、洗浄用水槽10
内の水に含まれる一般細菌および大腸菌個数の測定を行
ったが、全く検出されなかった。すなわち、この装置に
よれば、食材から除去される細菌等は、洗浄用水槽10
内を浮遊することなく、完全に殺菌されるため、洗浄用
水槽10内の水を介して食材が細菌汚染されることはな
いことがわかる。
【0083】以上、実施形態に即してこの発明を説明し
たが、この発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、以下のように構成してもよい。
【0084】(1)上記実施形態においては、電気分解
手段20を洗浄用水槽10内に設けたが、濾過・冷却槽
50内に設けてもよい。このような構成としても、濾過
・冷却槽50から水流形成手段30によって洗浄用水槽
10に噴射される水が確実に殺菌成分を含有することと
なり、この水にさらされる洗浄用水槽10内に装入され
る食材の十分な殺菌が行われる。あるいは、洗浄用水槽
10と濾過・冷却槽50の両方に電気分解手段20を設
けてもよい。
【0085】(2)上記実施形態においては、水流形成
手段30の水流噴射口32を、洗浄用水槽10の底面の
みに設けたが、洗浄用水槽10の側面に設けても、ある
いは底面および側面の両方に設けてもよい。特に、水流
噴射口32を洗浄用水槽10の底部および側面に設ける
など、洗浄用水槽10内の複数位置に設けた構成とした
場合には、より高い洗浄効果を得るために、各水流噴射
口32から順に水を噴射させることによって、洗浄用水
槽10内に非定常的な水流を形成することが望ましい。
【0086】(3)上記実施形態においては、水流形成
手段として、洗浄用水槽10内に水を噴射する噴射部3
1を、洗浄用水槽10内に固定的に配置した半球体形状
の噴射部31として構成としたが、噴射部31はこのよ
う形態に限定されるものではなく、例えば、噴射部31
自体が洗浄用水槽10内で回転することにより洗浄用水
槽10内に非定常的な水流を形成するようにしたり、あ
るいは、噴射部を1または複数の水流噴射口が設けられ
たパイプ形状のものとして構成してもよい。
【0087】(4)上記実施形態においては、水流形成
手段30として、洗浄用水槽10内に水を噴射すること
により水流を形成する構成を採ったが、この水流形成手
段30は洗浄用水槽10内に水流を形成する手段であれ
ばよく、例えば、モータ等の駆動手段によって洗浄用水
槽10内で回転する羽根車等によって構成してもよい。
【0088】このような羽根車によれば、洗浄用水槽1
0内に渦流による水流を形成することによって食材の洗
浄を行うことができる。この場合、羽根車の数、設置位
置、大きさ等は、洗浄用水槽10の大きさや深さ、処理
される食材の種類等に応じて、適宜設定すればよい。
【0089】なお、このような羽根車によって水流形成
手段30を構成する場合、より高い食材の洗浄効果を得
るため、羽根車を正・逆いずれの方向に回転させたとき
でもほぼ同様の渦流が形成されるように回転対称な形状
に構成し、その回転方向および回転速度を適宜変更する
ことができるように制御することによって、洗浄用水槽
10内に非定常的な水流を形成することが望ましい。
【0090】また、水流形成手段30をこのような羽根
車によって構成する場合、上述した棚12を設ければ、
作業者がこの羽根車に触れることを防止することがで
き、安全性が高められるとともに、洗浄用水槽10内に
直接装入された食材、あるいはかご13から抜け落ちた
食材片がこの羽根車に直接接触して破砕されることが防
止される。
【0091】(5)上記実施形態では、濾過・冷却槽5
0内に冷却手段40を設けたが、この冷却手段40は洗
浄用水槽10内に設けてもよい。このような構成として
も、食材がさらされる洗浄用水槽10内の水が冷却され
るため、食材の冷却を行うことができる。
【0092】(6)上記実施形態においては、水の循環
経路の一部として、一時的に水が滞留する濾過・冷却槽
50を設けたが、このような濾過・冷却槽50は必ずし
も設けなくともよい。ただし、このような濾過・冷却槽
50を設けない場合であっても、食材を洗浄することに
よって水中に取り出される異物を濾過する濾過手段を設
けることが望ましい。
【0093】(7)上記実施形態においては、洗浄用水
槽10および濾過・冷却槽50内の水の塩分濃度は、作
業者が調整するものとしたが、洗浄用水槽10あるいは
濾過・冷却槽50内に食塩あるいは高濃度食塩水を供給
する塩分供給機構を備え、コントローラ80によってこ
の塩分供給機構を制御することによって、自動的に水中
塩分濃度を調整する構成とすることもできる。
【0094】(8)上記実施形態の構成に加え、洗浄用
水槽10または濾過・冷却槽50内の水の汚れ度合を検
知するセンサ等を備え、このセンサ等による情報を用い
てコントローラ80により自動的に食材の洗浄・殺菌動
作の開始および停止、終了を制御する構成とすることも
できる。
【0095】(9)上記構成の洗浄・殺菌・鮮度保持方
法および装置は、特に鮮度保持が求められる生鮮食材の
洗浄・殺菌に好適に用いることができるものであるが、
このような食材の洗浄・殺菌に限らず、低温に保持され
ることが求められる食器や調理器具等の洗浄・殺菌に用
いることもできる。さらに、上記構成の洗浄・殺菌・鮮
度保持装置は、冷却手段40を停止させた状態で使用す
ることにより、あらゆる食器や調理器具等の洗浄・殺菌
に用いることもできる。
【0096】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる食材の洗
浄・殺菌・鮮度保持方法によれば、水中に浸される食材
は、この食材が浸される水に形成される水流によって洗
浄されながら、この水の電気分解によりもたらされる殺
菌作用によって殺菌されるとともに、この水が冷却され
ることによって冷却されるため、食材の洗浄・殺菌・鮮
度の保持や回復を並行して効率よく行うことができる。
また、この殺菌作用により食材が浸される水も殺菌され
ることから、この水を介して食材が汚染されることがな
く、1つの装置を多種多様の食材の洗浄・殺菌に用いる
ことができる。
【0097】さらに、上記方法に並行して、この食材が
浸される水の濾過を行うこととすれば、食材から除去さ
れ、水中に滞留する異物を取り除くことができるため、
さらに高い洗浄効果を得ることができる。
【0098】また、食材が浸される水として食塩水を用
いることとすれば、電気分解の効率を高めることがで
き、食材によっては、さらに高い鮮度保持や回復の効果
を得ることができる。
【0099】また、本発明にかかる食材の洗浄・殺菌・
鮮度保持装置によれば、食材が浸される水槽と、この水
槽内に水流を形成する水流形成手段と、この水槽内の水
を電気分解する電気分解手段と、この水槽内の水を冷却
する冷却手段とを備えたため、上記方法を効率よく実施
することができる。
【0100】また、上記構成に加えて、水槽内の水を濾
過する濾過手段を備えれば、、食材から除去され、水中
に滞留する異物を取り除くことができるため、さらに高
い洗浄効果を得ることができる。
【0101】また、この水槽内から水を取り込み、この
水を水槽内に戻すことにより水を循環させる循環経路を
備えれば、この循環経路内に電気分解手段、冷却手段あ
るいは濾過手段を設けることができ、これにより水槽内
の水の電気分解、冷却あるいは濾過を行うことができ
る。
【0102】さらに、この循環経路による水の循環によ
って水槽内に水流を形成して、水流形成手段をこの循環
経路の一部として構成すれば、装置の簡素化を図ること
ができる。
【0103】また、この水流形成手段を循環経路から水
槽内に戻される水を水槽内に噴射することにより水流を
形成するように構成すれば、より高い食材の洗浄効果を
得ることができ、さらに、互いに異なる複数の方向に水
を噴射する複数の水流噴射口を設ければ、水槽内の食材
が複数の方向から水流を受けることとなり、さらに高い
洗浄効果を得ることができる。
【0104】また、食材を収納した状態で、水槽内に装
脱可能なかごを備えれば、食材をこのかごに収納して水
槽内に出し入れすることができ、食材の水槽への浸漬操
作および取り出し操作、さらに、取り出し操作の際の水
切りを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる食材の洗浄・殺菌・鮮度保持装
置の一実施形態を示す全体見取り図である。
【図2】同洗浄・殺菌・鮮度保持装置の平面説明図であ
る。
【図3】同洗浄・殺菌・鮮度保持装置の縦断面説明図で
ある。
【図4】水流形成手段30の噴射部31を示す断面説明
図である。
【図5】食材が装入されるかご13を示す斜視図であ
る。
【図6】本発明にかかる洗浄・殺菌・鮮度保持装置の制
御系を示す概念図である。
【符号の説明】
10 洗浄用水槽 12 棚 20 電気分解手段 21 陽極 22 陰極 23 直流電源 30 水流形成手段 32 水流噴射口 34 ポンプ 40 冷却手段 50 濾過・冷却槽 52 濾過ユニット 62 給水管 72 排水管 74 オーバーフロー口 80 コントローラ 81 操作パネル 82 水温センサ 83 塩分濃度センサ 84 水位センサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食材を水中に浸し、この食材が浸される
    水に水流を形成しながら、この水の電気分解およびこの
    水の冷却を行うことにより、この食材の洗浄、殺菌およ
    び冷却を行なうことを特徴とする食材の洗浄・殺菌・鮮
    度保持方法。
  2. 【請求項2】 食材が浸される水の濾過を行いながら、
    食材の洗浄、殺菌および冷却を行う請求項1記載の食材
    の洗浄・殺菌・鮮度保持方法。
  3. 【請求項3】 食材が浸される水として食塩水を用いる
    請求項1または2記載の食材の洗浄・殺菌・鮮度保持方
    法。
  4. 【請求項4】 食材が浸される水槽と、前記水槽内に水
    流を形成する水流形成手段と、前記水槽内の水を電気分
    解する電気分解手段と、前記水槽内の水を冷却する冷却
    手段とを備えたことを特徴とする食材の洗浄・殺菌・鮮
    度保持装置。
  5. 【請求項5】 前記水槽内の水を濾過する濾過手段を備
    えた請求項4記載の食材の洗浄・殺菌・鮮度保持装置。
  6. 【請求項6】 前記水槽内から水を取り込み、この水を
    前記水槽内に戻すことにより水を循環させる循環経路を
    備えた請求項4または5記載の食材の洗浄・殺菌・鮮度
    保持装置。
  7. 【請求項7】 前記循環経路内に前記冷却手段を設けた
    請求項6記載の食材の洗浄・殺菌・鮮度保持装置。
  8. 【請求項8】 前記循環経路による水の循環によって前
    記水流形成手段を構成した請求項6または7記載の食材
    の洗浄・殺菌・鮮度保持装置。
  9. 【請求項9】 前記水流形成手段が、前記循環経路から
    前記水槽内に戻される水を前記水槽内に噴射することに
    より水流を形成するように構成した請求項8記載の食材
    の洗浄・殺菌・鮮度保持装置。
  10. 【請求項10】 前記水流形成手段が、互いに異なる方
    向に水を噴射する複数の水流噴射口を備えた請求項9記
    載の食材の洗浄・殺菌・鮮度保持装置。
  11. 【請求項11】 食材を収納した状態で、前記水槽内に
    装脱可能なかごを備えた請求項4〜10のうちいずれか
    に記載の食材の洗浄・殺菌・鮮度保持装置。
JP10021167A 1998-02-02 1998-02-02 食材の洗浄・殺菌・鮮度保持方法および装置 Withdrawn JPH11215974A (ja)

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