JPH11217386A - スピロクロマン化合物の製造方法 - Google Patents

スピロクロマン化合物の製造方法

Info

Publication number
JPH11217386A
JPH11217386A JP10019781A JP1978198A JPH11217386A JP H11217386 A JPH11217386 A JP H11217386A JP 10019781 A JP10019781 A JP 10019781A JP 1978198 A JP1978198 A JP 1978198A JP H11217386 A JPH11217386 A JP H11217386A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
carbon atoms
formula
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10019781A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Taniguchi
雅彦 谷口
Kazuyoshi Yamakawa
一義 山川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP10019781A priority Critical patent/JPH11217386A/ja
Publication of JPH11217386A publication Critical patent/JPH11217386A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】収率と生産性がよくスピロクロマン化合物を製
造する。 【解決手段】一般式(I)で示されるフェノール化合物
と一般式(II)で示されるケトン化合物を縮合させるこ
とにより一般式(III)で示されるスピロクロマン化合物
を製造する際に、一般式(IV)で表される含硫黄化合物
を共存下に縮合反応を行う。 (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭
素数1から10のアルキル基、炭素数6から20のアリ
ール基、水酸基、炭素数1から10のアルコキシ基など
を表す。) (式中、R5、R6はそれぞれ独立して水素原子、または炭
素数1から20のアルキル基を表す。) (式中、R7は水素原子あるいは置換基を表し、R8は置換
基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真工業における褪
色防止剤や機能性樹脂材料用の素材として用いられるス
ピロクロマン化合物の効率的合成法に関する。
【0002】
【従来の技術】スピロクロマン化合物はその特徴的な構
造と物性から多くの分野で注目されている化合物であ
り、特に複数個の水酸基を持つスピロクロマン化合物は
写真工業において褪色防止剤として広く用いられている
ものである。また機能性樹脂材料の構成要素としての使
用例に関する報告も多数為されている。特に機能性樹脂
材料としては高分子の安定性を高めるために高分子材料
に添加する場合と高分子材料の性質を改良するためにモ
ノマーの構成要素として用いられるケースがよく知られ
ている。高分子材料の光安定性の向上や酸化による変質
を抑えるために高分子材料に添加するという使用法は特
開昭62-235341 号明細書、ドイツ国特許2166076 号明細
書、米国特許2746871 号明細書等に記載されている。
【0003】またスピロクロマンジオール化合物は高分
子合成の際に用いるモノマーの構成成分として知られる
ビスフェノールA(商品名)等のフェノール化合物の代
替化合物として用いられる。使用されている高分子の種
類としてはポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、ポリホルマール樹脂、ポリホルマールカ
ーボネート樹脂などが知られている。特開平3-162413号
明細書、特開平8-123050号明細書、米国特許3793549 号
明細書、米国特許3859097 号明細書、チェコスロバキア
国特許11355 号明細書等に記載されているようにスピロ
クロマン化合物をもちいた高分子材料は高機能性樹脂と
して好ましい熱的性質(高いガラス転移温度、耐熱性
等)、光学レンズ、光ディスク、光ファイバーなどの光
学機器分野の素材として好ましい小さな複屈折率等の特
徴的な性質を持っている。
【0004】これらの特徴的な性質が注目されているに
もかかわらず、スピロクロマン化合物はその合成が困難
でありより効率的な合成法の確立が早急に解決すべき課
題となっている。従来、上記一般式(III)で表わされる
スピロクロマン化合物は米国特許第2746871 号明細書や
特公昭49-20977号明細書に記載の複数の水酸基を持つ芳
香族化合物と脂肪族ケトンの縮合反応において用いられ
ている方法に準じて製造できることが知られている。し
かしこれらの反応は目的生成物の生成率が低い場合が多
く、一般的に効率の悪い方法である。
【0005】例えば特公昭49-20977号明細書には置換基
をもつハイドロキノン化合物とアセトンの縮合反応の例
が記載されているが、その方法は濃塩酸と酢酸の混合溶
媒を用い加熱環流下に反応を行うというものである。こ
の反応条件においては反応率が低く目的とするスピロク
ロマン化合物の収率も低い。ここで反応率を上げるため
に反応時間を延長すると生成したスピロクロマン化合物
がさらに反応し、スピロインダン化合物を生成するため
結果的にスピロクロマン化合物の収率を向上させること
ができない。ここで上記の副反応を低減させるために反
応温度を低くすると反応率の低下が著しく、やはりスピ
ロクロマン化合物の収率を向上させることができない。
また反応温度を低くすると収率を向上させるためには反
応時間を非常に長くする必要があり、生産性が非常に悪
化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はフェノ
ール化合物とケトン化合物を縮合させることによりスピ
ロクロマン化合物を製造する際に、可能な限り低温で反
応を行うことでスピロクロマン化合物の選択率を高め、
なおかつ反応を加速することにより収率の向上と生産性
の向上を計ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は (1)一般式(I)で示されるフェノール化合物と一般
式(II)で示されるケトン化合物を縮合させることによ
り一般式(III)で示されるスピロクロマン化合物を製造
する際に、一般式(IV)で表される含硫黄化合物を共存
下に縮合反応を行うことを特徴とするスピロクロマン化
合物の製造方法。 一般式(I)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に
水素原子、炭素数1から10のアルキル基、炭素数6か
ら20のアリール基、水酸基、炭素数1から10のアル
コキシ基、炭素数6から20のアリールオキシ基、炭素
数1から10のアルキルチオ基、炭素数6から20のア
リールチオ基、ハロゲン原子を表す。) 一般式(II)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R5、R6はそれぞれ独立して水素原
子、または炭素数1から20のアルキル基を表す。) 一般式(III)
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1、R2、R3、R4は一般式(I)に
示されるものと同義であり、R5、R6は一般式(II)に示
されるものと同義である。) 一般式(IV)
【0014】
【化8】
【0015】(式中、R7は水素原子あるいは置換基を表
し、R8は置換基を表す。)
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法について詳しく
説明する。本発明に用いられる一般式(I)で表される
フェノール化合物について説明する。R1、R2、R3、R4
それぞれ独立に水素原子、炭素数1から10の直鎖、分
岐鎖、あるいは環状のアルキル基、炭素数6から20の
アリール基、水酸基、炭素数1から10のアシルオキシ
基、炭素数1から10の直鎖、分岐鎖、あるいは環状の
アルキル基を持つアルコキシ基、炭素数6から20のア
リールオキシ基、、炭素数1から10の直鎖、分岐鎖、
あるいは環状のアルキル基を持つアルキルチオ基、炭素
数6から20のアリールチオ基、ハロゲン原子を表す。
ここでいうアルキル基はメチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、t−アミル基、シクロヘキシル基に代表され、
また3−フェニルエチル基、5−クロロペンチル基のよ
うに芳香環やハロゲン原子等で置換されていても良い。
またここで言うアリール基はフェニル基、ナフチル基に
代表されるものであり、ビフェニル基や、4−クロロフ
ェニル基、4−メトキシフェニル基のように芳香環やハ
ロゲン原子、アルコキシ基等で置換されていても良い。
アルコキシ基のアルキル基は炭素数1から10の直鎖、
分岐鎖、あるいは環状のアルキル基であり、芳香環やハ
ロゲン原子、水酸基等で置換されていても良い。アリー
ルオキシ基のアリール基はフェニル基、ナフチル基に代
表されるものであり、ビフェニル基や、4−クロロフェ
ニル基、4−メトキシフェニル基のように芳香環やハロ
ゲン原子、アルコキシ基、水酸基等で置換されていても
良い。
【0017】R1、R2、R3、R4は好ましくは水素原子、メ
チル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、イ
ソブチル基、t−アミル基、3−メトキシプロピル基、
フェニル基、3−メチルフェニル基、4−クロロフェニ
ル基、2−メトキシフェニル基、フェノキシ基、4−ブ
ロモフェノキシ基、水酸基、メトキシ基、メチルチオ
基、塩素原子、臭素原子でありより好ましくは水素原
子、メチル基、フェニル基、フェノキシ基、水酸基、メ
トキシ基、塩素原子、臭素原子である。
【0018】R1、R2、R3、R4の好ましい組み合わせは表
1と2に示す通りである。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】R1、R2、R3、R4の特に好ましい組み合わせ
は、R1=R2=R4=H、R3=OH ; R1=R4=H、R2=CH3、R3=OH ;
R1= R4=H、R2=R3=OH;R1= R4=H、R2=Cl 、R3=OH ;R1=R
4= H、R2=OCH3 、R3=OH ;R1=R4=H 、R2=C6H5 、R3=OH
;R1=R4=H 、R2=OC6H5、R3=OH ;R1=R3=R4=H、R2=OH
;R1=R4=H 、R2=OH 、R3=CH3;R3=R4=H、R2=OH 、R1=
CH3である。
【0022】本発明に用いられる一般式(II)で表され
るケトン化合物について説明する。一般式(II)におい
てR5、R6はそれぞれ独立して水素原子、または炭素数1
から20のアルキル基を表す。ここでいうアルキル基は
直鎖または分岐のアルキル基、さらには環状アルキル基
を含む。アルキル基はアルケニル基やハロゲン原子や芳
香環基で置換されていてもよい。好ましくは水素原子、
メチル基、エチル基、イソブチル基、5−ヘキセニル
基、6−フェニルヘキシル基、6−クロロヘキシル基で
あり、より好ましくは水素原子、メチル基、エチル基で
ある。R5、R6の組み合わせで好ましいものはR5=CH2C
H3 、R6=H;R5=CH3、R6=H;R5=CH3、R6=CH3;R5=R6=H
であり、特に好ましいものはR5=R6=H である。
【0023】本発明の方法で合成される一般式(III)で
表されるスピロクロマン化合物において、R1、R2、R3
R4は一般式(I)におけるものと同義であり、R5、R6
一般式(II)におけるものと同義である。
【0024】本発明に用いられる一般式(IV)で表され
る含硫黄化合物について説明する。R7は水素原子或いは
置換基を表す。置換基としては、メチル基やベンジル基
等に代表される炭素数1から20までの炭化水素基、ビニ
ル基や2−プロペニル基等に代表される炭素数1から20
までのアルケニル基、エチニル基やフェニルエチニル基
等に代表される炭素数1から20までのアルキニル基、メ
チルチオ基や2−アミノエチルチオ基やベンジルチオ
基、フェニルチオ基等に代表される炭素数1から20まで
のアルキルチオ基或いはアリールチオ基、アセチル基や
ベンゾイル基等に代表される炭素数1から20までのアシ
ル基、メタンスルホニル基やベンゼンスルホニル基等に
代表される炭素数1から20までのスルホニル基、ジエチ
ルホスホリル基等に代表される炭素数1から20までのホ
スホリル基などが挙げられる。これらの置換基はさらに
炭素数1から20のアルキル基、炭素数1から20のアルケ
ニル基、炭素数1から20のアルキニル基、炭素数1から
20のアリール基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、炭
素数1から20のアルコキシカルボニル基、炭素数1から
20のアルコキシ基、炭素数1から20のアルキルチオ基、
炭素数1から20のアリールチオ基等で置換されていても
よい。またR7はリチウムやナトリウム等に代表されるア
ルカリ金属原子、マグネシウムやバリウム等に代表され
るアルカリ土類金属原子、イッテルビウムやイットリウ
ムに代表されるランタノイド金属原子、チタンやジルコ
ニウム等に代表される遷移金属原子、ホウ素やアルミニ
ウム等に代表される13族元素、ケイ素やスズ等に代表
される14族元素、テトラブチルアンモニウムイオンや
ピリジニウムイオン等に代表される炭素数0から30まで
のアンモニウムイオンを含むものであってもよく、これ
らは一般式(IV)中の硫黄原子と直接的に結合を形成、
或いは連結基を介して間接的に結合していてもよい。例
えばNa-S-R8 のように直接硫黄原子と結合している場合
や、NaOC(=O)-S-R8 やNaO-SO2-S-R8ように連結基を介し
て間接的に硫黄原子と結合しているような場合を示して
いる。連結基としては-OC(=O)-、-O-SO2- 、-O-P(OEt)2
- 等を含むものが挙げられる。R7は好ましくは水素原
子、アセチル基、メチルチオ基、メタンスルホニル基、
ナトリウム原子、カルシウム原子、イッテルビウム原
子、スカンジウム原子、チタン原子、ハフニウム原子、
ホウ素原子(またはこれらの金属原子と硫黄原子が連結
基で連結している場合も含む)が用いられる。より好ま
しくは水素原子、アセチル基、メタンスルホニル基、ナ
トリウム原子、カルシウム原子であり、特に好ましくは
水素原子である。
【0025】R8は置換基を表す。置換基としては、メチ
ル基やベンジル基等に代表される炭素数1から20までの
アルキル基、ビニル基や2−プロペニル基等に代表され
る炭素数1から20までのアルケニル基、エチニル基やフ
ェニルエチニル基等に代表される炭素数1から20までの
アルキニル基、フェニル基やナフチル基等に代表される
アリール基、2−イミダゾリル基やベンゾピラゾリル基
等に代表されるヘテロ環基、メチルチオ基や2−アミノ
エチルチオ基やベンジルチオ基、フェニルチオ基等に代
表される炭素数1から20までのアルキルチオ基或いはア
リールチオ基、アセチル基やベンゾイル基等に代表され
る炭素数2から20までのアシル基、メタンスルホニル基
やベンゼンスルホニル基等に代表される炭素数1から20
までのスルホニル基、ジエチルホスホリル基等に代表さ
れる炭素数1から20までのホスホリル基などが挙げられ
る。これらの置換基はさらに炭素数1から20のアルキル
基、炭素数1から20のアルケニル基、炭素数1から20の
アルキニル基、炭素数1から20のアリール基、水酸基、
メルカプト基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、カルボキシル基またはその塩、炭素数1から20
のアルコキシカルボニル基、炭素数1から20のアルコキ
シ基、炭素数1から20のアルキルチオ基、炭素数1から
20のアリールチオ基等で置換されていてもよい。好まし
くはメチル基、エチル基、2−メルカプトエチル基、2
−アミノエチル基、2−ジメチルアミノエチル基、カル
ボキシルメチル基、2−カルボキシルエチル基、2−エ
トキシカルボキニルエチル基、フェニル基、アセチル
基、エチルチオ基、メタンスルホニル基、2−イミダゾ
リル基、ベンゾピラゾリル基等が用いられる。より好ま
しくはメチル基、エチル基、2−メルカプトエチル基、
2−アミノエチル基、2−ジメチルアミノエチル基、カ
ルボキシルメチル基あるいはその塩、2−カルボキシル
エチル基、2−エトキシカルボキニルエチル基、2−イ
ミダゾリル基、ベンゾピラゾリル基であり、特に好まし
くはエチル基、2−アミノエチル基、2−ジメチルアミ
ノエチル基、カルボキシルメチル基あるいはその塩、2
−カルボキシルエチル基、2−イミダゾリル基、ベンゾ
ピラゾリル基である。
【0026】R7、R8の組み合わせとして好ましいものは
R7=H、R8=CH3CH2 ;R7=H、R8=CH3CH 2CH2CH2CH2- ;R7=
H、R8=-CH2CO2H ;R7=H、R8=H2NCH2CH2- ;R7=H、R8=(H
SCH2CH2)2NCH2CH2-;R7=Na 、R8=-CH2CO2Na;R7=CH3CO-
、R8=-CH2CO2H ;R7=H、R8=-CH2CH2CO2H;R7=H、R8=-C
H2CH2CH2CO2H ;R7=H、R8=-CH2CH(NH2)CO2H;R7=NaO3S-
、R8=-CH2CO2Na;R7=H、R8=HSCH2CH2-;R7=H、R8=HSCH
2CH2CH2- ;R7=H、R8=CH3CO- などが挙げられる。より
好ましくはR7=H、R8=CH3CH2CH2CH2CH2- ;R7=H、R8=-CH
2CO2H ;R7=H、R8=H2NCH2CH2- ;R7=H、R8=(HSCH2CH2)2
NCH2CH2-;R7=Na、R8=-CH2CO2Na;R7=H、R8=-CH2CH2CO2
H;R7=H、R8=-CH2CH2CH2CO2H ;R7=H、R8=-CH2CH(NH2)C
O2H;R7=H、R8=HSCH2CH2-;R7=H、R8=HSCH2CH2CH2- で
ある。特に好ましくはR7=H、R8=-CH2CO2H ;R7=H、R8=H
2NCH2CH2- ;R7=H、R8=(HSCH2CH2)2NCH2CH2-;R7=H、R8
=-CH2CH2CO2H;R7=H、R8=HSCH2CH2-である。
【0027】一般式(IV)で表される含硫黄化合物の添
加量はフェノール化合物に対して、一般に0.001 〜200
モル%であり、好ましくは0.01〜100 モル%量を用い
る。この範囲よりも少ない量を用いると添加効果が小さ
くなり、多すぎるとコストの点から好ましくない。
【0028】フェノール化合物とケトン化合物の縮合反
応は酸性条件下で行われる。ここで用いられる酸として
は、塩酸、臭化水素酸、硫酸に代表される鉱酸、あるい
はメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸に
代表される有機酸、あるいはAmberlyst 15(商品名)、
Amberlite IR-120(商品名)、Nafion(商品名)に代表
される酸性樹脂、あるいは活性白土、ゼオライトに代表
される無機固体酸、あるいは塩化亜鉛、塩化マグネシウ
ム、イッテルビウムトリフルオロメタンスルホネートに
代表されるルイス酸が挙げられる。用いる酸はその反応
の状況に合わせて適宜選択して使用し、複数種類の酸を
併用して用いることも可能である。また一般式(IV)で
表される含硫黄化合物そのものが酸性化合物である場合
には、一般式(IV)で表される含硫黄化合物がここでい
う酸の役割を果たしていてもよい。
【0029】酸の使用量はフェノール化合物に対して一
般に0.001 等量から500 等量の範囲から選ばれ、好まし
くは0.1 等量から50等量の範囲から選ばれる。一般に酸
の使用量が上記の範囲より少なくなると樹脂状の副生成
物の生成が顕著になり目的とするスピロクロマン化合物
の収量が低下したり、反応時間が非常に長くなったりす
る。また上記の範囲より多く使用しても反応の結果には
おおきな影響は見られない。反応は有機溶媒の存在下、
または非存在下に行うことができる。有機溶媒の存在下
に反応を行う場合、用いられる有機溶媒はトルエン、ク
ロロベンゼン等の芳香族化合物、クロロホルム、ジクロ
ロエタン等のハロゲン化アルキル化合物、酢酸、プロピ
オン酸等のカルボン酸化合物等から選択される。環境に
対する影響を考慮すると芳香族化合物やカルボン酸化合
物等を用いることが好ましい。有機溶媒の使用量は用い
るフェノール化合物に対して10-500体積%の範囲から選
ばれる。
【0030】一般式(III)で示されるスピロクロマン化
合物を合成するには理論的にはケトン化合物3モルに対
してフェノール化合物を2モル使用すれば良い。この反
応を行うにあたって、ケトン化合物がフェノール化合物
に対して過剰に存在するとオリゴマー化等の副反応が起
こり目的生成物の純度および収率を下げることになる。
またフェノール化合物の量をケトン化合物の量に対して
大過剰に用いても目的生成物の純度と収率の向上にはそ
れほど影響しないため、コストの観点から好ましい方法
とはいえない。従ってフェノール化合物1モルに対して
1モル以上5モル以下の量のケトン化合物を用いるのが
効率のよい方法である。
【0031】反応温度は一般的には0℃から150 ℃の範
囲であり、好ましくは20℃から100℃の範囲である。反
応時間は一般的には1時間から48時間の範囲であり、好
ましくは4時間から24時間の範囲である。本発明の方法
によって製造される一般式(III) で表される化合物の具
体例を以下に列挙する。
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】
【化13】
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】
【0039】
【化16】
【0040】次に本発明の方法により合成可能な化合物
の具体例を示すが本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0041】
【実施例】次に実施例にて本発明を更に詳しく説明する
が本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】実施例1 メチルハイドロキノン(46.5g)、チオグリコール酸(15
g)、36%塩酸(150ml) 、酢酸(100ml)とアセトン(50
ml)を室温で混合し、80℃に加熱し9時間攪拌した。そ
の後室温まで冷却した後に生成した固体を濾取し水洗し
た。この固体をイソプロパノールを用いて再結晶により
精製すると目的とするスピロクロマン化合物(III-2)が
収率32%で得られた。
【0043】比較例1 メチルハイドロキノン(46.5g)、36%塩酸(150ml)、酢
酸(100ml)とアセトン(50ml)を室温で混合し、80℃に加
熱し9時間攪拌した。この際反応系中で樹脂状物質が固
化し大きな固まりとなり攪拌が困難となった。その後室
温まで冷却した後に生成した固体を濾取し水洗した。こ
の固体をイソプロパノールを用いて再結晶により精製す
ると目的とするスピロクロマン化合物(III-2)が収率23
%で得られた。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば写真工業における褪色防
止剤や機能性樹脂材料用の素材として用いられるスピロ
クロマン化合物を効率的に合成することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で示されるフェノール化合
    物と一般式(II)で示されるケトン化合物を縮合させる
    ことにより一般式(III)で示されるスピロクロマン化合
    物を製造する際に、一般式(IV)で表される含硫黄化合
    物を共存下に縮合反応を行うことを特徴とするスピロク
    ロマン化合物の製造方法。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭
    素数1から10のアルキル基、炭素数6から20のアリ
    ール基、水酸基、炭素数1から10のアルコキシ基、炭
    素数6から20のアリールオキシ基、炭素数1から10
    のアルキルチオ基、炭素数6から20のアリールチオ
    基、ハロゲン原子を表す。) 一般式(II) 【化2】 (式中、R5、R6はそれぞれ独立して水素原子、または炭
    素数1から20のアルキル基を表す。) 一般式(III) 【化3】 (式中、R1、R2、R3、R4は一般式(I)に示されるもの
    と同義であり、R5、R6は一般式(II)に示されるものと
    同義である。) 一般式(IV) 【化4】 (式中、R7は水素原子あるいは置換基を表し、R8は置換
    基を表す。)
JP10019781A 1998-01-30 1998-01-30 スピロクロマン化合物の製造方法 Pending JPH11217386A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10019781A JPH11217386A (ja) 1998-01-30 1998-01-30 スピロクロマン化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10019781A JPH11217386A (ja) 1998-01-30 1998-01-30 スピロクロマン化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11217386A true JPH11217386A (ja) 1999-08-10

Family

ID=12008880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10019781A Pending JPH11217386A (ja) 1998-01-30 1998-01-30 スピロクロマン化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11217386A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015187242A (ja) * 2014-03-10 2015-10-29 日本化薬株式会社 フェノール樹脂、フェノール樹脂混合物、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物
JP2017036423A (ja) * 2015-08-13 2017-02-16 味の素株式会社 熱硬化性樹脂組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015187242A (ja) * 2014-03-10 2015-10-29 日本化薬株式会社 フェノール樹脂、フェノール樹脂混合物、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物
JP2017036423A (ja) * 2015-08-13 2017-02-16 味の素株式会社 熱硬化性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4778936A (en) Triphenol compound
JPH11315072A (ja) トリスアリ―ル―o―ヒドロキシフェニル―s―トリアジンの新規製造方法
JPS59167528A (ja) ポリカ−ボネ−ト
JP2003221352A (ja) ビスフェノールフルオレン類の製造方法
JPH0660158B2 (ja) 3つの置換基を有する安息香酸中間体
JP2008214248A (ja) ビスフェノール化合物の製造方法
JP4434679B2 (ja) フルオレン誘導体の製造方法
JP2000026349A (ja) 9,9−ビス(アルキル置換−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類とその製造方法
JPS60168720A (ja) 改善された加工性を示すコポリエステル−カ−ボネ−ト樹脂
JP2010024248A (ja) フルオレン誘導体
JPWO2020008879A1 (ja) 末端(メタ)アクリレートポリカーボネートオリゴマー
JPS6284035A (ja) トリフエノ−ル系化合物
JP2500532B2 (ja) ジフェニルスルホン化合物の製造法
JP2004217551A (ja) スルホニウム化合物
JP4739799B2 (ja) スルホニウム化合物の製造方法
JP3376598B2 (ja) 2−プロパノール化合物の製造方法
JPH1180060A (ja) テトラキスフェノールの製造方法
JP4443161B2 (ja) 芳香族系ビニルエーテル化合物
JPH1129574A (ja) スピロクロマン化合物の製造方法
US5194563A (en) Polymeric species production
HUT59687A (en) Process for producing 7-amino-3-methoxy-methyl-ceph-3-eme-4-carboxylic acid
JPH05255234A (ja) ジフェニルスルホン化合物の製造方法
JP2004075590A (ja) 4−[4−(アルキルオキシ)フェニルスルフィニル]フェノールおよびその製造方法
JP2593624B2 (ja) 複素環式ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン及びそれから製造されるポリカーボネート
JP4336501B2 (ja) 新規な4,4”−ジアルコキシターフェニル類