JPH11218498A - 異物検査方法 - Google Patents

異物検査方法

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JPH11218498A
JPH11218498A JP3227698A JP3227698A JPH11218498A JP H11218498 A JPH11218498 A JP H11218498A JP 3227698 A JP3227698 A JP 3227698A JP 3227698 A JP3227698 A JP 3227698A JP H11218498 A JPH11218498 A JP H11218498A
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JP3227698A
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Katsumi Sugizaki
克己 杉崎
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超LSIの製造上問題となるような微細な異
物を検出し、さらにその種類を迅速に識別することがで
きる異物検査方法を提供する。 【解決手段】 レーザ光源5からの細いレーザ光は、回
転楕円鏡7に開けられた孔7aを通して回転楕円鏡7内
に入り、異物13により散乱され、回転楕円鏡7によっ
て反射され、回転楕円鏡7の焦点に置かれた散乱光検出
器8に集光される。これにより異物の位置が検出され
る。制御部4は、試料走査機構3を駆動して、異物探査
部2を異物の検出された位置に移動する。異物検査部2
は、走査型プローブ顕微鏡からなり、カンチレバー10
の先端の探針10aを異物に押し当ててフォースカーブ
を測定する。そして、測定されたフォースカーブから、
異物の種類の同定や推定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程に
おいて、マスクや、ウエハ上に残る異物を検査する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC、LSIなどの半導体集積回路の高
密度化に伴って、集積回路上に残るゴミが問題となって
いる。これは、ゴミの付着により、回路パターンに欠陥
を生じ、集積回路の不良原因となるためである。特に、
リソグラフィー用のマスク上にゴミが乗っている場合
は、そのマスクを使用する全てのウエハに欠陥が入り、
不良品となってしまうため、マスク上でのゴミを取り除
くことは特に重要である。
【0003】よって、マスクやウエハ上にゴミが乗って
いるかどうかは、異物検査装置によって常にチェックし
ておく必要がある。これら異物検査は、レーザー光をマ
スクやウエハ上に照射して走査し、ゴミによる散乱光を
検出することにより、異物の有無を検査する異物検査装
置によって行なわれている。
【0004】このように、マスクやウエハ上に残るゴミ
は、異物検査により見つけることができる。もし、マス
ク上にゴミが残っていることがわかれば、マスクはその
まま使用せず、ゴミが無くなるまで洗浄が施される。
【0005】一方、ゴミの発生原因を探ることも非常に
重要である。特に、半導体製造ラインの立ち上げ時に
は、歩留まりを向上させるため、頻繁に発生するゴミに
対しては、そのゴミの特定をすることにより、その発生
原因を調査し、ゴミの発生を防止する対策を施す必要が
ある。
【0006】このように、ゴミの特定をすることは、ゴ
ミの発生原因を特定することだけでなく、一旦付着した
ゴミをどのように除去するのかを検討する上でも非常に
重要である。たとえば、ゴミが、作業者から落ちる有機
物のようなゴミであれば、紫外線によるアッシングなど
が有効であるのに対し、機械系から出る金属粉のゴミに
対しては、アッシングは効果を示さない。
【0007】そこで、マスクやウエハ上にゴミが存在す
る場合、ゴミの種類の判別をすることが行われている。
現在は、たとえば走査型電子顕微鏡(SEM)による形態
観察、又は電子線による蛍光X線分析、全反射による斜
入射の蛍光X線分析、光電子分光などにより、残ってい
るゴミがどのようなものかを調べている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、集積回
路の高密度化に伴い、従来よりも少ない量のゴミでも問
題となり、かつ、従来よりも小さいゴミであっても問題
となるようになってきている。よって、現状の検査装置
では感度や空間分解能が足りず、問題となる微小なゴミ
の種類を十分に識別できないという問題点がある。
【0009】すなわち、現在使われている蛍光X線分
析、光電子分光などによるゴミの同定は、半導体製造上
問題となるような微小なゴミに対しては、感度が十分で
はない。これは、これらの分析方法が、ある領域からの
蛍光、又は光電子をエネルギー分析するため、測定感度
を満足させるには、ある程度のゴミの大きさが必要にな
るためである。
【0010】また、SEMや、光電子分光装置などの分
析装置は、測定に際して高真空が必要である。従って、
ゴミの分析をするためには、マスクやウエハなどを真空
中に導入し、分析を行わなければならない。特に、集積
回路で問題となるような微細なゴミに関しては、ゴミ自
体が非常に小さいため、高感度検出をする必要がある。
このような高感度検出を行うときには、特に真空度を高
める必要があり、高真空にするための時間がかかるとい
う問題がある。また、これらの測定装置は、高真空を扱
う装置であるため、装置自体も大きく、取り扱いも煩雑
である。
【0011】また、現在の分析方法では、特に軽元素の
検出は難しい。軽元素は、光電子分光によって検出する
ことができるが、現状では、半導体製造で問題となるよ
うな微小な軽元素からなる有機物を効果的に検出する技
術が確立されていない。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、現在製造可能な超LSIの製造上問題となる
ような微細な異物を検出し、さらにその種類を迅速に識
別することができる異物検査方法を提供することを課題
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、レーザ光を試料面に照射し、その反射
光を測定することにより異物の存在と位置を確認し、異
物の存在位置に走査型プローブ顕微鏡のカンチレバーを
移動させ、異物とカンチレバーとの間のフォースカーブ
を求めることにより、異物を検査することを特徴とする
異物検査方法(請求項1)である。
【0014】本手段においては、レーザ光を利用した異
物検査方法と、走査型プローブ顕微鏡を利用した異物検
査方法を併用する。前者は、検出精度は悪いが、高速で
試料面を走査することができるので、まず、この方法を
使用して異物の存在を検出する。そして、異物の存在が
検出されたら、その位置に走査型プローブ顕微鏡のカン
チレバーを移動させ、カンチレバーを異物に近接させて
フォースカーブを求める。フォースカーブを求めること
により、異物とカンチレバーの探針間の弾性特性、吸着
力等が測定できるので、異物の検査(異物の種類の識別
等)を行うことができる。
【0015】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、さらに、走査型プローブ顕微
鏡の走査により異物の曲率半径を求め、この曲率半径、
予め計測してあるカンチレバーの探針先端の曲率半径、
及びフォースカーブの測定により求めたカンチレバーの
探針先端と異物との吸着力から、カンチレバーの探針先
端と異物との間の付着仕事を計測することにより異物を
検査することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0016】本手段においては、走査型プローブ顕微鏡
を、たとえば原子間力顕微鏡として使用して異物存在場
所を走査することにより、異物の曲率半径を求めること
ができる。一方、フォースカーブの測定により、カンチ
レバーの探針先端と異物との吸着力が測定できる。そし
て、カンチレバーの探針先端の曲率半径は予め測定して
求めておく。これら3つの量が分かれば、カンチレバー
の探針先端と異物との間の付着仕事を計測することがで
きるので、これにより異物の検査(異物の種類の識別
等)を行うことができる。
【0017】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第2の手段であって、予め各種の物質とカンチレバ
ーの探針先端との付着仕事を計測しておき、計測された
付着仕事と比較することにより、異物の種類の同定又は
推定を行うことを特徴とするもの(請求項3)である。
【0018】カンチレバー先端との付着仕事は、各異物
に固有であるので、予め各異物を構成する物質につい
て、カンチレバーの探針先端との付着仕事を計測してお
き、これらと計測された付着仕事を比較することによ
り、異物の種類の同定又は推定を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に使
用される装置の一例を示す図である。図1において1は
異物検出装置、2は異物検出部、3は試料走査機構、4
は制御部、5はレーザ光源、6は集光レンズ、7は回転
楕円鏡、7aは回転楕円鏡7に開けられた孔、8は散乱
光検出器、9はレーザ光源、10はカンチレバー、10
aはカンチレバーの探針、11はカンチレバー駆動機
構、12は2分割フォトディテクタ、13は異物、14
は試料、15はステージである。
【0020】異物検出器1は、レーザ光により異物の存
在とその位置を検出する機構を有し、その機構は、レー
ザー光源5、レーザー光線を集光するための集光レンズ
6、散乱光を集光するための回転楕円鏡7、散乱光を検
出するための散乱光検出器8とを有している。
【0021】レーザ光源5からの細いレーザ光は、回転
楕円鏡7に開けられた孔7aを通して回転楕円鏡7内に
入り、試料14の表面を照射する。照射される試料14
の場所は、回転楕円鏡の1つの焦点に位置しており、他
の焦点に散乱光検出器8が置かれている。レーザ光が照
射された試料14の表面に異物13が無い場合は、レー
ザ光は試料14表面で正反射され、再び孔7aを通って
回転楕円鏡7の外部に導かれる。
【0022】レーザ光が照射された試料14の表面に異
物13が存在すると、図示されているように、レーザ光
がこの異物13により散乱され、回転楕円鏡7によって
反射され、回転楕円鏡7の焦点に置かれた散乱光検出器
8に集光される。異物13による散乱光は非常に微弱で
あるが、回転楕円鏡7を使った光学系を用いているの
で、回転楕円鏡7の一方の焦点から発する光は全てもう
一方の焦点に集光するという性質により、散乱光は、散
乱光検出器8が設置されているもう一方の焦点に効率よ
く集光される。従って、微弱な散乱光しか発生しない非
常に小さいゴミに対しても、高感度でその存在を検出す
ることができる。
【0023】試料走査機構3は、ステージ15上に試料
14を載置して、制御部4の指令により水平面内で試料
14を2次元的に移動し、これにより、レーザ光に試料
14面を2次元的に走査させる。このように、試料14
をレーザ光により2次元的に走査し、散乱光検出器8で
散乱光が検出された時点で、レーザが照射されている試
料14の部分にゴミ等の異物が存在すると判断する。こ
のときの試料14上のレーザ光の位置は、試料14の座
標値をステージ15の移動量で管理している制御部4に
より検出される。ステージ15の移動量は、ステージ1
5に設けたポジションエンコーダの出力や、制御部4か
らの駆動パルスの数で管理できる。
【0024】以上の光走査による異物検出は、応答が速
いので、ステージ15を高速で移動させることにより、
試料全面における異物の存在を高速で検知することがで
きるが、異物の形状、寸法、種別を検知することはでき
ない。
【0025】光走査による検査で異物の存在とその位置
が検出されると、制御部4は試料走査機構3に指令を出
して、試料14上の異物の存在位置に、異物検査部2の
カンチレバー10の探針10aが位置するようにステー
ジ15を移動させる。
【0026】異物検査部2は、走査型プローブ顕微鏡か
らなり、レーザー光源9と、先端に異物検査用の探針1
0aのついたカンチレバー10とカンチレバー10を被
験面に対して垂直方向に駆動する駆動機構11と、カン
チレバー10の撓みを光テコ式に検出する2分割フォト
ディテクター12とを有している。
【0027】まず、原子間力顕微鏡の周知の使用方法の
一つであるフォースカーブの測定を異物13に対して行
う。すなわち、カンチレバー10の探針10aを、異物
13に押し付け、次に異物13から引き離して、探針1
0aと試料との距離(駆動機構11でカンチレバー10
を移動させた距離)と、2分割フォトディテクタ12で
測定したカンチレバーの変位との関係を測定する。する
と、周知のように、図2に示すようなカーブが得られ
る。
【0028】図2の経路A→B→C→Dは、探針10a
を異物13に接近させたときに得られるフォースカー
ブ、経路D→E→F→Gは、探針10bを異物13から
遠ざけたときに得られるフォースカーブである。探針1
0aを異物13から十分遠いA地点から探針を異物13
方向に近づけていくと、異物13と探針10aとの間
で、徐々に引力が働き、カンチレバー10が撓んでい
く。しかしながら、B地点を超えてもっとカンチレバー
10を異物13に近づけると、次に安定なC地点に不連
続にジャンプする。これをスナップイン、あるいはジャ
ンプインと呼ぶ。さらに探針10aを押し込んでいく
と、異物13表面と探針10aとの間の引力は徐々に小
さくなり、やがて剛体の斥力が働き、カンチレバー10
は斥力が働くことにより、引力とは逆の方向に撓んでい
き、D地点に至る。
【0029】逆に、探針10aを異物13に押しつけた
状態から、探針10aを離していく場合は、初めのうち
は、異物13と探針10aとの間に働く斥力を受け、そ
れが次第に引力に変わっていく。通常、探針10aを接
近させていったときに、探針がジャンプインしたC地点
を過ぎても、異物13の吸着力はカンチレバー10のバ
ネの力と釣り合う交点があり、すぐには試料から離れ
ず、E地点までくっついたままである。E地点を過ぎる
と、突然異物13表面と探針10a間で働く力とバネの
力の交点が無くなり、安定なF地点に移動する。これを
スナップアウトと呼ぶ。F地点ではすでに、引力がほと
んど働かない領域に達しているので、そのあとは、カン
チレバー10はほとんどたわまないままG地点に至る。
【0030】このようなフォースカーブを利用すると、
異物13表面の物性をさらに詳細に理解することができ
る。具体的には、C−D間又はD−E間の直線の傾き
は、異物13に探針10aを押し込んだときの斥力を示
しており、これは、異物13の弾性を反映している。ま
た、Eの地点は、異物13表面の吸着力と、カンチレバ
ー10のたわみ力が釣り合っているところであるので、
E−F間の距離は、異物13と探針10aの吸着力を示
している。
【0031】記録されたフォースカーブは、探針先端1
0aと、異物13との間の相互作用を反映したものであ
るから、このフォースカーブを解析することにより、異
物13がどのようなものであるのかを知ることができ
る。
【0032】本発明の第1の実施の形態においては、こ
のうち、特に異物13と探針10aの吸着力に着目して
いる。すなわち、図2におけるE−F間の距離を測定す
ることにより、異物13と探針10aの吸着力が測定で
きるので、これを測定することにより、異物の種類の識
別等の検査を行うことができる。
【0033】具体的には、予めゴミの種類に応じて測定
したフォースカーブから、E−F間の距離をゴミの種類
に対応させて記憶しておき、測定したE−F間の距離と
の比較対応からゴミの種類を特定したり、又は、E−F
間の距離はE点の大きさに関連するので、ゴミの種類に
応じたE点の大きさを測定して記憶しておき、測定した
E点の大きさとの比較対応からごみの種類を特定すれば
よい。勿論、ゴミの種類に応じて予め測定したフォース
カーブと、測定したフォースカーブのパターンマッチン
グによりゴミの種類を特定することもできる。
【0034】また、本発明の第2の実施の形態において
は、異物13と探針10aとの間の弾性に着目してい
る。すなわち、図2におけるC−D間又はD−E間の直
線の傾きを測定することにより、異物13と探針10a
との間の弾性が測定できるので、これを測定することに
より、異物の種類の識別等の検査を行うことができる。
【0035】この場合も、予め工程中に存在する可能性
のあるゴミ種類に応じて測定したC−D間又はD−E間
の直線の傾きをゴミの種類に対応させて記憶しておき、
測定したゴミのフォースカーブから求めた対応する部分
の直線の傾きと比較対応させることにより、ゴミの種類
を特定することができる。勿論、第1の実施の形態にお
けると同じように、ゴミの種類に応じて予め測定したフ
ォースカーブと、測定したフォースカーブのパターンマ
ッチングによりゴミの種類を特定することもできる。
【0036】本発明の第3の実施の形態においては、前
記フォースカーブの測定に加え、異物検査装置2を原子
間力顕微鏡として使用し、異物13の形状と曲率半径を
計測する。すなわち、カンチレバー10の探針10a
を、異物13に原子間力が働く距離にまで近接させ、2
分割フォトディテクタ12の出力を測定することによ
り、カンチレバー10の撓み、すなわちカンチレバー1
0の探針10aに働く力を計測する。そして、この力が
一定になるように、駆動機構11によってカンチレバー
10を垂直方向に駆動しながら、制御部4により試料走
査機構3を駆動して試料14を2次元的に走査する。探
針10aに働く力(原子間力)を一定に保つということ
は、探針10aの先端と異物13との距離を一定に保つ
ことを意味するので、駆動機構11によりカンチレバー
10を上下させた量を検出することにより、異物13の
形状を測定することができ、これから異物13の曲率半
径を求めることができる。
【0037】以上は、原子間力顕微鏡による周知の形状
計測方法であり、測定に際しては、コンタクトモード、
ノンコンタクトモード、間欠的接触モード(タッピング
モード)等の周知の計測方法を適宜選択して使用でき
る。
【0038】本発明の第3の実施の形態においては、先
に原子間力顕微鏡のコンタクトモード又はノンコンタク
トモードで測定した異物13の曲率半径と、フォースカ
ーブで測定した異物13と探針10aの吸着力、及び予
め測定した探針10a先端の曲率半径から、探針10a
先端と異物13との間の付着仕事を求め、この付着仕事
により異物の種類の識別等の検査を行っている。
【0039】すなわち、固体粒子間の吸着力Fは、 F=2π(R1R2/(R1+R2))W132 …(1) で表される。ここで、R1,R2は粒子1、2の曲率半径、W
132は媒質3中で媒質1と2を接触させるときの付着仕
事である。
【0040】また、表面自由エネルギーγは、それぞれ
の物質によって異なる値を持つ。また、γ12は2つの媒
質1と2が接触しているときに、それらの界面で働く表
面エネルギーの変化を示すものとする。
【0041】媒質1と、媒質2の表面自由エネルギーを
それぞれγ1、γ2とし、媒質1と媒質2を接触させると
きにする仕事をW12とすると、 γ12=γ1+γ2-W12 …(2) で表される。
【0042】従って、第3の媒質(例えば液体、大気な
どの雰囲気)の中で媒質1と2を分離するときの付着仕
事W132は媒質1と2を分離する仕事W12だけでなく、媒
質3同士を分離する仕事W33が加わり、更に媒質1と媒
質3、媒質2と媒質3は接したままであるので、その寄
与W13とW23を差し引くことにより W132≒W12+W33-W13-W23 …(3) =γ13+γ23-γ12 …(4) と表される。
【0043】(2)式において、γ1とγ2は、van der
Waals理論に基づいて理論的に計算することもできる
し、実験的に計測することもできる。W12も実験的に計
測できるので、予め種々の物質に対してW12を計測して
おけば、γ12も種々の物質同士について予め求めること
ができる。同様にして、γ13、γ23も種々の物質同士に
ついて求めることができる。
【0044】一方、付着力Fと曲率半径から、まず
(1)式により付着仕事W132を知ることができる。ここ
で、媒質1が探針であるとすると、(4)式の右辺であ
るγ13+γ23-γ12が測定された付着仕事W132に等しくな
る媒質2(付着物)と媒質3(雰囲気)の組み合わせを
求めることにより、両方の媒質を決定することができ
る。
【0045】より現実的な方法としては、考えられる全
ての媒質2(付着物)と媒質3(雰囲気)に対して、所
定の探針(媒質1)を用いたときの付着仕事W132を予め
求めておき、実際に測定された付着仕事W132に一番近い
付着仕事W132を有する媒質2(付着物)と媒質3(雰囲
気)の組み合わせが存在していると決定する方法を採用
することが好ましい。
【0046】以上の実施例の説明においては、異物の形
状と曲率半径を測定するのに原子間力顕微鏡を用いた
が、他の走査型プローブ顕微鏡、すなわち走査型トンネ
ル顕微鏡等を使用してもよい。
【0047】図3に、本発明の実施の形態の1例のフロ
ーチャートを示す。まず、ステップS101において、
ステーション15をX方向に連続して移動させ、X方向
の移動の終了後Y方向へステップ的に移動させ、再びX
方向の移動を行い、これを繰り返すことによりX、Yの
2次元所定領域を走査する。そして、走査時に検出器8
からの信号が発生しているかどうかを判断し(ステップ
S102)、信号が発生している場合はその走査点(ビ
ームが照射されているところ)に異物があるとして、ス
テップS103においてその座標値を通し番号をつけて
順次記憶する。
【0048】そして、ステーション15を単位量移動さ
せるたびに、ステップS104において、全領域の走査
が終了したかを判定する。全領域の走査が終了していな
い場合は、ステップS101に戻り、走査を続行する。
【0049】全領域の走査が終了している場合は、ステ
ップS105において、ステップS103で記憶した座
標値(異物がある位置)にカンチレバー10aの探針が
くるように、順次ステージ15移動させ、当該位置にお
いてフォースカーブを取得する。そして、記憶された全
ての座標値についてフォースカーブを取得したかどうか
をステップS106で判定し、記憶された全ての座標値
についてフォースカーブが取得されるまでステップ10
5の動作を行う。
【0050】記憶された全ての座標値についてフォース
カーブが取得されたとき、前述した方法によりフォース
カーブの解析を行ってゴミの種類を判定し、通し番号毎
に座標軸に対応させて表示する(ステップS107)。
【0051】このフローチャートに示した方法では、予
めゴミの存在点を全て検出しておき、その後各ゴミの存
在点でフォースカーブを取得しているが、このような方
法でなく、スキャニングの途中でゴミの存在が検出され
る毎に、その点でスキャニングを中断し、その点でのフ
ォースカーブを取得してからスキャニングを再開するよ
うにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、レーザ光
を試料面に照射し、その反射光を測定することにより異
物の存在と位置を確認し、異物の存在位置に走査型プロ
ーブ顕微鏡のカンチレバーを移動させ、異物とカンチレ
バーとの間のフォースカーブを求めることにより、異物
を検査することを特徴とするものであるので、異物の検
出と検査が高速で行え、これまで困難であった異物の分
析が可能となる。また、従来の分析装置では必要であっ
た大がかりな真空装置を伴った分析装置は不要となり、
大気中で容易に分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に使用される装置の一例を
示す図である。
【図2】フォースカーブを説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態の例を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1…異物検出装置、2…異物検査部、3…試料走査機
構、4…制御部、5…レーザー光源、6…集光レンズ、
7…回転楕円鏡、7a…孔、8…散乱光検出器、9…レ
ーザー光源、10…カンチレバー、10a…探針、11
…カンチレバー駆動機構、12…2分割フォトディテク
ター、13…異物、14…試料、15…ステージ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を試料面に照射し、その反射光
    を測定することにより異物の存在と位置を確認し、異物
    の存在位置に走査型プローブ顕微鏡のカンチレバーを移
    動させ、異物とカンチレバーとの間のフォースカーブを
    求めることにより、異物を検査することを特徴とする異
    物検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の異物検査方法であっ
    て、さらに、走査型プローブ顕微鏡の走査により異物の
    曲率半径を求め、この曲率半径、予め計測してあるカン
    チレバーの探針先端の曲率半径、及びフォースカーブの
    測定により求めたカンチレバーの探針先端と異物との吸
    着力から、カンチレバーの探針先端と異物との間の付着
    仕事を計測することにより異物を検査することを特徴と
    する異物検査方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の異物検査方法であっ
    て、予め各種の物質とカンチレバーの探針先端との付着
    仕事を計測しておき、計測された付着仕事と比較するこ
    とにより、異物の種類の同定又は推定を行うことを特徴
    とする異物検査方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014006314A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Lasertec Corp 異物除去装置及び異物除去方法
CN107764831A (zh) * 2016-08-23 2018-03-06 杭州海康机器人技术有限公司 一种光学平板检测装置

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