JPH11218643A - 光ファイバ用接続部材及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバ用接続部材及びその製造方法

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JPH11218643A
JPH11218643A JP2008398A JP2008398A JPH11218643A JP H11218643 A JPH11218643 A JP H11218643A JP 2008398 A JP2008398 A JP 2008398A JP 2008398 A JP2008398 A JP 2008398A JP H11218643 A JPH11218643 A JP H11218643A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ファイバ2の挿入孔11が軸方向に形成され
たセラミックス製のフェルール10と、該フェルール1
0の後端部に固定保持し、貫通孔21を備えた樹脂製の
バックボディ20とからなる光ファイバ用接続部材1で
あって、フェルール10の曲面部12の曲率半径を小さ
くしても滑らかに光ファイバを挿入できるようにする。 【解決手段】上記フェルール10における挿入孔11の
後端口縁に曲面部12を形成し、かつ上記バックボディ
20の貫通孔21は上記曲面部12に連続する小径孔2
4とこれに連続するテーパ孔23から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信の分野にお
いて、光ファイバ同士を接続する光コネクタや、光ファ
イバと各種光素子とを接続する光モジュール等に使用さ
れる光ファイバ用接続部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より光コネクタや光モジュールに
は、光ファイバを保持するための接続部材が用いられ
る。例えば、図5に示すように、接続部材1は、軸方向
の挿入孔11を有するジルコニアセラミックス製のフェ
ルール10の後端部に、貫通孔21を有する樹脂製又は
金属製のバックボディ20を接合してなるものである。
また、この接続部材1は、一般的な製造方法でフェルー
ル10とバックボディ20を別々に作製した後、両者を
接着剤等で接合したものである。
【0003】そして、バックボディ20の貫通孔21側
から光ファイバ2を挿入し、フェルール10の挿入孔1
1に挿入して先端面を同一とした状態とし、また光ファ
イバ2の被覆部2aはバックボディ20の貫通孔21内
に挿入した状態で、接着剤等により固定保持するように
なっている。なお、この時、光ファイバ2の挿入を容易
にするために、フェルール10の挿入孔11の後端部は
テーパ孔14としてある。
【0004】このような一対の接続部材1のフェルール
10の先端面同士を当接させれば光コネクタとすること
ができ、またレーザダイオードやフォトダイオード等の
光素子を収納したケーシングに上記接続部材1を配置し
て光モジュールとすることができる。
【0005】ところで、このような接続部材1では、光
ファイバ2の挿入を容易にするために、フェルール10
にテーパ孔14を形成する必要があるが、フェルール1
0は硬度の高いセラミックスからなるため、このような
テーパ孔14の加工は手間がかかるものであった。
【0006】そこで、フェルール10側にはテーパ孔を
形成せず、加工の容易なバックボディ20側にテーパ孔
を形成することを本件出願人は提案した(特開平9−6
8625号公報参照)。
【0007】これは、図6に示すように、フェルール1
0側にはテーパ孔を形成せずに、後端面の口縁を曲面部
12としておき、一方、バックボディ20側の貫通孔2
1を大径孔22とテーパ孔23と小径孔24により形成
したものである。
【0008】この接続部材1では、金属製又は樹脂製の
バックボディ20側にテーパ孔23を加工すれば良いこ
とから製造が容易となる。また、挿入した光ファイバ2
はバックボディ20側のテーパ孔23で案内され、滑ら
かに挿入することができ、しかもフェルール10の挿入
孔11の後端面の口縁は曲面部12となっているため光
ファイバ2に傷をつけることを防止できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
構造の接続部材1では、フェルール10の曲面部12と
バックボディ20の小径孔24が連続しておらず、両者
の間に隙間19が存在している。しかも、光ファイバ2
を挿入する場合、バックボディ20の小径孔24からフ
ェルール10の挿入孔11に向かって光ファイバ2が挿
入される際に、挿入孔11と光ファイバ2の中心が若干
ずれていることが考えられる。このような時でも滑らか
に挿入できるように、フェルール10の挿入孔11の後
端部に備える曲面部12の曲率半径Rは0.2〜0.5
mm程度が必要であった。
【0010】一方、上記のような接続部材1において、
フェルール10を細くすることが求められている。具体
的には、フェルール10の直径は従来2.5mm程度で
あったが、近年、直径1.25mmの細径型接続部材が
提案され、広く使用されつつある。
【0011】ところが、このような要求に従って、図6
に示すような構造の接続部材1におけるフェルール10
の直径を細くしようとすると、これに合わせて挿入孔1
1の曲面部12の曲率半径R1 も小さくする必要があ
り、その結果、光ファイバ2を滑らかに挿入しにくくな
るという問題があった。
【0012】また、製造工程上からも、上記曲面部12
の曲率半径R1 を小さくすることが好ましく、曲率半径
1 の小さな曲面部12で充分滑らかに光ファイバ2を
案内できるような接続部材1が求められている。
【0013】これに対し、セラミックス製のフェルール
10の後端部に樹脂製のバックボディ20をモールド成
形で一体的に形成することも考えられている。これは、
図7(a)に示すように、キャビティ32aを有する金
型32、33内にフェルール10を保持し、一方、先端
にテーパ部31aを有するコアピン31をフェルール1
0の挿入孔11の端部に挿入し、テーパ部31aを曲面
部12に当接させ、両者が当接する方向に加圧した状態
で、キャビティ部32aに樹脂を充填してモールド成形
することによって接続部材1を作製するものである。
【0014】このようにして得られた接続部材1では、
図7(b)に示すようにフェルール10の曲面部12に
連続してバックボディ20のテーパ孔23が形成される
ことになり、曲面部12の曲率半径R1 を小さくしても
光ファイバ2を滑らかに挿入することが可能となる。
【0015】しかし、図7に示す接続部材1では、モー
ルド成形時に樹脂がフェルール10の挿入孔11内に入
り込まないようにするために、コアピン31とフェルー
ル10を当接する方向に加圧しておく必要があることか
ら、コアピン31のテーパ部31aやフェルール10の
曲面部12に傷がつきやすいという問題があった。その
ため、コアピン31の摩耗が激しく寿命が短いだけでな
く、フェルール10の曲面部12に傷がつくと、フェル
ール10の強度を低下させたり、挿入する光ファイバ2
に傷をつける等の不都合があった。
【0016】また、図7に示す接続部材1では、テーパ
孔23の曲面部12との境界部分は肉薄状であるため、
樹脂が充填されにくく、この充填性が悪いと段差が生じ
てしまい、挿入する光ファイバ2の引っ掛かりが発生し
やすいという問題もあった。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、光ファ
イバの挿入孔が軸方向に形成されたセラミックス製のフ
ェルールと、該フェルールの後端部に固定保持し、貫通
孔を備えた樹脂製のバックボディとからなる光ファイバ
用接続部材であって、上記フェルールにおける挿入孔の
後端口縁に曲面部を有し、かつ上記バックボディの貫通
孔は上記フェルールの曲面部に連続する小径孔とこれに
連続するテーパ孔からなることを特徴とする即ち、本発
明では、フェルールの曲面部に連続するようにバックボ
ディの小径孔を備えたことによって、挿入する光ファイ
バが確実にフェルールの曲面部に案内されることから、
フェルールの曲面部の曲率半径を小さくしても滑らかに
光ファイバを挿入することができる。しかも、上記フェ
ルールの曲面部に連続する部分はテーパ孔ではなく小径
孔としたことによって、樹脂が確実に充填されるように
することができる。
【0018】また、本発明は、光ファイバの挿入孔を軸
方向に有し、挿入孔の一方端の口縁に曲面部を有するセ
ラミックス製のフェルールを作製し、このフェルールを
金型のキャビティ内に保持するとともに、先端にテーパ
部と円柱状の突出部を有する形状のコアピンを、その突
出部が上記フェルールの曲面部側の挿入孔に非接触で挿
入された状態で上記キャビティ内に保持し、このキャビ
ティ内に樹脂を充填してモールド成形することによって
フェルールの後端側にバックボディを形成する工程から
なる光ファイバ用接続部材の製造方法を特徴とする。
【0019】即ち、本発明では、バックボディを樹脂で
モールド成形する際に、コアピンをフェルールの曲面部
に当接させずに保持することによって、コアピンやフェ
ルールの曲面部に傷がつくことを防止したものである。
しかも、コアピンの先端にテーパ部と円柱状の突出部を
形成し、この突出部をフェルールの挿入孔に挿入した状
態で保持すれば、両者が非接触であってもその隙間を微
小なものとしておくことによって、樹脂がフェルールの
挿入孔に入り込むことを防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
よって説明する。
【0021】図1に示す接続部材1は、軸方向の挿入孔
11を有するジルコニアセラミックス製のフェルール1
0の後端側に、貫通孔21を有する樹脂製のバックボデ
ィ20を接合してなるものである。また、フェルール1
0の挿入孔11の後端部における口縁には曲面部12が
形成され、一方、バックボディ20の貫通孔21は、大
径孔22、テーパ孔23、小径孔24からなり、この小
径孔24が上記フェルール10の挿入孔11における曲
面部12に連続している。
【0022】即ち、拡大図を図2に示すように、本発明
では、フェルール10における挿入孔11の後端部の口
縁には、曲率半径R1 の曲面部12が形成されており、
しかもバックボディ20がこの曲面部12まで入り込ん
で、曲面部12に連続した小径孔24を形成しているこ
とを特徴とする。
【0023】そのため、バックボディ20側から光ファ
イバ2を挿入すると、テーパ孔23と小径孔24で案内
され、この小径孔24が曲面部12と連続していること
によって、滑らかにフェルール10の挿入孔11に光フ
ァイバ2を挿入することができるのである。また、この
時、曲面部12と小径孔24が連続していることから、
曲面部12の曲率半径R1 を小さくしても充分滑らかに
光ファイバ2を案内することができる。
【0024】ちなみに、図6(b)に示す従来の接続部
材1では、バックボディ20の小径孔24がフェルール
10の曲面部12に連続しておらず、両者の間に隙間1
9が存在するため、光ファイバ2を滑らかに案内するた
めには、曲面部12の曲率半径R1 を0.2〜0.5m
mと大きくしておく必要がある。これに対し、本発明で
は、上述したように、バックボディ20の小径孔24を
曲面部12に連続させたことによって、曲面部12の曲
率半径R1 を小さくしても滑らかに案内できるようにし
たのである。
【0025】なお、図6(b)に示す従来の接続部材1
では、フェルール10とバックボディ20を別々に形成
して接合していたため、上記のように曲面部12と小径
孔24を連続させることができず、また両者の芯ずれが
生じていたが、本発明では、詳細を後述するように樹脂
のモールド成形でバックボディ20を形成することによ
り、フェルール10の曲面部12とバックボディ20の
小径孔24を連続させることができるのである。
【0026】さらに、バックボディ20をモールド成形
する場合でも、図7(b)に示す従来例のようにフェル
ール10の曲面部12と連続する部分がテーパ孔23で
あれば、曲面部12に連続するテーパ孔23の先端部が
肉薄状であることから、モールド成形時の樹脂の充填不
良や、樹脂の成形収縮によって段差が生じる恐れがあ
る。これに対し、本発明の接続部材1では、曲面部12
と連続する部分が小径孔24であることから、モールド
成形の工程にて小径孔24部分にも確実に樹脂を充填す
ることができ、段差等が生じることはない。
【0027】また、本発明の接続部材1において、フェ
ルール10の曲面部12の曲率半径R1 は0.01〜
0.2mmの範囲とすることが好ましい。これは、曲率
半径R1 が0.01mm未満では、上述した光ファイバ
2を滑らかに案内する効果に乏しいためであり、一方
0.2mmを超えるとブラシ研磨等の簡易な方法で加工
できずに研削加工が必要となり、また接続部材1の細径
化に対応しにくくなるためである。
【0028】したがって、曲面部12の曲率半径R1
0.01〜0.2mmの範囲としておけば、光ファイバ
2を滑らかに案内できるとともに、ブラシ研磨によって
簡単に加工することができ、接続部材1の細径化にも対
応できる。より好ましくは、曲率半径R1 は0.02〜
0.05mmが良い。
【0029】さらに、本発明の接続部材1では、バック
ボディ20の小径孔24とテーパ孔23との境界部にも
曲面部25を形成してある。そのため、光ファイバ2を
挿入する際に、テーパ孔23と小径孔24の間を滑らか
に案内することができるとともに、詳細を後述するよう
にバックボディ20をモールド成形する際に、小径孔2
4の内径D2 を所定の寸法に調整しやすくすることがで
きる。なお、上記効果を奏するためには、この曲面部2
5の曲率半径R2 は0.02mm以上必要であり、一
方、曲率半径R2 が大きいとフェルール10の挿入孔1
1に接触してコアピン31又はフェルール10に傷が付
きやすくなることから、曲率半径R2 は0.35mm以
下とすることが好ましい。
【0030】また、バックボディ20のテーパ孔23の
角度θについては、90°以下とすることが好ましい。
これは、角度θが90°を超えると、光ファイバ2を挿
入する際に滑らかに案内されにくくなるためである。好
ましくは、テーパ孔23の角度θは30°前後が最適で
ある。
【0031】さらに、フェルール10の挿入孔11の内
径D1 は挿入する光ファイバ2の外径と同一か、これよ
りも1μm程度大きいものとなっている。一般的な光フ
ァイバ2の外形は125μmであるから、挿入孔11の
内径D1 は125〜126μm程度であることが一般的
である。一方、バックボディ20の小径孔24の内径D
2 は、挿入孔11の内径D1 に対し、 D1 ≦D2 ≦D1 +10μm の範囲内としておくことが好ましい。これは、バックボ
ディ20の小径孔24の内径D2 が挿入孔11の内径D
1 よりも小さいと光ファイバ2の挿入が困難となり、一
方D1 +10μmよりも大きいと、光ファイバ2を滑ら
かに挿入しづらくなるためである。
【0032】また、図1に示すように、フェルール10
に切り欠き部13を備え、この部分をモールド成形して
バックボディ20を形成してあることにより、フェルー
ル10の接合強度を高くし、抜けを防止できる。
【0033】次に、本発明の接続部材1の製造方法を説
明する。
【0034】まず、フェルール1を作製する。材質とし
ては、アルミナやジルコニア等のセラミックス、あるい
は結晶化ガラス等を用いることができるが、ジルコニア
セラミックスが最適である。具体的にはZrO2 を主成
分として、Y2 3 、CaO、MgO、CeO2 、Dy
2 3 などの一種以上の安定化剤を含み、正方晶の結晶
を主体とし、平均結晶粒径2μm以下、好ましくは1μ
m以下の部分安定化ジルコニアセラミックスを用いる。
【0035】このような原料粉末を用いて、押出成形法
によって、挿入孔11を有するフェルール10を成形
し、所定条件で焼成した後、挿入孔11の一方端の口縁
をブラシ研磨等で加工し、曲面部12を形成する。ある
いは、射出成形法によって予め挿入孔11と曲面部12
を有するフェルール10を成形し、焼成することもでき
る。
【0036】次に、このようにして得られたフェルール
10を金型に保持して、樹脂のモールド成形により、バ
ックボディ20を形成する。
【0037】具体的には、図3に示すように、バックボ
ディ20の形状に合致したキャビティ32aを有する金
型32、33内に上記フェルール10を保持する。一
方、先端に先細状のテーパ部31aと円柱状の突出部3
1bを有するコアピン31を用い、図4に示すように、
コアピン31の突出部31bをフェルール10の挿入孔
11に挿入し、両者が微小な隙間を介して非接触の状態
となるようにして、コアピン31を金型32に固定す
る。
【0038】この状態で、キャビティ32a内に、注入
口32bから溶融した樹脂を注入し硬化させる。する
と、コアピン31とキャビティ32aの間の空間に樹脂
が充填されて硬化することにより、バックボディ20が
形成されることになる。
【0039】最後に、樹脂が硬化した後、金型32、3
3を分離して離形すれば、フェルール10の後端側に樹
脂製のバックボディ20が接合された接続部材1を得る
ことができる。
【0040】この製造工程において、図4に示すよう
に、コアピン31とフェルール10は接触させないた
め、どちらの部材にも傷がつくことを防止できるのであ
る。
【0041】また、上記モールド成形時に、図4に示す
コアピン31のテーパ部31a及び突出部31bと、曲
面部12の間に樹脂が充填されることによって、図2に
示すような曲面部12に連続した小径孔24を形成する
ことができる。さらに、コアピン31のテーパ部31a
と突出部31bの境界部を曲率半径R2 が0.02mm
以上の曲面状としておくことによって、この部分の樹脂
の充填密度を比較的低く制御して、樹脂の硬化時の成形
収縮量を大きくすることができる。その結果、詳細を後
述するように、小径孔24の内径D2 を容易に所定の寸
法とすることができる。しかも、上記曲率半径R2 に応
じて、図2に示す曲面部25を形成することができる。
【0042】この工程で、コアピン31の突出部31b
とフェルール10の挿入孔11の間には隙間が存在する
が、この隙間を非常に微小なものとしておけば、モール
ド成形時に樹脂が挿入孔11に入り込むことを防止する
ことができる。具体的には、挿入孔11の内径D1 とコ
アピン31の突出部31bの外径D3 の差D1 −D3
1.5〜8.0μmの範囲となるように設定しておけば
良い。これは、差D1−D3 が1.5μm未満である
と、突出部31bを非接触状態で挿入孔11に挿入する
ことが困難であり、8.0μmを超えると樹脂の挿入孔
11への入り込みを防止できなくなるためである。
【0043】また、このようにしてモールド成形された
バックボディ20の小径孔20の内径は、樹脂注入直後
は、コアピン31の突出部31bの外径D3 と同一にな
るが、樹脂が硬化時に成形収縮することにより、小径孔
20の内径が広がる方向に収縮し、最終的には前述した
範囲の内径D2 となるように設定しておけば良い。
【0044】具体的には、コアピン31の突出部の外径
3 を D3 =D2 −DA −DB としておけば良い。ここで、D2 は最終的に求める小径
孔24の内径であり、DA はモールド成形時のコアピン
31の熱膨張による寸法変化量、DB は樹脂の成形収縮
による寸法変化量を表す。
【0045】なお、上記バックボディ20を成す樹脂と
しては、上述したように成形収縮を利用することから、
成形収縮率が0.1%以上であり、好ましくは成形収縮
率が5%以下のものを用いる。また、接続部材1として
好適に用いるためには、引っ張り強度が500kgf/
cm2 以上のものを用いる。具体的は、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルイミド(PE
I)、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンサルファイ
ド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)及び
変性を含むポリフェニレンエーテル等の1種、もしくは
2種以上の複合材を用いる。あるいは、これらの樹脂
に、ガラスや炭素等のフィラーを添加したものでも良
い。
【0046】
【実施例】実施例1 ここで、図3、4に示す方法で図1、2に示す接続部材
1を作製した。フェルール10はジルコニアセラミック
スで形成し、挿入孔11の内径D1 は125μmとし
た。また、バックボディ20はPBTで形成し、小径孔
24の内径D2 は126μmとなるようにした。
【0047】さらに、コアピン31は金属(SK材)で
形成し、テーパ部31aと突出部31bの境界部の曲率
半径R2 は0.03mmとした。この時、コアピン31
の熱膨張係数は10.87×10-6/℃であり、モール
ド成形時には常温(20℃)から80℃まで温度上昇す
ることから、この間のコアピン31の熱膨張による寸法
変化量DA は約0.7μmとなる。また、樹脂の成形収
縮による寸法変化量D B を実験により求めたところ4.
3μmであった。
【0048】したがって、コアピン31の突出部31b
の外径D3 は、 D3 =D2 −DA −DB =126−0.7−4.3〔μm〕 =121〔μm〕 としておけば、所定の内径D2 を持った小径孔24が得
られた。
【0049】また、この時、フェルール10の挿入孔1
1の内径D1 とコアピン31の突出部31bの外径D3
の差D1 −D3 は、 と充分に小さくなり、モールド成形時に樹脂が挿入孔1
1内に入り込むことを防止できた。
【0050】実施例2 次に、上記と同様にして、コアピン31のテーパ部31
aと突出部31bの境界部の曲率半径R2 の大きさを種
々に変化させることによって、接続部材1のバックボデ
ィ20の曲面部25の曲率半径R2 が種々に異なるもの
を作製した。
【0051】各々の接続部材1を10個用意し、それぞ
れ光ファイバ2を挿入した時に引っ掛かりが発生したも
のの個数を調べた。結果は表1に示すように、曲率半径
2を0.02mm以上としておけば、光ファイバ2の
引っ掛かりなく挿入できることがわかった。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光ファイ
バの挿入孔が軸方向に形成されたセラミックス製のフェ
ルールと、該フェルールの後端部に固定保持し、貫通孔
を備えた樹脂製のバックボディとからなる光ファイバ用
接続部材であって、上記フェルールにおける挿入孔の後
端口縁に曲面部を有し、かつ上記バックボディの貫通孔
は上記フェルールの曲面部に連続する小径孔とこれに連
続するテーパ孔からなることによって、挿入する光ファ
イバが確実にフェルールの曲面部に案内されることか
ら、フェルールの曲面部の曲率半径を小さくしても滑ら
かに光ファイバを挿入することができる。
【0054】また、本発明によれば、光ファイバの挿入
孔を軸方向に有し、挿入孔の一方端の口縁に曲面部を有
するセラミックス製のフェルールを作製し、このフェル
ールを金型のキャビティ内に保持するとともに、先端に
テーパ部と円柱状の突出部を有する形状のコアピンを、
その突出部が上記フェルールの曲面部側の挿入孔に非接
触で挿入された状態で上記キャビティ内に保持し、この
キャビティ内に樹脂を充填してモールド成形することに
よってフェルールの後端側にバックボディを形成する工
程から光ファイバ用接続部材を製造することによって、
コアピンやフェルールの曲面部に傷がつくことを防止
し、長期間にわたって良好に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接続部材を示す縦断面図である。
【図2】図1中のA部の拡大図である。
【図3】本発明の接続部材の製造方法を説明するための
図である。
【図4】図3中のB部の拡大図である。
【図5】従来の接続部材を示す縦断面図である。
【図6】(a)は従来の接続部材を示す縦断面図、
(b)は(a)中のC部の拡大図である。
【図7】(a)は従来の接続部材の製造工程を説明する
ための図、(b)は得られた接続部材の要部拡大断面図
である。
【符号の説明】
10:フェルール 11:挿入孔 12:曲面部 13:切り欠き部 20:バックボディ 21:貫通孔 22:大径部 23:テーパ部 24:小径部 25:曲面部 31:コアピン 31a:テーパ部 31b:突出部 32、33:金型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバの挿入孔が軸方向に形成された
    セラミックス製のフェルールと、該フェルールの後端部
    に固定保持し、貫通孔を備えた樹脂製のバックボディと
    からなる光ファイバ用接続部材であって、上記フェルー
    ルにおける挿入孔の後端口縁に曲面部を有し、かつ上記
    バックボディの貫通孔は上記フェルールの曲面部に連続
    する小径孔とこれに連続するテーパ孔からなることを特
    徴とする光ファイバ用保持部材。
  2. 【請求項2】上記バックボディの貫通孔における小径孔
    とテーパ孔の境界に、曲率半径0.02mm以上の曲面
    部を形成したことを特徴とする請求項1記載の光ファイ
    バ用保持部材。
  3. 【請求項3】光ファイバの挿入孔を軸方向に有し、挿入
    孔の一方端の口縁に曲面部を有するセラミックス製のフ
    ェルールを作製し、このフェルールを金型のキャビティ
    内に保持するとともに、先端にテーパ部と円柱状の突出
    部を有する形状のコアピンを、その突出部が上記フェル
    ールの曲面部側の挿入孔に非接触で挿入された状態で上
    記キャビティ内に保持し、このキャビティ内に樹脂を充
    填してモールド成形することによってフェルールの後端
    側にバックボディを形成する工程からなる光ファイバ用
    接続部材の製造方法。
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