JPH11222788A - 古紙再生用脱墨剤 - Google Patents

古紙再生用脱墨剤

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JPH11222788A
JPH11222788A JP10024784A JP2478498A JPH11222788A JP H11222788 A JPH11222788 A JP H11222788A JP 10024784 A JP10024784 A JP 10024784A JP 2478498 A JP2478498 A JP 2478498A JP H11222788 A JPH11222788 A JP H11222788A
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JP
Japan
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deinking agent
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deinking
paper
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JP10024784A
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English (en)
Inventor
Hidemasa Okamura
秀政 岡村
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】古紙の種類にかかわらず、インキの剥離性と脱
離インキの除去性に優れ、しかも再生パルプの歩留りが
高く、結果、白色度の高い高品質のパルプが収率良く得
られる古紙再生用脱墨剤を提供する。 【解決手段】下記の一般式(1)で表される化合物
〔(A)成分〕および下記の一般式(2)で表される化
合物〔(B)成分〕を、重量比〔(A)/(B)〕で、
(A)/(B)=91/9〜99/1の割合で含有する
古紙再生用脱墨剤である。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新聞,雑誌,チラ
シ,上質紙,情報記録用紙,模造紙等の印刷古紙の再生
時に用いられる脱墨剤に関するものであって、詳しく
は、古紙をフローテーション法,洗浄法等で脱墨処理す
る場合に、高白色度の再生パルプを高いパルプ歩留りで
製造することのできる古紙再生用脱墨剤(以下「脱墨
剤」という)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、新聞,雑誌,チラシ,情報記
録用紙,模造紙等の印刷古紙の再生時に用いられる脱墨
剤は古紙の多様化に伴い、脱墨性の改善が図られてい
る。例えば、特に最近ではパルプ資源の不足やその価格
の高騰から古紙の有効利用が増加し、脱墨再生パルプへ
の高度利用が行われている。また、最近の古紙は印刷技
術の発達から、印刷方法や印刷インキ成分が変化してお
り、古紙の脱墨を行う上で、より厳しい状況になってい
る。
【0003】このような状況下で、脱墨を促進させるた
めに装置の改良も行われているが、それよりも古紙再生
工程において薬剤の使用による脱墨分離方法が広く採用
されている。その薬剤としては、苛性ソーダ,珪酸ソー
ダ,炭酸ソーダ,リン酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化
水素,次亜硫酸塩,次亜塩素酸塩等の漂白剤、エチレン
ジアミン四酢酸(EDTA),ジエチレントリアミン五
酢酸(DTPA)等の金属イオン封鎖剤等の助剤と脱墨
剤の配合物が使用されている。そして、その脱墨剤とし
ては、高級脂肪酸,石鹸,アルキルベンゼンスルホン酸
Na塩,高級アルコール硫酸エステルNa塩,α−オレ
フィンスルホネートジアルキルスルホコハク酸Na塩,
エトキシ化高級アルコール硫酸エステルアンモニウム
塩,脂肪酸Na塩等の陰イオン界面活性剤、高級アルコ
ール,脂肪酸,アルキルフェノール等の出発物にエチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドを付加した物あるいは
エチレンオキシドのみ付加した物である非イオン界面活
性剤が、単独でまたは2種以上の配合物として使用され
ている。また、古紙の有効利用という観点から再生パル
プの歩留りを高くするという性能も付随する性能として
これら脱墨剤に要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の脱墨剤にあっては、例えば、特開昭51−8
4905号公報に記載の脱墨剤配合品にみられる、アル
キルベンゼンスルホン酸塩,高級アルコール硫酸エステ
ル塩,高級アルコールまたはアルキルフェノールのエチ
レンオキシド付加物や、特公昭56−17476号公報
に記載のジアルキルスルホコハク酸塩は、インキの分散
性に関してはある程度良好な性能が得られるが、脱離し
たインキの捕集能力に欠けるため、白色度が不充分であ
る欠点を有している。また、特公昭61−1556号公
報で併用している脂肪酸Na塩石鹸では、古紙再生工程
におけるフローテーションにおいて脱離インキ除去性が
高まり、白色度が向上することが知られているが、これ
の単独使用や硬水での使用では脱墨効果が低下するとい
う欠点を有している。
【0005】さらに、特開昭53−31804号公報,
特開昭55−51891号公報,特開昭55−5189
2号公報および特開昭56−79795号公報では、そ
れぞれ高級アルコールのプロピレンオキシド,エチレン
オキシドのランダム付加物が示され、特開昭58−10
9696号公報では、高級脂肪酸のプロピレンオキシ
ド,エチレンオキシドのランダム付加物が示されてい
る。これらの薬剤はいずれも新聞古紙の脱墨に使用され
ているが、インキの剥離性と脱離インキの捕集性に欠け
るため、高い白色度のパルプを得ることができないとい
う欠点を有している。
【0006】また、特公昭51−13762号公報,特
公平4−80153号公報,特開昭62−177291
号公報,特公平6−65792号公報では、高級アルコ
ールのアルキレンオキシド付加体と高級脂肪酸を併用し
た脱墨剤が開示されている。しかし、上記高級脂肪酸は
インキの剥離性に欠けるため、高い白色度の再生パルプ
が得られないという欠点を有している。
【0007】そして、特公平4−80151号公報,特
開昭61−41386号公報,特開平4−361681
号公報では高級アルコールのアルキレンオキシドのラン
ダム付加物を主成分とする脱墨剤が開示されている。し
かし、これらの薬剤は近年多用されている高気泡型フロ
ーテーターでの気泡性が高いため、ロスパルプが多くな
り、再生パルプの歩留りが低下するという欠点を有して
いる。
【0008】また、特開平4−361681号公報,日
本特許第2593766号公報では、高級アルコールの
アルキレンオキシドのブロック付加とランダム付加の混
在した化合物が開示され、さらに、日本特許第2597
934号公報,日本特許第2577691号公報,特開
平7−3681号公報,特開平7−324292号公
報,特開平8−284087号公報では、高級アルコー
ルにアルキレンオキシドのブロック付加物を3基以上付
加することを特徴とする化合物がそれぞれ開示されてい
る。しかしながら、これら化合物においても、なおもイ
ンキの捕集性が不足しており、微細インキが多く残存
し、再生パルプの白色度が低くなるという欠点を有して
いる。
【0009】一方、最近の古紙については、従来の新聞
や雑誌以外にオフセット印刷紙や情報記録用紙も古紙と
してその再生が増加している。これらが混入した古紙
は、熱硬化性のビヒクルや、トナーインキが用いられて
いるため、前記の脱墨剤ではより充分な脱墨効果が得ら
れず、高品質の再生紙を効率良く得るために、高性能の
脱墨剤が要望されている。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであって、印刷された古紙の種類にかかわらず、イ
ンキの剥離性と脱離インキの除去性に優れ、しかも再生
パルプの歩留りが高く、結果、白色度の高い高品質のパ
ルプが収率良く得られる脱墨剤を提供することをその目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の脱墨剤は、下記の(A)成分および(B)
成分を、重量比〔(A)/(B)〕で、(A)/(B)
=91/9〜99/1の割合で含有するという構成をと
る。
【0012】(A)下記の一般式(1)で表される化合
物。
【化3】
【0013】(B)下記の一般式(2)で表される化合
物。
【化4】
【0014】すなわち、この発明者は、古紙再生時にお
いて、残インキ量が少なく再生パルプの歩留りが高くな
るような脱墨剤を得るために、種々の化合物について研
究を重ねた。その結果、脱墨剤として、特定範囲の炭素
数からなる疎水基に、エチレンオキシドおよびブチレン
オキシドを、プロピレンオキシド−エチレンオキシド−
プロピレンオキシドの順で適切にブロック付加させた、
特殊な分子構造からなる中程度の分子量を有する2種類
の化合物〔上記(A)成分および(B)成分〕を特定の
割合で併用してなる混合物を用いると、オフセット印刷
古紙や、情報記録用古紙に由来する剥離しにくいインキ
でも、上記疎水基の働きでパルプ繊維からの脱離を促進
させ、液中に分離させる能力に優れていることを突き止
めた。また、上記混合物を構成する化合物は、先に述べ
たように、それぞれ長鎖アルコールに、エチレンオキシ
ドおよびプロピレンオキシドを適切にブロック付加させ
た化合物であるため、フローテーターにおいて適度のイ
ンキ凝集力を有し、かつ適度の抑泡力も有する。これら
インキ凝集力や抑泡性は、近年、多く導入されている高
気泡型のフローテーターに合致するだけでなく、増加す
る雑誌古紙(塗工紙)による発泡を抑制する効果も併せ
持つものであることをも突き止めた。さらに、フローテ
ーターにおける脱離インキの捕集力も強いため、白色度
の高い高品質のパルプを得ることができることを見出し
本発明に到達した。
【0015】そして、上記2種類の化合物を特定割合で
併用して用いるとともに、さらに特定の炭素数の高級脂
肪酸〔(C)成分〕を併用すると、インキを凝集して大
きなインキ粒を形成し、フローテーターにおいて、凝集
インキを効率良く除去することができるという効果が得
られる。
【0016】さらに、上記(A)成分および(B)成分
の合計量(α)と、上記(C)成分の重量比〔(α)/
(C)〕を特定の割合に設定すると、インキ凝集力が適
度に調節され、フローテーターにおいて除去され易い程
度の粒子径のインキ凝集物が多く形成されるようにな
る。この作用により、フローテーション後工程に残留す
るインキが顕著に減少するという効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0018】本発明の脱墨剤は、前記特定の化合物を用
いることにより得ることができる。
【0019】上記特定の化合物のうちの一つは、下記の
一般式(1)で表される化合物(A成分)であって、特
定の炭素数の長鎖アルコールにアルキレンオキシドを付
加したものである。
【0020】
【化5】
【0021】上記式(1)において、R1 は炭素数16
〜20のアルキル基であって、特に好ましくはインキの
脱離性,気泡特性が一層良好であるという点から、炭素
数18のアルキル基である。また、繰り返し数l1 は3
〜8の整数で、特に好ましくはl1 が6である。さら
に、繰り返し数m1 は15〜25の整数で、より好まし
くはm1 は20〜25の整数であり、特に好ましくはm
1 が25である。そして、繰り返し数n1 は10〜20
の整数で、より好ましくはn1 は13〜18の整数で、
特に好ましくはn1 が17である。
【0022】詳しく説明すると、上記式(1)で表され
る化合物は、平均炭素数16〜20の高級アルコール
に、プロピレンオキシド,エチレンオキシドおよびプロ
ピレンオキシドをこの順序でブロック付加したものであ
る。上記高級アルコールとしては、具体的には、セチル
アルコール,2−ヘキシルデカノール,ステアリルアル
コール,オレイルアルコール,2−オクチルドデカノー
ル等があげられる。さらには、インキの脱離性,気泡特
性がより一層良好であるという点から、炭素数18の高
級アルコールが特に好ましく、具体的にはステアリルア
ルコール,オレイルアルコールがあげられる。
【0023】本発明において、効果的な脱墨剤を得るた
めには、先に述べたように、式(1)に関して、上記プ
ロピレンオキシド,エチレンオキシドおよびプロピレン
オキシドの付加反応の順序が重要であり、上記順序とな
るようブロック付加形態をとる必要がある。そして、脱
墨剤として使用するためには水溶性であることが必要で
あり、このためには3つのブロック付加のうち、二つ目
のアルキレンオキシド、すなわち、中央部のアルキレン
オキシドをエチレンオキシドとする必要がある。このエ
チレンオキシド量は、全アルキレンオキシド中20〜6
0重量%の範囲となるよう設定することが好ましい。特
に好ましくは40〜50重量%である。
【0024】上記一般式(1)で表される化合物は、平
均炭素数16〜20の範囲となる高級アルコールに、ま
ずプロピレンオキシドを付加させ、その末端水酸基にエ
チレンオキシドを付加させ、ついでプロピレンオキシド
を付加させることにより製造することができる。このよ
うなプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドである
アルキレンオキシドの付加反応において、使用する触媒
は通常これらの反応で使われるアルカリ性物質,アルカ
リ金属の水酸化物,炭酸塩等のいずれかを適量用いる。
【0025】そして、上記特定の化合物のうちのもう一
つの化合物は、下記の一般式(2)で表される化合物
(B成分)であって、特定の炭素数の長鎖アルコールに
アルキレンオキシドを付加したものである。
【0026】
【化6】
【0027】上記式(2)において、R2 は炭素数22
〜50のアルキル基であって、より好ましくは炭素数3
5〜45のアルキル基が、特に好ましくはインキの捕集
性,気泡特性が一層良好であるという点から、炭素数4
0のアルキル基である。また、繰り返し数l2 は3〜8
の整数で、特に好ましくはl2 が4である。さらに、繰
り返し数m2 は15〜25の整数で、より好ましくはm
2 は20〜25の整数であり、特に好ましくはm2 が2
5である。そして、繰り返し数n2 は10〜20の整数
で、より好ましくはn2 は13〜18の整数で、特に好
ましくはn2 が13である。
【0028】詳しく説明すると、上記式(2)で表され
る化合物は、平均炭素数22〜50の高級アルコール
に、プロピレンオキシド,エチレンオキシドおよびプロ
ピレンオキシドをこの順序でブロック付加したものであ
る。上記高級アルコールとしては、具体的には、テトラ
コサノール,ヘキサコサノール,オクタコサノール,ノ
ナコサノール,ミリシルアルコール,メリシルアルコー
ル,ラッセロール,セロメリシルアルコール,テトラト
リアコンタノール,ヘプタトリアコンタノール,テトラ
テトラコンタノール等があげられる。さらには、インキ
の捕集性,気泡特性が一層良好であるという点から、炭
素数40の長鎖アルコールが好ましい。
【0029】本発明において、効果的な脱墨剤を得るた
めには、先に述べた一般式(1)で表される化合物と同
様、式(2)に関しても、上記プロピレンオキシド,エ
チレンオキシドおよびプロピレンオキシドの付加反応の
順序が重要であり、上記順序となるようブロック付加形
態をとる必要がある。そして、脱墨剤として使用するた
めには水溶性であることが必要となり、このためには前
記一般式(1)と同様、3つのブロック付加のうち、二
つ目のアルキレンオキシド、すなわち、中央部のアルキ
レンオキシドをエチレンオキシドとする必要がある。こ
のエチレンオキシド量は、全アルキレンオキシド中20
〜60重量%の範囲となるよう設定することが好まし
い。特に好ましくは45〜55重量%である。
【0030】上記一般式(2)で表される化合物は、平
均炭素数22〜50の範囲となる高級アルコールに、ま
ずプロピレンオキシドを付加させ、その末端水酸基にエ
チレンオキシドを付加させ、ついでプロピレンオキシド
を付加させることにより製造することができる。このよ
うなプロピレンオキシド,エチレンオキシドであるアル
キレンオキシドの付加反応において、使用する触媒は通
常これらの反応で使われているアルカリ性物質,アルカ
リ金属の水酸化物,炭酸塩等のいずれかを適量用いる。
【0031】本発明の脱墨剤において、上記一般式
(1)で表される化合物(A成分)および一般式(2)
で表される化合物(B成分)の併用割合(A/B)は、
重量比で、A/B=91/9〜99/1の割合に設定す
る必要がある。特に好ましくは、A/B=92/8〜9
5/5の範囲である。すなわち、上記併用割合におい
て、B成分の割合が多くなる(B成分が9を超える)
と、離脱したインキの凝集浮上性と発泡量の調整が不安
定となるため、脱離性が悪くなり、高品質の再生パルプ
が得られなくなる。逆にA成分の割合が多過ぎる(A成
分が99を超える)と、離脱した微細インキの凝集浮上
性が悪くなり、くすみの多い再生パルプしか得られなく
なるからである。
【0032】さらに、本発明の脱墨剤には、上記一般式
(1)および一般式(2)で表される化合物に加えて、
炭素数14〜22の高級脂肪酸(C成分)を用いてもよ
い。上記C成分を用いることにより、インキを凝集して
大きなインキ粒を形成し、フローテーターにおいて、凝
集インキを効率良く除去することができるという効果が
得られる。
【0033】上記C成分である炭素数14〜22の高級
脂肪酸としては、具体的には、パルミチン酸,パルミト
オレイン酸,ステアリン酸,オレイン酸,リノール酸,
リノレン酸,アラキドン酸,ベヘン酸等があげられる。
これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。な
かでも、上記C成分として、フローテーターにおいて凝
集インキを効率良く除去できるという観点から、ステア
リン酸,オレイン酸が特に好ましく用いられる。
【0034】上記C成分の使用割合は、前記A成分およ
びB成分の合計量(α)と、上記C成分の重量比
〔(α)/(C)〕が、(α)/(C)=70/30〜
93/7の割合となるよう設定することが好ましい。特
に好ましくは(α)/(C)=73/27〜80/20
である。すなわち、C成分の割合が30を超え多くなる
と、フローテーターにおける起泡性低下による再生パル
プの白色度が低下する傾向がみられ、逆に7を下回り少
な過ぎると、微細インキの凝集性が悪くなり、再生パル
プに残インキが増加する傾向がみられるからである。
【0035】さらに、本発明の脱墨剤には、上記A成分
およびB成分ならびにC成分に加えて、従来公知の脱墨
助剤を適宜配合してもよい。これら脱墨助剤の配合量
は、本発明の脱墨剤としての優れた効果を阻害しない範
囲内であれば特に限定するものではない。
【0036】上記脱墨助剤としては、例えば、苛性ソー
ダ,珪酸ソーダ,硫酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化水
素,次亜塩素酸ソーダ等の漂白剤等があげられる。さら
に、公知の脱墨剤である、アルカリベンゼンスルホン酸
ソーダ,高級アルコール硫酸エステル塩,エトキシ化高
級アルコール硫酸エステル塩,脂肪酸石鹸および高級ア
ルコール,高級脂肪酸,アルキルフェノール等の出発物
のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加物、
アルカノールアミド類やそれらにエチレンオキシドを付
加した化合物等の非イオン界面活性剤や陰イオン界面活
性剤等を用いてもよい。これらは単独でもしくは2種以
上併せて用いられ、本発明においては、これら公知の脱
墨剤および脱墨助剤を併用しても優れた効果を発揮す
る。
【0037】本発明の脱墨剤を使用する対象印刷古紙
は、再生可能なものであれば特に限定するものではない
が、例えば、新聞,雑誌,書籍,複写OA古紙,チラシ
等の印刷物であり、凸版印刷,オフセット印刷,グラビ
ア印刷等の各種印刷方法による印刷物等にも適用するこ
とができる。
【0038】一般に、古紙再生における脱墨操作は、古
紙離解工程,高濃度漂白(熟成)工程,フローテーショ
ン工程,洗浄工程と続くが、本発明の脱墨剤は上記各工
程へ分割して添加してもよいし、いずれか一つの工程に
脱墨剤の全量を添加してもよい。そして、本発明の脱墨
剤の上記工程への総添加量は、原料古紙に対して0.0
5〜1.0重量%の範囲内に設定することが好ましく、
特に好ましくは0.1〜0.2重量%の範囲内の添加で
脱墨剤としての充分な効果が得られる。
【0039】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0040】まず、実施例に先立って、下記に示す各成
分を準備した。 A成分に準ずる化合物を下記の表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】B成分に準ずる化合物を下記の表2に示
す。
【0043】
【表2】
【0044】C成分に準ずる高級脂肪酸を下記の表3
に示す。
【0045】
【表3】 さらに、下記の表4に示す化合物を準備する。
【0046】
【表4】
【0047】
【実施例1〜22、比較例1〜20】下記の表5〜表7
に示すように各脱墨剤を組み合わせるとともに、同表に
示す割合で混合することにより目的とする脱墨剤を調製
した。なお、表中の成分No.は前記表1〜表4の化合
物No.および高級脂肪酸No.を表す。
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】上記のようにして調製した脱墨剤を用いて
古紙再生を行った。すなわち、原料となる新聞古紙(印
刷後1〜2か月経過したもの)70重量%とチラシ30
重量%とを細断し、パルプ離解機(JIS P−820
9)に入れ、古紙の重量に対し、苛性ソーダ1.5重量
%、濃度40%の3号珪酸ソーダ3重量%、濃度30%
の過酸化水素水3重量%、および前記表5〜表7に示す
各脱墨剤0.1重量%(比較例19,20のみ添加量を
0.35重量%とした)を加え、原料濃度が5重量%と
なるように温水を加えて約40℃で20分間離解処理を
行った。離解したパルプスラリーは、高速脱水機で脱水
し、パルプ濃度25重量%とした。ついで、ラボニーダ
ー(2軸型、回転速度200rpm)でニーディング処
理した。そして、60℃にて3時間熟成を行った後、パ
ルプ濃度が1.0重量%となるように水で希釈し、Ca
Cl2 を1.0重量%(対古紙)添加して、フローテー
ターを用いて、35℃にて5分間フローテーション処理
を行った。フローテーション後、パルプスラリーを6%
濃度まで濃縮した後、水を加えて1%濃度に希釈すると
ともにpHを5に調整した。ついで、タッピースタンダ
ードシートマシンにかけて、坪量100g/m2 の再生
紙を調製した。
【0052】このようにして得られた再生紙を測色色差
計(JIS P−8123のハンター白色)で白色度を
測定した。さらに、下記の方法に従って、くすみ度合
い、再生パルプ歩留りを測定し評価した。これらの結果
を下記の表8〜表9に併せて示す。
【0053】〔再生パルプ歩留り〕フローテーション処
理中の流出パルプから次式により算出した。
【0054】
【数1】
【0055】〔くすみ度合い〕得られたパルプシートに
ついて、目視判定により5段階評価した。そして、数字
が大きいほどくすみが少なく良好であることを示す。
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】上記表8〜表9の結果から、全ての実施例
品に関しては、白色度も高く、さらにくすみ度合いも問
題なく、高い歩留りを有するものであった。特に、3成
分系の脱墨剤である実施例品は、2成分系のものに比べ
てより一層優れた白色度を示すとともに、くすみ度合い
に関しても問題なくしかも再生パルプの歩留り率も一段
と高い値であった。
【0059】これに対して、比較例品は全実施例品より
も、白色度,くすみ度合いおよび再生パルプの歩留り率
の全てに低い値となっており、これら特性に劣っている
ことは明らかである。なかでも、比較例19,20に関
しては、添加量を0.35重量%と他の脱墨剤よりも3
倍以上に設定したにも関わらず、白色度も低く、くすみ
度合い評価にも劣っており、しかも再生パルプ歩留り率
に関しても低い値であった。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明の脱墨剤は、前記
A成分およびB成分を特定の併用割合で含有するもので
あり、この脱墨剤はインキの剥離性と脱離インキの除去
性に優れている。したがって、この脱墨剤を古紙再生に
用いると、白色度の高い高品質の再生紙が得られる。そ
して、再生しにくい古紙が混入しても、あるいは印刷技
術の変化、古紙の種類等に関わらず、高品質の再生パル
プを高い歩留りで得ることができる。しかも、本発明の
脱墨剤では、少量の使用でこれら優れた特性を得ること
ができ、古紙再生における低コスト化が図れる。
【0061】そして、上記2種類の化合物を特定の併用
割合で用いるとともに、特定の炭素数の高級脂肪酸
〔(C)成分〕を併用した場合、インキを凝集して大き
なインキ粒を形成し、フローテーターにおいて凝集イン
キを効率良く除去することができるという効果が得られ
る。
【0062】さらに、上記(A)成分および(B)成分
の合計量(α)と、上記(C)成分の重量比〔(α)/
(C)〕を特定の割合に設定した場合、インキ凝集力が
適度に調節され、フローテーターにおいて除去され易い
程度の粒子径のインキ凝集物が多く形成されるようにな
る。この作用により、フローテーション後工程に残留す
るインキが顕著に減少するという効果が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分および(B)成分を、
    重量比〔(A)/(B)〕で、(A)/(B)=91/
    9〜99/1の割合で含有することを特徴とする古紙再
    生用脱墨剤。 (A)下記の一般式(1)で表される化合物。 【化1】 (B)下記の一般式(2)で表される化合物。 【化2】
  2. 【請求項2】 上記(A)成分および(B)成分に加え
    て、下記の(C)成分を含有する請求項1記載の古紙再
    生用脱墨剤。 (C)炭素数14〜22の高級脂肪酸。
  3. 【請求項3】 上記(A)成分および(B)成分の合計
    量(α)と、上記(C)成分の重量比〔(α)/
    (C)〕が、(α)/(C)=70/30〜93/7の
    割合に設定されている請求項2記載の古紙再生用脱墨
    剤。
JP10024784A 1998-02-05 1998-02-05 古紙再生用脱墨剤 Pending JPH11222788A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017179614A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 日本製紙株式会社 Uv印刷物の脱墨方法

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JP2017179614A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 日本製紙株式会社 Uv印刷物の脱墨方法

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