JPH11223714A - 回折格子作製用位相マスク及びその製造方法 - Google Patents

回折格子作製用位相マスク及びその製造方法

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JPH11223714A
JPH11223714A JP2426698A JP2426698A JPH11223714A JP H11223714 A JPH11223714 A JP H11223714A JP 2426698 A JP2426698 A JP 2426698A JP 2426698 A JP2426698 A JP 2426698A JP H11223714 A JPH11223714 A JP H11223714A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折されないで透過する0次光成分を極力小
さくして、転写した光導波路回折格子の反射スペクトル
中にノイズが発生しないようにした回折格子作製用位相
マスクとそのような位相マスクの製造方法。 【解決手段】 透明基板2の1面に格子状の凹溝と凸条
の繰り返しパターンが設けられ、その繰り返しパターン
による回折光相互の干渉縞により回折格子を形成する位
相マスク1において、凹溝と凸条の繰り返しパターンの
断面形状が略正弦波状に形成されてなる回折格子作製用
位相マスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折格子作製用位
相マスク及びその製造方法に関し、特に、光通信等に用
いられる光ファイバー内に紫外線レーザ光を用いて回折
格子を作製するための位相マスクの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーは地球規模の通信に大革新
をもたらし、高品質、大容量の大洋横断電話通信を可能
にしたが、従来より、この光ファイバーに沿ってコア内
に周期的に屈折率分布を作り出し、光ファイバー内にブ
ラック回折格子を作り、その回折格子の周期と長さ、屈
折率変調の大きさによって回折格子の反射率の高低と波
長特性の幅を決めることにより、その回折格子を光通信
用の波長多重分割器、レーザやセンサーに使用される狭
帯域の高反射ミラー、ファイバーアンプにおける余分な
レーザ波長を取り除く波長選択フィルター等として利用
できることが知られている。
【0003】しかし、石英光ファイバーの減衰が最小と
なり、長距離通信システムに適している波長は1.55
μmであることにより、この波長で光ファイバー回折格
子を使用するためには、格子間隔を約500nmとする
必要があり、このような細かい構造をコアの中に作るこ
と自体が当初は難しいとされており、光ファイバーのコ
ア内にブラック回折格子を作るのに、側面研磨、フォト
レジストプロセス、ホログラフィー露光、反応性イオン
ビームエッチング等からなる何段階もの複雑な工程がと
られていた。このため、作製時間が長く、歩留まりも低
かった。
【0004】しかし、最近、紫外線を光ファイバーに照
射し、直接コア内に屈折率の変化をもたらし回折格子を
作る方法が知られるようになり、この紫外線を照射する
方法は複雑なプロセスを必要としないため、周辺技術の
進歩と共に次第に実施されるようになってきた。
【0005】この紫外光を用いる方法の場合、上記のよ
うに格子間隔が約500nmと細かいため、2本の光束
を干渉させる干渉方法、(エキシマレーザからのシング
ルパルスを集光して回折格子面を1枚ずつ作る)1点毎
の書き込みによる方法、グレーティングを持つ位相マス
クを使って照射する方法等がとられている。
【0006】上記の2光束を干渉させる干渉方法には、
横方向のビームの品質、すなわち空間コヒーレンスに問
題があり、1点毎の書き込みによる方法には、サブミク
ロンの大きさの緻密なステップ制御が必要で、かつ光を
小さく取り込み多くの面を書き込むことが要求され、作
業性にも問題があった。
【0007】このため、上記問題に対応できる方法とし
て、位相マスクを用いる照射方法が注目されるようにな
ってきたが、この方法は図4(a)に示すように、石英
基板の1面に凹溝を所定のピッチで所定の深さに設けた
位相シフトマスク21を用いて、KrFエキシマレーザ
光(波長:248nm)23をそのマスク21照射し、
光ファイバー22のコア22Aに直接屈折率の変化をも
たらし、グレーティング(格子)を作製するものであ
る。なお、図4(a)には、コア22Aにおける干渉縞
パターン24を分かりやすく拡大して示してある。図4
(b)、図4(c)はそれぞれ位相マスク21の断面
図、それに対応する上面図の一部を示したものである。
位相マスク21は、その1面に繰り返しピッチPで深さ
Dの凹溝26を設け、凹溝26間に略同じ幅の凸条27
を設けてなるバイナリー位相型回折格子状の構造を有す
るものである。
【0008】位相マスク21の凹溝26の深さ(凸条2
7と凹溝26との高さの差)Dは、露光光であるエキシ
マレーザ光(ビーム)23の位相をπラジアンだけ変調
するように選択されており、0次光(ビーム)25Aは
位相シフトマスク21により5%以下に抑えられ、マス
ク21から出る主な光(ビーム)は、回折光の35%以
上を含むプラス1次の回折光25Bとマイナス1次の回
折光25Cに分割される。このため、このプラス1次の
回折光25Bとマイナス1次の回折光25Cによる所定
ピッチの干渉縞の照射を行い、このピッチでの屈折率変
化を光ファイバー22内にもたらすものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来、このような回折
格子作製用の位相マスク21を構成するグレーティング
は、図4(b)に示すように、凹溝26の断面形状が矩
形波であり、回折効率が低く、0次光25Aが3%程度
透過してしまう。そのため、0次光成分25Aが転写の
際のノイズとなり、転写した光導波路回折格子の反射ス
ペクトル中にノイズが発生してしまう問題があった。
【0010】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、回折されないで
透過する0次光成分を極力小さくして、転写した光導波
路回折格子の反射スペクトル中にノイズが発生しないよ
うにした回折格子作製用位相マスクとそのような位相マ
スクの製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の回折格子作製用位相マスクは、透明基板の1面に格
子状の凹溝と凸条の繰り返しパターンが設けられ、その
繰り返しパターンによる回折光相互の干渉縞により回折
格子を形成する位相マスクにおいて、凹溝と凸条の繰り
返しパターンの断面形状が略正弦波状に形成されてなる
ことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の回折格子作製用位相マスク
の製造方法は、このような回折格子作製用位相マスク
を、透明基板の1面に格子状に周期的に断面形状が矩形
の凹溝を設けた後に、アルカリ水溶液、又は、フッ酸、
又は、その緩衝溶液でウエットエッチングすることによ
り、断面形状を略正弦波状にすることを特徴とする方法
である。
【0013】この場合、ウエットエッチングをする際に
レジストあるいはクロム等の金属膜をマスクとして行う
こともできる。
【0014】本発明においては、凹溝と凸条の繰り返し
パターンの断面形状が略正弦波状に形成されてなるの
で、この回折格子作製用位相マスクを光ファイバー等の
光導波路中に紫外線レーザ光を用いて転写すると、反射
スペクトル中にノイズが発生しない高特性の回折格子が
作製できる。
【0015】また、本発明の製造方法によると、透明基
板の1面に格子状に周期的に断面形状が矩形の凹溝を設
けた後に、アルカリ水溶液、又は、フッ酸、又は、その
緩衝溶液でウエットエッチングすることにより、断面形
状を略正弦波状にするので、簡単な工程の付加により高
特性の回折格子作製用位相マスクを製造することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の回折格子作製用
位相マスクの基本構成とその製造方法の実施例について
説明する。図1は、この発明による1実施例の回折格子
作製用位相マスクの断面図(a)と平面図(b)であ
り、本発明の位相マスク1は、石英基板2の1面に周期
的な凹溝3が断面正弦波状に形成されてなるものであ
り、このような断面形状を持つグレーティングは、理論
的に0次光の透過は0%であり、回折光がプラス1次と
マイナス1次に集中するものである。したがって、図4
(a)のような配置で光ファイバー等の光導波路中に紫
外線レーザ光を用いて転写により作製された回折格子
は、反射スペクトル中にノイズが発生しない高特性のも
のとなる。
【0017】このように凹溝3を断面正弦波状に形成す
るには、石英基板2に一旦凹溝を矩形波断面形状に形成
し、その後にその凹溝を形成した全面をエッチングし
て、断面矩形波のエッジを滑らかに取り除くことにより
形成される。ここで、断面矩形波凹溝を形成後のエッチ
ングは、ドライエッチングでも構わないが、より等方性
の高いウエットエッチングの方が望ましい。ウエットエ
ッチングとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
のようなアルカリ水溶液、あるいは、フッ酸を主成分と
する溶液で行うことが望ましい。
【0018】以下、本発明の光ファイバー中に回折格子
を作製するための位相マスク1の製造方法を実施例に基
づいて説明する。 (実施例1)図2は、位相マスク1の製造工程の1例を
示した断面図である。図2中、5は位相マスクのブラン
ク、2は石英基板、4はクロム薄膜、4Aはクロム薄膜
パターン、4Bはクロム薄膜開口部、6は電子線レジス
ト、6Aはレジストパターン、6Bはレジスト開口部、
7は電子線(ビーム)、1は位相マスク、3は断面正弦
波状の凹溝、3’は断面矩形波状の凹溝、8は断面正弦
波状の凸状、8’は断面矩形波状の凸条である。
【0019】まず、図2(a)に示すように、石英基板
2上に20nm厚のクロム薄膜4をスパッタにて成膜し
たブランクス5を用意した。クロム薄膜4は、後工程の
電子線レジスト6に電子線7を照射する際のチャージア
ップ防止に役立ち、石英基板に凹溝3’を作製する際の
マスクとなるものであるが、クロム薄膜エッチングにお
ける解像性の点でもその厚さの制御は重要で、10〜2
0nm厚が適当である。
【0020】次いで、図2(b)に示すように、電子線
レジスト6としては、電子線レジストRE5100P
(日立化成(株)製)を用い、厚さ400nmに塗布
し、乾燥した。
【0021】この後、図2(c)に示すように、電子線
レジスト6を電子線描画装置MEBESIII (ETEC
社製)にて露光量1.2μC/cm2 で、凹溝3’に対
応する部分を電子ビーム7により露光した。
【0022】露光後、90℃で5分間ベーク(PEB:
Post Exposure Baking)した後、
2.38%濃度のTMAH(テトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイド)で電子線レジスト6を現像し、図
2(d)に示すような所望のレジストパターン6Aを形
成した。なお、露光後のベーク(PEB)は電子ビーム
7が照射された部分を選択的に感度アップするためのも
のである。
【0023】次いで、レジストパターン6Aをマスクと
して、CH2 Cl2 ガスを用いてドライエッチングし
て、図2(e)に示すようなクロム薄膜パターン4Aを
形成した。
【0024】次いで、図2(f)に示すように、クロム
薄膜パターン4AをマスクとしてCF4 ガスを用いて石
英基板2を深さ240nmだけエッチングした。深さの
制御はエッチング時間を制御することにより行われ、深
さ200〜400nmの範囲で制御してエッチングが可
能である。
【0025】この後、70℃の硫酸にてレジストパター
ン6Aを剥離し、次いで、硝酸第二セリウムアンモニウ
ム溶液によりクロム薄膜パターン4Aをエッチングして
除去し、洗浄処理を経て、図2(g)に示すように、深
さ240nm、ピッチ1.070μmの矩形波断面形状
にライン(凸条8’)&スペース(凹溝3’)が並んだ
マスクを得た。
【0026】続いて、温度80℃、10%水酸化ナトリ
ウム水溶液で図2(g)のマスクをウエットエッチング
し、図2(h)に示すような断面正弦波状の回折格子パ
ターンを持った位相シフトマスク1が完成した。
【0027】(実施例2)この実施例は、実施例1の図
2(a)から(d)までの工程は同じある。すなわち、
図2(a)に示すように、石英基板2上に20nm厚の
クロム薄膜4をスパッタにて成膜したブランクス5を用
意した。
【0028】次いで、図2(b)に示すように、電子線
レジスト6としては、電子線レジストRE5100P
(日立化成(株)製)を用い、厚さ400nmに塗布
し、乾燥した。
【0029】この後、図2(c)に示すように、電子線
レジスト6を電子線描画装置MEBESIII (ETEC
社製)にて露光量1.2μC/cm2 で、凹溝3’に対
応する部分を電子ビーム7により露光した。
【0030】露光後、90℃で5分間ベーク(PEB:
Post Exposure Baking)した後、
2.38%濃度のTMAH(テトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイド)で電子線レジスト6を現像し、図
2(d)に示すような所望のレジストパターン6Aを形
成した。なお、露光後のベーク(PEB)は電子ビーム
7が照射された部分を選択的に感度アップするためのも
のである。
【0031】次いで、レジストパターン6Aをマスクと
して、図3(a)に示すように、ウエックエッチングを
して図のようなクロム薄膜4A’を形成した。4B’は
この場合のクロム薄膜開口部である。
【0032】次いで、レジストパターン6Aをマスクと
して、図3(b)に示すように、CF4 ガスを用いて石
英基板2を深さ240nmだけエッチングした。
【0033】その後、図3(c)に示すように、70℃
の硫酸にてレジストパターン6Aを剥離した。
【0034】次いで、図3(d)に示すように、クロム
薄膜パターン4A’を残したままマスクとして、5%H
Fでウエットエッチングし、次いで、硝酸第二セリウム
アンモニウム溶液によりクロム薄膜パターン4A’をエ
ッチングして除去し、洗浄処理を経て、図3(e)に示
すような断面正弦波状の回折格子パターンを持った位相
シフトマスク1が完成した。
【0035】以上、本発明の回折格子作製用位相マスク
及びその製造方法を実施例に基づいて説明してきたが、
本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能で
ある。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の回折格子作製用位相マスクによると、凹溝と凸条の繰
り返しパターンの断面形状が略正弦波状に形成されてな
るので、この回折格子作製用位相マスクを光ファイバー
等の光導波路中に紫外線レーザ光を用いて転写すると、
反射スペクトル中にノイズが発生しない高特性の回折格
子が作製できる。
【0037】また、本発明の回折格子作製用位相マスク
の製造方法によると、透明基板の1面に格子状に周期的
に断面形状が矩形の凹溝を設けた後に、アルカリ水溶
液、又は、フッ酸、又は、その緩衝溶液でウエットエッ
チングすることにより、断面形状を略正弦波状にするの
で、簡単な工程の付加により高特性の回折格子作製用位
相マスクを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による1実施例の回折格子作製用位相マ
スクの断面図と平面図である。
【図2】本発明による位相マスクの実施例1の製造工程
を示した断面図である。
【図3】本発明による位相マスクの実施例2の製造工程
を示した断面図である。
【図4】光ファイバー加工とそれに用いられる位相マス
クを説明するための図である。
【符号の説明】
1…位相マスク 2…石英基板 3…断面正弦波状の凹溝 3’…断面矩形波状の凹溝 4…クロム薄膜 4A、4A’…クロム薄膜パターン 4B、4B’…クロム薄膜開口部 5…位相マスクのブランク 6…電子線レジスト 6A…レジストパターン 6B…レジスト開口部 7…電子線(ビーム) 8…断面正弦波状の凸状 8’…断面矩形波状の凸条 21…位相シフトマスク 22…光ファイバー 22A…光ファイバーのコア 23…KrFエキシマレーザ光 24…干渉縞パターン 25A…0次光 25B…プラス1次回折光 25C…マイナス1次回折光 26…凹溝 27…凸条

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の1面に格子状の凹溝と凸条の
    繰り返しパターンが設けられ、その繰り返しパターンに
    よる回折光相互の干渉縞により回折格子を形成する位相
    マスクにおいて、凹溝と凸条の繰り返しパターンの断面
    形状が略正弦波状に形成されてなることを特徴とする回
    折格子作製用位相マスク。
  2. 【請求項2】 透明基板の1面に格子状の凹溝と凸条の
    繰り返しパターンが設けられ、その繰り返しパターンに
    よる回折光相互の干渉縞により回折格子を形成する位相
    マスクであって、凹溝と凸条の繰り返しパターンの断面
    形状が略正弦波状に形成されてなる回折格子作製用位相
    マスクの製造方法において、透明基板の1面に格子状に
    周期的に断面形状が矩形の凹溝を設けた後に、アルカリ
    水溶液、又は、フッ酸、又は、その緩衝溶液でウエット
    エッチングすることにより、断面形状を略正弦波状にす
    ることを特徴とする回折格子作製用位相マスクの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記のウエットエッチングをする際にレ
    ジストあるいはクロム等の金属膜をマスクとして行うこ
    とを特徴とする請求項2記載の回折格子作製用位相マス
    クの製造方法。
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